モータ及び電動パワーステアリング装置
【課題】軸長を低減してモータの電動パワーステアリング装置等への搭載性を改善し、モータ出力シャフトの振れを改善し、尚かつコスト低減を可能としたモータ及び電動パワーステアリング装置を提供する。
【解決手段】ロータコアを有するロータシャフト55と、該ロータシャフト55に接続されるモータ出力シャフト52と、該モータ出力シャフト52を軸支する出力軸側ベアリング71と、を備え、モータ出力シャフト52には出力軸側ベアリング71に圧入される、当該モータ出力シャフト52の軸径よりも小径の圧入部52aが形成され、該圧入部52aが、当該モータ1の内部にてロータシャフト55に結合する。圧入部52aは、当該モータ出力シャフト52からロータシャフト55側へ延伸するボスを含むことが好ましい。
【解決手段】ロータコアを有するロータシャフト55と、該ロータシャフト55に接続されるモータ出力シャフト52と、該モータ出力シャフト52を軸支する出力軸側ベアリング71と、を備え、モータ出力シャフト52には出力軸側ベアリング71に圧入される、当該モータ出力シャフト52の軸径よりも小径の圧入部52aが形成され、該圧入部52aが、当該モータ1の内部にてロータシャフト55に結合する。圧入部52aは、当該モータ出力シャフト52からロータシャフト55側へ延伸するボスを含むことが好ましい。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ及び電動パワーステアリング装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、モータの出力軸と減速機構との結合部の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用操舵系において、電動式のパワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)が提案され、実用化されている。現在においては、ステアリングホイールに付加された操舵トルクに応じて、電動モータで補助操舵トルクを発生し、この補助操舵トルクをステアリング軸に伝達する電動パワーステアリング装置の開発が進められている。このような電動パワーステアリング装置では、電動モータが減速機構を介してステアリング軸に接続され、電動モータの回転は、減速機構により減速された後、ステアリング軸に伝達される。
【0003】
このような電動モータにおいては、従来、モータ出力シャフト(の例えばスプライン部)をベアリングに圧入するため、スプライン径より大きい内輪径を有するベアリングを使用する必要がある(例えば特許文献1参照)。この場合、リヤベアリングより大きくコストの高い部品を使用する必要がある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−11661号公報
【特許文献2】特許第3955850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような構造では、モータの外側にボスとシャフトの結合部を設ける必要があるため、減速機構との結合部分の長さ分、モータエンドが離れる。そうすると、当該モータを電動パワーステアリング装置で使用する場合に搭載性が悪化し、また、モータ出力シャフトの振れも大きくなってしまい、電動パワーステアリング装置用としては好ましくない。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、軸長を低減してモータの電動パワーステアリング装置等への搭載性を改善し、モータ出力シャフトの振れを改善し、尚かつコスト低減を可能としたモータ及び電動パワーステアリング装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明者は種々の検討を行い、かかる課題の解決に結び付く新たな知見を得るに至った。本発明のモータはかかる知見に基づくものであり、ロータコアを有するロータシャフトと、該ロータシャフトに接続されるモータ出力シャフトと、該モータ出力シャフトの一部を軸支する出力軸側ベアリングと、を備え、モータ出力シャフトには出力軸側ベアリングに圧入される、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部が形成され、該圧入部が、当該モータの内部にてロータシャフトに結合する、というものである。
【0008】
本発明にかかるモータにおいては、例えば減速機構と結合するモータ出力シャフト(例えばスプライン)がモータ内部にてロータシャフトと結合している。このモータによれば、従来構造のようにモータの外側(ベアリングの軸方向外側)で結合していた結合部分の寸法を短縮できるので、減速機構とモータ軸の長さを低減することができる。このため、当該モータの電動パワーステアリング装置などへの搭載性(搭載しやすさ)が改善する。
【0009】
また、本発明にかかるモータにおいては、モータ出力シャフトの圧入部が出力軸側ベアリングに圧入される構造であることから、当該出力軸側ベアリングに圧入されるモータ出力シャフト(例えばスプライン)の軸長を短くすることができる。すなわち、従来構造では、ロータ側のスプラインとメス(またはオス)のボスをベアリングからみてモータ外側となる側(一例として、左側)にて圧入する構造となっており、ボス/スプラインとシャフトスプライン部の嵌合部のすべてがベアリングの左側に位置するのに対し、本発明では、嵌合部の一部がベアリングの近傍に位置するため、モータ出力シャフトの軸長をそのぶん短くすることができる。これによれば、モータ出力シャフトの振れ精度を改善し、当該モータの作動音をより良好なものとすることが可能である。
【0010】
また、従来のようなスプライン結合の場合(例えば、出力軸の途中にスプラインが介在している場合)には、スプラインの外径より大きい内輪径をもつベアリングをモータの出力側に設ける必要があったのに対し、本発明にかかるモータにおいては、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部を採用しているため、出力軸側のベアリングの型番を小さくできる。したがって、従来構造のモータよりもさらにコストを低減することが可能となる。
【0011】
圧入部は、当該モータ出力シャフトからロータシャフト側へ延伸するボスを含むことが好ましい。
【0012】
また、モータ出力シャフトが、モータ減速機構と結合するスプラインシャフトであることも好ましい。
【0013】
上述したモータは、ブラシモータであってもよい。
【0014】
また、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、ステアリングに対して減速機構を介して操舵アシスト力を付与する電動モータを有する装置であって、電動モータとして、上述のモータを有するというものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、軸長を低減してモータの電動パワーステアリング装置等への搭載性を改善し、モータ出力シャフトの振れを改善し、尚かつコスト低減をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】電動パワーステアリング装置の構成の概略を示す説明図である。
【図2】ウォーム減速機構の構成の概略を示す電動パワーステアリング装置の軸(ステアリングシャフト)方向から見た図である。
【図3】電動モータの構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【図4】ロータシャフトの凹部にスプラインシャフトのボスを圧入して結合させる前の状態を示す図である。
【図5】ロータシャフトの凹部にスプラインシャフトのボスを圧入して結合させた後の状態を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す電動モータの縦断面図である。
【図7】図6に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の一例を示す電動モータの縦断面図である。
【図9】図8に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態の他の例を示す電動モータの縦断面図である。
【図11】図10に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるモータを有する電動パワーステアリング装置1の構成の概略を示す説明図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
電動パワーステアリング装置1は、例えばコラムタイプのものであり、車両のステアリングホイールHが固定されるステアリングシャフト10と、ラック・ピニオン運動変換機構11と、ステアリングホイールHに付加された操舵トルクに応じて補助操舵トルクを発生させる電動モータ12と、電動モータ12とステアリングシャフト10との間に介在され、電動モータ12の回転を減速させるウォーム減速機構13等を有している。
【0019】
ステアリングシャフト10は、ステアリング入力軸10aとステアリング出力軸10bを有し、ハウジング20に覆われている。ステアリング入力軸10aの上端にステアリングホイールHが固定されている。ステアリング入力軸10aとステアリング出力軸10bは、トルクセンサ21のトーションバーを介して接続されている。ステアリングホイールHの操作により生じる操舵トルクは、ステアリング入力軸10aを通じてトルクセンサ21により検出され、その検出された操舵トルクに基づいて電動モータ12の出力が制御される。この電動モータ12の構成の詳細については後述する。
【0020】
ウォーム減速機構13は、ステアリング出力軸10bに取り付けられたウォームホイール30と、ウォームホイール30の外周歯車に噛み合うウォーム31を有している(図2参照)。ウォーム31は、ハウジング32に対して固定されている2つのベアリング(軸受)33、34により支持されている。ウォーム31の一端は、電動モータ12の後述するスプラインシャフト(モータ出力シャフト)52に対して同軸上にスプライン構造で結合されている。これにより、例えばステアリング出力軸10b及びウォームホイール30の駆動によりウォーム31が受けたスプラインシャフト52の軸方向Xの反力を、ウォーム減速機構13において吸収できる。
【0021】
図1に示すようにステアリング出力軸10bとラック・ピニオン運動変換機構11とは、2つの自在継手40、41と連結部材42により連結されている。また、ラック・ピニオン運動変換機構11は、ラック・ピニオンギアによりステアリング出力軸10bと操作車輪のタイロッドを接続している。
【0022】
電動モータ12により出力された回転力は、ウォーム減速機構13を介して、補助操舵トルクとしてステアリング出力軸10bに伝達され、当該補助操舵トルクは、ステアリング出力軸10bからラック・ピニオン運動変換機構11を介して操作車輪のタイロッドに伝達される。
【0023】
次に、上述の電動モータ12の構成について説明する。電動モータ12は、例えば図3に示すようにステータ(固定子)54と、ステータ54の一の開口部を閉鎖するフランジ51を有している。ステータ54の内部には、ロータシャフト(回転軸)55を回転させるロータ(回転子)53が設けられている。符号15は、ステータ54の筐体を形成する金属製のステータケースである。
【0024】
ステータ54は、一体、分割、焼結コアのいずれかで構成される筒形状のステータコア60を有している。必要枚数分が積み重ねられたステータコア60には、外側からテープが巻き付けられてからインシュレータ61が挿入され、その状態でコイル62が巻き付けられている。本実施形態ではステータコア60の端部コアの継鉄部(バックヨーク)に径方向に延伸した凸部を設け、ステータコア60を積層後、この延仲部の凸部を軸方向に折り曲げてコアと接触させている。折り曲げ自体は、コイル62の巻線の前後どちらでもよい。
【0025】
また、本実施形態のように電動パワーステアリング装置1に用いられる電動モータ12において、特に詳しい図示はしていないが、ステータ54は、分割コアの接合面バックヨーク部に径方向に延伸した凸部同士を当接させ、折り曲げ前後でレーザー溶接またはTIG溶接等で接合し一体化されている。ステータ54の片側端部には端子台90が設けられ、端子台90に挿入またはインサートモールドされたバスバーと各相コイルは、ヒュージングや抵抗溶接等で電気的に接続される。さらに、ステータ54はステータケース15に圧入、接着、焼きばめ等で固定される。
【0026】
また、本実施形態の電動モータ12は3相モータであることから、3n個のステータコア60は、継鉄部(バックヨーク)毎に圧入または溶接されて一体化されている。このステータ54の軸方向Xのフロント側(モータ出力側となる図3中の左側)には、フランジ51が圧入、接着、かしめ、焼ばめ等により固定されている。これらステータ54とフランジ部材51との間に弾性部材を介在させることも好ましい。また、特に詳しく図示していないが、ステータ54とフランジ51の相対回転を防止するための凹凸などからなる回り止めが形成されていることも好ましい。また、ステータ54のリア側(上述のフロント側とは反対となる図3中右側のモータエンド側)のベアリングハウジング内にはベアリング70が収容されている。
【0027】
フランジ51は、ステータ54側の開口部側に、ステータケース15が圧入、接着、かしめ等で固定される構造となっている。フランジ51の略中央部分のベアリングハウジング内にはベアリング(出力軸側ベアリング)71が収容されている。
【0028】
ロータ53は、ステータ54の内側に設置されている。ロータ53は、内部にロータコアを有し、その軸心にはロータシャフト55が貫通した状態で設けられている。また、ロータコアの外周面には、マグネットやマグネットカバーが設けられている。ロータコアはロータシャフト55が圧入され、あるいはロータシャフト55と一体成形されている。ロータシャフト55のコア外周面には、接着あるいは保持部材等により偶数個のマグネットが等間隔で配置されている。なお、マグネットが埋込み磁石型である場合は、ロータコア内に配置されている。さらにこれらマグネットの外周にはマグネット飛散防止用のカバーが設けられている。マグネット飛散防止用のカバーは例えば非磁性であるSUS材、アルミニウム、熱収縮チューブ等で形成されている。
【0029】
ロータシャフト55のリア側は、ベアリング70により支持されている。ロータシャフト55のフロント側は、スプラインシャフト52のボス52aが圧入されることによって当該スプラインシャフト52と結合している。スプラインシャフト52のフロント側の先端は、上述のウォーム減速機構13のウォーム31と同軸上で連結されている。
【0030】
スプラインシャフト52およびロータシャフト55の、ベアリング71よりもリア側には、回転位置検出センサ80が設けられている。回転位置検出センサ80は、ロータシャフト55に圧入(例えば、軽圧入)された円筒状のレゾルバロータ81と、そのレゾルバロータ81の外周を囲むレゾルバステータ82を有している。レゾルバステータ82は、フランジ51にネジ85で固定されたレゾルバホルダ83に取り付けられている。レゾルバステータ82には、電動モータ12の外部に通じるセンサハーネス84が電気的に接続されている。
【0031】
スプラインシャフト52のリア側のボス(スプライン部52bからモータ内側に延伸された嵌合部)52aは、ロータ53を直接または間接的に軸支するフロント側のベアリング(出力軸側ベアリング)71に圧入(リアベアリングハウジングの外輪保持構造の場合、内径は隙間設定)され、さらにロータシャフト55の凹部55aに圧入固定(嵌合)されて結合される(図4、図5参照)。ベアリング71に圧入される部分(ボス52a)は、スプラインシャフト52の他の部分(例えば、ウォーム31とスプライン構造で結合するためのスプライン部52b)の軸径よりも小径となっている。ボス52aにスプラインが形成されていてもよい。
【0032】
図3に示すようにステータ54のフロント側には、ステータ54のコイル62に電気的に接続された端子台90が設置されている。また、端子台90には、コイル62に給電するためのパワーハーネス91が電気的に接続されている。パワーハーネス91は、フランジ51に設けられたグロメット(図示省略)の穴部を貫通し、電動モータ12の外部に通じている。この端子台90に挿入またはインサートモールドされたバスバーと各相コイルは、ヒュージングやTIG溶接などで電気的に接続されている。
【0033】
電動モータ12の固定対象であるウォーム減速機構13のハウジング32と、フランジ51は、周方向の例えば2か所の透孔51aにねじがねじ込まれることによって固定されている。
【0034】
本実施形態の電動モータ12においては、ウォーム減速機構13と結合するスプラインシャフト52が当該電動モータ12の内部にてロータシャフト55と結合している。このため、従来構造のようにモータの外側(ベアリングよりも軸方向外側)で結合していた場合の結合部分の寸法を短縮できるので、ウォーム減速機構13とモータ軸の長さ(ウォーム13、スプラインシャフト52、ロータシャフト55等の長さ)を低減することができる。
【0035】
また、本実施形態の電動モータ12においては、スプラインシャフト52のボス(圧入部)52aがベアリング71に圧入される構造であることから、当該スプラインシャフト52の軸長を短くすることができる。すなわち、従来構造では、ロータ側のスプラインとメス(またはオス)のボスをベアリングからみてモータ外側となる側にて圧入する構造となっており、ボス/スプラインとシャフトスプライン部の嵌合部のすべてがベアリングの一方に位置する(ベアリングの外側において嵌合している)のに対し、本実施形態の電動モータ12では、嵌合部の一部がベアリング71の近傍に位置する(ベアリング71の近傍において、スプラインシャフト52のボス52aがロータシャフト55のフロント側の凹部55aに圧入される)ため、スプラインシャフト52の軸長をそのぶん短くすることができる。これによれば、スプラインシャフト52の振れ精度を改善し、電動モータ12の作動音をより良好なものとすることができる。
【0036】
また、本実施形態の電動モータ12においては、スプラインシャフト52の軸径よりも小径のボス(圧入部)52aを採用しているため、出力軸側のベアリング71の型番を小さくしてさらにコストを低減することが可能である。
【0037】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0038】
<第2の実施形態>
上述の実施形態では、スプラインシャフト(モータ出力シャフト)52のフロント側端部がスプライン形状(スプライン部52b)であったが、本実施形態では、当該端部をメス構造としている(図6参照)。この場合、メス部52cには、例えばスプライン構造とされたウォーム31のリア側端部が圧入されるなどする。
【0039】
<第3の実施形態>
上述した実施形態では電動モータ12の具体例を挙げていないが、当該電動モータ12は例えばブラシレスモータ、ブラシモータ、サーボモータ等である。ここで、図8〜図11に、本発明をブラシモータに適用した場合の例を示す。この場合、スプラインシャフト(モータ出力シャフト)52のフロント側端部は、上述した第1の実施形態のようにスプライン形状(スプライン部52b)であってもよいし(図8、図9参照)、第2の実施形態のようにメス部52cが形成されたメス構造であってもよい(図10、図11参照)。
【符号の説明】
【0040】
1…電動パワーステアリング装置、12…電動モータ(モータ)、13…ウォーム減速機構(減速機構)、52…スプラインシャフト(モータ出力シャフト)、52a…ボス(圧入部)、52b…スプライン部、55…ロータシャフト、71…ベアリング(出力軸側ベアリング)
【技術分野】
【0001】
本発明は、モータ及び電動パワーステアリング装置に関する。さらに詳述すると、本発明は、モータの出力軸と減速機構との結合部の改良に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、自動車用操舵系において、電動式のパワーステアリング装置(EPS:Electric Power Steering)が提案され、実用化されている。現在においては、ステアリングホイールに付加された操舵トルクに応じて、電動モータで補助操舵トルクを発生し、この補助操舵トルクをステアリング軸に伝達する電動パワーステアリング装置の開発が進められている。このような電動パワーステアリング装置では、電動モータが減速機構を介してステアリング軸に接続され、電動モータの回転は、減速機構により減速された後、ステアリング軸に伝達される。
【0003】
このような電動モータにおいては、従来、モータ出力シャフト(の例えばスプライン部)をベアリングに圧入するため、スプライン径より大きい内輪径を有するベアリングを使用する必要がある(例えば特許文献1参照)。この場合、リヤベアリングより大きくコストの高い部品を使用する必要がある(例えば特許文献2参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2008−11661号公報
【特許文献2】特許第3955850号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、上述したような構造では、モータの外側にボスとシャフトの結合部を設ける必要があるため、減速機構との結合部分の長さ分、モータエンドが離れる。そうすると、当該モータを電動パワーステアリング装置で使用する場合に搭載性が悪化し、また、モータ出力シャフトの振れも大きくなってしまい、電動パワーステアリング装置用としては好ましくない。
【0006】
本発明は、かかる点に鑑みてなされたものであり、軸長を低減してモータの電動パワーステアリング装置等への搭載性を改善し、モータ出力シャフトの振れを改善し、尚かつコスト低減を可能としたモータ及び電動パワーステアリング装置を提供することをその目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
上記目的を達成するため、本発明者は種々の検討を行い、かかる課題の解決に結び付く新たな知見を得るに至った。本発明のモータはかかる知見に基づくものであり、ロータコアを有するロータシャフトと、該ロータシャフトに接続されるモータ出力シャフトと、該モータ出力シャフトの一部を軸支する出力軸側ベアリングと、を備え、モータ出力シャフトには出力軸側ベアリングに圧入される、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部が形成され、該圧入部が、当該モータの内部にてロータシャフトに結合する、というものである。
【0008】
本発明にかかるモータにおいては、例えば減速機構と結合するモータ出力シャフト(例えばスプライン)がモータ内部にてロータシャフトと結合している。このモータによれば、従来構造のようにモータの外側(ベアリングの軸方向外側)で結合していた結合部分の寸法を短縮できるので、減速機構とモータ軸の長さを低減することができる。このため、当該モータの電動パワーステアリング装置などへの搭載性(搭載しやすさ)が改善する。
【0009】
また、本発明にかかるモータにおいては、モータ出力シャフトの圧入部が出力軸側ベアリングに圧入される構造であることから、当該出力軸側ベアリングに圧入されるモータ出力シャフト(例えばスプライン)の軸長を短くすることができる。すなわち、従来構造では、ロータ側のスプラインとメス(またはオス)のボスをベアリングからみてモータ外側となる側(一例として、左側)にて圧入する構造となっており、ボス/スプラインとシャフトスプライン部の嵌合部のすべてがベアリングの左側に位置するのに対し、本発明では、嵌合部の一部がベアリングの近傍に位置するため、モータ出力シャフトの軸長をそのぶん短くすることができる。これによれば、モータ出力シャフトの振れ精度を改善し、当該モータの作動音をより良好なものとすることが可能である。
【0010】
また、従来のようなスプライン結合の場合(例えば、出力軸の途中にスプラインが介在している場合)には、スプラインの外径より大きい内輪径をもつベアリングをモータの出力側に設ける必要があったのに対し、本発明にかかるモータにおいては、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部を採用しているため、出力軸側のベアリングの型番を小さくできる。したがって、従来構造のモータよりもさらにコストを低減することが可能となる。
【0011】
圧入部は、当該モータ出力シャフトからロータシャフト側へ延伸するボスを含むことが好ましい。
【0012】
また、モータ出力シャフトが、モータ減速機構と結合するスプラインシャフトであることも好ましい。
【0013】
上述したモータは、ブラシモータであってもよい。
【0014】
また、本発明にかかる電動パワーステアリング装置は、ステアリングに対して減速機構を介して操舵アシスト力を付与する電動モータを有する装置であって、電動モータとして、上述のモータを有するというものである。
【発明の効果】
【0015】
本発明によれば、軸長を低減してモータの電動パワーステアリング装置等への搭載性を改善し、モータ出力シャフトの振れを改善し、尚かつコスト低減をすることが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】電動パワーステアリング装置の構成の概略を示す説明図である。
【図2】ウォーム減速機構の構成の概略を示す電動パワーステアリング装置の軸(ステアリングシャフト)方向から見た図である。
【図3】電動モータの構成の概略を示す縦断面の説明図である。
【図4】ロータシャフトの凹部にスプラインシャフトのボスを圧入して結合させる前の状態を示す図である。
【図5】ロータシャフトの凹部にスプラインシャフトのボスを圧入して結合させた後の状態を示す図である。
【図6】本発明の第2の実施形態を示す電動モータの縦断面図である。
【図7】図6に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【図8】本発明の第3の実施形態の一例を示す電動モータの縦断面図である。
【図9】図8に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【図10】本発明の第3の実施形態の他の例を示す電動モータの縦断面図である。
【図11】図10に示した電動モータの軸方向から見た側面図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
<第1の実施形態>
以下、図面を参照して、本発明の好ましい実施の形態について説明する。図1は、本実施の形態にかかるモータを有する電動パワーステアリング装置1の構成の概略を示す説明図である。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0018】
電動パワーステアリング装置1は、例えばコラムタイプのものであり、車両のステアリングホイールHが固定されるステアリングシャフト10と、ラック・ピニオン運動変換機構11と、ステアリングホイールHに付加された操舵トルクに応じて補助操舵トルクを発生させる電動モータ12と、電動モータ12とステアリングシャフト10との間に介在され、電動モータ12の回転を減速させるウォーム減速機構13等を有している。
【0019】
ステアリングシャフト10は、ステアリング入力軸10aとステアリング出力軸10bを有し、ハウジング20に覆われている。ステアリング入力軸10aの上端にステアリングホイールHが固定されている。ステアリング入力軸10aとステアリング出力軸10bは、トルクセンサ21のトーションバーを介して接続されている。ステアリングホイールHの操作により生じる操舵トルクは、ステアリング入力軸10aを通じてトルクセンサ21により検出され、その検出された操舵トルクに基づいて電動モータ12の出力が制御される。この電動モータ12の構成の詳細については後述する。
【0020】
ウォーム減速機構13は、ステアリング出力軸10bに取り付けられたウォームホイール30と、ウォームホイール30の外周歯車に噛み合うウォーム31を有している(図2参照)。ウォーム31は、ハウジング32に対して固定されている2つのベアリング(軸受)33、34により支持されている。ウォーム31の一端は、電動モータ12の後述するスプラインシャフト(モータ出力シャフト)52に対して同軸上にスプライン構造で結合されている。これにより、例えばステアリング出力軸10b及びウォームホイール30の駆動によりウォーム31が受けたスプラインシャフト52の軸方向Xの反力を、ウォーム減速機構13において吸収できる。
【0021】
図1に示すようにステアリング出力軸10bとラック・ピニオン運動変換機構11とは、2つの自在継手40、41と連結部材42により連結されている。また、ラック・ピニオン運動変換機構11は、ラック・ピニオンギアによりステアリング出力軸10bと操作車輪のタイロッドを接続している。
【0022】
電動モータ12により出力された回転力は、ウォーム減速機構13を介して、補助操舵トルクとしてステアリング出力軸10bに伝達され、当該補助操舵トルクは、ステアリング出力軸10bからラック・ピニオン運動変換機構11を介して操作車輪のタイロッドに伝達される。
【0023】
次に、上述の電動モータ12の構成について説明する。電動モータ12は、例えば図3に示すようにステータ(固定子)54と、ステータ54の一の開口部を閉鎖するフランジ51を有している。ステータ54の内部には、ロータシャフト(回転軸)55を回転させるロータ(回転子)53が設けられている。符号15は、ステータ54の筐体を形成する金属製のステータケースである。
【0024】
ステータ54は、一体、分割、焼結コアのいずれかで構成される筒形状のステータコア60を有している。必要枚数分が積み重ねられたステータコア60には、外側からテープが巻き付けられてからインシュレータ61が挿入され、その状態でコイル62が巻き付けられている。本実施形態ではステータコア60の端部コアの継鉄部(バックヨーク)に径方向に延伸した凸部を設け、ステータコア60を積層後、この延仲部の凸部を軸方向に折り曲げてコアと接触させている。折り曲げ自体は、コイル62の巻線の前後どちらでもよい。
【0025】
また、本実施形態のように電動パワーステアリング装置1に用いられる電動モータ12において、特に詳しい図示はしていないが、ステータ54は、分割コアの接合面バックヨーク部に径方向に延伸した凸部同士を当接させ、折り曲げ前後でレーザー溶接またはTIG溶接等で接合し一体化されている。ステータ54の片側端部には端子台90が設けられ、端子台90に挿入またはインサートモールドされたバスバーと各相コイルは、ヒュージングや抵抗溶接等で電気的に接続される。さらに、ステータ54はステータケース15に圧入、接着、焼きばめ等で固定される。
【0026】
また、本実施形態の電動モータ12は3相モータであることから、3n個のステータコア60は、継鉄部(バックヨーク)毎に圧入または溶接されて一体化されている。このステータ54の軸方向Xのフロント側(モータ出力側となる図3中の左側)には、フランジ51が圧入、接着、かしめ、焼ばめ等により固定されている。これらステータ54とフランジ部材51との間に弾性部材を介在させることも好ましい。また、特に詳しく図示していないが、ステータ54とフランジ51の相対回転を防止するための凹凸などからなる回り止めが形成されていることも好ましい。また、ステータ54のリア側(上述のフロント側とは反対となる図3中右側のモータエンド側)のベアリングハウジング内にはベアリング70が収容されている。
【0027】
フランジ51は、ステータ54側の開口部側に、ステータケース15が圧入、接着、かしめ等で固定される構造となっている。フランジ51の略中央部分のベアリングハウジング内にはベアリング(出力軸側ベアリング)71が収容されている。
【0028】
ロータ53は、ステータ54の内側に設置されている。ロータ53は、内部にロータコアを有し、その軸心にはロータシャフト55が貫通した状態で設けられている。また、ロータコアの外周面には、マグネットやマグネットカバーが設けられている。ロータコアはロータシャフト55が圧入され、あるいはロータシャフト55と一体成形されている。ロータシャフト55のコア外周面には、接着あるいは保持部材等により偶数個のマグネットが等間隔で配置されている。なお、マグネットが埋込み磁石型である場合は、ロータコア内に配置されている。さらにこれらマグネットの外周にはマグネット飛散防止用のカバーが設けられている。マグネット飛散防止用のカバーは例えば非磁性であるSUS材、アルミニウム、熱収縮チューブ等で形成されている。
【0029】
ロータシャフト55のリア側は、ベアリング70により支持されている。ロータシャフト55のフロント側は、スプラインシャフト52のボス52aが圧入されることによって当該スプラインシャフト52と結合している。スプラインシャフト52のフロント側の先端は、上述のウォーム減速機構13のウォーム31と同軸上で連結されている。
【0030】
スプラインシャフト52およびロータシャフト55の、ベアリング71よりもリア側には、回転位置検出センサ80が設けられている。回転位置検出センサ80は、ロータシャフト55に圧入(例えば、軽圧入)された円筒状のレゾルバロータ81と、そのレゾルバロータ81の外周を囲むレゾルバステータ82を有している。レゾルバステータ82は、フランジ51にネジ85で固定されたレゾルバホルダ83に取り付けられている。レゾルバステータ82には、電動モータ12の外部に通じるセンサハーネス84が電気的に接続されている。
【0031】
スプラインシャフト52のリア側のボス(スプライン部52bからモータ内側に延伸された嵌合部)52aは、ロータ53を直接または間接的に軸支するフロント側のベアリング(出力軸側ベアリング)71に圧入(リアベアリングハウジングの外輪保持構造の場合、内径は隙間設定)され、さらにロータシャフト55の凹部55aに圧入固定(嵌合)されて結合される(図4、図5参照)。ベアリング71に圧入される部分(ボス52a)は、スプラインシャフト52の他の部分(例えば、ウォーム31とスプライン構造で結合するためのスプライン部52b)の軸径よりも小径となっている。ボス52aにスプラインが形成されていてもよい。
【0032】
図3に示すようにステータ54のフロント側には、ステータ54のコイル62に電気的に接続された端子台90が設置されている。また、端子台90には、コイル62に給電するためのパワーハーネス91が電気的に接続されている。パワーハーネス91は、フランジ51に設けられたグロメット(図示省略)の穴部を貫通し、電動モータ12の外部に通じている。この端子台90に挿入またはインサートモールドされたバスバーと各相コイルは、ヒュージングやTIG溶接などで電気的に接続されている。
【0033】
電動モータ12の固定対象であるウォーム減速機構13のハウジング32と、フランジ51は、周方向の例えば2か所の透孔51aにねじがねじ込まれることによって固定されている。
【0034】
本実施形態の電動モータ12においては、ウォーム減速機構13と結合するスプラインシャフト52が当該電動モータ12の内部にてロータシャフト55と結合している。このため、従来構造のようにモータの外側(ベアリングよりも軸方向外側)で結合していた場合の結合部分の寸法を短縮できるので、ウォーム減速機構13とモータ軸の長さ(ウォーム13、スプラインシャフト52、ロータシャフト55等の長さ)を低減することができる。
【0035】
また、本実施形態の電動モータ12においては、スプラインシャフト52のボス(圧入部)52aがベアリング71に圧入される構造であることから、当該スプラインシャフト52の軸長を短くすることができる。すなわち、従来構造では、ロータ側のスプラインとメス(またはオス)のボスをベアリングからみてモータ外側となる側にて圧入する構造となっており、ボス/スプラインとシャフトスプライン部の嵌合部のすべてがベアリングの一方に位置する(ベアリングの外側において嵌合している)のに対し、本実施形態の電動モータ12では、嵌合部の一部がベアリング71の近傍に位置する(ベアリング71の近傍において、スプラインシャフト52のボス52aがロータシャフト55のフロント側の凹部55aに圧入される)ため、スプラインシャフト52の軸長をそのぶん短くすることができる。これによれば、スプラインシャフト52の振れ精度を改善し、電動モータ12の作動音をより良好なものとすることができる。
【0036】
また、本実施形態の電動モータ12においては、スプラインシャフト52の軸径よりも小径のボス(圧入部)52aを採用しているため、出力軸側のベアリング71の型番を小さくしてさらにコストを低減することが可能である。
【0037】
なお、上述の実施形態は本発明の好適な実施の一例ではあるがこれに限定されるものではなく本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々変形実施可能である。
【0038】
<第2の実施形態>
上述の実施形態では、スプラインシャフト(モータ出力シャフト)52のフロント側端部がスプライン形状(スプライン部52b)であったが、本実施形態では、当該端部をメス構造としている(図6参照)。この場合、メス部52cには、例えばスプライン構造とされたウォーム31のリア側端部が圧入されるなどする。
【0039】
<第3の実施形態>
上述した実施形態では電動モータ12の具体例を挙げていないが、当該電動モータ12は例えばブラシレスモータ、ブラシモータ、サーボモータ等である。ここで、図8〜図11に、本発明をブラシモータに適用した場合の例を示す。この場合、スプラインシャフト(モータ出力シャフト)52のフロント側端部は、上述した第1の実施形態のようにスプライン形状(スプライン部52b)であってもよいし(図8、図9参照)、第2の実施形態のようにメス部52cが形成されたメス構造であってもよい(図10、図11参照)。
【符号の説明】
【0040】
1…電動パワーステアリング装置、12…電動モータ(モータ)、13…ウォーム減速機構(減速機構)、52…スプラインシャフト(モータ出力シャフト)、52a…ボス(圧入部)、52b…スプライン部、55…ロータシャフト、71…ベアリング(出力軸側ベアリング)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロータコアを有するロータシャフトと、
該ロータシャフトに接続されるモータ出力シャフトと、
該モータ出力シャフトの一部を軸支する出力軸側ベアリングと、
を備え、
前記モータ出力シャフトには前記出力軸側ベアリングに圧入される、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部が形成され、
該圧入部が、当該モータの内部にて前記ロータシャフトに結合する、モータ。
【請求項2】
前記圧入部は、当該モータ出力シャフトから前記ロータシャフト側へ延伸するボスを含む、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記モータ出力シャフトが、モータ減速機構と結合するスプラインシャフトである、請求項1または2に記載のモータ。
【請求項4】
ブラシモータである、請求項1から3のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項5】
ステアリングに対して減速機構を介して操舵アシスト力を付与する電動モータを有する電動パワーステアリング装置であって、
前記電動モータとして、請求項1から4のいずれか一項に記載のモータを有する、電動パワーステアリング装置。
【請求項1】
ロータコアを有するロータシャフトと、
該ロータシャフトに接続されるモータ出力シャフトと、
該モータ出力シャフトの一部を軸支する出力軸側ベアリングと、
を備え、
前記モータ出力シャフトには前記出力軸側ベアリングに圧入される、当該モータ出力シャフトの軸径よりも小径の圧入部が形成され、
該圧入部が、当該モータの内部にて前記ロータシャフトに結合する、モータ。
【請求項2】
前記圧入部は、当該モータ出力シャフトから前記ロータシャフト側へ延伸するボスを含む、請求項1に記載のモータ。
【請求項3】
前記モータ出力シャフトが、モータ減速機構と結合するスプラインシャフトである、請求項1または2に記載のモータ。
【請求項4】
ブラシモータである、請求項1から3のいずれか一項に記載のモータ。
【請求項5】
ステアリングに対して減速機構を介して操舵アシスト力を付与する電動モータを有する電動パワーステアリング装置であって、
前記電動モータとして、請求項1から4のいずれか一項に記載のモータを有する、電動パワーステアリング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【公開番号】特開2013−5612(P2013−5612A)
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−134918(P2011−134918)
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月7日(2013.1.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成23年6月17日(2011.6.17)
【出願人】(000004204)日本精工株式会社 (8,378)
【Fターム(参考)】
[ Back to top ]