説明

ユーザインターフェース装置、プログラム、記録媒体

【課題】多数の選択対象の中から所望の選択対象を選択する際の操作性を向上させ、従来よりスムーズに所望の選択対象を選択することができるユーザインターフェース装置を提供する。
【解決手段】ユーザからコンテンツ選択受付画面の表示指示を受け付けると、管理されているコンテンツの順位上、n/8ずつ隔てた間隔に位置する8個の順位のコンテンツを選択対象として設定し、設定された各選択対象の8個の順位と8個の押下センサに対する押下を示す各キーコードとを対応付けたテーブルを作成する。作成したテーブルに基づいて、順位の選択を受け付けるためのGUI画面を表示し、順位選択を受け付けると、受け付けた順位を基準とする、当該順位のコンテンツを含む、順位が連続した所定数のコンテンツを示す選択肢群を一覧表示する。ユーザが操作部材31を操作して、一覧の中から所望の選択肢を選択すると、選択受付処理を終了する。また、ユーザは操作部材31を操作して、選択肢群をスクロール表示させることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、操作部材に対するユーザの操作に基づいて、画面に表示された各選択対象を示す選択肢群の中から選択を受け付けるユーザインターフェース技術に関し、特にその操作性の向上に関する。
【背景技術】
【0002】
現在、様々なメディアを介して様々なコンテンツ(映像(静止画、動画)、音楽、WEBページ、アプリケーションプログラム等)を取得し、これらのコンテンツを記録、再生又は実行することのできるAV(Audio Visual)機器が開発されている。例えば、HDD(Hard Disk Drive)内蔵DVD(Digital Versatile Disk)レコーダ等が挙げられる。
【0003】
係るAV機器では、HDD、DVD等の記録メディアに記録されたコンテンツ、或いは放送コンテンツの中から再生、実行又は記録するコンテンツをユーザに選択させるために、各コンテンツを示す選択肢群を画面に一覧表示し、その一覧の中から選択を受け付けるメニュー対話型のGUI(Graphical User Interface)を用いているのが一般的である。
【0004】
例えば、下記の非特許文献1に開示されているHDD内蔵DVDレコーダは、ユーザからコンテンツ選択画面の表示指示を受け付けると、HDD又はDVDに記録されている各コンテンツのコンテンツ名及びサムネイル等を選択肢として、所定の順番(例えば、コンテンツが蓄積された日時が新しい順、チャンネル順等)で所定数配列した一覧を1ページとして、ページ単位で表示する。
【0005】
また、GUIの操作部材として、マウス、十字キー、ジョグダイヤルキー等が従来用いられているが、下記の特許文献1に開示されている情報入力装置を用いることも考えられる。
【非特許文献1】[平成16年3月14日検索]、インターネット<URL:http://panasonic.jp/dvd/recorder/e200h/spec/01.html>
【特許文献1】特開2001−184158号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
ところで、上述のAV機器では、HDD、DVD等の記録メディアに記録した膨大な数のコンテンツの中から所望のコンテンツを選び出して随時再生又は実行することができるが、その所望のコンテンツを選び出すために行うGUI操作が煩雑なものになることが考えられる。
【0007】
例えば、コンテンツ選択画面として、選択肢8個を1ページ分として一覧表示する従来のAV機器において、所望のコンテンツを示す選択肢が50ページ目にある場合、50ページに辿り着くためにユーザは、操作部材を頻繁に操作してページを繰る指示を行わなければならない。
【0008】
また、選択対象コンテンツをサムネイルで一覧表示するものであれば、一覧を表示する処理に時間がかかるので、ユーザのページを繰る指示操作と、一覧の表示切替にタイムラグが生じる。そのため、スムーズに選択肢一覧の表示切替を行って所望のコンテンツを選択したいというユーザの気持ちが満たされず、ユーザにストレスを与えることが考えられる。
【0009】
仮に、全選択肢を一度に一覧表示するようにしたとしても、選択対象コンテンツが数千個もあるような場合であれば、ページを繰る必要がなくなる代わりにその一覧を生成するのに時間を要し、またその選択肢一覧の中から所望の選択肢を選択するために、ユーザは操作部材を頻繁に操作することになるので、かえって操作性は悪くなることが考えられる。
【0010】
そこで、本発明は、多数の選択対象の中から所望の選択対象を選択する際の操作性を向上させ、従来よりスムーズに所望の選択対象を選択することができるユーザインターフェース装置、当該装置に関する諸技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0011】
上記目的を達成するために、本発明に係るユーザインターフェース装置は、少なくとも3つの操作が可能な操作部材と、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理する管理手段と、n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定手段と、前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付手段と、前記第1受付手段により受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御手段と、前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付手段とを備えることを特徴としている。
【0012】
<作用>
ユーザが操作部材に対して第1の操作を行って、前記設定手段により設定された選択対象の中から所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することにより、ユーザインターフェース装置は、その選択された選択対象を含み、その順位が連続した所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる。また、表示装置に所望の選択肢が表示されていなくても、第2の操作に基づいて他の選択肢群を表示装置に表示させることができる。
【0013】
なお、ここでいう他の選択肢群とは、先に表示させた選択肢群の一部を含むもの、又は先に表示させた選択肢群のいずれの選択肢も含まないものをいう。
【0014】
また、前記操作部材は、円盤状又は楕円盤状であって、盤の中心を軸として回動自在であり、盤の主表面上の中心に決定ボタン、当該決定ボタンから放射状にm個の方向指示ボタンが設けられて成るとしてもよい。
【0015】
また、本発明に係るプログラムは、少なくとも3つの操作が可能な操作部材を備え、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理しているコンピュータに選択受付処理を行わせるプログラムであって、前記選択受付処理は、n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定ステップと、前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定ステップにおいて設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付ステップと、前記第1受付ステップにおいて受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付ステップとを含むことを特徴としている。
【0016】
また、本発明に係る記録媒体は、前記プログラムを記録した記録媒体である。
【0017】
また、本発明に係る選択受付方法は、少なくとも3つの操作が可能な操作部材を備え、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理しているコンピュータに用いられる、選択受付方法であって、n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定ステップと、前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定ステップにおいて設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付ステップと、前記第1受付ステップにおいて受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付ステップとを含むことを特徴とする。
【発明の効果】
【0018】
上記構成のユーザインターフェース装置を用いた場合、ユーザは操作部材に対する第1の操作及び第2の操作を行うことで、所望の選択対象を示す選択肢を表示装置に表示させることができるので、従来の選択受付を行うためのGUIに比べて、所望の選択対象を選択するまでに行われる操作数を格段に減らすことができる。
【0019】
また、前記操作部材は、押下及び回動自在な操作部材であって、前記ユーザインターフェース装置は、前記操作部材に対する押下操作を検知する第1検知手段と、前記操作部材に対する回動操作を検知する第2検知手段とを備え、前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の押下操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、前記第2表示制御手段は、前記第2検知手段により検知された回動操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させることとしてもよい。
【0020】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いた場合、ユーザは前記操作部材に対して1回の押下操作を行うことで、設定された選択対象の中から所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができ、また、表示する選択肢群を回動操作で微調整することができる。
【0021】
また、前記操作部材は、押下及び回動自在な操作部材であって、前記ユーザインターフェース装置は、前記操作部材に対する回動操作を検知する第1検知手段と、前記操作部材に対する押下操作を検知する第2検知手段とを備え、前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の回動操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対する押下操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させることとしてもよい。
【0022】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いた場合、ユーザは前記操作部材に対して1回の回動操作を行うことで、設定された選択対象の中から所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができ、また、表示する選択肢群を押下操作で微調整することができる。
【0023】
また、前記操作部材は、少なくともm個の押下操作部材を含み、前記ユーザインターフェース装置は、前記設定手段により設定されたm個の選択対象の順位と前記各押下操作部材に対する押下操作を示すm個の操作情報とを一対一で対応付けたテーブルを作成する手段を備え、前記第1検知手段は、前記押下操作部材のうちいずれか1つに対する押下操作を検知し、前記第1受付手段は、生成された前記テーブルにおいて、前記第1検知手段により検知された押下操作を示す操作情報と対応付けられている順位の選択対象が選択されたものとして受け付けるとしてもよい。
【0024】
かかる構成のユーザインターフェース装置は、設定された選択対象の順位と押下操作部材とを一対一で対応付けたテーブルを作成するので、ユーザは、m個の押下操作部材のうちいずれか1つを押下することで、容易に所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができる。
【0025】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記ユーザインターフェース装置は、更に、m個の選択対象の順位を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0026】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の順位を視認して、所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができる。
【0027】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、前記管理手段は、n個の前記コンテンツを前記記憶手段に記録された日時順に管理し、前記ユーザインターフェース装置は、更に、前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの記録日時を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0028】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の記録日時を視認して、所望のコンテンツの記録日時に近い日時に記録されたコンテンツを選択することができる。
【0029】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、前記管理手段は、n個の前記コンテンツを視聴回数の多いもの順に管理し、前記ユーザインターフェース装置は、更に、前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの視聴回数を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0030】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の視聴回数を視認して、所望のコンテンツの視聴回数に近い回数視聴されたコンテンツを選択することができる。
【0031】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、前記管理手段は、n個の前記コンテンツをあいうえお順又はアルファベット順に管理し、前記ユーザインターフェース装置は、更に、前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの頭文字を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0032】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の選択対象の頭文字を視認して、所望の選択対象の頭文字の位置に近い頭文字の選択対象を選択することができる。
【0033】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記ユーザインターフェース装置は、更に、m個の前記操作情報と対応付けられている各順位の選択対象を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0034】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の選択対象を視認して、所望の選択対象の順位に近いと予想される選択対象を選択することができる。
【0035】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記選択対象は、録画予約対象の定時番組であり、前記管理手段は、n個の定時番組を放送時間順に管理し、前記ユーザインターフェース装置は、更に、前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位の定時番組の放送開始時刻を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0036】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の放送開始時刻を視認して、所望の定時番組の放送開始時刻に近い選択対象を選択することができる。
【0037】
また、前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、前記選択対象は、番組チャンネルであり、前記管理手段は、n個の番組チャンネルをチャンネル順に管理し、前記ユーザインターフェース装置は、更に、前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位の番組チャンネルを前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備えるとしてもよい。
【0038】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いることにより、ユーザは画面に表示されたm個の番組チャンネルを視認して、所望の番組チャンネルの順位に近い選択対象を選択することができる。
【0039】
また、前記ユーザインターフェース装置は、前記操作部材に対する接触位置を検知する第1検知手段と、前記操作部材に対するなぞり操作を検知する第2検知手段とを備え、前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の接触操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対するなぞり操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させることを特徴としてもよい。
【0040】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いた場合、ユーザは前記操作部材に対して1回の接触操作を行うことで、設定された選択対象の中から所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができ、また、表示する選択肢群をなぞり操作で微調整することができる。
【0041】
また、前記ユーザインターフェース装置は、前記操作部材に対するなぞり操作を検知する第1検知手段と、前記操作部材に対する接触位置を検知する第2検知手段とを備え、前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回のなぞり操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対する接触操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させることを特徴としてもよい。
【0042】
かかる構成のユーザインターフェース装置を用いた場合、ユーザは前記操作部材に対して1回のなぞり操作を行うことで、設定された選択対象の中から所望の選択対象の順位に近い順位の選択対象を選択することができ、また、表示する選択肢群を接触操作で微調整することができる。
【0043】
また、前記設定手段は、順位付けられたn個の中から等間隔になるように順番にm個の選択対象を選択対象として設定するとしてもよい。
【0044】
この構成により、等間隔にm個の順位を特定することができる。
【0045】
また、前記設定手段は、前記管理手段により順位付けて管理されている選択対象の数の増減及び順位変更が生じたときに、新たにm個の各順位の選択対象を選択対象として設定し直すとしてもよい。
【0046】
この構成により、選択対象の増減及び順位変更が生じたときにm個の各順位の選択対象を選択対象として設定し直すので、ユーザから選択受付画面の表示指示を受け付けたときに選択対象を設定する場合に比べると、選択受付処理をスムーズに行うことができる。
また、前記ユーザインターフェース装置は、更に、n個の選択対象からm個の選択対象を選出するための規則の設定をユーザから受け付ける第3受付手段を備え、 前記設定手段は、前記規則に基づいて、n個の選択対象からm個の選択対象を設定するとしてもよい。
【0047】
この構成により、選択対象を選出するための規則の設定をユーザが行うことで、そのユーザにとって選択しやすい選択対象を選択対象として設定することできるので、よりスムーズな操作性を実現することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0048】
以下、本発明の一実施形態であるSTB(Set Top Box)について、図面を用いて説明する。
【0049】
<1 STBの構成>
図1は、STB1の構成を示す図である。
【0050】
STB1は、アンテナ4、ネットワーク5、表示装置2と接続されており、チューナ11、TSデコーダ12、AVデコーダ13、合成処理部14、OSDコントローラ15、CPU16、RAM17、モデム18、リモコンI/F19、ROM20、リーダライター21、DVDドライブ22及びHDD23等のハードウェアを備える。
【0051】
CPU16が、ROM20又はHDD23に記憶されている制御プログラムを実行し、各種ハードウェアを制御することにより、STB1は、GUI機能、デジタル放送受信機能、インターネット通信機能、メモリカード読み出し書き込み機能、DVD読み出し書き込み機能、コンテンツ再生実行機能及びコンテンツ記録機能を実現している。なお、ここでいうコンテンツとは、映像(静止画、動画)、音楽、WEBページ、アプリケーションプログラム等である。
【0052】
また、STB1にはリモコン3が付属されており、ユーザがリモコン3に備わる操作部材を操作することで、STB1はユーザから各種指示を受け付ける。
【0053】
例えば、コンテンツ選択受付画面の表示指示を示すリモコンコードがリモコン3から送信されると、これを受け付けたSTB1は、選択対象のコンテンツを示す選択肢群の一覧を表示装置2に表示させ、操作部材に対するユーザの操作に基づいてその一覧の中から選択を受け付ける処理(以下、「選択受付処理」という。)を行う。係る選択受付処理は、制御プログラムに含まれる処理の一つである。
【0054】
チューナ11は、アンテナ4が受信した放送波のデジタル復調、誤り訂正を行い、その結果得られたトランスポートストリーム(Transport Stream:以下、「TS」という。)をTSデコーダ12に出力する。
【0055】
TSデコーダ12は、TSデコーダから入力されたTSを構成するTSパケットの暗号解読、選別を行い、パケッタイズドエレメンタリストリーム(Packetized Elementary Stream:以下、「PES」という。)又はセクションを取り出して、AVデコーダ13、RAM17に出力する。
【0056】
AVデコーダ13は、MPEG(Moving Picture Experts Group)規格の符号化方式により圧縮された映像、音声等のコンテンツのデータを伸張する処理、映像と音声の出力同期処理及びD/A変換処理といった一連のコンテンツ再生処理を行い、得られた信号を合成処理部14に出力する。
【0057】
OSDコントローラ15は、GUI画面等のグラフィックを生成する機能を有し、例えば、コンテンツ選択受付画面を生成する。生成されたグラフィック信号は、合成処理部14に出力される。
【0058】
合成処理部14は、AVデコーダ13から出力された映像信号とOSDコントローラ15から出力されたグラフィック信号を合成し、表示装置2に出力する。
【0059】
モデム18は、ネットワーク5に接続された他の機器と通信するための装置であり、例えば、ネットワーク5に接続されているコンテンツサーバからコンテンツを取得することができる。取得されたコンテンツは、HDD23に蓄積したり、或いはRAM17をバッファとして用いて、AVデコーダ13によって逐次再生処理することができる。
【0060】
リモコンI/F19は、STB1に付属されているリモコン3から赤外線無線通信方式により送信されるリモコンコードを受信するインターフェースである。
【0061】
リーダライター21は、差し込まれたメモリカード6からコンテンツを読み出し、メモリカード6にコンテンツを書き込むことができる装置である。
【0062】
DVDドライブ22は、セットされたDVD7からコンテンツを読み出し、DVD7がDVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等、書き込み可能なものであれば、コンテンツを書き込むことができる装置である。
【0063】
HDD23は、TSデコーダから出力されたPES又はセクションで構成されるコンテンツ、モデム18がコンテンツサーバから取得したコンテンツ、リーダライター21から読み出されたコンテンツ、DVDドライブ22から読み出されたコンテンツをハードディスクに書き込んだり、読み出したりすることができる装置である。
【0064】
STB1は、再生、実行又は記録可能なコンテンツを順位付けて管理している。例えば、HDD23に記録されているコンテンツであれば、記録した日時が新しいもの順に管理している。また、放送コンテンツの場合、STB1は、セクションデータとして放送局から送られてくるEPG(Electronic Program Guide)を受信し、EPGに基づいて、各放送コンテンツを放送時間順に管理している。更に、DVDに記録された映画等のコンテンツの場合、STB1は、DVDに記録されているコンテンツの管理表を用いて、各シーンの順番を管理している。
【0065】
その他、STB1は、コンテンツの種類(映像、音楽、ゲーム等)、カテゴリー(アクション映画、恋愛映画等)、記録媒体(DVD、HDD、メモリーカード等)、放送チャンネルといった様々な分類毎にコンテンツを順位付けて管理している。
<2 リモコン>
次にリモコン3について説明する。
【0066】
リモコン3には各種操作部材が備わっており、これらの操作部材をユーザが操作すると、リモコン3はその操作に応じたリモコンコードを赤外線無線通信方式によりSTB1に送信し、STB1は、リモコン3から送信されたリモコンコードを受信することで、ユーザの指示を受け付ける。
【0067】
図2は、リモコン3の外観を示す図である。
【0068】
リモコン3は、操作部材31、32、33を備える。
【0069】
操作部材32は、押下操作を受け付けるキーであり、操作部材32が押下されることで、主電源のON/OFFの指示を示すリモコンコードがSTB1に送信される。
【0070】
操作部材33は、操作部材32と同じく押下操作を受け付けるキーであり、操作部材33が押下されることで、コンテンツ選択受付画面の表示指示を示すリモコンコードがSTB1に送信される。
【0071】
操作部材31は、押下及び回動自在なキーであり、従来の十字キーとジョグダイヤルキーが組み合わさったものである。
【0072】
以下、操作部材31の構造について詳しく説明する。
【0073】
<2.1 操作部材31の構造>
図3は、リモコン3における操作部材31部分の分解斜視図である。
【0074】
同図において、34はリモコン3の外装部材である上ケース、36は同下ケース、そして、35は多層配線基板であり、多層配線基板35は下ケース36により保持されている。
【0075】
多層配線基板35上には、8個の回動センサ313a、313b、313c、313d、313e、313f、313g、313hが輪状に配設されており、また、その輪の中心には、押下センサ314i、これを囲む輪状の導電部315が配設されている。
【0076】
8個の回動センサ313a、313b、313c、313d、313e、313f、313g、313hの上面には、押下センサ314a、314b、314c、314d、314e、314f、314g、314hが付設されている。
【0077】
操作部材31においてユーザと接触する部位となる操作つまみ311は、絶縁樹脂で弾性を有する円盤状の部材311A、表面が導電部材でコーティングされた円筒状の部材311B、及び導電部材で弾性を有するブラシ312から成り、導電部315上に配置される。
【0078】
上ケース34の上面には、円形の貫通孔34Aが設けられており、操作つまみ311が、貫通孔34Aを貫けて上ケース34の上面に露出するように設計されている。
【0079】
ブラシ312は、回動センサ313a、313b、313c、313d、313e、313f、313g、313hのうちいずれか一つの側面に接触することで部材311B、導電部315を介して導通し、後述する回動操作検知部302に信号を送る。なお、各回動センサにはそれぞれ異なる抵抗が備わっており、ブラシ312と各回動センサが接触した際に回動操作検知部302に出力される信号の電圧値は異なるので、電圧値及びその変化量から、回動方向及び回動量を特定することができる。
【0080】
図4aは、操作つまみ311の上面を上からみた平面図と、A−A’軸で平面に対して垂直に操作部材31を切断した場合の断面図である。
【0081】
操作部材31の部材311A上面の中心には孔が設けられており、当該孔に釘状の部材310が収容されている。また、操作部材31の部材311A上面の中心から放射状に8つの方向を示す△印の凸部が設けられており、これらの凸部の位置と対応する部材311A下面側の各位置には、それぞれ鍔が設けられている。
【0082】
同図に示すように、部材311Aにおける凸部と鍔からなる8つの部位をそれぞれ押下部位311a、311b、311c、311d、311e、311f、311g、311hと呼ぶことにする。
【0083】
これらの図からわかるように、押下部位311a、311b、311c、311d、311e、311f、311g、311hの鍔によって、上ケース34の貫通孔34Aから操作部材31が脱け出ることはない。
【0084】
また、押下部位311a、311b、311c、311d、311e、311f、311g、311hのうちいずれかの凸部が押下されると(例えば、押下部位311cの凸部)、鍔が回動センサ313a、313b、313c、313d、313e、313f、313g、313hのいずれかの上面に設けられている押下センサを押下する(例えば、押下センサ314c)。
【0085】
部材310が押下された場合、その下端が押下センサ314iを押下する。
【0086】
押下センサ314a、314b、314c、314d、314e、314f、314g、314h及び314iは、押下されることで導通し、押下されたそれぞれの押下センサによって異なる値の電圧の電流が、後述する押下操作検知部301に送られる。
【0087】
次に操作部材31の回動動作について説明する。
【0088】
図4bは、操作部材31の上面を上からみた平面図であり、図4cは、操作部材31のブラシ312の動きを説明するための図である。
図4bに示すように、操作部材31は、部材311Aの円周方向に回動自在となっている。
【0089】
同図に示す白抜矢印が示す円周方向に操作部材31を回動すると、ブラシ312もその円周方向に回動する。
【0090】
ブラシ312と、回動センサ313a、313b、313c、313d、313e、313f、313g、313は、磁性を有しており、ブラシ312は、磁力によっていずれかの回動センサに引き付けられ接触するようになっている。
【0091】
ブラシ312といずれかの回動センサが接触すると導通し、接触したそれぞれの回動センサによって異なる値の電圧の電流が、後述する回動操作検知部302に送られる。
【0092】
<2.2 リモコン3の機能構成>
次にリモコン3の機能構成について説明する。
【0093】
図5は、リモコン3の機能構成を示すブロック図である。
【0094】
リモコン3は、機能的には、上述した操作部材31、32、33、押下操作検知部301、回動操作検知部302、リモコンコード生成部303、コード変換テーブル304、リモコンコード送信部305を備える。
【0095】
押下操作検知部301は、操作部材31、32、33に対する押下操作により導通して流れる電流の電圧を検知する機能を有する。検知された電圧の値はリモコンコード生成部303に伝送される。
【0096】
回動操作検知部302は、操作部材31に対する回動操作によって導通して流れる電流の電圧を検知する機能を有する。検知された電圧の値はリモコンコード生成部303に伝送される。
【0097】
コード変換テーブル304は、電圧の値とリモコンコードとを対応付けたテーブルである。
【0098】
リモコンコード生成部303は、押下操作検知部301及び回動操作検知部302によって検知された電圧値から、コード変換テーブル304を参照してリモコンコードを生成する機能を有する。生成されたリモコンコードはリモコンコード送信部305に伝送される。
【0099】
例えば、図3に示した押下センサ314aが押下されると、その結果出力された電圧値と対応付けられているキーコード001を含むリモコンコードがリモコンコード生成部303において生成される。
【0100】
リモコンコード送信部305は、リモコンコード生成部303において生成されたリモコンコードを赤外線無線通信方式によりSTB1のリモコンI/F19に送信する。
<3 動作>
次に本発明の特徴部分であるコンテンツの選択受付処理について説明する。
【0101】
図6は、選択受付処理を説明するために用いるフローチャートである。
【0102】
まず、コンテンツを選択するためのコンテンツ選択受付画面の表示指示をユーザから受け付けると(ステップS1:YES)、STB1は、HDD23等に記録されていて順位付けて管理されているコンテンツの数nを、押下センサ314a、314b、314c、314d、314e、314f、314g、314hの個数である8で割って得られる値を算出し、その得られた値の間隔ずつ隔てた8個の順位のコンテンツを選択対象として設定する(ステップS2)。
【0103】
そして、設定された選択対象の8個の順位と8個の押下センサとを対応付けたテーブルを作成し(ステップS3)、当該テーブルに基づいて、順位選択を受け付けるためのGUI画面を表示する(ステップS4)。
【0104】
続いて、表示されたGUI画面を見ながらユーザが操作部材31を操作して順位の選択を行い、STB1がこれを受け付けた場合(ステップS5:YES)、受け付けた順位を基準にして、当該順位の選択対象を含み、当該順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置3に一覧表示させる(ステップS6)。ステップS5において、順位選択を受け付けなければ、ステップS4に戻る。
【0105】
一覧表示された選択肢群の中に所望の選択肢が含まれている場合(ステップS7:YES)、ユーザが操作部材31を操作して、所望の選択肢を選択すると(ステップS9:YES)、選択受付処理を終了する。
【0106】
ステップS7において、一覧表示された選択肢群の中に所望の選択肢が含まれていなければ(ステップS7:NO)、ユーザは操作部材31を操作して、選択肢群をスクロール表示させることができる。スクロール表示操作をSTBIが受け付けた場合(ステップS8:YES)、ステップS7に戻る。
【0107】
STB1が、スクロール表示操作を受け付けなければ(ステップS8:NO)、ステップS6に戻る。
【0108】
<3.1 動作具体例(1)>
次に上述のフローチャートで説明した選択受付処理の具体例について説明する。
【0109】
図7は、HDD23に記録管理されているコンテンツの管理テーブルの一例を示した図である。図7に示すテーブル700は、HDD23に、コンテンツ1〜コンテンツ100の100個のコンテンツが記録されていることを示している。
【0110】
図8は、上述のステップS3において作成された、図7に示したテーブル700より設定された選択対象である8個のコンテンツの順位と8個の押下センサとを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【0111】
同図において、キー名の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0112】
各キーコードは、各押下センサが押下されることでリモコン3から送信されるリモコンコードに含まれるキーコードであり、図3に示す押下センサ314a(キー名:上)が押下されるとキーコード001が、押下センサ314b(キー名:右上)が押下されるとキーコード002が、押下センサ314c(キー名:右)が押下されるとキーコード003が、押下センサ314d(キー名:右下)が押下されるとキーコード004が、押下センサ314e(キー名:下)が押下されるとキーコード005が、押下センサ314f(キー名:左下)が押下されるとキーコード006が、押下センサ314g(キー名:左)が押下されるとキーコード007が、押下センサ314h(キー名:左上)が押下されるとキーコード008が、リモコンコードに含まれる形でリモコン3から送信される。
【0113】
テーブル800は、これらの各キーコードと設定された選択対象の各コンテンツ順位とを一対一で対応付けている。
【0114】
設定された選択対象の各コンテンツの順位は、HDD23に記録されているコンテンツの数n=100を、押下センサの数8で割って得られた値、すなわち、12の間隔ずつ隔てた8個の順位であり、1、13、25、37、49、61、73、85である。
【0115】
テーブル800では、キーコード001とコンテンツ順位1、キーコード002とコンテンツ順位13、キーコード003とコンテンツ順位25、キーコード004とコンテンツ順位37、キーコード005とコンテンツ順位49、キーコード006とコンテンツ順位61、キーコード007とコンテンツ順位73、キーコード008とコンテンツ順位85が対応付けられている。
【0116】
図9は、動作具体例(1)の選択受付処理を説明するための図である。
【0117】
GUI画面900は、表示装置2に表示された選択受付処理用のGUI画面であり、選択対象表示部901と選択肢表示部903から成る。
【0118】
選択対象表示部901には、設定された選択対象の各コンテンツ順位が、操作部材31の8個の各押下センサ314の配列位置と対応する位置に配置して表示されている。
【0119】
例えば、コンテンツ順位1は、キーコード001が送信される押下センサ314aの配置位置と対応する位置に配置表示される。
【0120】
ここで、ユーザが右上の方向指示を示す操作つまみ311上の押下部位を押下した場合、当該押下部位が押し下がって、押下センサ314bが押下され、リモコン3からキーコード002を含むリモコンコードが送信される。
【0121】
これを受信したSTB1は、テーブル800においてキーコード002と対応付けられているコンテンツ順位13が選択されたものとして認識する。
【0122】
STB1は、コンテンツ順位の選択を受け付けると、選択されたコンテンツ順位を表す画面上の部位を明示するべく、図9に示す部位902のように、反転表示し、選択肢表示部903に、選択されたコンテンツ順位を基準とする、順位が連続した8個の選択肢を一覧表示する。また、選択対象表示部901に、現在表示されている選択肢群の概略位置を太線表示する。
【0123】
選択肢表示部903に一覧表示された選択肢群は、選択されたコンテンツ順位13に順位付けて管理されているコンテンツ13を示す選択肢904eを中心に、これと順位上連続している各コンテンツを示す選択肢904a、904b、904c、904d、904f、904g及び904hを順番に並べたものである。そして、一覧表示された選択肢群の中で下から4番目に位置する選択肢904eが仮選択状態となっており、仮選択状態を明示するべく同図に示すように反転表示されている。
【0124】
ここで、ユーザが操作つまみ311を回動させた場合、STB1はその回動方向及び回動量に応じて表示対象の選択肢群を現在表示されているものから順位上前又は後にずらして再表示する、いわゆるスクロール表示処理を行う。そして、再表示された選択肢群のうち下から4番目の選択肢を反転表示して、仮選択状態であることを明示する。
【0125】
この状態で、ユーザが部材310(キー名:決定キー)を押下すると、STB1は、仮選択状態の選択肢が選択されたものとして認識し、選択受付処理を終了する。
【0126】
図10は、回動操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。同図において、回動操作の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0127】
例えば、「右回り1」とは、ブラシ312が接触する回動センサが、右回り方向に1つずれたことを示す。また、「右回り2」とは、ブラシ312が接触する回動センサが、所定時間内に右回り方向に2つずれたことを示す。
【0128】
リモコン3は、回動方向及び回動量に応じて、送出するキーコードをコード変換テーブル304に基づいて特定し、特定されたキーコードを含むリモコンコードをSTB1に送信する。STB1は、これを受信し、テーブル1000を参照して、画面に表示する選択肢群の移動量を決定し、選択肢群の再表示を行う。そして、再表示した選択肢群のうち下から4番目の選択肢を仮選択状態の選択肢として反転表示する。
【0129】
以上説明した動作具体例(1)の選択受付処理によれば、ユーザは、操作つまみ311上の8つの押下部位と対応して選択対象表示部901に一覧表示された各コンテンツ順位の中から、いずれかの順位を選択するべく1回の押下操作を行うことで、所望のコンテンツを示す選択肢に接近することができ、従来の選択受付処理に比べて、格段に操作数を減らすことができる。
【0130】
<3.2 動作具体例(2)>
上述の動作具体例(1)において説明した選択受付処理では、操作つまみ311上の、8つの押下部位のいずれかに対する1回の押下操作によって、コンテンツ順位の選択を受け付け、操作つまみ311に対する回動操作によって、選択されたコンテンツ順位を基準とする選択肢群のスクロール表示処理を行っていたが、操作つまみ311に対する1回の回動操作によって、コンテンツ順位の選択を受け付け、操作つまみ311上の上方向及び下方向を示す2つの押下部位のいずれかに対する押下操作によって、選択されたコンテンツ順位を基準とする選択肢群のスクロール表示処理を行うものであってもよい。
【0131】
図11は、動作具体例(2)の選択受付処理を説明するための図である。
【0132】
同図に示すように、GUI画面900は、動作具体例(1)で説明した図9のGUI画面900と同じである。しかし、コンテンツ順位の選択は、操作つまみ311に対する1回の回動操作によって選択され、選択肢群のスクロール表示処理は、操作つまみ311上の上方向及び下方向を示す2つの押下部位のいずれかに対する押下操作に応じて行われるという点において、動作具体例(2)は、動作具体例(1)と異なる。
【0133】
図12は、上述の図6のステップS3において作成された、図7に示したテーブル700から設定された選択対象の8個のコンテンツの順位と回動操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【0134】
同図において、回動操作の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0135】
例えば、右回り1の回動操作を示すキーコード009がリモコン3から送信され、これをSTB1が受信した場合、テーブル1200においてキーコード009と対応付けられているコンテンツ順位13が選択されたものとして認識する。
【0136】
図13は、押下操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。同図において、キー名の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0137】
ユーザが上方向指示を示す操作つまみ311上の押下部位を押下した場合、当該押下部位が押し下がって、押下センサ314aが押下され、リモコン3からキーコード001を含むリモコンコードが送信される。
【0138】
これを受信したSTB1は、テーブル1300においてキーコード001と対応付けられている選択肢群移動量の上1分、選択肢群をずらして再表示し、再表示された選択肢群のうち下から4番目の選択肢を仮選択状態の選択肢として反転表示する。
【0139】
以上説明した動作具体例(2)の選択受付処理によれば、ユーザは、選択対象表示部901に一覧表示された各コンテンツ順位の中から、いずれかの順位を選択するべく1回の回動操作を行うことで、所望のコンテンツを示す選択肢に接近することができ、従来の選択受付処理に比べて、格段に操作数を減らすことができる。
<4 変形例1>
上述のリモコン3は、押下及び回動自在な操作部材31を備えていたが、本発明は、リモコン3の代わりに特開2002−117751号公報に開示されている操作部材を備えたリモコン3Aを用いることも可能である。
【0140】
図14は、リモコン3Aの外観を示す図である。
【0141】
リモコン3Aは、操作部材31A、32、33を備える。
【0142】
操作部材32、33は、図2に示した操作部材32、33と同じである。
【0143】
操作部材31Aは、上記公報に開示されている操作部材であり、図15a、15bを用いて簡単にその構造について説明する。詳細については同公報を参照されたい。
【0144】
<4.1 操作部材31Aの構造>
図15aは、図14に示すB−B’軸で平面に対して垂直に操作部材31Aを切断した場合の断面図と、抵抗素子層1504を上からみた平面図、及び円盤部材1501の裏面を示す図である。
【0145】
操作部材31Aは、円盤部材1501、抵抗素子層1504、導電体層1505から構成される。
【0146】
円盤部材1501の裏側の中央には軸部1502が設けられ、軸部1502を中心とする放射状に、突出部1503a、1503b、1503c、1503d、1503e、1503f、1503g、1503hが設けられている。
【0147】
また、円盤部材1501は、軸部1502を軸足としてリモコンの下ケースに立設されている。
【0148】
図15bは、操作部材31Aに対してユーザが接触を行った場合の操作部材31Aの断面を示す図である。
【0149】
同図に示すように、突出部1503aが裏側に存在する円盤部材1501の表面部位にユーザが指等を接触すると、押圧がかかって、円盤部材1501は軸部1502を軸にして傾き、突出部1503aが抵抗素子層1504を押下する。
【0150】
抵抗素子層1504が押下されると、抵抗素子層1504−導電体層1505間で出力電圧が生じる。この出力電圧は、押下した位置の抵抗値により分圧されたものであるので、ユーザの接触位置を特定することができる。ここで、接触位置とは角度で表される情報であり、この角度情報は、図15aに示す正のY軸を基準とする角度θで表現される。
【0151】
また、円盤部材1501の円周上をユーザが指等でなぞることで、いくつかの突出部が連続的に抵抗素子層1504を押下し、その押下位置が連続的に変化するので、抵抗素子層1504−導電体層1505間で生じる出力電圧も変化する。
【0152】
この出力電圧の変化を検知することで、ユーザの操作部材31Aに対するなぞり操作のなぞり角度を特定することができる。
【0153】
<4.2 リモコン3Aの機能構成>
次にリモコン3Aの機能構成について説明する。
【0154】
図16は、リモコン3Aの機能構成を示すブロック図である。
【0155】
リモコン3Aは、機能的には、上述した操作部材31A、32、33、押下操作検知部301、接触操作検知部302A、リモコンコード生成部303、コード変換テーブル304A、リモコンコード送信部305を備える。
【0156】
操作部材31A、接触操作検知部302A及びコード変換テーブル304A以外は、上述のリモコン3の機能部と同じである。
【0157】
接触操作検知部302Aは、操作部材31Aに対する接触操作及びなぞり操作により導通し出力される電圧値を検知する機能を有する。検知された電圧値はリモコンコード生成部303に伝送される。
【0158】
コード変換テーブル304Aは、電圧値とリモコンコードとを対応付けたテーブルである。
【0159】
<4.3 動作具体例(3)>
次にリモコン3Aを用いた場合の、図6のフローチャートで説明した選択受付処理の具体例について説明する。
【0160】
図17は、動作具体例(3)の選択受付処理を説明するための図である。
【0161】
GUI画面900は、STB1が選択対象の選択を受け付けるために表示装置2に表示させたGUI画面であり、動作具体例(1)、(2)で説明したGUI画面900と同じである。
【0162】
コンテンツ順位の選択は、操作部材31Aに対する1回の接触操作によって選択され、所望の選択肢の選択は、操作部材31Aの円周上をなぞる操作によって選択される。
【0163】
図18は、上述の図6のステップS3において作成された、図7に示したテーブル700から設定された選択対象の、8個のコンテンツの順位と接触操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【0164】
同図において、接触位置の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0165】
例えば、接触位置0°を示すキーコード001Aがリモコン3Aから送信され、これをSTB1が受信した場合、STB1は、テーブル1800においてキーコード001Aと対応付けられているコンテンツ順位1が選択されたものとして認識する。
【0166】
図19は、なぞり操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。同図において、なぞり操作の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0167】
例えば、ユーザが操作部材31A上を+45°分なぞった場合、リモコン3Aからキーコード009Aを含むリモコンコードが送信される。
【0168】
これを受信したSTB1は、テーブル1900においてキーコード009Aと対応付けられている選択肢群移動量の下1分、選択肢群をずらして再表示し、再表示された選択肢群のうち下から4番目の選択肢を仮選択状態の選択肢として反転表示する。
【0169】
以上説明した動作具体例(3)の選択受付処理によれば、ユーザは、選択対象表示部901に一覧表示された各コンテンツ順位の中から、いずれかの順位を選択するべく1回の接触操作を行うことで、所望のコンテンツを示す選択肢に接近することができ、従来の選択受付処理に比べて、格段に操作数を減らすことができる。
【0170】
<4.4 動作具体例(4)>
上述の動作具体例(3)において説明した選択受付処理では、操作部材31Aに対する1回の接触操作によって、コンテンツ順位の選択を受け付け、操作部材31Aに対するなぞり操作によって、選択されたコンテンツ順位を基準とする選択肢群のスクロール表示処理を行っていたが、反対に、操作部材31Aに対する1回のなぞり操作によって、コンテンツ順位の選択を受け付け、操作部材31A上の上側(0°)又は下側(180°)のいずれかに接触する操作を行うことによって、選択されたコンテンツ順位を基準とする選択肢群のスクロール表示処理を行うものであってもよい。
【0171】
図20は、動作具体例(4)の選択受付処理を説明するための図である。
【0172】
同図に示すように、GUI画面900は、動作具体例(1)、(2)、(3)で説明したGUI画面900と同じである。
【0173】
コンテンツ順位の選択は、操作部材31Aに対する1回のなぞり操作によって選択され、所望の選択肢の選択は、操作部材31A上の上側(0°)又は下側(180°)のいずれかに接触する操作を行うことによって選択される。
【0174】
図21は、上述の図6のステップS3において作成された、図7に示したテーブル700から設定された選択対象である8個のコンテンツの順位と、なぞり操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【0175】
同図において、なぞり操作の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0176】
例えば、+90°のなぞり操作を示すキーコード010Aがリモコン3Aから送信され、これをSTB1が受信した場合、STB1はテーブル2100においてキーコード010Aと対応付けられているコンテンツ順位25が選択されたものとして認識する。
【0177】
図22は、接触操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。同図において、接触位置の欄は実質的には不要であるが、理解を促すために示している。
【0178】
ユーザが操作部材31Aの上側を接触した場合、リモコン3Aからキーコード001Aを含むリモコンコードが送信される。
【0179】
これを受信したSTB1は、テーブル2200においてキーコード001Aと対応付けられている選択肢群移動量の上1だけ、選択肢群をずらして再表示し、再表示された選択肢群のうち下から4番目の選択肢を仮選択状態の選択肢として反転表示する。
【0180】
以上説明した動作具体例(4)の選択受付処理によれば、ユーザは、選択対象表示部901に一覧表示された各コンテンツ順位の中から、いずれかの順位を選択するべく1回のなぞり操作を行うことで、所望のコンテンツを示す選択肢に接近することができ、従来の選択受付処理に比べて、格段に操作数を減らすことができる。
<5 GUI画面の変形例>
上述の選択受付処理においてSTB1が表示装置2に表示させるGUI画面は、図9、11、17、20に示したGUI画面900に限定されない。例えば、以下に説明するGUI画面であってもよい。
【0181】
<5.1 GUI画面(1)>
図23は、選択対象が定時番組であって、STB1が表示装置2に表示させる定時番組の録画予約を受け付けるためのGUI画面の一例を示す図である。
【0182】
GUI画面900Aは、選択対象表示部901Aと選択肢表示部903Aから成る。
【0183】
選択対象表示部901Aには、上述の選択受付処理のステップS2において設定された選択対象の各コンテンツ順位にそれぞれ順位付けられて管理されている定時番組の放送開始時刻及び番組名が選択肢として、円状に配置して表示されている。
【0184】
表示された上記各選択肢2301a、2301b、2301c、2301d、2301e、2301f、2301g及び2301hにより取り囲まれた内側には、24時間表示の時計部2300a、録画予約対象の定時番組の放送日及びチャンネルを示すウィンドウ2300bが表示されている。
【0185】
時計部2300aは、選択された選択肢が示す定時番組の、概略の放送開始時刻を指し示すものである。
【0186】
選択対象表示部901Aに表示されている選択肢群の中からいずれか1つが選択されると、STB1は、その選択肢の枠を強調表示し(同図においては、選択肢2301a)、時計部2300aが、選択された選択肢が示す定時番組の、概略の放送開始時刻を針で指し示すように表示させる。
【0187】
また、選択肢表示部903Aに、選択された選択肢が示す定時番組を基準にして、当該定時番組を示す選択肢2302b、当該定時番組と順位上連続して管理されている定時番組を示す選択肢2302a、2302cを一覧表示する。
【0188】
<5.2 GUI画面(2)>
図24は、選択対象がHDD23に記録されているコンテンツであって、ユーザから再生させるコンテンツの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。
【0189】
GUI画面900Bは、選択対象表示部901Bと選択肢表示部903Bから成る。
【0190】
選択対象表示部901Bには、上述の選択受付処理のステップS2において設定された選択対象の各コンテンツ順位にそれぞれ順位付けられて管理されているコンテンツの記録日時及びコンテンツ名が選択肢として、円状に配置して表示されている。
【0191】
表示された上記各選択肢2401a、2401b、2401c、2401d、2401e、2401f、2401g及び2401hにより取り囲まれた内側部分には、記録場所を示すフォルダアイコン2400が表示されている。
【0192】
選択対象表示部901Bに表示されている選択肢群の中からいずれか1つが選択されると、STB1は、その選択肢の枠を強調表示する(同図においては、選択肢2401a)。
【0193】
また、選択肢表示部903Bに、選択された選択肢が示すコンテンツを基準にして、当該コンテンツを示す選択肢2401j、当該コンテンツと順位上連続して管理されているコンテンツを示す選択肢2401i、2402kを一覧表示する。そして、仮選択状態になっている選択肢2401jについては、コンテンツの記録日時及びコンテンツ名といった文字情報ではなく、サムネイルを生成して表示する。
【0194】
<5.3 GUI画面(3)>
図25は、選択対象がDVD7に記録されているコンテンツの各シーンであって、ユーザから再生させるシーンの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。
【0195】
GUI画面900Cは、選択対象表示部901Cと選択肢表示部903Cから成る。
【0196】
選択対象表示部901Cには、上述の選択受付処理のステップS2において設定された選択対象の順位にそれぞれ順位付けられて管理されているシーンのサムネイルが選択肢として、円状に配置して表示されている。その円状の内側には、選択対象が記録されている媒体を示す情報2500が表示されている。
【0197】
表示された上記各選択肢2501a、2501b、2501c、2501d、2501e、2501f、2501g及び2501hの中からいずれか1つが選択されると、STB1は、その選択肢の枠を強調表示する(同図においては、選択肢2501a)。
【0198】
また、選択肢表示部903Cに、選択された選択肢の順位を基準にして、当該順位のシーンを示す選択肢2501j、当該順位と連続している順位のシーンを示す選択肢2501i、2502kをサムネイルで一覧表示する。
【0199】
<5.4 GUI画面(4)>
図26は、選択対象がHDD23に記録されているコンテンツであって、ユーザから再生させるコンテンツの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。
【0200】
GUI画面900Dには、順位バロメータ2601と、選択位置指示アイコン2602、ジャンル名2603、記録タイトル数2604、選択位置内容表示欄2605が表示されている。
【0201】
順位バロメータ2601は、選択対象の順位をバロメータ表示したものである。
【0202】
選択位置指示アイコン2602は、順位バロメータ2601上の順位位置を指し示す矢印アイコンであり、操作部材31を右回転又は左回転になぞる操作を行うことで、選択位置指示アイコン2602が指し示す位置を、右又は左に順位を10単位でスキップ移動させることができ、操作部材31の左右ボタンを押下することで、右又は左に順位を1つずつ移動させることができる。
【0203】
選択対象コンテンツは、ジャンル名2603に示すように「スポーツ」というジャンルに属するコンテンツである。
【0204】
ジャンル「スポーツ」に属する選択対象コンテンツの数は、記録タイトル数2604に示すように82タイトルであるが、順位バロメータ2601は、0から10単位ずつ目盛られていて120まで表示されている。
【0205】
選択位置表示欄2605には、選択位置指示アイコン2602が指し示した位置付近の順位のタイトルのサムネイル画像が表示されている。
【0206】
よって、ユーザは、まず、順位バロメータ2601上の大まかな位置を選定して、選択位置表示欄2605を見ながら、所望のタイトルを選ぶことができる。
<6 補足>
本発明は、上述の実施の形態に限定されないことは勿論である。すなわち、
(1)上述の選択受付処理において、設定された選択対象のコンテンツ順位、或いは記録日時、コンテンツ名、サムネイル等をGUI画面に一覧表示していたが、これらの情報は必ずしもGUI画面に全て一覧表示しなければならないものではなく、選択対象の一覧表示を省略してもよいし、或いは選択対象の一部を省略した形で一覧表示してもよい。また、選択対象の数に関わらず、予め規定された順位の選択対象を選択対象として設定してもよい。例えば、選択対象のコンテンツが80個あった場合、その中から、順位が1、25、51、75のコンテンツを選択対象として設定しもよい。
【0207】
(2)上述のGUI画面の具体例では、選択候補表示部と選択肢表示部を1画面上に同時に表示していたが、選択候補表示部と選択肢表示部を同時に表示しないものも発明に含まれる。例えば、選択候補表示部だけを先に表示し、表示された選択候補群の中から選択候補が選ばれると、選択候補表示部の表示を止めて、代わりに選択肢表示部を表示するGUIが考えられる。また、係るGUIにおいて、選択肢表示部に表示された選択肢群を、予め規定した分だけスクロール移動させた場合、選択肢表示部の表示を止めて、再び選択候補表示部を表示させるようにしてもよい。
【0208】
(3)選択対象の一例を具体的に列挙する。コンテンツ内の各シーン(オープニング、シーン1、エンディング等)、AV機器の各種機能(番組表、Gコード入力、録画予約等)、放送形態(地上波アナログ、地上波デジタル、BS、CS等)、記憶メディアの種類(HDD、DVD、SD等)、コンテンツのジャンル(スポーツ、ニュース、サイエンス、経済等)、ユーザからの指示(再生、録画、消去等)、ビデオカメラ等で撮影した場所(北海道、東京、大阪等)、コンテンツ種別(映像、写真、音楽、ゲーム等)がある。
【0209】
(4)上述のSTB1は、ユーザから選択対象を選び出すための規則の設定を受け付けて、その規則に基づいて選択対象を設定するようにしてもよい。具体的には、管理されているコンテンツの順位が10、20、30、というように、下1ケタが0の順位のものを選択対象として所定数選び出す規則、コンテンツの再生時間が1時間未満のもの、1時間以上のものというように、コンテンツの再生時間別に選択対象を1つずつ選び出す規則、コンテンツ名のイニシャル別に選択対象を1つずつ選び出す規則、放送チャンネル別に選択対象を1つずつ選び出す規則等が考えられる。
【0210】
(5)上述の選択受付処理では、8個の選択対象の設定をコンテンツ選択受付画面の表示指示を受けた後に行っていたが、HDD23等の記録媒体に記録されているコンテンツに増減があった時点或いは順位の変更が生じた時点で選択対象の設定を行ってテーブルを作成してもよい。
【0211】
(6)上述の選択受付処理において、選択対象としてコンテンツ順位を8個特定していたが、これに限定されず、例えば、操作部材31に押下センサが12個備わっていれば、コンテンツ順位を12個特定するものであってもよいし、押下センサが8個であるのに対して、上下左右の4つの押下センサと対応付けるべく、コンテンツ順位を4個特定するものであってもよい。
【0212】
(7)上述のリモコン3に備わる操作部材31の操作つまみ311は、円盤形状であったが、これに限られず、例えば、楕円、三角、四角、星型等の形状であってもよい。リモコン3Aに備わる操作部材31Aの形状についても同様である。
【0213】
また、操作部材31の回動センサ及び押下センサは8個に限られず、例えば、4個、7個、12個であってもよく、操作部材31Aの突出部についても同様で、突出部を12個、16個備えていてもよい。
【0214】
(8)本発明は、上述のSTBとして実施することができる他、テレビ、ゲーム機として実施することも可能であり、また、操作部と表示部が一体となった携帯端末として実施することも可能である。
【0215】
(9)上述の実施形態において、選択対象の選択に押下操作を用いれば、選択肢群のスクロール表示制御には回動操作を用いるというように操作の使い分けを行っていたが、これに限定されず、例えば、選択対象の選択、選択肢群のスクロール表示制御のいずれにも押下操作を用いてもよい。その反対も同じで、選択対象の選択、選択肢群のスクロール表示制御のいずれにも回動操作若しくはなぞり操作を用いてもよい。また、選択肢群の表示方法はスクロール表示に限られず、所定数ずつページ単位で表示してもよい。
【0216】
(10)上述のSTB1は、選択対象であるコンテンツを視聴回数の多いもの順、あいうえお順、アルファベット順等さまざまな順位付けで管理していてもよい。また、選択対象は番組チャンネル、或いは順位付けられているメニュー項目であってもよい。
【0217】
(11)本発明は、上述した選択受付処理の各手順(例えば、図6に示した手順等)を含む選択受付方法であるとしてもよいし、当該選択受付処理をCPUを備えた機器に実行させるためのプログラムであるとしてもよい。
【0218】
(12)本発明は、前記プログラムをコンピュータ読み取り可能な記録媒体、例えば、フレキシブルディスク、ハードディスク、CD、MO、DVD、BD(Blu−ray Disc)、半導体メモリ等に記録したものとしてもよい。
【産業上の利用可能性】
【0219】
本発明は、選択対象の選択受付を行うユーザインターフェースを備えた電子機器(例えば、AV機器や携帯端末等)に適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【0220】
【図1】本発明の1実施形態であるSTB1の構成を示す図である。
【図2】リモコン3の外観を示す図である。
【図3】リモコン3における操作部材31部分の分解斜視図である。
【図4】(a)操作つまみ311の上面を上からみた平面図と、A−A’軸で平面に対して垂直に操作部材31を切断した場合の断面図である。 (b)操作部材31の上面を上からみた平面図である。 (c)操作部材31のブラシ312の動きを説明するための図である。
【図5】リモコン3の機能構成を示すブロック図である。
【図6】選択受付処理を説明するために用いるフローチャートである。
【図7】順位付けて管理されているコンテンツの管理テーブルの一例を示した図である。
【図8】図7に示したテーブル700から設定された選択対象の8個のコンテンツの順位と8個の押下センサとを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【図9】動作具体例(1)の選択受付処理を説明するための図である。
【図10】回動操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
【図11】動作具体例(2)の選択受付処理を説明するための図である。
【図12】図7に示したテーブル700から設定された選択対象の8個のコンテンツの順位と回動操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【図13】押下操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
【図14】リモコン3Aの外観を示す図である。
【図15】(a)図14に示すB−B’軸で平面に対して垂直に操作部材31Aを切断した場合の断面図と、抵抗素子層1504を上からみた平面図と、円盤部材1501の裏面を示した図である。 (b)操作部材31Aに対してユーザが接触を行った場合の操作部材31Aの断面を示す図である。
【図16】リモコン3Aの機能構成を示すブロック図である。
【図17】動作具体例(3)の選択受付処理を説明するための図である。
【図18】図7に示したテーブル700から設定された選択対象の8個のコンテンツの順位と接触操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【図19】なぞり操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
【図20】動作具体例(4)の選択受付処理を説明するための図である。
【図21】図7に示したテーブル700から設定された選択対象の8個のコンテンツの順位となぞり操作とを対応付けたテーブルの一例を示した図である。
【図22】接触操作と画面に表示される選択肢群の移動量とを対応付けたテーブルの一例を示す図である。
【図23】定時番組の録画予約を受け付けるために用いるGUI画面の一例である。
【図24】再生するコンテンツの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。
【図25】再生するコンテンツの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。
【図26】再生するコンテンツの選択を受け付けるためのGUI画面の一例である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
少なくとも3つの操作が可能な操作部材と、
n個の選択対象を順位付けて管理する管理手段と、
n個の選択対象の中からm(n>m>1:n、mは整数)個の選択対象を設定する設定手段と、
前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付手段と、
前記第1受付手段により受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御手段と、
前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御手段と、
前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付手段とを備える
ことを特徴とするユーザインターフェース装置。
【請求項2】
前記操作部材は、押下及び回動自在な操作部材であって、
前記ユーザインターフェース装置は、
前記操作部材に対する押下操作を検知する第1検知手段と、
前記操作部材に対する回動操作を検知する第2検知手段とを備え、
前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の押下操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、
前記第2表示制御手段は、前記第2検知手段により検知された回動操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項3】
前記操作部材は、少なくともm個の押下操作部材を含み、
前記ユーザインターフェース装置は、
前記設定手段により設定されたm個の選択対象の順位と前記各押下操作部材に対する押下操作を示すm個の操作情報とを一対一で対応付けたテーブルを作成する手段を備え、
前記第1検知手段は、前記押下操作部材のうちいずれか1つに対する押下操作を検知し、
前記第1受付手段は、生成された前記テーブルにおいて、前記第1検知手段により検知された押下操作を示す操作情報と対応付けられている順位の選択対象が選択されたものとして受け付ける
ことを特徴とする請求項2記載のユーザインターフェース装置。
【請求項4】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
m個の選択対象の順位を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項5】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、
前記管理手段は、n個の前記コンテンツを前記記憶手段に記録された日時順に管理し、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの記録日時を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載のユーザインターフェース装置。
【請求項6】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、
前記管理手段は、n個の前記コンテンツを視聴回数の多いもの順に管理し、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの視聴回数を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載のユーザインターフェース装置。
【請求項7】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記選択対象は、記憶手段に記録されているコンテンツであり、
前記管理手段は、n個の前記コンテンツをあいうえお順又はアルファベット順に管理し、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位のコンテンツの頭文字を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載のユーザインターフェース装置。
【請求項8】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
m個の選択対象を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項9】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記選択対象は、録画予約対象の定時番組であり、
前記管理手段は、n個の定時番組を放送時間順に管理し、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位の定時番組の放送開始時刻を前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載のユーザインターフェース装置。
【請求項10】
前記押下操作部材は、所定形状に配置されており、
前記選択対象は、番組チャンネルであり、
前記管理手段は、n個の番組チャンネルをチャンネル順に管理し、
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
前記テーブルにおいてm個の前記操作情報と対応付けられている各順位の番組チャンネルを前記所定形状に配置したユーザインターフェース画面を、前記表示装置に表示させる第3表示制御手段を備える
ことを特徴とする請求項3記載のユーザインターフェース装置。
【請求項11】
前記操作部材は、円盤状又は楕円盤状であって、盤の中心を軸として回動自在であり、盤の主表面上の中心に決定ボタン、当該決定ボタンから放射状にm個の方向指示ボタンが設けられて成る
ことを特徴とする請求項4〜10のうちいずれか1項に記載のユーザインターフェース装置。
【請求項12】
前記操作部材は、押下及び回動自在な操作部材であって、
前記ユーザインターフェース装置は、
前記操作部材に対する回動操作を検知する第1検知手段と、
前記操作部材に対する押下操作を検知する第2検知手段とを備え、
前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の回動操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、
前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対する押下操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項13】
前記ユーザインターフェース装置は、
前記操作部材に対する接触位置を検知する第1検知手段と、
前記操作部材に対するなぞり操作を検知する第2検知手段とを備え、
前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回の接触操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、
前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対するなぞり操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項14】
前記ユーザインターフェース装置は、
前記操作部材に対するなぞり操作を検知する第1検知手段と、
前記操作部材に対する接触位置を検知する第2検知手段とを備え、
前記第1受付手段は、前記第1検知手段により検知された1回のなぞり操作に基づいて、前記設定手段により設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付け、
前記第2表示制御手段は、前記操作部材に対する接触操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項15】
前記設定手段は、順位付けられたn個の中から等間隔になるように順番にm個の選択対象を選択対象として設定する
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項16】
前記設定手段は、前記管理手段により順位付けて管理されている選択対象の数の増減及び順位変更が生じたときに、新たにm個の各順位の選択対象を選択対象として設定し直す
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項17】
前記ユーザインターフェース装置は、更に、
n個の選択対象からm個の選択対象を選出するための規則の設定をユーザから受け付ける第3受付手段を備え、
前記設定手段は、ユーザから設定された前記規則に基づいて、n個の選択対象からm個の選択対象を設定する
ことを特徴とする請求項1記載のユーザインターフェース装置。
【請求項18】
少なくとも3つの操作が可能な操作部材を備え、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理しているコンピュータに選択受付処理を行わせるプログラムであって、
前記選択受付処理は、
n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定ステップと、
前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定ステップにおいて設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付ステップと、
前記第1受付ステップにおいて受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付ステップとを含む
ことを特徴とするプログラム。
【請求項19】
少なくとも3つの操作が可能な操作部材を備え、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理しているコンピュータに選択受付処理を行わせるプログラムを記録した記録媒体であって、
前記選択受付処理は、
n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定ステップと、
前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定ステップにおいて設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付ステップと、
前記第1受付ステップにおいて受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付ステップとを含む
ことを特徴とする記録媒体。
【請求項20】
少なくとも3つの操作が可能な操作部材を備え、n個(n>m>1:n、mは整数)の選択対象を順位付けて管理しているコンピュータに用いられる、選択受付方法であって、
n個の選択対象の中からm個の選択対象を設定する設定ステップと、
前記操作部材に対する第1の操作に基づいて、前記設定ステップにおいて設定されたm個の選択対象のうちいずれか1つの選択を受け付ける第1受付ステップと、
前記第1受付ステップにおいて受け付けられた選択対象を含み、当該選択対象の順位と連続している順位の所定数の選択対象を示す選択肢群を表示装置に表示させる第1表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第2の操作に基づいて、他の選択肢群を前記表示装置に表示させる第2表示制御ステップと、
前記操作部材に対する第3の操作に基づいて、前記表示装置に表示された選択肢群の中から所望の選択対象の選択を受け付ける第2受付ステップとを含む
ことを特徴とする選択受付方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【公表番号】特表2007−536604(P2007−536604A)
【公表日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−542907(P2006−542907)
【出願日】平成17年4月26日(2005.4.26)
【国際出願番号】PCT/JP2005/008393
【国際公開番号】WO2005/109165
【国際公開日】平成17年11月17日(2005.11.17)
【出願人】(000005821)松下電器産業株式会社 (73,050)
【Fターム(参考)】