説明

レチノイド含有軟ゼラチンカプセル剤の新規製剤

レチノイド含有軟ゼラチンカプセル剤の新規医薬製剤を開示している。新規製剤は、活性成分としてのレチノイド、天然植物油、部分硬化した天然植物油、および中鎖トリグリセリドを含む充填マスで充填された軟ゼラチンカプセル剤を含む。場合により、新規製剤は天然ろうをも含む。特に好ましい実施態様において、軟ゼラチンカプセル剤は、上記の充填マスと組み合わせて、カプセル殻中にブタゼラチンを含む。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、全体として、軟ゼラチンカプセル剤形態のレチノイドの新規な医薬製剤に関する。
【0002】
レチノイドは、構造的にビタミンAに関連した化合物の部類であり、皮膚科学的、腫瘍学的、および免疫学的疾患に臨床的に有用であることが見い出されてきた、天然および合成化合物を含む。
【0003】
レチノイドの活性は、例えば既知のレチノイド受容体のRARα、β、およびγまたはRXRα、β、およびγのような核内レチノイド受容体により媒介されると考えられている。レチノイドの活性は、アゴニスト活性でもアンタゴニスト活性でもよい。受容体アゴニスト活性を有するレチノイドは、受容体に結合し受容体を活性化するが、一方、受容体アンタゴニスト活性を有するレチノイドは、受容体に結合するが、受容体を活性化しない。
【0004】
臨床的に有用であることが見い出されてきたレチノイドの具体例は、例えば、ざ瘡の処置に効果的であることが知られている全トランスレチノイン酸、重度のざ瘡の症例に使用できる13−シスレチノイン酸(Rompps Chemie Lexikon、1987参照)、または、1型T−ヘルパー細胞により媒介される免疫疾患の処置に臨床的に効果的であると言われている、9−シスレチノイン酸、9−シスレチナールおよび9−シスレチノールならびにそれらの誘導体(WO99/09969)である。
【0005】
レチノイドまたはその薬学的に許容されうる誘導体は、一般に、局所または全身に投与できる。
【0006】
レチノイドの経口医薬製剤は、例えば、錠剤、サシェ剤、吸入用エアゾール剤、軟および硬ゼラチンカプセル剤を記載した、EP−A−0552624A1、WO00/25772およびWO99/24024から知られている。
【0007】
好ましい経口投与形態は、軟ゼラチンカプセル剤であるが、それはカプセル剤が、容易に、消化管中で溶解するからである。軟ゼラチンカプセル剤に関する総説は、例えば、軟ゼラチンカプセル剤開発、Tabibi,S.E.およびGupta,S.L.、編集者:Liu,Rong、水不溶性薬剤の形成(2000)、609-633頁、インターファーム・プレス、米国イリノイ州バッファロー・グローブ(Soft Gelatin Capsules Development, Tabibi, S.E. and Gupta, S.L., Editor: Liu, Rong, Water-Insoluble Drug Formation (2000), pp.609-633, Interpharm Press, Buffalo Grove, III., USA.) に記載されている。更に、一般に、この製剤は、活性医薬成分自体に伴うこともある不快な味および嫌な臭いを隠蔽するので、好まれる。それはまた、酸素および光により誘発される分解から活性成分を保護することができる。
【0008】
EP−A−0552624A1は、例えば、9−シスレチノイン酸5〜50mg、油1〜3部、およびろう混合物1〜5部からなる充填マス(fill mass)配合物を有する軟ゼラチンカプセル剤を開示している。
【0009】
更に、WO99/24024は、活性レチノイド化合物20mgと、DL−α−トコフェロール0.028mg、硬化ヒマシ油4.2mg、カプリル酸/カプリン酸/ステアリン酸トリグリセリド56.00mg、および中鎖トリグリセリド199.772mgとを含有する、特定のレチノイド含有軟ゼラチンカプセル製剤を開示している。
【0010】
しかし、この配合物の重大な欠点は、5℃を超える温度での長期貯蔵後に薄膜が形成されるために、非常に緩慢な溶解速度を示すことである。この現象は、医薬製剤の貯蔵温度が高くなるにつれて増加する。更に、水性媒体中では、分散しない充填マスが、そして場合によっては針状物の形成が観察される。
【0011】
このような現在の技術水準を基礎として、大いに改良された溶解特性を有し、かつ/あるいは、薄膜形成の傾向および/または分散しない充填マスもしくは針状物の形成を全く示さない、レチノイド含有の改良された医薬軟ゼラチンカプセル製剤を提供することである。
【0012】
本発明により、活性成分としてのレチノイド、天然植物油、部分硬化した天然植物油、および中鎖トリグリセリドを含む充填マスで充填された軟ゼラチンカプセル剤を含む、請求項1に記載の新規な医薬製剤が提供される。
【0013】
この新規製剤は、優れた溶解プロファイルを示し、前記したWO99/24024の19頁14行に記載されている、従来使用された配合物で観察されたような外皮形成も分散しない充填マスまたは針状物も示さない。
【0014】
本発明の好ましい実施態様において、充填マスは、更に、その粘度を増大させるために、そして、懸濁薬剤がカプセル内で沈降するのを防止するように、天然ろう、特に好ましくは黄ろうを含む。
【0015】
更に好ましくは、充填マスは、また、一方では活性化合物の酸化が起こるのを、他方では天然油の酸化が起こるのを防止するために、そしてそれにより、製剤の安定性を増大させるために、抗酸化剤を含有してもよい。
【0016】
新規製剤に使用できる天然植物油は、好ましくは、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、菜種油、アマニ油、ゴマ油、オリーブ油、ココナッツ油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ヒマシ油、および綿実油、またはこれらの油の2種以上の混合物から選択される。大豆油は、耐容性があり、広く受け入れられているために特に好ましい。
【0017】
部分硬化した天然植物油もまた、前記した油から選択してもよい。
【0018】
中鎖トリグリセリドは、通常、8〜10個の炭素原子を含有する飽和脂肪酸のトリグリセリド、特にカプリル酸および/またはカプリン酸のトリグリセリドから選択される。
【0019】
抗酸化剤は、好ましくは、DL−α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、およびブチルヒドロキシアニソール(BHA)から選択される。
【0020】
軟ゼラチンカプセルの殻は、通常、ゼラチン、1種以上の可塑剤、および水を含む。
【0021】
可塑剤は、好ましくは、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、およびこれらの成分の混合物からなる群より選択される。より好ましくは、可塑剤は、グリセロールとソルビトールの混合物を含む。可塑剤は、軟ゼラチンカプセルに弾力性を付与するのに重要である。
【0022】
軟カプセル殻に使用されるゼラチンは、好ましくは、ブタゼラチン、特にブタ皮膚から得られたゼラチンである。
【0023】
本発明によれば、カプセル殻中のブタゼラチンは、この新規な充填マス配合物と併用して使用された場合に、医薬製剤の溶解特性に関する意外な相乗効果があることが判明した。この効果は、ウシゼラチンと新規な充填マスとの組合せ、またはブタゼラチンと従来使用されたWO99/24024の充填マスとの組合せを使用した場合には、観察されなかった。しかし、ウシゼラチンと組み合わせた新規な充填マスもまた、ウシゼラチンと従来の充填マスとの組合せに比べて優れていた。
【0024】
更に、この製剤におけるブタゼラチンの使用はまた、ウシゼラチンの使用に関連した規制事項、すなわち、ウシ伝達性海綿状脳症の発生が回避されるという利点を有する。
【0025】
医薬製剤中に活性成分として含有されるレチノイドは、レチノール、レチナール、レチノイン酸、およびそれらの誘導体からなる群から選択できる。具体例は、全トランスレチノール、全トランスレチノイン酸、13−シスレチノイン酸、および9−シスレチノイン酸である。レチノイドはまた、塩、エステル、またはプロドラッグのような、薬学的に許容されうる誘導体の形態で存在することができる。
【0026】
軟ゼラチンカプセル剤に含有される充填マスは、好ましくは、天然植物油を約50〜80重量%、特に約60〜70重量%、特に好ましくは約62〜64重量%、硬化した天然植物油を約15〜35重量%、特に約20〜30重量%、特に好ましくは約24〜25重量%、および中鎖トリグリセリドを約3〜20重量%、特に約6〜12重量%、特に好ましくは約8〜9重量%含む。
【0027】
充填マスが天然ろうも含む場合、充填マスは、好ましくは、約1〜10重量%、特に約3〜6重量%、特に好ましくは約4重量%の天然ろう、最も好ましくは黄ろうを含む。
【0028】
インビトロ溶解特性に関する充填マスとカプセル殻の間の前記の相乗効果により、本発明の特に好ましい医薬製剤は、ブタゼラチン、グリセロール、ソルビトール、および水を含有する軟ゼラチンカプセル殻、ならびに、活性成分としてのレチノイド、特に9−シスレチノイン酸、大豆油、硬化大豆油、中鎖トリグリセリド、黄ろう、およびDL−α−トコフェロールを含有する充填マスを含む製剤である。
【0029】
着色剤、香味剤、安定剤、乳化剤などのような他の薬学的に許容されうる添加剤もまた、所望により、添加してもよい。
【0030】
本発明を、ここで、以下の非限定的な実施例を参照することにより、より詳細に記述する。
【0031】
実施例
先行技術および本発明の軟ゼラチンカプセル剤は、cGMP基準に準拠して、以下に概略を記した標準的な製造工程に沿って製造した。各製造工程は(適宜)、黄色光および不活性雰囲気(窒素)下で実施した。
【0032】
充填マスの製造のために、充填マスのトリグリセリドおよび油成分を、適切なステンレス鋼容器に秤量し、最大70℃まで加熱し、常時攪拌しながら室温まで冷却した。適用可能な場合は、抗酸化剤、例えばDL−α−トコフェロールを、得られた混合物に加え、その後、混合物を室温で約30分間攪拌した。
【0033】
続いて、レチノイド、例えば9−シスレチノイン酸を、上記の混合物に加え、均一な懸濁液が得られるまで攪拌した。懸濁液は、ステンレス鋼容器中で、減圧での不活性ガス下で貯蔵し、しっかりと密閉し、カプセルに封入するまで光から保護した。
【0034】
均一な懸濁液のゼラチン殻へのカプセル封入は、その後、先行技術で周知のように回転ダイ機械で実施した(例えば、Bauer,K.H. et. Al., Lehrbuch der Pharmazeutischen Technologie、6th ed., p.343-348、Stuttgart、1999参照)。
【0035】
例1(比較)(バッチA)
WO99/24024に記載のような先行技術による軟ゼラチンカプセル製剤を、充填マスおよびカプセル殻のための以下の成分を使用して、前記に概略を示したようにして調製した。
【0036】
従来の充填マス:
【0037】
【表1】

【0038】
Miglyol(登録商標)812およびSoftisan(登録商標)378は、ドイツ、ウィッテン所在のサソール(Sasol)から入手した。DL−α−トコフェロールは、スイス、シセルン(Sisseln)所在のロシュ・ビタミン(Roche Vitamins)から得た。硬化ヒマシ油およびアリトレチノインは、スイス、バーゼルのホフマン・ラ・ロシュ(Hoffman La-Roche)により提供された。
【0039】
カプセル殻:
【0040】
【表2】

【0041】
実施例および比較例において、ゼラチンは全て、ドイツ、エーバーバッハ所在のDGFストエス(Stoess)から入手し、グリセロールは、ドイツ、エンメリヒ所在のユニケマ(Uniquema)から入手し、液状で非晶性のソルビトールは、ドイツ、ダルムシュタット所在のメルク(Merck)から入手し、赤色酸化鉄および黄色酸化鉄は、ドイツ、ルートウィヒスハーフェン所在のBASFから入手し、黄ろうは、ドイツ、トリッタウ(Trittau)所在のカール(Kahl)から入手し、大豆油ならびに部分硬化大豆油は、スイス、ムテンツ(Muttenz)所在のフローリン(Florin)から入手した。
【0042】
溶解試験は、例1(比較)の先行技術の配合物を用いて実施した。混合物であるMiglyol(登録商標)812/Softisan(登録商標)378/硬化ヒマシ油は、高温での貯蔵後の薄膜の形成に起因し、溶解試験において問題を呈することが判明した。40℃で1週間後にすでに、充填マスは、溶解試験の際、眼に見える膜により覆われていた。更に、非分散の充填マスの塊が観察された。
【0043】
例1(比較)(バッチA)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解曲線を、図1に示した。最適化した溶解試験条件においてさえ、プロファイルはより高温で平らになったが、最も可能性が高いのは前記の効果に因るものであろう。40℃で貯蔵した試料の溶解割合は、1ヶ月後にはもう、ほとんど20%を超えなかった(データは示していない)。
【0044】
例2(バッチD)
本発明の軟ゼラチンカプセル製剤は、以下の成分を使用して、前記の工程により調製した:
【0045】
本発明の新規な充填マス:
【0046】
【表3】

【0047】
カプセル殻:
【0048】
【表4】

【0049】
例3(バッチC)
本発明の更なる軟ゼラチンカプセル製剤は、例2のようにして調製した。しかし、充填マスは、例2の充填マスと同一であったが、カプセル殻は、ブタゼラチンの代わりにウシゼラチンを含有しており、その組成は、以下の通りであった:
【0050】
カプセル殻:
【0051】
【表5】

【0052】
例4(バッチE)
本発明の更なる軟ゼラチンカプセル製剤は、アリトレチノインの存在を5mgだけとし、追加の大豆油を15mg添加することに代えたことを除いて、例2の充填マスを使用し、そして、カプセル殻には以下の組成を使用して調製した:
【0053】
カプセル殻:
【0054】
【表6】

【0055】
例2〜4の製剤は、30℃までの温度で少なくとも12ヶ月間十分に安定であることが判明した。
【0056】
例5(比較)(バッチB)
例1(比較)の従来の充填マス配合物をベースにした更なる軟ゼラチンカプセル製剤を、例2のカプセル殻組成を使用して調製した。
【0057】
異なる配合の製剤の溶解プロファイルにおけるあり得る差異の検出を速めるために、例2〜4(バッチD、C、およびE)および例5(比較)(バッチB)の製剤を用いた溶解試験を、40℃/75%相対湿度(r.h.)で貯蔵した試料について実施した。例2〜4の製剤の溶解曲線を、図2に示し、例5(比較)の溶解曲線を、図3に示した。
【0058】
従来の充填マスを使用した例5(比較)の溶解曲線は、例1(比較)と同じく芳しくない溶解挙動を示したが、一方、例2〜4の溶解曲線は、大いに改良された溶解プロファイルを示した。本発明の新規製剤は、同じ溶解試験設定において、短い時間でほぼ完全に薬剤を放出した。これらの結果は、同じ促進された貯蔵条件下で、12ヶ月貯蔵した後でさえ再現できた。
【0059】
最後に、例1(比較)の充填マス配合物ならびに例2の配合物に懸濁された活性成分の化学的安定性を、6ヶ月間の貯蔵期間の間に試験し、分解生成物(13−シスレチノイン酸および全トランスレチノイン酸のような分解生成物ならびに明記していない分解生成物も含む)の量を定量した。安定性試験の比較結果を、以下の表に示した。
【0060】
貯蔵条件6ヶ月間、40℃/75%r.h.:
【0061】
【表7】

【0062】
この表から分かるように、分解生成物の総量は、先行技術の配合物における1.49%から、本発明の配合物における0.98%に低減することができた。
【0063】
更に、前記したのと同じ安定性試験を、例1(比較)および例2の充填マス配合物[活性成分は20mgではなく5mgであるが、追加の大豆油15mg(例1(比較))または追加のMiglyol(登録商標)812 15mgを一緒に含有]を用いても実施した。この場合、分解生成物の総量を2.93%から1.64%に低減することさえできた(約50%の低減に相当する)。
【0064】
この改良された化学的安定性は、本発明の新規製剤の更なる利点であった。
【図面の簡単な説明】
【0065】
【図1】例1(比較)(バッチA)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解度曲線である。
【図2】例2(バッチD)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解度曲線である。
【図2.1】例3(バッチC)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解度曲線である。
【図2.2】例4(バッチE)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解度曲線である。
【図3】例5(比較)(バッチB)の軟ゼラチンカプセル剤の溶解度曲線である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
活性成分としてのレチノイド、天然植物油、部分硬化した天然植物油、および中鎖トリグリセリドを含む充填マスで充填された軟ゼラチンカプセル剤を含むレチノイドの医薬製剤。
【請求項2】
充填マスが、更に、天然ろうを含む、請求項1に記載の医薬製剤。
【請求項3】
充填マスが、更に、抗酸化剤を含む、請求項1または2に記載の医薬製剤。
【請求項4】
天然植物油が、大豆油、コーン油、ヒマワリ油、菜種油、アマニ油、ゴマ油、オリーブ油、ココナッツ油、ピーナッツ油、ベニバナ油、ヒマシ油、綿実油、またはこれらの油の2種類以上の混合物から選択される、請求項1〜3のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項5】
天然植物油が、大豆油である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項6】
中鎖トリグリセリドが、8〜10個の炭素原子を含有する飽和脂肪酸のトリグリセリド、特にカプリル酸および/またはカプリン酸のトリグリセリドから選択される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項7】
天然ろうが、黄ろうである、請求項2〜6のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項8】
抗酸化剤が、DL−α−トコフェロール、ブチルヒドロキシトルエン(BHT)、およびブチルヒドロキシアニソール(BHA)から選択される、請求項3〜7のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項9】
カプセル殻が、ゼラチン、1種以上の可塑剤、および水を含む、請求項1〜8のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項10】
可塑剤が、グリセロール、ソルビトール、プロピレングリコール、およびこれらの成分の混合物からなる群より選択される、請求項9に記載の医薬製剤。
【請求項11】
可塑剤が、グリセロールとソルビトールの混合物を含む、請求項9または10に記載の医薬製剤。
【請求項12】
ゼラチンが、ブタゼラチン、特にブタ皮膚から得られたゼラチンである、請求項9〜11のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項13】
レチノイドが、レチノール、レチナール、レチノイン酸、およびそれらの誘導体からなる群より選択される、請求項1〜12のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項14】
レチノイドが、9−シスレチノイン酸である、請求項1〜13のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項15】
充填マスが、天然植物油を約50〜80重量%、特に約60〜70重量%、特に好ましくは約62〜64重量%、硬化した天然植物油を約15〜35重量%、特に約20〜30重量%、特に好ましくは約24〜25重量%、および中鎖トリグリセリドを約3〜20重量%、特に約6〜12重量%、特に好ましくは約8〜9重量%含む、請求項1〜14のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項16】
充填マスが、天然ろうを約1〜10重量%、特に約3〜6重量%、特に好ましくは約4重量%含む、請求項2〜15のいずれか一項に記載の医薬製剤。
【請求項17】
天然植物油が、大豆油である、請求項15または16に記載の医薬製剤。
【請求項18】
天然ろうが、黄ろうである、請求項16または17に記載の医薬製剤。

【図1】
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【図2】
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【図2】
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【図2】
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【図3】
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【公表番号】特表2007−509890(P2007−509890A)
【公表日】平成19年4月19日(2007.4.19)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−537192(P2006−537192)
【出願日】平成16年10月28日(2004.10.28)
【国際出願番号】PCT/EP2004/012208
【国際公開番号】WO2005/048994
【国際公開日】平成17年6月2日(2005.6.2)
【出願人】(501241380)バジリア ファルマスーチカ アーゲー (24)
【氏名又は名称原語表記】Basilea Pharmaceutica AG
【Fターム(参考)】