説明

リニアアクチュエータ

【課題】リニアアクチュエータの出力軸のヘッドの構造を工夫することで、出力軸と動かす対象物との間で伝わる振動を吸収する技術を提供する。
【解決手段】リニアアクチュエータ1の出力軸42の先端にヘッド51が取り付けられている。ヘッド51には、ヘッド51よりも軟らかい材質により構成されたゴム製のОリング53が嵌め込まれ、Оリング53の一部はヘッド51から外側に突出している。ヘッド51は、アタッチメント60のヘッド収容空間61に収容され、その状態において、Оリング53がヘッド収容空間61の内周に変形した状態で接触する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、出力軸のヘッド部の構造に特徴のあるリニアアクチュエータに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、特許文献1には、車両用点灯具におけるリフレクタを動かす機構において、リニアアクチュエータの出力軸のヘッドの部分が接続されるクリップの部分に、振動の吸収機能を持たせた構造が記載されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2007−42288号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
特許文献1に記載の構造は、リニアアクチュエータの出力軸を受ける側の構造を工夫することで、振動の吸収機能を持たせたものであるが、受け側の構造を変更しなくてはならず、また複雑な構造を必要とするので、汎用性に欠ける。このような背景において、本発明は、リニアアクチュエータの出力軸のヘッドの構造において、出力軸と動かす対象物との間で伝わる振動を吸収する技術を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0005】
請求項1に記載の発明は、出力軸と、前記出力軸を直線方向に移動させるリニア駆動機構と、前記出力軸の先端に設けられたヘッドと、前記ヘッドに設けられ、前記ヘッドから突出する弾性体とを備え、前記弾性体が前記ヘッドを構成する部材よりも軟らかい材質で構成されていることを特徴とするリニアアクチュエータである。
【0006】
請求項1に記載の発明によれば、ヘッドを変形し難い材質のもので構成することができるので、ヘッドの変形に起因する位置決め精度の低下を抑えることができる。他方において、ヘッドよりも軟らかい材質で構成され、ヘッドから突出する弾性体により、ヘッドと該ヘッドに接触する部材との間で伝わる衝撃や振動が吸収される。
【0007】
請求項2に記載の発明は、請求項1に記載の発明において、前記弾性体は、前記ヘッドが移動する方向と直交する方向に突出していることを特徴とする。請求項2に記載の発明によれば、弾性体の変形により、ヘッドの軸方向における動きが緩衝され、位置決めの精度が低下する現象が抑えられる。
【0008】
請求項3に記載の発明は、請求項1または2に記載の発明において、前記ヘッドがアタッチメントの収容空間に収められた状態において、前記弾性体は、前記収容空間の内周に接触し、変形することを特徴とする。請求項3に記載の発明によれば、弾性体がアタッチメントの収容空間の内周に接触して変形することで、ヘッドからアタッチメントに加わる衝撃や振動の吸収が効果的に行われる。また、ヘッドをアタッチメントの収容空間にガタの無い状態で収めることができる。
【0009】
請求項4に記載の発明は、請求項1乃至3のいずれか一項に記載の発明において、前記弾性体がゴムまたは樹脂により構成されていることを特徴とする。
【0010】
請求項5に記載の発明は、請求項1乃至4のいずれか一項に記載の発明において、前記弾性体はОリングであり、前記ヘッドの周囲に円周溝が設けられており、前記Оリングが前記円周溝に嵌め込まれていることを特徴とする。請求項5に記載の構成によれば、簡素な構造により、ヘッドからアタッチメントに加わる衝撃や振動の吸収が効果的に行われる。
【0011】
請求項6に記載の発明は、請求項1乃至5のいずれか一項に記載の発明において、前記リニア駆動機構は、ステータユニットと、該ステータユニットの内側に配置されて回転可能に支持されたロータユニットと、該ロータユニットの内側に設けられた雌螺子部と、該雌螺子部と螺合し、前記出力軸と結合した雄螺子部を備え、前記ロータユニットの回転運動が直線運動に変換されて前記出力軸が直線運動を行うことを特徴とする。請求項6に記載の発明によれば、螺子の噛み合い構造を利用することで、高精度のリニア駆動を行うことができる。
【発明の効果】
【0012】
本発明によれば、リニアアクチュエータの出力軸のヘッドの構造において、出力軸と動かす対象物との間で伝わる振動を吸収する技術が提供される。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】実施形態のリニアアクチュエータの断面図である。
【図2】図1のA−A’の線で切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
(構成)
図1には、実施形態のリニアアクチュエータ1が示されている。リニアアクチュエータ1は、雄螺子と雌螺子の噛み合いを利用したリニア駆動機構を有している。リニアアクチュエータ1は、ハウジング2、ピンホルダ3およびステータアッシー4を有している。ハウジング2、ピンホルダ3およびステータアッシー4は、一体化されて、リニアアクチュエータ1の筐体を構成している。
【0015】
ハウジング2、ピンホルダ3およびステータアッシー4は、樹脂を原料としたモールド成形(射出成形)により形成されている。ハウジング2、ピンホルダ3およびステータアッシー4により構成される筐体の内側には、ステータユニット10が固定されている。ステータユニット10は、略筒形状を有しており、内側に後述するロータユニット30を回転自在な状態で収めている。ステータユニット10は、ステータヨーク11、ステータヨーク12、ボビン13、コイル(界磁コイル)14、コイルカバー15、ボビン16、コイル(界磁コイル)17およびコイルカバー18から構成されている。
【0016】
ステータヨーク11,12は、クローポール型のステッピングモータのステータヨークであり、軸方向に分離された構造を有している。図からは明らかでないが、ステータヨーク11,12は軸方向に延在した複数の極歯(図示せず)を備え、この極歯同士が隙間を隔てて互い違いに噛み合う構造を有している。符号23は、この隙間の一部である。この隙間の部分にコイル14,17が生成する磁束の磁路が形成される。このステータヨーク11,12の極歯は、周方向で隙間を隔てて隣接するので、この隙間における磁路は、後述するロータユニット30外周の周方向の成分を有したものとなる。
【0017】
ステータヨーク11の内側には、樹脂製のボビン13が配置されている。ボビン13には、界磁コイルとなるコイル14が巻回されている。同様に、ステータヨーク12の内側には、樹脂製のボビン16が配置され、ボビン16には、界磁コイルとなるコイル17が巻回されている。コイルカバー15は、ボビン13に巻回されたコイル14の外側をカバーし、コイルカバー18は、ボビン16に巻回されたコイル17の外側をカバーする。ボビン13には、電極端子19が固定され、ボビン16には、電極端子20が固定されている。電極端子19,20には、コイル14,17を構成する巻線(マグネットワイヤ)の端部が接続され、更に電極端子19,20は、回路基板21上の配線パターンに接続されている。回路基板21上の配線パターンは、外部接続用電極部22に接続されている。この外部接続用電極部22にリニアアクチュエータ1を駆動する駆動電流(駆動信号)を供給するための配線が接続される。
【0018】
ステータユニット10の内側には、ステータユニット10に対して回転自在な状態を有したロータユニット30が配置されている。ロータユニット30は、ロータマグネット31、ロータマグネット固定部材32、ロータ部材33および雌螺子部34により構成されている。ロータマグネット31は、周方向において極性が交互に反転するように着磁された円筒形状の永久磁石である。ロータマグネット固定部材32は、ロータマグネット31を保持する部材であり、一部がロータ部材33に埋め込まれている。ロータ部材33は、略筒形状を有した樹脂のモールド成形品である。ロータ部材33には、雌螺子部34とロータマグネット固定部材32が埋め込まれている。雌螺子部34は、内側に雌螺子構造が形成されたナットであり、ロータ部材33の内側に固定されている。ロータ部材33は、ロータマグネット31、ロータマグネット固定部材32および雌螺子部34をインサート材としたモールド成形により形成されている。このモールド成形により、ロータ部材33にロータマグネット31、ロータマグネット固定部材32および雌螺子部34が一体化された構造が得られている。
【0019】
ロータ部材33は、軸受47によってステータアッシー4に回転自在な状態で保持され、軸受48によってハウジング2に回転自在な状態で保持されている。軸受47,48により、ロータユニット30がステータユニット10に対して回転可能な状態とされている。
【0020】
雌螺子部34の内側には、雄螺子部41が螺合している。雄螺子部41は、長尺ロッド状の出力軸42の一部であり、外周に雄螺子構造が刻まれた円柱構造を有している。出力軸42は、一部がリニアアクチュエータ1の内部(ハウジング2、ピンホルダ3およびステータアッシー4により構成される筐体の内側)に納まり、他の部分が外部(図1の左側)に露出している。そして、出力軸42の露出した部分の先端にヘッド51が取り付けられている。
【0021】
ヘッド51は、樹脂により構成されている。ヘッド51の内側に出力軸42の先端が差し込まれ、ヘッド51は、固定ピン49により出力軸42に固定されている。ヘッド51の先端は、略球形を有し、その外周には、軸回りの方向に延在する円周溝52が設けられている。円周溝52の内部には、ゴム製のОリング53が嵌め込まれている。Оリング53は、円周溝52に完全に納まっておらず、その一部は円周溝52から突出している。ここで、Оリング53は、ヘッド51が移動する方向と直交する方向にヘッド51の表面から突出している。
【0022】
Оリング53は、弾性を有する樹脂、合成ゴム、シリコーンゴム等により構成されているが、その材質は限定されない。ただし、Оリング53を構成する材料は、ヘッド51を構成する樹脂よりも軟らかい材質が選択されている。つまり、ヘッド51を構成する材料とОリング53を構成する材料とを比較した場合、同じ外力を加えた際に、後者の方がより変形し易い材質が選択されている。
【0023】
図1に示すように、ヘッド51は、アタッチメント60に接触する。アタッチメント60は、動かす対象となる対象物に出力軸42の動きを伝えるための部材である。アタッチメント60が対象物に固定され、出力軸42がアタッチメント60を押すまたは引くことで、対象物がリニアアクチュエータ1によって押され、あるいは引かれる動作が行われる。
【0024】
アタッチメント60には、ヘッド51先端の略球形の部分を収容するヘッド収容空間61が設けられている。ヘッド51は、その先端の略球形の部分の中心を回転中心としてヘッド収容空間61の内部で回転できる状態で、ヘッド収容空間61に収容されている。図1では、この回転を許容するための僅かな隙間が誇張して示されている。すなわち、ヘッド51は、アタッチメント60に対して多少の自由度がある状態でアタッチメント60に結合している。ヘッド収容空間61に納まった状態において、ヘッド51先端の外周面から外側に一部が突出したОリング53は、ヘッド収容空間61の内周に変形した状態(図の上下の方向で潰れた状態)で接触している。ここで示すヘッド51のアタッチメント60への結合の構造によれば、例えば、出力軸42の動きに従って、アタッチメント60がヘッド51に対して少し傾いても、リニアアクチュエータ1による駆動が可能な状態で、その傾きが許容される。
【0025】
図2は、図1におけるA−A’の線で切断した断面を軸方向(図1の左側の方向)から見た様子が示されている。図1および図2に示すように、ハウジング2は、出力軸42を収容する収容部43を備えている。収容部43は、図2に示すように軸方向から見て上下に延在し、また図1に示すように軸方向に延在した構造を有している。収容部43の部分において、出力軸42には、収容部43の内側に嵌り、且つ、収容部43の内部を軸方向に摺動可能なストップピン44が設けられている。ストップピン44は、出力軸42の軸から離れる方向に突出した構造を有している。ストップピン44は、出力軸42の軸方向における移動可能な範囲を規制し、更に出力軸42がハウジング2に対して回転せず、軸方向にのみに移動することを許容している。すなわち、図2に示すように、ストップピン44は、収容部43の形状に合致した形状を有しているので、出力軸42は、軸方方向に移動可能であるが、ハウジング2に対して回転できない。ストップピン44は、出力軸42の一部として設けられていてもよいし、別部材を出力軸42に固定した構造であってもよい。
【0026】
ハウジング2は、主力軸42を摺動可能な状態で保持する保持部45を備えている。保持部45の収容部43の側は、ストップピン44と接触することで出力軸42の軸方向における移動を規制し、出力軸42の位置の原点を決める規制部として機能する。
【0027】
出力軸42の可動範囲は、ヘッド51とストップピン44によって制限されている。すなわち、出力軸42の図1における左方向への移動の限界は、ストップピン44が保持部45に接触する位置であり、出力軸42の図1における右方向への移動の限界は、ヘッド51が保持部45に接触する位置となる。
【0028】
(基本動作の一例)
コイル14,17に供給する電流の極性を適当なタイミングで切り替えると、コイル14,17が生成する磁束の向きが周期的に切り替わる。この周期的に向きが切り替わる磁束は、隙間23の部分において周方向の成分を有しているので、ロータマグネット31の磁極に作用する磁気吸引力と磁気反発力が周期的に切り替わり、ロータユニット30が回転する。この回転が生じる原理は、クローポール型のステッピングモータの動作原理と同じである。このロータユニット30の回転量は、コイル14,17に供給されるパルス電流のパルス数に比例する。例えば、1パルス当たりX°回転するといった具合にロータユニット30が回転する。
【0029】
ロータユニット30が回転すると、雌螺子部34も回転する。この際、雌螺子部34には、雄螺子部41が噛み合っており、またストップピン44の機能により、出力軸42(雄螺子部41)は回転できないので、雌螺子部34が回転すると、雌螺子部34に噛み合った雄螺子部41がボールねじを利用した送り機構と同様の原理により、軸方向(図1の左右の方向)に移動する。つまり、出力軸42の軸方向への移動が生じる。この出力軸42の軸方向における移動量は、上述したコイル14,17に供給されるパルス電流のパルス数に比例する。
【0030】
(優位性)
図示する形式のリニアアクチュエータ1の出力軸42は、ストップピン44がハウジング2に設けられた収容部43に軸方向で移動可能な状態で収容されることで、回転が規制されつつ、軸方向への移動が許容されている。ここで、ストップピン42は、軸方向に自在に動くことができる状態であるが、加工精度の問題もあり、ストップピン42と収容部43の側壁との間には僅かな隙間が存在する。
【0031】
例えば、出力軸42がある方向に移動している状態において、出力軸42の移動方向を反転させると、出力軸42には、ある方向に回転しようとしている状態から逆の方向に回転しようとする力が加わる。この際、上記の隙間の存在に起因して、軸方向から見て、ストップピン42が左右に振れ、収容部43の側壁に衝突し、衝撃や振動が発生する。この現象は、出力軸42を頻繁に前後に移動させた場合に顕著になる。
【0032】
例えば、車両のヘッドライトの指向方向をリニアアクチュエータ1によって制御する場合を考える。ここでは、アタッチメント60がヘッドライトの反射鏡(リフレクタ)の裏面側に固定され、出力軸42の動きによって反射鏡の向きが動く構造を想定する。この場合、アクチュエータ1の側は、取り付け構造等において制振が考慮されたものとされ、また車両のボディーにボルト締め構造等によって強固に固定されるが、反射鏡の側は、比較的振動が伝わりやすい構造であり、また空間を有することをから、振動音が反響や共鳴によって生じやすい。このため、上述した衝撃や振動がヘッド51からアタッチメント60に伝わり易い構造であると、ヘッドライドの側で異音が発生し易い。図1に示す構造によれば、ヘッド51からアタッチメント60に伝わる衝撃や振動が弾性体であるОリング53によって吸収されるので、このヘッドライドの側における異音の発生が抑えられる。
【0033】
また、螺子の螺合状態のガタに起因する振動等もОリング53の弾性により吸収される。また、ヘッド51を構成する材料を、Оリング53を構成する材料よりも硬い材料としているので、アタッチメント60のヘッド収容空間61の内周に対するヘッド51の接触時に、ヘッド51が変形し、それにより位置決めの精度が低下する現象が抑えられる。すなわち、ヘッド51の材質として、ヘッド51の変形による位置決め精度の低下が押さえられる程度の硬度のものを選択しても、ヘッド51よりも軟らかいОリング53あるので、そこで衝撃や振動の吸収が行われる。したがって、ヘッド51の部分における位置決め精度と衝撃や振動の吸収機能との両立を図ることができる。
【0034】
仮に、ヘッド51を弾性体(例えばゴム)で構成し、ヘッド51自体に振動を吸収する機能を持たせた場合、荷重が加わった際にヘッド51が変形し、リニアアクチュエータ1を用いての制御対象物の位置決めの精度が低下する。
【0035】
(その他)
円周溝52ではなく、周方向に沿って複数の穴(あるいは窪み)を設け、そこに弾性体を嵌め込む構造も可能である。また、ヘッド51の外周に弾性体により構成される凸部を設け、この弾性体の凸部がヘッド51の外周から外側に突出し、この突出した部分がヘッド収容空間61の内周に変形した状態で接触する構造も可能である。
【0036】
図1には、螺子構造の噛み合いを利用したリニアアクチュエータの例を示したが、他の形式のリニアアクチュエータを利用することも可能である。他の形式のリニアアクチュエータとしては、例えば、ラックピニオン構造の送り機構により、出力軸のリニア移動を行う形式が挙げられる。
【0037】
本発明の態様は、上述した個々の実施形態に限定されるものではなく、当業者が想到しうる種々の変形も含むものであり、本発明の効果も上述した内容に限定されない。すなわち、特許請求の範囲に規定された内容およびその均等物から導き出される本発明の概念的な思想と趣旨を逸脱しない範囲で種々の追加、変更および部分的削除が可能である。
【産業上の利用可能性】
【0038】
本発明は、リニアアクチュエータに利用することができる。
【符号の説明】
【0039】
1…リニアアクチュエータ、2…ハウジング、3…ピンホルダ、4…ステータアッシー、10…ステータユニット、11…ステータヨーク、12…ステータヨーク、13…ボビン、14…コイル(界磁コイル)、15…コイルカバー、16…ボビン、17…コイル(界磁コイル)、18…コイルカバー、19…電極端子、20…電極端子、21…基板、22…外部接続用電極部、23…隙間、30…ロータユニット、31…ロータマグネット、32…ロータマグネット固定部材、33…ロータ部材、34…雌螺子部(ナット)、41…雄螺子部、42…出力軸、43…収容部、44…ストップピン、45…保持部、47…軸受、48…軸受、49…固定ピン、51…ヘッド、52…円周溝、53…Оリング、60…アタッチメント、61…ヘッド収容空間。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
出力軸と、
前記出力軸を直線方向に移動させるリニア駆動機構と、
前記出力軸の先端に設けられたヘッドと、
前記ヘッドに設けられ、前記ヘッドから突出する弾性体と
を備え、
前記弾性体が前記ヘッドを構成する部材よりも軟らかい材質で構成されていることを特徴とするリニアアクチュエータ。
【請求項2】
前記弾性体は、前記ヘッドが移動する方向と直交する方向に突出していることを特徴とする請求項1に記載のリニアアクチュエータ。
【請求項3】
前記ヘッドがアタッチメントの収容空間に収められた状態において、
前記弾性体は、前記収容空間の内周に接触し、変形することを特徴とする請求項1または2に記載のリニアアクチュエータ。
【請求項4】
前記弾性体がゴムまたは樹脂により構成されていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一項に記載のリニアアクチュエータ。
【請求項5】
前記弾性体はОリングであり、
前記ヘッドの周囲に円周溝が設けられており、
前記Оリングが前記円周溝に嵌め込まれていることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一項に記載のリニアアクチュエータ。
【請求項6】
前記リニア駆動機構は、
ステータユニットと、
該ステータユニットの内側に配置されて回転可能に支持されたロータユニットと、
該ロータユニットの内側に設けられた雌螺子部と、
該雌螺子部と螺合し、前記出力軸と結合した雄螺子部を備え、
前記ロータユニットの回転運動が直線運動に変換されて前記出力軸が直線運動を行うことを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載のリニアアクチュエータ。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2013−106436(P2013−106436A)
【公開日】平成25年5月30日(2013.5.30)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−248783(P2011−248783)
【出願日】平成23年11月14日(2011.11.14)
【出願人】(504257302)ミネベアモータ株式会社 (112)
【Fターム(参考)】