説明

レーダ受信機

【課題】移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するようにAGCを制御することによって、受信系のダイナミックレンジを有効に利用可能にする。
【解決手段】開示されるレーダ受信機は、合成開口レーダのレーダ受信機であって、高周波パルスを目標に対して送信し、目標からの反射パルスを受信するレーダアンテナ1と、前記受信波を増幅する入力増幅器2と、入力増幅器の出力を周波数変換して出力するミキサ回路3と、ミキサ回路の出力信号を分岐する分岐器4と、分岐器で分岐された一方の出力信号を整流する整流器5と、整流器の整流信号によってSTCパターンを生成するSTC回路6と、前記分岐器の他方の出力信号をSTC回路で生成されたSTCパターンに対応する減衰制御信号に応じて可変減衰させる可変減衰器7と、可変減衰器の出力信号を増幅して出力する出力増幅器8とを備えている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明はレーダ受信機に係り、特に受信レベルが受信パルス内および受信パルス間で大きく変動する場合に、受信機の飽和を防止することが可能な、レーダ受信機に関する。
【背景技術】
【0002】
レーダ受信機では、受信パルス内における受信信号の飽和を防止するために、通常、STC(Sensitivity Time Control:感度時間制御)や、AGC(Automatic Gain Control:自動利得制御) を使用するが、合成開口レーダのように、受信パルス幅が広く、移動しながら受信するレーダの場合は、受信パルス内のレベル変動が、パルス内およびパルス間で、大きく変化する。
【0003】
図5は、従来の合成開口レーダの構成を示したものであって、レーダアンテナ21と、入力増幅器22と、ミキサ回路23と、可変減衰器24と、増幅器25と、可変減衰器26と、出力増幅器27と、分岐器28と、整流器29と、AGC回路30とからなる構成が示されている。
【0004】
レーダアンテナ21は、図示しない送信部からの高周波パルスを目標に対して送信し、目標からの反射波を受信する。受信波には、送信パルスが目標以外の地上で反射して戻ってきた信号RX SIGが含まれている。図中の信号RX SIGは、レーダアンテナ21で受信される信号を時間軸で示したものである。
【0005】
受信波は入力増幅器22で増幅されたのち、ミキサ回路23で図示されないLO(Local Oscillator)からの局部発振信号によって周波数変換されて出力される。ミキサ出力は、可変減衰器24において、STC ATT信号によって固定パターンからなるSTCパターンに従って減衰した信号に変換される。可変減衰器24の出力は増幅器25において一定増幅度で増幅されたのち、第2の可変減衰器26において、AGC回路30からのAGC ATT信号に応じて減衰してから、出力増幅器27で増幅されて出力される。出力増幅器27の出力信号は、分岐器28を経て出力されるが、この際、一部が分岐されて、整流器29で整流されて直流信号に変換され、AGC回路30において、出力されるAGC ATT信号の大きさを制御する。
【0006】
図5の回路におけるAGC制御は、合成開口レーダの受信機出力に設けられた信号処理部のダイナミックレンジを小さくするために用いられている。これは、信号のダイナミックレンジが大きいと、信号処理を行うA/D変換器のビット数を大きくする必要があり、ビット数が多いと処理すべきデータ量が大きくなるので、そのあとのデータ処理,記録,伝送等の信号処理に大きな制約を受けることになるが、このような制約を少なくするため、信号のダイナミックレンジを小さくして極力ビット数を少なくすることが望ましいためである。
【0007】
すなわち、信号処理に用いられるA/D変換器(不図示)のビット数から定まる利得値には適正値が存在する。適正利得データは、通常8ビットのA/D変換器の場合40dB程度である。一方、受信機は通常60dB程度の利得があるため、そのままでは、A/D変換器が飽和してしまうので、レーダ受信機の場合、必ずなんらかの方法で平均化を行っている。
【0008】
また、従来のレーダ受信機における出力信号の平均化は、STC回路である程度平均化されたデータを、受信パルス間で同じ程度の信号になるようにすることによって行われている。すなわち、受信ゲート内の平均化ではなく、受信パルスごとの平均化であって、2次元的に行われていた。そして、時間軸に対して固定パターンで補正を行っていたため、このパターンから外れると、出力をフラットにすることができなかった。
【0009】
このように、従来のレーダ受信機に用いられるSTCは、受信パルス内で固定の減衰パターンを用いて減衰器を制御していたため、合成開口レーダのような、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置では、予め決められた理想的な減衰パターンと、実際の受信波形のパターンとが一致せず、そのためレーダ受信機における受信信号の飽和を防止することができなかった。
また、パルス内の波形をメモリし、パルスごとに平均化処理するためには、高速の演算器が必要であって、技術的にも困難であった。
【0010】
これに対して特許文献1においては、発振器の出力信号を送信系統を通したのち、サーキュレータを介してアンテナから電波を輻射し、目標物から反射した反射波を同じアンテナで受信し、サーキュレータから受信系統を通して受信信号を得るレーダ装置において、受信系統にSTC(Sensitivity Time Control) 可変減衰器を挿入し、この可変減衰器の最大減衰量を、受信系統に最大レベルの信号が入力した場合でも受信系統を飽和させないような値とし、送信期間中に可変減衰器の減衰量が最大になるようにして送信信号の漏れ込みによる受信系統の飽和を防止することによって、送信直後の受信を可能にする、レーダ装置が開示されている。
【0011】
しかしながら、特許文献1記載の技術では、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することが難しい。
【0012】
また、特許文献2においては、飛翔体に搭載され、飛行方向と直角斜方向に直線周波数変調された送信電波を発射しつつデータを取得する合成開口レーダ装置において、地表に向かって発射した電波の反射波を受信する受信部に、飛翔体の姿勢変動の程度により影響を受ける反射波を、その変動の内容に対応して平坦にする受信信号振幅平坦部を備え、飛翔体の姿勢精度要求を必要としないで高品質な画像を取得する、合成開口レーダ装置が開示されている。
【0013】
しかしながら、特許文献2記載の技術では、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することが難しい。
【0014】
また、特許文献3においては、受信パルス信号の利得を入力データに応じて増減する可変利得増幅器に対し、可変利得増幅器から出力される受信パルス信号の直流成分から検出されたパワーモニタ信号を入力して、受信パルス信号を適正レベルにするための利得設定データを供給するレーダ受信機の自動利得制御回路において、A/D変換回路は、パワーモニタ信号について1つの受信パルス期間中に複数のタイミングでそのレベルをサンプルしてデジタルデータに変換し、積分回路でそのパルス期間中に得られたデータを順次加算する。積分回路は、そのパルス期間中に得られたデータを順次加算する。PROM回路は、この加算データからパワーモニタ信号の平均パワーレベルを求め、このレベルに対応する適正利得設定データを発生することによって、1つの受信パルス内でのレベル変動が激しい場合でも、受信レベルを適正に設定可能な、レーダ受信機の自動利得制御回路が開示されている。
【0015】
しかしながら、特許文献3記載の技術では、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することが難しい。
【0016】
また、特許文献4においては、航空機の反射レベルを独立的に検出する方向性結合器、サブ受信部および目標レベル検出部と、目標ごとの反射レベルに対応したSTC減衰量を適応的に得るための目標STC発生器を従来のSTC発生器に併置し、これら2つのSTC発生器の出力を合成して目標の反射レベルが常時、受信系の飽和レベルを超えないように合成する合成器を備えたSTC制御部と、STC処理を施すSTC回路とを有し、これにより目標の反射レベルが高すぎて飽和する目標に対してのみ適度なSTC減衰をかけることが可能となり、小目標の検出性能を損なわずにタイムサイドローブを抑止することによって、パルス圧縮を使用しかつSTCによるクラッタ除去を行う捜索レーダにおいて、大型航空機からの反射信号が受信機の飽和レベルを超えることによって生じるタイムサイドローブを抑止する、捜索レーダ装置が開示されている。
【0017】
しかしながら、特許文献4記載の技術では、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することが難しい。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0018】
【特許文献1】特開2001−174542号公報
【特許文献2】特開平03−130683号公報
【特許文献3】特開平06−174826号公報
【特許文献4】特開平09−068571号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0019】
従来のSTCは、受信パルス内で固定の減衰パターンを用いて減衰器を制御していたため、ターゲットが刻々と変化する合成開口レーダのように、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置では、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することが難しいという問題があった。
【0020】
この発明はこのような事情に鑑みてなされたものであって、ターゲットが刻々と変化する合成開口レーダのように、移動しながら広範囲の信号を送受信するレーダ装置の場合に、受信機における受信信号の飽和を防止するように、AGCを制御することができるようにすることを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0021】
上記課題を解決するため、この発明はレーダ受信機に係り、合成開口レーダのレーダ受信機であって、高周波パルスを目標に対して送信し、目標からの反射パルスを受信するレーダアンテナと、前記受信波を増幅する入力増幅器と、該入力増幅器の出力を周波数変換して出力するミキサ回路と、該ミキサ回路の出力信号を分岐する分岐器と、該分岐器で分岐された一方の出力信号を整流する整流器と、該整流器の整流信号によってSTCパターンを生成するSTC回路と、前記分岐器の他方の出力信号を前記STC回路で生成されたSTCパターンに対応する減衰制御信号に応じて可変減衰させる可変減衰器と、該可変減衰器の出力信号を増幅して出力する出力増幅器とを備えてなることを特徴としている。
【発明の効果】
【0022】
この発明のレーダ受信機によれば、合成開口レーダ等のレーダ受信機において、受信信号の飽和を防止して、受信系のダイナミックレンジを有効に利用することができるようになる。
【図面の簡単な説明】
【0023】
【図1】本発明のレーダ受信機の構成例を示す図である。
【図2】図1に示されたたレーダ受信機の動作を説明する図である。
【図3】本発明のレーダ受信機におけるSTC回路の構成例を示す図である。
【図4】図3に示されたSTC回路の動作を説明する図である。
【図5】従来のレーダ受信機の構成を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【実施形態1】
【0024】
以下、本発明のレーダ受信機の第1の実施形態として、合成開口レーダの場合について説明する。
【0025】
図1は、本発明のレーダ受信機の構成例を示したものであって、レーダアンテナ1と、入力増幅器2と、ミキサ回路3と、分岐器4と、整流器5と、STC回路6と、可変減衰器7と、出力増幅器8とからなる構成が示されている。
【0026】
レーダアンテナ1は、図示しない発振器からの高周波パルスを目標に対して送信し、目標からの反射パルスを受信する。受信波には、送信パルスが目標以外の地上で反射して戻ってきた信号RX SIGが含まれている。受信波は入力増幅器2で増幅されたのち、ミキサ回路3で図示されないLO(Local Oscillator)からの局部発振信号によって周波数変換して出力される。ミキサ出力は、分岐器4を経て可変減衰器7に送られるが、一部が分岐され、整流器5で整流されてSTC回路6に入力される。STC回路6は、入力信号に応じてSTC ATT信号を生成して、可変減衰器7の減衰度を制御することによって、受信波形からSTCパターンが生成される。出力増幅器8は、STCパターンを増幅して出力する。
【0027】
図2は、本発明のレーダ受信機の動作を説明するものである。以下、従来技術の場合と対比しながら、説明する。
図2において(a) は、レーダ送信波がターゲットで反射する際の後方散乱係数が受信エリアで一様であるとした場合を示したものである。ここで後方散乱係数とは、送信波がターゲットで反射する際の面の荒さによる入射角依存性を示すものであって、送信波がターゲットで反射されて戻ってくる程度を示す係数である。後方散乱係数は、送信波の入射角,ターゲットの性質(人工物,森林,水面,耕作地等等の違い)によって異なるものである。
図2(a) の場合は、後方散乱係数が受信エリアで一様なので、従来技術の場合のような、通常のSTC補正によって、フラットな受信レベルが得られることが示されている。
【0028】
図2において(b) は、後方散乱係数が受信エリアで一様でない場合を示したものであって、通常のSTC補正によっては、受信レベルの変動を補正しきれないことが示されている。
【0029】
図2において(c) は、本発明の動作を説明するものであって、STC回路において受信波形からリアルタイムでSTCパターンを計算して、受信波形に反映させるので、観測エリアの状態のいかんに関わらず、精度よくSTC補正を行って、フラットな受信レベルが得られることが示されている。
【0030】
本発明の場合は面を対象として3次元的に平均化を行うので、フラットな波形の受信レベルが得られる。これに対して従来技術では2次元的に平均化を行っており、固定パターンの時間軸で補正を行っていたので、このパターンから外れる場合は、受信レベルをフラットにすることはできなかった。
【0031】
このように本発明は、レーダ装置における検出対象物の変化に基づく検出情報の変動に対する対策を行うものであって、特許文献2記載の場合のように、レーダ装置を搭載した移動体(飛翔体)の姿勢の変化に基づく検出情報の変動に対する対策を行うものではない。
【0032】
さらに本発明においては、受信波形をモニタし、モニタされた信号を受信パルス内で一定間隔で、複数ポイント、A/D変換してメモリに記録し、メモリに記録されたデータを受信パルスごとに所定時定数分積分して、平均的な受信波形を導き出し、この結果を用いて、受信パルス内のSTCパターンを生成して、STC用の減衰器を制御する。
以下、図面を参照して詳細に説明する。
【0033】
図3は、本発明のレーダ受信機におけるSTC回路の構成例を示すものであって、A/D変換回路11と、メモリ回路12と、積分回路13と、演算回路14とからなる構成が示されている。
【0034】
図3において、A/D変換回路11は、受信パルス信号をモニタ検波して、検出された直流成分を1受信パルス内に複数のタイミングでサンプルして、ディジタルデータに変換する。メモリ回路12は、A/D変換回路11におけるA/D変換結果を記録する。積分回路13は、メモリ回路12に記録されたディジタルデータを、サンプルごとに所定の時定数分、積分する。演算回路14は、積分回路13における積分結果を平均化して、受信パルス内の適正利得設定データを発生する。
【0035】
図4は、図3に示されたSTC回路の動作を説明するものであって、図3に示す演算回路が積分回路の積分データから受信パルス間のサンプルタイミングごとの平均化パワーレベルを求め、この平均化パワーレベルに対する適正利得データを設定して、STC ATT信号として可変減衰器に送出する態様を示している。
【0036】
図4(a) は、n番目の受信パルス信号に対するパワーモニタ信号を示したものであって、矢印は、これに対するA/D変換のサンプルタイミングを示している。
図4(b) は、n+1番目の受信パルス信号に対するパワーモニタ信号を示したものであって、矢印は、これに対するA/D変換のサンプルタイミングを示している。
【0037】
図4(c) は、n+x番目の受信パルス信号に対するパワーモニタ信号を示したものであって、矢印は、これに対するA/D変換のサンプルタイミングを示している。
図4(d) は、演算結果から求められたSTCパターンを示したものであって、パワーモニタ信号のレベルに対応した、受信パルスに対するパワーモニタ信号のレベルに応じて変化する、フラットなSTCパターンが得られることが示されている。
【0038】
このように、本発明においては、STC回路におけるSTCパターンの生成と、信号処理部におけるAGC設定の演算とを同一の演算回路で行うことによって、回路規模を縮減しており、STC回路におけるSTCパターンの生成と、信号処理部におけるAGC設定の演算とをそれぞれ別の手段で行う特許文献2記載の場合とは構成が異なっている。
【実施形態2】
【0039】
次に、本発明のレーダ受信機の第2の実施形態について説明する。
本発明の第2の実施形態では、受信パルス内のサンプル数、及びパルス間のサンプル数(時定数)を、それぞれのレーダ受信機の最適値に設定することによって、合成開口レーダだけでなく、他の移動体レーダへの応用も可能にする。
【0040】
他の移動体レーダの具体例としては、実開口レーダを挙げることができる。合成開口レーダでは、送信パルスごとの受信波形を合成して一つのパルス信号と見なすが、実開口レーダの場合は、送信パルスごとの受信波形を合成することなく、そのまま処理して平均値を求めて、STCパターンを生成する。
【0041】
以上、この発明の実施形態を図面を参照して詳述してきたが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれる。
【産業上の利用可能性】
【0042】
この発明のレーダ受信機は、合成開口レーダのような、移動中に受信レベルが大きく変化するデータを取得するレーダ装置の場合に、適用することができる。
【符号の説明】
【0043】
1 レーダアンテナ
2 入力増幅器
3 ミキサ回路
4 分岐器
5 整流器
6 STC回路
7 可変減衰器
8 出力増幅器
11 A/D変換回路
12 メモリ回路
13 積分回路
14 演算回路

【特許請求の範囲】
【請求項1】
合成開口レーダのレーダ受信機であって、高周波パルスを目標に対して送信し、目標からの反射パルスを受信するレーダアンテナと、前記受信波を増幅する入力増幅器と、該入力増幅器の出力を周波数変換して出力するミキサ回路と、該ミキサ回路の出力信号を分岐する分岐器と、該分岐器で分岐された一方の出力信号を整流する整流器と、該整流器の整流信号によってSTCパターンを生成するSTC回路と、前記分岐器の他方の出力信号を前記STC回路で生成されたSTCパターンに対応する減衰制御信号に応じて可変減衰させる可変減衰器と、該可変減衰器の出力信号を増幅して出力する出力増幅器とを備えてなることを特徴とするレーダ受信機。
【請求項2】
前記STC回路が、受信パルス信号をモニタ検波して、検出された直流成分を受信パルス内に複数のタイミングでサンプルして、ディジタルデータに変換するA/D変換回路と、該A/D変換回路におけるA/D変換結果を記録するメモリ回路と、該メモリ回路に記録されたディジタルデータを、受信パルスごとに所定の時定数分、積分する積分回路と、該積分回路における積分結果を平均化して、受信パルス内の適正利得波形設定データを発生する演算回路とを備えてなることを特徴とする請求項1記載のレーダ受信機。
【請求項3】
受信波形からリアルタイムでSTCパターンを計算して、受信波形に反映させることによって、観測エリアの状態のいかんに関わらず、精度よくSTC補正を行えることを特徴とする請求項1または2記載のレーダ受信機。
【請求項4】
前記レーダアンテナの受信波に、前記レーダアンテナの送信パルスが目標以外の地上で反射して戻ってきた信号が含まれていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一記載のレーダ受信機。
【請求項5】
前記レーダ受信機が、実開口レーダのレーダ受信機であることを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一記載のレーダ受信機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2010−230461(P2010−230461A)
【公開日】平成22年10月14日(2010.10.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−77852(P2009−77852)
【出願日】平成21年3月26日(2009.3.26)
【出願人】(000004237)日本電気株式会社 (19,353)
【Fターム(参考)】