ライニング装置
【課題】トンネルの内面に沿って確実に吹付けノズルの先端位置を移動させて、トンネル内面と吹付けノズル先端との距離を正確に一定に保ち均一な膜厚のライニング層を形成することができ、しかも、自動吹付けによって作業環境の向上を図ることのできるライニング装置を提供する。
【解決手段】トンネル12の内面14にライニング材を塗布するライニング装置10において、トンネル12内を軸方向に移動する移動台車16と、移動台車16に搭載されてトンネル12の内面14に先端を臨ませるとともに、トンネル12の軸方向と交差する方向においてトンネル12の内面14に沿って移動可能にされたライニング材の吹付けノズル18と、吹付けノズル18と一体に移動台車16に搭載され、押付けシリンダ62により先端をトンネル12の内面14に押し付けられて吹付けノズル18とトンネル12の内面14との距離を一定に保持する距離保持手段20とを有する。
【解決手段】トンネル12の内面14にライニング材を塗布するライニング装置10において、トンネル12内を軸方向に移動する移動台車16と、移動台車16に搭載されてトンネル12の内面14に先端を臨ませるとともに、トンネル12の軸方向と交差する方向においてトンネル12の内面14に沿って移動可能にされたライニング材の吹付けノズル18と、吹付けノズル18と一体に移動台車16に搭載され、押付けシリンダ62により先端をトンネル12の内面14に押し付けられて吹付けノズル18とトンネル12の内面14との距離を一定に保持する距離保持手段20とを有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道シールドトンネル内面被覆工法の1つとして、アクリル樹脂防食被覆工法が知られている。
【0003】
このアクリル樹脂防食被覆工法におけるアクリル樹脂の吹付けは、通常手動で行っているため、作業環境に劣り、また、吹付け最低厚さは確保できるものの、吹付け厚さにむらが生じ、材料の消費量が設計量に比べて多くなり、作業速度にも難がある。
【0004】
そこで、走行台車に取り付けられた旋回リングにスプレーガンを取り付け、走行台車を管渠内で走行させながら旋回リングを一定周速度で回転してスプレーガンから塗料を噴出させることで、地中埋設管等の内面に短時間で均一な膜厚のライニング層を形成することのできる管内面ライニング装置の提案がなされている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−16925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような管内面ライニング装置にあっては、スプレーガンが管内面から離れた状態で、管内面の状態と関わりなく回転する状態となっているため、管内面にゆがみがある場合、例えば、管自体が真円状態となっていない場合、管内面とスプレーガンとの距離を一定に保つことができず、その結果、吹付け厚さにむらが生じてしまうこととなる。
【0006】
本発明の目的は、トンネルの内面に沿って確実に吹付けノズルの先端位置を移動させて、トンネル内面と吹付けノズル先端との距離を正確に一定に保ち均一な膜厚のライニング層を形成することができ、しかも、自動吹付けによって作業環境の向上を図ることのできるライニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明のライニング装置は、トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置において、
トンネル内を軸方向に移動する移動手段と、
前記移動手段に搭載されてトンネルの内面に先端を臨ませるとともに、トンネルの軸方向と交差する方向においてトンネルの内面に沿って移動可能にされた前記ライニング材の吹付けノズルと、
前記吹付けノズルと一体に前記移動手段に搭載され、押付け手段により先端を前記トンネルの内面に押し付けられて前記吹付けノズルと前記トンネルの内面との距離を一定に保持する距離保持手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、距離保持手段が押付け手段により先端をトンネルの内面に押し付けられて吹付けノズルとトンネルの内面との距離を一定に保持するため、たとえトンネルの内面に歪みがあっても吹付けノズルの先端がトンネルの内面に倣って移動することとなり、確実に均一な膜厚のライニング層を形成することができる。
【0009】
また、このライニング装置は、全自動で吹付け作業を行うことができるので、作業環境の向上を図ることができる。
【0010】
本発明においては、前記吹付けノズルを、ノズル揺動手段によってトンネルの軸方向に揺動可能にすることができる。
【0011】
このような構成とすることにより、ノズル揺動手段によって吹付けノズルをトンネルの軸方向に揺動させて、吹付けによる塗りむらを防止することができる。
【0012】
本発明においては、前記吹付けノズルより前記移動手段の進行方向後方位置に、塗布されたライニング材の膜厚を測定する膜厚測定手段を有するものとすることができる。 このような構成とすることにより、吹付け作業中に膜厚を測定して管理することができる。
【0013】
具体的には、測定した結果を移動手段の速度及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度にフィードバック、例えば、膜厚が厚かった場合には移動手段の速度及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度を速く、逆に薄かった場合には移動手段の及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度を遅くするように制御することで、より均一な膜厚に形成することが可能となる。
【0014】
この場合、前記膜厚測定手段は、塗布されたライニング材に差し込まれるゲージ針と、前記ゲージ針による測定時に前記ゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させる後退手段とを有するものとすることができる。
【0015】
このような構成とすることにより、ゲージ針を塗布されたライニング材に差し込んで膜厚の測定を行うとともに、後退手段によりゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させることにより、塗布されたライニング材を傷つけることなく測定を行うことが可能となる。
【0016】
また、この場合、前記膜厚測定手段により膜厚の測定を行った後、前記ゲージ針による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段を有するものとすることができる。
【0017】
このような構成とすることにより、針穴の自動修復と膜厚の自動補修を同時に行うことで、より一層全自動化を進めることが可能となる。
【0018】
さらに、前記補修手段は、前記ノズル傾斜手段により前記吹付けノズルを測定位置方向に傾斜させて行うようにすることができる。
【0019】
このような構成とすることにより、針穴の修復及び膜厚の補修にノズル傾斜手段により吹付けノズルを測定位置奉公に傾斜させることで、簡略な構成で、容易に針穴の修復及び膜厚の補修を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1〜図5は、本発明の一実施の形態にかかるライニング装置を示す図である。
【0022】
このライニング装置10は、図1及び図2に示すように、トンネル12の内面14にライニング材を塗布してライニング層を形成するもので、移動手段としての移動台車16と、ライニング材の吹付けノズル18と、距離保持手段20と、膜厚測定手段22とを有している。
【0023】
トンネル12は、例えば下水道等に用いられるもので、シールド掘進機による掘進に合わせてセグメントを組み立てて円形の一次覆工が行われ、この一次覆工の内面に二次覆工として防食用のライニング層を形成するようになっている。
【0024】
移動台車16は、トンネル12内を軌道なしで自走するもので、台本体24にそれぞれ2つの駆動輪26a及び従動輪26bが取り付けられ、各駆動輪26aにそれぞれ走行用サーボモータ28が取り付けられている。
【0025】
各走行用サーボモータ28は、制御盤30によって前進(A方向)、後退(B方向)、速度、回転数差による移動方向角度変更等の制御がなされるようになっている。
【0026】
また、台本体24上には、昇降テーブル32が昇降可能に支持されている。
【0027】
この昇降テーブル32は、台本体24より上方に突出させた4本のガイドロッド34を貫通させるとともに、台本体24と昇降テーブル32との間に配設した昇降用スクリュージャッキ36のスクリューロッド38を回転させることで、昇降テーブル32を昇降させて、トンネル12の芯位置に対してライニング装置10の中心位置を調整可能にしている。
【0028】
吹付けノズル18は、昇降テーブル32上に固定された外スリーブ40に対し回転可能にされた内スリーブ42に対し距離保持手段20を介して取り付けられて、距離保持手段20と一体にされている。
【0029】
具体的には、外スリーブ40及び内スリーブ42は、走行台車16の前後方向に沿って取り付けられており、距離保持手段20は内スリーブ42の後端部付近に取り付けられ、吹付けノズル18は距離保持手段20の後端位置にトンネル12の内面14と所定の距離を置いてトンネル12の内面14に先端を臨ませて取り付けられた状態とされている。
【0030】
また、この吹付けノズル18は、ライニング材として例えば2剤混合のアクリル樹脂を吹き付けるもので、外スリーブ40にエア入口44、混合剤入口46、促進剤入口48が設けられ、そこから内スリーブ42の通路50を介して吹付けノズル18へと接続されるようになっている。
【0031】
内スリーブ42は、吹付けノズル回転サーボモータ52により回転可能とされ、この内スリーブ42の回転により吹付けノズル18及び距離保持手段20がトンネル12の軸方向と交差する方向においてトンネル12の内面に沿って回転移動可能にされるとともに、吹付けノズル回転サーボモータ52によって回転速度が制御可能にされている。 また、吹付けノズル18は、距離保持手段20に対して揺動可能に取り付けられ、ノズル揺動手段としてのノズル揺動モータ54(図3参照)によってトンネル12の軸方向に鉛直軸Cを中心に前後方向に所定角度θ1毎揺動可能にされている。
【0032】
距離保持手段20は、吹付け距離保持キャスター56と、保持部材58と、スライドガイド60と、押付け手段としての押付けシリンダ62とを有し、トンネル12の内面14に対し、吹付けノズル18の先端までの距離を一定に保持するようになっている。
【0033】
吹付け距離保持キャスター56は、トンネル12の内面14に当接可能にされている。
【0034】
保持部材58は、吹付け距離保持キャスター56を先端に保持して内スリーブ42側からトンネル12の内面14側へと延びるようになっている。
【0035】
この保持部材58は、吹付け距離保持キャスター56を取り付ける上部保持部材58aと、吹付けノズル18を取り付ける下部保持部材58bとに分割可能にされている。
【0036】
また、下部保持部材58bには、吹付けノズル18葉の電磁弁64が取り付けられている。
【0037】
スライドガイド60は、保持部材58の下面と内スリーブ42との間にあって保持部材58をスライド可能に支持するようになっている。
【0038】
押付け手段62は、スライドガイド60と保持部材58の下面との間に取り付けられて保持部材58を介して吹付け距離保持キャスター56をトンネル12の内面に押し付けるようになっている。
【0039】
膜厚測定手段22は、膜厚検出センサ66と、支持アーム68と、押圧シリンダ70と、支持ロッド72とを有している。
【0040】
膜圧検出センサ66は、吹付けノズル18よりも後方位置に配置されて塗布されたライニング材の膜厚を測定するもので、図4に示すように、塗布されたライニング材(ライニング層)74の表面76までの距離を測定するレーザー式の距離測定器78と、この距離測定器78の先端よりもトンネル12の内面14側に所定長さL1分突出して設けられたゲージ針80とを有する。
【0041】
そして、ゲージ針80を先端がトンネル12の内面14に当接するまでライニング材74内に差込み、この状態で距離測定器78によりライニング材74の表面76までの距離L2を測定し、長さL1から距離L2を差し引くことでライニング材74の膜厚tを算出するようになっている。
【0042】
支持アーム68は、トンネル12の中心側からトンネル12の内面14側に延びて膜厚検出センサ66を支持するようになっている。
【0043】
押圧シリンダ70は、膜厚検出センサ66と支持アーム68とに接続されて、膜厚検出センサ66をトンネル12の内面14に移動させ、ゲージ針78の先端をライニング材74内に差し込んでトンネル12の内面に当接させるようになっている。
【0044】
支持ロッド72は、内スリーブ42を貫通して先端が吹付けノズル18よりも後方位置まで延び、その先端部に支持アーム68の基端部が取り付けられた状態となっている。
【0045】
この支持ロッド72の基端部には、支持ロッド72を回転させて膜厚検出センサ66
をトンネル12の内面14に沿って回転させるセンサ回転サーボモータ82が設けられている。
【0046】
また、支持ロッド72の基端部には、支持ロッド72をセンサ回転サーボモータ82ごと前後方向に移動させる後退手段としてのセンサ移動サーボモータ84が設けられている。
【0047】
そして、膜厚検出センサ66がゲージ針78をライニング材74内に差し込んで膜厚測定を行っている間センサ移動サーボモータ84によってゲージ針78を移動台車16の進行速度と等速度で後退させることにより、ライニング材74がゲージ針78によって傷付くのを防止するようにしている。
【0048】
さらに、膜厚検出センサ66により膜厚の測定を行った後、ゲージ針80による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段86が設けられている。
【0049】
この補修手段86は、下保持部材58aに回転可能に取り付けたL字状の支持部材88に吹付けノズル18を支持させ、この支持部材88の下端部と下部保持部材58aとの間にノズル傾斜シリンダ90を取り付け、このノズル傾斜シリンダ90により吹付けノズル18の軸を鉛直軸Cより角度θ2分後方に傾斜させることにより、針穴位置周辺までライニング材74を吹き付けて針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行うようにしている。
【0050】
次に、このようなライニング装置10を用いてトンネル12の内面14にライニング層を形成する状態について説明する。
【0051】
まず、図1及び図2に示すように、トンネル12内にライニング装置10を搬入し、スクリュージャッキ36を操作してライニング装置10中心をトンネル12の芯位置にあわせ、距離保持手段20の吹付け距離保持キャスター56を押付けシリンダ62によりトンネル12の内面14に当接させ、トンネル12の内面14と吹付けノズル18の先端との距離を一定に保つ。
【0052】
次いで、ライニング層の膜厚にあわせて走行用サーボモータ28による移動台車16の速度、吹付けノズル回転サーボモータ52による吹付けノズル18の回転速度、ノズル揺動モータ54による吹付けノズル18の揺動速度等を制御しつつ、移動台車16の前進A方向への移動、吹付けノズル18の吹付け動作を開始する。
【0053】
この場合、トンネル12の内面14と吹付けノズル18の先端との距離の一定化によって、トンネル12内面の歪み等にかかわらず膜厚を均一に保つことができ、しかも、吹付けノズル18の揺動によって重ね塗りを可能にして塗りむらを防止することができる。
【0054】
次に、この吹付けノズル18によるライニング材の吹付け作業中に、膜厚測定手段22により吹き付けたライニング層(ライニング材74)の膜厚を測定する。
【0055】
この場合、図4に示すように、押圧シリンダ70によって、ゲージ針80を先端がトンネル12の内面14に当接するまでライニング材74内に差込み、この状態で距離測定器78によりライニング材74の表面76までの距離L2を測定し、長さL1から距離L2を差し引くことでライニング材74の膜厚tを算出する。
【0056】
この間センサ移動サーボモータ84によってゲージ針78を移動台車16の進行速度と等速度で後退させることにより、ライニング材74がゲージ針78によって傷付くのを防止すると共に、距離測定器78の保護のため常時エアパージを行う。
【0057】
膜厚測定の結果は、吹付けノズル18からのライニング材74の噴射量の自動コントロール、移動台車16のスピードコントロール、吹付けノズル18の回転スピードコントロール及び吹付けノズル18の揺動速度コントロール等にフィードバックして自動コントロールを行うようにしている。
【0058】
また、ゲージ針80による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の部分的補修は、ノズル傾斜シリンダ90により吹付けノズル18の軸を鉛直軸Cより角度θ2分後方に傾斜させることにより、針穴位置周辺までライニング材74を吹き付けて自動で行う。
【0059】
図5には、このライニング装置10を管径の大きなトンネル12aに適用する状態を示している。
【0060】
この場合、まず、移動台車16の台本体24を補助材24aにて拡幅して安定した状態とすると共に、保持部材58のうち下保持部材58bをトンネル12aの管径に適応した長さのものと交換する。
【0061】
そして、この状態で、台本体24と昇降テーブル32との間に配設した昇降用スクリュージャッキ36のスクリューロッド38を回転させることで、昇降テーブル32を上昇させて、トンネル12aの芯位置に対してライニング装置10の中心位置を調整すればよい。
【0062】
また、この例に限らず、例えば図示せぬが、膜厚測定手段22の支持ロッド72を屈曲させて吹付けノズル18の位置をトンネル12の中心に近い位置に設置することによって、管径の異なるトンネルに容易に対応することが可能である。
【0063】
本発明は、前記実施の形態に限らず、本発明の要旨の範囲内において、種々の形態に変形可能である。
【0064】
例えば、前記実施の形態では、本発明のライニング装置を下水道用のトンネルに用いた場合について説明したが、この例に限らず、種々のトンネルのライニング層の形成に用いることができる。
【0065】
また、前記実施の形態では、断面円形のトンネルに適用されるライニング装置について説明したが、例えば、断面矩形のトンネル等に対しても、その内面に沿って吹付けノズル、距離保持手段及び膜厚測定手段等をスライドさせることで適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるライニング装置を示すトンネル軸方向の断面図である。
【図2】図1の矢視II方向から見た断面図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】膜厚測定手段による膜厚の測定状態を示す部分拡大図である。
【図5】管径の大きなトンネルにライニング装置を適用した状態を示す図2同様の断面図である。
【符号の説明】
【0067】
10 ライニング装置
12 トンネル
14 内面
16 移動台車
18 吹付けノズル
20 距離保持手段
22 膜厚測定手段
62 押付けシリンダ
74 ライニング材(層)
80 ゲージ針
84 センサ移動サーボモータ
86 補修手段
90 ノズル傾斜シリンダ
【技術分野】
【0001】
本発明は、トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置に関する。
【背景技術】
【0002】
下水道シールドトンネル内面被覆工法の1つとして、アクリル樹脂防食被覆工法が知られている。
【0003】
このアクリル樹脂防食被覆工法におけるアクリル樹脂の吹付けは、通常手動で行っているため、作業環境に劣り、また、吹付け最低厚さは確保できるものの、吹付け厚さにむらが生じ、材料の消費量が設計量に比べて多くなり、作業速度にも難がある。
【0004】
そこで、走行台車に取り付けられた旋回リングにスプレーガンを取り付け、走行台車を管渠内で走行させながら旋回リングを一定周速度で回転してスプレーガンから塗料を噴出させることで、地中埋設管等の内面に短時間で均一な膜厚のライニング層を形成することのできる管内面ライニング装置の提案がなされている(特許文献1参照)。
【特許文献1】特開2004−16925号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
このような管内面ライニング装置にあっては、スプレーガンが管内面から離れた状態で、管内面の状態と関わりなく回転する状態となっているため、管内面にゆがみがある場合、例えば、管自体が真円状態となっていない場合、管内面とスプレーガンとの距離を一定に保つことができず、その結果、吹付け厚さにむらが生じてしまうこととなる。
【0006】
本発明の目的は、トンネルの内面に沿って確実に吹付けノズルの先端位置を移動させて、トンネル内面と吹付けノズル先端との距離を正確に一定に保ち均一な膜厚のライニング層を形成することができ、しかも、自動吹付けによって作業環境の向上を図ることのできるライニング装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため、本発明のライニング装置は、トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置において、
トンネル内を軸方向に移動する移動手段と、
前記移動手段に搭載されてトンネルの内面に先端を臨ませるとともに、トンネルの軸方向と交差する方向においてトンネルの内面に沿って移動可能にされた前記ライニング材の吹付けノズルと、
前記吹付けノズルと一体に前記移動手段に搭載され、押付け手段により先端を前記トンネルの内面に押し付けられて前記吹付けノズルと前記トンネルの内面との距離を一定に保持する距離保持手段と、
を有することを特徴とする。
【0008】
本発明によれば、距離保持手段が押付け手段により先端をトンネルの内面に押し付けられて吹付けノズルとトンネルの内面との距離を一定に保持するため、たとえトンネルの内面に歪みがあっても吹付けノズルの先端がトンネルの内面に倣って移動することとなり、確実に均一な膜厚のライニング層を形成することができる。
【0009】
また、このライニング装置は、全自動で吹付け作業を行うことができるので、作業環境の向上を図ることができる。
【0010】
本発明においては、前記吹付けノズルを、ノズル揺動手段によってトンネルの軸方向に揺動可能にすることができる。
【0011】
このような構成とすることにより、ノズル揺動手段によって吹付けノズルをトンネルの軸方向に揺動させて、吹付けによる塗りむらを防止することができる。
【0012】
本発明においては、前記吹付けノズルより前記移動手段の進行方向後方位置に、塗布されたライニング材の膜厚を測定する膜厚測定手段を有するものとすることができる。 このような構成とすることにより、吹付け作業中に膜厚を測定して管理することができる。
【0013】
具体的には、測定した結果を移動手段の速度及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度にフィードバック、例えば、膜厚が厚かった場合には移動手段の速度及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度を速く、逆に薄かった場合には移動手段の及び吹付けノズルのトンネル軸方向と交差する方向での移動速度を遅くするように制御することで、より均一な膜厚に形成することが可能となる。
【0014】
この場合、前記膜厚測定手段は、塗布されたライニング材に差し込まれるゲージ針と、前記ゲージ針による測定時に前記ゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させる後退手段とを有するものとすることができる。
【0015】
このような構成とすることにより、ゲージ針を塗布されたライニング材に差し込んで膜厚の測定を行うとともに、後退手段によりゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させることにより、塗布されたライニング材を傷つけることなく測定を行うことが可能となる。
【0016】
また、この場合、前記膜厚測定手段により膜厚の測定を行った後、前記ゲージ針による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段を有するものとすることができる。
【0017】
このような構成とすることにより、針穴の自動修復と膜厚の自動補修を同時に行うことで、より一層全自動化を進めることが可能となる。
【0018】
さらに、前記補修手段は、前記ノズル傾斜手段により前記吹付けノズルを測定位置方向に傾斜させて行うようにすることができる。
【0019】
このような構成とすることにより、針穴の修復及び膜厚の補修にノズル傾斜手段により吹付けノズルを測定位置奉公に傾斜させることで、簡略な構成で、容易に針穴の修復及び膜厚の補修を行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0020】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して説明する。
【0021】
図1〜図5は、本発明の一実施の形態にかかるライニング装置を示す図である。
【0022】
このライニング装置10は、図1及び図2に示すように、トンネル12の内面14にライニング材を塗布してライニング層を形成するもので、移動手段としての移動台車16と、ライニング材の吹付けノズル18と、距離保持手段20と、膜厚測定手段22とを有している。
【0023】
トンネル12は、例えば下水道等に用いられるもので、シールド掘進機による掘進に合わせてセグメントを組み立てて円形の一次覆工が行われ、この一次覆工の内面に二次覆工として防食用のライニング層を形成するようになっている。
【0024】
移動台車16は、トンネル12内を軌道なしで自走するもので、台本体24にそれぞれ2つの駆動輪26a及び従動輪26bが取り付けられ、各駆動輪26aにそれぞれ走行用サーボモータ28が取り付けられている。
【0025】
各走行用サーボモータ28は、制御盤30によって前進(A方向)、後退(B方向)、速度、回転数差による移動方向角度変更等の制御がなされるようになっている。
【0026】
また、台本体24上には、昇降テーブル32が昇降可能に支持されている。
【0027】
この昇降テーブル32は、台本体24より上方に突出させた4本のガイドロッド34を貫通させるとともに、台本体24と昇降テーブル32との間に配設した昇降用スクリュージャッキ36のスクリューロッド38を回転させることで、昇降テーブル32を昇降させて、トンネル12の芯位置に対してライニング装置10の中心位置を調整可能にしている。
【0028】
吹付けノズル18は、昇降テーブル32上に固定された外スリーブ40に対し回転可能にされた内スリーブ42に対し距離保持手段20を介して取り付けられて、距離保持手段20と一体にされている。
【0029】
具体的には、外スリーブ40及び内スリーブ42は、走行台車16の前後方向に沿って取り付けられており、距離保持手段20は内スリーブ42の後端部付近に取り付けられ、吹付けノズル18は距離保持手段20の後端位置にトンネル12の内面14と所定の距離を置いてトンネル12の内面14に先端を臨ませて取り付けられた状態とされている。
【0030】
また、この吹付けノズル18は、ライニング材として例えば2剤混合のアクリル樹脂を吹き付けるもので、外スリーブ40にエア入口44、混合剤入口46、促進剤入口48が設けられ、そこから内スリーブ42の通路50を介して吹付けノズル18へと接続されるようになっている。
【0031】
内スリーブ42は、吹付けノズル回転サーボモータ52により回転可能とされ、この内スリーブ42の回転により吹付けノズル18及び距離保持手段20がトンネル12の軸方向と交差する方向においてトンネル12の内面に沿って回転移動可能にされるとともに、吹付けノズル回転サーボモータ52によって回転速度が制御可能にされている。 また、吹付けノズル18は、距離保持手段20に対して揺動可能に取り付けられ、ノズル揺動手段としてのノズル揺動モータ54(図3参照)によってトンネル12の軸方向に鉛直軸Cを中心に前後方向に所定角度θ1毎揺動可能にされている。
【0032】
距離保持手段20は、吹付け距離保持キャスター56と、保持部材58と、スライドガイド60と、押付け手段としての押付けシリンダ62とを有し、トンネル12の内面14に対し、吹付けノズル18の先端までの距離を一定に保持するようになっている。
【0033】
吹付け距離保持キャスター56は、トンネル12の内面14に当接可能にされている。
【0034】
保持部材58は、吹付け距離保持キャスター56を先端に保持して内スリーブ42側からトンネル12の内面14側へと延びるようになっている。
【0035】
この保持部材58は、吹付け距離保持キャスター56を取り付ける上部保持部材58aと、吹付けノズル18を取り付ける下部保持部材58bとに分割可能にされている。
【0036】
また、下部保持部材58bには、吹付けノズル18葉の電磁弁64が取り付けられている。
【0037】
スライドガイド60は、保持部材58の下面と内スリーブ42との間にあって保持部材58をスライド可能に支持するようになっている。
【0038】
押付け手段62は、スライドガイド60と保持部材58の下面との間に取り付けられて保持部材58を介して吹付け距離保持キャスター56をトンネル12の内面に押し付けるようになっている。
【0039】
膜厚測定手段22は、膜厚検出センサ66と、支持アーム68と、押圧シリンダ70と、支持ロッド72とを有している。
【0040】
膜圧検出センサ66は、吹付けノズル18よりも後方位置に配置されて塗布されたライニング材の膜厚を測定するもので、図4に示すように、塗布されたライニング材(ライニング層)74の表面76までの距離を測定するレーザー式の距離測定器78と、この距離測定器78の先端よりもトンネル12の内面14側に所定長さL1分突出して設けられたゲージ針80とを有する。
【0041】
そして、ゲージ針80を先端がトンネル12の内面14に当接するまでライニング材74内に差込み、この状態で距離測定器78によりライニング材74の表面76までの距離L2を測定し、長さL1から距離L2を差し引くことでライニング材74の膜厚tを算出するようになっている。
【0042】
支持アーム68は、トンネル12の中心側からトンネル12の内面14側に延びて膜厚検出センサ66を支持するようになっている。
【0043】
押圧シリンダ70は、膜厚検出センサ66と支持アーム68とに接続されて、膜厚検出センサ66をトンネル12の内面14に移動させ、ゲージ針78の先端をライニング材74内に差し込んでトンネル12の内面に当接させるようになっている。
【0044】
支持ロッド72は、内スリーブ42を貫通して先端が吹付けノズル18よりも後方位置まで延び、その先端部に支持アーム68の基端部が取り付けられた状態となっている。
【0045】
この支持ロッド72の基端部には、支持ロッド72を回転させて膜厚検出センサ66
をトンネル12の内面14に沿って回転させるセンサ回転サーボモータ82が設けられている。
【0046】
また、支持ロッド72の基端部には、支持ロッド72をセンサ回転サーボモータ82ごと前後方向に移動させる後退手段としてのセンサ移動サーボモータ84が設けられている。
【0047】
そして、膜厚検出センサ66がゲージ針78をライニング材74内に差し込んで膜厚測定を行っている間センサ移動サーボモータ84によってゲージ針78を移動台車16の進行速度と等速度で後退させることにより、ライニング材74がゲージ針78によって傷付くのを防止するようにしている。
【0048】
さらに、膜厚検出センサ66により膜厚の測定を行った後、ゲージ針80による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段86が設けられている。
【0049】
この補修手段86は、下保持部材58aに回転可能に取り付けたL字状の支持部材88に吹付けノズル18を支持させ、この支持部材88の下端部と下部保持部材58aとの間にノズル傾斜シリンダ90を取り付け、このノズル傾斜シリンダ90により吹付けノズル18の軸を鉛直軸Cより角度θ2分後方に傾斜させることにより、針穴位置周辺までライニング材74を吹き付けて針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行うようにしている。
【0050】
次に、このようなライニング装置10を用いてトンネル12の内面14にライニング層を形成する状態について説明する。
【0051】
まず、図1及び図2に示すように、トンネル12内にライニング装置10を搬入し、スクリュージャッキ36を操作してライニング装置10中心をトンネル12の芯位置にあわせ、距離保持手段20の吹付け距離保持キャスター56を押付けシリンダ62によりトンネル12の内面14に当接させ、トンネル12の内面14と吹付けノズル18の先端との距離を一定に保つ。
【0052】
次いで、ライニング層の膜厚にあわせて走行用サーボモータ28による移動台車16の速度、吹付けノズル回転サーボモータ52による吹付けノズル18の回転速度、ノズル揺動モータ54による吹付けノズル18の揺動速度等を制御しつつ、移動台車16の前進A方向への移動、吹付けノズル18の吹付け動作を開始する。
【0053】
この場合、トンネル12の内面14と吹付けノズル18の先端との距離の一定化によって、トンネル12内面の歪み等にかかわらず膜厚を均一に保つことができ、しかも、吹付けノズル18の揺動によって重ね塗りを可能にして塗りむらを防止することができる。
【0054】
次に、この吹付けノズル18によるライニング材の吹付け作業中に、膜厚測定手段22により吹き付けたライニング層(ライニング材74)の膜厚を測定する。
【0055】
この場合、図4に示すように、押圧シリンダ70によって、ゲージ針80を先端がトンネル12の内面14に当接するまでライニング材74内に差込み、この状態で距離測定器78によりライニング材74の表面76までの距離L2を測定し、長さL1から距離L2を差し引くことでライニング材74の膜厚tを算出する。
【0056】
この間センサ移動サーボモータ84によってゲージ針78を移動台車16の進行速度と等速度で後退させることにより、ライニング材74がゲージ針78によって傷付くのを防止すると共に、距離測定器78の保護のため常時エアパージを行う。
【0057】
膜厚測定の結果は、吹付けノズル18からのライニング材74の噴射量の自動コントロール、移動台車16のスピードコントロール、吹付けノズル18の回転スピードコントロール及び吹付けノズル18の揺動速度コントロール等にフィードバックして自動コントロールを行うようにしている。
【0058】
また、ゲージ針80による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の部分的補修は、ノズル傾斜シリンダ90により吹付けノズル18の軸を鉛直軸Cより角度θ2分後方に傾斜させることにより、針穴位置周辺までライニング材74を吹き付けて自動で行う。
【0059】
図5には、このライニング装置10を管径の大きなトンネル12aに適用する状態を示している。
【0060】
この場合、まず、移動台車16の台本体24を補助材24aにて拡幅して安定した状態とすると共に、保持部材58のうち下保持部材58bをトンネル12aの管径に適応した長さのものと交換する。
【0061】
そして、この状態で、台本体24と昇降テーブル32との間に配設した昇降用スクリュージャッキ36のスクリューロッド38を回転させることで、昇降テーブル32を上昇させて、トンネル12aの芯位置に対してライニング装置10の中心位置を調整すればよい。
【0062】
また、この例に限らず、例えば図示せぬが、膜厚測定手段22の支持ロッド72を屈曲させて吹付けノズル18の位置をトンネル12の中心に近い位置に設置することによって、管径の異なるトンネルに容易に対応することが可能である。
【0063】
本発明は、前記実施の形態に限らず、本発明の要旨の範囲内において、種々の形態に変形可能である。
【0064】
例えば、前記実施の形態では、本発明のライニング装置を下水道用のトンネルに用いた場合について説明したが、この例に限らず、種々のトンネルのライニング層の形成に用いることができる。
【0065】
また、前記実施の形態では、断面円形のトンネルに適用されるライニング装置について説明したが、例えば、断面矩形のトンネル等に対しても、その内面に沿って吹付けノズル、距離保持手段及び膜厚測定手段等をスライドさせることで適用することが可能である。
【図面の簡単な説明】
【0066】
【図1】本発明の一実施の形態にかかるライニング装置を示すトンネル軸方向の断面図である。
【図2】図1の矢視II方向から見た断面図である。
【図3】図1のIII-III線に沿う断面図である。
【図4】膜厚測定手段による膜厚の測定状態を示す部分拡大図である。
【図5】管径の大きなトンネルにライニング装置を適用した状態を示す図2同様の断面図である。
【符号の説明】
【0067】
10 ライニング装置
12 トンネル
14 内面
16 移動台車
18 吹付けノズル
20 距離保持手段
22 膜厚測定手段
62 押付けシリンダ
74 ライニング材(層)
80 ゲージ針
84 センサ移動サーボモータ
86 補修手段
90 ノズル傾斜シリンダ
【特許請求の範囲】
【請求項1】
トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置において、
トンネル内を軸方向に移動する移動手段と、
前記移動手段に搭載されてトンネルの内面に先端を臨ませるとともに、トンネルの軸方向と交差する方向においてトンネルの内面に沿って移動可能にされた前記ライニング材の吹付けノズルと、
前記吹付けノズルと一体に前記移動手段に搭載され、押付け手段により先端を前記トンネルの内面に押し付けられて前記吹付けノズルと前記トンネルの内面との距離を一定に保持する距離保持手段と、
を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記吹付けノズルは、ノズル揺動手段によってトンネルの軸方向に揺動可能にされていることを特徴とするライニング装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記吹付けノズルより前記移動手段の進行方向後方位置に、塗布されたライニング材の膜厚を測定する膜厚測定手段を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記膜厚測定手段は、塗布されたライニング材に差し込まれるゲージ針と、前記ゲージ針による測定時に前記ゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させる後退手段とを有することを特徴とするライニング装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記膜厚測定手段により膜厚の測定を行った後、前記ゲージ針による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項6】
請求項2に従属する請求項5において、
前記補修手段は、ノズル傾斜手段により前記吹付けノズルを測定位置方向に傾斜させて行うことを特徴とするライニング装置。
【請求項1】
トンネルの内面にライニング材を塗布するライニング装置において、
トンネル内を軸方向に移動する移動手段と、
前記移動手段に搭載されてトンネルの内面に先端を臨ませるとともに、トンネルの軸方向と交差する方向においてトンネルの内面に沿って移動可能にされた前記ライニング材の吹付けノズルと、
前記吹付けノズルと一体に前記移動手段に搭載され、押付け手段により先端を前記トンネルの内面に押し付けられて前記吹付けノズルと前記トンネルの内面との距離を一定に保持する距離保持手段と、
を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記吹付けノズルは、ノズル揺動手段によってトンネルの軸方向に揺動可能にされていることを特徴とするライニング装置。
【請求項3】
請求項1または2において、
前記吹付けノズルより前記移動手段の進行方向後方位置に、塗布されたライニング材の膜厚を測定する膜厚測定手段を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項4】
請求項3において、
前記膜厚測定手段は、塗布されたライニング材に差し込まれるゲージ針と、前記ゲージ針による測定時に前記ゲージ針を前記移動手段の進行速度と等速度で後退させる後退手段とを有することを特徴とするライニング装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記膜厚測定手段により膜厚の測定を行った後、前記ゲージ針による針穴の修復と測定結果に基づく膜厚の補修を自動で行う補修手段を有することを特徴とするライニング装置。
【請求項6】
請求項2に従属する請求項5において、
前記補修手段は、ノズル傾斜手段により前記吹付けノズルを測定位置方向に傾斜させて行うことを特徴とするライニング装置。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【公開番号】特開2007−197910(P2007−197910A)
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−14268(P2006−14268)
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(000166432)戸田建設株式会社 (328)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成19年8月9日(2007.8.9)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年1月23日(2006.1.23)
【出願人】(000166432)戸田建設株式会社 (328)
【Fターム(参考)】
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