説明

リフト装置および連結装置を備える構内運搬車両

【課題】企業内部の物品搬送および物流を簡単かつ低コストに実施可能な構内運搬車両を提供する。
【解決手段】フォーク状の荷役手段14が設けられた上下運動可能なロードキャリア11を備えるリフト装置9と、トレーラを運搬するための連結装置20とを備える構内運搬車両1において、荷役手段14が、実質的に水平の旋回軸15を中心に旋回可能に支承されている少なくとも1つの負荷区分14bを備える。また、連結装置20がリフト装置9の領域に配置する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、少なくとも1つのフォーク状の荷役手段が設けられた上下運動可能なロードキャリアを備えるリフト装置と、トレーラを運搬するための連結装置とを備える構内運搬車両に関する。
【背景技術】
【0002】
企業内部での物品搬送および物流、特に生産プラント内の生産ラインの物資供給は、一般にトレーラを用いて行われる。トレーラにより、搬送したい物品が特にパレットに載せられ生産プラント内で搬送される。
【0003】
単数または複数のこれらのトレーラを牽引するために、トラクタとして形成された構内運搬車両が使用される。トラクタとして形成された構内運搬車両には、適当な連結装置が設けられている。連結装置には、単数または複数のトレーラが掛着もしくは連結され得る。この種のトラクタは、コンパクトな寸法を有する。これにより、搬送用トレーラは、生産プラント内の狭い搬送路でも安全に運搬され得る。
【0004】
トレーラの荷積みおよび荷卸しのために、フォークリフトとして形成された構内運搬車両が使用される。フォークリフトとして形成された構内運搬車両には、リフト装置、例えばリフトマストが設けられている。リフト装置には、フォークアームが設けられたフォークキャリアが上下運動可能、つまり昇降可能に配置されている。フォークリフトには、一般に、リフトマストとは反対側の領域に連結装置が設けられている。しかし、走行方向で前方に張り出したフォークアームのために、この種のフォークリフトは、車両縦方向で大きなスペースを要求する。これにより、この種のフォークリフトは、トレーラを牽引するために、ひいては生産プラント内の狭い搬送路上での物品搬送および物流のために限定的に適しているにすぎない。
【0005】
これにより、生産プラント内の狭い搬送路上での企業内部の物品搬送および物流のために、2つの構内運搬車両が必要とされる。この場合、トラクタにより、搬送用トレーラが生産プラント内で牽引され、フォークリフトにより、搬送用トレーラに荷が積み卸しされ得る。
【0006】
これにより、少なくとも2人のオペレータにより操作される2つの異なる構内運搬車両の使用により、企業内部の物品搬送および物流は、高い手間とコストを有する。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
本発明の課題は、企業内部の物品搬送および物流を簡単かつ低コストに実施可能な構内運搬車両を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために本発明の構成では、前記荷役手段が、実質的に水平の旋回軸を中心に旋回可能に支承されている少なくとも1つの負荷区分を備えるようにした。
【発明の効果】
【0009】
このように構成したことにより、トレーラを牽引するための連結装置が設けられており、かつリフト装置に配置されたフォーク状の荷役手段が、折りたたみ可能な負荷区分を備える構内運搬車両が提供される。これにより、一方ではトラクタの機能を有し、荷役手段の折りたたみ可能な負荷区分に基づいて、単数または複数のトレーラ牽引時の、車両縦方向での構内運搬車両のコンパクトな寸法が達成され、他方ではフォークリフトの機能を有し、フォークリフトによりトレーラに荷積みおよび荷卸しすることができる構内運搬車両が簡単に提供される。これにより、企業内部の、特に狭い搬送路上での物品搬送および物流のために、1人のオペレータにより操作されることができ、搬送用トレーラの牽引ならびに荷積みおよび荷卸しを1台でこなすことができる本発明による構内運搬車両だけが必要である。これにより、企業内部の物品搬送および物流は簡単かつ安価に実施され得る。
【0010】
この場合、連結装置は、リフト装置とは別個に、構内運搬車両の反対側の端部に配置され得る。本発明の有利な実施の形態では、連結装置がリフト装置の領域に配置されている。これにより、本発明による構内運搬車両は、簡単に、今あるフォークリフトまたは今あるトラクタから派生し得る。
【0011】
連結装置は固定的に構内運搬車両に配置され得る。連結装置が高さ調節可能であると、特別な利点が生じる。高さ調節は、手動または自動で、例えば電気式または液圧式に実施され得る。
【0012】
本発明の有利な実施の形態では、荷役手段の負荷区分が、水平位置と鉛直位置との間で旋回可能である。これにより、荷役手段の負荷区分の水平位置においては、本発明による構内運搬車両は、搬送用トレーラの荷積みおよび荷卸しのためのフォークリフトの機能を有する。荷役手段の負荷区分が鉛直位置に折りたたまれているとき、本発明による構内運搬車両は、車両縦方向でコンパクトな寸法を有したトラクタの機能を有する。トラクタの機能では、リフト装置の領域に配置される連結装置により、搬送用トレーラは安全に生産プラント内の狭い搬送路上で牽引され得る。
【0013】
本発明の有利な実施の形態で、荷役手段の負荷区分が、補助力装置、特にハイドロリックシリンダにより旋回可能であると、特別な利点が達成可能である。この種の補助力装置により、荷役手段の負荷区分が手動で折りたたみ可能である場合に比べて、フォークリフトの機能とトラクタの機能との間での構内運搬車両の迅速な切り換えが生じる。
【0014】
さらに、本発明の有利な実施の形態で、荷役手段の負荷区分が、補助力装置により、運転台から旋回可能であると、荷役手段の負荷区分を出し入れする際の、本発明による構内運搬車両の安全かつ簡単な操作可能性が生じる。
【0015】
連結装置がロードキャリアに配置されていると、特別な利点が達成可能である。連結装置は、ロードキャリアに、相応の折りたたみ可能な負荷区分の間に簡単に配置されることができ、この場合、ロードキャリアにより簡単に連結装置の高さ調節可能性が達成可能である。
【0016】
有利には、当該構内運搬車両が、電気的な駆動系を備え、運転台が、操舵可能なドライブホイールが設けられたフロント側の駆動部と、リア側のフレーム区分との間に配置されており、当該構内運搬車両が、リア側のフレーム区分の領域にロードローラを備える。本発明による構内運搬車両のこの構造は、トラクタの典型的な構造に相当する。これにより、本発明による構内運搬車両は簡単に、今あるトラクタから派生し得る。この種の構内運搬車両は、短い軸距を有しており、かつトラクタとしての機能時に荷役手段の負荷区分が鉛直に旋回されることにより構内運搬車両のコンパクトな寸法を可能にする。
【0017】
本発明の有利な実施の形態では、リア側のフレーム区分に、エネルギ供給装置、特にバッテリブロックを収容するためのバッテリコンパートメントが配置されている。
【0018】
駆動部の領域に、エネルギ供給装置、特にバッテリブロックを収容するためのバッテリコンパートメントが配置されていると、特別な利点が達成可能である。
【0019】
この場合、折りたたみ可能な負荷区分および連結装置が設けられたリフト装置が、リア側のフレーム区分の領域に配置されていると、特別な利点が生じる。これにより、フォークリフトとしての構内運搬車両の機能時、バッテリコンパートメント内に配置されたエネルギ供給装置を備える、リフト装置とは反対側に配置された駆動部は、カウンタウェイトの機能を有する。これにより、搬送車両の安全な荷積みおよび荷卸しが可能である。しかし、リフト装置および/または連結装置を駆動部の領域に配置することも可能である。これにより、この配置では、フォークリフトとしての構内運搬車両の機能時、バッテリコンパートメントがカウンタウェイトとして機能する。
【0020】
有利には、リフト装置が、定置の固定マストを備え、該固定マスト内に、ロードキャリアがリフトドライブ、特にハイドロリックシリンダにより上下運動可能に配置されている。この種のリフト装置は、低い構成手間を有しており、かつ構内運搬車両により牽引される搬送用トレーラに荷を積み卸しするための揚高を簡単に可能にする。
【0021】
本発明の有利な実施の形態では、本発明による構内運搬車両の運転台が、立ったオペレータのためのプラットフォームとして形成されている。立席式のプラットフォームとして形成された運転台により、車両縦方向での構内運搬車両のコンパクトな寸法が達成可能である。これに加えて、立席式のプラットフォームとして形成される運転台では、オペレータのための低い乗り込み高さが達成可能であり、この場合、構内運搬車両は人間工学的に優れている。
【0022】
本発明による構内運搬車両は、最大900mm、有利には最大800mmの全幅を有する。これは、本発明による構内運搬車両が派生するトラクタの典型的な幅に相当する。
【0023】
荷役手段の負荷区分が水平位置にあるとき、本発明による構内運搬車両が、最大1800mm、有利には最大1700mmの全長を有する限り、狭い搬送路上での、企業内部での物品搬送および物流、特に生産プラント内の生産ラインの物資供給と、狭小な積み卸し場でのトレーラの荷積みおよび荷卸しとを可能にするコンパクトな構内運搬車両が達成される。
【0024】
本発明による構内運搬車両が、最大150mm、有利には最大135mmの乗り込み高さを有する限り、オペレータの乗り降りを容易くする人間工学的な利点が生じる。
【0025】
さらに、本発明による構内運搬車両は、1250mmの最大揚高を有する。このような揚高は、固定マストと、固定マスト内に配置されるロードキャリアとにより形成されているリフトフレームにより、僅かな構成手間で達成され得る。この場合、この揚高により、トレーラの荷積みおよび荷卸しが可能となる。
【0026】
本発明の有利な実施の形態では、ロードキャリアがフォークキャリアとして形成されており、該フォークキャリアに、荷役手段の、側方に間隔を置いた折りたたみ可能な2つの負荷区分が旋回可能に支承されている。これにより、フォーク状の荷役手段を形成する折りたたみ可能な両負荷区分が直接、フォークキャリアとして形成されたロードキャリアに旋回可能に支承されているので、僅かな構成手間が達成される。
【0027】
本発明の有利な実施の形態では、ロードキャリアがフォークキャリアとして形成され、荷役手段が、側方に間隔を置いた2つのフォークアームにより形成されており、該フォークアームがそれぞれ1つのフォーク背部を備え、該フォーク背部に負荷区分が旋回可能に支承されており、かつ該フォーク背部によりフォークアームがフォークキャリアに取り付け可能である。これにより、フォーク状の荷役手段は、フォーク背部に旋回可能に支承されているそれぞれ1つの折りたたみ可能な負荷区分を備える2つのフォークアームにより形成され、フォークアームは、フォーク背部により、フォークキャリアとして形成されたロードキャリアに取り付けられている。さらに、例えばフォークキャリアに側方にスライド可能に取り付けられていることができるこの種の折りたたみ可能なフォークアームにより、両負荷区分の側方の間隔が、フォーク状の荷役手段の、それぞれ異なる積載担体、例えばパレット、ロールコンテナまたは小型部品用容器への適合を達成するために、簡単に変更され得る。
【0028】
本発明のその他の利点および詳細については、概略図に示す実施の形態を参照しながら詳説する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0029】
図1には、本発明による構内運搬車両(Flurfoerderzeug)1が斜視図で示されている。構内運搬車両1は、車両縦方向で見てフロント側の駆動部2を有する。駆動部2内には、少なくとも1つの操舵可能なドライブホイール3が配置されている。本発明による構内運搬車両1は、電気的な駆動系を備え、かつ駆動部2内に配置されドライブホイール3に作用結合した図示しない電気的なドライブモータおよびステアリングモータを備える。さらに駆動部2内には、パワー電子ユニットおよび常用ブレーキが配置され得る。駆動部2内に、または駆動部2に隣接してバッテリコンパートメント6が配置されている。バッテリコンパートメント6内には、電気的な駆動系のエネルギ供給装置、例えばバッテリブロックが配置され得る。
【0030】
駆動部2およびバッテリコンパートメント6に続いて、構内運搬車両1は、立席式のプラットフォーム5により形成されている運転台4を有する。運転台4に隣接して、リア側のフレーム区分25が形成されている。リア側のフレーム区分25には、ロードローラ7が設けられている。
【0031】
構内運搬車両1を操作するために、駆動部2の上面に配置されているハンドルに似た操縦装置8が設けられている。
【0032】
リア側のフレーム区分25には、またはリア側のフレーム区分25に隣接して、本発明による構内運搬車両1にリフト装置9が設けられている。リフト装置9は、定置の固定マスト(Standmast)10を備えるリフトフレーム(Hubgeruest)として形成されている。固定マスト10は、車両横方向で互いに間隔を置き鉛直に配置された2つの固定マストプロフィル10a,10bを有する。固定マストプロフィル10a,10bは、例えばリア側のフレーム区分25に固定されている。固定マストプロフィル10a,10b内には、プレート状のフォークキャリア(Gabeltraeger)として形成されたロードキャリア(Lasttraeger)11が、図示しないガイドローラにより上下運動可能に配置されている。ロードキャリア11の上昇および下降のために、例えばリフトシリンダとして形成されたリフトドライブ12が設けられている。リフトドライブ12は、リフト手段13、例えばリフトチェーンによりロードキャリア11に結合されている。
【0033】
ロードキャリア11は、荷重を受けるフォーク状の荷役手段(Lastaufnahmemittel)14を受容するために役立つ。荷役手段14は、図1に示す実施の形態では、側方に間隔を置いた2つのフォークアーム(Gabelzinke)により形成されている。両フォークアームは、それぞれ1つの鉛直のフォーク背部14aを有する。フォーク背部14aにより、フォークアームは、フォークキャリアとして形成されたロードキャリア11に取り付け可能である。さらにフォークアームは、それぞれ1つの負荷区分14bを有する。負荷区分14bは、本発明により、実質的に水平の旋回軸15を中心として旋回可能にフォーク背部14aに支承されている。この場合、両フォークアームはフォーク背部14aにより、フォークキャリアとして形成されたロードキャリア11に、側方にスライド可能に配置されていることができる。
【0034】
負荷区分14bを旋回もしくは揺動させるために、対応するフォークアームのフォーク背部14aに、旋回軸15を形成する支承ピンのための支承孔が形成されていることができる。この場合、負荷区分14bには、フォーク状の拡張部が設けられている。フォーク状の拡張部は、支承ピンのための対応する受容部を形成する。
【0035】
この場合、負荷区分14bは、例えばハイドロリックシリンダ17として形成された補助力装置16により、図2に実線で示した水平位置と、図2に破線で示した鉛直位置との間で旋回可能である。
【0036】
この場合、ハイドロリックシリンダ17として形成された補助力装置16は、例えばシリンダチューブ17aにより、対応するフォーク背部14aに取り付けられており、かつ伸縮可能なピストンロッド17bにより、それぞれのフォークアームの負荷区分14bのレバーアーム18に作用結合している。
【0037】
本発明の、図2に示す実施の形態では、フォーク状の荷役手段14は、側方に間隔を置き、直接、フォークキャリアとして形成されたロードキャリア11に旋回可能に取り付けられている2つの負荷区分14bにより形成されている。この場合、負荷区分14bを旋回もしくは揺動させるために、ロードキャリア11に、旋回軸15を形成する支承ピンのためのそれぞれ1つの支承孔が形成されていることができる。この場合、負荷区分14bには、フォーク状の拡張部が設けられている。拡張部は、支承孔のための対応する収容部を形成する。補助力装置16がハイドロリックシリンダとして形成されている場合、ハイドロリックシリンダのピストンロッドが、対応する負荷区分14bに、対応するレバーアームにより作用結合し、かつハイドロリックシリンダのシリンダチューブが、フォークキャリアとして形成されたロードキャリア11に取り付けられていると、負荷区分14bは簡単に旋回され得る。例えばハイドロリックシリンダとして形成された補助力装置16を1つだけ設けることも可能である。この唯一の補助力装置16は、ロードキャリア11に取り付けられ、両負荷区分14bに作用結合している。
【0038】
本発明により、図1に示す実施の形態および図2に示す実施の形態において、さらにリフト装置9の領域に、トレーラ20を運搬するための連結装置20が設けられている。この場合、連結装置20は、鉛直方向に間隔を置いた複数のフランジプレート21を有する。フランジプレート21内には、カップリングピン22が配置され得る。この場合、連結装置20は、例えばロードキャリア11に、両フォークアームのフォーク背部14a(図1)の間もしくは荷役手段14の折りたたみ可能な負荷区分14b(図2)の間に配置され、固定されている。連結装置20は、手動操作されるか、または適当な操作機構により運転台4から操作することができる自動的なカップリング装置として形成されていることができる。
【0039】
補助力装置16により、荷役手段14の、旋回軸15を中心として旋回可能に支承された負荷区分14bは、図1に示す実施の形態でも、図2に示す実施の形態でも、図2に示す水平位置から、破線で示す鉛直位置へと旋回可能である。
【0040】
荷役手段11の負荷区分14bの鉛直位置では、本発明による構内運搬車両1の連結装置20に、単数または複数のトレーラが掛着もしくは連結されることができ、これにより、本発明による構内運搬車両1は、車両縦方向にコンパクトな寸法でトレーラの牽引を可能にし、これにより生産プラント内の狭い搬送路上での物品搬送および物流、ひいては生産プラント内での生産ラインの物資供給のために適したトラクタの機能を有する。
【0041】
荷役手段14の負荷区分14bの水平位置では、本発明による構内運搬車両1は、駆動部2と、バッテリコンパートメント6内に配置されるバッテリブロックとが、カウンタウェイトとして働くフォークリフトの機能を有する。この場合、リフト装置9と、フォークキャリアとして形成された上下運動可能なロードキャリア11に配置されているフォーク状の荷役手段14とにより、トレーラは荷積み、荷卸しされ得る。この場合、リフト装置9は、固定マスト10と、固定マスト10内に上下運動可能に配置されるロードキャリア11とを備える構成に基づいて、トレーラの荷積みおよび荷卸しのために十分な揚高を有する。
【0042】
補助力装置16およびリフトドライブ12の操作のために、相応の操作装置、例えば操縦装置8に配置されるスイッチが設けられている。これにより、折りたたみ可能な負荷区分14bが設けられたロードキャリア11は、運転台4から上昇および下降され、荷役手段14の負荷区分14bは、運転台4から出し入れ自在に旋回されることができる。これにより、本発明による構内運搬車両1は、運転台4から操作され得る。これにより、本発明による構内運搬車両1は、人間工学的に優れた簡単かつ確実な操作可能性を有する。
【0043】
リフトドライブ12をリフトシリンダとして形成し、補助力装置16をハイドロリックシリンダ17として形成した場合、これらは、電気的に駆動される図示しないハイドロリックユニットにより供給可能である。ハイドロリックユニットは、リア側のフレーム区分25の領域または駆動部2内に配置され得る。
【0044】
リフト装置9および連結装置20がリア側に、リア側のフレーム区分25の領域に配置されている、本発明による構内運搬車両1の図示の実施の形態とは異なり、リフト装置9および連結装置20がフロント側に、駆動部2の領域に配置されてもよい。
【0045】
加えて、連結装置20をリア側に、リア側のフレーム区分25に配置し、かつリフト装置9をフロント側に、駆動部2に配置するか、またはリフト装置9をリア側に、リア側のフレーム区分25に配置し、かつ連結装置20をフロント側に、駆動部2に配置することも可能である。
【0046】
駆動部2にバッテリコンパートメント6を配置する代わりに、バッテリコンパートメント6をリア側のフレーム区分25に配置してもよい。
【0047】
この場合、本発明による構内運搬車両1は、図1および図2に示したように駆動部2およびリア側のフレーム区分25ならびに両者の間に配置された運転台4を備えるトラクタから簡単に派生し得る。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明による構内運搬車両の第1の実施の形態の斜視図である。
【図2】本発明による構内運搬車両の第2の実施の形態の側面図である。
【符号の説明】
【0049】
1 構内運搬車両
2 駆動部
3 ドライブホイール
4 運転台
5 プラットフォーム
6 バッテリコンパートメント
7 ロードローラ
8 操縦装置
9 リフト装置
10 固定マスト
10a,10b 固定マストプロフィル
11 ロードキャリア
12 リフトドライブ
13 リフト手段
14 荷役手段
14a フォーク背部
14b 負荷区分
15 旋回軸
16 補助力装置
17 ハイドロリックシリンダ
17a シリンダチューブ
17b ピストンロッド
18 レバーアーム
20 連結装置
21 フランジプレート
22 カップリングピン
25 リア側のフレーム区分

【特許請求の範囲】
【請求項1】
フォーク状の荷役手段が設けられた上下運動可能なロードキャリアを備えるリフト装置と、トレーラを運搬するための連結装置とを備える構内運搬車両において、前記荷役手段(14)が、実質的に水平の旋回軸(15)を中心に旋回可能に支承されている少なくとも1つの負荷区分(14b)を備えることを特徴とする、構内運搬車両。
【請求項2】
連結装置(20)がリフト装置(9)の領域に配置されている、請求項1記載の構内運搬車両。
【請求項3】
連結装置(20)が高さ調節可能である、請求項1または2記載の構内運搬車両。
【請求項4】
荷役手段(14)の負荷区分(14b)が、水平位置と鉛直位置との間で旋回可能である、請求項1から3までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項5】
荷役手段(14)の負荷区分(14b)が、補助力装置(16)、特にハイドロリックシリンダ(17)により旋回可能である、請求項1から4までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項6】
荷役手段(14)の負荷区分(14b)が、補助力装置(16)により、運転台(4)から旋回可能である、請求項5記載の構内運搬車両。
【請求項7】
連結装置(20)がロードキャリア(11)に配置されている、請求項1から6までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項8】
当該構内運搬車両(1)が、電気的な駆動系を備え、運転台(4)が、操舵可能なドライブホイール(3)が設けられたフロント側の駆動部(2)と、リア側のフレーム区分(25)との間に配置されており、当該構内運搬車両(1)が、リア側のフレーム区分(25)の領域にロードローラ(7)を備える、請求項1から7までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項9】
リア側のフレーム区分(25)の領域に、エネルギ供給装置、特にバッテリブロックを収容するためのバッテリコンパートメント(6)が配置されている、請求項8記載の構内運搬車両。
【請求項10】
駆動部(2)の領域に、エネルギ供給装置、特にバッテリブロックを収容するためのバッテリコンパートメント(6)が配置されている、請求項8記載の構内運搬車両。
【請求項11】
リフト装置(9)が、リア側のフレーム区分(25)の領域に配置されている、請求項8から10までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項12】
リフト装置(9)が、定置の固定マスト(10)を備え、該固定マスト(10)内に、ロードキャリア(11)がリフトドライブ(12)、特にリフトシリンダにより上下運動可能に配置されている、請求項1から11までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項13】
運転台(4)が、立ったオペレータのためのプラットフォーム(5)を備える、請求項8から12までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項14】
当該構内運搬車両(1)が、最大900mm、有利には最大800mmの全幅を有する、請求項1から13までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項15】
荷役手段(14)の負荷区分(14b)が水平位置にあるとき、当該構内運搬車両(1)が、最大1800mm、有利には最大1700mmの全長を有する、請求項1から14までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項16】
当該構内運搬車両(1)が、最大150mm、有利には最大135mmの乗り込み高さを有する、請求項1から15までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項17】
当該構内運搬車両(1)が、1250mmの最大揚高を有する、請求項1から16までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項18】
ロードキャリア(11)がフォークキャリアとして形成されており、該フォークキャリアに、荷役手段(14)の、側方に間隔を置いた折りたたみ可能な2つの負荷区分(14b)が旋回可能に支承されている、請求項1から17までのいずれか1項記載の構内運搬車両。
【請求項19】
ロードキャリア(11)がフォークキャリアとして形成され、荷役手段(14)が、側方に間隔を置いた2つのフォークアームにより形成されており、該フォークアームがそれぞれ1つのフォーク背部(14a)を備え、該フォーク背部(14a)に負荷区分(14b)が旋回可能に支承されており、かつ該フォーク背部(14a)によりフォークアームがフォークキャリアに取り付け可能である、請求項1から17までのいずれか1項記載の構内運搬車両。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2009−149443(P2009−149443A)
【公開日】平成21年7月9日(2009.7.9)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−322119(P2008−322119)
【出願日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(508372618)
【氏名又は名称原語表記】STILL SAS
【住所又は居所原語表記】6 Boulevard Michael Faraday, Serris, F−77716 Marne La Vallee − Cedex 4, France
【Fターム(参考)】