説明

リニア振動アクチュエータ及びボビン

【課題】表面実装を可能とするリニア振動アクチュエータ及びボビンを提供する。
【解決手段】リニア振動アクチュエータ1及びボビン4では、表面実装用の給電板部12A,12Bによって、リニア振動アクチュエータ1を回路基板に表面実装することを可能とする。さらには、端子ピン部8A,8B及び給電板部12A,12Bを有するリード保持部7a,7bの一体成形により、端子ピン部8A,8Bや給電板部12A,12Bが端子台部7から抜けてしまうことを防止し、回路基板上においてリニア振動アクチュエータ1を確実に固定する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、携帯電話機や遊戯機等の電子機器における振動発生源として利用される小型のリニア振動アクチュエータ及び小型のアクチュエータ等に設けられるボビンに関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、下記特許文献に記載されるように、コイルが巻かれるボビンを備え、ボビンの一部に端子ピンが設けられたアクチュエータが知られている。このアクチュエータでは、ボビンの一部が端子台になっている。ボビンの外周部には、駆動コイルが巻回されており、コイルの両端の巻線が端子ピンに接続されている。ボビンの内周部には磁石可動体が設けられており、この磁石可動体による磁界と駆動コイルへの通電によって生じる磁界との相互作用により、磁石可動体に推力を与えている。磁石可動体は、ボビンの内周面に接触しながら摺動する。このようにして、ボビンは、磁石可動体のガイド円筒体を兼ねている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開平7−274468号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、近年、携帯電話機等の小型化に伴い小型アクチュエータの更なる小型化が進み、小型アクチュエータの実装にあたっては、リフロー半田付けによる表面実装が主流となっている。しかしながら、上記のような従来のアクチュエータでは、ボビンの一部に設けられた端子ピンが開示されるものの、実装にあたっての具体的構成は開示されておらず、実際に表面実装に適用することは難しい。
【0005】
そこで本発明は、表面実装を可能とするリニア振動アクチュエータ及びボビンを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明に係るリニア振動アクチュエータは、コイルが巻かれるボビン部と、コイルに電気的に接続される端子ピン部と、外部からの電圧を端子ピン部に印加するための表面実装用の給電板部と、を有する端子台部と、を備え、ボビン部と端子台部とは、一体成形されていることを特徴とする。
【0007】
このリニア振動アクチュエータによれば、表面実装用の給電板部によりリニア振動アクチュエータを表面実装することが可能となる。さらには、端子ピン部及び給電板部を有する端子台部の一体成形により、端子ピン部や給電板部が端子台部から抜けてしまうことが防止され、回路基板上においてリニア振動アクチュエータが確実に固定される。
【0008】
ここで、ボビン部の少なくとも一部を収容する第1の筐体と、ボビン部の軸線方向で第1の筐体に対向する第2の筐体と、を備え、第1の筐体および第2の筐体のそれぞれは、互いに対向する第1の開口端部および第2の開口端部を有しており、ボビン部には、第1の開口端部および第2の開口端部のそれぞれの内周面に沿って延在するガイド面が形成されていると好適である。
【0009】
この場合、ボビン部に形成されたガイド面によって、第1の筐体の開口端部と第2の筐体の開口端部とが案内される。よって、ボビン部に対して、第1の筐体および第2の筐体の両方を嵌め込み易くなり、これらの筐体の組み付けが容易になる。
【0010】
また、端子台部は、端子ピン部と給電板部とを含む導電性のリード部を保持しており、リード部の端子ピン部とは反対側の端部は、端子台部の実装面以外の表面において切断面として露出していると好適である。
【0011】
この場合、実装面以外の表面において露出した切断面を利用して、リード部に電圧を印加することができる。よって、リニア振動アクチュエータの表面実装後、何らかの要因で給電板部からの電圧印加ができない場合であっても、切断面からの電圧印加によってリニア振動アクチュエータの動作チェック等を行うことができる。
【0012】
本発明に係るボビンは、アクチュエータに設けられるボビンであって、コイルが巻かれるボビン部と、コイルに電気的に接続される端子ピン部と、外部からの電圧を端子ピン部に印加するための表面実装用の給電板部と、を有する端子台部と、を備え、ボビン部と端子台部とは、一体成形されていることを特徴とする。
【0013】
このボビンによれば、表面実装用の給電板部によりアクチュエータを表面実装することが可能となる。さらには、端子ピン部及び給電板部を有する端子台部の一体成形により、端子ピン部や給電板部が端子台部から抜けてしまうことが防止され、回路基板上においてアクチュエータが確実に固定される。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、リニア振動アクチュエータや、ボビンが設けられたアクチュエータの表面実装が可能となる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】一実施形態に係るリニア振動アクチュエータを示す斜視図である。
【図2】筐体の取り付け前のリニア振動アクチュエータを示す斜視図である。
【図3】図1中のボビンを上面側から見た斜視図である。
【図4】図1中のボビンを底面側から見た斜視図である。
【図5】図1中のボビンの六面図である。
【図6】図1中のボビンを側面側から見た斜視図である。
【図7】リード保持部に設けられたリード部を示す斜視断面図である。
【図8】リード部の斜視図である。
【図9】他の実施形態に係るボビンの斜視図である。
【発明を実施するための形態】
【0016】
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら説明する。
【0017】
図1及び図2に示すように、リニア振動アクチュエータ1は、例えば携帯電話等の小型の電子機器に内蔵される表面実装用の振動アクチュエータである。リニア振動アクチュエータ1は、直径が約4.5mmの円筒状の筐体Aを有している。筐体Aは、振動軸線X方向で2分割されており、第1の筐体2及び第2の筐体3から構成されている。第1の筐体2及び第2の筐体3のそれぞれは、互いに対向する開口端部2a,3aを有している。
【0018】
開口端部2aには、径方向で対向する2箇所に切り欠き2e,2fが形成されている。切り欠き2e,2fの周方向における両端には、段部2c,2dが形成されている。開口端部3aには、径方向で対向する2箇所に切り欠き3e,3fが形成されている。切り欠き3e,3fの周方向における両端には、段部3c,3dが形成されている。開口端部2aの円弧状の端面と開口端部3aの円弧状の端面とは上下の位置において互いに突き合わされており、図1に示す合わせラインBが形成される。
【0019】
筐体A内には、振動軸線Xに沿って配置されたシャフト10と、シャフト10に沿って往復移動可能な可動子11と、振動軸線Xを中心に巻かれて可動子11のマグネット(図示せず)を包囲するコイル5と、が収容されている。可動子11は、マグネットと一体化された錘部11aを有している。可動子11は、コイル5とマグネットとの協働により、筐体A内で振動軸線X方向に沿ってリニアに振動する。
【0020】
リニア振動アクチュエータ1は、一部分が筐体A内に収容されると共に、他の部分が筐体Aから露出するボビン4を備えている。
【0021】
図1〜図5に示すように、ボビン4は、筐体A内に収容されると共に上記コイル5が巻かれる樹脂製のボビン部6と、ボビン部6の振動軸線X方向の一端に連設されて、筐体Aから左右に突出すると共に2本の端子ピン部8A,8Bを有する端子台部7と、を備えている。端子ピン部8A,8Bには、巻線の各々の端部が巻き付けられており、これによって、端子ピン部8A,8Bはコイル5に電気的に接続されている。
【0022】
ここで、図5(a)はボビン4の正面図、図5(b)はボビン4の左側面図、図5(c)はボビン4の右側面図、図5(d)はボビン4の平面図、図5(e)はボビン4の底面図、図5(f)はボビン4の背面図である。
【0023】
ボビン4のボビン部6は、コイル5が巻かれる円筒部6aと、円筒部6aの振動軸線X方向における両端に連設されたフランジ部6b,6cと、を有している。フランジ部6bは、ボビン部6の振動軸線X方向の他端に位置し、フランジ部6cは、ボビン部6の振動軸線X方向の一端に位置している。フランジ部6cは、フランジ部6bよりも肉厚に形成されると共に、端子台部7に連結されている。円筒部6a及びフランジ部6bは、第1の筐体2内に配置されている。フランジ部6bは、第1の筐体2の内周面に当接している。
【0024】
フランジ部6cの上面6e及び下面6fは、第1の筐体2の開口端部2a及び第2の筐体3の開口端部3aの内周面に当接している。すなわち、上述した筐体2,3同士の合わせラインBは、フランジ部6cの周面上に位置している。フランジ部6cの上面6eおよび下面6fは、開口端部2a及び開口端部3aの内周面に沿って延在して第1の筐体2及び第2の筐体3を案内するガイド面として機能する。
【0025】
ボビン4の端子台部7は、フランジ部6cに連設されて、筐体2,3に形成された切り欠き2e,2f,3e,3fから筐体Aの外側に延出している。端子台部7は、回路基板に当接する底面7c,7d(図4参照)を有し、全体として、略直方体状の外形をなすと共に、第2の筐体3を左右の側方および下方から包むように形成されている。
【0026】
端子台部7は、左右に分割されており、第2の筐体3の左側に延在する樹脂製のリード保持部7aと、第2の筐体3の右側に延在する樹脂製のリード保持部7bと、を有している。リード保持部7a及びリード保持部7bは、それらの間に位置するフランジ部6cによって連結されており、左右対称をなしている。各リード保持部7a,7bの底面は、回路基板に当接する実装面7c,7d(図4及び図5参照)になっている。
【0027】
図6〜図8に示すように、各リード保持部7a,7bは、回路基板からの電圧をコイル5に印加するためのリード部をなす2本のリードフレーム20A,20Bを保持している。リードフレーム20A,20Bは、金属製であり、導電性を有している。各リードフレーム20A,20Bは、略コ字状に折り曲げ成形されて、各リード保持部7a,7bの上部から下部にわたって延在している。リードフレーム20A,20Bは、左右対称をなしている。
【0028】
各リードフレーム20A,20Bは、L字状の棒状部18A,18Bと、各棒状部18A,18Bの上端から延在する上述の端子ピン部8A,8Bと、各棒状部18A,18Bの下端から延在する平板部19A,19Bと、からなる。各端子ピン部8A,8Bは、各リード保持部7a,7bから上方に突出している。各リードフレーム20A,20Bの端子ピン部8A,8Bを除く部分、すなわち棒状部18A,18B及び平板部19A,19Bは、各リード保持部7a,7bに埋設されている。平板部19A,19Bの幅は、端子ピン部8A,8B及び棒状部18A,18Bの幅よりも大きくなっている。
【0029】
各棒状部18A,18Bは、振動軸線X方向に延在する第1の部分21A,21Bと、第1の部分21A,21Bに直交する第2の部分22A,22Bと、からなる。各端子ピン部8A,8Bの下端には、第1の部分21A,21Bの一端が連結されている。第1の部分21A,21Bの他端には、上下方向(回路基板に垂直な方向)に延在する第2の部分22A,22Bの上端が連結されている。第2の部分22A,22Bの下端には、振動軸線X方向に延在する平板部19A,19Bの一端が連結されている。
【0030】
各平板部19A,19Bは、回路基板と平行をなす平板部23A,23Bと、平板部23A,23Bの延在方向の中間部において下方に突出する平板状の給電板部12A,12Bと、平板部23A,23B及び給電板部12A,12Bの間に形成された段部24A,24Bと、からなる。平板部23A,23B及び給電板部12A,12Bは、第1の部分21A,21Bと平行に配置されている。
【0031】
各給電板部12A,12Bは、各リード保持部7a,7bの実装面7c,7d側に向けて突出している。給電板部12A,12Bは、回路基板からの電圧を端子ピン部8A,8Bに印加するためのものである。これらの給電板部12A,12Bの底面は、各リード保持部7a,7bの実装面7c,7dと面一になっており、各実装面7c,7dにおいて露出している。リニア振動アクチュエータ1の表面実装においては、これらの給電板部12A,12Bが、回路基板にリフロー半田付けされる。
【0032】
各平板部19A,19Bの他端は、各リード保持部7a,7bの表面7h,7J(振動軸線X方向におけるボビン部6とは反対側の端面)において、長方形状の切断部16A,16Bとして露出している(図5(f)参照)。すなわち、各リードフレーム20A,20Bの端子ピン部8A,8Bとは反対側の端部は、実装面7c,7d以外の表面7h,7Jにおいて露出している。このように露出した切断面16A,16Bにより、例えばリニア振動アクチュエータ1の動作チェック時などにおいて、切断面16A,16Bからの電流供給が可能となっている。
【0033】
図3に示すように、各リード保持部7a,7bのボビン部6側には、ボビン部6からの巻線を収容する巻線収容溝13A,13Bが上下方向に形成されている。さらに、各リード保持部7a,7bの上部には、巻線収容溝13A,13Bから出た巻線を収容すると共に、それらの巻線を端子ピン部8A,8Bに案内する巻線収容溝14A,14Bが振動軸線X方向に形成されている。
【0034】
さらに、図3、図5(d)、及び図5(f)に示すように、各リード保持部7a,7bの内面側(振動軸線X側)には、第2の筐体3(図2参照)を振動軸線X方向に案内するための円筒面26A,26Bが形成されている。円筒面26A,26Bは、第2の筐体3の外形に沿った形状をなしており、振動軸線X方向に延在している。第2の筐体3は、円筒面26A,26Bとの間に僅かな隙間を有しつつ、円筒面26A,26Bによって振動軸線X方向に案内される。
【0035】
図2及び図3に示すように、各リード保持部7a,7bのボビン部6寄りの上部には、平坦部7e,7fが形成されている。これらの平坦部7e,7fは、フランジ部6cの上面6eに連絡している。平坦部7e,7fには、筐体2の開口端部2aに形成された段部2c,2dと、筐体3の開口端部3aに形成された段部3c,3dとが当接する。
【0036】
図4及び図6に示すように、各リード保持部7a,7bのボビン部6寄りの下部には、嵌入溝7gが形成されている。この嵌入溝7gは、部分円筒状をなしており、フランジ部6cの下面6fと、円筒面26A,26Bの端部とによって画成されている。嵌入溝7gの中央は下方に向けて開放されて、この開放部分からフランジ部6cの下面6fが露出している。この嵌入溝7gには、筐体2の開口端部2aの下部と、筐体3の開口端部3aの下部(図2参照)とが嵌入される。
【0037】
上記の平坦部7e,7f及び嵌入溝7gが形成されることにより、第1の筐体2及び第2の筐体3を容易にボビン部6に嵌め込むことができる。さらには、段部2c,2d及び段部3c,3dの平坦部7e,7fへの当接により、筐体2,3の振動軸線X回りの回転が規制されている。言い換えれば、第1の筐体2の切り欠き2e,2f及び第2の筐体3の切り欠き3e,3fには、リード保持部7a,7bが嵌合している。平坦部7e,7f及び嵌入溝7gは、筐体2,3の周方向における位置決め手段として機能する。
【0038】
以上の構成を有するリニア振動アクチュエータ1では、ボビン4におけるボビン部6、端子台部7、及びリードフレーム20A,20Bは、一体成形される。すなわち、リードフレーム20A,20Bは、ボビン部6及び端子台部7と一体的にインサート成形される。インサート成形の際、リードフレーム20A,20Bは、一方の端部である端子ピン部8A,8B及び他方の端部である延出部17A,17B(図5(e)及び図7参照)で支持される。成形後、これらの延出部17A,17Bが切除されて、切断面16A,16B(図5(f)参照)が形成される。
【0039】
リニア振動アクチュエータ1の組み立て時においては、第1の筐体2内にシャフト10を挿入した後、外部にコイル5を巻回すると共に内部に可動子11をセットしたボビン部6を挿入し、第1の筐体2に第2の筐体3を突き合わせる。このとき、上記した円筒面26A,26B、フランジ部6cの上面6e及び下面6f、平坦部7e,7f、及び嵌入溝7gによって、第1の筐体2及び第2の筐体3が案内されると共に容易に位置決めされる。このように、組み立てが確実且つ容易になっている。
【0040】
以上説明したリニア振動アクチュエータ1及びボビン4によれば、表面実装用の給電板部12A,12Bによって、リニア振動アクチュエータ1を回路基板に表面実装することが可能になっている。さらには、端子ピン部8A,8B及び給電板部12A,12Bを有する端子台部7の一体成形により、端子ピン部8A,8Bや給電板部12A,12Bが端子台部7から抜けてしまうことが防止され、回路基板上においてリニア振動アクチュエータ1が確実に固定されている。これによって、落下時の耐衝撃性が向上している。また、製造工程上の歩留まりが向上されている。
【0041】
さらに、ボビン部6のフランジ部6cに形成されたガイド面6e,6fによって、第1の筐体2の開口端部2aと第2の筐体3の開口端部3aとが案内されるので、ボビン部6に対して第1の筐体2及び第2の筐体3の両方を嵌め込み易くなり、これらの筐体2,3の組み付けが容易になっている。
【0042】
また、実装面7c,7d以外の表面7h,7Jにおいて露出した切断面16A,16Bを利用して、リードフレーム20A,20Bに電圧を印加することができるので、リニア振動アクチュエータ1の表面実装後、何らかの要因で給電板部12A,12Bからの電圧印加ができない場合であっても、切断面16A,16Bからの電圧印加によってリニア振動アクチュエータ1の動作チェック等を行うことができる。
【0043】
さらにまた、フレーム20A,20Bは、略コ字状に折り曲げ成形されると共に、棒状部18A,18Bよりも拡幅された平板部19A,19Bを有し、さらに平板部23A,23Bから下方に突出する給電板部12A,12Bを有する。このような形状によって、フレーム20A,20Bは、リード保持部7a,7b内において一層強固に固定されており、強度が高められている。
【0044】
図9は、他の実施形態に係るボビンの斜視図である。図9に示すボビン4Aが図3等に示したボビン4と異なる点は、巻線の巻き方向(電流の向き)を異ならせることができるよう、振動軸線X方向に並設された2つの円筒部60a,60bを有するボビン部6Aを備えた点である。円筒部60a,60bの間には円環状に突出するフランジ部60cが形成されている。フランジ部60cの上部には、円筒部60a,60b同士を連通させる切り欠き61が形成されている。円筒部60aにおける巻線の巻き方向と、円筒部60bにおける巻線の巻き方向とは、切り欠き61で反転する。
【0045】
このボビン4Aが設けられたリニア振動アクチュエータによれば、2種類の磁路が形成されることにより、可動子11を振動させる推力を高めることができる。
【0046】
以上、本発明の実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限られるものではない。例えば、上記実施形態では、ボビン4,4Aがリニア振動アクチュエータに適用される場合について説明したが、本発明のボビンは、他のアクチュエータ、例えば表面実装用のステッピングモータに適用することもできる。この場合、回路基板上においてステッピングモータを確実に固定することができる。また、第2の筐体3を案内するガイド面6e,6fや円筒面26A,26Bが設けられなくてもよく、端子台部7の形状は適宜変更することできる。
【符号の説明】
【0047】
1…リニア振動アクチュエータ、2…第1の筐体、3…第2の筐体、4,4A…ボビン、5…コイル、6,6A…ボビン部、6e…上面(ガイド面)、6f…下面(ガイド面)、7…端子台部、7a,7b…リード保持部、8A,8B…端子ピン部、12A,12B…給電板部、16A,16B…切断面、20A,20B…リードフレーム(リード部)、X…振動軸線。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイルが巻かれるボビン部と、
前記コイルに電気的に接続される端子ピン部と、外部からの電圧を前記端子ピン部に印加するための表面実装用の給電板部と、を有する端子台部と、を備え、
前記ボビン部と前記端子台部とは、一体成形されていることを特徴とするリニア振動アクチュエータ。
【請求項2】
前記ボビン部の少なくとも一部を収容する第1の筐体と、
前記ボビン部の軸線方向で前記第1の筐体に対向する第2の筐体と、を備え、
前記第1の筐体および前記第2の筐体のそれぞれは、互いに対向する第1の開口端部および第2の開口端部を有しており、
前記ボビン部には、前記第1の開口端部および前記第2の開口端部のそれぞれの内周面に沿って延在するガイド面が形成されていることを特徴とする請求項1記載のリニア振動アクチュエータ。
【請求項3】
前記端子台部は、前記端子ピン部と前記給電板部とを含む導電性のリード部を保持しており、
前記リード部の前記端子ピン部とは反対側の端部は、前記端子台部の実装面以外の表面において切断面として露出していることを特徴とする請求項1又は2記載のリニア振動アクチュエータ。
【請求項4】
アクチュエータに設けられるボビンであって、
コイルが巻かれるボビン部と、
前記コイルに電気的に接続される端子ピン部と、外部からの電圧を前記端子ピン部に印加するための表面実装用の給電板部と、を有する端子台部と、を備え、
前記ボビン部と前記端子台部とは、一体成形されていることを特徴とするボビン。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2012−213702(P2012−213702A)
【公開日】平成24年11月8日(2012.11.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−80140(P2011−80140)
【出願日】平成23年3月31日(2011.3.31)
【出願人】(000001225)日本電産コパル株式会社 (755)
【Fターム(参考)】