説明

ユーザ端末及び通信方法

【課題】ネットワーク側でアクセス規制が実施されている場合でも、通信を実現すること。
【解決手段】ユーザ端末は、検出したネットワークと、該ネットワークとの間の通信品質とを対応付けて格納する記憶部と、発信操作に応じて、記憶部に格納されたネットワークから、アクセスするネットワークを選択するネットワーク選択部と、該選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する規制判定部と、当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスする呼処理部とを有する。規制判定部により当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていると判定された場合に、ネットワーク選択部は、記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、無線通信システムに関する。
【背景技術】
【0002】
地震などの大規模な災害が発生したときには、災害の復旧活動にあたる行政や防災機関などに加えて、多くのユーザが被災地への安否確認などに音声電話を利用する。このとき、通常時と比べて多量のトラフィックがネットワークで処理されることになる。多量のトラフィックがネットワークで処理されることにより、通信がつながりにくい状態となる。通信がつながりにくい状態となるため、アクセス規制することにより、トラヒックのネットワークコントロールが実施されることがある。アクセス規制には、全ユーザを対象とするアクセス規制や、一部のユーザを対象とするアクセス規制がある。
【0003】
ユーザ端末には、USIMカード(Universal Subscriber Identity Module card)が搭載される。該USIMカードには、アクセスクラス(ACC: Access Control Class)として、0〜15までが設定される。一般のユーザには、0〜9のアクセスクラスが設定される。
【0004】
ネットワークは、トラヒックに基づいて、全ユーザのうちアクセス規制の対象とすべきユーザの割合を設定する。つまり、全ユーザのうち、何パーセントのユーザをアクセス規制の対象とするかを設定する。ネットワークは、アクセス規制の対象とすべきユーザの割合に応じて、アクセス規制の対象とすべきユーザのアクセスクラスを設定する。ネットワークは、報知情報により、0〜9のアクセスクラスのうち、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスとして設定したアクセスクラスを表す情報を通知する。
【0005】
さらに、ネットワークは、特定のユーザに対してのみアクセス規制され続けることがないように、定期的に、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスを変更する。ネットワークは、報知情報により、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスとして変更されたアクセスクラスを表す情報を通知する。
【0006】
ユーザ端末は、報知情報により当該ユーザ端末がアクセス規制の対象とされている場合には、ユーザにより発信のための操作が行われても、発信を行わない。ユーザ端末は、アクセス規制の対象とされていることにより発信を行わなかった場合、発信できないことをユーザインターフェース(UI: User Interface)に出力する。
【0007】
携帯電話機に関して、メモリに記憶している緊急連絡先への発信要求があったときに圏外である場合には、止まり木チャンネルスキャンをして受信レベルを測定して選択する場合に、足切り処理をやめて起動可能なチャンネルをすべて選択するものが知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0008】
【特許文献1】特開2001−268640号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
ユーザにより発信のための操作が行われると、ユーザ端末では、受信品質が最もよい基地局にアクセスする制御が行われる。受信品質が最もよい基地局にアクセスする制御が行われる際に、該基地局により当該ユーザ端末がアクセス規制の対象とされている場合には、該ユーザ端末は、基地局にアクセスできないため、通信できない。
【0010】
この場合、ユーザは、通信を行いたい場合には、当該ユーザ端末がアクセス規制の対象から除外されるまで待つか、移動して再度接続を試みることができるが、通信できるまでに時間を要する。
【0011】
しかし、複数の基地局からの信号を検出できる場合には、受信品質が最もよい基地局でなくても通信が可能な基地局が存在することが想定される。
【0012】
本発明は、上記の点に鑑みてなされたものであり、ネットワーク側でアクセス規制が実施されている場合でも、通信を実施することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0013】
上記の課題を解決するために、
ユーザ端末は、
検出したネットワークと、該ネットワークとの間の通信品質とを対応付けて格納する記憶部と、
発信操作に応じて、前記記憶部に格納されたネットワークから、アクセスするネットワークを選択するネットワーク選択部と、
該ネットワーク選択部により選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する規制判定部と、
前記規制判定部により当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスする呼処理部と
を有し、
前記規制判定部により当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていると判定された場合に、前記ネットワーク選択部は、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、ユーザ端末として達成される。
【0014】
前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークによりアクセス規制されているユーザ端末の割合に基づいて、アクセスするかどうかを判定する規制状態判定部
を有し、
前記規制状態判定部によりアクセスすると判定された場合に、前記呼処理部は、前記規制判定部により当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスし、
前記規制状態判定部によりアクセスしないと判定された場合に、前記ネットワーク選択部は、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、ように構成してもよい。
【0015】
前記規制判定部は、前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークからの報知情報に基づいて、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する、ように構成してもよい。
【0016】
前記規制判定部は、前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークにアクセスできるかどうかにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する、ように構成してもよい。
【0017】
前記ネットワーク選択部は、通信品質がよい順に、ネットワークを選択する、ように構成してもよい。
【0018】
また、上記ユーザ端末が実行する通信方法として構成することもできる。
【発明の効果】
【0019】
開示された実施例によれば、ネットワーク側でアクセス規制が実施されている場合でも、通信を実施するための技術を提供することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】無線通信システムの一実施例を示す図である。
【図2】報知情報の一例を示す図である。
【図3】ユーザ端末の一実施例を示す図である。
【図4】ユーザ端末の一実施例を示す機能ブロック図である。
【図5】ネットワーク通信品質情報の一実施例を示す図である。
【図6】ユーザ端末の動作の一実施例を示すフローチャートである。
【図7】ユーザ端末の一変形例を示す機能ブロック図である。
【図8】ユーザ端末の動作の一変形例を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面に基づいて、実施例を説明する。
なお、実施例を説明するための全図において、同一機能を有するものは同一符号を用い、繰り返しの説明は省略する。
【0022】
<実施例>
<無線通信システム>
図1は、無線通信システムの一実施例を示す。
【0023】
本無線通信システムには、ユーザ端末(UE: User Equipment)100と、基地局(BTS: Base Transceiver Station)200(nは、n>0の整数)とが含まれる。図1には、n=3の例について示される。基地局200はセル250をカバーし、基地局200はセル250をカバーし、基地局200はセル250をカバーする。
【0024】
基地局200の上位にはRNC(Radio Network Controller)(図示なし)が設置される。RNCは無線チャネルへ、ユーザ端末100を割り当てる制御や切り替えの制御を行う。RNCの上位にはMSC(Mobile Serviceds Switching Center)/SGSN(Serving GPRS Support Node)(図示なし)が設置される。MSC/SGSNは、コアネットワークに含まれ、NAS(Non−Access Stratum)を終端し、MSCは音声などの回線交換の制御を行い、SGSNはパケット通信のためのセッションを設定し、パケット交換の制御を行う。MSC/SGSNは、コアノードと呼ばれてもよい。
【0025】
<基地局>
基地局200は、所定の場合に、ネットワークへのアクセスが規制されていることを表す情報(以下、「アクセス規制情報」という)を含む報知情報を送信する。具体的には、ネットワーク側の輻輳により、全ユーザ端末の少なくとも一部のユーザ端末からのアクセスを規制する場合に、アクセス規制情報を含む報知情報を送信する。
【0026】
<アクセス規制情報>
ユーザ端末100には、USIMカード(Universal Subscriber Identity Module card)が搭載される。該USIMカードには、アクセスクラス(ACC: Access Control Class)として、0〜15までが設定される。一般のユーザには、0〜9のアクセスクラスが設定される。
【0027】
アクセス規制情報には、規制対象となるユーザ端末を表す情報(以下、「規制対象情報」という)が含まれる。例えば、全ユーザ端末を規制の対象とするのか、一部のユーザ端末を規制の対象とするのかを表す情報が含まれる。
【0028】
アクセス規制情報には、アクセス規制の対象となるユーザ端末の割合を表す情報(以下、「規制対象割合情報」という)が含まれる。該規制対象割合情報は、一部のユーザ端末がアクセス規制の対象とされる場合に含まれてもよい。規制対象割合情報として、アクセス規制されるべきアクセスクラスが指定されてもよい。ネットワークは、トラヒックに基づいて、全ユーザのうちアクセス規制の対象とすべきユーザの割合を設定する。つまり、全ユーザのうち、何パーセントのユーザをアクセス規制の対象とするかを設定する。
【0029】
ネットワークは、アクセス規制の対象とすべきユーザの割合に応じて、アクセス規制の対象とすべきユーザのアクセスクラスを設定する。ネットワークは、報知情報により、0〜9のアクセスクラスのうち、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスとして設定したアクセスクラスを表す情報を通知する。
【0030】
アクセス規制情報には、回線交換(CS: Circuit Switching)、パケット交換(PS: Packet Switching)について、同様の規制が行われるかどうかを表す情報が含まれる。
【0031】
さらに、ネットワークは、特定のユーザに対してのみアクセス規制され続けることがないように、定期的に、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスを変更する。ネットワークは、報知情報により、アクセス規制の対象とすべきアクセスクラスとして変更されたアクセスクラスを表す情報を通知する。アクセス規制情報には、アクセス規制の対象となるユーザ端末が変更される時間間隔を表す情報(以下、「規制対象変更間隔情報」という)が含まれる。該規制対象変更間隔情報は、一部のユーザ端末がアクセス規制の対象とされる場合に含まれてもよい。
【0032】
図2は、基地局200により送信されるアクセス規制情報の一実施例を示す。具体的には、報知情報のシステムインフォメーションブロック3(System information Block 3)に含まれる情報が示される。
【0033】
図2によれば、アクセスクラス(ACC: Access Control Class)0−15のうち、アクセスクラス1−9は一般のユーザにより利用されるアクセスクラスであり、アクセスクラス10−15はオペレータにより利用されるアクセスクラスである。例えば、アクセスクラス10−15は、工事の際に利用されるアクセスクラスである。
【0034】
図2には、全ユーザ端末のうち、30%のユーザ端末に対してアクセス規制が実施される場合について示される。アクセス規制されるユーザ端末の割合に応じて、アクセスクラス0−2が規制(barred)され、アクセスクラス3−9は規制されていない(not Barred)。
【0035】
また、一部のユーザ端末をアクセス規制の対象とする場合、定期的にアクセス規制の対象となるユーザ端末が変更される。一部のユーザ端末がアクセス規制され続けられるのは好ましくなく、ユーザ端末間の公平性のためである。
【0036】
図2によれば、基地局は、変更前のアクセスクラス0−2から、変更後のアクセスクラス3−5に、アクセス規制の対象となるユーザ端末を変更する。該基地局以外の他の基地局も同様に、変更前のアクセスクラス0−2から、変更後のアクセスクラス3−5に、アクセス規制の対象となるユーザ端末を変更するようにしてもよい。また、該基地局以外の他の基地局の少なくとも一部は、該基地局とは異なるように、変更前のアクセスクラスから、変更後のアクセスクラスに、アクセス規制の対象となるユーザ端末を変更するようにしてもよい。
【0037】
ユーザ端末100において最も通信品質のよい下りリンクの信号を送信する基地局(以下、「第1の基地局」という)により図2に示されるようにアクセス規制が実施されている場合について説明する。
【0038】
ユーザ端末100には、アクセスクラス0が設定されたUSIMが搭載されていると仮定する。ユーザ端末100は、アクセス規制の対象となるユーザ端末が変更される前は、報知情報を受信することにより、当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象であることを判定できる。ユーザ端末100は、アクセス規制の対象となるユーザ端末が変更される前に、ユーザにより発信のための操作が実行された場合、当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象であるため、第1の基地局には発信できない。この場合、通信品質が2番目によい下りリンクの信号を送信する基地局(以下、「第2の基地局」という)にアクセスするように制御する。
【0039】
ユーザ端末100は、第2の基地局により当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象とされているかどうかを判定する。第2の基地局により当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象とされていない場合、ユーザ端末100は、第2の基地局へ発信する。
【0040】
第2の基地局により当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象とされている場合、ユーザ端末100は、第2の基地局には発信できない。この場合、通信品質が次によい下りリンクの信号を送信する基地局にアクセスするように制御する。ユーザ端末100において通信品質のよい順に、下りリンクの信号を送信する基地局へアクセスするように制御する。
【0041】
第1の基地局によりアクセスクラス3−4へアクセス規制の対象が変更されると、ユーザ端末100は、報知情報を受信することにより、当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象でないことを判定できる。ユーザ端末100は、当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象であるときに、第1の基地局以外の基地局との間でアクセスしている場合には、第1の基地局へのハンドオーバを実施するようにしてもよい。
【0042】
報知情報は定期的に送信されているため、ユーザ端末100は変更されたアクセス規制情報を受信できる。具体的には、ユーザ端末100は、ページングによる全ユーザ端末を対象として一斉に送信される報知情報を受信することにより、アクセス規制情報を受信する。
【0043】
<ユーザ端末100>
図3は、ユーザ端末100の一実施例を示す。図3には、主にハードウェア構成が示される。
【0044】
ユーザ端末100は、入力部102と、出力部104と、通信制御部106と、無線部108と、記憶部110と、マイクロプロセッサ(MPU: Micro−Processing Unit)112とを有する。各機能ブロックは、バス150により接続される。
【0045】
ユーザ端末100は、ユーザが通信することができる適切な如何なるユーザ端末でもよく、例えば、携帯電話、情報端末、パーソナルディジタルアシスタント(PDA: Personal Digital Assistants)、携帯用パーソナルコンピュータ等が含まれるが、これらに限定されない。
【0046】
MPU112は、入力部102、出力部104、通信制御部106、無線部108、及び記憶部110の制御を行う。MPU112は、記憶部110に記憶されたプログラムに従って機能し、所定の処理を行う。
【0047】
記憶部110は、アプリケーションと、オペレーティングシステム(OS: Operating System)とを有する。アプリケーションは、ユーザがユーザ端末100上で実行する作業を実施する機能を有するソフトウェアである。オペレーティングシステムは、ユーザ端末100において、ハードウェアを抽象化したインターフェースをアプリケーションソフトウェアに提供するソフトウェアである。
【0048】
入力部102は、例えば、キーボードやマウスにより構成され、当該ユーザ端末100への指示や、データの入力を行うための装置である。また、タッチパネルにより構成されてもよい。また、入力部102は、例えば、マイクにより構成され、ユーザにより発せられた音声を入力する。該音声には、当該ユーザ端末100への指示が含まれてもよい。該指示には、オペレーティングシステムに対するものや、アプリケーションに対するものが含まれる。
【0049】
出力部104は、例えば、ディスプレイにより構成され、当該ユーザ端末100による処理状態や処理結果を表示する。また、出力部104は、例えば、スピーカにより構成され、ユーザに対して、音を出力するようにしてもよい。該処理状態や処理結果には、オペレーティングシステムやアプリケーションによるものが含まれる。ディスプレイには、液晶ディスプレイ(LCD: Liquid Crystal Display)、CRT(Cathod Ray Tube)ディスプレイ、プラズマディスプレイ(PDP: Plasma Display Panel)、有機EL(Electro−Luminescence)ディスプレイなどが含まれる。
【0050】
通信制御部106は、当該ユーザ端末100と接続されるネットワークに送信すべき上りリンクの信号を生成する。また、通信制御部106は、当該ユーザ端末100と接続される基地局200からの下りリンクの信号を解析する。
【0051】
無線部108は、MPU112による制御により、基地局200との間で、所定の無線通信方式により無線通信を行う。該無線通信方式には、GSM(登録商標)(Global System for Mobile Communications)、W−CDMA(Wideband Code Division Multiple Access)、LTE(Long Term Evolution)に従った通信方式が含まれる。また、LTEより後に標準化される通信方式が含まれてもよい。例えば、通信制御部106により生成された上りリンクの信号を無線信号に変換して送信する。また、基地局200からの下りリンクの信号をベースバンド信号に変換する。
【0052】
<ユーザ端末100の機能>
ユーザ端末100は、基地局200からの下りリンクの信号の通信品質を測定する。具体的には、ユーザ端末100は、基地局200からの下りリンクの信号に基づいて、RSCP(Received Signal Code Power)、Ec/No(Received energy per chip divided by the power density in the band)、RSSI(Received Signal Strength Indicator)を測定してもよい。ユーザ端末100は、通信品質を表す情報を格納する。通信品質を格納する際に、通信品質のよい順に格納されてもよい。
【0053】
ユーザ端末100は、アクセス規制情報から規制対象情報を取得する。また、ユーザ端末100は、全ユーザ端末がアクセス規制の対象とされているのか、一部のユーザ端末がアクセス規制の対象とされているのかを表す情報を取得する。ここで、ドメインスペシフィックアクセスリストリクション(DSAC: Domain Specific Access Restriction)が設定されることにより、回線交換とパケット交換との間で、アクセス規制が分離して制御される場合には、回線交換、パケット交換のそれぞれについて、全ユーザ端末がアクセス規制の対象とされているのか、一部のユーザ端末がアクセス規制の対象とされているのかを表す情報が取得されてもよい。
【0054】
ユーザ端末100は、ユーザにより発信するための操作が実行されることにより第1の基地局にアクセスする際に、該第1の基地局により当該ユーザ端末100のアクセス規制が実施されているかどうかを判定する。該第1の基地局により当該ユーザ端末100のアクセス規制が実施されていると判定された場合に、該第1の基地局を除外した基地局から、新たな基地局を選択する。ユーザ端末100は、新たな基地局として、最も通信品質のよい基地局(第2の基地局)を選択するようにしてもよい。
【0055】
ユーザ端末100は、第2の基地局にアクセスする際に、該第2の基地局により当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する。以上の処理は、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていない基地局が発見されるまで、継続される。当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていない基地局が発見された場合、該基地局にアクセスする。ここで、通信品質に閾値を設けて、閾値以上の通信品質の基地局に、アクセスする基地局を制限するようにしてもよい。
【0056】
当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていない基地局が発見されなかった場合、つまり通信品質のよい順に格納された基地局200の全てにより当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されている場合、発信を行わない。この場合、信号を検出できた全基地局により当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されていることを通知するようにしてもよい。
【0057】
上述したように、報知情報に基づいて、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定するようにしてもよい。また、ユーザ端末100は、第1の基地局に発信することにより、当該ユーザ端末100からのアクセスが規制されているかどうかを判定するようにしてもよい。例えば、ユーザ端末100は、第1の基地局に所定の回数発信しても、第1の基地局からの応答がない場合に、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていると判定してもよい。
【0058】
図4は、ユーザ端末100の一実施例を示す。図4には、MPU112により実行される機能が主に示される。
【0059】
ユーザ端末100は、呼処理部1122と、規制判定部1124と、ネットワーク選択部1126と、ネットワーク通信品質情報格納部1128とを有する。
【0060】
呼処理部1122には、ユーザにより発信操作が行われた際に、入力部102から発信操作信号が入力される。呼処理部1122は、入力部102から発信操作信号が入力されると、ネットワーク選択部1126へ、ネットワークの選択を依頼するためのネットワーク選択依頼信号を入力する。また、呼処理部1122は、規制判定部1124に、ネットワーク選択部1126により選択されたネットワークにより当該ユーザ端末100がアクセス規制されていないかどうかを問い合わせる。
【0061】
呼処理部1122は、規制判定部1124からの応答がアクセス規制されていないことを表すものである場合、呼処理を行う。つまり、呼処理部1122は、発信処理を行う。呼処理部1122は、規制判定部1124からの応答がアクセス規制されていることを表すものである場合、ネットワーク選択部1126に、ネットワーク選択依頼信号を入力する。
【0062】
ネットワーク選択部1126は、呼処理部1122と、規制判定部1124と接続される。ネットワーク選択部1126は、呼処理部1122からのネットワーク選択依頼信号に従って、接続するネットワークを選択する。具体的には、ネットワーク選択部1126は、ネットワーク通信品質情報格納部1128に格納された通信品質情報から、通信品質がよい順に、ネットワークを選択する。ネットワーク選択部1126は、規制判定部1124へ、選択したネットワークを表す情報を入力する。
【0063】
規制判定部1124は、呼処理部1122と接続される。規制判定部1124には、通信制御部106を介して、基地局200により送信される報知情報に含まれるアクセス規制情報が入力される。規制判定部1124は、該アクセス規制情報に含まれる規制対象情報を取得する。通信制御部106からアクセス規制情報が入力される際に取得するようにしてもよい。規制判定部1124は、規制対象情報に基づいて、ネットワーク選択部1126から入力されるネットワークを表す情報により特定されるネットワークにより、当該ユーザ端末100のアクセス規制が実施されているかどうかを判定する。
【0064】
規制判定部1124は、呼処理部1122から当該ユーザ端末100がアクセス規制されていないかどうかの問い合わせがあった場合に、当該ユーザ端末100がアクセス規制されていないかどうかを判定するようにしてもよい。
【0065】
規制判定部1124は、当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象となるユーザ端末でないと判定した場合、アクセス規制の対象でないことを表す情報を呼処理部1122に入力する。
【0066】
ネットワーク通信品質情報格納部1128は、通信制御部106と、ネットワーク選択部1126と接続される。ネットワーク通信品質情報格納部1128には、当該ユーザ端末100により検出される下りリンクの信号の通信品質を表す情報が、ネットワークを表す情報と対応付けて格納される。具体的には、ネットワーク通信品質情報格納部1128には、通信制御部106から、通信品質情報が入力される。ネットワーク通信品質情報格納部1128は、通信品質がよい順に、ネットワークを表す情報と対応付けて、通信制御部106からの通信品質情報を格納する。
【0067】
図5は、ネットワーク通信品質情報格納部1128に格納される情報の一実施例を示す。図5に示される例では、通信品質情報として、Ec/Noが格納される。通信品質情報として、他の情報が格納されてもよい。
【0068】
図5に示される例では、ネットワークを識別するためのネットワーク番号NW−1からNW−nに対して通信品質情報が格納される。
【0069】
<ユーザ端末100の動作>
図6は、ユーザ端末100の動作の一実施例を示す。
【0070】
ユーザ端末100は、ネットワークの通信品質を格納する(ステップS602)。つまり、通信制御部106からの通信品質情報が、ネットワークの識別子と対応付けられ、ネットワーク通信品質情報格納部1128へ格納される。
【0071】
ユーザ端末100へ、発信操作信号が入力される(ステップS604)。つまり、ユーザの操作により入力部102から、呼処理部1122へ発信操作信号が入力される。
【0072】
ユーザ端末100は、接続するネットワークを選択する(ステップS606)。つまり、呼処理部1122からのネットワーク選択依頼信号によりネットワーク選択部1126は、接続するネットワークを選択する。
【0073】
ユーザ端末100は、ステップS606において選択されたネットワークにより、アクセス規制が実施されているかどうかを判定する(ステップS608)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS606において選択されたネットワークにより、アクセス規制が実施されているかどうかを判定する。
【0074】
ステップS606において選択されたネットワークによりアクセス規制が実施されていないと判定された場合(ステップS608:NO)、ユーザ端末100は該ネットワークに発信する(ステップS612)。つまり、呼処理部1122は、ステップS606において選択されたネットワークに発信する制御を行う。
【0075】
ステップS606において選択されたネットワークによりアクセス規制が実施されていると判定された場合(ステップS608:YES)、ユーザ端末100は、ステップS606において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する(ステップS610)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS606において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する。
【0076】
ステップS606において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていないと判定された場合(ステップS610:NO)、ユーザ端末100は該ネットワークに発信する(ステップS612)。つまり、呼処理部1122は、ステップS606において選択されたネットワークに発信する制御を行う。
【0077】
ステップS606において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていると判定された場合(ステップS610:YES)、ユーザ端末100は、全てのネットワークが選択されたかどうかを判定する(ステップS614)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS606において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていると判定する。規制判定部1124は、呼処理部1122へ、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていることを通知する。呼処理部1122は、ネットワーク選択部1126へ、ネットワーク選択依頼信号を入力する。ネットワーク選択部1126は、呼処理部1122からのネットワーク選択依頼信号に従ってネットワークを選択する際に、ネットワーク通信品質情報格納部1128に格納された全てのネットワークが選択されたかどうかを判定する。
【0078】
全てのネットワークが選択されたと判定された場合(ステップS614:YES)、ユーザ端末100は、発信せずに処理を終了する。接続できるネットワークが現時点では無いためである。所定の時間経過後に、再度接続処理を行うようにしてもよい。
【0079】
全てのネットワークが選択されていないと判定された場合(ステップS614:NO)、ステップS606に戻る。ステップS606では、通信品質が次によい基地局が選択される。
【0080】
MPU112をユーザ端末100として機能させるためのプログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。また、プログラムをダウンロードするようにしてもよい。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、記録媒体に記録されたプログラムが読み取られる。MPU112は、読み込んだプログラムをRAMあるいはHDDに書き込み、処理を実行する。プログラムは、コンピュータに、図6の各ステップS602、S606−S614の処理を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0081】
本実施例によれば、通信品質よい順に、アクセスできるネットワークが選択される。このため、ネットワークによりアクセス規制が実施されている場合であっても、アクセスできるネットワークを検出できる。
【0082】
<変形例>
<無線通信システム>
図1に示される無線通信システムの一実施例を参照して説明する。
【0083】
セル250でアクセス規制が実施されている場合、セル250と、セル250との間で重複する領域に位置するユーザ端末100は、通信品質に応じて、セル250またはセル250にアクセスする。同様に、セル250でアクセス規制が実施されている場合、セル250と、セル250との重複する領域に位置するユーザ端末100は、通信品質に応じて、セル250またはセル250にアクセスする。
【0084】
通信品質が最もよいセルがアクセス規制されている場合、ユーザ端末は、他のセルにアクセスするための制御を行い、該他のセルにより該ユーザ端末に対してアクセス規制されていない場合にアクセスする。他のセルにおいて、通信品質が最もよいセルがアクセス規制されているユーザ端末によるアクセスが集中することにより、他のセルでも輻輳状態となることが想定される。
【0085】
輻輳状態となった他のセルでは、アクセス規制が実施される。通信品質が最もよいセルが他のセルであったユーザ端末は、該他のセル以外のセルにアクセスする。このような状態が続くと、基地局間でアクセス規制が連鎖する虞がある。
【0086】
そこで、通信品質が最もよいセルがアクセス規制されているユーザ端末が、他のセルにアクセスする際に、該他のセルのアクセス規制の状態に応じて、アクセスするかどうかを決定する。具体的には、他のセルのアクセス規制の規制対象割合情報に基づいて、アクセス規制の対象となるユーザ端末の割合が所定の閾値未満である場合に、アクセスすると判断する。該閾値は、任意に設定可能である。他のセルのアクセス規制に応じて、アクセスするかどうかを決定することにより、基地局間でアクセス規制が連鎖して生じることを防ぐことができる。
【0087】
<ユーザ端末100>
ユーザ端末100の一変形例は、図3を参照して説明したユーザ端末の一実施例と略同一である。
【0088】
<ユーザ端末100の機能>
図7は、ユーザ端末100の一変形例を示す。
【0089】
ユーザ端末100の一変形例は、図4を参照して説明したユーザ端末と、規制状態判定部1130を有する点で異なる。
【0090】
規制状態判定部1130は、規制判定部1124と、呼処理部1122と接続される。規制状態判定部1130には、規制判定部1124により当該ユーザ端末100がアクセス規制の対象となるユーザ端末でないと判定された場合に、アクセス規制情報が入力される。規制状態判定部1130は、規制判定部1124からのアクセス規制情報に含まれる規制対象割合情報に基づいて、該規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値未満であるかどうかを判定する。規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値未満である場合、規制状態判定部1130は、アクセス可能であることを呼処理部1122に通知する。規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値以上である場合、規制状態判定部1130は、アクセスできないことを呼処理部1122に通知する。
【0091】
<ユーザ端末100の動作>
図8は、ユーザ端末100の動作の一変形例を示す。
【0092】
ユーザ端末100は、ネットワークの通信品質を格納する(ステップS802)。つまり、通信制御部106からの通信品質情報が、ネットワークの識別子と対応付けられ、ネットワーク通信品質情報格納部1128へ格納される。
【0093】
ユーザ端末100へ、発信操作信号が入力される(ステップS804)。つまり、ユーザの操作により入力部102から、呼処理部1122へ発信操作信号が入力される。
【0094】
ユーザ端末100は、接続するネットワークを選択する(ステップS806)。つまり、呼処理部1122からのネットワーク選択依頼信号によりネットワーク選択部1126は、接続するネットワークを選択する。
【0095】
ユーザ端末100は、ステップS806において選択されたネットワークにより、アクセス規制が実施されているかどうかを判定する(ステップS808)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS806において選択されたネットワークにより、アクセス規制が実施されているかどうかを判定する。
【0096】
ステップS806において選択されたネットワークによりアクセス規制が実施されていないと判定された場合(ステップS808:NO)、ユーザ端末100は該ネットワークに発信する(ステップS814)。つまり、呼処理部1122は、ステップS806において選択されたネットワークに発信する制御を行う。
【0097】
ステップS806において選択されたネットワークによりアクセス規制が実施されていると判定された場合(ステップS808:YES)、ユーザ端末100は、ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する(ステップS810)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する。
【0098】
ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていないと判定された場合(ステップS810:NO)、ユーザ端末100は、規制対象割合が所定の閾値未満であるかどうかを判定する(ステップS812)。つまり、規制状態判定部1130は、アクセス規制情報に含まれる規制対象割合情報に基づいて、該規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値未満であるかどうかを判定する。
【0099】
規制対象割合が所定の閾値未満であると判定された場合(ステップS812:YES)、ユーザ端末100は該ネットワークに発信する(ステップS814)。つまり、呼処理部1122は、ステップS806において選択されたネットワークに発信する制御を行う。
【0100】
ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていると判定された場合(ステップS810:YES)、または規制対象割合が所定の閾値未満でないと判定された場合(ステップS812:NO)、ユーザ端末100は、全てのネットワークが選択されたかどうかを判定する(ステップS816)。つまり、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていると判定する。規制判定部1124は、呼処理部1122へ、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていることを通知する。
【0101】
または、規制判定部1124は、通信制御部106から入力される報知情報により、ステップS806において選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末100に対してアクセス規制が実施されていないと判定する。規制状態判定部1130は、アクセス規制情報に含まれる規制対象割合情報に基づいて、該規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値以上であると判定する。規制状態判定部1130は、呼処理部1122へ、当該ユーザ端末100に対して、規制対象割合情報により示される割合が所定の閾値以上であることを通知する。
【0102】
呼処理部1122は、ネットワーク選択部1126へ、ネットワーク選択依頼信号を入力する。ネットワーク選択部1126は、呼処理部1122からのネットワーク選択依頼信号に従ってネットワークを選択する際に、ネットワーク通信品質情報格納部1128に格納された全てのネットワークが選択されたかどうかを判定する。
【0103】
全てのネットワークが選択されたと判定された場合(ステップS816:YES)、ユーザ端末100は、発信せずに処理を終了する。接続できるネットワークが現時点では無いためである。所定の時間経過後に、再度接続処理を行うようにしてもよい。
【0104】
全てのネットワークが選択されていないと判定された場合(ステップS816:NO)、ステップS806に戻る。ステップS806では、通信品質が次によい基地局が選択される。
【0105】
MPU112をユーザ端末100として機能させるためのプログラムは、例えば、フレキシブルディスク、CD−ROM、メモリカード等の記録媒体に記録された状態で提供される。また、プログラムをダウンロードするようにしてもよい。この記録媒体をコンピュータの補助記憶装置に挿入すると、記録媒体に記録されたプログラムが読み取られる。MPU112は、読み込んだプログラムをRAMあるいはHDDに書き込み、処理を実行する。プログラムは、コンピュータに、図8の各ステップS802、S806−S8164の処理を実行させる。また、例えば、プログラムは、少なくとも一部のステップを実行されるようにしてもよい。
【0106】
本変形例によれば、通信品質が最もよいセルがアクセス規制されているユーザ端末が、他のセルにアクセスする際に、該他のセルのアクセス規制の状態に応じて、アクセスするかどうかを決定することにより、基地局間でアクセス規制が連鎖して生じることを防ぐことができる。
【0107】
説明の便宜上、発明の理解を促すため具体的な数値例を用いて説明されるが、特に断りのない限り、それらの数値は単なる一例に過ぎず適切な如何なる値が使用されてよい。
【0108】
以上、本発明は特定の実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。
【符号の説明】
【0109】
100 ユーザ端末
102 入力部
104 出力部
106 通信制御部
108 無線部
110 記憶部
112 MPU
150 バス
200(nは、n>0の整数) 基地局
250(nは、n>0の整数) セル
1122 呼処理部
1124 規制判定部
1126 ネットワーク選択部
1128 ネットワーク通信品質情報格納部
1130 規制状態判定部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ユーザ端末であって、
検出したネットワークと、該ネットワークとの間の通信品質とを対応付けて格納する記憶部と、
発信操作に応じて、前記記憶部に格納されたネットワークから、アクセスするネットワークを選択するネットワーク選択部と、
該ネットワーク選択部により選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する規制判定部と、
前記規制判定部により当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスする呼処理部と
を有し、
前記規制判定部により当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていると判定された場合に、前記ネットワーク選択部は、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、ユーザ端末。
【請求項2】
請求項1に記載のユーザ端末において、
前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークによりアクセス規制されているユーザ端末の割合に基づいて、アクセスするかどうかを判定する規制状態判定部
を有し、
前記規制状態判定部によりアクセスすると判定された場合に、前記呼処理部は、前記規制判定部により当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスし、
前記規制状態判定部によりアクセスしないと判定された場合に、前記ネットワーク選択部は、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、ユーザ端末。
【請求項3】
請求項1または2に記載のユーザ端末において、
前記規制判定部は、前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークからの報知情報に基づいて、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する、ユーザ端末。
【請求項4】
請求項1または2に記載のユーザ端末において、
前記規制判定部は、前記ネットワーク選択部により選択されたネットワークにアクセスできるかどうかにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する、ユーザ端末。
【請求項5】
請求項1ないし4のいずれか1項に記載のユーザ端末において、
前記ネットワーク選択部は、通信品質がよい順に、ネットワークを選択する、ユーザ端末。
【請求項6】
ユーザ端末における通信方法であって、
発信操作に応じて、検出したネットワークと、該ネットワークとの間の通信品質とを対応付けて格納する記憶部に格納されたネットワークから、アクセスするネットワークを選択するネットワーク選択ステップと、
該ネットワーク選択ステップにより選択されたネットワークにより、当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されているかどうかを判定する規制判定ステップと、
前記規制判定ステップにより当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスする呼処理ステップと
を有し、
前記規制判定ステップにより当該ユーザ端末のアクセス規制が実施されていると判定された場合に、前記ネットワーク選択ステップは、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、通信方法。
【請求項7】
請求項6に記載の通信方法において、
前記ネットワーク選択ステップにより選択されたネットワークによりアクセス規制されているユーザ端末の割合に基づいて、アクセスするかどうかを判定する規制状態判定ステップ
を有し、
前記規制状態判定ステップによりアクセスすると判定された場合に、前記呼処理ステップでは、前記規制判定ステップにより当該ユーザ端末に対してアクセス規制が実施されていないと判定されたネットワークにアクセスし、
前記規制状態判定ステップによりアクセスしないと判定された場合に、前記ネットワーク選択ステップは、前記記憶部に格納されたネットワークから、新たなネットワークを選択する、通信方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2013−106115(P2013−106115A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−247042(P2011−247042)
【出願日】平成23年11月11日(2011.11.11)
【出願人】(392026693)株式会社エヌ・ティ・ティ・ドコモ (5,876)
【Fターム(参考)】