説明

ユニバーサルコネクタ機構

【課題】複数の機器を機械的且つ電気的に簡単且つ強固に結合すことができるユニバーサルコネクタ機構とする。
【解決手段】コネクタ表面板1の1つの対角線上に、先端にフランジ部12を有し内部に導電性ネジ14を備えた結合突起2を2個設け、他の対角線上に嵌合穴20を2個設ける。同じ構造の2個のコネクタの表面を合わせるとき、互いの結合突起と嵌合穴がそれぞれ嵌合する。嵌合穴の内部にロック機構4を設け、ロック部35を嵌入した結合突起のフランジ部12の裏面と表面板8の裏面との間に挿入することにより抜け止めを行う。嵌合穴の底部には接点を突出させ、結合突起の嵌入時に導電性ネジの上端面と接点とを当接させて電気的な接続を行う。表面板には中心位置に電力供給ピン24、その周囲に通信ピン25をそれぞれスプリングで進退自在に突出させ、前記結合時にピン相互を接続させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は機器相互間を機械的に結合すると共に、同時に電気的に結合することができるようにしたユニーバーサルコネクタ機構。
に関する。
【背景技術】
【0002】
近年の各種の産業分野において、独立した種々の機能部品を必要に応じて組み合わせて用いるモジュール化の研究開発が進められている。たとえばロボット技術分野においても同様であり、様々な構造のロボット機構や各種機能を行うロボットをモジュール化することで、ユーザが必要に応じてその中から任意のものを選択し組み合わせて、様々な機能をもったロボットを構成することが考えられている。
【0003】
このようにロボットをモジュール化し、種々の機能を備えたモジュールのうち任意のものを選択して組み合わせて使用するには、各モジュールを機械的に結合する必要があり、且つ互いのモジュールが関連して作動することができるように信号を授受可能とし、時には共通電源への接続も必要となる。このような機械的な結合および電気的な連結に際しては複雑な操作を行うことなく、しかも確実且つ強固な結合および連結を行うことができるようにしなければならない。
【0004】
なお、ロボットをモジュール化し、結合機構によって任意の結合を行うことができるようにするとともに、結合機構によりモジュールを把持して搬送可能とし、モジュール構造物上を歩行することができるようにしたロボットは特開2004−358636号公報に開示されている。
【特許文献1】特開2004−358636号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
前記のように複数のモジュール化したロボット等を結合して用いる際には、機械的な結合および電気的な結合を確実に行わなければならないが、たとえば従来の電気的な結合に際して回路基盤間の結合手段やUSBコネクタ、或いはLANコネクタ等は機械的な結合強度は十分ではなく、2つの物体を強固に結合させ、なおかつ電気的な接合も行う用途には利用することができない。このことは前記のようなモジュール化したロボットの連結時以外にも、種々のモジュール化した機器の連結に際しても同様の問題を生じる。
【0006】
したがって本発明は、複数の機器を機械的且つ電気的に結合する際、機械的に十分な強度があり、且つ機械的な結合時に自動的に電気的な結合を確実且つ容易に行うことができるようにしたユニバーサルコネクタ機構を提供することを主たる目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明に係るユニバーサルコネクタ機構は上記課題を解決するため、コネクタ表面における四角形の1つの対角線上で、中心から間隔の等しい位置に設けた、先端にフランジを有し内部に長さ方向に貫通する導電体を備えた2個の結合突起と、前記コネクタ表面における前記四角形の他の対角線上で、中心から前記間隔と等しい等間隔の位置に設けた、前記結合突起のフランジが嵌合可能な形状及び大きさを有する2個の嵌合穴と、前記嵌合穴内には、該嵌合穴に同様の構成をなす他のコネクタの表面に設けた前記結合突起が嵌合するとき、該嵌合穴内に嵌入したフランジの裏面と表面板の裏面との間に移動して結合突起の嵌合穴からの抜け止めを行って両コネクタを機械的に結合するロック機構と、前記嵌合穴の底部に位置し、該嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、嵌入した前記結合突起の内部を貫通する導電体の端面に当接する接点とを備え、前記コネクタの嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、他のコネクタの結合突起の導電体により、前記接点を介して両コネクタを電気的に結合するコネクタにより同一構造のコネクタ機構によって結合することを特徴とする。
【0008】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、コネクタ表面板に形成した穴からスプリングにより突出可能な導電性のピンを備え、前記他のコネクタと前記機械的及び電気的に結合するとき、両コネクタの前記ピンが互いに当接することにより、該ピンを介して両コネクタが他の電気的な結合を行うことを特徴とする。
【0009】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記導電性のピンを複数備え、電源接続及び通信線接続を行うことを特徴とする。
【0010】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記他のコネクタの接点に当接する導電体の端面は、前記結合突起表面よりも低く配置したことを特徴とする。
【0011】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記抜け止めを行うロック部は、操作レバーにより外部から操作可能としたことを特徴とする。
【0012】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記ピンの位置を前記対角線の中心からずらし、前記同様の構成をなす他のコネクタとの結合時に、両コネクタの前記ピンの接続を検出することにより、他のコネクタとの結合角度を検出することを特徴とする。
【0013】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記コネクタには回路基板を備えることを特徴とする。
【0014】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記コネクタを大きさが規格化されたブロックに固定したことを特徴とする。
【0015】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記ブロックを複数組み合わせて少なくともロボットの一部を構成することを特徴とする。
【0016】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、各々機能の異なる機能部を備えた複数種類のブロックを用意し、任意のブロックを複数選択してロボットを構成することを特徴とする。
【0017】
本発明に係る他のユニバーサルコネクタ機構は、前記ユニバーサルコネクタ機構において、前記複数種類のブロックは、前記コネクタにより他のブロックを任意の角度で連結する連結用ブロック、内部に各種センサ及び出力機器を備えたセンターブロック、内部にバッテリを備えたバッテリブロック、内部にCPUを備えたCPUブロック、内部にモータを備え互いに回動可能な2つのブロックからなるジョイントモータブロック、互いに回動可能で所定の回動位置で固定可能なアングル固定ブロック、内部にモータを備えブロックの側面から突出する回転軸を設けた360度回転モータブロック、ブロックの移動により自由回転するタイヤを備えた自由回転タイヤブロック、側面に接触センサを備えた接触センサブロック、結合するブロックの角度に対応して連結可能としたコネクタ方向変換ブロックのいずれかであることを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
本発明は上記のように構成したので、雄雌の違いが無く、結合コネクタ同士で簡単なレバー操作により2点または4点での強固なロック機構による結合を行うことができ、その際特別な操作無しに電気的な結合も行うことができる。またその機械的な結合は強固であり、また電気的な結合は確実なものとなる。また、導電性のピンにより結合するようにし、これらを通信線接続すると、共通バスをもった情報機器群を連結したり、ロボットモジュールを複数数珠繋ぎに連結して全体を制御したり、全く違う機器同士を本コネクタを介して連結することも可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
本発明はユニバーサルコネクタ機構において、複数の機器を機械的且つ電気的に結合する際、機械的に十分な強度があり、且つ機械的な結合時に自動的に電気的な結合を確実且つ容易に行うことができるようにするという課題を、コネクタ表面における四角形の1つの対角線上で、中心から間隔の等しい位置に設けた、先端にフランジを有し内部に長さ方向に貫通する導電体を備えた2個の結合突起と、前記コネクタ表面における前記四角形の他の対角線上で、中心から前記間隔と等しい等間隔の位置に設けた、前記結合突起のフランジが嵌合可能な形状及び大きさを有する2個の嵌合穴と、前記嵌合穴内には、該嵌合穴に同様の構成をなす他のコネクタの表面に設けた前記結合突起が嵌合するとき、該嵌合穴内に嵌入したフランジの裏面と表面板の裏面との間に移動して結合突起の嵌合穴からの抜け止めを行って両コネクタを機械的に結合するロック機構と、前記嵌合穴の底部に位置し、該嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、嵌入した前記結合突起の内部を貫通する導電体の端面に当接する接点とを備え、前記コネクタの嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、他のコネクタの結合突起の導電体により、前記接点を介して両コネクタを電気的に結合するコネクタにより同一構造のコネクタ機構によって互いに結合することにより実現した。
【実施例1】
【0020】
本発明の実施例を図面に沿って説明する。図1は本発明によるユニバーサルコネクタ機構の実施例を示し、(a)はその要部を示す分解図であり、(b)は組み立て状態を示す図である。同図(a)に主として示されるように、このユニバーサルコネクタ1は全体として図中上から順に、図中上方に突出する結合突起2、カバー3、ロック機構4、スプリングピン機構5、回路基板6、回路部品7等からなっている。
【0021】
結合突起2は軸部11の先端において両側に延びるフランジ12を備え、その組み立て状態における断面略図を図2(a)に示すように、中心部には接点用ネジ穴13が貫通して形成しており、この接点用ネジ穴13に導電性のネジ14を貫通して挿入し、カバー3、ロックガイドリング15、回路基板6の開口をそれぞれ貫通して回路基板6裏面側に設けたナット16に螺合して全体を一体化できるようにしている。なお、図2の例では、結合突起2の下端はカバー3の凹部に支持されている例を示しているが、カバーを貫通させて支持する等、種々の態様で設けることができる。結合突起2を前記のようにネジ14で固定するとき、最終的にネジ14のネジ頭部17は結合突起2の穴18内に埋没し、結合突起2の表面より僅かに入り込むようにしている。これは、コネクタ結合時に他方のコネクタ表面3より僅かに突出している通信ピン25頭部と突起部2内導電性ネジ14頭部とを接触させないためである。
【0022】
四角形のカバー3の4角のうち、1つの対角線方向に結合突起2を合計2個設けており、別の対角線方向には前記のような結合突起2が嵌合できる形状及び大きさの嵌合穴20を合計2個設けている。この嵌合穴20はその組み立て状態における断面図を図2(b)に示すように、この嵌合穴20の下方に板バネ状接点21を、回路基板6の穴内に配置している。それにより後述するように、他の同様の構成をなすユニバーサルコネクタの結合突起がこの嵌合穴20に嵌入するとき、図5(a2)(b2)に示すように結合突起2の穴18内に板バネ状接点21が入り込んで導電体としてのネジ14の頭部に接触し、電気的結合を行うことができるようにしている。
【0023】
カバー3には中心部の電力供給ピン挿入穴22のほか四角形のカバーの4辺方向に各々2個の合計8個、及びこの4方向の間における1つの対角線位置に合計2個、更に残りの対角線位置における1個の、図中合計11個の通信ピン挿入穴23を設けている。電力供給ピン挿入穴22に挿入される電力供給ピン24、及び通信ピン挿入穴23に挿入される通信ピン25はスプリングピン機構5の一部を構成し、これらのうち電力供給ピン24は図2(c)に示されるように配置する。
【0024】
図2(c)に示す電力供給ピン24の例においては、回路基板6の穴に入り込んでいる板バネ状接点30に一端が当設し、円筒状の通信ピンケース26の内部にスプリング27を内装し、このスプリング27により互いに離れるように突出接点28を設けている。なお、図2(c)の例においては両側共に突出接点28を可動とした例を示しているが、例えば図2(C’)に示すように電力供給ピン内にスプリング27等を設けることなく一体化したピン状部材9とし、下端をかしめ接続部31によって結合して構造を簡素化し且つ安定した電力供給を可能としても良い。但しいずれにしても片側の突出接点から他側の突出接点に通電可能とする。また、この電力供給ピン24の先端は、その組み立て状態において図2(c)(c’)に示すようにカバー3の表面から充分に突出させており、このカバーの表面側に他のユニバーサルコネクタが接するとき、この位置の電力供給ピンと確実に接触し、VCCとして例えば14.5Vの電流を供給可能とする。
【0025】
通信ピン25は前記電力供給ピン24と同様の構成をなし、図2(d)に示すように、通信ピンケース26の内部にスプリング27内装し、このスプリング27により互いに離れるように突出接点28を設けている。この通信ピン25も前記電力供給ピン24と同様に種々の態様で実施することができる。この通信ピン25においては回路基板6の裏面に、或いは基板内に埋設したプリント回路に信号を伝達可能にするため、適宜回路基板上ランド穴29を設ける。
【0026】
ロック機構4は図1(a)に示すようにリング状のロックガイドリング15と、そのロックガイドリング15にガイドされて、その上で回動可能にしたリング状のロックレバーリング32とからなる。ロックガイドリング15には互いに対向する位置に2個の固定部33を設け、その固定部33に設けた固定用穴34に対して、図2(a)に示すようにネジ14を貫通することにより、ネジ14で嵌合突起2をカバー3及び回路基板6と一体化するとき、ロックガイドリング15も一体化できるようにしている。
【0027】
ロックレバーリング32には前記ロックガイドリング15の固定部33とは直角方向に突出するロック部35を2個備え、ロックレバーリング32とロックガイドリング15の凹部との嵌合によりロックレバーリング32がロックガイドリング15に案内されて回転するとき、ロック部35が円周方向に一体的に回動可能としている。ロック部35は例えば図5に示すように、ロックレバーリング32のリングの円周から直角方向に突出するロック操作レバー36と、ロック操作レバー36の先端側に設けた外側カギ部37と、この外側カギ部37とカギ溝38を介して位置する内側カギ部39とを備え、ロック操作レバー36の最も先端にはユーザが爪等を引っ掛けて操作可能な引っ掛け部41を形成している。カギ溝38は前記結合突起2の軸部11の外周が嵌入し、結合突起2のフランジ12の裏面10と嵌合穴20部分の表面板8の裏面19の間に入り込むことができるようにしている。
【0028】
それにより図5(a2)に示すように、第1ユニバーサルコネクタAの嵌合穴20に第2ユニバーサルコネクタBの結合突起2が嵌合しようとしているときには、同図(a1)に示すようにロック部35は嵌合穴20から待避位置となっており、それにより同図(b2)のように結合突起2は嵌合穴20内に嵌入することができる。なお、このときネジ14の頭部が板バネ状接点21と接触することは前述のとおりである。
【0029】
この状態から例えば同図(b1)のようにロック操作レバー36の先端の引っ掛け部41を操作する等によりロックレバーリング32を図中矢印方向に回動すると、同図(c1)(c2)に示すようにカギ溝38内に結合突起2の軸部11が嵌入し、それにより結合突起2のフランジ12の下面にロック部35の外側カギ部37と内側カギ部39が入り込み、第1ユニバーサルコネクタAと第2ユニバーサルコネクタBとは機械的に強固に結合する。またこのとき、第1ユニバーサルコネクタBの回路基板6における回路と接続しているネジ14と、第2ユニバーサルコネクタBの回路基板6に接続した板バネ状接点21が確実に接触するので、両コネクタ間で電気的な接続も同時に確実に行うことができる。
【0030】
この状態からユーザ等が引っ掛け部41を操作してロック部35を逆方向に回動すると、このロックは外れ、第1ユニバーサルコネクタAと第2ユニバーサルコネクタBとは分離することができ、その際前記電気的な接続部分も自動的に解除される。図示の例では引っ掛け部41をユーザ等が操作することにより回動し、ロック及びロックの解除を行う例を示したが、この部分或いは他の部分に指示信号により作動する電磁機構を設けることにより、容易に自動化が可能である。
【0031】
前記のようなロック機構により2個のユニバーサルコネクタをロックし、またそのロックを解除することができるものであるが、このときカバー3から突出した電力供給ピン24及び通信ピン25も互いにその先端が当接する。その際電力供給ピン24については図6(a)(b)に示すように、第1ユニバーサルコネクタAと第2ユニバーサルコネクタBとが同図(a)の状態から(b)の状態に結合するとき、互いの突出接点28が押し合い、板バネ状接点30を押し、互いのカバー表面が当接する。このとき両ユニバーサルコネクタはロック機構により結合し、接点部の接地端子も接続するとき、電力供給ピン24も互いに接続することにより片側のユニバーサルコネクタから他側のユニバーサルコネクタに電力の供給が可能となる。また、上記のように一体型のピン部材9を用いることによって、比較的大きな電流の供給もできる。
【0032】
通信ピン25についても図6(c)(d)に示すように前記電力供給ピン24と同様であり、同図(c)に示す状態から同図(d)に示すように第1ユニバーサルコネクタAと第2ユニバーサルコネクタBを近接させると、互いの突出接点28が押し合い、内部のスプリング29を押し縮めて接続する。図示の例ではこれらの通信ピンは流れる電流が少ないので、電力供給ピン24のような板バネ状接点30を用いることなく、回路基板6の回路に直接回路基板上ランド穴29等によって接続している。
【0033】
これらの通信ピン25は図1等に示すように多数設けることができるものであるが、例えば図3(a)(b)に示すように、電力供給ピン24を中心として四角形のカバーの4辺方向に各々2個の合計8個の基本的な通信ピンを配置し、互いに直角方向に2つにグループ分けしておき、各種信号の授受を可能とすると共に、この4方向の間における1つの対角線位置に設けた2個の通信ピンp、qには、例えば各々5Vと2.5Vの電流を供給可能とし、両ユニバーサルコネクタが接合して通電されるとき、その電圧を検出することにより両ユニバーサルコネクタの接合状態を検出することができるようにすると共に、更に残りの対角線位置における1個だけの通信ピンrが接続されるか否かによって両ユニバーサルコネクタが180度回転して接合しているか否かを検出可能にしている。
【0034】
図4(a)に示すようにこのユニバーサルコネクタ1においては回路基板6に配線用の微小コネクタ凹部46を設けており、この微小コネクタ凹部46に微小コネクタの凸部である微少コネクタ凸部45を容易に結合し、また取り外すことができるようにしている。それにより前記の機構からなるユニバーサルコネクタがロボットの個別のモジュールに取り付けられ、各モジュール特有の作動を行うとき、それらのモジュールに適した制御回路に、容易に変更することができるようにしている。
【0035】
図4には上記のような構造からなる2つのユニバーサルコネクタが結合する状態を斜視図で示している。同図(a)に示すように、第1ユニバーサルコネクAと第2ユニバーサルコネクタBとを前記のように結合すると、同図(b)に示すように両者は結合する。本発明におけるこのようなユニバーサルコネクタをモジュール型ロボットに利用した例を以下に説明する。実際に各種の構造で多様なロボットを、各種のモジュールを組み合わせて作るため、前記のようなユニバーサルコネクタを種々の機能をなす規格化された大きさのモジュールに設けた例を図7〜図16に示す。
【0036】
図7には前記のような構成をなすユニバーサルコネクタ(以下コネクタと略称する)をロボットのモジュールとして用いる最も基本的な構成としての結合ブロック51を示している。この結合ブロック51においては、その両側に固定するコネクタと同一の外形をなすコネクタ固定部材52を用いている。即ち、比較的薄く形成したコネクタ固定部材52の片側の面に第1コネクタ53を固定し、他側の面に第2コネクタ54を固定している。このような結合ブロック51を用いることにより、後述するような各種のブロックを任意に結合することができ、特に長さ調整等に際してはこのブロックを適宜の個数連結することにより対応することもできる。
【0037】
図8には前記図7の結合ブロック51の発展型としての第2の結合ブロック55の例を示している。この結合ブロック55は、中心部に設けたコネクタ固定部材56において前記のようなコネクタと同一外形をなす両面に第1コネクタ57と第2コネクタ58を固定し、これらのコネクタの固定によって所定の大きさになった両端面に第3コネクタ59と第4コネクタ60とを固定している。このような結合ブロック55においては、このブロックの4面に任意のブロックを固定することができ、且つこのような機能を行うブロックとして最小の形状とすることができる。
【0038】
図9には前記図8に示した第2の結合ブロック55と同様の機能を行うことができる第3の結合ブロック61の例を示している。この例においては、正面視正方形をなす本体部62の各辺における中心位置に、第1コネクタ63、第2コネクタ64、第3コネクタ65、第4コネクタ66を埋設することにより、外周がほぼ平面をなすブロックとしている。またこの本体部の幅はコネクタと同一幅としている。
【0039】
図9に示すような結合ブロック61は、単に各種ブロックを結合する以外に、この本体部62の内部に各種センサ等を内蔵させることにより各種の機能モジュールを結合する際の中心となるセンターブロックとして用いることができる。その際には例えば図10(a)に片側の外観を、(b)に他側の外観を示すように、センサーブロック70の片側にはPSD距離センサ71を設け、他側にはマイク72、スピーカー73、デジタル温湿度センサ74、照度センサ75、赤外線LED76、更に本体部77を光透過性の樹脂等により作成することにより内部に設けたLEDアレイ78を点灯して照明或いは各種表示部として用いることができる。そのほか本体内部に1軸ジャイロ、3軸加速度計等、必要に応じて更に他のセンサ等を内蔵させることもできる。このようなセンターブロック70に対して、四方にコネクタを設けることによって、種々の態様のロボットにこのセンターブロック55を適用可能にしている。
【0040】
図11にはバッテリブロック80の例を示している。このブロックはこれ1つにより、或いは必要に応じていくつかのバッテリブロック80を結合して用いるものであり、比較的大型の外形を必要とすることにより図示の例では前記第3のコネクタ61或いはセンターブロック70を2個連結した大きさとしている。それにより全外周に6個のコネクタを搭載している。電池としては種々のものを用いることができるが、例えばリチウムポリマー充電池を利用することができ、所定の大きさの電池ブロックを2個並列接続して内蔵する等、種々の態様で実施することができる。このバッテリブロックにおいては、電流、電圧、温度等を測定し管理することが好ましい。また、ホスト間の通信のためブルートゥースモジュールを内蔵しても良い。またセンターブロック互換基板を搭載し、載せ換えを可能としても良い。図11の外形をなすブロックは、その内部に小型のマザーボードを搭載し、比較的大容量で高速の処理を行うことができるCPUブロック81として用いても良い。
【0041】
図12にはジョイントモータブロック83の例を示しており、(a)は幅が規格化された前記センターブロック70の1辺と同じ大きさとし、片側の回転支持ブロック84と、この回転支持ブロック84に対して回転するモータ固定ブロック85とから構成して1関節モータブロックとしている。各ブロックには各々前記と同様のコネクタを設けている。図示の例ではモータ固定ブロック85の片側に回転検出部86を設け、回転量及び回転速度を検出可能とし、それによりモータ87の速度制御及び位置決めを可能とする。同図(b)には底面をコネクタの大きさにしたジョイントモータブロック83の例を示しており、全体がこのコネクタの大きさで各ブロックが結合して構成されるとき、あるいは特に小型のコネクタを用いたいときに利用する。
【0042】
図13にはアングル固定ブロック90の例を示しており、このブロックにおいては第1ブロック91と第2ブロック92とを、中心の回転軸で回転可能とし、軸端部に設けた角度固定用ノブ93をユーザが回転することにより、その状態を維持可能としている。各ブロックの底部に前記と同様のコネクタ94、95を設けている。このコネクタ94、95は各ブロックの底面に対して内部の可動機構により出し入れ自在とし、図示した突出状態からこれを内部に引き込み、それによりコネクタ94の結合突起等の突出部が邪魔にならず、ブロック全体を底面で自立できるようにしても良い。また、内部に回転角度検出部を設け、取り付け角度値の取得を可能にすることもできる。なお、このアングル固定ブロックにおいても前記図12(b)と同様に、小型のブロックとすることができる。
【0043】
図14には360度回転モータブロック100の例を示しており、同図(a)に示すような、内部にモータを備えた本体101の側面に回転軸102を突出し、図示の例ではこの回転軸102にタイヤ103を、ナット104で固定し、同図(b)のような片側タイヤブロックとした例を示している。また、図示の360度回転モータブロック100においては、前記のようなコネクタを3個設けた例を示している。この360度回転モータブロック100は前記のようなタイヤを設ける以外に各種機器の回転駆動を行うブロックとして使用することができ、例えば雲台の回転等にも利用することができる。また、内部のモータによって任意の回転位置での位置決めが可能であり、また回転速度の制御も可能である。タイヤを回転させる場合には、必要に応じて各種の外径の車輪を用意し、任意に選択して使用することもできる。更に、図示の例では片側のみにタイヤ103を設けた例を示したが、回転軸102を他の側面からも突出させ、ブロックの両側にタイヤ103を固定することも可能である。その際には図示の例ではコネクタを図中上下の2個のみとする。
【0044】
図15には空転タイヤブロック105の例を示している。同図(a)の空転タイヤブロック105の例においては、基台106の2個の支持腕107を設け、この支持腕107で支持した軸にタイヤ108を回転自在に支持している。支持腕107内にはタイヤ108の回転を計測するセンサを設け、回転角度を検出することによりタイヤのころかり量を測定し、移動ロボット等の移動距離や速度、タイヤと接触した物体の移動状態等を測定し、入力デバイスとして用いることもできる。基台106の底面中央に前記と同様のコネクタ109を設けている。同図(b)の例では基台106をコネクタ109と同じ大きさとした例を示している。
【0045】
図16には接触センサブロック110の例を示している。同図(a)の接触センサブロックの例においては、本体111に対して3面で突出形成するセンサブロック固定面に対して、各面において2分した合計6個の接触センサ112を設けた例を示している。この本体111の底面に前記と同様のコネクタ113を設けており、各種ブロックを結合したロボットの端部にこれを連結し、そのロボットが移動物体であるときには周囲の物体との接触を検出する等、そのロボットに対してどの方向に、且つどの程度の力で接触したかを検出する。同図(b)の例では別の態様によって3面で突出するセンサブロック固定面を備えた例を示しており、合計6個の接触センサ112により前記と同様に接触の状態を検出する。更に同図(c)の例のように、端面に図中6個示している接触センサ112を設け、この接触センサ112のいずれかにユーザの指等を接触することにより、ロボットを構成するブロックのいずれかに例えば前記図12に示すようなジョイントモータブロック83を備えているとき、内部のモータに対して任意の回転角度を指示する等、ユーザの指示信号出力手段として用いることもできる。
【0046】
図17にはコネクタ方向変換ブロック115の例を示している。前記のような本発明によるコネクタは、その構造上第1ブロックと第2ブロックとを結合するとき、180度回転した状態で結合することができるが、90度の回転では結合することができない。即ち、例えば図17(a)に示す第1接続ブロック116と、同図(b)に示す第2接続ブロック117は前記のような構造のブロックを示しており、この状態で両ブロックは結合することができる。しかしながら(b)に示すブロックが90度回転して同図(d)のような配置の時には対面するコネクタの結合突起同士、及び嵌合穴同士が対向することとなり、両ブロックは結合することができない。
【0047】
そのため図17の例では同図(c)に示すように、固定部材118の図中左側の第1コネクタ119に対して、その反対側に固定する第2コネクタ120を90度ずらして固定している。それにより、同図(d)のように90度回転したブロック117を前記と同様に結合することができる。その結果、例えば図18に示すように、図中左側に位置するブロックのように、立てている第1ブロック121に対して、右側に位置する横にしている第2ブロック122を結合するとき、両者の間にコネクタ方向変換ブロック115を介在することにより結合することができる。なお、図示の例ではコネクタ部分をドットハッチングで略示している。以降の図においても同様である。
【0048】
前記のような種々の機能を行うブロックを予め用意することにより、極めて多様なロボットを構成することが可能となる。その一例を図19に示す。図19には3輪走行ロボット130の例を示しており、前記図15(a)の空転タイヤブロック105と、図12(a)のジョイントモータブロック83と、図10に示すようなセンターブロック70とを直列に連結し、センターブロック70の両側に図14に示すような360度回転モータブロック100を固定している。それによりこのロボットは両側のタイヤ103が予めプログラムされたCPUによって制御されて回転し走行する。その際、空転タイヤブロック105による走行速度及び走行距離の計測値によりフィードバック制御を行い、所定の走行を行うことができる。この3輪走行ロボットを試作した結果、所望の作動を行わせることができた。
【0049】
図20にはユーザの指示により先端部が任意の方向に揺動する揺動ロボット131の例を示している。この揺動ロボット131は図8の結合ブロック55と、図12(b)の小型のジョイントモータブロック83と、前記と同様の結合ブロック51を2個直列に接続し、端部に図16(c)のような接触センサブロック110を連結している。実際にこのようなブロックの結合を行い、予め各接触センサ112に対してモータ回転角度指示をプログラムしておくと、所定の接触センサに対して指で触れることにより、ジョイントモータブロック83内のモータが所望の揺動を行い、同図(b)に示すように所望の角度だけ屈曲揺動させることが可能であった。
【0050】
そのほか本発明によるコネクタを用いた各種のブロックを組み合わせることにより種々のロボットを構成することができるが、その際には例えば図21のように4輪で駆動する車両型ロボット132とすることもできる。この車両型ロボット132においては、先端部分に図16(a)のような接触センサブロック110を両側に設けており、本体部分の先端上方には各種センサを内蔵した図10のセンターブロック70を設けている。また、車体の前部と後部とを図12(a)のジョイントモータブロック83で任意の角度に変更して操舵できるようにしており、このジョイントモータブロック83が図中縦方向の軸を中心に回動させるため通常の使用とは90度回転させて使用する必要があり、そのためにこのジョイントモータブロック83の両側に図17(c)に示すコネクタ方向変換ブロック115を用いている。
【0051】
図22には更に多様なブロックを用いて犬型ロボット133を構成した例を示している。このロボットにおいては、同図(a)のように前後の足を伸ばした状態と、(b)のように折り曲げた状態にすることができる。また、左右の関節部分を構成するジョイントモータブロック134、135及び136等を所定のプログラムにより駆動することで、同図(a)に示した状態で歩行作動を行わせることもできる。
【0052】
前記のようなコネクタを用いた各種多様のブロックを結合することにより、更に種々のロボットを構成することができ、これらのブロックの大きさを大きくすることにより大型ロボットを容易に形成することができ、或いはこれらのブロックの大きさをより小さくすることにより、更に小型のロボットを形成することもでき、利用分野に応じて種々の態様で実施することができる。
【産業上の利用可能性】
【0053】
前記のような本発明によるユニバーサルコネクタ機構は、ロボット分野のほか、宇宙船内で各種情報機器を固定するインターフェースとして用いることもでき、また、その他の各種機器のモジュール化インターフェースとして用いることができる。また電源と通信ラインを接続する抜け止め可能な情報コンセントとしても用いられ、更に情報家電用コネクタとして用いることもできる。
【図面の簡単な説明】
【0054】
【図1】本発明によるユニバーサルコネクタ機構の実施例を示す図であり、(a)は分解斜視図、(b)は組み立て状態を示す斜視図である。
【図2】同ユニバーサルコネクタ機構で用いている機械的及び電気的結合作用を行う要部断面を示す図であり、(a)は結合突起、(b)は結合突起が嵌合する嵌合穴と接点部分、(c)は電源接続用ピン、(d)は信号線接続用ピン部分である。
【図3】同ユニバーサルコネクタ機構の全体概要を示す図であり、(a)は表面側の斜視図、(b)は表面側正面図、(c)はその裏面を示す図である。
【図4】本発明によるユニバーサルコネクタ機構を2個結合するときの態様を示す斜視図であり、(a)は結合前の状態を示し、(b)は結合後の状態を示す。
【図5】同ユニバーサルコネクタ機構で用いている結合機構の作動概要を示す図であり、(a)は両コネクタが分離している状態、(b)は両コネクタの表面が密着し電気的に接続した状態、(c)はロック機構により機械的に結合した状態を示す。
【図6】同ユニバーサルコネクタ機構で用いているピンの作動を示す断面図であり、(a)(b)は電力供給ピンを示し(a)は接続する前の状態、(b)は同接続後の状態を示す。また(c)(d)は通信ピンを示し(c)は接続する前の状態、(d)は接続後の状態を示す。
【図7】同ユニバーサルコネクタ機構をブロックの両面に固定し、結合ブロックとした例を示す斜視図である。
【図8】同ユニバーサルコネクタ機構をブロックの4面に固定し、結合ブロックとした例を示す斜視図である。
【図9】同ユニバーサルコネクタ機構をブロックの4面に埋め込んで、結合ブロックとした例を示す斜視図である。
【図10】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定したセンターブロックの例を示す斜視図であり、(a)は正面側、(b)は裏面側を示す図である。
【図11】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定した内部のバッテリを入れたバッテリブロックとし、または内部にCPUを設けたCPUブロックとして、前記ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定した例を示す斜視図である。
【図12】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定したジョイントモータブロックの例を示す斜視図であり、(a)は第1の態様、(b)は第2の態様を示す。
【図13】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定したアングル固定ブロックの例を示す斜視図である。
【図14】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定した360度回転モータブロックの例を示す斜視図である。
【図15】ユニバーサルコネクタ機構を固定した空転タイヤブロックの例を示す斜視図であり、(a)は第1の態様、(b)は第2の態様を示す。
【図16】ユニバーサルコネクタ機構を固定した接触センサブロックの例を示す斜視図であり、(a)は第1の態様、(b)は第2の態様、(c)は第3の態様を示す。
【図17】ユニバーサルコネクタ機構を各面に固定したコネクタ方向変換ブロックの例、及び使用状態を説明する斜視図である。
【図18】同コネクタ方向変換ブロックの使用態様を示す斜視図である。
【図19】各種ブロックを連結して3輪走行ロボットを構成した例を示す斜視図である。
【図20】各種ブロックを連結して揺動ロボットを構成した例を示す斜視図である。
【図21】各種ブロックを連結して車両型ロボットを構成した例を示す斜視図である。
【図22】各種ブロックを連結して犬型ロボットを構成した例を示す斜視図である。
【符号の説明】
【0055】
1 ユニバーサルコネクタ機構
2 結合突起
3 カバー
4 ロック機構
5 スプリングピン機構
6 回路基板
7 回路部品
8 表面板
9 ピン部材
10 裏面
11 軸部
12 フランジ
13 接点用ネジ穴
14 ネジ
15 ロックガイドリング
16 ナット
17 ネジ頭部
18 穴
19 裏面
20 嵌合穴
21 板バネ状接点
22 電力供給ピン挿入穴
23 通信ピン挿入穴
24 電力供給ピン
25 通信ピン
26 通信ピンケース
27 スプリング
28 突出接点
29 回路基板上ランド穴
30 板バネ状接点
31 かしめ部
32 ロックレバーリング
33 固定部
34 固定用穴
35 ロック部
36 ロック操作レバー
37 外側カギ部
38 カギ溝
39 内側カギ部
41 引っ掛け部
45 微少コネクタ凸部
46 微小コネクタ凹部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コネクタ表面における四角形の1つの対角線上で、中心から間隔の等しい位置に設けた、先端にフランジを有し内部に長さ方向に貫通する導電体を備えた2個の結合突起と、
前記コネクタ表面における前記四角形の他の対角線上で、中心から前記間隔と等しい等間隔の位置に設けた、前記結合突起のフランジが嵌合可能な形状及び大きさを有する2個の嵌合穴と、
前記嵌合穴内には、該嵌合穴に同様の構成をなす他のコネクタの表面に設けた前記結合突起が嵌合するとき、該嵌合穴内に嵌入したフランジの裏面と表面板の裏面との間に移動して結合突起の嵌合穴からの抜け止めを行って両コネクタを機械的に結合するロック機構と、
前記嵌合穴の底部に位置し、該嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、嵌入した前記結合突起の内部を貫通する導電体の端面に当接する接点とを備え、
前記コネクタの嵌合穴に前記他のコネクタの結合突起が嵌入するとき、他のコネクタの結合突起の導電体により、前記接点を介して両コネクタを電気的に結合するコネクタによって同一構造のコネクタ機構により結合することを特徴とするユニバーサルコネクタ機構。
【請求項2】
コネクタ表面板に形成した穴からスプリングにより突出可能な導電性のピンを備え、
前記他のコネクタと前記機械的及び電気的に結合するとき、両コネクタの前記ピンが互いに当接することにより、該ピンを介して両コネクタが他の電気的な結合を行うことを特徴とする請求項1記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項3】
前記導電性のピンを複数備え、電源接続及び通信線接続を行うことを特徴とする請求項2記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項4】
前記他のコネクタの接点に当接する導電体の端面は、前記結合突起表面よりも低く配置したことを特徴とする請求項2記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項5】
前記抜け止めを行うロック部は、操作レバーにより外部から操作可能としたことを特徴とする請求項1記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項6】
前記ピンの位置を前記対角線の中心からずらし、前記同様の構成をなす他のコネクタとの結合時に、両コネクタの前記ピンの接続を検出することにより、他のコネクタとの結合角度を検出することを特徴とする請求項2記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項7】
前記コネクタには回路基板を備えることを特徴とするユニバーサルコネクタ機構。
【請求項8】
前記コネクタを大きさが規格化されたブロックに固定したことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項9】
前記ブロックを複数組み合わせて少なくともロボットの一部を構成することを特徴とする請求項8に記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項10】
各々機能の異なる機能部を備えた複数種類のブロックから任意のブロックを複数選択してロボットを構成することを特徴とする請求項9記載のユニバーサルコネクタ機構。
【請求項11】
前記複数種類のブロックは、前記コネクタにより他のブロックを任意の角度で連結する連結用ブロック、内部に各種センサ及び出力機器を備えたセンターブロック、内部にバッテリを備えたバッテリブロック、内部にCPUを備えたCPUブロック、内部にモータを備え互いに回動可能な2つのブロックからなるジョイントモータブロック、互いに回動可能で所定の回動位置で固定可能なアングル固定ブロック、内部にモータを備えブロックの側面から突出する回転軸を設けた360度回転モータブロック、自由回転するタイヤを備えた自由回転タイヤブロック、側面に接触センサを備えた接触センサブロック、結合するブロックの角度に対応して連結可能としたコネクタ方向変換ブロックのいずれかであることを特徴とする請求項10記載のユニバーサルコネクタ機構。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【公開番号】特開2009−76215(P2009−76215A)
【公開日】平成21年4月9日(2009.4.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−241656(P2007−241656)
【出願日】平成19年9月18日(2007.9.18)
【出願人】(301021533)独立行政法人産業技術総合研究所 (6,529)
【出願人】(391043974)株式会社ユー・コーポレーション (12)
【Fターム(参考)】