説明

レール走行台車の脱線防止装置

【課題】 レール上を走行する台車の脱線を防止するレール走行台車の脱線防止装置を提供する。
【解決手段】本発明におけるレール走行台車の脱線防止装置には、レール4を支持している鋼柱6に、浮止め軌条9A,9Bのどちらかをレール4に沿って敷設してある。
走行する台車には浮止め車輪10A,10Bが浮止め軌条9A,9Bのどちらかに対応させて浮上がりを防ぐ様に固定されていることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【発明の詳細な説明】

【技術分野】
【0001】
本発明は、レール走行台車が浮上がって、脱線する事を防止する事に係り、走行台車が稼動中に地震等の外部振動により、走行台車の車輪がレールから浮上がるのを防ぐ事を可能にしたレール走行台車の脱線防止装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来からは、振動検知器等で設定加速度値以上の振動が発生した場合に走行台車の元電源を切断するくらいで、まだ殆ど脱線防止装置が設置されないまま稼動されているのが現状である。
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかしながら、実際走行台車が稼動中に外部振動等で走行台車の車輪が浮上がってレールから外れて脱線する事故は度々起こっているのが現状である。
【0004】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので,レール走行台車が稼動中に外部振動等によりレール走行台車の車輪がレールから浮上がって脱線につながる大きな原因になっていた。
【0005】
本発明は前記のような問題点を解決するためになされたもので、レール走行台車のレールに沿って浮止め軌条を、又走行台車に浮止め車輪を装着する事で、レール走行台車が外部振動等が作動しても関係なく稼動できるレール走行台車の脱線防止装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明の請求工1におけるレール走行台車の脱線防止装置は、走行台車の両端に敷設されているレールに平行して、左右に浮止め軌条を上下どちらかに設置することを特徴とする装置である・
【0007】
本発明の請求項2におけるレール走行台車の脱線防止装置は、両側の走行台車に取り付けられている浮止め車輪により脱線を防止をする事を特徴とする装置である。
【作用】
【0008】
本発明においては左右に敷設してある台車のレールに沿って浮止め軌条を設置し、走行台車の車輪がレールから浮上がろうとすると浮止め車輪が押圧するように取付けられているので、レール走行台車がレールから外れて脱線する事はない
【実施例】
【0009】
以下、本発明の実施例について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は本発明のレール走行台車の脱線防止装置を天井クレーンに応用して該天井クレーンの走行部の下側に設置した実施例の説明図である。
図2は前記のレール走行台車の脱線防止装置を天井クレーンの上側に設置した場合の説明図である。
【0010】
ここで1は主桁、2は走行車輪、3は走行車輪2を主桁1に取付けるための溝型鋼、4はレール、5はレール4を取り付ける基台、6は天井クレーンの走行路を支持するために設けられた鋼柱、7はレール4を基台5と共に鋼柱6に固定するための支持金具、8は浮止め軌条9Aを鋼柱6に連結するための吊下げ金具、9A,9Bはそれどれ浮上がりを防止するための浮止め軌条、10A,10Bは浮止め車輪、11は浮止め車輪10Bを主桁1に結合させる締結金具、12は浮止め車輪10Aを結合させる固定金具である。
【0011】
本実施例は、天上クレーンの主桁1の左右両端にそれどれ走行車輪2が溝型鋼3と共に左右に装着されて、左右のレール上に載せられている。さらに、主桁1が移動する為のレール4は基台5の上に支持金具7を介して鋼柱6に取付けられている。以上のように構成された天井クレーンにおいて、主桁1がレール4上を移動している途中で、地震や外部振動等が作用した場合、走行車輪2は該走行車輪2に付設されている溝の深さ以上に浮上がると、レール4上から外れて脱線する。
【0012】
本発明は、前記のような現象が起きても、走行車輪2に付設されている溝の深さ以下に浮上がりを抑えるように浮止め車輪10A,10Bのどちらかを主桁1の両端にある走行車輪2の上下どちらか片方に取付ける。さらに浮止め車輪10A、10Bにそれどれ対応して浮止め軌条9A,9Bを、走行車輪2の溝の深さ以下の隙間で敷設する。
【発明の効果】
【0013】
以上説明したように、本発明のレール走行台車の脱線防止装置は以下の効果を発揮する。レール走行台車が運転中に地震等外部からの振動によって、レール走行台車がレールから外れて脱線する事はない。
【図面の簡単な説明】
【0014】
【図1】 本発明のレール走行台車を天井クレーンに応用した場合において、浮止め車輪を主桁の左右両方にある走行部の内の左側下方に設置した時の立面断面図である。
【図2】 本発明の前記レール走行台車を天井クレーンに応用した場合において、浮止め車輪を主桁の左右両方にある内の左側上方に設置した場合の立面断面図である。
【符号の説明】
【0015】
1 主桁 2 走行車輪 3 溝型鋼
4 レール 5 基 台 6 鋼柱
7 支持金具 8 吊下げ金具 9A,9B 浮止め軌条
10A,10B 浮止め車輪 11 締結金具 12 固定金具

【特許請求の範囲】
【請求項1】
レール上を走行する台車が地震等の外部振動により、台車の車輪がレール上から浮上って脱線するのを防止する為に、レールの取付架台に浮上がりを防ぐための浮止め軌条のレールに沿って、上方か下方のどちらかに設置することを特徴とするレール走行台車の脱線防止装置。
【請求項2】
前記のレールに沿って設置された浮止め軌条に対応して、浮止め車輪を走行台車に装着して脱線を防ぐことを特徴とするレール走行台車の脱線防止装置。

【図1】
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【図2】
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【公開番号】特開2006−8087(P2006−8087A)
【公開日】平成18年1月12日(2006.1.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−212300(P2004−212300)
【出願日】平成16年6月23日(2004.6.23)
【出願人】(504277104)
【Fターム(参考)】