説明

ログ蓄積装置およびログ蓄積プログラム

【課題】 機器の障害が発生しやすい状況に基づき、必要なログ情報を効率よく取得することができるようにする。
【解決手段】 動作プロセス部1、3は機器を動作させる。状態監視部5は機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する。ログ記憶部13は動作プロセス部1、3のログ情報を記憶する。ログ管理部11は、状態監視部5が検出情報を取得したとき、動作プロセス部1、3からの動作情報からログ情報を抽出し、そのログ情報をログ記憶部13に記憶管理する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムに係り、例えば複合機(MFP:Multi Function Peripheral)等の電子機器に搭載して好適するログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムの改良に関する。
【背景技術】
【0002】
近年、複合機その他の電子機器は、ソフトウエアプログラムの動作によって種々の機能を提供するようになっており、保守点検を容易にする観点から、ソフトウエアプログラムの動作状況の記録をログ情報として出力、蓄積することが行われている。
【0003】
ところが、複合機等にあっては、ソフトウエアプログラムで動作する箇所が多く、それら全ての動作箇所のログ情報を取得するには大きな記憶容量を必要とするうえ、本来の処理動作に支障を来す心配もある。
【0004】
そのような状況を解消するため、従来から種々の工夫がなされており、例えば特開2006−23631号公報(特許文献1)が提案されている。
【0005】
この特許文献1は、起動時や設定変更など動作に影響を与える可能性の高い状態では詳細なログ情報を収集し、定常状態で安定稼動している状態では必要最低限のログ情報を収集することにより、装置のログファイルを格納するためのリソース又は本体機能を圧迫せずに、必要なログ情報を収集できるようにしたものである。
【特許文献1】特開2006−23631号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、上述した特許文献1は、エラーの発生し易い箇所からのログ情報を取得しているものの、何も障害が発生していない定常稼働状態においても必要なログ情報を収集しており、依然として大きな記憶容量を必要としたり本来の処理動作に支障を来す心配がある。
【0007】
しかも、特許文献1においては、エラーの発生し易い箇所のみを考慮しているが、エラーの発生原因としては、複合機自体の使用頻度や時間帯といった使用状況の他、複合機の周囲湿度や周囲温度といった環境使用状況も考えられるから、これらを考慮する必要があり、適切なログ情報を蓄積するには、特別な工夫が必要である。
【0008】
本発明はそのような課題を解決するためになされたもので、機器の障害が発生しやすい状況を予め監視し、必要なログ情報が効率よく取得可能なログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムの提供を目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
そのような課題を解決するために本発明に係るログ蓄積装置は、機器を動作させる動作プロセス部と、その機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視部と、その動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、その状態監視部が検出情報を得たとき、その動作プロセス部からの動作情報をログ情報としてそのログ記憶部に記憶管理するログ管理部とを具備している。
【0010】
本発明のログ蓄積装置では、上記ログ管理部が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部に応じて動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成も可能である。
【0011】
本発明のログ蓄積装置では、上記ログ管理部が、その動作プロセス部の動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成も可能である。
【0012】
本発明のログ蓄積装置では、上記状態監視部が、その使用状態の測定値として上記機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値を監視する構成も可能である。
【0013】
本発明のログ蓄積装置では、上記状態監視部が、その使用状態の測定値として上記機器の設置環境の変動値を監視する構成も可能である。
【0014】
本発明に係るログ蓄積プログラムは、機器を動作させる動作プロセス部の動作ログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、その機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視処理と、この状態監視処理から検出情報を得たとき、その動作プロセス部からの動作情報をログ情報としてログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理とを実行させるものである。
【0015】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記ログ管理処理が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成も可能である。
【0016】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記ログ管理処理が、その動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成も可能である。
【0017】
本発明のログ蓄積プログラムでは、上記状態監視処理が、所定の周期でそのエラーを監視する構成も可能である。
【発明の効果】
【0018】
このような本発明に係るログ蓄積装置およびログ蓄積プログラムでは、機器に関する使用状態の測定値を状態監視部が監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力し、その状態監視部がその検出情報を得たとき、その動作プロセス部からの動作情報をログ管理処理がログ情報としてログ記憶部に記憶して管理するから、機器の障害が発生しやすい状況から、必要なログ情報を効率よく取得可能となる。
【0019】
本発明において、その動作プロセス部からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成では、更に一層、その動作プロセス部に応じたログ情報を効率よく取得可能となる。
【0020】
本発明において、その動作プロセス部からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部に記憶管理する構成では、使用状態の測定値が所定の基準値を超えるとき、ログ情報の取り漏れを防ぐことが可能となる。
【0021】
本発明において、その使用状態の測定値として上記機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値を監視する構成では、機器自体の使用状況に応じてログ情報を効率よく取得可能となる。
【0022】
本発明において、その使用状態の測定値として上記機器の設置環境の変動値を監視する構成では、機器の設置環境の変化に応じて動作プロセス部に応じたログ情報を効率よく取得可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0023】
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明に係るログ蓄積プログラムは本発明に係るログ蓄積装置を説明する過程で説明する。
【0024】
図1は本発明に係るログ蓄積装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【0025】
図1において、動作プロセス部1、3は、例えば後述する複合機15においてソフトウエアプログラムの動作によって種々の機能、例えば印刷機能、画像読取機能、通信機能等を実行する構成要素であり、各々モジュールAとB、モジュールCとDを有し形成されるとともに、これらを単独又は連結して動作制御している。なお、複合機15における動作プロセス部1、3の具体例は後述する。
【0026】
モジュールA〜Dは、ソフトウエアプログラムを形成するとともに複合機15の動作機能を実現する単位プログラムの集合であり、複合機15の本来の動作機能を実現するものである。
【0027】
動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dは、動作プロセス部又はモジュール自身の識別符号である動作プロセスIDやモジュールID、更に正常動作上の動作情報に加えて、動作プロセス部又はモジュール自身の動作上のカウント値、例えば、印刷回数や使用時間帯といった使用状況を測定値として出力する機能を有しており、状態監視部5の比較部7およびログ蓄積部9のログ管理部11に接続されている。
【0028】
なお、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dとエラー監視部5(エラー解析部7)との接続状態の図示は簡略化されている。
【0029】
状態監視部5は、所定の周期で又は常時、動作プロセス部1、3および個々のモジュールA〜Dの動作状況を監視して確認する機能を有している。
【0030】
状態監視部5は、動作プロセス部1、3又はモジュールA〜Dから使用状況に係る測定値を入力したとき、比較部7によってこの測定値と予め設定された基準値とを比較し、測定値が基準値を超えていれば、基準を超える測定値を特定した検出情報をログ蓄積部9のログ管理部11に出力する機能を有している。
【0031】
状態監視部5は、外部からの周囲湿度や周囲温度といった設置環境の変動値を測定値として入力する機能も有し、比較部7によってこの測定値と予め設定された基準値とを比較し、測定値が基準値を超えていれば、変動値を特定した検出情報をログ蓄積部9のログ管理部11に出力する機能を有している。
【0032】
すなわち、状態監視部5は、印刷回数や使用時間帯といった使用情報が基準となる印刷枚数や時間帯(就業時間帯)を超えていれば、それら使用情報の種類を特定した検出情報を出力し、周囲湿度や周囲温度といった設置環境の変動値が基準湿度や基準温度を超えていれば、例えば湿度が80%以上、温度が30℃以上になると、変動値の種類を特定した検出情報を出力する機能を有している。
【0033】
なお、周囲湿度や周囲温度は、温度センサや湿度センサによって測定入力されたものである。
【0034】
ログ蓄積部9のログ管理部11は、常時、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dから動作情報を取得しており、比較部7(状態監視部5)から検出情報を取得したとき、検出情報に基づき、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じてログ情報をランク分けし、ランク分けしたログ情報を蓄積するか否か判別管理するとともに、蓄積すると判別したとき、ランクに基づく内容のログ情報をログ記憶部13に記憶する機能を有している。
【0035】
動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じたログ情報のレベル分けは、予め設定されたランクに基づき、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じて動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けするもので、例えばモジュールAについては詳細な全てのログ情報を抽出し、モジュールB、Cについては概略的なログ情報を抽出し、モジュールDについてはログ情報を抽出しないといった判別管理である。なお、概略的なログ情報を、便宜上、標準ログ情報とする。
【0036】
動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dに応じて動作情報から抽出する設定レベルは、動作プロセス部1、3自身やモジュールA〜D自身に対応するレベル分けの他、例えば動作プロセス部1が後述する画像読取機能や印刷機能を有するとき、画像読取り回数や印刷回数のカウント値が100回未満であれば「動作プロセス部1からログを抽出しない。」、100回〜1000回未満であれば「動作プロセス部1から標準ログを抽出する。」、1000回以上であれば「動作プロセス部1から詳細ログを抽出する。」といったように、個々の動作プロセス部1、3(およびモジュールA〜D)毎においても設定可能である。
【0037】
ログ管理部11は、動作プロセス部1、3およびモジュールA〜Dのログ情報をそのままログ記憶部13に記憶するよう形成可能である。
【0038】
ログ記憶部13は、ログ管理部11から出力されたログ情報を読み書き可能に記憶するメモリである。
【0039】
このような本発明に係るログ蓄積装置は複合機15に搭載可能であるから、複合機15の説明を介してログ蓄積装置の動作を説明する。
【0040】
図2は本発明に係るログ蓄積装置を搭載した複合機15を示すブロック図である。
【0041】
図2において、複合機15は、主制御部17を主体として画像読取部19、記憶部21、入力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29その他を有して構成されている。なお、主制御部17の機能は後述する。
【0042】
画像読取部19は、主制御部17の制御の下、例えば印刷された複数頁の原稿から画像を光学的に読み込み、フィルタ処理等をして電子的原稿データを印刷ジョブとして生成する公知のスキャナ等であり、生成した原稿データが原稿の頁毎に記憶部21に順次記憶されるようになっている。
【0043】
記憶部21は、主制御部17の制御の下、画像読取部19で読み取られた原稿データ、通信部29で受けた原稿データ、上述した基準値、ランク付け情報やログ情報を記憶する他、主制御部17の動作プログラムを格納する例えばハードディスク(HDD)等である。すなわち、記憶部21は上述したログ記憶部13としても機能している。
【0044】
入力ポート部23は、例えば熱電対等の温度センサ31や図示しない湿度センサからの温度測定値や湿度測定値を入力してデジタル変換した測定値を、主制御部15に出力する機能を有している。
【0045】
操作パネル部25は、図示しない装置本体ケースの上部に配置された例えばタッチスイッチ入力部と液晶タイプの表示部等も兼ねており、複合機15の動作状態を表示するとともに、上述した測定値の表示が可能であるうえ、上述した基準値やランク設定の入力変更を受付け、主制御部17に出力する機能を有している。
【0046】
印刷部27は、主制御部17の制御の下、記憶部21に記憶された原稿データ、測定値やログ情報その他を印刷用紙に印刷して排紙する白黒又はカラー印刷エンジンであるが、公知のものであるから詳細な説明および図示は省略する。
【0047】
通信部29は、主制御部17の制御の下、通知先として公衆通信回線、インターネット又は社内LAN等のネットワーク33に対し、所定のプロトコルに従い画像データ等をファクシミリ(FAX)通信(送受信)する公知のインターフェース部である。
【0048】
主制御部17は、CPU、このCPUの動作プログラムを格納したROM、処理情報の一時的格納部であるRAM、入出力インターフェース(いずれも図示せず。)を有し、画像読取部19、記憶部21、入力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29を制御し、それらの機能の一部を担って複合機15の主要機能を実行する他、以下の機能を有している。
【0049】
すなわち、主制御部17は、例えば印刷部27における印刷枚数をカウントしてカウント値を測定値として出力するカウント部35としての機能を有している。カウント部35は印刷部27に内蔵される構成もある。
【0050】
主制御部17は、そのカウント測定値や温度測定値と所定の基準値を比較し、当該測定値が基準値を超えるとき、検出情報を出力する比較部(状態監視部)7(5)としての機能を有している。
【0051】
さらに、主制御部17は、状態監視部5から検出情報を取得したとき、検出情報に基づき、動作プロセス部1、3から動作情報をランク分け判別し、ランクに応じた動作情報をログ情報として記憶部(ログ記憶部)21(13)に記憶管理するログ管理部11としての機能を有している。
【0052】
従って、画像読取部19、入力ポート部23、操作パネル部25、印刷部27および通信部29は、複合機15において主制御部17の制御の下、ソフトウエアプログラムによって動作する状態で、何れも上述した動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)に該当している。
【0053】
次に、上述した本発明に係るログ蓄積装置の動作を図3のフローチャートを参照して簡単に説明する。
【0054】
図3において、プログラムが開始されると、ステップS1にて状態監視部5が測定値を取得し、ステップS2にてログ管理部11が動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)から動作情報を取得し、状態監視部5がステップS3にて測定値が基準値を超えたか否か判別する。
【0055】
基準値を超えていなくてステップS3がNOであればステップS1に戻り、基準値を超えていてステップS3がYESであれば、ステップS4にて個々の動作プロセス1、3(モジュールA〜D)についてランク設定されているか否かログ管理部11が判別する。
【0056】
ランク設定がなされていない場合(なし)にはログ情報を抽出処理せずにステップS1に戻り、標準ランク設定がなされている場合(標準)にはステップS5にてログ管理部11が標準ログを抽出するとともにログ記憶部13に記憶してステップS1に戻り、詳細設定であればステップS6にて詳細ログ情報を抽出するとともにログ記憶部13に記憶処理してステップS1に戻る。
【0057】
以降、電源が遮断されたり、図示しないステップの処理によって図3のフローチャートから抜けることになる。
【0058】
このような処理手順が本発明に係るログ蓄積プログラムに相当する。
【0059】
このように本発明のログ蓄積装置は、機器を動作させる動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)と、その機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視部5と、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のログ情報を記憶するログ記憶部13と、その状態監視部5が検出情報を取得したとき、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、動作プロセス部1、3からの動作情報を当該ランクに応じたログ情報を抽出し、そのログ情報としてそのログ記憶部13に記憶管理するログ管理部11とを具備している。
【0060】
そのため、その機器に関する使用状態の測定値を監視し、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)にエラーが発生する前に、エラーが発生し易い状況を検出したとき、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)の動作情報からこれらに応じたランクのログ情報を自動的に抽出してログ記憶部13に蓄積可能となり、エラー発生の発生し易い状況になった以降の必要なログ情報を効率よく取得することが可能である。
【0061】
従って、ログ情報を蓄積するために大きな記憶容量をあまり必要としないうえ、機器本来の処理動作に支障を来す心配も少ない。
【0062】
例えば、午前中はファクシミリ(FAX)機能がよく使用されるので、午前中は通信部29を中心としたファクシミリ(FAX)機能に係る動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のログ情報を蓄積したり、機器の設置環境の湿度が80%以上になったり温度が30℃以上なったとき、不具合が生じ易い動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)のログ情報を蓄積することが可能である。
【0063】
従って、装置自らの状態だけではなく、装置に障害が発生しやすい状況や環境を判断した場合に、詳細なログを効果的に取得することが可能である。
【0064】
特に、エラー発生前であってエラーが発生し易い状況を自動的に判別し、ログ情報を自動的、かつ確実に蓄積するから、ユーザ側で機器に障害が発生する前からのログ情報に基づき、エラー発生時の原因の究明に寄与する。
【0065】
しかも、その動作プロセス部1、3からの動作情報をそのままログ記憶部13に記憶管理すれば、エラー発生時のログ情報の取り漏れが防ぐことが可能となる。
【0066】
ところで、本発明において状態監視部5で監視する測定値は、印刷回数や稼働時間帯といった機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値や、周囲湿度や周囲温度といった設置環境の変動値等、基準値と比較可能な測定値であれば実施可能である。
【0067】
なお、上述した実施の形態では、動作プロセス部1、3とこれを形成するモジュールA〜Dを分けて説明したが、本発明における動作プロセス部1、3はこれ自体およびこれを形成する要素含むものである。
【0068】
また、本発明に係るログ蓄積プログラムに付き言及すれば、本発明に係るログ蓄積プログラムは、機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視処理と、この状態監視処理でその検出情報を得たとき、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をログ情報としてログ記憶部13に記憶して管理するログ管理処理とをコンピュータに実行させるものである。
【0069】
このような本発明に係るログ蓄積プログラムにおいても、ログ管理処理が、予め設定されたランク情報に基づき、その動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報から抽出するログ情報の細かさをランク分けし、その動作情報から当該ランクに応じたログ情報を抽出して記憶管理する構成、動作プロセス部1、3(モジュールA〜D)からの動作情報をそのログ情報としてそのままログ記憶部13に記憶管理する構成も可能である。
【0070】
さらに、その使用状態の測定値として上記機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値を監視する構成、その使用状態の測定値として上記機器の設置環境の変動値を監視する構成も可能であり、上述したログ蓄積装置と同様の効果を得ることが可能である。
【0071】
また、本発明は、上述した複合機15に限らず、プリンタ、パソコンその他、ソウフトウエアで動作する電子機器において広く応用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0072】
【図1】本発明に係るログ蓄積装置の実施の形態を示す概略構成図である。
【図2】本発明に係るログ蓄積装置を実施する複合機を示す外観図である。
【図3】本発明に係るログ蓄積装置の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
【0073】
1、3 動作プロセス部
5 状態監視部
7 比較部
9 ログ蓄積部
11 ログ管理部
13 ログ記憶部
15 複合機
17 主制御部(ログ蓄積部)
19 画像読取部(動作プロセス部)
21 記憶部(ログ記憶部)
23 入力ポート部(動作プロセス部)
25 操作パネル部(動作プロセス部)
27 印刷部(動作プロセス部)
29 通信部(動作プロセス部)
31 センサ
33 ネットワーク
35 カウント部
A、B、C、D モジュール

【特許請求の範囲】
【請求項1】
機器を動作させる動作プロセス部と、
前記機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視部と、
前記動作プロセス部のログ情報を記憶するログ記憶部と、
前記状態監視部から前記検出情報が得られたとき、前記動作プロセス部からの動作情報を前記ログ情報として前記ログ記憶部に記憶管理するログ管理部と、
を具備することを特徴とするログ蓄積装置。
【請求項2】
前記ログ管理部は、予め設定されたランク情報に基づき、前記動作プロセス部に応じて前記動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けし、前記動作情報から当該ランクに応じた前記ログ情報を抽出して記憶管理する請求項1記載のログ蓄積装置。
【請求項3】
前記ログ管理部は、前記動作プロセス部の前記動作情報を前記ログ情報としてそのまま前記ログ記憶部に記憶管理する請求項1記載のログ蓄積装置。
【請求項4】
前記状態監視部は、前記使用状態の測定値として前記機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値を監視する請求項1〜3いずれか1記載のログ蓄積装置。
【請求項5】
前記状態監視部は、前記使用状態の測定値として前記機器の設置環境の変動値を監視する請求項1〜3いずれか1記載のログ蓄積装置。
【請求項6】
機器を動作させる動作プロセス部の動作ログ情報を蓄積制御するコンピュータに対し、
前記機器に関する使用状態の測定値を監視して当該測定値が所定の基準値を超えるとき検出情報を出力する状態監視処理と、
この状態監視処理から前記検出情報を得たとき、前記動作プロセス部からの動作情報をログ情報としてログ記憶部に記憶して管理するログ管理処理と、
を実行させることを特徴とするログ蓄積プログラム。
【請求項7】
前記ログ管理処理は、予め設定されたランク情報に基づき、前記動作プロセス部からの前記動作情報から抽出する前記ログ情報の細かさをランク分けし、前記動作情報から当該ランクに応じた前記ログ情報を抽出して記憶管理する請求項6記載のログ蓄積プログラム。
【請求項8】
前記ログ管理処理は、前記動作プロセス部からの前記動作情報を前記ログ情報としてそのまま前記ログ記憶部に記憶管理する請求項6記載のログ蓄積プログラム。
【請求項9】
前記状態監視処理は、前記使用状態の測定値として前記機器内にあって当該動作に伴ってカウントされるカウント値を監視する請求項6〜8いずれか1記載のログ蓄積プログラム。
【請求項10】
前記状態監視処理は、前記使用状態の測定値として前記機器の設置環境の変動値を監視する請求項6〜8いずれか1記載のログ蓄積プログラム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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