説明

レジシステムおよび会員登録サーバ

【課題】会員カードと電子マネーカードの管理を容易にすることを支援可能なレジシステムを提供する。
【解決手段】レジシステム2は、電子マネーカード1から、電子マネーと電子マネーカード1の識別情報1bとを読み取る通信部24と、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバ4にアクセスするためのアクセス情報を記憶する記憶部21と、通信部24にて読み取られた電子マネー1aを用いて会計処理を行うと共に、通信部24にて読み取られた電子マネーカード1の識別情報1bと、記憶部21に記憶されたアクセス情報とを、会計処理の結果と共に記録紙に印刷する処理部26と、を含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レジシステムおよび会員登録サーバに関し、特には、電子マネー対応のレジシステムおよび会員登録サーバに関する。
【背景技術】
【0002】
従来、種々の会員サービスが存在する。会員サービスが提供される場合、会員ごとに会員番号が割り当てられ、各会員には、会員番号が登録された会員カードが付与される。
【0003】
また、電子マネーを保持できる電子マネーカードも普及し始めている。なお、電子マネーカードには、そのカードのID(識別情報)が登録されている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
利用者は、いろいろな会員になるたびに、会員カードを受け取る。このため、利用者は、複数種類の会員になると、多くの会員カードを管理しなければならない。また、利用者は、さらに電子マネーを利用する場合には、電子マネーカードも管理しなければならない。
【0005】
本発明の目的は、会員カードと電子マネーカードの管理を容易にすることを支援可能なレジシステムおよび会員登録サーバを提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記目的を達成するために、本発明のレジシステムは、電子マネー記録媒体から、電子マネーと前記電子マネー記録媒体の識別情報とを読み取る通信部と、前記識別情報を会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバにアクセスするためのアクセス情報を記憶する記憶部と、前記通信部にて読み取られた電子マネーを用いて会計処理を行うと共に、前記通信部にて読み取られた識別情報と、前記記憶部内のアクセス情報とを、前記会計処理の結果と共に記録紙に印刷する処理部と、を含む。
【0007】
上記発明によれば、電子マネーでの会計時に、電子マネー記録媒体の識別情報と、その識別情報を会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバにアクセスするためのアクセス情報とが、会計の結果と共に記録紙に印刷される。
【0008】
このため、電子マネー記録媒体の所有者は、その印刷内容を用いてサーバに接続すれば、電子マネー記録媒体の識別情報を会員特定情報として使用することが可能になる。よって、電子マネー記録媒体の識別情報が、会員特定情報として兼用され、例えば、一枚の電子マネー記録媒体を、いろいろな会員カードとして兼用することが可能となる。
【0009】
したがって、電子マネー記録媒体の所有者は、会員カードの管理が容易になり、また、会員サービスの提供者は、カードの発行を抑制することが可能になる。
【0010】
なお、前記処理部は、前記通信部にて読み取られた電子マネーを用いて会計処理を行う制御部と、少なくとも前記識別情報と前記アクセス情報をまとめてコード化するコード化部と、前記コード化部にてコード化された情報を、前記会計処理の結果と共に前記記録紙に印刷する印刷部と、を含むことが望ましい。
【0011】
上記発明によれば、少なくとも識別情報とアクセス情報とがまとめてコード化されているので、少なくとも識別情報とアクセス情報とをまとめてデコードすることが可能になる。
【0012】
また、前記コード化部は、少なくとも前記識別情報と前記アクセス情報をまとめてQRコードに変換することが望ましい。
【0013】
現在、多くの携帯電話は、QRコードのデコード機能を備えている。このため、例えば、電子マネー記録媒体の所有者は、記録紙に印刷されたQRコードを携帯電話で撮影してデコードすることにより、識別情報を会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバに簡単にアクセスすることが可能になる。
【0014】
本発明による会員登録サーバは、会員特定情報と会員の個人情報とを互いに関連づけて格納するための格納部と、上記レジシステムにて電子マネー記録媒体の識別情報が印刷された記録紙より当該識別情報を取得する端末から、当該識別情報を受け付ける受付部と、前記受付部が前記識別情報を受け付けた場合に、前記個人情報の入力を促し、前記個人情報が入力された場合に、前記識別情報を前記会員特定情報として前記格納部に格納すると共に前記個人情報を前記識別情報に関連づけて前記格納部に格納する管理部と、を含む。
【0015】
上記発明によれば、電子マネー記録媒体の識別情報が会員特定情報として使用される。
このため、電子マネー記録媒体の識別情報が、会員特定情報として兼用され、例えば、一枚の電子マネー記録媒体を、いろいろな会員カードとして兼用することが可能となる。よって、電子マネー記録媒体の所有者は、会員カードの管理が容易になり、また、会員サービスの提供者は、カードの発行を抑制することが可能になる。
【0016】
なお、前記管理部は、前記個人情報が入力された場合に、前記識別情報に対応する会員識別子を発行し、前記識別情報と前記会員識別子を、前記会員特定情報として前記格納部に格納することが望ましい。
【0017】
上記発明によれば、例えば、予め会員特定情報用に使われていた会員識別子を使いながら、電子マネー記録媒体の識別情報を会員特定情報として使用することが可能になる。よって、会員識別子を有効に使用することが可能になる。
【発明の効果】
【0018】
本発明によれば、会員カードと電子マネーカードの管理を容易にすることを支援可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0019】
以下、本発明の実施形態を、図面を参照して説明する。
【0020】
図1は、本発明の第1実施形態のレジシステムおよびサーバを用いたサービスシステムを示したブロック図である。
【0021】
本サービスシステムは、電子マネーカード1と、レジシステム2と、携帯電話3と、会員情報管理するサーバ4とを含む。
【0022】
レジシステム2と携帯電話3とサーバ4のそれぞれは、インターネット等の通信回線5に接続可能である。なお、レジシステム2は、通信回線5と異なる専用の通信回線を介してサーバ4と通信してもよい。
【0023】
電子マネーカード1は、電子マネー記録媒体の一例である。なお、電子マネー記録媒体の形状は、カード形状に限らず適宜変更可能である。
【0024】
電子マネーカード1は、電子マネー1aと、電子マネーカード1の識別情報1bとを記憶している。
【0025】
レジシステム2は、記憶部21と、日時計時部22と、入力部23と、通信部24と、送受信部25と、処理部26とを含む。処理部26は、QRコード化部27と、印刷部28と、制御部29とを含む。レジシステム2は1台でもよいが、複数のレジシステム2が設けられることが望ましい。
【0026】
記憶部21は、サーバ4が有する会員登録処理用WebサイトのURL(以下「会員登録処理用URL」と称する。)21aと、サーバ4が有する販売促進用WebサイトのURL(以下「販売促進用URL」と称する。)21bと、レジシステム2が設置されている店舗を特定するための店舗ID21cとを記憶している。
【0027】
なお、会員登録処理用URL21aは、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバ4にアクセスするためのアクセス情報の一例である。また、会員登録処理用Webサイトおよび販売促進用Webサイトは、携帯電話3が接続可能なWebサイトである。
【0028】
日時計時部22は、日時を表す日時情報を出力する。
【0029】
入力部23は、購入された商品を特定するための商品IDを受け付ける。例えば、商品IDがバーコードで示されている場合、入力部23としてバーコードリーダが用いられる。入力部23は、商品IDを受け付けると、その商品IDを処理部26(具体的には、制御部29)に提供する。
【0030】
通信部24は、電子マネーカード1と通信して電子マネー1aを読み取ると共に、電子マネーカード1から電子マネーカード1の識別情報1bを読み取る。通信部24は、電子マネー1aと、電子マネーカード1の識別情報1bとを、処理部26(具体的には、制御部29)に提供する。
【0031】
送受信部25は、通信回線5または不図示の専用線を通じてサーバ4と通信する。
【0032】
処理部26は、入力部23から商品IDを受け付け、さらに、通信部24から電子マネー1aを受け付けた場合、その商品IDにて識別される商品について、電子マネー1aを用いた会計処理を行う。なお、この会計処理は公知技術なので詳細は割愛する。
【0033】
また、処理部26は、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bと、記憶部21内の会員登録処理用URL21aと、電子マネー1aを用いた会計処理の結果(例えば、購入金額と電子マネーの残額等)とを、不図示の記録紙に印刷して、レシート6を発行する。
【0034】
例えば、処理部26は、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されていない場合、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bと、記憶部21内の会員登録処理用URL21aと、購買情報とをコード化し、そのコード化された情報と会計結果とを、記録紙に印刷して、レシート6を発行する。なお、購買情報は、記憶部21内の店舗ID21cと、日時計時部22からの日時情報と、入力部23が受け付けた商品IDなどからなる。
【0035】
一方、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bが既にサーバ4に登録されている場合、処理部26は、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bと、記憶部21内の販売促進用URL21bと、購買情報とをコード化し、そのコード化された情報と会計結果とを、記録紙に印刷して、レシート6を発行する。
【0036】
処理部26は、例えば、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されているかをサーバ4に問い合わせて確認する。
【0037】
QRコード化部27は、コード化部の一例であり、例えば、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aをまとめてQRコード化する。
【0038】
コード化部は、QRコード化部に限らず、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aを、QRコードと異なるコードに変換するものであってもよい。
【0039】
印刷部28は、例えば、QRコード化部27にて生成されたQRコード6aと、会計結果6bを記録紙に印刷する。
【0040】
制御部29は、レジシステム2を制御する。
【0041】
例えば、制御部29は、入力部23からの商品IDにて識別される商品について、通信部24からの電子マネー1aを用いた会計処理を行う。
【0042】
また、制御部29は、QRコード化部27に、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aからQRコード6aを生成させ、印刷部28に、QRコード6aと会計結果6bが印刷されたレシート6を発行させる。
【0043】
携帯電話3は、端末の一例であり、カメラ31と、デコード部32と、送受信部33と、制御部34とを含む。
【0044】
カメラ31は、例えば、レシート6に印刷されたQRコード6aを撮影する。デコード部32は、カメラ31によって撮影されたQRコード6aをデコードする。送受信部33は、通信回線5を介して、サーバ4と通信する。
【0045】
制御部34は、送受信部33を用いて、デコード部32のデコード結果に含まれるURLにアクセスし、そのデコード結果に含まれる情報(電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報)を送信する。
【0046】
サーバ4は、会員登録サーバの一例であり、送受信部41と、管理部43と、記憶部42とを含む。
【0047】
送受信部41は、受付部の一例であり、通信回線5を通じて携帯電話3と通信する。また、送受信部41は、通信回線5または不図示の専用線を通じてレジシステム2と通信する。
【0048】
記憶部42は、格納部の一例であり、会員DB(データベース)42aと、店舗DB42bと、イベントDB42cと、WebサイトDB42dを格納する。
【0049】
図2は、会員DB42aの一例を示した説明図である。
【0050】
図2において、会員DB42aは、会員特定情報201とプロファイル(会員の個人情報)202とを互いに関連づけて格納する。
【0051】
会員特定情報201は、会員特定情報として使用されている電子マネーカード1の識別情報1bと、識別情報1bに対応する会員識別子201aとを含む。会員識別子201aは、例えば、予め会員特定情報用に使われているとする。
【0052】
プロファイル202は、関連する会員特定情報201にて特定される会員の個人情報であり、メールアドレス202aと、住所202bと、性別202cと、年齢202dと、購買履歴202eとを含む。なお、購買履歴202eとしては、会員が購入した商品の商品IDなどが使用される。
【0053】
図3は、店舗DB42bの一例を示した説明図である。
【0054】
図3において、店舗DB42bは、店舗ID301と位置情報302とを互いに関連づけて格納する。
【0055】
店舗ID301は、レジシステム2が設置されている店舗を特定するための情報である。位置情報302は、関連する店舗ID301にて特定される店舗が存在する位置を示す。
【0056】
図4は、イベントDB42cの一例を示した説明図である。
【0057】
図4において、イベントDB42cは、地域情報401と、施設情報402と、イベント名403と、日時情報404と、クーポン情報405と、関心情報406と、サイト情報407を互いに関連づけて格納する。
【0058】
地域情報401は、地域を示す。施設情報402は、イベントを開催中または開催予定の施設を示す。イベント名403は、関連する施設情報402が示す施設で行われるイベントの名称を示す。日時情報404は、関連するイベント名403が示すイベントの開催日時(期間)を示す。
【0059】
クーポン情報405は、関連するイベント名403が示すイベントで利用可能なクーポン券(割引券等)の情報を示す。
【0060】
関心情報406は、関連するイベント名403が示すイベントに関心があると予想される個人を会員DB42a内のプロファイル202に基づいて特定するための情報である。関心情報406は、サーバ4の管理者によって設定されてよいし、携帯電話3から得られる購買情報に基づいて設定されてもよい。
【0061】
関心情報406としては、例えば、性別、年齢、または、商品IDが使用される。
【0062】
サイト情報407は、関連するイベント名403が示すイベント用の販売促進用WebサイトのURLを示す。
【0063】
図1に戻って、WebサイトDB42dは、会員登録処理用Webサイトと、販売促進用Webサイトとを格納する。販売促進用Webサイトは、イベントDB42c内の各イベント名に対応する複数種類の販売促進用Webサイトを含む。
【0064】
例えば、イベント名「お祭り」に対応する販売促進用Webサイトでは、そのお祭りで売っている商品や割引サービスが紹介される。
【0065】
管理部43は、サーバ4を制御する。
【0066】
例えば、管理部43は、レジシステム2から、通信部24が読み取った電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されているかの問い合わせを受け付けると、会員DB42aを参照して、その電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されているかを確認し、その確認結果をレジシステム2に送信する。
【0067】
また、管理部43は、送受信部41が携帯電話3から会員登録処理用URL21aと共に電子マネーカード1の識別情報1bを受け付けた場合に、会員登録処理用Webサイトを用いて、携帯電話3にプロファイル(個人情報)202の入力を促す画面を表示させる。
【0068】
また、管理部43は、携帯電話3からプロファイル202を受け付けた場合に、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報201として会員DB42aに格納すると共に、プロファイル202を、その格納された電子マネーカード1の識別情報1bに関連づけて会員DB42aに格納する。
【0069】
本実施形態では、管理部43は、電子マネーカード1の識別情報1bを受け付けた場合に、その電子マネーカード1の識別情報1bに対応する会員識別子201aを発行し、それら電子マネーカード1の識別情報1bと会員識別子201aを、会員特定情報201として、会員DB42aに格納する。
【0070】
次に、動作を説明する。
【0071】
図5は、レジシステム2の動作を説明するためフローチャートである。以下、図5を参照して、レジシステム2の動作を説明する。
【0072】
まず、入力部23は、購入商品の商品IDを受け付け、その商品IDを制御部29に提供する(ステップ501)。
【0073】
その後、通信部24は、電子マネーカード1から電子マネー1aを読み取り、その電子マネー1aを制御部29に提供し(ステップ502)、また、電子マネーカード1から電子マネーカード1の識別情報1bを読み取る(ステップ503)。
【0074】
制御部29は、商品IDと電子マネー1aを受け付けると、商品IDにて識別される商品について電子マネー1aを用いた会計処理を行う(ステップ504)。
【0075】
続いて、制御部29は、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されているかを、サーバ4に問い合わせる(ステップ505)。
【0076】
サーバ4では、管理部43が、送受信部41を介して、レジシステム2からの問い合わせを受け付けると、問い合わせのあった電子マネーカード1の識別情報1bが会員DB42aに既に登録されているか否かを確認する(ステップ506)。
【0077】
続いて、管理部43は、その確認結果をレジシステム2に回答する(ステップ507)。
【0078】
レジシステム2では、制御部29は、送受信部25を介して、サーバ4からの回答を受け付けると、その回答が未登録を示すか否かを判断する(ステップ508)。
【0079】
その回答が未登録を示す場合、制御部29は、電子マネーカード1の所有者が会員になることを支援するために、電子マネーカード1の識別情報1bと、会員登録処理用URL21aと、購買情報(店舗ID21cと、日時計時部22の日時情報と、商品ID)とを、QRコード化部27を用いて、まとめてQRコードに変換する(ステップ509)。
【0080】
一方、その回答が登録済みを示す場合、制御部29は、電子マネーカード1の所有者が販売促進情報を得ることを支援するために、電子マネーカード1の識別情報1bと、販売促進用URL21bと、購買情報とを、QRコード化部27を用いて、まとめてQRコードに変換する(ステップ510)。
【0081】
なお、ステップ509および510において、制御部29は、電子マネーカード1の識別情報1bを暗号化した後にQRコード化部27に提供することが望ましい。
【0082】
その後、制御部29は、その生成されたQRコードと会計結果とを、印刷部28を用いて記録紙に印刷して、レシート6を発行する(ステップ511)。
【0083】
図6は、会員登録処理用URL21aを含むQRコード6aを利用して、会員登録を行う動作を説明するためにシーケンス図である。
【0084】
以下、図6を参照して、会員登録を行う動作を説明する。
【0085】
会員登録していない電子マネーカード1の所有者は、レシート6に印刷されたQRコード6aを、携帯電話3のカメラ31を用いて撮影する(ステップ601)。
【0086】
その後、デコード部32は、カメラ31によって撮影されたQRコード6aをユーザの操作に応じてデコードする(ステップ602)。
【0087】
その後、制御部34は、デコード部32のデコード結果に含まれる会員登録処理用URL21aを用いてサーバ4にアクセスし、そのデコード結果に含まれる情報(電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報)を送信する(ステップ603)。
【0088】
サーバ4では、管理部43は、送受信部41が携帯電話3から会員登録処理用URL21aと電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報とを受け付けた場合に、携帯電話3にプロファイル(個人情報)の入力を促す画面を表すプロファイル入力画面情報を送信する(ステップ604)。
【0089】
携帯電話3では、制御部34は、プロファイル入力画面情報を受け付けると、プロファイル(個人情報)の入力を促す画面を表示する。
【0090】
電子マネーカード1の所有者は、その画面に従って携帯電話3を操作して、自己のプロファイル(メールアドレス202aと、住所202bと、性別202cと、年齢202d)を入力する(ステップ605)。
【0091】
その後、電子マネーカード1の所有者は、その画面に従って携帯電話3を操作して、自己のプロファイル202をサーバ4に送信する(ステップ606)。
【0092】
サーバ4では、管理部43は、携帯電話3からプロファイルを受け付けると、電子マネーカード1の識別情報1bに対応する会員識別子201aを発行し、電子マネーカード1の識別情報1bと会員識別子201aを会員特定情報201として会員DB42aに格納すると共に、その受け付けたプロファイルと購買情報を、その電子マネーカード1の識別情報1bに関連づけて会員DB42aに格納する(ステップ607)。
【0093】
ステップ607が実行されることによって、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報として用いた会員登録が終了する。
【0094】
図7は、販売促進用URL21bを含むQRコード6aを利用して、販売促進サービスを行う動作を説明するためにシーケンス図である。
【0095】
以下、図7を参照して、販売促進サービスを行う動作を説明する。
【0096】
会員登録済みの電子マネーカード1の所有者は、レシート6に印刷されたQRコード6aを、携帯電話3のカメラ31を用いて撮影する(ステップ701)。
【0097】
その後、デコード部32は、カメラ31によって撮影されたQRコード6aをユーザの操作に応じてデコードする(ステップ702)。
【0098】
その後、制御部34は、デコード部32のデコード結果に含まれる販売促進用URL21bを用いてサーバ4にアクセスし、そのデコード結果に含まれる情報(電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報)を送信する(ステップ703)。
【0099】
サーバ4では、管理部43は、送受信部41が携帯電話3から販売促進用URL21bと電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報とを受け付けた場合に、購買情報を、会員DB42a内の電子マネーカード1の識別情報1bに関連する購買履歴202eに登録し、さらに、携帯電話3に提供するための販売促進サイトを決定する(ステップ704)。
【0100】
具体的には、ステップ704では、管理部43は、販売促進用URL21bと電子マネーカード1の識別情報1bと購買情報1bとを受け付けた場合に、まず、会員DB42aを参照し、電子マネーカード1の識別情報1bに基づいて、会員のプロファイル202を特定する。
【0101】
続いて、管理部43は、店舗DB42bを参照して、購買情報内の店舗IDに対応する位置情報302を読み取る。
【0102】
続いて、管理部43は、イベントDB42cを参照して、その読み出された位置情報302が含まれる地域を示す地域情報401を特定する。
【0103】
続いて、管理部43は、その特定された地域情報401に関連する日時情報404の中から、購買情報内の日時情報を含むものを検索する。
【0104】
管理部43は、イベントDB42cから、その検索された日時情報404に関連するクーポン情報405およびサイト情報407を読み取り、続いて、そのサイト情報407に対応する販売促進サイトをWebサイトDB42dから選択する。
【0105】
なお、管理部43は、その検索された日時情報404に関連する関心情報406が、会員のプロファイル202に含まれている場合、その関心情報406に関連するクーポン情報405およびサイト情報407を読み取り、続いて、そのサイト情報407に対応する販売促進サイトをWebサイトDB42dから選択してもよい。
【0106】
続いて、管理部43は、ステップ704で選択された販売促進サイトに携帯電話3を接続し、携帯電話3に、ステップ704で読み取られたクーポン情報を送信する(ステップ705)。
【0107】
例えば、ステップ704でイベント名「お祭り」に関連する販売促進サイトが選択された場合、そのお祭りで売っている商品、割引サービスおよびクーポン情報が、携帯電話3に紹介される。
【0108】
本実施形態によれば、レジシステム2の処理部26は、電子マネーでの会計時に、電子マネーカード1の識別情報1bと、その識別情報1bを会員特定情報201として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバ4にアクセスするための会員登録処理用URL21aとを、会計の結果と共に記録紙に印刷してレシート6を発行する。
【0109】
このため、電子マネーカード1の所有者は、その印刷内容を用いてサーバ4に接続すれば、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報202として使用することが可能になる。よって、電子マネーカード1の識別情報1bが、会員特定情報202として兼用され、例えば、一枚の電子マネーカード1を、いろいろな会員カードとして兼用することが可能となる。
【0110】
したがって、電子マネーカード1の所有者は、会員カードの管理が容易になり、また、会員サービスの提供者は、カードの発行を抑制することが可能になる。
【0111】
また、本実施形態では、QRコード化部27は、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aとをまとめてコード化するので、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aとをまとめてデコードすることが可能になる。
【0112】
また、本実施形態では、QRコード化部27は、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bと会員登録処理用URL21aとをまとめてQRコードに変換する。
【0113】
現在、多くの携帯電話は、QRコードのデコード機能を備えている。このため、例えば、電子マネーカード1の所有者は、記録紙に印刷されたQRコードを携帯電話3で撮影してデコードすることにより、サーバ4に簡単にアクセスすることができる。
【0114】
また、本実施形態によれば、サーバ4の管理部43は、電子マネーカード1の識別情報1bを、会員特定情報201として使用する。
このため、電子マネーカード1の識別情報1bが、会員特定情報201として兼用され、例えば、一枚の電子マネーカード1を、いろいろな会員カードとして兼用することが可能となる。
【0115】
また、本実施形態では、管理部43は、プロファイル(個人情報)202が入力された場合に、電子マネーカード1の識別情報1bに対応する会員識別子201aを発行し、電子マネーカード1の識別情報1bと会員識別子201aを、会員特定情報201として会員DB42aに格納する。
【0116】
この場合、例えば、予め会員特定情報用に使われていた会員識別子201aを使いながら、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報として使用することが可能になる。よって、会員識別子201aを有効に使用することが可能になる。
【0117】
次に、本発明の第2実施形態を説明する。
【0118】
図8は、本発明の第2実施形態のレジシステムおよびサーバを用いたサービスシステムを示したブロック図である。なお、図8において、図1に示したものと同一のものには同一符号を付してある。
【0119】
第1実施形態では、レジシステム2は、電子マネーカード1の識別情報1bを受け付けた場合、電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4に登録されているかをサーバ4に問い合わせた。
【0120】
これに対して、第2実施形態では、レジシステム2Aは、その問い合わせを行わず、サーバ4Aは、携帯電話3から電子マネーカード1の識別情報1bを受け付けた場合に、電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4Aに登録されているかを判断する。
【0121】
以下、第2実施形態について、第1実施形態と異なる点を中心に説明する。
【0122】
図8において、レジシステム2Aの記憶部21Aは、サーバ4Aが有するWebサイトのURL21dと、店舗ID21cとを記憶している。URL21dは、電子マネーカード1の識別情報1bを会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバ4Aにアクセスするためのアクセス情報の一例である。
【0123】
処理部26Aは、入力部23から商品IDを受け付け、さらに、通信部24から電子マネー1aを受け付けた場合、その商品IDにて識別される商品について、電子マネー1aを用いた会計処理を行う。
【0124】
また、処理部26Aは、通信部24からの電子マネーカード1の識別情報1bと、記憶部21内のURL21dと、電子マネー1aを用いた会計処理の結果(例えば、購入金額と電子マネーの残額等)とを、不図示の記録紙に印刷して、レシート6Aを発行する。
【0125】
制御部29Aは、レジシステム2Aを制御する。
【0126】
例えば、制御部29Aは、入力部23からの商品IDにて識別される商品について、通信部24からの電子マネー1aを用いた会計処理を行う。
【0127】
また、制御部29Aは、QRコード化部27に、少なくとも電子マネーカード1の識別情報1bとURL21dからQRコード6aAを生成させ、印刷部28に、QRコード6aAと会計結果6bが印刷されたレシート6Aを発行させる。
【0128】
サーバ4Aの管理部43Aは、サーバ4Aを制御する。
【0129】
例えば、管理部43Aは、携帯電話3から、URL21dと共に電子マネーカード1の識別情報1bおよび購買情報を受け付けた場合、会員DB42aを参照して、その電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4Aに登録されているかを確認する。
【0130】
その電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4Aに登録されていない場合、管理部43Aは、会員登録処理用Webサイトを用いて、携帯電話3にプロファイル(個人情報)202の入力を促す画面を表示させる。以降の会員登録動作は、管理部43が行う会員登録動作と同様である。
【0131】
一方、電子マネーカード1の識別情報1bがサーバ4Aに登録されている場合、管理部43Aは、携帯電話3に提供するための販売促進サイトを決定する。以降の販売促進サービス提供動作は、管理部43が行う販売促進サービス提供動作と同様である。
【0132】
第2の実施形態では、第1の実施形態と同様の効果を奏する。また、レジシステム2Aとサーバ4Aとが通信しなくて済み、通信設備の簡略化が図れる。例えば、レジシステム2Aの送受信部25を省略することが可能になる。
【0133】
上記各実施形態は、以下の効果を奏する。
【0134】
サーバ4または4Aの管理者(会員サービスの提供者、具体的には、消費者向けに商品・サービスを提供し、決済時にレシートを手渡す業態の事業者)は、電子マネーの決済時に、汎用的な電子マネーの利用者(消費者)を、簡単に自社の会員(ポイント会員など)に誘導し、会員化することが可能になる。このため、上記各実施形態は、自社会員の獲得に有効な仕組みとなる。
【0135】
また、QRコードなどの中には、URL、電子マネーカード1の識別情報1b、購買情報(店舗・品目(商品IDなど)・日時)が抱合されており、消費者がそれらの情報を用いてサーバ4または4Aにアクセスしたときに、サーバ4または4Aは、それらの情報から消費者の状況に応じた情報を携帯電話3へ提供することが可能となる。
【0136】
また、上記各実施形態では、消費者がレシートのQRコードを携帯電話3で撮影するという主体的な行動を前提として、消費者の購買時点での消費者の属性・店舗属性・購買内容に応じた情報が、携帯電話3に提供される。このため、きめ細かく、かつ、消費者の意向にそった親和性のある仕組みが提供される。
【0137】
また、消費者は、購買時のレシートのQRコードを撮影し、それに伴うプロファイル登録だけで、電子マネーカードを、その店(事業主)のポイントカードとすることが可能であり、便利である。
【0138】
また、上記各実施形態は、消費者に、購買に応じたきめ細かい情報提供を受けられる利便性を提供する。具体的には、消費者がQRコードを撮影したときに、顧客の状況(会員か非会員かと、どの地域の店で何をいつ購入したのかの購買情報、これまでの購買履歴)などに応じた情報やクーポンなどを携帯サイトで提供することが可能であり、携帯電話でより有効な情報を受け取ることができる。
【0139】
特に、サーバ4および4Aは、店舗IDと日時情報から、消費者が現在存在する地域を特定できる可能性が高い。このため、サーバ4および4Aは、消費者が現在存在する地域に応じた情報を、携帯電話3を介して消費者に提供することが可能になる。つまり、サーバ4および4Aは、消費者ごとに、その消費者に適した情報を提供することが可能になる。
【0140】
以上説明した各実施形態において、図示した構成は単なる一例であって、本発明はその構成に限定されるものではない。
【図面の簡単な説明】
【0141】
【図1】本発明の第1実施形態のレジシステムおよびサーバを用いたサービスシステムを示したブロック図である。
【図2】会員DB42aの一例を示した説明図である。
【図3】店舗DB42bの一例を示した説明図である。
【図4】イベントDB42cの一例を示した説明図である。
【図5】レジシステム2の動作を説明するためフローチャートである。
【図6】会員登録処理用URL21aを含むQRコード6aを利用して、会員登録を行う動作を説明するためにシーケンス図である。
【図7】販売促進用URL21bを含むQRコード6aを利用して、販売促進サービスを行う動作を説明するためにシーケンス図である。
【図8】本発明の第2実施形態のレジシステムおよびサーバを用いたサービスシステムを示したブロック図である。
【符号の説明】
【0142】
1 電子マネーカード
1a 電子マネー
1b 識別情報
2、2A レジシステム
21、21A 記憶部
21a 会員登録処理用URL
21b 販売促進用URL
21c 店舗ID
21d URL
22 日時計時部
23 入力部
24 通信部
25 送受信部
26、26A 処理部
27 QRコード化部
28 印刷部
29、29A 制御部
3 携帯電話
31 カメラ
32 デコード部
33 送受信部
34 制御部
4、4A サーバ
41 送受信部
42 記憶部
42a 会員DB
42b 店舗DB
42c イベントDB
42d WebサイトDB
43、43A 管理部
5 通信回線
6、6A レシート
6a、6aA QRコード
6b 会計結果

【特許請求の範囲】
【請求項1】
電子マネー記録媒体から、電子マネーと前記電子マネー記録媒体の識別情報とを読み取る通信部と、
前記識別情報を会員特定情報として使用して会員登録処理を行うことが可能なサーバにアクセスするためのアクセス情報を記憶する記憶部と、
前記通信部にて読み取られた電子マネーを用いて会計処理を行うと共に、前記通信部にて読み取られた識別情報と、前記記憶部内のアクセス情報とを、前記会計処理の結果と共に記録紙に印刷する処理部と、を含むレジシステム。
【請求項2】
請求項1に記載のレジシステムにおいて、
前記処理部は、
前記通信部にて読み取られた電子マネーを用いて会計処理を行う制御部と、
少なくとも前記識別情報と前記アクセス情報をまとめてコード化するコード化部と、
前記コード化部にてコード化された情報を、前記会計処理の結果と共に前記記録紙に印刷する印刷部と、を含むレジシステム。
【請求項3】
請求項2に記載のレジシステムにおいて、
前記コード化部は、少なくとも前記識別情報と前記アクセス情報をまとめてQRコードに変換する、レジシステム。
【請求項4】
会員特定情報と会員の個人情報とを互いに関連づけて格納するための格納部と、
請求項1から3のいずれか1項に記載のレジシステムにて電子マネー記録媒体の識別情報が印刷された記録紙より当該識別情報を取得する端末から、当該識別情報を受け付ける受付部と、
前記受付部が前記識別情報を受け付けた場合に、前記個人情報の入力を促し、前記個人情報が入力された場合に、前記識別情報を前記会員特定情報として前記格納部に格納すると共に前記個人情報を前記識別情報に関連づけて前記格納部に格納する管理部と、を含む会員登録サーバ。
【請求項5】
請求項4に記載の会員登録サーバにおいて、
前記管理部は、前記個人情報が入力された場合に、前記識別情報に対応する会員識別子を発行し、前記識別情報と前記会員識別子を、前記会員特定情報として前記格納部に格納する、会員登録サーバ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2009−53837(P2009−53837A)
【公開日】平成21年3月12日(2009.3.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−218522(P2007−218522)
【出願日】平成19年8月24日(2007.8.24)
【出願人】(599154032)東洋ビジネスエンジニアリング株式会社 (3)
【Fターム(参考)】