説明

レバースイッチ装置

【課題】部品点数を削減してコストの低廉化を図ることができるレバースイッチ装置を提供する。
【解決手段】操作ノブを含み、第1操作面及び第2操作面内で独立して操作可能なレバー部、第1操作面内でのレバー部による操作によって作動する第1駆動部41a、及び第2操作面内での操作ノブによる操作によって作動する第2駆動部13aを有する操作レバーと、第1駆動部41aの作動によって駆動される第1コンタクトホルダ5と、第2駆動部13aの作動によって駆動される第2コンタクトホルダ6とを備え、コンタクトホルダ5,6は、それぞれが第1駆動部41a及び第2駆動部13aのうち対応する駆動部から駆動力を受ける共通のコンタクトホルダによって形成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、レバースイッチ装置に関し、特に複数のコンタクトホルダを備えたレバースイッチ装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来のレバースイッチ装置には、ディマスイッチ,ライトコントロールスイッチ及びターンシグナルスイッチを操作によって切り換え可能な操作レバーを備えたものがある(例えば特許文献1)。
【0003】
操作レバーは、操作ノブを有し、ブラケットに第1操作面内で回動可能に配置されている。ブラケットは、第1操作面と直交する第3操作面内で装置本体に回動可能に配置されている。そして、操作レバーは、レバー操作によって装置本体に対し第3操作面内でブラケットと共に、またブラケットに対し第1操作面内でそれぞれ回動するように構成されている。
【0004】
操作ノブは、操作レバーに回動可能に保持されている。操作ノブには、そのノブ操作によって回動するノブ回動軸が取り付けられている。そして、操作ノブは、第1操作面及び第3操作面に交差する第2操作面内でノブ操作によってノブ回動軸と共に回動するように構成されている。
【0005】
ディマスイッチは、ディマスイッチ用の固定コンタクト及びディマスイッチ用の可動コンタクトを有し、ディマスイッチ用のコンタクトホルダとスイッチ基板との間に配置されている。ディマスイッチ用の固定コンタクトはスイッチ基板に配置されている。ディマスイッチ用の可動コンタクトはディマスイッチ用のコンタクトホルダに弾性変形可能に保持されている。
【0006】
ディマスイッチ用のコンタクトホルダは、スイッチ基板の固定コンタクト搭載面に進退可能に配置されている。そして、ディマスイッチ用のコンタクトホルダは、操作レバーの第1操作面内での回動操作によってディマスイッチ用の可動コンタクトをディマスイッチ用の固定コンダクトに接触させ、スイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り換えるように構成されている。また、ディマスイッチ用のコンタクトホルダは、操作レバーの第1操作面内での回動操作によってディマスイッチ用の可動コンタクトをディマスイッチ用の固定コンタクトから離間させ、スイッチオン状態からスイッチオフ状態に切り換えるように構成されている。
【0007】
ライトコントロールスイッチは、ライトコントロールスイッチ用の固定コンタクト及びライトコントロールスイッチ用の可動コンタクトを有し、ライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダとスイッチ基板との間に配置されている。ライトコントロールスイッチ用の固定コンタクトはスイッチ基板に配置されている。ライトコントロールスイッチ用の可動コンタクトはライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダに弾性変形可能に保持されている。
【0008】
ライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダは、スイッチ基板の固定コンタクト搭載面に進退可能に配置されている。そして、ライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダは、操作ノブの第2操作面内での回動操作によるノブ回動軸の回動によってライトコントロールスイッチ用の可動コンタクトをライトコントロールスイッチ用の固定コンタクトに接触させ、スイッチオフ状態からスイッチオン状態とするように構成されている。また、ライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダは、操作ノブの第2操作面内での回動操作によるノブ回動軸の回動によってライトコントロールスイッチ用の可動コンタクトをライトコントロールスイッチ用の固定コンタクトから離間させ、スイッチオン状態からスイッチオフ状態に切り換えるように構成されている。
【0009】
ターンシグナルスイッチは、ターンシグナルスイッチ用の固定コンタクト及びターンシグナルスイッチ用の可動コンタクトを有し、ターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダとスイッチ基板との間に配置されている。ターンシグナルスイッチ用の固定コンタクトはスイッチ基板に配置されている。ターンシグナルスイッチ用の可動コンタクトはターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダに弾性変形可能に保持されている。
【0010】
ターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダは、スイッチ基板の固定コンタクト搭載面に回動可能に配置されている。そして、ターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダは、操作レバーの第3操作面内での回動操作によってターンシグナルスイッチ用の可動コンタクトをターンシグナルスイッチ用の固定コンタクトに接触させ、スイッチオフ状態からスイッチオン状態に切り換えるように構成されている。また、ターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダは、操作レバーの第3操作面内での回動操作によってターンシグナルスイッチ用の可動コンタクトをターンシグナルスイッチ用の固定コンタクトから離間させ、スイッチオン状態からスイッチオフ状態に切り換えるように構成されている。
【0011】
以上の構成により、操作レバーを回動操作することにより(1)ディマスイッチのスイッチオン・オフ及び(2)ターンシグナルスイッチのスイッチオン・オフが、また操作ノブを回動操作することにより(3)ライトコントロールスイッチのスイッチオン・オフがそれぞれ実行される。
【0012】
(1)ディマスイッチのスイッチオン・オフ
操作レバーを第1操作面内で回動操作することにより、ディマスイッチがスイッチオフ状態からスイッチオン状態に、またスイッチオン状態からスイッチオフ状態にそれぞれ切り換えられる。
【0013】
(2)ターンシグナルスイッチのスイッチオン・オフ
操作レバーを第3操作面内で回動操作することにより、ターンシグナルスイッチがスイッチオフ状態からスイッチオン状態に、またスイッチオン状態からスイッチオフ状態にそれぞれ切り換えられる。
【0014】
(3)ライトコントロールスイッチのスイッチオン・オフ
操作ノブを第2操作面内で回動操作することにより、ライトコントロールスイッチがスイッチオフ状態からスイッチオン状態に、またスイッチオン状態からスイッチオフ状態にそれぞれ切り換えられる。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0015】
【特許文献1】特開平7−335086号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
しかしながら、特許文献1に示す従来のレバースイッチ装置によると、3種類のコンタクトホルダ(ディマスイッチ用のコンタクトホルダ,ライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダ及びターンシグナルスイッチ用のコンタクトホルダ)を必要とする。この結果、部品点数が嵩み、コスト高になるという問題があった。
【0017】
従って、本発明の目的は、部品点数を削減することができ、もってコストの低廉化を図ることができるレバースイッチ装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0018】
本発明は、上記目的を達成するために、(1)〜(3)のレバースイッチ装置を提供する。
【0019】
(1)装置本体と、前記装置本体に配置され、互いに異なる少なくとも2つの操作面内で独立して操作可能な操作部、前記少なくとも2つの操作面のうち一方の操作面内での前記操作部による操作によって作動する第1駆動部、及び前記少なくとも2つの操作面のうち他方の操作面内での前記操作部による操作によって作動する第2駆動部を有する操作レバーと、前記第1駆動部の作動によって駆動される第1コンタクトホルダと、前記第2駆動部の作動によって駆動される第2コンタクトホルダとを備え、前記第1コンタクトホルダ及び前記第2コンタクトホルダは、それぞれが前記第1駆動部及び前記第2駆動部のうち対応する駆動部から駆動力を受ける駆動力受部を有する共通のコンタクトホルダによって形成されている。
【0020】
(2)上記(1)に記載のレバースイッチ装置において、前記共通のコンタクトホルダは、前記駆動力受部が前記第1駆動部から駆動力を受ける第1駆動力受部、及び前記第2駆動部から駆動力を受ける第2駆動力受部を有する。
【0021】
(3)上記(1)又は(2)に記載のレバースイッチ装置において、前記第1コンタクトホルダはディマスイッチ用のコンタクトホルダであり、前記第2コンタクトホルダはライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダである。
【発明の効果】
【0022】
本発明によると、部品点数を削減することができ、コストの低廉化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の全体を説明するために概略化して示す斜視図。
【図2】本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の全体を説明するために示す平面図。
【図3】本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の全体を説明するために示す断面図。
【図4】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置のコンタクトホルダを説明するために示す斜視図。(a)は第1コンタクトホルダを、(b)は第2コンタクトホルダを、また(c)は第3コンタクトホルダをそれぞれ示す。
【図5】(a)〜(c)は、本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置におけるコンタクトホルダに対する第1駆動部,第2駆動部及び第3駆動部の挿入状態を示す断面図。(a)は第1駆動部の挿入状態を、(b)は第2駆動部の挿入状態を、また(c)は第3駆動部の挿入状態をそれぞれ示す。
【発明を実施するための形態】
【0024】
[実施の形態]
〔レバースイッチ装置の全体構成〕
図1〜図3はレバースイッチ装置を示す。図1及び図2において、符号1で示す自動車用のレバースイッチ装置は、装置本体としてのベース2と、このベース2に対して第3操作面F内で回動するブラケット3と、このブラケット3に対して第1操作面F内で回動する操作レバー4と、この操作レバー4の操作によって移動する第1コンタクトホルダ5〜第3コンタクトホルダ7とから大略構成されている。
【0025】
(ベース2の構成)
ベース2は、図2及び図3に示すように、スイッチ基板8を内蔵するとともに、第1操作面Fに直交する支軸2aを有し、ステアリングホイール(図示せず)の右側(自動車用座席から見て右側)に配置され、全体が略角形状の箱体によって形成されている。
【0026】
(ブラケット3の構成)
ブラケット3は、スイッチ基板8のコンタクト搭載面側に配置され、かつベース2に支軸2aを介して回動可能に保持されている。そして、ブラケット3は、操作レバー4のレバー操作によって第3操作面F内で矢印c,c方向に回動するように構成されている。
【0027】
ブラケット3には、操作レバー4のレバー操作による回動によって作動し、かつスイッチ基板8のコンタクトホルダ搭載面に対し略垂直な第3駆動部3aが配置されている。第3駆動部3aの先端部には、第3コンタクトホルダ7に駆動力を付与する球状の駆動力付与部30aが設けられている。これにより、操作レバー4が矢印c,c方向に回動操作されると、ブラケット3が第3駆動部3aと共に矢印c,c方向に回動し、第3駆動部3aの駆動力付与部30aから第3コンタクトホルダ7に矢印f,f(図1に示す)方向の駆動力が付与される。
【0028】
また、ブラケット3には、ベース2との間にブラケット3の回動動作に節度を付与する節度付与機構(図示せず)が配置されている。
【0029】
(操作レバー4の構成)
操作レバー4は、操作ノブ9を含み、この操作ノブ9と共に操作部を構成するレバー部4a、及びこのレバー部4aとは反対側に突出するアーム部4bを有し、ブラケット3に支軸10を介して回動可能に配置され、全体が中空の成形体によって形成されている。
【0030】
そして、操作レバー4は、そのレバー操作によって支軸10の回りに第1操作面F内で矢印a,a方向に回動し、ディマスイッチ11をスイッチオン状態又はスイッチオフ状態とするように構成されている。
【0031】
ディマスイッチ11は、固定コンタクト11a及び可動コンタクト11bを有し、第1コンタクトホルダ5とスイッチ基板8との間に配置されている。固定コンタクト11aはスイッチ基板8に配置されている。可動コンタクト11bは第1コンタクトホルダ5に弾性変形可能に保持されている。
【0032】
また、操作レバー4は、そのレバー操作によって支軸2aの回りに第3操作面F内で矢印c,c方向にブラケット3と共に回動し、ターンシグナルスイッチ12をスイッチオン状態又はスイッチオフ状態とするように構成されている。
【0033】
ターンシグナルスイッチ12は、固定コンタクト12a及び可動コンタクト12bを有し、第3コンタクトホルダ7とスイッチ基板8との間に配置されている。固定コンタクト12aはスイッチ基板8に配置されている。可動コンタクト12bは第3コンタクトホルダ7に弾性変形可能に保持されている。
【0034】
操作ノブ9は、第2操作面F(図1に示す)に直交するノブ回動軸13を有し、操作レバー4に第2操作面F(図1に示す)内で回動可能に保持されている。そして、操作ノブ9は、そのノブ操作によって第2操作面F内でノブ回動軸13と共に回動し、ライトコントロールスイッチ14をスイッチオン状態又はスイッチオフ状態とするように構成されている。
【0035】
ライトコントロールスイッチ14は、固定コンタクト14a及び可動コンタクト14bを有し、第2コンタクトホルダ6とスイッチ基板8との間に配置されている。固定コンタクト14aはスイッチ基板8に配置されている。可動コンタクト14bは第2コンタクトホルダ6に弾性変形可能に保持されている。
【0036】
ノブ回動軸13には、操作ノブ9の回動操作によって作動し、かつスイッチ基板8のコンタクトホルダ搭載面に対し交差する第2駆動部13aが配置されている。第2駆動部13aの先端部には、第2コンタクトホルダ6に駆動力を付与する球状の駆動力付与部130aが設けられている。これにより、操作ノブ9が矢印b,b方向に回動操作されると、ノブ回動軸13が第2駆動部13aと共に矢印b,b方向に回動し、第2駆動部13aの駆動力付与部130aから第2コンタクトホルダ6に矢印e,e(図1に示す)方向の駆動力が付与される。第2駆動部13aの長さ(第2駆動部13aの作動点Oから駆動力付与部130aまでの長さ)は、第3駆動部3aの長さ(第3駆動部3aの作動点Oから駆動力付与部30aまでの長さ)よりも大きい寸法に、また第1駆動部41aの長さ(第1駆動部41aの作動点Oから駆動力付与部410aまでの長さ)よりも小さい寸法に設定されている。
【0037】
レバー部4aは、ボール15bの一部及びスプリング15cを収容する収容孔40aを有し、第2駆動部13aとの間にノブ回動軸13の回動動作に節度を付与する節度付与機構15が配置されている。
【0038】
節度付与機構15は、第2駆動部13aに設けられた節度面15a、この節度面15aを押圧するボール15b、及びこのボール15bに押圧力を付与するスプリング15cによって構成されている。
【0039】
レバー部4aには、操作レバー4のレバー操作による回動によって作動し、かつスイッチ基板8aのコンタクトホルダ搭載面に対し交差する第1駆動部41aが配置されている。第1駆動部41aの先端部には、第1コンタクトホルダ5に駆動力を付与する球状の駆動力付与部410aが設けられている。これにより、操作レバー4が矢印a,a方向に回動操作されると、レバー部4aが第1駆動部41aと共に矢印a,a方向に回動し、第1駆動部41aの駆動力付与部410aから第1コンタクトホルダ5に矢印d,d(図1に示す)方向の駆動力が付与される。また、レバー部4aには、ノブ回動軸13の回動方向に沿って延び、かつ第2駆動部13aを挿通させる長孔からなる挿通孔42aが設けられている。
【0040】
アーム部4bは、ブラケット3との間に操作レバー4の回動動作に節度を付与する節度付与機構16が配置されている。
【0041】
節度付与機構16は、ブラケット3に設けられた節度面16a、この節度面16aを押圧するボール16b、及びこのボール16bに押圧力を付与するスプリング16cによって構成されている。
【0042】
(第1コンタクトホルダ5〜第3コンタクトホルダ7の構成)
図1に示すように、第1コンタクトホルダ5は第2コンタクトホルダ6と第3コンタクトホルダ7との間に配置されている。第2コンタクトホルダ6は第1コンタクトホルダ5のレバー操作側に配置されている。第3コンタクトホルダ7は、第1コンタクトホルダ5の第2コンタクトホルダ6と反対側であって、操作レバー2の矢印c,c方向への回動操作によって第2駆動部13a(図3に示す)を第2コンタクトホルダ6(図3に示す)に干渉させない位置に配置されている。
【0043】
次に、図4(a)〜(c)及び図5(a)〜(c)を用いて第1コンタクトクホルダ5〜第3コンタクトホルダ7を説明する。図4(a)〜(c)は第1コンタクトホルダ〜第3コンタクトホルダを示す。図5(a)〜(c)はコンタクトホルダに対する各駆動部の挿入状態を示す。第1コンタクトホルダ5〜第3コンタクトホルダ7は、図4(a)〜(c)に示すように、ホルダベース5a〜7a,ディマスイッチ用の駆動力受部5b〜7b及びライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部5c〜7cを有し、ディマスイッチ用の駆動力受部5b〜7b及びライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部5c〜7cが第1駆動部13a,第2駆動部13a及び第3駆動部3aのうち対応する駆動部からの駆動力を受けて移動する例えばナイロン等の合成繊維からなる共通のコンタクトホルダによって形成されている。
【0044】
ホルダベース5a〜7aは、図4(a)〜(c)に示すように、それぞれが略角形状のブロック体によって形成されている。ホルダベース5aは、スイッチ基板8(図3に示す)に矢印d,d(図1に示す)方向に進退可能に配置されている。ホルダベース6aは、スイッチ基板8に矢印e,e(図1に示す)方向に進退可能に配置されている。ホルダベース7aは、スイッチ基板8に矢印f,f(図1に示す)方向に回動可能に配置されている。
【0045】
ディマスイッチ用の駆動力受部(第1駆動力受部)5bは、図5(a)に示すように、ブラケット3(図3に示す)側に開口する凹状の長孔からなり、ホルダベース5aに設けられている。ディマスイッチ用の駆動力受部5bの内面は、その長手方向に延び、かつ第1駆動部41aの駆動力付与部410aを介して互いに対向する駆動力受面50b,51bで形成されている。ディマスイッチ用の駆動力受部5bの深さは、第1駆動部41aの駆動力付与部410aを挿入可能な寸法に設定されている。
【0046】
そして、ディマスイッチ用の駆動力受部5bは、駆動力受面50b,51bが操作レバー4(図1に示す)の矢印a,a(図1に示す)方向への回動操作による第1駆動部41の回動によってその駆動力付与部410aから駆動力を受けるように構成されている。また、ディマスイッチ用の駆動力受部5bは、操作レバー4の矢印c,c(図1に示す)方向への回動操作による第1駆動部41aの回動によってその駆動力付与部410aを逃がすように構成されている。
【0047】
なお、本実施の形態において、ディマスイッチ用の駆動力受部6bは第2駆動部13aの駆動力付与部130aから、またディマスイッチ用の駆動力受部7bは第3駆動部3aの駆動力付与部30aからそれぞれ駆動力を受けることがない。このため、ディマスイッチ用の駆動力受部6b,7bについては、各部位の符号をディマスイッチ用の駆動力受部5bの各部位の符号に対応して付し、その説明は省略する。
【0048】
ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部(第2駆動力受部)6cは、図5(b)に示すように、第2駆動部13aの駆動力付与部130aを介して互いに対向する1対の駆動力受壁60c,61cからなり、ディマスイッチ用の駆動力受部6bにおけるブラケット側開口周縁にその長手方向に沿って一体に突設されている。1対の駆動力受壁60c,61cは、それぞれ略矩形状の板部材によって形成されている。
【0049】
そして、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部6cは、駆動力受壁60c,61cが操作ノブ9(図1に示す)の矢印b,b(図1に示す)方向への回動操作による第2駆動部13aの回動によってその駆動力付与部130aから駆動力を受けるように構成されている。また、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部6cは、操作レバー4の矢印a,a(図1に示す)方向への回動操作による第2駆動部13aの回動によってその駆動力付与部130aを逃がすように構成されている。
【0050】
ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部6cの高さは、駆動力受壁60c,61c間に第2駆動部13aの駆動力付与部130aを挿入可能な寸法に設定されている。ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部6cの幅は、ディマスイッチ用の駆動力受部6bの幅よりも大きい寸法に設定されている。
【0051】
ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部7cは、図5(c)に示すように、第3駆動部3aの駆動力付与部30aを介して互いに対向する1対の駆動力受壁70c,71cからなり、ディマスイッチ用の駆動力受部7bにおけるブラケット側開口周縁にその長手方向に沿って一体に突設されている。1対の駆動力受壁70c,71cは、それぞれ略矩形状の板部材によって形成されている。
【0052】
そして、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部7cは、駆動力受壁70c,71cが操作レバー4(図1に示す)の矢印c,c(図1に示す)方向への回動操作による第3駆動部3aの回動によってその駆動力付与部30aから駆動力を受けるように構成されている。また、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部7cは、操作レバー4の矢印a,a(図1に示す)方向への回動操作による第3駆動部3aの回動によってその駆動力付与部30aを逃がすように構成されている。
【0053】
ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部7cの高さは、駆動力受壁70c,71c間に第3駆動部3aの駆動力付与部30aを挿入可能な寸法に設定されている。ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部7cの幅は、ディマスイッチ用の駆動力受部7bの幅よりも大きい寸法に設定されている。
【0054】
なお、本実施の形態において、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部5cは、第1駆動部41aの駆動力付与部410aから駆動力を受けることがない。このため、ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部5cについては、各部位の符号をライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部6c,7cの各部位の符号に対応して付し、その説明は省略する。
【0055】
〔レバースイッチ装置の動作〕
次に、本発明の実施の形態に係るレバースイッチ装置の動作につき、図1〜図5を用いて説明する。
【0056】
本実施の形態に示すレバースイッチ装置の動作は、「ディマスイッチ」,「ライトコントロールスイッチ」及び「ターンシグナルスイッチ」の各動作であるため、これら各動作について説明する。
【0057】
「ディマスイッチ」
図3に示すように、操作レバー4を矢印a,a方向に回動操作すると、第1駆動部41aが矢印a,a方向に回動し、これに伴い第1コンタクトホルダ5がディマスイッチ用の駆動力受部5bの駆動力受面50b,51b(図4(a)及び図5(a)に示す)に第1駆動部41aの駆動力付与部410aから駆動力を受けて可動コンタクト11bを弾性変形させながら矢印d,d(図1に示す)方向に移動し、ディマスイッチ11のスイッチ動作が実行される。この場合、操作レバー4は、ロービーム位置HLから矢印a方向への操作によってパッシング位置HFに、またロービーム位置HLから矢印a方向への操作によってハイビーム位置HUにそれぞれ移動する。
【0058】
操作レバー4は、パッシング位置HFでその操作を解除するとロービーム位置HLに復帰するが、ハイビーム位置HUでその操作を解除するとハイビーム位置HUに保持される。
【0059】
「ライトコントロールスイッチ」
図3に示すように、操作ノブ9を矢印b,b(図2に示す)方向に回動操作すると、第2駆動部13aがノブ回動軸13と共に矢印b,b方向に回動し、これに伴い第2コンタクトホルダ6が駆動力受部6cの駆動力受壁60c,61c(図4(b)及び図5(b)に示す)に第2駆動部13aの駆動力付与部130aから駆動力を受けて可動コンタクト14bを弾性変形させながら矢印e,e(図1に示す)方向に移動し、ライトコントロールスイッチ14のスイッチ動作が実行される。この場合、操作ノブ9は、オフ(OFF)位置から矢印b方向への操作によってスモールランプ点灯位置又はヘッドランプ点灯位置に、またヘッドランプ点灯位置から矢印b方向への操作によってスモールランプ点灯位置又はオフ(OFF)位置にそれぞれ選択的に保持される。
【0060】
「ターンシグナルスイッチ」
図3に示すように、操作レバー4を矢印c,c(図2に示す)方向に回動操作すると、第3駆動部3aがブラケット3と共に矢印c,c方向に回動し、これに伴い第3コンタクトホルダ7が駆動力受部7cの駆動力受壁70c,71c(図4(c)及び図5(c)に示す)に第3駆動部3aの駆動力付与部30aから駆動力を受けて可動コンタクト12bを弾性変形させながら矢印f,f(図1に示す)方向に回動し、ターンシグナルスイッチ12のスイッチ動作が実行される。この場合、操作レバー4は、中立位置から矢印c方向への操作によって左折指示位置に、また中立位置から矢印c方向への操作によって右折指示位置にそれぞれ保持される。
【0061】
[実施の形態の効果]
以上説明した実施の形態によれば、次に示す効果が得られる。
【0062】
第1コンタクトホルダ5〜第3コンタクトホルダ7に共通のコンタクトホルダを用いることができ、このため部品点数を削減することができ、コストの低廉化を図ることができる。
【0063】
以上、本発明のレバースイッチ装置を上記の実施の形態に基づいて説明したが、本発明は上記の実施の形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能であり、例えば次に示すような変形も可能である。
【0064】
(1)上記実施の形態では、操作レバー4が第2操作面F内で操作可能な操作ノブ9を含み、第1操作面F,第3操作面F内で操作可能なレバー部4aを有する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、操作レバーが第2操作面内で操作可能な操作ノブを含み、第1操作面内で操作可能なレバー部を有する場合、及び操作レバーが第1操作面及び第3操作面内で操作可能なレバー部を有する場合でもよい。また、本発明は、操作レバーが第2操作面内で操作可能な操作ノブを含み、第3操作面内で操作可能なレバー部を有する場合でもよい。すなわち要するに、本発明における操作レバーは、互いに異なる少なくとも2つの操作面内で操作可能な操作部を有するものであればよい。
【0065】
(2)上記実施の形態では、第2駆動部13aの長さが第3駆動部3aの長さよりも大きい寸法に、また第1駆動部41aの長さよりも小さい寸法に設定されている場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えば各コンタクトホルダの搭載面位置を変更することにより、第1駆動部〜第3駆動部の長さを同一の寸法に設定したり、あるいは第3駆動部の長さを第1駆動部及び第2駆動部の長さよりも大きい寸法に設定したりしてその長さを適宜設定変更することができる。
【0066】
(3)上記実施の形態では、第2コンタクトホルダ6がライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダである場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、例えばワイパスイッチ用のコンタクトホルダ,リヤワイパスイッチ用のコンタクトホルダあるいはウォッシャスイッチ用のコンタクトホルダであっても勿論よい。
【0067】
(4)上記実施の形態では、自動車に適用する場合について説明したが、本発明はこれに限定されず、他の車両にも上記実施の形態の場合と同様に適用可能である。
【符号の説明】
【0068】
1…レバースイッチ装置、2…ベース、2a…支軸、3…ブラケット、3a…第3駆動部、30a…駆動力付与部、4…操作レバー、4a…レバー部、4b…アーム部、41a…第1駆動部、410a…駆動力付与部、42a…挿通孔、5…第1コンタクトホルダ、5a…ホルダベース、5b…ディマスイッチ用の駆動力受部、50b,51b…駆動力受面、5c…ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部、50c,51c…駆動力受壁、6…第2コンタクトホルダ、6a…ホルダベース、6b…ディマスイッチ用の駆動力受部、60b,61b…駆動力受面、6c…ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部、60c,61c…駆動力受壁、7…第3コンタクトホルダ、7a…ホルダベース、7b…ディマスイッチ用の駆動力受部、70b,71b…駆動力受面、7c…ライトコントロールスイッチ・ターンシグナルスイッチ用の駆動力受部、70c,71c…駆動力受壁、8…スイッチ基板、9…操作ノブ、10…支軸、11…ディマスイッチ、11a…固定コンタクト、11b…可動コンタクト、12…ターンシグナルスイッチ、12a…固定コンタクト、12b…可動コンタクト、13…ノブ軸、13a…第2駆動部、130a…駆動力付与部、14…ライトコントロールスイッチ、14a…固定コンタクト、14b…可動コンタクト、15…節度付与機構、15a…節度面、15b…ボール、15c…スプリング、16…節度付与機構、16a…節度面、16b…ボール、16c…スプリング、F…第1操作面、F…第2操作面、F…第3操作面、O〜O…作動点

【特許請求の範囲】
【請求項1】
装置本体と、
前記装置本体に配置され、互いに異なる少なくとも2つの操作面内で独立して操作可能な操作部、前記少なくとも2つの操作面のうち一方の操作面内での前記操作部による操作によって作動する第1駆動部、及び前記少なくとも2つの操作面のうち他方の操作面内での前記操作部による操作によって作動する第2駆動部を有する操作レバーと、
前記第1駆動部の作動によって駆動される第1コンタクトホルダと、
前記第2駆動部の作動によって駆動される第2コンタクトホルダとを備え、
前記第1コンタクトホルダ及び前記第2コンタクトホルダは、それぞれが前記第1駆動部及び前記第2駆動部のうち対応する駆動部から駆動力を受ける駆動力受部を有する共通のコンタクトホルダによって形成されている
レバースイッチ装置。
【請求項2】
前記共通のコンタクトホルダは、前記駆動力受部が前記第1駆動部から駆動力を受ける第1駆動力受部、及び前記第2駆動部から駆動力を受ける第2駆動力受部を有する請求項1に記載のレバースイッチ装置。
【請求項3】
前記第1コンタクトホルダはディマスイッチ用のコンタクトホルダであり、前記第2コンタクトホルダはライトコントロールスイッチ用のコンタクトホルダである請求項1又は2に記載のレバースイッチ装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−150947(P2011−150947A)
【公開日】平成23年8月4日(2011.8.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−12599(P2010−12599)
【出願日】平成22年1月22日(2010.1.22)
【出願人】(000003551)株式会社東海理化電機製作所 (3,198)
【Fターム(参考)】