説明

ロボット制御システム

【課題】 作業員とロボットとが接近する状況になったとき、用途別に複数のセンサを用いることなく、ロボットを停止または減速動作させて、作業員の安全を確保する。
【解決手段】 作業員が人体を介して通信を行う携帯装置8を携帯し、ロボット制御装置1は人体を介して通信が可能なロボット2を制御する。作業員とロボット2とが接近すると携帯装置8とロボット2と間で人体通信が開始され、これを検出したロボット制御装置1は予め設定した動作命令に従ってロボットを停止または減速動作させ、アラーム情報を携帯装置8に送り、作業者に警報を知らせる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、ロボット制御装置と教示装置が接続されたロボット制御システムに関する。特に、人体通信を用いたロボット制御システムに関する。
【背景技術】
【0002】
従来のロボット制御システムについて、図を用いて説明する。図7は、従来のロボット制御システムの構成を示す図である。
図7において、102はロボット、4は作業台である。ロボット102と作業台4は、共にロボット102の動作領域を囲む安全防護柵5により囲われている。この安全防護柵5の出入り口には安全扉6が装備されている。作業員はこの安全扉6から出入りする。
前記ロボット102の動作を制御するのがロボット制御装置101である。ロボット制御装置101は、ロボット102に接続されている。ロボット102の手首部先端には、例えば、アーク溶接作業を行うためのトーチ先端などといった作業ツール7が取り付けられている。また、ロボット制御装置101には、教示装置103が接続されている。この教示装置103は、作業者の操作によりロボット102を動作させ、位置登録を行い、あるいは作業の手順の登録を行うことで、作業プログラムの登録、あるいは登録済み作業プログラムの変更などの編集を行うためのものである。
【0003】
ロボット102は、予め教示装置103により教示モードで登録および編集された作業プログラムを、再生モードで再生することで、作業プログラムに記述された所定の作業を行う。
教示装置103で行う教示作業では、作業者は、ロボット102の作業ツール先端の位置の確認を行うために、ロボット102の近傍に近寄ってロボット102を動作させる作業(ジョグ操作という)を行い、所望する位置の登録や位置の変更をおこなう。このように教示作業では、頻繁にロボット102に近寄る作業を行っている。すなわち、教示作業では作業者は安全防護柵5内での作業を行う。
【0004】
これに対して、ロボット102が行う所定の作業(作業プログラムに記述された所定の作業)は、ロボット102が作業者に対し危害が及ばないように、安全防護柵5で囲われた領域内で動作するようになっている。作業プログラムの再生によりロボットが作業運転を行う際は、作業者は予め安全防護柵5の外に退出する。
【0005】
ロボット関連の作業者が巻き込まれる労働災害の多くは、ロボットと作業者との接触事故である。このため、労働安全衛生法に基づく労働安全衛生規則などの法規によって安全防護措置が定められている。これにより、従来、安全防護措置に関する技術が発明されている。
【0006】
特許文献1には、高速で接触検出が可能な接触検出装置を用いたロボットが開示されている。この特許文献1に記載の技術では、多数の開口(孔)を有する絶縁スペーサを介して、2つの導電シートの導電面を向かい合わせに配置して、接触力が作用すると、これらの導電面が接触し、短絡することで、接触を検知している。
【0007】
また、特許文献2記載の技術では、光線式安全装置やマットスイッチを利用して、ロボットの侵入検出装置と作業者の侵入検出装置を1組とする侵入装置を、1組以上備えてロボットの稼動範囲内で作業者が侵入可能になっている開口部分を覆うように配置している。ロボットの侵入装置と作業者の侵入装置の間に挟まれた領域にロボットと作業者のどちらが侵入した場合でも、ロボットの動作を停止もしくは動作速度を制限し、作業者との衝突の危険を防止している。
【0008】
ところで、近年、ケーブルの代わりに誘電体である人体を通信媒体として利用する通信方式、いわゆる、「人体通信」の実用化が始まっている。人体通信には、誘電体である人体がもともと持つ体表面の静電気の層に信号を与えて通信する「電界方式」がある。静電気の層は体の表面数cmをおおっていることから、靴や服などの上から、すなわち非接触の状態でも通信が可能である。特許文献3には、送信機から人体を経由して音声放送を受信機に送る人体通信システムを提供して、受信機は人体と接触していなくても音声放送を受信できる技術が開示されている。
【特許文献1】特開2007−102719号公報(第6頁、図6)
【特許文献2】特開2007−283450号公報(第5−8頁、図2−4)
【特許文献3】特開2006−303736号公報(第6−7頁、図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0009】
特許文献1が開示する技術では、ロボットに衝突検出装置を施工する手間がかかり、衝突検出の死角をなくそうとすると多くの衝突検出装置を施工しなければならない。また、ロボットは対象物と接触してから停止するので、例えばロボットの近傍に近づいた作業員は、ロボットと必ず接触することになり、負傷する危険性がある。
特許文献2が開示する技術は、光線式安全装置やマットスイッチを利用しているために、これらを設置し、機能させるための設定が必要になり、コストと時間がかかる。
本発明はこのような問題点に鑑みてなされたものであり、人体を介した通信を用いて、作業員がロボットと近傍に近づくタイミングからロボットを停止または減速動作させるロボット制御システムを提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0010】
上記問題を解決するため、本発明は、次のように構成したのである。
請求項1に記載の発明は、ロボットと、前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置と、前記ロボットを操作する作業者が携帯する携帯装置と、を備えたロボット制御システムにおいて、前記ロボットは、人体通信を行うための第1人体通信部を備え、前記ロボット制御装置は、ロボットの所定の動作指令を記憶する第1記憶部を備え、前記携帯装置は、識別情報を格納する第2記憶部と、前記識別情報を人体通信により送信するための第2人体通信部と、備え、前記ロボット制御装置は、前記作業者が前記ロボットに接近すると、人体通信により、前記携帯装置から前記ロボットを介して前記識別情報を受信し、前記所定の動作指令に従い、前記ロボットを制御することを特徴としたのである。
請求項2に記載の発明は、前記携帯装置は、さらに、作業員に緊急事態を知らせる第1警告手段を備え、前記人体通信の開始を検出すると、前記第1警告手段が動作することを特徴としたのである。
請求項3に記載の発明は、前記ロボット制御装置は、ロボットの所定の動作指令を格納する第2記憶部を備え、前記ロボット制御装置が前記識別情報を受信すると、前記所定の動作指令を読み出し、前記所定の動作指令に従い、前記ロボットを制御することを特徴としたのである。
請求項4に記載の発明は、前記所定の動作指令は、停止動作または減速動作であることを特徴としたのである。
請求項5に記載の発明は、前記ロボット制御装置は、前記識別情報を受信すると、アラーム情報を生成し、前記携帯装置に送信することを特徴としたのである。
請求項6に記載の発明は、前記携帯装置と人体通信を行うための第3人体通信部が設けられた教示装置を備え、前記教示装置は、前記人体通信により前記携帯装置から受信した識別情報の認識状態を表示することを特徴としたのである。
請求項7に記載の発明は、所定の条件が満たされたときに前記ロボットを動作させるインタロック装置を備え、前記所定の条件は、前記教示装置が前記識別情報を認識できるときであることを特徴としたのである。
【発明の効果】
【0011】
請求項1乃至請求項5に記載の発明によると、人体通信部を備えた携帯装置を携帯した作業者が、各種作業をする際に、人体通信を備えたロボットが作業員に接近したとき、ロボット制御装置が作業員の体を介した通信が開始されるのを検出し、予め設定された動作命令でロボットを停止または減速動作させるので、作業員とロボットとの接触を未然に防ぐことができる。人検出用、ロボット検出用などと用途別に複数のセンサを設置することなく、作業員の安全を確保することができる。
【0012】
請求項6に記載の発明によると、教示装置は、作業員の携帯する携帯装置との通信状態を表示するので、作業者は携帯装置の状態を簡単に確認することができ、安全に作業することができる。
請求項7に記載の発明によると、携帯装置が機能していないときはロボットが動作しないので、安全である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
以下、本発明の実施の形態について図を参照して説明する。
【実施例1】
【0014】
図1は、本発明の第1の実施例となるロボット制御システムの構成図である。図1において、作業台4、安全防護柵5、および、安全扉6は従来例と同じものなので説明を割愛する。
【0015】
携帯装置8は、安全防護柵5内で所定の作業を行う作業員が携帯するものである。なお、この所定の作業には、教示装置3を使ってロボット2を操作する作業や、ロボット2の作業ツール21を交換する作業等がある。
図2は、本発明の第1実施例における携帯装置8のブロック図である。図2において、携帯装置8は、非接触IC81、人体通信部82、警報通知部83、制御部84、電源スイッチ85、及びバッテリ86から少なくとも構成されている。
非接触IC81は、作業者IDなどの識別情報を格納するための記憶手段である。この識別情報は、図示しないIC用ライタによって書き換えることができる。なお、この識別情報は、作業者IDのような意味のある情報でなくとも、意味のない情報であっても良い。
人体通信部82は、人体通信を行うための通信手段である。更に具体的には、人体通信部82は、人体通信を行うための信号処理回路である。
警報通知部83は、表示灯、警告音、振動などにより作業員に緊急事態を知らせるためのものである。人体通信部を備えたロボット2が作業員に接近すると、作業員の体を介して人体通信部82との通信が開始される。
制御部84は、非接触IC81から前記識別情報を読み出し、読み出した識別情報を人体通信部82を通して送信する。制御部84は、電源スイッチ85を介してバッテリ86が接続されている。制御部84はバッテリの低下を検出すると、警報通知部83を使って作業員に知らせる。
【0016】
教示装置3は、人体通信部を備えている。従って、教示装置3は、携帯装置8を携行する作業員の体を介して、携帯装置8からの識別情報を受信することができる。
【0017】
ロボット2およびロボット制御装置1については、図3に基づいて説明する。図3は本発明の第1実施例におけるロボット2およびロボット制御装置1のブロック図である。
ロボット2は、人体通信部22および駆動軸モータ23を少なくとも備えている。人体通信部22は、人体通信を行うための通信手段である。更に具体的には、人体通信部22は、人体通信を行うための信号処理回路である。ロボット2のアームに作業員が近接すると、その作業員の体とアームを介して、携帯装置8からの識別情報を受信することができる。駆動軸モータ23は、アームを駆動するモータであり、具体的には、回転角度を正確に制御できるサーボモータである。
ロボット制御装置1は、制御部11、通信部12、記憶部13、およびサーボアンプ14から少なくとも構成される。
制御部11は、サーボアンプ14を介して駆動軸モータ23に所定の動作指令を出力することでロボット2を動作させる。
通信部12は、動作指令の受けとりなどで教示装置3と通信を行う。また、ロボット2の人体通信部22と電磁的に接続されている。
記憶部13は、制御部11が出力するロボットの所定の動作指令を記憶している。
【0018】
本発明に係るロボット制御システムの動作について以下に説明する。
作業員がロボット2の近傍に移動すると、作業員の体を介して、携帯装置8とロボット2との間で通信が開始される。
ロボット2の人体通信部22は、ロボット制御装置1の通信部12と繋がっているので、ロボット制御装置1は、人体通信の開始を検出することができる。ロボット制御装置1は、人体通信の開始を検出すると、ロボット2に対して、記憶部13に格納された予め決められた動作指令、例えば、停止や減速などの指令を与えるのである。ロボット2は、この指令に従って、停止したり、減速したりする。この時、ロボット2の人体通信部との通信を開始した携帯装置8は、警報通知部83を通して、作業員にロボット2の接近を早く知らせる。
教示装置8は、携帯装置8から人体通信により受信した識別情報をもとに教示装置上の動作表示部37に、携帯装置8が、有効に機能していることを表示する。これは、作業員が、携帯装置8を携帯していない、携帯装置8の電源が入っていない、また、携帯装置8のバッテリ切れなどの携帯装置8が機能していない等の状況を、動作表示部の無表示によって作業員に知らせる。この動作の詳細については、後述する別の実施例で述べる。
【0019】
図4は本発明の第1実施例におけるロボット2と作業員とが接近したときのシーケンス図である。ロボットと携帯装置8を携帯する作業員とが接近すると、携帯装置8と、ロボット2の人体通信部による通信が開始される。
まず、携帯装置8が識別情報を送信し(S501)、ロボットを介して(S502)、ロボット制御装置1が前記識別情報を受信する(S503)。
次に、前記識別情報を受信したロボット制御装置1は、記憶部13に格納した動作指令を読み出し、ロボットに停止または減速動作をさせる。また、ロボット制御装置1は、アラーム情報を生成し(S511)、ロボット2を介して送信する。前記アラーム情報を受信した携帯装置8は、警報通知部83を使って(S512)、作業員にロボット2の接近を知らせる。
なお、アラーム情報を受信してから作業員にロボット2の接近を知らせるのではなく、制御部84が携帯装置8とロボット2の間の人体通信の開始を検出すると、警報通知部83を使って作業員に知らせるように構成しても良い。このように構成すると、作業員に危険を知らせる時間が短縮される。
【0020】
これにより、作業員とロボットとのあらゆる方向からの接近に対応できるようになる。また、作業員とロボットが接近した場合にロボットの制御のみならず、作業員にもその旨を伝えるので、作業員はとっさの対応も可能となる。
【実施例2】
【0021】
携帯装置8が機能していない場合、作業員が不用意にロボットに接近したとき、ロボットに接触するおそれがある。また、作業員が携帯装置8のバッテリ切れを気にするあまり、作業効率が上がらないおそれがある。そのため、携帯装置8が機能しているかどうかを簡単に確認できるようにする必要がある。このことを考慮したのが本発明の第2の実施例である。
【0022】
図5に示す実施例では、教示装置3は人体通信部36を備えており、作業員が教示装置3を手にすると、作業員の体を介して、携帯装置8より識別情報を受信する。なお、図の点線は人体通信を表す模式図である。
前記識別情報を受信した教示装置3は、認識表示部37を使って、例えば、「ID」表示を消灯状態から点灯状態に変化させる。その後も教示装置3は、前記識別情報の監視を続ける。教示装置3は、作業員が教示装置3を手放したり、携帯装置8のバッテリ電圧が低下したりすること等によって、前記識別情報を認識できなくなったとき、認識表示部37を使って、例えば、「ID」表示を点灯状態から点滅、さらに消灯状態に変化させる。なお、識別情報が認識できなるときは、その他に、携帯装置8自体を携帯していないとき、携帯装置8の電源が入っていないとき等がある。
【0023】
図6は本発明の第2実施例における教示装置3のブロック図である。図6において、教示装置3は、制御部31、記憶部32、表示部33、操作部34、通信部35、人体通信部36、認識表示部37、を少なくとも備えている。
制御部31は、操作部34からの情報を処理し、必要な情報を表示部33に表示させる。
記憶部32は、制御部31の情報処理結果を記憶するものである。
表示部32は、制御部31の情報処理結果を表示するものである。
操作部34は、キー入力等により、情報を入力するため操作部である。
通信部35は、ロボット制御装置1との通信インタフェース機能をもち、動作指令やモニタ情報の受け渡しを行う。
人体通信部36は、携帯装置8の人体通信部より識別情報を受信する。
認識表示部37は、人体通信の状況を提示するためのものである。識別情報の識別状況を作業者に表示する。なお、認識表示部は、視覚的な表示だけでなく、警告音出力や、振動出力等、任意の警告手段でよい。また、認識表示部37は、携帯装置8との通信状態が変化、すなわち前記識別情報の認識状況が変化した場合、例えば「ID」表示の点滅や警告音出力(不図示)などでその都度作業員に知らせる。
【0024】
作業員が教示装置3を手に取ると、作業員の体を介して、人体通信が開始される。人体通信部35は、作業員の携帯する携帯装置3から識別情報を受け取る。携帯装置3は、受け取った識別情報を正常に認識すると、認識表示部37を使って、例えば「ID」の文字表示を消灯状態から点灯状態に変更する。
このように教示装置3は、携帯装置8からの識別情報の認識状態を表示させることができる。従って、作業者は携帯装置8が有効に機能しているか否かを意識することなく、作業を継続することができる。
なお、所定の条件が満たされたときにロボットを動作させるインタロック装置を設け、教示装置3が識別情報を認識できたときをその条件としても良い。すなわち、教示装置3が識別情報を認識できなかったときはロボットを動作させないようなインタロック装置を教示装置3またはロボット制御装置1に設けても良い。
【0025】
なお、教示装置3の通信部35は、有線通信をしても無線通信をしても同様の効果を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】本発明の第1実施例を示すロボット制御システムの構成図
【図2】本発明の第1実施例における携帯装置のブロック図
【図3】本発明の第1実施例におけるロボット制御装置のブロック図
【図4】本発明の第1実施例におけるロボットと作業員とが接近したときのシーケンス図
【図5】本発明の第2実施例を示すロボット制御システムの構成図
【図6】本発明の第2実施例における教示装置のブロック図
【図7】従来のロボット制御システムの構成図
【符号の説明】
【0027】
1 ロボット制御装置
2 ロボット
3 教示装置
4 作業台
5 安全防護柵
6 安全扉
7 作業ツール
8 携帯装置
11 制御部
12 通信部
13 記憶部(第1記憶部)
14 サーボアンプ
22 人体通信部(第1人体通信部)
23 駆動軸モータ
31 制御部
32 記憶部
33 表示部
34 操作部
35 通信部
36 人体通信部(第3人体通信部)
37 認識表示部(第2警告手段)
81 非接触IC(第2記憶部)
82 人体通信部(第2人体通信部)
83 警報通知部(第1警告手段)
84 制御部
85 電源スイッチ
86 バッテリ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ロボットと、前記ロボットの動作を制御するロボット制御装置と、前記ロボットを操作する作業者が携帯する携帯装置と、を備えたロボット制御システムにおいて、
前記ロボットは、人体通信を行うための第1人体通信部を備え、
前記ロボット制御装置は、ロボットの所定の動作指令を記憶する第1記憶部を備え、
前記携帯装置は、識別情報を格納する第2記憶部と、前記識別情報を人体通信により送信するための第2人体通信部と、備え、
前記ロボット制御装置は、前記作業者が前記ロボットに接近すると、人体通信により、前記携帯装置から前記ロボットを介して前記識別情報を受信し、前記所定の動作指令に従い、前記ロボットを制御することを特徴とするロボット制御システム。
【請求項2】
前記携帯装置は、さらに、作業員に緊急事態を知らせる第1警告手段を備え、
前記人体通信の開始を検出すると、前記第1警告手段が動作することを特徴とする請求項1記載のロボット制御システム。
【請求項3】
前記ロボット制御装置は、ロボットの所定の動作指令を格納する第2記憶部を備え、
前記ロボット制御装置が前記識別情報を受信すると、前記所定の動作指令を読み出し、前記所定の動作指令に従い、前記ロボットを制御することを特徴とする請求項1記載のロボット制御システム。
【請求項4】
前記所定の動作指令は、停止動作または減速動作であることを特徴とする請求項1または3に記載のロボット制御システム。
【請求項5】
前記ロボット制御装置は、前記識別情報を受信すると、
アラーム情報を生成し、前記携帯装置に送信することを特徴とする請求項1記載のロボット制御システム。
【請求項6】
前記携帯装置と人体通信を行うための第3人体通信部が設けられた教示装置を備え、
前記教示装置は、前記人体通信により前記携帯装置から受信した識別情報の認識状態を表示することを特徴とする請求項1記載のロボット制御システム。
【請求項7】
所定の条件が満たされたときに前記ロボットを動作させるインタロック装置を備え、
前記所定の条件は、前記教示装置が前記識別情報を認識できるときであることを特徴とする請求項1記載のロボット制御システム。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2010−188458(P2010−188458A)
【公開日】平成22年9月2日(2010.9.2)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2009−33955(P2009−33955)
【出願日】平成21年2月17日(2009.2.17)
【出願人】(000006622)株式会社安川電機 (2,482)
【Fターム(参考)】