リップ付き弁座を備える弁
【課題】圧力がどの方向で加わっても両方向で等しい性能を有し漏れないオフセットバタフライ弁を提供する。
【解決手段】この弁は、弁座が2つの封止リップ(8)を備え、その先細の自由縁部が、溝(6)の側面との接触により溝(6)の内部へと戻され、溝(6)の奥部に向かう方向と逆方向に向けられる。
【解決手段】この弁は、弁座が2つの封止リップ(8)を備え、その先細の自由縁部が、溝(6)の側面との接触により溝(6)の内部へと戻され、溝(6)の奥部に向かう方向と逆方向に向けられる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆる「オフセットバタフライ(offset butterfly)」タイプの弁に関する。
【背景技術】
【0002】
オフセットバタフライ弁では、ディスク形状のバタフライの回転軸が、バタフライの面に対してずれ、かつこの面と平行になっている。この回転軸はまた、配管の軸に対して偏心している。
【0003】
このずれと偏心の組み合わせにより、弁が開閉されるときの弁座(シール)とシール支持面の間の摩擦がなくなる。したがって弁は、非常に多くの回数動作した後もその封止特性を保ち、こうした特性は、最高の規格および仕様を満たし続ける。このような理由で、多数のオフセットバタフライ弁が高圧力の分野、ならびに水に関する(給水)分野で使用されている。
【0004】
オフセットバタフライ弁は、プラストマー、エラストマー、または複合材料で製造できる弁座を備える。この弁座により、弁の閉鎖時に封止機能を上流/下流で実現することが可能になる。弁座は、弁が閉じているときに弁の漏れ止めを実現するように、反対側の構成要素に配置されているシール支持面と協働する。この機能は、輸送される流体の圧力より高い、弁座/シール支持面接触圧力を加えることによって得られる。弁座は、弁体またはバタフライと一体に製造することができる。
【0005】
このタイプの弁は好ましくは直径の大きい配管に使用され、したがって操作者は、弁を設備から取り外さずにその場で弁座を取り外すことができる。シールは、クランプで締結されたフランジ、またはねじで取り付けられたフランジを用いて、概ね固定される。他の実施形態によれば、弁座は、重合可能な樹脂の射出によって封止されることがある。
【0006】
この弁座またはシールを取り付けるためには重い構成部品を取り扱う必要があり、これを取替えなければならないときに、その場での保守作業が困難で非常に骨が折れるものとなる。これは、シールを壊して、新しい弁座を再び取り付けることができる位置へと構成部品を戻すことが必要となる事態が発生した場合も同様である。
【0007】
さらに、閉鎖位置において、シールが圧力の影響を受けて間隙内へと押し出されないようにするために、弁体とバタフライの間の間隙をシールの下流(圧力の反対側)で小さくすることが重要である。シールは、バタフライの平面に平行な溝の内部に配置されるため、バタフライの縁部と、弁体上の対向して置かれる部分との界面形状が、弁座自体の対称面に対して非対称となる。したがって、弁座の封止挙動および性能が、加圧方向によって異なることになる。
【0008】
【特許文献1】米国特許第6494466号明細書
【特許文献2】欧州特許第1284379号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、バタフライの縁部上に形成された溝内部に円筒形の管状弁体を備える弁が提案されている。そのように構成された弁には漏れが見られることが、経験的に明らかになっている。
【0010】
本発明は、圧力がどの方向で加わっても両方向で等しい性能を有し漏れないオフセットバタフライ弁によって、この欠点を改善する。この弁は、場合によっては3m以上におよぶ直径を有することができ、40から63barの圧力における漏れ止めを保証することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明の主題は、円筒形の管状弁体と、ディスク形状のバタフライであって、前記バタフライの平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸に対して回転するように取り付けられたバタフライと、リング形状の単一片である弁座であって、該弁座が前記弁体の内面および前記バタフライの縁部のいずれか一方上にある閉じた環状の溝すなわちめくら穴に挿入され、それらのうち他方が、前記弁の閉位置でシール支持面によって前記弁座と接触し、また、開位置でそれから離れ、2つの互いに対称の突出した側部を備えた弁座と、を備え、各突出部分が、封止リップの形態に構成され、その先細の自由縁部が、前記溝の側壁との接触によって前記溝の内側の方へと押し戻され、前記溝の奥部に向かう方向とは逆方向に向けられることを特徴とする弁である。
【0012】
閉じた溝とは、両側が開いた溝または片側が別の構成要素で閉じられた溝ではなく、奥部を有する溝を意味する。
【0013】
特許文献1では、突出した側部の端部は丸まっており、これらの突出側部は、溝内の弁座のための保持機能のみをもち、それらに作用することになる流体の圧力が増大するにつれて一層増大する封止機能はもたないように、溝の側面との間に間隔が置かれているが、本発明によれば、2つの互いに対称な封止リップ(lip)が提供されて来ている。こうした封止リップによって、それらに対してかかる流体圧力が増大するので漏れ止めがより一層保証される。封止リップは、先細の自由縁部を有する。それらは押し付けられる溝の側面と接触するだけでなく、本来的に、自由な状態でさらに離れて動く傾向がある。ある加圧流体がこれらのリップと接触すると、加圧流体はリップを溝の壁に対してさらに押し付け、これによって、漏れ止めが保証される。流体は、リップの下に浸入することができず、弁座を溝から押し出すことができる圧力を発生させることができない。それにもかかわらず、特許文献1では、保持目的のためにエポキシ樹脂の射出が依然必要であると説明されているが、これは本発明では不要である。
【0014】
特許文献2には、少なくとも40barまでの漏れ止めを保証する弁ではなく、比較的低い空気圧、たとえば8barにおける、空気分配弁が記載されている。特に、滑り弁25上に継続的に自動的に中心合わせされる浮動封止装置が記載されている。これとは異なる場合で、ゴムの部品が移動要素上ではなく分配弁の弁体に載る場合は、圧迫力が滑り弁25にかかる動的な曲げ力の関数として絶えず変化する。これは漏れ止めの損失となり、圧迫力が大き過ぎると、滑り弁の移動を制御する電気式の分配弁が弱過ぎることになる。この封止装置は、2つの部品でなければならない。これにはより費用がかかり、取り付けが困難である。
【0015】
したがって、ゴムの内側シールは剛性の周縁リング26上に載り、リング26はその容器内で自由に動くために、溝の奥部および側部に間隙をもたなければならない。
【0016】
一つの改善によれば、弁座は、2つの互いに対称な側部ローブを備え、溝の奥部とリップの間の間隔が、溝の奥部とローブ(lobe)の間の間隔よりも小さい。好ましくは、各ローブは、ある面に沿って溝の側壁と接触する。また、好ましくは、溝は2つの互いに対称な肩を備え、ローブの、溝の奥部から離れた面が肩と接触する。こうしてローブは、肩と協働して、弁座を溝内部に堅く固定し、流体の圧力と、対向部品、すなわち弁座がバタフライ内の溝に挿入された場合の弁体、または弁座が弁体内の溝に挿入された場合のバタフライ、の摩擦力とが合わさった力がかかった状態において、弁座がそこから引き離されるのを防ぐ。これによって、
・弁体内または弁の遮断部上での溝が閉じた嵌合、
・溝の側壁とぶつかり合う側部リップによって保証される封止機能、
・溝の肩に載っており、リップの漏れ止めに欠陥があることが判明した場合溝の奥部で全圧力に耐えることができる側部ローブによって保証される、押出し抵抗機能が保証される。
【0017】
好ましくは、溝は、溝がほぼT字形になり、機械加工することが容易になるように、互いに対称な肩を2つだけ肩要素として備える。特許文献1の図4に表されるような複数の肩を備える溝は、機械加工には複雑過ぎるためこの種の弁の産業上の利用を妨げる。
【0018】
一実施形態によれば、弁座は、その先端が溝の奥部へと向けられるV字形のスロットを備え、複数のV字形弾性クリップがこのスロットに沿って配置される。好ましくは、V字の分岐の想像延長部は肩と交わる。クリップは、たとえば、弾性を提供する金属またはプラスチック材料で製造され、したがって弁座の材料を溝の壁に向かって押し返し、V字の分岐部は、肩を支えることにより弁座が溝から押し出されるのを妨げる。
【0019】
本発明のさらなる主題は、円筒状の内(外)面および円環状の外(内)面を有する、プラストマーまたは好ましくはエラストマー材料製の環状の弁座であって、2つのローブを備え、2つのリップが先細の自由縁部を備え、弁座の対称軸に平行に算出された円筒状面とリップの間の間隔が、円筒状面とローブの間の間隔よりも小さいことを特徴とする弁座である。弁座がバタフライ内の溝に嵌るときは、内面が円筒状で、外面が円環状である。弁座が弁体内の溝に嵌るときは、外面が円筒状で、内面が円環状である。
【0020】
好ましくは、弁座は、円筒状面の方へと開くV字形スロットを有する。
【0021】
添付の図面は、例として与えられるに過ぎないものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1では、本発明によるオフセットバタフライ弁が、配管の2つのフランジの間に取り付けられている。
【0023】
弁は基本的に、円筒形の管状弁体1、および、バタフライの平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸3に対して回転するように取り付けられたディスク形のバタフライ2を備える。弁のアクチュエータ4によって、バタフライを軸3に対して回転させることが可能になる。この軸3もまた、配管の軸に対して中心がずれている。
【0024】
弁体1およびバタフライ2の間に、単一形態のリング形状の弁座5が配置されており、これは図2から図8でよりよく見ることができる。図1の下部(アクチュエータの反対側)には従来の実施形態が示してあり、上部(アクチュエータ側)には本発明による実施形態が示してある。
【0025】
図2および図3は、軸方向に弁座を固定する要素をそれぞれ弁体上およびバタフライの縁部上に備える、従来の実施形態の詳細を示す。
【0026】
図4aおよび図4bでは、弁体1内のT型断面の閉じた溝6(めくら穴)内に、T字形断面の弁座5がスナップ止めされている。弁座5は2つのリップ8および2つのローブ7を備え、これらは溝6のT字の横棒を画成する肩9よりも深い状態で溝の壁に押し付けられる。図4aは、弁座の対称面XX’がバタフライの支持面10に対して傾斜する構成を示し、図4bは、弁座の対称面XX’がシール支持面10に垂直となる最適位置を示している。
【0027】
図5aおよび図5bでも同様であるが、この場合は、弁座5を受けるための溝6がバタフライ2の周縁部上に機械加工され、支持面10が弁体1上にある。
【0028】
図6は、配管内に圧力がかからないときのバタフライ2内での弁座5の位置を示し、これに対し、図7では圧力が単一の矢印P1によって表され、この圧力は、弁座をシール支持面と接触させて弁が閉じられるときに、弁座のリップ8およびローブ7に加わり、複数の矢印P2として表される。図7では、この圧力がリップ8を次第に変形させることがわかる。これはリップ8が先細および可撓性で、溝の奥部と反対方向に向けられているからである。リップ8の先細の縁部は、リップ8の残りの部分よりもかなり溝の奥部から離れたものである。各ローブ7は、溝の側壁と接触する、その側壁と平行な面を有する。リップは、溝6の内壁に対して次第に押し付けられ、自己付着効果を確実にし、弁座と溝の間の漏れ止めを強化する。図8は、弁座の詳細な断面図であり、2つの主な部分を示す。すなわち、
・2つのローブ7およびリップ8を有し、溝内の確実なフック締結およびこの同じ溝内の弁座の静的な漏れ止めを保証する、銛形の「静止」部分A。断面図では、ローブ7は、(弁座の対称面の進路である)軸XX’に垂直な面11を介して直接くびれ部14に続く。これに軸XX’とほぼ平行な切頭面12が続き、軸XX’に対して傾斜し面12から軸XX’へと接近する面13がそれに続く。リップ8についても同様であるが、リップ8は切頭面をもたない。
【0029】
・弁の動的な漏れ止めを保証するようにシール支持面と協働する、円環状の「動的」部分B。
【0030】
・部分Aに対して部分Bが独立に径方向に(軸XX’に沿って)移動できるようにする、2つの主な部分の間にある接続くびれ部14。
【0031】
図9は、本発明による弁座の断面図である。この弁座は、円筒状の内面18および少なくとも部分的に円環状の外面19を備える。外面19は、図9に示す頂部から底部にかけて、上部20、およびそれに続く2つの突出側部ローブ21を含み、ローブ21は、弁座の対称軸XX’に垂直な面22と、それに続き直角な曲げ部をたどり軸XX’に平行な面23と、最後にそこに続く、約45°傾斜する再び入り込む面24によって画成される。この面24は、丸くなった部分26の後それに続く面25と共に、スロットを画成する。自明なことであるが、弁座は軸XX’について対称であるので、この軸に対して互いに対称な2つのスロットが存在する。面25には、それと鋭角28で交わり断面図で先端を形成する、面27が続く。面25および27はこうして可撓性および先細のリップを画成する。2つの先端28間が、弁座の最大幅となる。
【0032】
さらに面27から面29が続き、この面29が弁座の基部を画成し、これは溝の奥部に接する円筒状支持面18を画成する。この面18内へとV字形スロット30が開いており、Vの分岐部31の方向の想像上の延長部は、面22と交わる。
【0033】
このスロット30から等間隔に離して、図10に示すようなV字型の弾性クリップ32が配置され、これは特に、面22、23および24の間にある弁座材料を外側に押し返す傾向がある。
【0034】
図11では、弁座の「動的な」部分Bにおいて、溝6の壁部に面する各面35上の最上部に、短いリップが形成されている。
【0035】
機能レベルでは、この短いリップは、圧力による力P2がそこにかかるリップ8または25、27、28と同じ役割を果たす。
【0036】
この短いリップは、溝の壁と接するように設計され、わずかに下に反り返り、溝の外側にむかって凹面を形成する。
【0037】
こうして短いリップは、機能的欠陥がある場合はリップ8、または25、27、28の支援を受ける、第1の封止用障害物の役割を果たす。
【0038】
短いリップはまた、自己付着部のように働く、すなわち、圧力が増大する程漏れ止めが強くなる。
【0039】
図12および図13では、対向する構成要素(弁体またはバタフライ)と接触する弁座の動的部分19が、円環状部分となっている。
【0040】
図11、図12、図13に示す実施形態によれば、この円環状部分からは、その接線方向に、ふくらみを形成する2つの要素33が延びている。
【0041】
図12では、面35と要素33の合流点が失われていることがわかる。むしろ、くちばし状のもの(beak)が形成されており、弁座が溝6に嵌るときその入口を封止するように前進し、したがって流体の溝6内への浸入を妨げる第1の障害物を形成する。
【0042】
図13では、膨らみ34およびその対称部分が、面35の最上部に形成されている。
【0043】
断面がほぼ半円形のこうした膨らみは、嵌合せ時に溝内に再び入り、それらは圧迫されるので、流体の圧力より大きい望ましい接触圧力を溝の壁に対して発生させる。
【0044】
したがって、膨らみの頂点で測定された解放状態の弁座の幅lの寸法は、それに対応する溝の寸法よりも大きい。
【0045】
溝6の入口で実現されるこうした様々なタイプの封止用障害物は、リップ8および25、27、28に先だって一次防御を形成する役割をもつ。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図の上部は本発明により、図の下部は従来技術による、2つの配管フランジの間にある本発明によるオフセットバタフライ弁の断面図である。
【図2】従来の実施形態による本体、バタフライ、および弁座の部分断面図である。
【図3】従来の実施形態による本体、バタフライ、および弁座の部分断面図である。
【図4a】弁座が弁体内に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図4b】弁座が弁体内に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図5a】弁座がバタフライの縁部上に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図5b】弁座がバタフライの縁部上に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図6】本発明による一実施形態の自己付着効果を示す拡大図である。
【図7】本発明による一実施形態の自己付着効果を示す拡大図である。
【図8】狭いくびれ部によって互いに結合された2つの主な部分からなる弁座の構造を示す断面図である。
【図9】本発明による弁座の一実施形態の断面図である。
【図10】クリップの断面図である。
【図11】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【図12】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【図13】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【技術分野】
【0001】
本発明は、いわゆる「オフセットバタフライ(offset butterfly)」タイプの弁に関する。
【背景技術】
【0002】
オフセットバタフライ弁では、ディスク形状のバタフライの回転軸が、バタフライの面に対してずれ、かつこの面と平行になっている。この回転軸はまた、配管の軸に対して偏心している。
【0003】
このずれと偏心の組み合わせにより、弁が開閉されるときの弁座(シール)とシール支持面の間の摩擦がなくなる。したがって弁は、非常に多くの回数動作した後もその封止特性を保ち、こうした特性は、最高の規格および仕様を満たし続ける。このような理由で、多数のオフセットバタフライ弁が高圧力の分野、ならびに水に関する(給水)分野で使用されている。
【0004】
オフセットバタフライ弁は、プラストマー、エラストマー、または複合材料で製造できる弁座を備える。この弁座により、弁の閉鎖時に封止機能を上流/下流で実現することが可能になる。弁座は、弁が閉じているときに弁の漏れ止めを実現するように、反対側の構成要素に配置されているシール支持面と協働する。この機能は、輸送される流体の圧力より高い、弁座/シール支持面接触圧力を加えることによって得られる。弁座は、弁体またはバタフライと一体に製造することができる。
【0005】
このタイプの弁は好ましくは直径の大きい配管に使用され、したがって操作者は、弁を設備から取り外さずにその場で弁座を取り外すことができる。シールは、クランプで締結されたフランジ、またはねじで取り付けられたフランジを用いて、概ね固定される。他の実施形態によれば、弁座は、重合可能な樹脂の射出によって封止されることがある。
【0006】
この弁座またはシールを取り付けるためには重い構成部品を取り扱う必要があり、これを取替えなければならないときに、その場での保守作業が困難で非常に骨が折れるものとなる。これは、シールを壊して、新しい弁座を再び取り付けることができる位置へと構成部品を戻すことが必要となる事態が発生した場合も同様である。
【0007】
さらに、閉鎖位置において、シールが圧力の影響を受けて間隙内へと押し出されないようにするために、弁体とバタフライの間の間隙をシールの下流(圧力の反対側)で小さくすることが重要である。シールは、バタフライの平面に平行な溝の内部に配置されるため、バタフライの縁部と、弁体上の対向して置かれる部分との界面形状が、弁座自体の対称面に対して非対称となる。したがって、弁座の封止挙動および性能が、加圧方向によって異なることになる。
【0008】
【特許文献1】米国特許第6494466号明細書
【特許文献2】欧州特許第1284379号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1には、バタフライの縁部上に形成された溝内部に円筒形の管状弁体を備える弁が提案されている。そのように構成された弁には漏れが見られることが、経験的に明らかになっている。
【0010】
本発明は、圧力がどの方向で加わっても両方向で等しい性能を有し漏れないオフセットバタフライ弁によって、この欠点を改善する。この弁は、場合によっては3m以上におよぶ直径を有することができ、40から63barの圧力における漏れ止めを保証することができる。
【課題を解決するための手段】
【0011】
したがって、本発明の主題は、円筒形の管状弁体と、ディスク形状のバタフライであって、前記バタフライの平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸に対して回転するように取り付けられたバタフライと、リング形状の単一片である弁座であって、該弁座が前記弁体の内面および前記バタフライの縁部のいずれか一方上にある閉じた環状の溝すなわちめくら穴に挿入され、それらのうち他方が、前記弁の閉位置でシール支持面によって前記弁座と接触し、また、開位置でそれから離れ、2つの互いに対称の突出した側部を備えた弁座と、を備え、各突出部分が、封止リップの形態に構成され、その先細の自由縁部が、前記溝の側壁との接触によって前記溝の内側の方へと押し戻され、前記溝の奥部に向かう方向とは逆方向に向けられることを特徴とする弁である。
【0012】
閉じた溝とは、両側が開いた溝または片側が別の構成要素で閉じられた溝ではなく、奥部を有する溝を意味する。
【0013】
特許文献1では、突出した側部の端部は丸まっており、これらの突出側部は、溝内の弁座のための保持機能のみをもち、それらに作用することになる流体の圧力が増大するにつれて一層増大する封止機能はもたないように、溝の側面との間に間隔が置かれているが、本発明によれば、2つの互いに対称な封止リップ(lip)が提供されて来ている。こうした封止リップによって、それらに対してかかる流体圧力が増大するので漏れ止めがより一層保証される。封止リップは、先細の自由縁部を有する。それらは押し付けられる溝の側面と接触するだけでなく、本来的に、自由な状態でさらに離れて動く傾向がある。ある加圧流体がこれらのリップと接触すると、加圧流体はリップを溝の壁に対してさらに押し付け、これによって、漏れ止めが保証される。流体は、リップの下に浸入することができず、弁座を溝から押し出すことができる圧力を発生させることができない。それにもかかわらず、特許文献1では、保持目的のためにエポキシ樹脂の射出が依然必要であると説明されているが、これは本発明では不要である。
【0014】
特許文献2には、少なくとも40barまでの漏れ止めを保証する弁ではなく、比較的低い空気圧、たとえば8barにおける、空気分配弁が記載されている。特に、滑り弁25上に継続的に自動的に中心合わせされる浮動封止装置が記載されている。これとは異なる場合で、ゴムの部品が移動要素上ではなく分配弁の弁体に載る場合は、圧迫力が滑り弁25にかかる動的な曲げ力の関数として絶えず変化する。これは漏れ止めの損失となり、圧迫力が大き過ぎると、滑り弁の移動を制御する電気式の分配弁が弱過ぎることになる。この封止装置は、2つの部品でなければならない。これにはより費用がかかり、取り付けが困難である。
【0015】
したがって、ゴムの内側シールは剛性の周縁リング26上に載り、リング26はその容器内で自由に動くために、溝の奥部および側部に間隙をもたなければならない。
【0016】
一つの改善によれば、弁座は、2つの互いに対称な側部ローブを備え、溝の奥部とリップの間の間隔が、溝の奥部とローブ(lobe)の間の間隔よりも小さい。好ましくは、各ローブは、ある面に沿って溝の側壁と接触する。また、好ましくは、溝は2つの互いに対称な肩を備え、ローブの、溝の奥部から離れた面が肩と接触する。こうしてローブは、肩と協働して、弁座を溝内部に堅く固定し、流体の圧力と、対向部品、すなわち弁座がバタフライ内の溝に挿入された場合の弁体、または弁座が弁体内の溝に挿入された場合のバタフライ、の摩擦力とが合わさった力がかかった状態において、弁座がそこから引き離されるのを防ぐ。これによって、
・弁体内または弁の遮断部上での溝が閉じた嵌合、
・溝の側壁とぶつかり合う側部リップによって保証される封止機能、
・溝の肩に載っており、リップの漏れ止めに欠陥があることが判明した場合溝の奥部で全圧力に耐えることができる側部ローブによって保証される、押出し抵抗機能が保証される。
【0017】
好ましくは、溝は、溝がほぼT字形になり、機械加工することが容易になるように、互いに対称な肩を2つだけ肩要素として備える。特許文献1の図4に表されるような複数の肩を備える溝は、機械加工には複雑過ぎるためこの種の弁の産業上の利用を妨げる。
【0018】
一実施形態によれば、弁座は、その先端が溝の奥部へと向けられるV字形のスロットを備え、複数のV字形弾性クリップがこのスロットに沿って配置される。好ましくは、V字の分岐の想像延長部は肩と交わる。クリップは、たとえば、弾性を提供する金属またはプラスチック材料で製造され、したがって弁座の材料を溝の壁に向かって押し返し、V字の分岐部は、肩を支えることにより弁座が溝から押し出されるのを妨げる。
【0019】
本発明のさらなる主題は、円筒状の内(外)面および円環状の外(内)面を有する、プラストマーまたは好ましくはエラストマー材料製の環状の弁座であって、2つのローブを備え、2つのリップが先細の自由縁部を備え、弁座の対称軸に平行に算出された円筒状面とリップの間の間隔が、円筒状面とローブの間の間隔よりも小さいことを特徴とする弁座である。弁座がバタフライ内の溝に嵌るときは、内面が円筒状で、外面が円環状である。弁座が弁体内の溝に嵌るときは、外面が円筒状で、内面が円環状である。
【0020】
好ましくは、弁座は、円筒状面の方へと開くV字形スロットを有する。
【0021】
添付の図面は、例として与えられるに過ぎないものである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1では、本発明によるオフセットバタフライ弁が、配管の2つのフランジの間に取り付けられている。
【0023】
弁は基本的に、円筒形の管状弁体1、および、バタフライの平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸3に対して回転するように取り付けられたディスク形のバタフライ2を備える。弁のアクチュエータ4によって、バタフライを軸3に対して回転させることが可能になる。この軸3もまた、配管の軸に対して中心がずれている。
【0024】
弁体1およびバタフライ2の間に、単一形態のリング形状の弁座5が配置されており、これは図2から図8でよりよく見ることができる。図1の下部(アクチュエータの反対側)には従来の実施形態が示してあり、上部(アクチュエータ側)には本発明による実施形態が示してある。
【0025】
図2および図3は、軸方向に弁座を固定する要素をそれぞれ弁体上およびバタフライの縁部上に備える、従来の実施形態の詳細を示す。
【0026】
図4aおよび図4bでは、弁体1内のT型断面の閉じた溝6(めくら穴)内に、T字形断面の弁座5がスナップ止めされている。弁座5は2つのリップ8および2つのローブ7を備え、これらは溝6のT字の横棒を画成する肩9よりも深い状態で溝の壁に押し付けられる。図4aは、弁座の対称面XX’がバタフライの支持面10に対して傾斜する構成を示し、図4bは、弁座の対称面XX’がシール支持面10に垂直となる最適位置を示している。
【0027】
図5aおよび図5bでも同様であるが、この場合は、弁座5を受けるための溝6がバタフライ2の周縁部上に機械加工され、支持面10が弁体1上にある。
【0028】
図6は、配管内に圧力がかからないときのバタフライ2内での弁座5の位置を示し、これに対し、図7では圧力が単一の矢印P1によって表され、この圧力は、弁座をシール支持面と接触させて弁が閉じられるときに、弁座のリップ8およびローブ7に加わり、複数の矢印P2として表される。図7では、この圧力がリップ8を次第に変形させることがわかる。これはリップ8が先細および可撓性で、溝の奥部と反対方向に向けられているからである。リップ8の先細の縁部は、リップ8の残りの部分よりもかなり溝の奥部から離れたものである。各ローブ7は、溝の側壁と接触する、その側壁と平行な面を有する。リップは、溝6の内壁に対して次第に押し付けられ、自己付着効果を確実にし、弁座と溝の間の漏れ止めを強化する。図8は、弁座の詳細な断面図であり、2つの主な部分を示す。すなわち、
・2つのローブ7およびリップ8を有し、溝内の確実なフック締結およびこの同じ溝内の弁座の静的な漏れ止めを保証する、銛形の「静止」部分A。断面図では、ローブ7は、(弁座の対称面の進路である)軸XX’に垂直な面11を介して直接くびれ部14に続く。これに軸XX’とほぼ平行な切頭面12が続き、軸XX’に対して傾斜し面12から軸XX’へと接近する面13がそれに続く。リップ8についても同様であるが、リップ8は切頭面をもたない。
【0029】
・弁の動的な漏れ止めを保証するようにシール支持面と協働する、円環状の「動的」部分B。
【0030】
・部分Aに対して部分Bが独立に径方向に(軸XX’に沿って)移動できるようにする、2つの主な部分の間にある接続くびれ部14。
【0031】
図9は、本発明による弁座の断面図である。この弁座は、円筒状の内面18および少なくとも部分的に円環状の外面19を備える。外面19は、図9に示す頂部から底部にかけて、上部20、およびそれに続く2つの突出側部ローブ21を含み、ローブ21は、弁座の対称軸XX’に垂直な面22と、それに続き直角な曲げ部をたどり軸XX’に平行な面23と、最後にそこに続く、約45°傾斜する再び入り込む面24によって画成される。この面24は、丸くなった部分26の後それに続く面25と共に、スロットを画成する。自明なことであるが、弁座は軸XX’について対称であるので、この軸に対して互いに対称な2つのスロットが存在する。面25には、それと鋭角28で交わり断面図で先端を形成する、面27が続く。面25および27はこうして可撓性および先細のリップを画成する。2つの先端28間が、弁座の最大幅となる。
【0032】
さらに面27から面29が続き、この面29が弁座の基部を画成し、これは溝の奥部に接する円筒状支持面18を画成する。この面18内へとV字形スロット30が開いており、Vの分岐部31の方向の想像上の延長部は、面22と交わる。
【0033】
このスロット30から等間隔に離して、図10に示すようなV字型の弾性クリップ32が配置され、これは特に、面22、23および24の間にある弁座材料を外側に押し返す傾向がある。
【0034】
図11では、弁座の「動的な」部分Bにおいて、溝6の壁部に面する各面35上の最上部に、短いリップが形成されている。
【0035】
機能レベルでは、この短いリップは、圧力による力P2がそこにかかるリップ8または25、27、28と同じ役割を果たす。
【0036】
この短いリップは、溝の壁と接するように設計され、わずかに下に反り返り、溝の外側にむかって凹面を形成する。
【0037】
こうして短いリップは、機能的欠陥がある場合はリップ8、または25、27、28の支援を受ける、第1の封止用障害物の役割を果たす。
【0038】
短いリップはまた、自己付着部のように働く、すなわち、圧力が増大する程漏れ止めが強くなる。
【0039】
図12および図13では、対向する構成要素(弁体またはバタフライ)と接触する弁座の動的部分19が、円環状部分となっている。
【0040】
図11、図12、図13に示す実施形態によれば、この円環状部分からは、その接線方向に、ふくらみを形成する2つの要素33が延びている。
【0041】
図12では、面35と要素33の合流点が失われていることがわかる。むしろ、くちばし状のもの(beak)が形成されており、弁座が溝6に嵌るときその入口を封止するように前進し、したがって流体の溝6内への浸入を妨げる第1の障害物を形成する。
【0042】
図13では、膨らみ34およびその対称部分が、面35の最上部に形成されている。
【0043】
断面がほぼ半円形のこうした膨らみは、嵌合せ時に溝内に再び入り、それらは圧迫されるので、流体の圧力より大きい望ましい接触圧力を溝の壁に対して発生させる。
【0044】
したがって、膨らみの頂点で測定された解放状態の弁座の幅lの寸法は、それに対応する溝の寸法よりも大きい。
【0045】
溝6の入口で実現されるこうした様々なタイプの封止用障害物は、リップ8および25、27、28に先だって一次防御を形成する役割をもつ。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】図の上部は本発明により、図の下部は従来技術による、2つの配管フランジの間にある本発明によるオフセットバタフライ弁の断面図である。
【図2】従来の実施形態による本体、バタフライ、および弁座の部分断面図である。
【図3】従来の実施形態による本体、バタフライ、および弁座の部分断面図である。
【図4a】弁座が弁体内に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図4b】弁座が弁体内に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図5a】弁座がバタフライの縁部上に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図5b】弁座がバタフライの縁部上に固定された、本発明による一実施形態の、図2および図3と類似の図である。
【図6】本発明による一実施形態の自己付着効果を示す拡大図である。
【図7】本発明による一実施形態の自己付着効果を示す拡大図である。
【図8】狭いくびれ部によって互いに結合された2つの主な部分からなる弁座の構造を示す断面図である。
【図9】本発明による弁座の一実施形態の断面図である。
【図10】クリップの断面図である。
【図11】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【図12】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【図13】本発明による弁座の一変形形態の断面図である。
【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒形の管状弁体(1)と、ディスク形状のバタフライ(2)であって、前記バタフライ(2)の平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸(3)に対して回転するように取り付けられたバタフライ(2)と、リング形状の単一片である弁座(5)であって、該弁座(5)が前記弁体(1)の内面および前記バタフライ(2)の縁部のいずれか一方上にある閉じた環状の溝(6)すなわちめくら穴に挿入され、それらのうち他方が、前記弁の閉位置でシール支持面(10)によって前記弁座(5)と接触し、また、開位置でそれから離れ、2つの互いに対称の突出した側部を備えた弁座(5)と、を備え、
各突出部分が、封止リップ(8)の形態に構成され、その先細の自由縁部が、前記溝(6)の側壁との接触によって前記溝(6)の内側の方へと押し戻され、前記溝(6)の奥部に向かう方向とは逆方向に向けられることを特徴とする弁。
【請求項2】
前記弁座が、互いに対称な2つの側部ローブ(7)を備え、前記溝(6)の奥部と前記リップ(8)の間の間隔が、前記溝(6)の奥部と前記ローブ(7)の間の間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の弁。
【請求項3】
各ローブ(7)が、ある面に沿って、前記溝(6)の側壁と接触することを特徴とする請求項2に記載の弁。
【請求項4】
前記溝(6)が、2つの互いに対称な、特にT字形の肩を備え、前記ローブ(7)の、前記溝(6)の前記奥部から離れた面が、前記肩と接触することを特徴とする請求項2または3に記載の弁。
【請求項5】
前記弁座が、V字形のスロット(30)を備え、その先端が、前記溝(6)の前記奥部へと向けられ、複数のV字形の弾性クリップ(32)が、前記スロットに沿って配置されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の弁。
【請求項6】
前記Vの前記分岐部(31)の想像延長部が、前記肩と交わることを特徴とする請求項4または5に記載の弁。
【請求項7】
前記弁座が、円筒状面(18)および2つの互いに対称の膨らみ(34)を有し、膨らみと前記円筒状面の間の間隔が、前記ローブと前記円筒状面の間の間隔より大きいことを特徴とする請求項1から6の一項に記載の弁。
【請求項8】
円筒状の内(外)面および円環状の外(内)面を有する環状の弁座であって、2つのローブと、先細の自由縁部を有する2つのリップとを備え、前記円筒状面と前記リップの間の間隔が、前記円筒状面と前記ローブの間の間隔より小さく、前記V字形スロットが、前記円筒状面の方へと開くことを特徴とする環状弁座。
【請求項9】
膨らみと前記円筒状面の間の間隔が前記ローブと前記円筒状面の間の間隔より大きい、互いに対称の2つの膨らみ(34)を備えることを特徴とする請求項8に記載の環状弁座。
【請求項10】
V字形の弾性クリップが前記スロットに沿って配置されることを特徴とする請求項8または9に記載の環状弁座。
【請求項1】
円筒形の管状弁体(1)と、ディスク形状のバタフライ(2)であって、前記バタフライ(2)の平面に対してずれ、かつその平面と平行な軸(3)に対して回転するように取り付けられたバタフライ(2)と、リング形状の単一片である弁座(5)であって、該弁座(5)が前記弁体(1)の内面および前記バタフライ(2)の縁部のいずれか一方上にある閉じた環状の溝(6)すなわちめくら穴に挿入され、それらのうち他方が、前記弁の閉位置でシール支持面(10)によって前記弁座(5)と接触し、また、開位置でそれから離れ、2つの互いに対称の突出した側部を備えた弁座(5)と、を備え、
各突出部分が、封止リップ(8)の形態に構成され、その先細の自由縁部が、前記溝(6)の側壁との接触によって前記溝(6)の内側の方へと押し戻され、前記溝(6)の奥部に向かう方向とは逆方向に向けられることを特徴とする弁。
【請求項2】
前記弁座が、互いに対称な2つの側部ローブ(7)を備え、前記溝(6)の奥部と前記リップ(8)の間の間隔が、前記溝(6)の奥部と前記ローブ(7)の間の間隔よりも小さいことを特徴とする請求項1に記載の弁。
【請求項3】
各ローブ(7)が、ある面に沿って、前記溝(6)の側壁と接触することを特徴とする請求項2に記載の弁。
【請求項4】
前記溝(6)が、2つの互いに対称な、特にT字形の肩を備え、前記ローブ(7)の、前記溝(6)の前記奥部から離れた面が、前記肩と接触することを特徴とする請求項2または3に記載の弁。
【請求項5】
前記弁座が、V字形のスロット(30)を備え、その先端が、前記溝(6)の前記奥部へと向けられ、複数のV字形の弾性クリップ(32)が、前記スロットに沿って配置されることを特徴とする請求項1ないし4のいずれかに記載の弁。
【請求項6】
前記Vの前記分岐部(31)の想像延長部が、前記肩と交わることを特徴とする請求項4または5に記載の弁。
【請求項7】
前記弁座が、円筒状面(18)および2つの互いに対称の膨らみ(34)を有し、膨らみと前記円筒状面の間の間隔が、前記ローブと前記円筒状面の間の間隔より大きいことを特徴とする請求項1から6の一項に記載の弁。
【請求項8】
円筒状の内(外)面および円環状の外(内)面を有する環状の弁座であって、2つのローブと、先細の自由縁部を有する2つのリップとを備え、前記円筒状面と前記リップの間の間隔が、前記円筒状面と前記ローブの間の間隔より小さく、前記V字形スロットが、前記円筒状面の方へと開くことを特徴とする環状弁座。
【請求項9】
膨らみと前記円筒状面の間の間隔が前記ローブと前記円筒状面の間の間隔より大きい、互いに対称の2つの膨らみ(34)を備えることを特徴とする請求項8に記載の環状弁座。
【請求項10】
V字形の弾性クリップが前記スロットに沿って配置されることを特徴とする請求項8または9に記載の環状弁座。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4a】
【図4b】
【図5a】
【図5b】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2006−234168(P2006−234168A)
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−47507(P2006−47507)
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(597106035)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成18年9月7日(2006.9.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年2月23日(2006.2.23)
【出願人】(597106035)
【Fターム(参考)】
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