説明

レイアウトパタン生成装置及びプログラム

【課題】デザインルールチェックの妥当性を正しく確認するために用いるレイアウトパタンを簡易に生成することができるようにする。
【解決手段】図形入力部24によって、半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成されたOKパタンの入力を受け付ける。基準位置指定部28によって、OKパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける。検証パタン生成部34によって、OKパタンの基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、作図基準を満足しないNGパタンを生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レイアウトパタン生成装置及びプログラムに係り、特に、半導体装置のレイアウトパタンを生成するレイアウトパタン生成装置及びプログラムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、LSI設計において、LSIのレイアウトが作図基準通りに作成されているかを確認するために、作図基準を違反しているレイアウト箇所に対してエラーをレポートするデザインルールチェック(以降DRCと表記する)を実施している。
【0003】
DRCは、チェックの規則や手順が記述された検証ルールを入力とし、それに従ってレイアウト内の作図基準に違反している箇所を検出し報告する。
【0004】
DRCは、作図基準を違反している全てのレイアウトについて正確に検出し報告する必要があるが、違反していないレイアウトについては何も報告されるべきではなく、その正確性は入力である検証ルールに記述された規則や手順に依存する。
【0005】
検証ルールに正しい規則や手順が記述されているかどうかを確認するためには、作図基準違反が存在しないレイアウトパタン(以降、OKパタンと表記する)に対してDRCを実施して違反箇所が報告されない事、及び作図基準違反が存在するレイアウトパタン(以降NGパタンと表記する)に対してDRCを実施して違反箇所と違反内容が報告される事を確認する必要がある。
【0006】
また、NGパタンについては、実際のレイアウトの複雑な組み合わせに対して作図基準違反を正確に検出することを確認するために、実際のレイアウトデータ内で想定されるレイアウトパタンの組み合わせの全てをNGパタンとして作成する必要がある。
【0007】
また、一般的にひとつのプロセスに対する作図基準の項目は複数存在するため、作図基準の各項目についてOKパタンとNGパタンのレイアウト(以降OKパタンとNGパタンを合わせて検証パタンと表記する)を作成し、検証パタンに対してDRCを実行しその結果を確認する事で検証ルールの妥当性を確認する必要がある。
【0008】
ここで、LSIレイアウト検証ルールのミスをチェックするためのテストデータを自動的に生成する技術が知られている(特許文献1、2)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0009】
【特許文献1】特開平6−290235号公報
【特許文献2】特開平10−063699号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
しかしながら、ひとつのプロセスに対する作図基準の項目の数が非常に多いため、作図装置を用いた手作業による検証パタンの作成には非常に多くの時間を要する、という問題がある。
【0011】
また、レイアウトデータで想定されるレイアウトパタンであるにもかかわらずNGパタンとして作成しなかった場合には、DRCによる作図違反の検出漏れを確認する事ができず、作図基準違反が存在するレイアウトデータが不良品として流出してしまう、という問題がある。
【0012】
また、上記特許文献1、2に記載の技術では、検証ルールからパタンを自動的に生成しているため、生成されたパタンを用いても、検証ルール自体の妥当性を正しく確認することができない、という問題がある。
【0013】
本発明は、上記の問題点を解決するためになされたもので、デザインルールチェックの妥当性を正しく確認するために用いるレイアウトパタンを簡易に生成することができるレイアウトパタン生成装置及びプログラムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
上記の目的を達成するために本発明に係るレイアウトパタン生成装置は、半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成された基準レイアウトパタンの入力を受け付けるパタン入力手段と、前記基準レイアウトパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける基準指定手段と、前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する生成手段と、を含んで構成されている。
【0015】
本発明に係るプログラムは、コンピュータを、半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成された基準レイアウトパタンの入力を受け付けるパタン入力手段、前記基準レイアウトパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける基準指定手段、及び前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する生成手段として機能させるためのプログラムである。
【0016】
本発明によれば、パタン入力手段によって、半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成された基準レイアウトパタンの入力を受け付ける。基準指定手段によって、前記基準レイアウトパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける。
【0017】
そして、生成手段によって、前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する。
【0018】
このように、基準レイアウトパタンに対して指定された、作図基準を満足する基準箇所について変更を加えることにより、作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成することができるため、デザインルールチェックの妥当性を正しく確認するために用いるレイアウトパタンを簡易に生成することができる。
【発明の効果】
【0019】
以上説明したように、本発明のレイアウトパタン生成装置及びプログラムによれば、基準レイアウトパタンに対して指定された、作図基準を満足する基準箇所について変更を加えることにより、作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成することができるため、デザインルールチェックの妥当性を正しく確認するために用いるレイアウトパタンを簡易に生成することができる、という効果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【0020】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係る検証ルールテスト装置の構成を示す概略図である。
【図2】本発明の第1の実施の形態に係る検証ルールテスト装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図3】作図基準書の一例を示す図である。
【図4】OKパタンの一例を示す図である。
【図5】(A)〜(C)OKパタンにマーカーを配置した例を示す図である。
【図6】NGパタンの一例を示す図である。
【図7】OKパタンからNGパタンのバリエーションを生成する様子を示す図である。
【図8】OKパタンからNGパタンのバリエーションを生成する様子を示す図である。
【図9】OKパタンからNGパタンのバリエーションを生成する様子を示す図である。
【図10】本発明の第1の実施の形態に係る検証ルールテスト装置における処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図11】本発明の第2の実施の形態に係る検証ルールテスト装置の構成を示す機能ブロック図である。
【図12】トポロジの一例を示す図である。
【図13】トポロジにマーカーを配置した例を示す図である。
【図14】トポロジから生成したOKパタンの一例を示す図である。
【図15】本発明の第2の実施の形態に係る検証ルールテスト装置における処理ルーチンの内容を示すフローチャートである。
【図16】(A)OKパタンの一例を示す図、及び(B)NGパタンの一例を示す図である。
【図17】(A)OKパタンの一例を示す図、及び(B)NGパタンの一例を示す図である。
【図18】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、及び(C)NGパタンの一例を示す図である。
【図19】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、及び(D)NGパタンの一例を示す図である。
【図20】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、及び(D)NGパタンの一例を示す図である。
【図21】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、(D)NGパタンの一例を示す図、及び(E)NGパタンの一例を示す図である。
【図22】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、及び(D)NGパタンの一例を示す図である。
【図23】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、及び(D)NGパタンの一例を示す図である。
【図24】(A)OKパタンの一例を示す図、(B)NGパタンの一例を示す図、(C)NGパタンの一例を示す図、(D)NGパタンの一例を示す図、及び(E)NGパタンの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0021】
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。なお、検証パタンを生成すると共に、検証ルールが妥当であるか否かを確認するための検証ルールテスト装置に本発明を適用した場合を例に説明する。
【0022】
図1に示すように、第1の実施の形態に係る検証ルールテスト装置10は、制御部12と、記憶部14と、入力部16と、表示部18とを備えるコンピュータで構成されている。制御部12は、CPUや当該CPUと他の構成要素との間のインターフェイス部等を備えており、検証ルールテスト装置10の動作を統括的に制御する。記憶部14は、ハードディスクや、フレキシブルディスク等の検証ルールテスト装置10に着脱可能な記憶媒体を備えており、検証ルールテスト装置10に、レイアウト検証用ルールファイルのテストを実行させるためのテストプログラムを記憶している。入力部16は、キーボード等で構成されており、検証ルールテスト装置10のユーザからのデータ入力を受け付ける。表示部18は、液晶表示装置等から構成されており、各種情報を表示する。
【0023】
制御部12は、記憶部14からテストプログラムを読み出して実行する。これにより、検証ルールテスト装置10の内部には複数の機能ブロックが形成される。図2はこれらの機能ブロックを示す図である。図2に示されるように、検証ルールテスト装置10は、検証ルール入力部20、検証ルール格納部22、図形入力部24、OKパタン格納部26、基準位置指定部28、基準位置格納部30、検証パタン生成部32、検証パタン格納部34、ルール判定部36、エラー図形格納部38、及び図形表示部40を備えている。なお、ルール判定部36が、検証手段の一例であり、図形表示部40が、検証結果出力手段の一例である。
【0024】
検証ルール入力部20は、ユーザが作図基準書を見ながら作成した、DRCがレイアウトデータのチェックを行う際の規則や手順を、レイアウト検証用ルールファイルとして受け付ける。検証ルール格納部22は、入力されたレイアウト検証用ルールファイルを格納する。設計工程にてDRCを実行する場合は、検証ルール格納部22に格納された規則や手順に従いDRCが実施される。
【0025】
作図基準書は、プロセス毎に存在するレイアウトパタンの作図基準書であり、各作図層の基準値が記載されている文書である。一般的に、作図基準書には、プロセスのマスク工程に対応する全ての作図層について、幅の最小値や、間隔の最小値、図形間の余裕の最小値等、レイアウトを作成する際に守らなくてはならない作図上の値(作図基準)が全て記載されている。作図基準の記述例を図3に示す。
【0026】
図形入力部24は、表示部18に図形を表示すると共に、ユーザが作図基準書を見ながら入力部16を操作することにより、作図基準書内の全ての基準項目について、基準値通りのOKパタンを作成させて、作成されたOKパタンの入力を受け付ける。例えば、作図基準の項目として、レイヤAの幅が2.0μm、レイヤAとBの間隔が0.5μm、レイヤAとCの余裕が1.0μmであることが定められている場合、図4に示すように、作図基準の各項目を満足するようなレイアウトパタンが作成される。
【0027】
OKパタン格納部26は、入力されたOKパタンを格納する。
【0028】
基準位置指定部28は、表示部18に入力されたOKパタンの図形を表示すると共に、ユーザが入力部16を操作することにより、作図基準書内の1つの基準項目について基準値を満足するように作成されている部分を、基準箇所として指定する共に、基準項目に該当する作図レイヤの名称、作図基準の種類、及び作図基準の数値を指定する入力を受け付ける。
【0029】
例えば、図5(A)〜(C)に示すように、OKパタンに対して作図基準を満足する位置を示す目印(以降マーカーと表記する)を1対配置することにより、基準箇所を1つ指定する。本実施の形態では、便宜的にマーカーの形を矢印とする。当該マーカーは、OKパタンのどの端部について作図基準を満たしているのかを意味する規則を持つ。例えば、矢印の最も長い辺が、作図基準を満たしているパタンの端部を示すとのルールとする。また、マーカーは、どのレイヤに対する基準を示しているかの情報を持つことができる。また、上記図5(A)〜(C)に示すように複数の基準項目がある場合には、基準項目毎に、1つのマーカーを配置したOKパタンが得られる。
【0030】
上記図5(A)では、レイヤAの幅が2.0μmであるという作成基準の項目を満足する位置に、マーカーが配置された場合を示しており、マーカーには、指定対象レイヤの名称として、「レイヤA」という情報が与えられる。
【0031】
上記図5(B)では、レイヤAとBの間隔が0.5μmであるという作成基準の項目を満足する位置に、マーカーが配置された場合を示しており、左側のマーカーには、指定対象レイヤの名称として、「レイヤA」との情報が与えられ、右側のマーカーには、指定対象レイヤの名称として、「レイヤB」との情報が与えられる。
【0032】
上記図5(C)では、レイヤAとCの余裕が1.0μmであるという作成基準の項目を満足する位置に、マーカーが配置された場合を示しており、上側のマーカーには、指定対象レイヤの名称として、「レイヤA」との情報が与えられ、下側のマーカーには、指定対象レイヤの名称として、「レイヤC」との情報が与えられる。
【0033】
基準位置格納部30は、基準箇所が指定された基準項目毎に、入力された基準箇所の位置(マーカーの配置)を、OKパタンと共に格納する。
【0034】
検証パタン生成部32は、基準位置格納部30に格納された、全ての基準箇所の各々について、OKパタンとマーカーを元に、全てのバリエーションのNGパタンを生成する。
【0035】
NGパタンは、まずOKパタンと、OKパタンに付与されているマーカーとを1つの単位として、それを複製し、複製したレイアウトパタンにて、マーカーが示す、作図基準を満たしている端部をもつ図形のうち、マーカーが情報として持っている作図レイヤと同じレイヤで描かれた図形に対し、マーカーが示す端部(マーカーの最も長い辺)に対して直交する方向に当該端部を移動させて、NGパタンのバリエーションを生成する。
【0036】
端部を移動させる場合の移動量のバリエーションは、1作図単位だけ右(上)へ移動、1作図単位だけ左(下)へ移動、2つのマーカーが示す端部が重なるだけ移動、及び2つのマーカーの位置関係が逆転するだけ移動の4種類である。よって1つのOKパタンに対して、最大4つのバリエーションのNGパタンを生成する。
【0037】
上記図5(C)の例に対してNGパタンを生成した場合のバリエーションを図6(A)〜(D)に示す。なお、マーカーが付与された端部を移動してレイアウトのバリエーションを作成する場合、1対のマーカーの内どちらか一方のマーカーが配置された辺(端部)を有する図形のみを動かせばよい。ここでは、レイヤCをレイヤ情報として持つ下側のマーカーが示す端部を有するレイヤCの図形を移動する場合の例を示す。
【0038】
図6(A)では、レイヤCの上端を1作図単位だけ上に移動させ、レイヤAとCの余裕が、作図基準値より1作図グリッドだけ小さいレイアウトをNGパタンとして生成する。なお、上側のマーカーはレイヤ情報として「レイヤA」を持つため、レイヤAの図形の端部がマーカーに合わせて移動する事はない。下側のマーカーはレイヤ情報として「レイヤA」を持つため、「レイヤD」の上端がマーカーに合わせて移動する事はない。
【0039】
図6(B)では、レイヤCの上端を1作図単位だけ下に移動させ、レイヤAとCの余裕が、作図基準値より1作図グリッドだけ大きいレイアウトをNGパタンとして生成する。なお、上側のマーカーはレイヤ情報として「レイヤA」を持つため、レイヤAの図形の端部がマーカーに合わせて移動する事はない。下側のマーカーはレイヤ情報として「レイヤA」を持つため、「レイヤD」の上端がマーカーに合わせて移動する事はない。
【0040】
図6(C)では、レイヤCの上端を、上側のマーカーの位置まで移動させ、レイヤAとレイヤCの位置が一致するレイアウト(レイヤAとCの余裕が0となるレイアウト)をNGパタンとして生成する。
【0041】
図6(D)では、レイヤCの上端を、上側のマーカーの位置よりさらに1作図単位だけ上に移動させ、レイヤAとレイヤCの位置関係を逆転させたレイアウトをNGパタンとして生成する。
【0042】
検証パタン生成部32は、上記と同様に、基準位置格納部30に格納された、全ての基準箇所の各々について、図7〜図9に示すように、OKパタンとマーカーを元に、全てのバリエーションのNGパタンを生成する。
【0043】
全ての基準項目の各々について、検証パタン生成部32で生成されたNGパタンの全てのバリエーションは、検証パタン格納部34に格納される。また、対応するOKパタンについても、検証パタン格納部34に格納される。
【0044】
ルール判定部36は、DRCを実施して、LSI設計工程において、LSIのレイアウトデータが作図基準書通りに作成されているかどうかを、検証ルール格納部22に記述された規則や手順に則ってチェックする。ルール判定部36は、検証ルール格納部22の手順に従い、検証パタン格納部34に格納された全ての検証パタン(OKパタン及びNGパタン)について作図基準違反の有無をチェックし、作図基準に違反しているパタンの位置をエラー図形としてエラー図形格納部38に格納する。
【0045】
図形表示部40は、検証パタン格納部34に格納された全ての検証パタン(OKパタン及びNGパタン)とエラー図形格納部38に格納されたDRCのエラー図形を重ねて、表示部18に表示させる。
【0046】
ユーザは、表示部18に表示された検証パタンの内、OKパタンとNGパタン、及びエラー図形を確認する事により、検証ルール格納部22のレイアウト検証用ルールファイルの内容の妥当性を確認することができる。
【0047】
すなわち、図形表示部40により表示された検証パタンの内、OKパタンの位置にDRCのエラー図形が表示されておらず、かつNGパタンの作図基準違反の位置にDRCのエラー図形が表示されている場合(以降、検証ルールと検証パタンの一致と表記する)は、DRCを実施する際の規則と手順、すなわち検証ルール格納部22に格納された内容が正しいことを確認できる。
【0048】
検証ルールと検証パタンの一致が取れていない場合は、検証ルール格納部22に格納されたDRCの規則や手順を修正し、再度、ルール判定部36により、検証パタン格納部34の検証パタンに対してDRCを実施して、図形表示部40により表示された結果を確認する。最終的に検証ルールと検証パタンの一致が取れるまで、レイアウト検証用ルールファイルの修正及びDRCの実施を繰り返す。
【0049】
次に、本実施の形態に係る検証ルールテスト装置10の作用について説明する。まず、ユーザが、作図基準書を見ながら入力部16を操作して、レイアウト検証用ルールファイルを作成し、検証ルールテスト装置10に入力する。入力されたレイアウト検証用ルールファイルは、検証ルール格納部22に格納される。そして、制御部12においてテストプログラムが実行されることにより、図10に示す処理ルーチンが実行される。
【0050】
ステップ100で、OKパタンの図形入力処理を行う。表示部18に、レイアウトパタンの作成画面を表示すると共に、ユーザによる入力部16の操作により作成されたOKパタンの入力を受け付ける。ステップ102では、上記ステップ100で入力されたOKパタンを、OKパタン格納部26に格納する。
【0051】
次のステップ104では、基準箇所の指定処理を行う。表示部18に、入力されたOKパタンを表示すると共に、基準項目毎に、ユーザによる入力部16の操作により指定されたマーカーの配置を受け付ける。ステップ106では、上記ステップ104で指定されたマーカーの配置を、OKパタンと共に基準位置格納部30に格納する。
【0052】
そして、ステップ108において、基準項目毎に、OKパタンを、NGパタンのバリエーションの数だけ複製し、上記ステップ106で指定されたマーカーの配置に基づいて、複製されたそれぞれのOKパタンに対して所定の変更を加えて、全てのバリエーションのNGパタンを生成し、生成されたNGパタンを、OKパタンと共に検証パタン格納部34に格納する。
【0053】
次のステップ110では、検証ルール格納部22から、レイアウト検証用ルールファイルを読みこみ、ステップ112において、上記ステップ110で読み込んだレイアウト検証用ルールファイルに従って、検証パタン格納部34に格納された全てのOKパタン及びNGパタンに対して、DRCを実施する。
【0054】
そして、ステップ114において、上記ステップ112でのDRCの結果に基づいて、作図基準に違反しているパタンの位置をエラー図形としてエラー図形格納部38に格納する。
【0055】
次のステップ116では、検証パタン格納部34に格納された全てのOKパタン及びNGパタンと、エラー図形格納部38に格納されたエラー図形とを重ねて、表示部18に表示させて、処理ルーチンを終了する。
【0056】
ユーザは、表示部18の表示により、検証ルールと検証パタンとが一致しているか否かを確認し、検証ルールと検証パタンの一致が取れていない場合には、ユーザは、検証ルール格納部22に格納されたレイアウト検証用ルールファイルの規則や手順を修正する。
【0057】
以上説明したように、第1の実施の形態に係る検証ルールテスト装置によれば、入力されたOKパタンに対して指定された、作図基準を満足する基準箇所について、所定の変更を加えることにより、NGパタンを生成することができるため、デザインルールチェックの妥当性を正しく確認するために用いる検証パタンを簡易に生成することができる。
【0058】
また、作図基準通りに描かれたOKパタンを入力とする。一般的に、作図レイヤ名や作図基準値はプロセスによって変化するが、それらをOKパタンとして入力するため、検証ルールテスト装置の汎用性を高めることができ、その結果として、検証パタンを生成するための時間の短縮を図ることができる。
【0059】
また、LSIのレイアウト検証を行う場合において、LSIのレイアウトパタンにおける作図基準を満足する部分及び作図基準の数値を指定することにより、レイアウトデータで想定される全てのパタンをNGパタンとして発生させることができる。このため、作図基準の各項目に対してDRCがエラーを正常に検出できるかどうかを確認するために必要なNGパタンの作成の漏れを防ぐことができ、商品設計における設計基準違反の検出洩れによる不良品の流出を防止することができる。
【0060】
また、OKパタンが複雑なレイアウトパタンであっても、特定レイヤのNGパタンのバリエーションを生成する事が可能である。このため、チェックしたい基準に対して、複雑な前提条件(複雑な多数の認識レイヤで囲まれている場合や、周辺の作図基準が一定の値である事が前提となっている場合等)がある作図基準であっても、作図基準通りのレイアウトパタンを作成して入力することにより、容易に検証パタンを作成することができる。
【0061】
なお、上記の実施の形態では、OKパタンを作成して入力する場合を例に説明したが、これに限定されるものではなく、例えば、レイアウトデータをOKパタンとして使用するようにしてもよい。例えば、プロセス開発時のTEGのデータをそのままOKパタンとして使用してもよい。この場合には、検証パタンを生成するための時間をさらに短縮することができる。
【0062】
次に、第2の実施の形態について説明する。なお、第1の実施の形態と同様の構成となる部分については、同一符号を付して説明を省略する。
【0063】
第2の実施の形態では、ユーザが、作成基準における作図層の相対位置関係を守って作成したレイアウトを入力する点と、検証ルールテスト装置がOKパタンを生成している点とが、第1の実施の形態と異なっている。
【0064】
図11に示すように、第2の実施の形態に係る検証ルールテスト装置210は、検証ルール入力部20、検証ルール格納部22、図形入力部24、トポロジ格納部226、基準位置指定部28、基準位置格納部30、検証パタン生成部32、検証パタン格納部34、ルール判定部36、エラー図形格納部38、及び図形表示部40を備えている。
【0065】
図形入力部24は、表示部18にレイアウトパタンの作成画面を表示すると共に、ユーザが作図基準書を見ながら入力部16を操作することにより、作図基準書に定義された全ての基準項目について、基準書に記載されている各作図レイヤの相対位置関係を守ったレイアウトパタン(以降、トポロジと称する)を作成させて、作成されたトポロジの入力を受け付ける。トポロジを作成する場合は、基準書の各項目が示す作図レイヤの相対位置関係のみを満足する様に作成するが、作図基準の数値を満足する必要はない。作成したトポロジの例を図12に示す。なお、上記図12の例では、作図基準の項目として、レイヤAの幅が2.0μm、レイヤAとBの間隔が0.5μm、レイヤAとCの余裕が1.0μmであることが定められている。
【0066】
トポロジ格納部226は、図形入力部24によって作成された、作図基準書の各基準項目が示す相対位置関係を満足するトポロジを格納する。
【0067】
基準位置指定部28は、トポロジ格納部226に格納されたトポロジのレイアウトを表示部18に表示し、トポロジにおいて、作図基準書の項目が示す作図基準を満足すべき部分を基準箇所として指定すると共に、当該基準箇所における作図基準の種類及び作図基準の値を指定する入力を受け付ける。
【0068】
例えば、トポロジ格納部226に格納された全てのトポロジに対し、表示部18に表示されたトポロジにおいて、入力部16を操作して、対応する作図基準の項目に該当する位置を示すマーカーを配置する。マーカーの意味と用途は、上記の第1の実施の形態と同じであるが、加えて、作図基準の数値を指定する事により、基準値を情報として持つことができる。作図基準における、レイヤAとCの余裕が1.0μmであるという項目について、上記図12のトポロジに対してマーカーを配置した例を図13に示す。
【0069】
上記図13の例では、指定対象レイヤの名称として、上側のマーカーには「レイヤA」、下側のマーカーには「レイヤB」との情報が与えられる。また、マーカーには、それが示す位置の作図基準値が1.0μmであるとの情報が与えられる。
【0070】
トポロジに対して指定した各マーカーの情報は、それぞれトポロジと合わせて基準位置格納部30に格納される。
【0071】
検証パタン生成部32は、基準位置格納部30に格納された全てのトポロジについて、それぞれのトポロジが持つマーカーの配置と情報に従い、以下のように、OKパタンとNGパタンを生成する。
【0072】
まず、検証パタン生成部32は、トポロジとマーカーを複製し、マーカーの長辺と一致する図形の内、マーカーが持つレイヤ名と同じ図形について、その間隔が基準値となるよう図形の端部を移動し、これをOKパタンとする。作成されたOKパタンの例を、図14に示す。
【0073】
次に、検証パタン生成部32は、OKパタンとマーカーの位置及び情報を元に、全てのバリエーションのNGパタンを生成する。マーカーの情報を元にNGパタンを生成する方法は、上記の第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。作成されたOKパタンと全てのバリエーションのNGパタンは、検証パタン格納部34に格納される。
【0074】
次に、本実施の形態に係る検証ルールテスト装置210の作用について説明する。まず、ユーザが、作図基準書を見ながら入力部16を操作して、レイアウト検証用ルールファイルを作成し、検証ルールテスト装置10に入力する。入力されたレイアウト検証用ルールファイルは、検証ルール格納部22に格納される。そして、制御部12においてテストプログラムが実行されることにより、図15に示す処理ルーチンが実行される。なお、第1の実施の形態と同様の処理については、同一符号を付して詳細な説明を省略する。
【0075】
まず、ステップ250で、トポロジの図形入力処理を行う。表示部18に、レイアウトの作成画面を表示すると共に、ユーザによる入力部16の操作により作成されたトポロジの入力を受け付ける。ステップ252では、上記ステップ250で入力されたトポロジを、トポロジ格納部226に格納する。
【0076】
次のステップ254では、基準箇所の指定処理を行う。表示部18に、入力されたトポロジを表示すると共に、基準項目毎に、ユーザによる入力部16の操作により指定された、当該基準項目を満足すべき部分におけるマーカーの配置と、基準項目の種類及び基準値との入力を受け付ける。
【0077】
そして、ステップ256において、上記ステップ254で入力されたマーカーの配置を、トポロジと共に基準位置格納部30に格納する。
【0078】
そして、ステップ258において、基準項目毎に、上記ステップ254で入力されたマーカーの配置に基づいて、トポロジの基準箇所に対して、入力された基準値を満たすように変更を加えて、指定された基準項目を満足するOKパタンを生成する。
【0079】
次のステップ108では、基準項目毎に、上記ステップ258で当該基準項目について生成されたOKパタンを、NGパタンのバリエーションの数だけ複製し、上記ステップ254で入力されたマーカーの配置に基づいて、複製されたそれぞれのOKパタンに対して所定の変更を加えて、全てのバリエーションのNGパタンを生成し、生成されたNGパタンを、OKパタンと共に検証パタン格納部34に格納する。
【0080】
次のステップ110では、検証ルール格納部22から、レイアウト検証用ルールファイルを読みこみ、ステップ112において、上記ステップ110で読み込んだレイアウト検証用ルールファイルに従って、検証パタン格納部34に格納された全てのOKパタン及びNGパタンに対して、DRCを実施する。
【0081】
そして、ステップ114において、上記ステップ112でのDRCの結果に基づいて、作図基準に違反しているパタンの位置をエラー図形としてエラー図形格納部38に格納する。
【0082】
次のステップ116では、検証パタン格納部34に格納された全てのOKパタン及びNGパタンと、エラー図形格納部38に格納されたエラー図形とを重ねて、表示部18に表示させて、処理ルーチンを終了する。
【0083】
以上説明したように、第2の実施の形態に係る検証ルールテスト装置によれば、トポロジレイアウトを入力とするため、レイアウトの構造が類似するプロセスであれば、作図基準が異なるプロセスであっても、トポロジレイアウトを使用する事ができる。そのため、作成したトポロジレイアウトの汎用性を高めることができ、検証ルールテスト装置の汎用性を高めることができる。結果として検証パタンを生成するための時間の短縮を図ることができる。
【0084】
次に、第3の実施の形態について説明する。なお、第3の実施の形態に係る検証ルールテスト装置の構成は、第1の実施の形態と同様の構成であるため、同一符号を付して説明を省略する。
【0085】
第3の実施の形態では、作図基準の基準値として、最小値又は最大値が指定されている点と、基準値の種類に応じてNGパタンのバリエーションが変わる点とが、第1の実施の形態と異なっている。
【0086】
第3の実施の形態に係る検証ルールテスト装置では、図形入力部24によって、ユーザが作図基準書を見ながら入力部16を操作することにより、作図基準書内の全ての基準項目について、作図基準を満足するOKパタンを作成させて、作成されたOKパタンの入力を受け付ける。例えば、作図基準の項目として、図形の幅の最小値が定められている場合、図形の幅が最小値となるレイアウトパタンがOKパタンとして作成される。作図基準の項目として、図形の幅の最大値が定められている場合、図形の幅が最大値となるレイアウトパタンがOKパタンとして作成される。作図基準の項目として、図形の幅の最小値及び最大値が定められている場合、図形の幅が最小値又は最大値となるレイアウトパタンがOKパタンとして作成される。
【0087】
また、基準位置指定部28は、表示部18に入力されたOKパタンの図形を表示すると共に、ユーザが入力部16を操作することにより、作図基準書内の1つの基準項目について作図基準を満足するように作成されている部分を、基準箇所として指定する共に、作図レイヤの名称、作図基準の種類、作図基準の数値、及び基準値の種類(最小値、最大値、最小値及び最大値)を指定した入力を受け付ける。
【0088】
検証パタン生成部32は、基準位置格納部30に格納された、全ての基準箇所の各々について、OKパタンとマーカーを元に、全てのバリエーションのNGパタンを生成する。
【0089】
基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形の幅が指定され、基準値の種類として、最小値が指定された場合には、レイアウトデータ内で想定される違反レイアウトは最小幅以下の幅のパタンである。よって、検証パタン生成部32は、基準の最小幅と同じ幅を持つ図形を有するOKパタン(図16(A)参照)に基づいて、基準の最小幅よりも1作図単位だけ小さい幅を持つ図形を有するNGパタン(図16(B)参照)を生成する。
【0090】
また、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形の幅が指定され、基準値の種類として、最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大幅と同じ幅を持つ図形を有するOKパタン(図17(A)参照)に基づいて、基準の最大幅よりも1作図単位だけ大きい幅を持つ図形を有するNGパタン(図17(B)参照)を生成する。
【0091】
また、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形の幅が指定され、基準値の種類として、最小値及び最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大幅と同じ幅を持つ図形を有するOKパタン(図18(A)参照)に基づいて、基準の最大幅よりも1作図単位だけ大きい幅を持つ図形を有するNGパタン(図18(C)参照)を生成すると共に、基準の最小幅よりも1作図単位だけ小さい幅を持つ図形を有するNGパタン(図18(B)参照)を生成する。
【0092】
また、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の間隔が指定され、基準値の種類として、最小値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最小値と同じ間隔を持つ図形を有するOKパタン(図19(A)参照)に基づいて、NGパタンを生成する。ここで、レイアウトデータ内で想定される違反レイアウトの種類は、2つの図形の間隔が最小間隔より1作図単位だけ小さいパタン(図19(B)参照)、2つの図形が接触している(図形間の間隔=0)パタン(図19(C)参照)(以降、TOUCH図形と表記する)、2つの図形の辺の相対位置が逆転して重なっている(図形間の間隔<0)パタン(図19(D)参照)(以降、OVERLAP図形と表記する)の3種類であるため、3種類のパタンがNGパタンとして生成される。
【0093】
同様に、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の間隔が指定され、基準値の種類として、最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大値と同じ間隔を持つ図形を有するOKパタン(図20(A)参照)に基づいて、2つの図形の間隔が最大間隔より1作図単位だけ大きいパタン(図20(B)参照)、TOUCH図形(図20(C)参照)、OVERLAP図形(図20(D)参照)の3種類を、NGパタンとして生成する。
【0094】
同様に、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の間隔が指定され、基準値の種類として、最小値及び最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大値と同じ間隔を持つ図形を有するOKパタン(図21(A)参照)に基づいて、2つの図形の間隔が最小間隔より1作図単位だけ小さいパタン(図21(B)参照)、2つの図形の間隔が最大間隔より1作図単位だけ大きいパタン(図21(C)参照)、TOUCH図形(図21(D)参照)、OVERLAP図形(図21(E)参照)の4種類を、NGパタンとして生成する。
【0095】
また、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の余裕が指定され、基準値の種類として、最小値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最小値と同じ余裕を持つ図形を有するOKパタン(図22(A)参照)に基づいて、NGパタンを生成する。ここで、レイアウトデータ内で想定される違反レイアウトの種類は、2つの図形の余裕が最小余裕より1作図単位だけ小さいパタン(図22(B)参照)、2つの図形が接触している(余裕=0)パタン(TOUCH図形)(図22(C)参照)、2つの図形の辺の相対位置が逆転している(余裕<0)パタン(OVERLAP図形)(図22(D)参照)の3種類であるため、3種類のパタンがNGパタンとして生成される。
【0096】
同様に、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の余裕が指定され、基準値の種類として、最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大値と同じ余裕を持つ図形を有するOKパタン(図23(A)参照)に基づいて、2つの図形の余裕が最大余裕より1作図単位だけ大きいパタン(図23(B)参照)、TOUCH図形(図23(C)参照)、OVERLAP図形(図23(D)参照)の3種類を、NGパタンとして生成する。
【0097】
同様に、基準箇所に対して、作図基準の種類として、図形間の余裕が指定され、基準値の種類として、最小値及び最大値が指定された場合には、検証パタン生成部32は、基準の最大値と同じ余裕を持つ図形をOKパタン(図24(A)参照)として、2つの図形の余裕が最小余裕より1作図単位だけ小さいパタン(図24(B)参照)、2つの図形の余裕が最大余裕より1作図単位だけ大きいパタン(図24(C)参照)、TOUCH図形(図24(D)参照)、OVERLAP図形(図24(E)参照)の4種類を、NGパタンとして生成する。
【0098】
なお、第3の実施の形態に係る検証ルールテスト装置の他の構成及び作用については、第1の実施の形態と同様であるため、説明を省略する。
【0099】
このように、第3の実施の形態に係る検証ルールテスト装置によれば、基準箇所の指定と共に、作図基準の種類及び値を入力とし、作図基準の種類に応じて、全てのバリエーションのNGパタンを生成することができ、作図基準の各項目に対してDRCがエラーを正常に検出できるかどうかを確認するために必要なNGパタンの作成の漏れを防ぐことができる。
【0100】
なお、上述した第2の実施の形態に、本実施の形態におけるNGパタンの生成方法を適用してもよい。
【0101】
また、本願明細書中において、プログラムが予めインストールされている実施形態として説明したが、当該プログラムをCDROM等の記憶媒体に格納して提供することも可能である。
【符号の説明】
【0102】
10、210 検証ルールテスト装置
12 制御部
14 記憶部
16 入力部
18 表示部
20 検証ルール入力部
22 検証ルール格納部
26 OKパタン格納部
28 基準位置指定部
30 基準位置格納部
32 検証パタン生成部
34 検証パタン格納部
36 ルール判定部
38 エラー図形格納部
40 図形表示部
226 トポロジ格納部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成された基準レイアウトパタンの入力を受け付けるパタン入力手段と、
前記基準レイアウトパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける基準指定手段と、
前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する生成手段と、
を含むレイアウトパタン生成装置。
【請求項2】
半導体装置のレイアウトパタンの入力を受け付けるパタン入力手段と、
前記入力されたレイアウトパタンに対して、前記半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足すべき部分を基準箇所として指定すると共に、前記作図基準を満足するための前記基準箇所における基準値を指定する入力を受け付ける基準指定手段と、
前記レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、前記作図基準を満足するように、前記基準値に基づいて変更を加えることにより、基準レイアウトパタンを生成すると共に、前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する生成手段と、
を含むレイアウトパタン生成装置。
【請求項3】
前記作図基準に従って予め作成された、半導体装置のレイアウトパタンを検証する際に使用されるレイアウト検証用ルールファイルを記憶したルール記憶手段と、
前記レイアウト検証用ルールファイルを用いて、前記基準レイアウトパタンを検証すると共に、前記生成手段によって生成されたレイアウトパタンを検証する検証手段と、
前記検証手段による検証結果を出力する検証結果出力手段と、
を更に含む請求項1又は2記載のレイアウトパタン生成装置。
【請求項4】
前記作図基準を、図形の幅、図形間の間隔、及び図形間の余裕の少なくとも1つに関する基準を定めたものとした請求項1〜請求項3の何れか1項記載のレイアウトパタン生成装置。
【請求項5】
前記作図基準は、図面の幅に関する基準を定めたものであって、
前記生成手段は、前記作図基準で定められた図形の幅に関する基準に反するように、前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所における図形の幅を変更したレイアウトパタンを生成する請求項4記載のレイアウトパタン生成装置。
【請求項6】
前記作図基準は、図面間の間隔に関する基準を定めたものであって、
前記生成手段は、前記作図基準で定められた図形間の間隔に関する基準に反するように、前記基準レイアウトパタンの基準箇所における図形間の間隔を変更したレイアウトパタン、前記基準レイアウトパタンの基準箇所における図形間の間隔をゼロにしたレイアウトパタン、及び前記基準レイアウトパタンの基準箇所において間隔を有する2つの図形が重なるように変更したレイアウトパタンを生成する請求項4記載のレイアウトパタン生成装置。
【請求項7】
前記作図基準は、図面間の余裕に関する基準を定めたものであって、
前記生成手段は、前記作図基準で定められた図形間の余裕に関する基準に反するように、前記基準レイアウトパタンの基準箇所における図形間の余裕を変更したレイアウトパタン、前記基準レイアウトパタンの基準箇所における図形間の余裕をゼロにしたレイアウトパタン、及び前記基準レイアウトパタンの基準箇所において余裕を有する2つの図形の相対位置関係が逆になるように変更したレイアウトパタンを生成する請求項4記載のレイアウトパタン生成装置。
【請求項8】
コンピュータを、
半導体装置のレイアウトパタンについて予め定められた作図基準を満足するように生成された基準レイアウトパタンの入力を受け付けるパタン入力手段、
前記基準レイアウトパタンに対して、作図基準を満足している部分を基準箇所として指定する入力を受け付ける基準指定手段、及び
前記基準レイアウトパタンの前記基準箇所に対して、所定の変更を加えることにより、前記作図基準を満足しないレイアウトパタンを生成する生成手段
として機能させるためのプログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【公開番号】特開2013−77263(P2013−77263A)
【公開日】平成25年4月25日(2013.4.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−218094(P2011−218094)
【出願日】平成23年9月30日(2011.9.30)
【出願人】(308033711)ラピスセミコンダクタ株式会社 (898)
【Fターム(参考)】