説明

ラベルスイッチパスの入口および出口の保護

本発明は、ポイントツーマルチポイント(P2MP)ラベルスイッチパス(LSP)の入口ノードと、P2MP LSP入口ノードの複数の次ホップノードとにバックアップツリーを介して連結されているバックアップノードを備え、バックアップノードおよび入口ノードは共に外部ノードに連結され、バックアップノードは入口ノードが故障したときP2MP LSP内のデータ配信を確実にするように構成されている装置である。P2MPLSPの入口ノードの故障を検出し、前記入口ノードが故障したとき、前記入口ノードを宛先とし、プロバイダノードから前記P2MP LSPによって送信されるべきデータパケットを受信し、出口ノードに到達する前に前記P2MP LSPと合流するバックアップツリー上で前記データパケットを送信すること、を含む方法を実施するように構成されている少なくとも1つのプロセッサを備える、ネットワークコンポーネントが含まれる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
関連出願の相互参照
本願は、Huaimo Chen外によって2009年1月9日に出願され、“System and Method for Protecting Ingress and Egress of a Label Switched Path”と題する米国仮特許出願第61/143,592号に基づく優先権を主張し、この仮特許出願は参照によって完全に再現されているものとして本明細書に組み込まれている。
連邦政府の後援による研究または開発に関する陳述
該当なし。
マイクロフィッシュ付録への言及
該当無し。
【背景技術】
【0002】
マルチプロトコルラベルスイッチング(MPLS)ネットワークおよび汎用化MPLS(GMPLS)ネットワークのようなある種のネットワークでは、トラフィックエンジニアリング(TE)ラベルスイッチパス(LSP)を、所定のパスに対しリソース予約プロトコル−TE(RSVP−TE)を使用して確立することができる。パスは、パス計算クライアント(PCC)および/またはパス計算エレメント(PCE)によって提供されることができる。たとえば、PCCはPCEからのパスまたはルートを要求することがあり、PCEは、パスを計算し、計算されたパス情報をPCCへ返送する。パスは、複数のノードおよび/またはラベルスイッチルータ(LSR)を備え、ソースノードまたはLSRからデスティネーションノードまたはLSRまで延びるポイントツーポイント(P2P)パスでもよい。代替的に、パスは、ソースノードから複数のデスティネーションノードへ延びるポイントツーマルチポイント(P2MP)パスでもよい。RSVP−TEは、ネットワークリンク故障または内部ノード故障中にパケットをリルートするために、バックアップP2P LSPおよびP2MP LSPを確立するため同様に使用することができ、これによりパケット配信を確実にする。
【0003】
“Fast Reroute Extensions to RSVP-TE for LSP Tunnels”(LSPトンネルのためのRSVP−TE高速リルート拡張)と題され、http://ietfreport.isoc.org/rfc/rfc4090.txtで公開され、参照によって本明細書に組み込まれるインターネット技術タスクフォース(IETF)技術文書(RFC)4090は、ローカルリペアポイントでP2P LSPトンネルまたはパスをバックアップするための2つの方法について記載している。ローカルリペアポイントは、パスに沿って入口ノードと出口ノードとの間にある複数の内部ノードを備えることができる。第1の方法は、1対1のバックアップ方法であり、保護されているP2P LSPの1つずつに対する迂回バックアップP2P LSPが各ローカルリペアポイント候補で作成される。第2の方法は、設備バイパスバックアップ保護方法であり、P2P LSPトンネルのセットにおける故障ポイント候補を保護するためにバイパスバックアップP2P LSPトンネルがMPLSラベルスタッキングを使用して作成される。バイパスバックアップトンネルは、類似したバックアップ制約を有しているP2P LSPのセットを保護することができる。しかし、2つの方法はいずれも保護されているP2P LSPの入口ノードまたは出口ノードの故障を局所的に保護できない。さらに、“Extensions to RSVP-TE for Point-to-Multipoint TE Label Switched Paths (LSPs)”(一対多TEラベルスイッチパスのRSVP−TE拡張)と題され、http://ietfreport.isoc.org/rfc/rfc4090.txtで公開され、参照によって本明細書に組み込まれるIETF RFC 4875は、P2MP LSPパス上のリンク故障または内部ノード故障から保護する1対1のバックアップ方法および設備バイパスバックアップ方法の使い方について記載している。しかし、保護されているP2MP LSPにおける入口ノード故障または出口ノード故障から局所的に保護することについて記載されていない。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0004】
一実施形態では、本開示は、P2MP LSPの入口ノードおよびP2MP LSPの入口ノードの複数の次ホップノードにバックアップツリーを介して連結されているバックアップノードを備え、バックアップノードおよび入口ノードは共に外部ノードに連結され、バックアップノードは入口ノードが故障したときP2MP LSP内のデータ配信を確実にするように構成されている、装置を含む。
【0005】
別の実施形態では、本開示は、P2MP LSPの入口ノードにおける故障を検出し、入口ノードが故障したとき、入口ノードを宛先としプロバイダノードからP2MP LSPによって運ばれるべきデータパケットを受信し、出口ノードに達する前にP2MP LSPと合流するバックアップツリー上でデータパケットを送信すること、を含む方法を実施するように構成されている少なくとも1つのプロセッサを備えるネットワークコンポーネント(構成要素)を含む。
【0006】
さらに別の実施形態では、本開示は、P2MP LSPの出口ノードにおける故障を検出し、出口ノードが故障したとき、出口ノードを宛先としバックアップ出口ノードへのバックアップLSP上でクライアントへ転送されるべきデータパケットを送信することを含む方法を含む。
【0007】
上記特徴およびその他の特徴は、添付図面および請求の範囲と併せて利用される以下の詳細な説明からより明確に理解される。
【0008】
本開示をより完全に理解するため、類似した符号が類似した部分を表現する添付図面および詳細な説明と併せて利用される以下の簡単な説明が次に参照される。
【図面の簡単な説明】
【0009】
【図1】図1はラベルスイッチシステムの実施形態の概略図である。
【図2】図2はラベルスイッチシステムの別の実施形態の概略図である。
【図3】図3はP2Pバイパストンネルによる入口ノード保護の実施形態の概略図である。
【図4】図4はP2P迂回トンネルによる入口ノード保護の実施形態の概略図である。
【図5】図5はP2MPバイパストンネルによる入口ノード保護の実施形態の概略図である。
【図6】図6はP2Pバイパストンネルによる出口ノード保護の実施形態の概略図である。
【図7】図7はP2P迂回トンネルによる出口ノード保護の実施形態の概略図である。
【図8】図8はバックアップ入口ノードルーティング方法の一実施形態の説明図である。
【図9】図9はバックアップ出口ノードルーティング方法の一実施形態の説明図である。
【図10】図10は汎用コンピュータシステムの実施形態の概略図である。
【発明を実施するための形態】
【0010】
最初に理解すべき点は、1つ以上の実施形態の例証的な実施が後述されるが、開示されたシステムおよび/または方法は、現在までに公知であるか、または、既存であるかにかかわりなく、任意の技術を使用して実施されることができるということである。本開示は、本明細書中に例示され記載されている例示的な設計および実施といった後述の例示的実施例、図面および技術に決して限定されるべきでなく、請求項に記載された範囲およびその均等物の全範囲内で変更されることができる。
【0011】
本明細書に開示されているのは、TE LSPにおいて入口ノード故障および/または出口ノード故障から保護するシステムおよび方法である。TE LSPはP2MP LSPでもよい。P2MP LSPは、入口ノード、複数の内部ノード、および、複数の出口ノードを備えることができる。入口ノードおよび出口ノードはネットワーク内のエッジノードであることができる。エッジノードであってよいバックアップ入口ノードが、入口ノードを保護するため指定されることができる。エッジノードであってよいバックアップ入口ノードは、入口ノードと通信し、入口ノードの故障を検出することができる。入口ノードが故障すると、バックアップ入口ノードは、入口ノードを宛先とし、P2MP LSPによって運ばれるべきトラフィックを受信し、P2MP LSPの入口ノードの複数の次ホップノードへトラフィックを転送することができる。トラフィックは、バックアップ入口ノードから、複数のP2Pバイパストンネル、複数のP2P迂回トンネル、または、P2MPバイパストンネルのようなバックアップツリーを介して転送されることができる。同様に、エッジノードであってもよいバックアップ出口ノードが、出口ノードを保護するため指定されることができる。P2MP LSPに沿って出口ノードに先行しうる内部ノードは、バックアップ出口ノードと通信し、出口ノードの故障を検出することができる。出口ノードが故障すると、内部ノードは、出口ノードを宛先とするトラフィックを出口ノードではなくバックアップ出口ノードへ転送することができる。トラフィックは、P2PバイパストンネルまたはP2P迂回トンネルのようなバックアップLSPを介して、内部ノードから転送されることができる。入口ノード故障中に、トラフィックは、たとえば、バックアップ入口ノードから出口ノードまでの第2のバックアップP2MP LSPを用いることなく、バックアップツリーを介してルートされ、その後、P2MP LSPに合流させられることができる。これはシステムリソースを節約すると共に復旧時間を改善する。
【0012】
図1は、複数のP2P LSPおよびP2MP LSPが少なくともいくつかのコンポーネントの間に確立されうるラベルスイッチシステム100の一実施形態を示す。P2P LSPおよびP2MP LSPは、たとえば、パケットおよびルーティング用のパケットラベルを使用して、データトラフィックを運ぶため使用されることができる。ラベルスイッチシステム100は、ネットワークパスまたはルートを介してパケットまたはフレームを使用してデータトラフィックを運ぶパケットスイッチネットワークであってよいラベルスイッチネットワーク101を備えることができる。パケットは、MPLSまたはGMPLSのようなラベルスイッチングプロトコルを使用して確立されうるパスに沿ってルートされるか、または、スイッチされることができる。
【0013】
ラベルスイッチネットワーク101は、第1の入口ノード111と、第2の入口ノード112と、複数の第1の出口ノード121と、複数の第2の出口ノード122とを含む複数のエッジノードを備えることができる。ラベルスイッチネットワーク101内のP2MP LSPが少なくともいくつかのエッジノードを備えるとき、第1の入口ノード111および第2の入口ノード112はルートノードと称されることができ、第1の出口ノード121および第2の出口ノード122はリーフノードと称されることができる。さらに、ラベルスイッチネットワーク101は、相互に通信すると共にエッジノードと通信することができる複数の内部ノード130を備えることができる。第1の入口ノード111および第2の入口ノード112は、ラベルスイッチネットワーク101に連結されることができるインターネットプロトコル(IP)ネットワークのような第1の外部ネットワーク140と通信することができる。したがって、第1の入口ノード111および第2の入口ノード112は、ラベルスイッチネットワーク101と外部ネットワーク140との間でデータ、たとえば、データパケットを運ぶことができる。さらに、第1の出口ノード121および第2の出口ノード122のうちのいくつかはペアの形にグループ分けされることができ、各ペアは第2の外部ネットワークまたはクライアント(図示せず)に連結されることができる。
【0014】
実施形態では、エッジノードおよび内部ノード130は、ラベルスイッチネットワーク101においてパケットの輸送を支援するどのような機器またはコンポーネントでもよい。たとえば、ネットワークノードは、スイッチ、ルータ、または、このような機器の種々の組み合わせを含むことができる。ネットワークノードは、他のネットワークノードからパケットを受信し、パケットを送信すべきネットワークを決定する論理回路を備え、パケットを他のネットワークノードへ送信することができる。いくつかの実施形態では、ネットワークノードのうちの少なくともいくつかは、ラベルスイッチネットワーク101内で運ばれているパケットのラベルを修正または更新するように構成されることができるラベルスイッチルータ(LSR)でもよい。さらに、エッジノードのうちの少なくともいくつかは、ラベルスイッチネットワーク101と外部ネットワーク140との間で運ばれるパケットのラベルを挿入または除去するように構成されることができるラベルエッジルータ(LER)であることができる。
【0015】
ラベルスイッチネットワーク101は、第1の外部ネットワーク140から第2の外部ネットワークまたはクライアントへデータトラフィックをマルチキャストするために確立されることができる第1のP2MP LSPを備えることができる。第1のP2MP LSPは、第1の入口ノード111および少なくともいくつかの第2の出口ノード121を備えることができる。第1のP2MP LSPは、図1に実線矢印を使用して示されている。典型的に、リンク故障またはノード故障から第1のP2MP LSPを保護するため、ラベルスイッチネットワーク101は、第2の入口ノード112および少なくともいくつかの第2の出口ノード122を備えることができる第2のP2MP LSPを備えることができる。特に、個々の第2の出口ノード122は、第1のP2MP LSPの第1の出口ノード121とペアにされることができる。第2のP2MP LSPは、同じ内部ノードおよび/または異なった内部ノード130をさらに備えることができる。第2のP2MP LSPは、第1のP2MP LSPへのバックアップパスを提供することができ、第1のP2MP LSPの中の入口ノードまたはいずれかの出口ノードが故障したとき、第1の外部ネットワーク140から第2の外部ネットワークまたはクライアントへトラフィックを転送するため使用されることができる。第2のP2MP LSPは図1では破線矢印を使用して示されている。
【0016】
第1のP2MP LSPへのバックアップパスとして第2のP2MP LSPを確保することは、第2のP2MP LSPが第1のP2MP LSPの予約済み帯域幅に匹敵する付加的なネットワーク帯域幅を要求しうるので、リソースを消費する可能性がある。さらに、第1のP2MP LSPの入口ノードが故障したとき、対応する第2のP2MP LSPを介してトラフィックをリルートすることはトラフィック配信に遅延を引き起こす可能性がある。第2のP2MP LSPが第1のP2MP LSPと同じトラフィックを搬送するときでさえ、第1のP2MP LSPの入口ノードが故障したとき、故障を判定し、トラフィックを受信する第2の出口ノードにスイッチするための第2の外部ネットワーク又はクライアントに対する遅延は長期間になることがある。このような遅延は、たとえば、IPテレビ(IPTV)のようなリアルタイムサービスのためのいくつかのシステムでは許容できない。
【0017】
図2は、複数のTE LSPが少なくともいくつかのコンポーネントの間で確立されることができる別のラベルスイッチシステム200の一実施形態を示す。ラベルスイッチシステム200は、パケットスイッチネットワークであってよいラベルスイッチネットワーク201を備えることができる。ラベルスイッチネットワーク201は、第1の入口ノード211と、第2の入口ノード212と、複数の第1の出口ノード221と、複数の第2の出口ノード222とを含む複数のエッジノードを備えることができる。さらに、ラベルスイッチネットワーク201は、互いに通信し、エッジノードと通信することができる複数の内部ノード230を備えることができる。エッジノードおよび内部ノード230は、ラベルスイッチネットワーク101の対応するコンポーネントと実質的に同様に構成されることができる。
【0018】
ラベルスイッチネットワーク201は、第1の入口ノード211および第2の入口ノード212を介して第1の外部ネットワーク240と通信し、第1の出口ノード221および第2の出口ノード222を介して複数の第2の外部ネットワーク250とすることができる。特に、ラベルスイッチネットワーク201は、第1の出口ノード221および第2の出口ノード222を介して第2の外部ネットワーク250の1つずつと通信することができる。代替的に、第1の出口ノード221および第2の出口ノード222はクライアントと通信してもよい。
【0019】
ラベルスイッチネットワーク201は、第1の外部ネットワーク240から第2の外部ネットワーク250へ、または、代替的にラベルスイッチネットワーク201に連結されているクライアントへデータトラフィックをマルチキャストするため確立されるP2MP LSPを備えることができる。P2MP LSPは、第1の入口ノード211および少なくともいくつかの第1の出口ノード221を備えることができる。P2MP LSPは、複数の内部ノード230をさらに備えることができる。実施形態では、第2の入口ノード212は、入口ノード故障からP2MP LSPを保護するため、第1の入口ノード211のためのバックアップノードとして指定されることができる。したがって、第2の入口ノード212は、第1の入口ノード211が故障したとき、第1の入口ノード211と通信し、第1の入口ノード211を保護するバックアップLSPまたは複数のバックアップLSPを確立し、第1の入口ノード211へ送信され、バックアップLSPまたは複数のバックアップLSPを介してP2MP LSPによって運ばれるべきパケットをルートし、その後、続いてパケットをP2MP LSPに合流させるように構成されている。
【0020】
第2の入口ノード212は、たとえば、ネットワークトポロジ情報に基づいて、PCEを使用して選択されることができる。PCEは、選択された第2の入口ノード212を第1の入口ノード211に通知することができる。第1の入口ノード211は次いで、第2の入口ノード212との通信チャネルを確立することにより、第2の入口ノード212と通信することができる。よって、第1の入口ノード211は、P2MP LSPに関する情報を第2の入口ノード212へ送信することができる。第2の入口ノード212へ送信された情報は、P2MP LSPに関する制約、明示経路オブジェクト(ERO)、経路記録オブジェクト(RRO)、高速リルートオブジェクト(FRO)、迂回オブジェクト、または、これらの組み合わせを含むことができる。情報は、新しいタイプ・長さ・値(TLV)と共に、オープンショーテストパスファースト(OSPF)タイプ9リンク状態通知(LSA)で送信される。代替的に、情報は、メッセージ内の情報が入口ノードを保護するためであることを示す新しいフラグと共にRSVP−TE PATHメッセージで送信されることができる。第2の入口ノード212は、第1の入口ノード211からこの情報を受信し、バックアップLSPまたは複数のバックアップLSPを確立するためこの情報を使用することができる。たとえば、第2の入口ノード212は、第2の入口ノード212からP2MP LSPの第1の入口ノード211の次ホップノードまでのバックアップLSPを開始することができる。第2の入口ノード212は、第1の入口ノード211から送信されることができるRROから次ホップノードを把握することができる。バックアップLSPは、第2の入口ノード212から次ホップノードまでパスを計算し、計算されたパスに沿ってPATHメッセージを送信し、返信として予約(RESV)メッセージを受信し、バックアップLSPのためフォワーディング状態(たとえば、テーブル)を作成することにより作成されることができる。PATHメッセージおよびRESVメッセージは、IETFによって定められたPATHメッセージおよびRESVメッセージと類似していてよい。バックアップLSPは、以下で記述されるように、P2Pバイパストンネル、P2P迂回トンネル、または、P2MPバイパストンネルであってもよい。
【0021】
第1の入口ノード211のためのバックアップノードとして第2の入口ノード212を選択した後、第2の入口ノード212は、故障検出メカニズムを使用して第1の入口ノードの故障を検出するように構成されている。たとえば、故障検出メカニズムは、第1の入口ノード211と第2の入口ノード212との間に確立されるインターフェイス280またはP2P LSPを介する双方向フォワーディング検出(BFD)であってよい。第2の入口ノード212が第1の入口ノード211の故障を検出すると、第2の入口ノード212は、たとえば、第1の外部ネットワーク24からトラフィックを受信し、次に、バックアップLSPを介してトラフィックをP2MP LSP内の次ホップノードに転送することができる。実施形態では、もしトラフィックが第1の入口ノード211および第2の入口ノード212の両方によって最初に受信されると、次に、第1の入口ノード211の故障が検出され次第、第2の入口ノード212は、バックアップLSPまたは複数のバックアップLSPまたは複数のバックアップを介してトラフィックをP2MP LSPの第1の入口ノードの次ホップノードへさらに転送することもできる。
【0022】
さらに、第1の出口ノード221とペアにされることができる少なくともいくつかの第2の出口ノード222は、出口ノード故障から保護するため、第1の出口ノード221のためのバックアップノードとして指定されることができる。したがって、P2MP LSPに沿って第1の出口ノード221に先行しうる前ホップノードは、第2の出口ノード222に関する情報を受信し、第1の出口ノード221のためのバックアップLSPを確立し、第1の出口ノード221へ送信されるべきパケットを、バックアップLSPを介して第2の出口ノード222へルートするように構成されることができる。
【0023】
第2の出口ノード222は、たとえば、ネットワークトポロジ情報に基づいて、PCEを使用して選択されることができる。PCEは、選択された第2の出口ノード222を第1の出口ノード221に通知することができる。加えてまたは代替的に、PCEは、選択された第2の出口ノード222を第1の入口ノード211に通知することもできる。第2の出口ノード222に関する情報は、その後、たとえば、ネットワーク管理エンティティによって、第1の出口ノード221および/または第1の出口ノード221の前ホップノードへ送信されることができる。第2の出口ノード222に関する情報は、メッセージの中で前ホップノードへ送信されることができる。たとえば、第1の出口ノード221が選択された第2の出口ノード222に関する情報を有しているとき、第1の出口ノード221は、たとえば、RESVメッセージの中で、この情報を前ホップノードへ送信することができる。第1の出口ノードは、P2MP LSPからクライアントへ受信されたデータの転送に関する情報をこの情報のためのTLVを用いてOSPFタイプ9 LSAの中で第2の出口ノードへ送信することができる。第2の出口ノードは、データをクライアントへ転送するため受信された情報に応じてフォワーディングエントリを作成することができる。代替的に、第1の出口ノードは、P2MP PSPから受信されたデータの転送に関する情報をRSVP−TE RESVメッセージの中で出口ノードの前ホップノードを介してバックアップ・出口・ノードに送信することができ、その後、前ホップノードはRSVP−TE PATHメッセージの中の情報を第2の出口ノードに送信する。第1の入口ノード211が選択された第2の出口ノード222に関する情報を有している場合、第1の入口ノード211は、たとえば、PATHメッセージの中でこの情報を前ホップノードへ送信することができる。
【0024】
メッセージを受信した後、前ホップノードは、前ホップノードから第2の出口ノード222までのバックアップLSPを確立することができる。バックアップLSPは、前ホップノードから第2の出口ノード222までパスを計算し、計算されたパスに沿ってPATHメッセージを送信し、返信としてRESVメッセージを受信し、そして、バックアップLSPのためのフォワーディング状態(たとえば、テーブル)を作成する。バックアップLSPは、前述されているようにP2PバイパストンネルまたはP2P迂回トンネルでもよい。前ホップノードが第1の出口ノード221の故障を検出すると、前ホップノードは、バックアップLSPを介して、第1の出口ノード221ではなく第2の出口ノード222へトラフィックを転送することができる。第2の出口ノード222は、その後、トラフィックをこのトラフィックの宛先、たとえば、第2の外部ネットワーク250またはクライアントへ配信することができる。
【0025】
第1の入口ノード211のためのバックアップ・入口・ノードおよび/または第1の出口ノード221のためのバックアップ・出口・ノードの選択は、P2MP LSP内にエンド・ツー・エンド保護を提供することができる。バックアップ・入口・ノードおよび/またはバックアップ・出口・ノードを使用することにより、エンド・ツー・エンド保護は、P2MP LSPの最初に構成された(または初期の)入口ノードおよび/または出口ノードに局所化されることができる。この局所化された保護は、入口ノードまたは出口ノードが故障したとき、第2の入口ノードからすべての第2の出口ノードまで第2のバックアップP2MP LSPを使用することに比べてより効果的な保護をエッジノードに提供する。たとえば、バックアップ・入口・ノードからP2MP LSPの第1の入口ノードの次ホップノードまでのバックアップLSP、および/または、出口ノードの前ホップノードから第2のバックアップ・出口・ノードまでのバックアップLSPを作成することは、たとえば、予約帯域幅に関して、第2の入口ノードからすべての第2の出口ノードまでの第2のバックアップP2MP LSPを作成するより少ないネットワークリソースを必要とする。さらに、ノード故障の場合に、バックアップノードおよびバックアップLSPを介してトラフィックを局所的にルートすることは、第2のバックアップP2MP LSPに沿ってトラフィックをルートするより高速かつ簡単に実施されることができる。
【0026】
図3は、入口ノード保護スキーム300の一実施形態を示す。入口ノード保護スキーム300は、ラベルスイッチシステム200のようなラベルスイッチシステムで使用されることができる。ラベルスイッチシステムは、第1の入口ノード311と、第2の入口ノード312と、複数の内部ノード313、314、315および316と、複数の出口ノード321、325および327とを備えていてよい。第1の入口ノード311と、第2の入口ノード312と、出口ノード321、325および327とは、ラベルスイッチネットワーク内のエッジノードであってよく、内部ノード313、314、315および316は、ラベルスイッチネットワーク内の内部ノードであってよい。ネットワーク内の異なるノードは、互いにリンク(たとえば、有線リンク)を介して通信することができる。ノード間のリンクは、図3において実線で示されている。ラベルスイッチネットワークは、たとえば、外部ネットワーク内の外部ノード340から複数のクライアントまたはクライアントネットワーク(図示せず)へマルチキャストトラフィックを運ぶため使用されることができる。したがって、外部ノード340は、第1の入口ノード311および第2の入口ノード312に連結されることができ、クライアントまたはクライアントネットワークは出口ノード321、325および327に連結されることができる。
【0027】
マルチキャストトラフィックは、確立されたP2MP LSPを介してラベルスイッチネットワークの中を運ばれることができる。P2MP LSPは、第1の入口ノード311と、内部ノード315および316と、出口ノード321、325および327とを備えていてよい。P2MP LSPは,第1の入口ノード311から出口ノード321、325および327までの実線矢印によって示されている。正常動作中に、第1の入口ノード311は、外部ノード340からのデータを含むパケット391を受信し、データパケット391のコピーを生成し、P2MP LSPの第1の入口ノード311の次ホップノードのためラベル(たとえば、次ホップノード315のためのラベル15および次ホップノード316のためのラベル16)を各コピーに加え、パケットをP2MP LSP内で下流にマルチキャストすることができる。
【0028】
たとえば、第1の入口モード311は、データおよびレベル「15」を含むパケット391を内部ノード315へ送信し、データおよびレベル「16」を含む別のパケット391を内部ノード316へ送信することができる。内部ノード315および316は、パケット391からラベルを除去し、新しいラベルを付加し、次にP2MP LSP内でデータを送信することができる。たとえば、内部ノード315は、データおよびラベル「57」を含むパケット391を出口ノード321へ送信することができる。内部ノード316は、データおよびラベル「68」を含むパケット391を出口ノード325へ送信し、データおよびラベル「69」を含む別のパケット391を出口ノード327へ送信することができる。
【0029】
第2の入口ノード312は、バックアップ・入口・ノードとして指定されることがあり、第1の入口ノード311の故障から保護するためにバックアップLSPまたは複数のバックLSPを確立することができる。特に、バックアップLSPは、第1の入口ノードが故障したとき、外部ノード340からP2MP LSPの第1の入口ノードの次ホップノードへトラフィックをルートするため使用されることができるP2Pバイパストンネルであることができる。P2Pバイパストンネルは、複数のP2MP LSPのためのバックアップLSPとして割り当てられることができ、異なるP2MP LSPと関連付けられることができるトラフィックをルートするため使用されることができる。第2の入口ノード312がバックアップ入口ノードとして選択されると、第2の入口ノード312は、第1の入口ノード311とのBFDインターフェイス380を確立し、複数のP2Pバイパストンネルを確立することができる。各P2Pバイパストンネルは、入口として第2の入口ノード312を備え、出口として第1の入口ノードの次ホップノードのうちの1つを備えることができる。2つのP2Pバイパストンネルは破線矢印によって示されている。一方のP2Pバイパストンネルは、入口としての第2の入口ノード312から、内部ノード314を介して、出口としての次ホップノード315に至る。もう一方のP2Pバイパストンネルは、入口としての第2の入口ノード312から、内部ノード314を介して、出口としての次ホップノード316に至る。
【0030】
第2の入口ノード312がBFDインターフェイス380を使用して第1の入口ノード311の故障を検出すると、第2の入口ノード312は、外部ノード340に故障を通知し、したがって、外部ノード340からのデータを含むパケット392を受信することができる。データはパケット391内のデータと同じあってよい。代替的に、外部ノード340は、外部ノード340と第1の入口ノード311との間のBFDを介して第1の入口ノード311の故障を検出し、故障が検出されると、データを含むパケットを第1の入口ノード311ではなく第2の入口ノード312へ送信することができる。第2の入口ノード312は、その後、パケット392をP2MP LSPの第1の入口ノード311の次ホップノードへ配信するためP2Pバイパストンネルを通してパケット392を転送することができる。第2の入口ノード312は、入口としての第2の入口ノード312から内部ノード314を介して出口としての次ホップノード315に至るP2Pバイパストンネルのためのラベルである第1のラベル(たとえば、ラベル245)をパケット392に付加することができる。付加的に、第2の入口ノード312は、データをP2MP LSPに沿って次ホップノード315へ転送するため第1の入口ノード311によって使用されるラベルである第2のラベル(たとえば、ラベル15)をパケット392に付加することもできる。
【0031】
たとえば、第2の入口ノード312は、データと、値245をもつ第1のラベルと、値15をもつ第2のラベルとを含むパケット392と、データと、値246をもつ第1のラベルと、値16をもつ第2のラベルとを含む別のパケット392とを内部ノード314に送信することができ、両方のパケットは図3に示されるように配置されている。2つのP2Pバイパストンネルのうちの1つずつの第2の最後のホップである内部ノード314は、2つのP2Pバイパストンネルから2つのパケット392を受信し、各パケット392から第1のラベルを除去し、これらの第2のラベルに応じてパケット392を転送することができる。したがって、内部ノード315および316は、パケット391と同じ情報を含むことができるこれらの対応するパケット392を受信することができる。パケットは、正常動作中と同様に、その後に処理され、P2MP LSPに沿って対応する出口ノードへ転送されることができる。
【0032】
P2Pバイパストンネルは、リンク故障、ノード故障、または、パス故障から保護するために多くのネットワークで使用されることができる。P2Pバイパストンネルを使用することは、入口ノードおよびバックアップ入口ノード内の変更を除いて、トラフィックをルートするためにネットワーク内で実質的な変更が必要とされることがないので同様に有利である。さらに、P2Pバイパストンネルは複数のP2MP LSPを故障から保護するため使用されることができるので、ネットワークリソース(たとえば、帯域幅)を節約することができる。しかし、いくつかの例では、たとえば、トラフィックの複数のコピーがバックアップ入口ノードから、バックアップ入口ノード(たとえば、ノード312)とバックアップ入口ノードの下流ノード(たとえば、ノード314)との間のリンクを介して、P2MP LSPの第1の入口ノードの複数の次ホップノードへ転送されるときのように、故障が発生した後に付加的な帯域幅が必要とされる場合がある。
【0033】
図4は、ラベルスイッチシステム、たとえば、ラベルスイッチシステム200で使用されることができる別の入口ノード保護スキーム400の一実施例を示す。ラベルスイッチシステムは、第1の入口ノード411と、第2の入口ノード412と、複数の内部ノード413、414、415および416と、複数の出口ノード421、425および427とを含むことができる。第1の入口ノード411と、第2の入口ノード412と、出口ノード421、425および427とは、ラベルスイッチネットワーク内のエッジノードでもよく、内部ノード413、414、415および416は、ラベルスイッチネットワーク内の内部ノードであってよい。入口ノード保護スキーム300と同様に、入口ノード保護スキーム400における異なるノードは、リンク(たとえば、有線リンク)を介して互いに通信することができる。ノード間のリンクは実線によって示されている。ラベルスイッチネットワークは、たとえば、外部ネットワーク内の外部ノード440から複数のクライアントまたはクライアントネットワーク(図示せず)へマルチキャストトラフィックを運ぶために使用されることができる。したがって、外部ノード440は、第1の入口ノード411および第2の入口ノード412に連結されることがあり、クライアントまたはクライアントネットワークは出口ノード421、425および427に連結されることができる。
【0034】
マルチキャストトラフィックは、入口ノード保護スキーム300におけるP2MP LSPと実質的に同様に構成されることができる、確立されたP2MP LSPを介してラベルスイッチネットワークの中を運ばれることができる。同様に、入口ノード保護スキーム400におけるマルチキャストトラフィックは、パケット491およびパケットラベリングを使用して運ばれることができる。しかし、バックアップ入口ノードであることができる第2の入口ノード412は、バックアップLSPとして複数のP2P迂回トンネルを確立することができる。P2Pバイパストンネルと異なって、P2P迂回トンネルは、単一のP2MP LSPに割り当てられることがあり、P2MP LSPと関連付けられているトラフィックをルートするため使用されることができる。P2P迂回トンネルは、入口として第2の入口ノード412を備え、P2MP LSPの出口として第1の入口ノード411の次ホップノードのうちの1つを備えていてよい。2つのP2P迂回トンネルは破線矢印によって示されている。一方のP2P迂回トンネルは、入口としての第2の入口ノード412から、中間ノード414を介して、出口としての次ホップノード415に至る。もう一方のP2P迂回チャネルは、入口としての第2の入口ノード412から、内部ノード414を介して、出口としての次ホップノード416に至る。
【0035】
第2の入口ノード412が第1の入口ノード411と第2の入口ノード412との間のBFDインターフェイス480を介して第1の入口ノード411の故障を検出すると、第2の入口ノード412は、故障に関して外部ノード440に通知することができる。代替的に、外部ノード440は、外部ノード440と第1の入口ノード441との間のBFDインターフェイスを介して、第1の入口ノード411の故障を検出し、故障が検出されると、データを含むパケットを第1の入口ノード411ではなく第2の入口ノード412へ送信することができる。よって、第2の入口ノード412は、外部ノード440からデータを含むパケット492を受信することができる。データはパケット491内のデータと同じであってよい。第2の入口ノード412は、その後、パケット492をP2MP LSPの第1の入口ノード411の次ホップノードへ配信するため、P2P迂回トンネルを介してパケット492を転送することができる。第2の入口ノード412は、P2P迂回トンネルのためにラベルをデータパケットに付加することができる。
【0036】
たとえば、第2の入口ノード412は、データおよび値245をもつラベルを含むパケット492と、データおよび値246をもつラベルを含む別のパケット492とを内部ノード414に送信することができる。内部ノード414は、2つのパケットを受信し、各パケット492内のラベルをP2P迂回トンネルの対応する次ホップノードによって割り付けられたラベルで置換することができる。たとえば、内部ノード414は、値245をもつラベルと値45をもつラベルとを関連付け、値246をもつラベルと値46をもつラベルとを関連付ける内部テーブルまたはアルゴリズムを備えることができる。内部ノード414は、その後にテーブルにしたがってパケット492を転送することができる。内部ノード414は、データおよび値45をもつラベルを含むパケット492を内部ノード415へ送信し、データおよび値46をもつラベルを含む別のパケット492を内部ノード416へ送信することができる。したがって、内部ノード415および416は、パケット491と類似した情報を含むことができる、これらの対応するパケット492を受信することができる。パケットは、その後に処理され、フォワーディングエントリ435および436をそれぞれ使用してP2MP LSPの第1の入口ノードの次ホップノード415および416によってP2MP LSPに沿って対応する出口ノードへ転送される。
【0037】
P2P迂回トンネルは、リンク故障、ノード故障、または、パス故障から保護するためにいくつかのネットワークで使用されることができるが、しかし、スケーラビリティ問題のため広範に使用されることはない。P2P迂回トンネルを使用することは、ネットワーク、たとえば、入口ノードとP2MP LSPの第1の入口ノード411の次ホップノード415および416とにおけるいくつかの変更を必要とする可能性がある。さらに、P2P迂回トンネルは単一のP2MP LSPを保護するため使用されることができるので、著しい量の帯域幅が複数のP2MP LSPを保護するため必要とされる可能性がある。
【0038】
図5は、ラベルスイッチシステム、たとえば、ラベルスイッチシステム200において使用されることができる入口ノード保護スキーム500の一実施形態を示す。ラベルスイッチシステムは、第1の入口ノード511と、第2の入口ノード512と、複数の内部ノード513、514、515および516と、複数の出口ノード521、525および528とを備えることができる。第1の入口ノード511と、第2の入口ノード512と、出口ノード521、525および527とは、ラベルスイッチネットワーク内のエッジノードでもよく、内部ノード513、514、515および516はラベルスイッチネットワーク内の内部ノードであってよい。上記スキームと同様に、入口ノード保護スキーム500における異なるノードは、リンクを介して互いに通信することができる。ラベルスイッチネットワークは、外部ノード54から複数のクライアントまたはクライアントネットワーク(図示せず)へマルチキャストトラフィックを運ぶため使用されることができる。
【0039】
マルチキャストトラフィックは、上記スキームにおいてP2MP LSPに実質的に同様に構成されることができる確立されたP2MP LSPを介してラベルスイッチネットワークの中を運ばれることができる。したがって、マルチキャストトラフィックは、パケット591およびパケットラベリングを使用して運ばれることができる。しかし、バックアップ入口ノードであることができる第2の入口ノード512は、バックアップLSPとしてP2MPバイパストンネルを確立することができる。P2MPバイパストンネルは、ルートから複数のリーフへマルチキャストトラフィックを運ぶツリーでもよく、複数のP2MP LSPと関連付けられることができる。P2MPバイパストンネルは、ルートでもよい第2の入口ノード512と、内部ノード514と、リーフでもよい内部ノード515および516とを備えることができる。ルートとしての第2の入口ノード512からリーフとしてのP2MP LSPの第1の入口ノード511の次ホップノード515および516に至るP2MPバイパストンネルは、破線矢印によって示されている。
【0040】
第2の入口ノード512が、たとえば、2つの入口ノード間のBFDインターフェイス580を介して、第1の入口ノード511の故障を検出すると、第2の入口ノード512は外部ノード540に通知する。代替的に、外部ノード540は、外部ノード540と第1の入口ノード511との間のBFDインターフェイスを介して、第1の入口ノード511の故障を検出し、故障が検出されると、データを含むパケットを第1の入口ノード511ではなく第2の入口ノード512へ送信することができる。よって、第2の入口ノード512は、外部ノード540からデータを含むパケット52を受信することができる。データはパケット591内のデータと同じあることができる。第2の入口ノード512は、その後、パケット592をP2MP LSPの第1の入口ノード511の次ホップノード515および516へ配信するために、P2MPバイパストンネルを介してパケット592を転送することができる。第2の入口ノード512は、第1のラベルをP2MPバイパストンネルのため割り付けられたパケット592に付加することができる。さらに、第2の入口ノード512は、第2の入口ノード512によって割り付けられ、P2MP LSPの第1の入口ノード511の次ホップノード515および516へ送信される第2のラベルを付加することができる。
【0041】
たとえば、第2の入口ノード512は、図5に示されているように配置されたデータと、値24をもつ第1のラベルと、値66をもつ第2のラベルとを含むパケット592を内部ノード514へ送信することができる。値24をもつ第1のラベルは、内部ノード514によって割り付けられ、P2MPバイパストンネルのための第2の入口ノード512へ送信されることができる。値66をもつ第2のラベルは、第2の入口ノード512によって割り付けられ、P2MP LSPの第1の入口ノード511の次ホップノード515および516へ送信されることができる。内部ノード514は、パケット592を受信し、パケット592のコピーを生成し、各コピー内の第1のラベルをP2MP バイパストンネルのための新しいラベルで置換し、パケット592を下流へ送信することができる。内部ノード514は、データと、値45をもつ第1のラベルと、値66をもつ第2のラベルとを含むパケット592を内部ノード515へ送信し、データと、値46をもつ第1のラベルと、値66をもつ第2のラベルとを含む別のパケット592を内部ノード516へ送信することができる。したがって、内部ノード515および516は、パケット591と類似した情報を含むことができるこれらの対応するパケット592を受信することができる。パケットは、その後に処理され、フォワーディングエントリ535および526をそれぞれに使用してP2MP LSPの第1の入口ノード511の次ホップノード515および516によってP2MP LSPに沿って対応する出口ノードへ転送されることができる。
【0042】
ラベルスイッチネットワーク内にP2MPバイパストンネルを提供および構成することは、これまでは、リンク故障、ノード故障、または、パス故障から保護するために行われている。P2MPバイパストンネルは故障から複数のP2MP LSPを保護するため使用されることができるので、ネットワークリソース(たとえば、帯域幅)を節約することができる。しかし、P2MPバイパストンネルの使用は、ネットワークにおいて、たとえば、入口ノートとP2MP LSPの第1の入口ノードの次ホップノードとにおいて実質的な変更を必要としうる。さらに、P2MPバイパストンネルの確立は、複雑性を追加し、上流ラベル割り当てのような付加的なサポートを必要としうる。
【0043】
図6は、ラベルスイッチシステム、たとえば、ラベススイッチシステム200内で使用されることができる出口ノード保護スキーム600の一実施形態を示す。ラベルスイッチシステムは、上記実施形態におけるラベルスイッチシステムと実質的に同様に構成されることができる。ラベルスイッチシステムは、外部ノード640と、第1の入口ノード611と、第2の入口ノード612と、複数の内部ノード613、614、615、616および617と、複数の出口ノード621、622、625および627とを備えることができる。マルチキャストトラフィックは、上記入口保護スキームにおけるP2MP LSPと実質的に同様に構成されることができる、確立されたP2MP LSPを介してラベルスイッチシステムの中を運ばれることができる。したがって、マルチキャストトラフィックは、前述されているようにパケット691およびパケットラベリングを使用して運ばれることができる。
【0044】
さらに、第1の出口ノード621の故障から保護するために、第2の出口ノード622は、バックアップ出口ノードとして指定されることがあり、したがって、バックアップLSPが確立されることができる。特に、バックアップLSPは、第1の出口ノード621が故障したとき、第1の出口ノード621の前ホップノードから第2の出口ノード622へトラフィックをルートするため使用されることができる、P2Pバイパストンネルであることができる。したがって、第2の出口ノード622は、第1の出口ノード621および第2の出口ノード622に連結されることができ、トラフィックの受け手であるクライアントノード650へトラフィックを転送することができる。P2Pバイパストンネルは、複数のP2MP LSPのためのバックアップLSPとして割り当てられることがあり、異なるP2MP LSPと関連付けられたトラフィックをルートするため使用されることができる。第2の出口ノード622がバックアップ出口ノードとして選択されたとき、中間ノード615のような第1の出口ノード621の前ホップノードは、第1の出口ノード621とのBFDインターフェイス690を確立することができ、P2Pバイパストンネルが確立されることができる。P2Pバイパストンネルは、内部ノード615と、内部ノード617と、第2の出口ノード622とを備えることができる。内部ノード617および第2の出口ノード622は、P2MP LSPに属していなくてもよい。P2Pバイパストンネルは、破線矢印および点線矢印によって示されている。
【0045】
内部ノード615がBFDインターフェイスを使用して第1の出口ノード621の故障を検出すると、内部ノード615は、パケット691を第1の出口ノード621へ送信するのではなく、パケット692を第2の入口ノード622へ送信することができる。パケット692は、パケット691と同じデータを含むことができる。内部ノード615は、第1の入口ノード611および/または第2の出口ノード622に第1の出口ノード621の故障を通知することができる。パケット692は、その後、データをクライアントノード650へ配信するためP2Pバイパストンネルを介して転送されることができる。内部ノード615は、出口ノード621の前ホップノード615から第2の出口ノード622に至るP2Pバイパストンネルのためのノード615の下流ノード617によって割り付けられたラベルである第1のラベルをパケット692に付加することができる。付加的に、内部ノード615は、出口ノード621の前ホップノード615から第2の出口ノード622に至る仮定されるP2MPサブLSPセグメントのための第2のラベルを付加することができる。第2のラベルは、異なったP2MP LSPに属するパケットを区別することができる。
【0046】
たとえば、出口ノード621の前ホップノード615は、図6に示されるように配置されたデータと、値587をもつ第1のラベルと、値571をもつ第2のラベルとを含むパケット692を内部下流ノード617へ送信することができる。値587をもつ第1のラベルは、ノード615の次ホップノードである下流ノード617によってP2Pバイパストンネルのため割り付けられたラベルであってよい。値571をもつ第2のラベルは、ノード615から第2の出口622に至る仮定されるP2MPサブLSPセグメントのための下流ノード617によって割り付けられたラベルであってよい。内部ノード617は、パケット692を受信し、パケット692から第1のラベルを除去し、この第2のラベルに応じてパケット692を転送することができる。したがって、第2の出口ノード622は、パケット691と同様の情報を含みうるパケット692を受信することができる。パケット692は、その後、クライアントノード650へ転送されることができる。
【0047】
図7は、ラベルスイッチシステム、たとえば、ラベルスイッチシステム200において使用されることができる出口ノード保護スキーム700の一実施形態を示す。ラベルスイッチシステムは、上記実施形態におけるラベルスイッチシステムと実質的に同様に構成されることができ、外部ノード740と、第1の入口ノード711と、第2の入口ノード712と、複数の内部ノード713、714、715、716および717と、複数の出口ノード721、722、725および727とを備えることができる。マルチキャストトラフィックは、上記入口保護スキームにおけるP2MP LSPと実質的に同様に構成されることができる、確立されたP2MP LSPを介して、ラベルスイッチネットワークの中を運ばれることができる。したがって、マルチキャストトラフィックは、上述されているようにパケット791およびパケットラベリングを使用して運ばれることができる。
【0048】
付加的に、第1の出口ノード721の故障から保護するために、第2の出口ノード722は、バックアップ・出口・ノードとして指定されることがあり、したがって、バックアップLSPが確立されることができる。特に、バックアップLSPは、P2P迂回トンネルでもよく、第1の出口ノード721が故障したとき、第1の出口ノード721の前ホップノードから第2の出口ノード722へトラフィックをルートするため使用されることができる。したがって、第2の出口ノード722は、第1の出口ノード721および第2の出口ノード722に連結されることができ、トラフィックの受け手であるクライアントノード750へトラフィックを転送することができる。P2P迂回トンネルは、単一のP2MP LSPのためのバックアップLSPとして割り当てられることができ、前ホップノード715から第1の出口ノード721に至るP2MP LSPセグメントによって運ばれることができるトラフィックをルートするため使用されることができる。第2の出口ノード722がバックアップ出口ノードとして選択されると、内部ノード715であってもよい第1の出口ノード721の前ホップノードは、第1の出口ノード721とのBFDインターフェイス790を確立することができ、前ホップノード715から第2の出口ノード722に至るP2P迂回トンネルを確立することができる。P2P迂回トンネルは、内部ノード715と、内部ノード717と、第2の出口ノード722とを備えることができる。内部ノード717および第2の出口ノード722とはP2MP LSP内になくてもよい。P2P迂回トンネルは破線矢印によって示されている。
【0049】
内部ノード715がBFDインターフェイスを使用して第1の出口ノード721の故障を検出すると、内部ノード715は、内部ノード715は、パケット791を第1の出口ノード721へ送信するのではなく、パケット792を第2の入口ノード722へ送信することができる。パケット792は、パケット791と同じデータを含むことができる。内部ノード715はさらに、第1の入口ノード711および/または第2の出口ノード722に第1の出口ノード721の故障を通知することができる。内部ノード715は、その後、データをクライアントノード750へ配信するためP2P迂回トンネルを介してパケット792を転送することができる。内部ノード715は、ノード715から第2の出口ノード722に至るP2P迂回トンネルのためのノード715の次ホップノード717によって割り付けられたラベルであるラベルをパケット792に付加することができる。
【0050】
たとえば、内部ノード715は、データと値58をもつラベルとを含むパケット792を内部ノード717へ送信することができる。値58をもつ第1のラベルは、ノード715から第2の出口ノード722に至るP2P迂回トンネルのために、内部ノード717によって割り付けられることができる。内部ノード717は、パケット792を受信し、パケット792内のラベルを、P2P迂回トンネルのためのノード717の次ホップによって割り付けられたラベルである値87をもつラベルで置換することができる。たとえば、内部ノード717は、値58をもつラベルと値87をもつラベルとを関連付ける内部テーブルまたはアルゴリズムを備えることができる。内部ノード717は、その後、テーブルに応じてパケット792を転送することができる。内部ノード717は、データと値87をもつラベルとを含むパケット792を第2の出口ノード722へ送信することができる。したがって、第2の出口ノード722は、パケット791と同様の情報を含むことができるパケット792を受信することができる。パケット792は、その後にクライアントノード750へ転送されることができる。
【0051】
図8は、入口ノードがラベルスイッチシステム200のようなラベルスイッチシステム内で故障したときにトラフィックを方向付けるため使用されることができるバックアップ入口ノードルーティング方法800の実施形態を示す。方法800は、P2MP LSPの入口ノードの故障が検出されるブロック810で開始することができる。入口ノードは、プロバイダから複数のクライアントへサービスをマルチキャストするため使用されることができるラベルスイッチシステム内のP2MP LSPに属していることができる。たとえば、入口ノードに割り当てられることができるバックアップ入口ノードは、入口ノードとのBFDインターフェイスを介して入口ノードの故障を検出することができる。ブロック820で、トラフィックは、故障した入口ノードからバックアップツリーへ方向が変更されることができる。たとえば、バックアップ入口ノードは、入口ノードの故障をプロバイダに通知することができるので、プロバイダは、第1の入口ノードではなく、第2の入口ノードへトラフィックを送信することができる。ブロック830で、トラフィックは、P2MP LSPに合流させるためバックアップツリー内で送信されることができる。たとえば、トラフィックは、P2MP LSPの第1の入口ノードの複数の次ホップノードへのバックアップ入口ノードへ送信されることができる。トラフィックは、複数のP2Pバイパストンネル、または、複数の迂回トンネル、または、P2MPバイパストンネルを介して転送されることができる。トラフィックは、前述されているように適切なラベリングスキームを使用してバックアップLSPを介して転送されることができる。トラフィックがP2MP LSPに合流すると、正常動作が再開され、トラフィックをクライアントへマルチキャストすることができる。方法800はその後に終了することができる。
【0052】
図9は、出口ノードがラベルスイッチシステム200のようなラベルスイッチシステム内で故障したときにトラフィックを方向付けるため使用されることができるバックアップ出口ノードルーティング方法900の実施例を示す。方法900は、P2MP LSPの出口ノードの故障が検出されるブロック910から始まる。出口ノードは、プロバイダから複数のクライアントへサービスをマルチキャストするため使用されることができるラベルスイッチシステム内のP2MP LSPに属していてよい。たとえば、出口ノードの前ホップノードは、出口ノードとのBFDインターフェイスを介して出口ノードの故障を検出することができる。ブロック920で、トラフィックは、故障した出口ノードではなく、バックアップLSP内で、バックアップ出口ノードへ送信されることができる。たとえば、出口ノードの前ホップノードは、トラフィックを故障した出口ノードではなくバックアップ出口ノードへ送信することができる。バックアップLSPは、出口ノードの前ホップノードと、バックアップ出口ノードとを備えることができる。トラフィックは、前述されているように適切なラベリングスキームを使用して、バックアップLSPを介して転送されることができる。トラフィックは、マルチキャストサービスをクライアントへ配信するためにバックアップLSP内で送信されることができる。方法900は、その後に終了することができる。
【0053】
前述されたネットワークコンポーネントは、このコンポーネントに課された必要な作業負荷を取り扱うために十分な処理能力、メモリリソース、および、ネットワークスループット容量をもつコンピュータまたはネットワークコンポーネントのような汎用ネットワークコンポーネントで実施されることができる。図10は、本明細書中に開示されたコンポーネントの1つ以上の実施形態を実施するために適した典型的な汎用ネットワークコンポーネント1000を示す。ネットワークコンポーネント1000は、2次記憶装置1004を含むメモリ機器と通信するプロセッサ1002(中央処理プロセッサユニットまたはCPUと称されることもある)と、読み取り専用メモリ(ROM)1006、ランダムアクセスメモリ(RAM)1008、入出力(I/O)機器1010と、ネットワーク接続機器1012とを含む。プロセッサ1002は、1つ以上のCPUチップとして実施されるか、または、1つ以上の特定用途向け集積回路(ASIC)の一部であることができる。
【0054】
2次記憶装置1004は、典型的に、1台以上のディスクドライブ、または、消去可能プログラマブルROM(EPROM)で構成され、データの不揮発性記憶のため使用される。2次記憶装置1004は、プログラムが実行のため選択されるとRAM1008にロードされるプログラムを格納するため使用されることができる。ROM1006は、プログラム実行中に読み出される命令と場合によってはデータとを格納するため使用される。ROM1006は、典型的に、2次記憶装置1004の大規模記憶容量と比べると小さい記憶容量を有している不揮発性記憶機器である。RAM1008は、揮発性データを格納し、場合によっては命令を記憶するため使用される。ROM1006およびRAM1008へのアクセスはどちらも典型的に2次記憶装置1004へのアクセスより高速である。
【0055】
少なくとも1つの実施形態を開示したが、当業者による、前記1以上の実施形態および/またはその特徴の変形、組み合わせ、および/または、変更は、開示の範囲内に含まれうる。1以上の実施形態の特徴を組み合わせること、統合すること、および/または、省略することから得られる代替的な実施形態も、同様に開示の範囲内に含まれる。数値的範囲または限界が明示されている場合、このような明確な範囲または限界は、明示された範囲または限界に含まれる類似した大きさの反復的な範囲または限界を包含する(たとえば、約1から約10までは、2、3、4などを含み、大なり0.10は、0.11、0.12、0.13などを含む)ことを理解されたい。たとえば、下限Rおよび上限Rをもつ数値的範囲が開示されるとき、この範囲に含まれるあらゆる数値が開示に含まれる。特に、範囲内の後続の数値:R=R+k*(R−R)が開示され、ここで、kは1パーセントから100パーセントまで1パーセントずつの増分で変化する変数であるとき、kはすなわち、1パーセント、2パーセント、3パーセント、4パーセント、5パーセント、・・・、50パーセント、51パーセント、52パーセント、・・・、95パーセント、96パーセント、97パーセント、98パーセント、99パーセント、または、100パーセントである。さらに、上で定義されているような2つのR数値によって定義される数値的範囲もまた具体的に開示されている。請求項のいずれかの要素に関する用語「場合によって(optionally)」の使用は、この要素が必須であるか、または、代替的にこの要素が必須ではなく、どちらの選択肢も請求項の範囲に含まれることを意味する。「備える」、「含む」、および、「有する」のようなより非限定的な用語の使用は、「からなる」、「から本質的になる」、「から実質的に構成される」のような限定的な用語をサポートすることが理解されるべきである。したがって、保護の範囲は、前述された記載によって限定されるものではなく、請求項によって定められ、その範囲は請求項の実態的事項のあらゆる均等物を含む。各々の請求項は、さらなる開示として明細書に組み込まれ、請求項は本開示の1以上の実施形態である。開示中の参考文献の説明は、参考文献、特に、本出願の優先日より後の公開日を有するあらゆる参考文献が先行技術であるとの承認ではない。本開示中で引用されたすべての特許、特許出願、および、刊行物の開示は、例示的、手続き的、または、その他の本開示に対する補助的な他の細部を与える範囲で、参照によって本明細書中に組み込まれる。
【0056】
いくつかの実施形態が本開示中に記載されているが、開示されたシステムおよび方法は、本開示の精神または範囲から逸脱することなく多くの他の特定の形式で具現化されてもよいことを理解されたい。本実施例は、限定的ではなく、例示的であるとみなされるべきであり、その意図が本明細書中に記載された細部に限定されるべきでない。たとえば、種々の要素またはコンポーネントは、別のシステムにおいて組み合わされるか、または、統合されることができ、ある特定の特徴は省略されてもよく、或いは実施されなくてもよい。
【0057】
さらに、別々に、または、個々に、種々の実施形態において記載され、かつ、例証されている技術、システム、サブシステム、および、方法は、本開示の範囲から逸脱することなく、他のシステム、モジュール、技術、または、方法と組み合わされることができ、または、統合されることができる。相互に連結、相互に直接的に連結、または、相互に通信するものとして図示または説明された他のアイテムは、間接的に連結されてもよく、或いは電気的、機械的、もしくは、それ以外にかかわらず、ある種のインターフェイス、機器、もしくは、中間コンポーネントを介して通信してもよい。その他の変更、置換、および、代替についての実施例は、当業者によって確認されることができ、本明細書中に開示された精神および範囲から逸脱することなく行われることができる。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
バックアップツリーを介してポイントツーマルチポイント(P2MP)ラベルスイッチパス(LSP)の入口ノードと、前記P2MP LSPの前記入口ノードの複数の次ホップノードと、に連結されているバックアップノードを備え、
前記バックアップノードおよび前記入口ノードは共に外部ノードに連結され、
前記バックアップノードは、前記入口ノードが故障したとき、前記P2MP LSPにおけるデータ配信を確実にするように構成されている、
装置。
【請求項2】
前記P2MP LSPは、複数の出口ノードをさらに備え、前記入口ノードから前記出口ノードへのデータマルチキャスティングのため構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記P2MP LSPは、出口ノードと、前記出口ノードの前ホップノードとを備え、前記前ホップノードはバックアップLSPを介してバックアップ出口ノードに連結され、前記バックアップ出口ノードおよび前記出口ノードは共に外部クライアントに連結され、前記出口ノードの前ホップノードと前記バックアップ出口ノードとは、前記出口ノードが故障したとき、前記外部クライアントへのデータ配信を確実にするように構成されている、請求項1に記載の装置。
【請求項4】
前記バックアップLSPは、前記出口ノードの前ホップノードから前記バックアップ出口ノードに至るポイントツーポイント(P2P)バイパストンネルである、請求項3に記載の装置。
【請求項5】
前記バックアップ出口ノードはパス計算要素(PCE)を通じて計算され、前記バックアップ出口ノードに関する情報がRSVP−TE PATHメッセージの中で前記入口ノードを介して前記出口ノードおよび前記出口ノードの前ホップノードへ送信される、請求項3に記載の装置。
【請求項6】
前記出口ノードは、クライアントへのデータの転送に関する情報をREVP−TE RESVメッセージの中で前記出口ノードの前ホップノードを介して前記バックアップ出口ノードへ送信し、前記前ホップノードはRSVP−TE PATHメッセージの中で前記情報を前記バックアップ出口ノードへ送信する、請求項3に記載の装置。
【請求項7】
前記バックアップ出口ノードは、前記PATHメッセージの中で前記クライアントへのデータの転送に関する前記情報を受信した後、前記クライアントへのデータの転送に関する前記情報に応じてフォワーディングエントリを作成する、請求項6に記載の装置。
【請求項8】
前記出口ノードは、クライアントへのデータの転送に関する情報を、オープンショーテストパスファースト(OSPF)タイプ9リンク状態通知(LSA)の中で前記バックアップ出口ノードへ送信する、請求項3に記載の装置。
【請求項9】
前記バックアップ出口ノードは、前記OSPFタイプ9LSAの中で前記クライアントへの前記データを転送するための前記情報を受信した後、前記クライアントへのデータの転送に関する前記情報に応じてフォワーディングエントリを作成する、請求項8に記載の装置。
【請求項10】
バックアップツリーが複数のポイントツーポイント(P2P)バイパストンネルであり、前記P2Pバイパストンネルの各々が前記バックアップノードから前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードのうちの1つに至る、請求項1に記載の装置。
【請求項11】
バックアップツリーが複数のポイントツーポイント(P2P)迂回トンネルであり、前記P2P迂回トンネルの各々が前記バックアップノードから前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードのうちの1つに至る、請求項1に記載の装置。
【請求項12】
バックアップツリーが、前記バックアップノードから前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードに至るP2MPバイパストンネルである、請求項1に記載の装置。
【請求項13】
前記バックアップノードはパス計算要素(PCE)を通じて計算され、前記バックアップノードに関する情報が前記入口ノードへ送信され、前記入口ノードおよび前記P2MP LSPに関する情報が前記バックアップノードへ送信される、請求項1に記載の装置。
【請求項14】
ポイントツーマルチポイント(P2MP)ラベルスイッチパス(LSP)の入口ノードの故障を検出し、
前記入口ノードが故障したとき、前記入口ノードを宛先とし、プロバイダノードから前記P2MP LSPによって送信されるべきデータパケットを受信し、
出口ノードに到達する前に前記P2MP LSPと合流するバックアップツリー上で前記データパケットを送信すること、
を含む方法を実施するように構成されている少なくとも1つのプロセッサを備える、ネットワークコンポーネント。
【請求項15】
前記方法は、前記故障の検出後、かつ、前記データパケットの受信前に、前記入口ノードの故障を前記プロバイダに通知することをさらに含む、請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項16】
前記プロバイダノードは、前記プロバイダノードが前記入口ノードとのBFDインターフェイスを使用して前記入口ノードの故障を検出すると、前記データパケットをバックアップ入口ノードへ送信する、請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項17】
前記バックアップツリーは複数のP2Pバイパストンネルであり、前記P2Pバイパストンネルの各々は前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードのうちの1つに至り、
前記バックアップツリー上で前記データパケットを送信することは、
前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードのうちの1つに至る前記P2Pバイパストンネルのためのラベルである第1のラベルを、前記P2Pバイパストンネルの各々のための前記データパケットに付加し、
データを前記P2MP LSPに沿って前記次ホップノードへ転送するため前記P2MP LSPの前記入口ノードによって使用されるラベルである第2のラベルを前記データパケットに付加すること、を含む、
請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項18】
前記P2Pバイパストンネルの最後から2番目のホップノードがパケットから第1のラベルを抜き取り、他のラベルを前記データパケットに入れることなく前記データパケットを送信する、請求項17に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項19】
前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードは、前記データパケットの前記第1のラベルを第3のラベルと交換し、その後、前記P2MP LSPに沿って前記データパケットを送信する、請求項17に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項20】
前記バックアップツリーは複数のP2P迂回トンネルであり、前記P2P迂回トンネルの1つずつは前記P2MP LSPの前記入口ノードの前記次ホップノードのうちの1つに至り、
前記バックアップツリー上で前記データパケットを送信することは、
前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードのうちの1つに至る前記P2P迂回トンネルのためのラベルである単一のラベルを前記P2P迂回トンネルの各々のための前記データパケットに付加することを含み、
前記P2MP LSPの前記入口ノードの前記次ホップノードは、フォワーディングエントリに応じて前記データパケットの第1のラベルを第3のラベルと交換し、その後、前記P2MP LSPに沿って前記データパケットを送信する、請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項21】
前記バックアップツリーは前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードに至るP2MPバイパストンネルであり、
前記バックアップツリー上で前記データパケットを送信することは、
第1のラベルを前記P2MPバイパストンネルのための前記データパケットに付加し、
前記バックアップノードによって割り付けられ、前記P2MP LSPの前記入口ノードの前記次ホップノードへ送信されるラベルである第2のラベルを前記データパケットに付加すること、を含む、
請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項22】
前記P2MP LSPの前記入口ノードの前記次ホップノードのうちの各々は、前記データパケットの前記第1のラベルを抜き取り、前記P2MPバイパストンネルおよび前記第2のラベルに基づいて作成されたフォワーディングエントリに応じて前記第2のラベルを第3のラベルと交換する、請求項21に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項23】
前記方法は、
前記P2MP LSPおよび前記入口ノードに関する情報を受信し、
前記情報に基づいて前記バックアップツリーを確立すること、
を更に含み、
前記バックアップツリーを確立することは、
前記P2MP LSPの前記入口ノードの次ホップノードの各々へ至るパスを計算し、
前記計算されたパスに沿ってPATHメッセージを送信し、
返信としてRESVメッセージを受信し、
前記パスのためのフォワーディング状態を作成すること
を含む、請求項14に記載のネットワークコンポーネント。
【請求項24】
ポイントツーマルチポイント(P2MP)ラベルスイッチパス(LSP)の出口ノードの故障を検出し、
前記出口ノードが故障したとき、前記出口ノードを宛先とし、クライアントへ転送されるべきデータパケットを、バックアップLSP上でバックアップ・エングレスノードへ送信すること、
を含む方法。
【請求項25】
前記データパケットを前記バックアップLSP上で送信することは、
バックアップ出口ノードに至るP2Pバイパストンネルのため割り付けられたラベルである第1のラベルを付加し、
前記バックアップ出口ノードに至るP2MPサブLSPセグメントのための第2のラベルを付加すること、を含み、
前記バックアップLSPは少なくとも1つのP2MP LSPと関連付けられている、請求項24に記載の方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【公表番号】特表2012−500539(P2012−500539A)
【公表日】平成24年1月5日(2012.1.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−523222(P2011−523222)
【出願日】平成22年1月8日(2010.1.8)
【国際出願番号】PCT/US2010/020462
【国際公開番号】WO2010/080972
【国際公開日】平成22年7月15日(2010.7.15)
【出願人】(503433420)華為技術有限公司 (107)
【氏名又は名称原語表記】HUAWEI TECHNOLOGIES CO.,LTD.
【住所又は居所原語表記】Huawei Administration Building, Bantian Longgang District, Shenzhen 518129 P.R. China
【Fターム(参考)】