説明

ロボット掃除機及びその制御方法

【課題】掃除領域の床面の材質または状態に応じて効率よく掃除作業を行うことができるように改善された構造を有するロボット掃除機及びその制御方法を提供する。
【解決手段】ロボット掃除機は、本体と、本体を駆動する駆動輪と、駆動輪を有する駆動輪組立体と、制御部と、を備える。制御部は、被感知体を感知して、基準位置に対する駆動輪の変位を検出し、駆動輪の変位によって床面の材質または状態を判断し、判断された床面の材質または状態によってロボット掃除機の走行を制御する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、床面の材質や状態に応じて掃除動作を行うことができるロボット掃除機及びその制御方法に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、ロボット掃除機は、使用者の操作なしにも、掃除しようとする領域を自律で走行しながら床面からホコリなどの異物を吸い込むことによって、掃除しようとする領域を自動で掃除する装置である。このようなロボット掃除機は、各種のセンサーなどを用いて掃除領域中の家具、事務用品、壁のような障害物までの距離を検出し、検出された情報を用いて障害物との衝突を避けるように走行しながら掃除領域を掃除する。
【0003】
ロボット掃除機を用いて掃除領域を掃除するということは、ロボット掃除機が、あらかじめ設定された走行パターンに従って走行しながら掃除作業を反復的に行う過程のことを意味する。
【0004】
このようなロボット掃除機が走行しながら掃除する領域は、床面の材質や状態などが均一でないことがあり、掃除する領域を效率的に掃除するために、床面の材質や状態に従って走行方法や掃除強度を別々にすればよい。例えば、カーペット(Carpet)のような軟らかい床面(Soft floor)は、木の床のような堅い床面(Hard floor)に比べてより多量のホコリを含みながらも走行抵抗が大きいため、ロボット掃除機の吸入力及び走行速度を増加させなければならない。また、タイル(Tile)のような場合は、一定の間隔で溝が形成されているため、ロボット掃除機が溝を通りながら、溝に集中してあるホコリを円滑に除去できるようにしなければならない。ロボット掃除機が、互いに異なる材質または状態を有する床面の交差領域を通る場合に、ロボット掃除機の円滑な走行のために進入角度及び走行速度を異なるように制御し、かつ、異なる材質または状態を有する床面を同時に走行しないように制御しなければならない。
【0005】
また、ロボット掃除機が走行しながら掃除する領域には、隆起、傾斜面を有する物体、家具などといった障害物が存在することがある。これらの障害物は、ロボット掃除機が掃除作業を行う過程でロボット掃除機の駆動輪が浮き上がったり(以下、「浮き」という。)、ロボット掃除機の本体が狭い空間に挟まり込んだり(以下、「挟まり」という。)して、走行が不可能になる原因になる。
【0006】
従来のロボット掃除機は、このような「浮き」または「挟まり」の状態を感知するセンサーを備えていないか、または、既に「浮き」または「挟まり」が発生してロボット掃除機が走行できない状態で、このような走行不能状態のみを感知してロボット掃除機の駆動を止めるという極めて制約的な機能を担うセンサーしか備えておらず、「浮き」または「挟まり」の状態が発生する前に障害物を回避して走行したり、效果的に克服して走行したりできることが不可能な問題点があった。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
一側面は、掃除領域中の床面の材質または状態に合わせて効率的な掃除作業が行えるように改善された構造を有するロボット掃除機及びその制御方法を提供する。
【0008】
他の側面は、掃除領域に存在する障害物により走行が中断されることなく掃除作業が行えるように改善された構造を有するロボット掃除機及びその制御方法を提供する。
【課題を解決するための手段】
【0009】
一様相によれば、ロボット掃除機の制御方法は、本体と、前記本体を駆動する駆動輪と、前記駆動輪を有する駆動輪組立体と、を備えるロボット掃除機の制御方法であって、感知体により被感知体を感知して、基準位置に対する前記駆動輪の変位を検出し、前記駆動輪の変位によって床面の材質または状態を判断し、前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記ロボット掃除機の走行を制御することを特徴とする。
【0010】
前記感知体は、該感知体と前記被感知体間の離間距離を感知することができる。
【0011】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の値に維持されると、前記ロボット掃除機が堅い床領域を走行していると判断されるとよい。
【0012】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の周期を有しながら急に変わると、前記ロボット掃除機がタイル領域を走行していると判断されるとよい。
【0013】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の範囲内で持続して上下すると、前記ロボット掃除機がカーペット領域を走行していると判断されるとよい。
【0014】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が急に増加または減少すると、前記ロボット掃除機が堅い床領域とカーペット領域との交差領域、または隆起領域を走行していると判断されるとよい。
【0015】
前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記駆動輪のトルクまたは回転数が調節されるとよい。
【0016】
前記駆動輪の変位が、あらかじめ設定された基準範囲内に属する否か判断し、前記判断された駆動輪の変位が前記基準範囲から外れていると、前記変位が前記基準範囲内になるように前記ロボット掃除機の走行経路を変更することができる。
【0017】
前記感知体は、前記駆動輪でもよい。
【0018】
他の様相によれば、ロボット掃除機は、本体と、前記本体を駆動する駆動輪と、前記駆動輪を有する駆動輪組立体とを備えるロボット掃除機であって、前記駆動輪組立体に設けられた被感知体と、前記被感知体を感知して、基準位置に対する前記駆動輪の変位を検出する感知体と、前記駆動輪の変位によって床面の材質または状態を判断し、前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記ロボット掃除機の走行を制御する制御部と、を備えることを特徴とする。
【0019】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が一定の値に維持されると、前記ロボット掃除機が堅い床領域を走行していると判断することができる。
【0020】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が一定の周期を有しながら急に変わると、前記ロボット掃除機がタイル領域を走行していると判断することができる。
【0021】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が一定の範囲内で持続して上下すると、前記ロボット掃除機がカーペット領域を走行していると判断することができる。
【0022】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が急に増加または減少すると、前記ロボット掃除機が堅い床領域とカーペット領域との交差領域、または隆起領域を走行していると判断することができる。
【0023】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が、あらかじめ設定された基準範囲内に属するか否か判断し、前記駆動輪の変位が前記基準範囲から外れていると、前記駆動輪の変位が前記基準範囲内になるように前記ロボット掃除機の走行経路を変更することができる。
【0024】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が正(+)の値を有しながら持続して増加すると、前記ロボット掃除機が乗り越え障害物を乗り越えていると判断し、前記駆動輪の変位が持続して増加して設定された上限閾値に至ると、前記ロボット掃除機が前記乗り越え障害物を回避して走行するように制御できる。
【0025】
前記制御部は、前記駆動輪の変位が負(−)の値を有しながら持続して減少すると、前記ロボット掃除機が挟まり障害物を通過していると判断し、前記駆動輪の変位が持続して減少して設定された下限閾値に至ると、前記ロボット掃除機が前記挟まり障害物を回避して走行するように制御できる。
【0026】
前記制御部は、前記感知体により検出された前記駆動輪の変位パターンに従って前記ロボット掃除機が走行する領域に関してマップを作成し、前記マップには、前記堅い床領域、前記タイル領域、前記カーペット領域、前記交差領域、前記隆起領域、前記乗り越え障害物、前記挟まり障害物がエンコーディングされるとよい。
【0027】
前記制御部は、前記マップを用いて、前記ロボット掃除機が前記交差領域または前記隆起領域の長さ方向に垂直な方向に走行するように制御できる。
【0028】
前記制御部は、前記マップを用いて、前記ロボット掃除機が互い異なる材質の領域を同時に走行しないように制御できる。
【0029】
前記制御部は、前記マップを用いて、前記ロボット掃除機が前記乗り越え障害物または前記挟まり障害物を回避して走行するように制御できる。
【0030】
前記感知体は、前記感知体と前記被感知体間の離間距離を感知できる。
【0031】
前記被感知体は、前記駆動輪でもよい。
【0032】
また、他の様相によれば、ロボット掃除機は、本体と、前記本体を駆動する駆動輪と、前記駆動輪を有する駆動輪組立体と、を備えるロボット掃除機であって、前記駆動輪組立体に設けられた被感知体と、前記被感知体を感知して、基準位置に対する前記駆動輪の変位を検出する感知体と、前記駆動輪の変位のパターンに従って床面の材質または状態を判断し、前記判断された床面の材質または状態をエンコーディングするマップを作成する制御部と、を備えることができる。
【0033】
前記制御部は、前記ロボット掃除機が前記マップの作成された領域で掃除を行う場合に、前記マップにエンコーディングされた床面の材質または状態に基づいて前記ロボット掃除機の走行をそれぞれ制御することができる。
【0034】
前記制御部は、前記駆動輪の変位のパターンに基づいて障害物の種類を判断し、前記判断された障害物の種類をエンコーディングするマップを作成することができる。
【0035】
前記制御部は、前記ロボット掃除機が前記マップの作成された領域で掃除を行う場合に、前記ロボット掃除機が前記マップに表示された障害物を回避して走行するように制御することができる。
【発明の効果】
【0036】
本発明の実施例によれば、掃除領域の床面の材質または状態を検出し、検出された床面の材質または状態に応じて走行方法や掃除強度などをそれぞれ調節し、効率的な掃除作業を行うことが可能になる。
【0037】
また、ロボット掃除機が掃除領域に存在する障害物により走行が中断されることなく安定して掃除作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0038】
【図1】本発明の一実施例に係るロボット掃除機の構成を示す図である。
【図2】図1から本発明の第1の実施例に係る駆動輪組立体を抜粋して示す斜視図である。
【図3】図2に示す駆動輪組立体の分解斜視図である。
【図4】図2に示す駆動輪組立体から感知体と被感知体を抜粋して示す図である。
【図5A】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図5B】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図5C】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図6】感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【図7】感知部及び駆動モーターの制御ブロック図である。
【図8A】本発明の第2の実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図8B】本発明の第2の実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図8C】本発明の第2の実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図9】本発明の第2の実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【図10A】本発明の第3実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図10B】本発明の第3実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図10C】本発明の第3実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図11】本発明の第3実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【図12A】本発明の第4実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と駆動輪間の離間距離の変化を示す図である。
【図12B】本発明の第4実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と駆動輪間の離間距離の変化を示す図である。
【図12C】本発明の第4実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と駆動輪間の離間距離の変化を示す図である。
【図13】本発明の第4実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【図14A】本発明の第5実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による駆動輪の回動角度変化を示す図である。
【図14B】本発明の第5実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による駆動輪の回動角度変化を示す図である。
【図14C】本発明の第5実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による駆動輪の回動角度変化を示す図である。
【図15】本発明の第6実施例に係る駆動輪組立体を示す斜視図である。
【図16】図15に示す駆動輪組立体の分解斜視図である。
【図17】図15に示す駆動輪組立体から感知体と被感知体を抜粋して示す図である。
【図18A】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図18B】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図18C】駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図である。
【図19】感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【図20】ロボット掃除機が堅い床を走行する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図21】ロボット掃除機がカーペットを走行する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図22A】タイルの床を走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図22B】タイルの床を走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図22C】タイルの床を走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図23】図22A乃至図22Cに示すロボット掃除機がタイルの床を走行する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図24A】隆起領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図24B】隆起領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図24C】隆起領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図24D】隆起領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図25】図24A乃至図24Dに示すロボット掃除機が隆起領域を通過する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図26A】異なる材質の床面の交差領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図26B】異なる材質の床面の交差領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図26C】異なる材質の床面の交差領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図27】図26A乃至図26Cに示すロボット掃除機が交差領域を通過する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図28A】乗り越え障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図28B】乗り越え障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図28C】乗り越え障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図28D】乗り越え障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図29】図28A乃至図28Dに示すロボット掃除機が乗り越え障害物を回避して走行する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図30A】挟まり障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図30B】挟まり障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図30C】挟まり障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図30D】挟まり障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図である。
【図31】図30A乃至図30Dに示すロボット掃除機が挟まり障害物を回避して走行する過程でロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【図32】堅い床、カーペットの床、タイルの床、隆起領域、交差の床、及び障害物が存在する全体掃除領域を示す図である。
【図33】本発明の一実施例に係るロボット掃除機が掃除過程を行った結果として生成したマップを示す図である。
【図34】本発明の一実施例に係るロボット掃除機が交差線を推定し、推定された交差線に垂直な一方向に走行する方式を説明するための図である。
【図35】本発明の一実施例に係るロボット掃除機の制御方法を示すフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0039】
以下、本発明の好適な実施例を、添付の図面を参照して詳細に説明する。図面中、同一の構成要素には同一の参照符号を付する。
【0040】
図1は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機の構成を示す図である。
【0041】
図1に示すように、ロボット掃除機1は、本体10と、本体10の上部を覆うカバー20と、掃除領域に存在するホコリを掃いたり飛散させるブラシー部30と、本体10を駆動させるための駆動電源を供給する電源部40と、本体10を駆動させる駆動輪組立体100a、100bを備えることができる。
【0042】
本体10は、ロボット掃除機1の外観を形成する一方で、その内部に設置される各種の部品を支持するように構成することができる。
【0043】
カバー20は、本体10の走行方向に向かうイメージを撮像できるカメラ部(図示せず)で生成する光を透過させるウィンドウ25を備えることができる。
【0044】
ブラシー部30は、本体10の下部に形成された吸込口(図示せず)に装着されるメインブラシー35と、メインブラシー35を回転させるメインブラシーモーター(図示せず)と、メインブラシー35により集塵されたホコリなどの異物を集める集塵筒38とを備えることができる。
【0045】
メインブラシー35は、本体10の下側の床面のホコリを掃いたり飛散させることによってホコリの吸入効率を向上させることができる。このようなメインブラシー35は、ドラム状に形成され、ローラ及びブラシーから構成される。図示してはいないが、ブラシー部30は、掃除効率を向上させるために、メインブラシー35の両側に配置されて、メインブラシー35が掃けない所からホコリを掃くことができるサイドブラシー(図示せず)をさらに備えることができる。
【0046】
図2を参照すると、電源部40は、駆動輪120を回転させる駆動モーター130、メインブラシー35を回転させるメインブラシーモーター(図示せず)及びその他本体10を駆動させるための各駆動部と電気的に接続して駆動電源を供給するバッテリー42を備えることができる。
【0047】
バッテリー42は、再充電が可能な2次バッテリーとし、本体10が掃除過程を完了してドッキングステーション(図示せず)に結合した場合に、ドッキングステーション(図示せず)から電力を供給されて充電される構成とすることができる。
【0048】
駆動輪組立体100a,100bは、本体10の中央部両側にそれぞれ配置され、本体10が掃除をしながら前進、後進及び回転などの移動を行えるようにする。
【0049】
以下では、本体10が前進する方向を基準に右側に位置できる駆動輪組立体100aを例にして説明し、以下に説明される内容は、特別な言及がない限り、本体10が前進する方向を基準に左側に位置できる駆動輪組立体100bにも同一に適用される。
【0050】
図2は、図1から本発明の第1の実施例に係る駆動輪組立体を抜粋して示す斜視図であり、図3は、図2に示す駆動輪組立体の分解斜視図であり、図4は、図2に示す駆動輪組立体から感知体と被感知体を抜粋して示す図である。
【0051】
図2乃至図4に示すように、駆動輪組立体100aは、ハウジング110と、本体10を駆動する駆動輪120と、ハウジング110の一側に結合して駆動輪120を回転させる駆動モーター130と、駆動輪120と駆動モーター130との間に配置されて、駆動モーター130の駆動力を駆動輪120に伝達するギア組立体140と、駆動輪120の変位を検出する感知部150とを備えることができる。
【0052】
ハウジング110は、駆動輪120及びギア組立体140を収容する収容部112と、駆動モーター130が結合される第1の結合孔114と、ギア組立体140と結合される第1の結合突起116と、弾性部材170の一端と結合される第1の支持突起118とを備えることができる。
【0053】
収容部112は、ハウジング110に結合したギア組立体140、及びギア組立体140に結合した駆動輪120が掃除領域中の床面の種類及び状態に応じて上、下方向へと移動できるように、開放された下部を有するように構成できる。ハウジング100は、第1のハウジング部110a及び第2のハウジング部110bで構成することができる。
【0054】
第1の結合孔114は、ハウジング110の第2のハウジング部110bに形成され、駆動モーター130の軸132がハウジング110の内部でギア組立体140と結合されるようにすることができる。
【0055】
第1の結合突起116は、駆動モーター130がハウジング110の内側に結合されうるハウジング110の第1のハウジング部110aの内面から突出するように構成できる。第1の結合突起116の中心には、ギア組立体140が第1の結合突起116を中心に回動できるように、ギア組立体140の第2の結合突起146を回動可能に収容する収容孔116aを形成することができる。また、第1の結合突起116は、第1の結合孔114、及び第1の結合孔114を貫通する駆動モーター130の軸132と同じ回転軸上に配置することができる。
【0056】
第1の支持突起118は、駆動モーター130が結合されるハウジング110の第2のハウジング部110bの内面から突出し、ギア組立体140を弾性支持する弾性部材170の第1の端と結合するように構成できる。
【0057】
駆動輪120は、本体10の走行が可能なように掃除領域の床面と直接接する輪部122と、輪部122を駆動して回転させるように輪部122に固定された状態でギア組立体140に結合する駆動軸124と、を備えることができる。
【0058】
駆動モーター130は、第1の結合孔114が形成されたハウジング110の第2のハウジング部110bの外側に結合し、駆動モーター130の軸132は、第1の結合孔114を貫通してハウジング110の内部でギア組立体140に結合する。駆動モーター130の駆動力は、軸132及び軸132に連結された動力伝達ギア144を通じて駆動軸124に伝達されて駆動輪120を回転させる。
【0059】
ギア組立体140は、ギアケース142と、ギアケース142の内部で互いに噛み合って回転可能に配置される動力伝達ギア144と、ギア組立体140をハウジング110と結合させる第2の結合突起146と、弾性部材170の第2の端と結合する第2の支持突起148とを備えることができる。ギアケース142は、第1のギアケー部ス142aと第2のギアケー部ス142bとから構成できる。
【0060】
ギアケース142は、その内部における動力伝達ギア144を回転可能に支持するように構成することができる。
【0061】
動力伝達ギア144は、互いに噛み合った状態でギアケース142に回転可能に支持され、駆動モーター130の軸132及び駆動輪120の駆動軸124を連結して駆動モーター130の駆動力を駆動軸124に伝達するように構成できる。軸132は、ギアケース142の第2のギアケース部142bに形成された第2の結合孔141を貫通して動力伝達ギア144の一つと連結され、駆動軸124は、ギアケース142の第1のギアケース部142aに形成された第3結合孔147を貫通して、軸132と結合されていない残り動力伝達ギア144の一つと連結されることが可能である。
【0062】
第2の結合突起146は、ギアケース142の第1のギアケース部142aから第1の結合突起116に向かう方向に突出形成され、第1の結合突起116に形成された収容孔116aに回転可能に結合することが可能である。
【0063】
第2の支持突起148は、ギアケース142の上部から第1の支持突起118に向かう方向に突出形成され、ギア組立体140を弾性支持する弾性部材170の第2の端に結合することが可能である。
【0064】
ギア組立体140は、第2の結合突起146を介してハウジング110に回動可能に結合し、第2の支持突起148及び弾性部材170を介してハウジング110に弾性的に支持されることが可能である。
【0065】
駆動輪120の変位を検出する感知部150は、ギア組立体140に設けられる被感知体152と、被感知体152を収容するガイドスロット154と、ガイドスロット154に取り付けられて、被感知体152を感知する感知体156とを備えることができる。
【0066】
被感知体152は、ギアケース142の第2のギアケース部142bからハウジング110の第2のハウジング部110bに向かって突出し、ガイドスロット154に移動可能に収容されることが可能である。
【0067】
ガイドスロット154は、ハウジング110の第2のハウジング部110bに設けられて被感知体152を収容し、かつ被感知体152の移動を案内する移動経路を形成することができる。
【0068】
感知体156は、ガイドスロット154の下部に取り付けられ、光を生成して被感知体152に照射する発光部156aと、被感知体152から反射された光を受ける受光部156bとを備えることができる。
【0069】
感知体156は、ガイドスロット154に沿って移動する被感知体152との離間距離によって受信される光のパターンの変化から被感知体152との離間距離を感知し、感知された被感知体152との離間距離を電圧のような標準化したパラメータに変換することで、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0070】
図5A乃至図5Cは、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図であり、図6は、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフであり、図7は、感知部及び駆動モーターの制御ブロック図である。
【0071】
まず、ロボット掃除機1の本体10が木の床のような堅い床面(Hard Floor;以下、「H/F」という。)を走行しながら掃除を行う際に駆動輪120の回転中心が置かれる位置を基準位置Kと定義し、この時の感知体156と被感知体152との離間距離dを基準離間距離dnと定義する。また、駆動輪120の回転中心が基準位置Kよりも下に位置すると、駆動輪120は正(+)の変位を有し、駆動輪120の回転中心が基準位置Kよりも上に位置すると、駆動輪120は負(−)の変位を有すると定義する。
【0072】
図5Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体156と被感知体152との離間距離dは基準離間距離dnになり、基準離間距離dnによる駆動輪120の変位は「0」になりうる。
【0073】
図5Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会ってそれを乗り越えると(図28A乃至図28D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132及び軸132と同一の回転軸上に配置される第2の結合突起146を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体152も時計回り方向に回動する。すなわち、感知体156と被感知体152との離間距離dは、基準離間距離dnよりも小さくなりうる。
【0074】
図5Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会うようになると(図30A乃至図30D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132または軸132と同一の回転軸上に配置される第2の結合突起146を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体152も反時計回り方向に回動する。すなわち、感知体156と被感知体152との離間距離dは、基準離間距離dnよりも大きくなりうる。
【0075】
図6は、感知体156により感知された被感知体152との離間距離dを、電圧などのような標準化したパラメータに変換することで、駆動輪120の変位を検出する基準を示すグラフであり、横軸は、感知体156と被感知体152との離間距離dを表し、縦軸は、感知体156と被感知体152との離間距離dに対応する電圧を表す。
【0076】
図6に示すように、感知体156と被感知体152との離間距離dが基準離間距離dnと同じ場合は、感知体156は、これを基準離間距離dnに対応する基準電圧Vnに変換し、駆動輪120の変位を「0」と検出することができる。
【0077】
感知体156と被感知体152との離間距離dが基準離間距離dnよりも小さくなった場合(図5B)に、感知体156は、これを基準電圧Vnよりも高い電圧に変換し、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。
【0078】
感知体156と被感知体152との離間距離dが基準離間距離dnよりも大きくなった場合に、感知体156は、これを基準離間距離dnに対応する基準電圧Vnよりも低い電圧に変換し、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。
【0079】
すなわち、感知体の使用範囲R内において、感知体156と被感知体152との離間距離dは、電圧と反比例関係を有し、電圧は、駆動輪120の変位と比例関係を有することができる。
【0080】
このように、感知体156により検出された駆動輪120の変位は、図7に示すように、制御部50に伝送され、制御部50は、該駆動輪120の変位を、あらかじめ設定された基準範囲と比較することができる。
【0081】
制御部50は、当該駆動輪120の変位があらかじめ設定された基準範囲内にあると判断した場合は、本体10の走行経路を維持するように駆動モーター130を制御し、当該駆動輪120の変位があらかじめ設定された基準範囲から外れたと判断した場合は、本体10の走行経路を変更するように駆動モーター130を制御することができる。
【0082】
例えば、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越え走行する中で駆動輪120が過度に浮き、感知体156により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧があらかじめ設定された基準範囲の上限閾値V100を越えた場合に、または、本体10が挟まり障害物B2などに会って走行中に本体10が挟まり障害物B2に挟まり、感知体156により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧があらかじめ設定された基準範囲の下限閾値V110に至らない場合に、制御部50は、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0083】
基準範囲の上限閾値V100及び下限閾値V110は、実際に駆動輪120が浮き上がって本体10がそれ以上走行できない状態(以下、「浮き」という。)、または、本体10が挟まって本体10がそれ以上走行できない状態(以下、「挟まり」という。)において感知体156により検出される電圧を考慮してあらかじめ設定することができる。すなわち、上限閾値V100は、本体10の浮き状態において感知体156により検出される電圧Vhよりもやや低い値に設定し、下限閾値V110は、本体10の挟まり状態において感知体156により検出される電圧Vlよりもやや高い値に設定することができる。
【0084】
一方、駆動輪120の変位を検出する感知部及び感知方法は、上述した本発明の一実施例に係る駆動輪組立体100a,100bの感知部150及び感知方法とは異なる様々な形態にすることもできる。
【0085】
以下では、感知部の様々な変形実施例250,350,450,550,650について説明する。便宜上、前述の本発明の一実施例に係る駆動輪組立体100a,100bと重複する構成についての説明は省略し、感知部の様々な変形実施例250,350,450,550,650は、互いに、または本発明の一実施例に係る駆動輪組立体100a,100bの感知部150と独立したものである。
【0086】
図8A乃至図8Cは、本発明の第2の実施例に係る駆動輪組立体を示す図で、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示しており、図9は、本発明の第2の実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【0087】
図8A乃至図8Cに示すように、本発明の第2の実施例に係る駆動輪組立体200に設けられて駆動輪120の変位を検出する感知部250は、ギア組立体140に設けられる被感知体252と、被感知体252を収容するガイドスロット254と、ガイドスロット254に取り付けられて被感知体252を感知する感知体256とを備えることができる。
【0088】
被感知体252は、感知体256の下部においてガイドスロット254に移動可能に収容されてもよい。
【0089】
ガイドスロット254は、ハウジング210の一側面に設けられて被感知体252を収容し、かつ被感知体252の移動を案内する移動経路を形成することができる。
【0090】
感知体256は、ガイドスロット254の上部に取り付けられ、ガイドスロット254に沿って移動する被感知体252との離間距離によって受信される光のパターンの変化を用いて被感知体252との離間距離を感知し、感知された被感知体252との離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換することで、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0091】
図8Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体256と被感知体252との離間距離d2は基準離間距離d2nになり、基準離間距離d2nによる駆動輪120の変位は「0」になりうる。
【0092】
図8Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越えるようになると(図28A乃至図28D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体252も時計回り方向に回動する。すなわち、浮き状態において感知体256と被感知体252との離間距離d2は基準離間距離d2nよりも大きくなりうる。
【0093】
図8Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会って挟まるようになると(図30A乃至図30D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体252も反時計回り方向に回動する。すなわち、挟まり状態において感知体256と被感知体252との離間距離d2は基準離間距離d2nよりも小さくなりうる。
【0094】
図9は、感知体256により感知された被感知体252との離間距離d2を、電圧などのような標準化したパラメータに変換して駆動輪120の変位を検出する基準を示すグラフであり、横軸は、感知体256と被感知体252との離間距離d2を表し、縦軸は、感知体256と被感知体252との離間距離d2に対応する電圧を表す。
【0095】
図9に示すように、感知体256と被感知体252との離間距離d2が、基準離間距離d2nと同じ場合は、感知体256は、これを基準離間距離d2nに対応する基準電圧V2nに変換し、駆動輪120の変位を「0」と検出することができる。
【0096】
感知体256と被感知体252との離間距離d2が基準離間距離d2nよりも大きくなった場合は、感知体256は、これを基準離間距離d2nに対応する基準電圧V2nよりも低い電圧に変換し、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。もし、感知体256により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の下限閾値V210に達しないと、制御部50は、本体10が浮き状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0097】
感知体256と被感知体252との離間距離d2が基準離間距離d2nよりも小さくなった場合は、感知体256は、これを基準離間距離d2nに対応する基準電圧V2nよりも高い電圧に変換し、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。もし、感知体256により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の上限閾値V200を越えた場合は、制御部50は、本体10が挟まり状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0098】
すなわち、感知体の使用範囲R2内において、感知体256と被感知体252との離間距離dは電圧と反比例関係を有し、電圧は駆動輪120の変位と反比例関係を有することができる。
【0099】
図10A乃至図10Cは、本発明の第3実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示しており、図11は、本発明の第3実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【0100】
図10A乃至図10Cに示すように、本発明の第3実施例に係る駆動輪組立体300に設けられて駆動輪120の変位を検出する感知部350は、ギア組立体140に設けられる被感知体352と、被感知体352を収容するガイドスロット354と、ガイドスロット354に取り付けられて被感知体352を感知する感知体356とを備えることができる。
【0101】
被感知体352は、ギア組立体140の上部から略上方に延在するバー(Bar)状で設けられ、ガイドスロット354に移動可能に収容される構成とすることができる。
【0102】
ガイドスロット354は、ハウジング310の一側面に設けられて被感知体352を収容し、かつ被感知体352の移動を案内する移動経路を形成することができる。
【0103】
感知体356は、ガイドスロット354に取り付けられ、ガイドスロット354に沿って移動する被感知体352との離間距離によって受信される光のパターンの変化を用いて被感知体352との離間距離を感知し、感知された被感知体352との離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換することで、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0104】
図10Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体356と被感知体352との離間距離d3は基準離間距離d3nになり、基準離間距離d3nによる駆動輪120の変位は「0」になりうる。
【0105】
図10Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越えるようになると(図28A乃至図28D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体352も時計回り方向に回動する。すなわち、浮き状態において、感知体356と被感知体352との離間距離d3は、基準離間距離d3nよりも小さくなりうる。
【0106】
図10Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会って挟まるようになると(図30A乃至図30D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体352も反時計回り方向に回動する。すなわち、挟まり状態において、感知体356と被感知体352との離間距離d3は、基準離間距離d3nよりも大きくなりうる。
【0107】
図11は、感知体356により感知された被感知体352との離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換して、駆動輪120の変位を検出する基準を示すグラフであり、横軸は、感知体356と被感知体352との離間距離d3を表し、縦軸は、感知体356と被感知体352との離間距離d3に対応する電圧を表す。
【0108】
図11に示すように、感知体356と被感知体352との離間距離d3が基準離間距離d3nと同じ場合は、感知体356は、これを基準離間距離d3nに対応する基準電圧V3nに変換し、駆動輪120の変位を「0」と検出することができる。
【0109】
感知体356と被感知体352との離間距離d3が基準離間距離d3nよりも小さくなった場合は、感知体356は、これを基準離間距離d3nに対応する基準電圧V3nよりも高い電圧に変換し、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。もし、感知体356により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の上限閾値V300を越えた場合は、制御部50は、本体10が浮き状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0110】
感知体356と被感知体352との離間距離d3が基準離間距離d3nよりも大きくなった場合は、感知体356は、これを基準離間距離d3nに対応する基準電圧V3nよりも低い電圧に変換し、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。もし、感知体356により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の下限閾値V310に達しないと、制御部50は、本体10が挟まり状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0111】
すなわち、感知体の使用範囲R3内において、感知体356と被感知体352との離間距離dは電圧と反比例関係を有し、電圧は、駆動輪120の変位と比例関係を有することができる。
【0112】
図12A乃至図12Cは、本発明の第4実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による感知体と駆動輪間の離間距離の変化を示しており、図13は、本発明の第4実施例に従って、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【0113】
図12A乃至図12Cに示すように、本発明の第4実施例に係る駆動輪組立体400に設けられて駆動輪120の変位を検出する感知部450は、駆動輪120の動きを感知する感知体456とすることができる。
【0114】
感知体456は、駆動輪120の上部に位置しているハウジング410の内側または外側に設取り付けられ、ギア組立体140と一緒に移動する駆動輪120との離間距離によって受信される光のパターンの変化を用いて駆動輪120との離間距離を感知し、感知された駆動輪120との離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換しすることで、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0115】
図12Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体456と駆動輪120との離間距離d4は基準離間距離d4nになり、基準離間距離d4nによる駆動輪120の変位は「0」になりうる。
【0116】
図12Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越えるようになると(図28A乃至図28D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く駆動輪120も時計回り方向に回動する。すなわち、浮き状態において、感知体456と駆動輪120との離間距離d4は基準離間距離d4nよりも大きくなりうる。
【0117】
図12Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会って挟まるようになると(図30A乃至図30D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く駆動輪120も反時計回り方向に回動する。すなわち、挟まり状態において、感知体456と駆動輪120との離間距離d4は基準離間距離d4nよりも小さくなりうる。
【0118】
図13は、感知体456により感知された被感知体452との離間距離d4を電圧などのような標準化したパラメータに変換して駆動輪120の変位を検出する基準を示すグラフとであり、横軸は、感知体456と駆動輪120との離間距離d4を表し、縦軸は、感知体456と駆動輪120との離間距離d4に対応する電圧を表す。
【0119】
図13に示すように、感知体456と駆動輪120との離間距離d4が基準離間距離d4nと同じ場合は、感知体456は、これを基準離間距離d4nに対応する基準電圧V4nに変換し、駆動輪120の変位を「0」と検出することができる。
【0120】
感知体456と駆動輪120との離間距離d4が基準離間距離d4nよりも大きくなった場合は、感知体456は、これを基準離間距離d4nに対応する基準電圧V4nよりも低い電圧に変換し、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。もし、感知体456により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の下限閾値V410に達しないと、制御部50は、本体10が浮き状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0121】
感知体456と駆動輪120との離間距離d4が基準離間距離d4nよりも小さくなった場合は、感知体456は、これを基準離間距離d4nに対応する基準電圧V4nよりも高い電圧に変換し、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。もし、感知体456により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の上限閾値V400を越えた場合に、制御部50は、本体10が挟まり状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0122】
すなわち、感知体の使用範囲R4内において、感知体456と駆動輪120との離間距離d4は電圧と反比例関係を有し、電圧は、駆動輪120の変位と反比例関係を有することができる。
【0123】
図14A乃至図14Cは、本発明の第5実施例に係る駆動輪組立体を示す図であり、駆動輪の変位による駆動輪の回動角度の変化を示す図である。
【0124】
図14A乃至図14Cに示すように、本発明の第5実施例に係る駆動輪組立体500に設けられて駆動輪120の変位を検出する感知部550は、ギア組立体140または駆動輪120の回動を直接感知する感知体556とすることができる。
【0125】
感知体556は、ギア組立体140の回転中心に取り付けられ、ギア組立体140またはギア組立体140と一緒に回動する駆動輪120の回動角度を感知することができる。
【0126】
図14Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体556により感知されるギア組立体140または駆動輪120の回動角度は、「0」になり、よって、駆動輪120の変位も「0」になりうる。
【0127】
図14Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越えるようになると(図28A乃至図28D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く駆動輪120も時計回り方向に回動し、このような状態で、感知体556は、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。
【0128】
もし、感知体556により検出された駆動輪120の変位が、あらかじめ設定された基準範囲の上限値を超えると、制御部50は、本体10が浮き状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0129】
図14Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会うようになると(図30A乃至図30D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く駆動輪120も反時計回り方向に回動し、このような状態で、感知体556は、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。
【0130】
もし、感知体556により検出された駆動輪120の変位が、あらかじめ設定された基準範囲の下限値に達しないと、制御部50は、本体10が挟まり状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0131】
図15は、本発明の第6実施例に係る駆動輪組立体を示す斜視図であり、図16は、図15に示す駆動輪組立体の分解斜視図であり、図17は、図15に示す駆動輪組立体から感知体と被感知体を抜粋して示す図である。
【0132】
図15乃至図17に示すように、本発明の第6実施例に係る駆動輪組立体600に設けられて駆動輪120の変位を検出する感知部650は、ギア組立体140に設けられる被感知体652と、被感知体652を感知する感知体656と、感知体656をハウジング610に固定させるブラケット654とを備えることができる。
【0133】
被感知体652は、ギアケース142の一側からハウジング610の第2のハウジング部610bに向って突出形成された突出リブ652aと、突出リブ652aの先端に結合される磁石652bとを備えることができる。
【0134】
ハウジング610の一側には、駆動モーター130を収容する駆動モーター収容部611が設けられ、駆動モーター収容部611には、感知体656を支持、固定するブラケット654が結合される構成とすることができる。
感知体656は、ブラケット654の一側に固定され、駆動モーター収容部611の内部において、ギア組立体140と一緒に移動する磁石652bとの磁気的な相互作用により被感知体652との離間距離を感知し、感知された被感知体652との離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換し、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0135】
図18A乃至図18Cは、駆動輪の変位による感知体と被感知体間の離間距離の変化を示す図であり、図19は、感知体と被感知体間の離間距離と感知体に発生する電圧との関係を示すグラフである。
【0136】
図18Aに示すように、本体10が特別な障害物がないH/F領域を走行する時に、感知体656と被感知体652との離間距離d6は、基準離間距離d6nになり、基準離間距離d6nによる駆動輪120の変位は、「0」になりうる。
【0137】
図18Bに示すように、本体10が傾斜面または乗り越え障害物B1などに会って乗り越えるようになると(図20A乃至図20D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132または軸132と同一の回転軸上に配置される第2の結合突起146を中心に時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体652も時計回り方向に回動する。すなわち、浮き状態において、感知体656と被感知体652との離間距離d6は、基準離間距離d6nよりも小さくなりうる。
【0138】
図18Cに示すように、本体10がテーブルのような挟まり障害物B2などに会って挟まるようになると(図22A乃至図22D参照)、ギア組立体140は、駆動モーター130の軸132または軸132と同一の回転軸上に配置される第2の結合突起146を中心に反時計回り方向に回動し、ギア組立体140と一緒に動く被感知体652も反時計回り方向に回動する。すなわち、挟まり状態において、感知体656と被感知体652との離間距離d6は、基準離間距離d6nよりも大きくなりうる。
【0139】
図19は、感知体656により感知された被感知体652との離間距離d6を、電圧などのような標準化したパラメータに変換し、駆動輪120の変位を検出する基準を示すグラフとであり、横軸は、感知体656と被感知体652との離間距離d6を表し、縦軸は、感知体656と被感知体652との離間距離d6に対応する電圧を表す。
【0140】
図19に示すように、感知体656と被感知体652との離間距離d6が基準離間距離d6nと同じ場合は、感知体656は、これを基準離間距離d6nに対応する基準電圧V6nに変換し、駆動輪120の変位を「0」と検出することができる。
【0141】
感知体656と被感知体652との離間距離d6が基準離間距離d6nよりも小さくなった場合(図18B)は、感知体656は、これを基準電圧V6nよりも高い電圧に変換し、駆動輪120の変位が正(+)の値を有すると検出することができる。もし、感知体356により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の上限閾値V600を越えると、制御部50は、本体10が浮き状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0142】
感知体656と被感知体652との離間距離d6が基準離間距離d6nよりも大きくなった場合は、感知体656は、これを基準離間距離d6nに対応する基準電圧V6nよりも低い電圧に変換し、駆動輪120の変位が負(−)の値を有すると検出することができる。もし、感知体656により検出された駆動輪120の変位に対応する電圧が、あらかじめ設定された基準範囲の下限閾値V610に達しないと、制御部50は、本体10が挟まり状態にあると判断し、駆動モーター130の回転数または回転方向を制御して本体10の走行経路を変更することができる。
【0143】
すなわち、感知体の使用範囲R内において、感知体656と被感知体652との離間距離d6は電圧と反比例関係を有し、電圧は、駆動輪120の変位と比例関係を有することができる。
【0144】
以下では、ロボット掃除機1が走行する際に、検出された床面の材質及び状態に応じて最適走行する過程及びその制御方法、乗り越え障害物B1または挟まり障害物B2を回避して走行する過程及びその制御方法について説明する。
【0145】
図20は、ロボット掃除機がH/Fを走行する時に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図面であり、図21は、ロボット掃除機がカーペット領域を走行する時に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【0146】
図20に示すように、ロボット掃除機1の本体10がH/F領域を走行して掃除作業を行う際に、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は「0」と一定に維持され、また、図21に示すように、ロボット掃除機1の本体10がカーペット領域を走行する際に、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、ロボット掃除機1の本体10がH/F領域を走行する際における変位よりも大きい正(+)の値を有し、一定の範囲内で持続して上下する様子を示す。
【0147】
これは、一般に、カーペット領域がH/Fに比べてよりもろいから、駆動輪120がH/F領域を走行する時に比べてより時計回り方向に回動した状態、すなわち、駆動輪120がより浮き上がった状態で回転し、また、カーペット領域がH/F領域に比べて駆動輪120と接触する面が均一でないから、駆動輪120が上、下方向に震動しながら回転するからである。
【0148】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位が、図21に示すグラフと同一または類似のパターンを示すと、ロボット掃除機1がカーペット領域で掃除を行っていると判断し、カーペット領域の特性に合わせて走行方法や掃除強度などを制御する。すなわち、カーペット領域で駆動輪120及びメインブラシー35またはサイドブラシーに与えられる抵抗が増大する点を勘案し、駆動輪120及びメインブラシー35またはサイドブラシーのトルク、回転数などを増加させることで、走行速度が落ちないようにすると共に、掃除性能が劣化しないように制御することができる。また、メインブラシー35またはサイドブラシー(図示せず)への抵抗を減らすために、ロボット掃除機1がカーペッ領域を通る際には、メインブラシー35またはサイドブラシー(図示せず)が一時的に上方に移動するように制御することができる。
【0149】
図22A乃至図22Cは、タイル(Tile)領域を走行する一実施例に係るロボット掃除機を示す図であり、図23は、図22A乃至図22Cに示すロボット掃除機がタイル領域を走行する際に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。ここで、タイル領域は、一定の間隔をおいて形成される溝B3を有すると仮定する。
【0150】
図22A乃至図22C、及び図23に示すように、ロボット掃除機1の本体10が掃除作業を行うためにタイル領域を走行する中で、溝B3に進入する前に感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、「0」である(a段階)。
【0151】
ロボット掃除機1の本体10が溝B3に進入すると、図22Bのように、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、一時的に正(+)の値に変わってから急に負(−)の値に変わった後、溝B3を抜け出る過程で一時的に正(+)の値に変わる(b段階)。これは、駆動輪120が溝B3を通過しながら一時的に浮き上がるからである。
【0152】
ロボット掃除機1の本体10が溝B3を完全に抜け出ると、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、再び「0」になりうる(c段階)。
【0153】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位が、図23に示すグラフと同一または類似のパターンを示すと、ロボット掃除機1がタイル領域で掃除を行うと判断し、タイル領域の特性に合わせて走行方法や掃除強度などを制御することができる。すなわち、駆動輪120が溝B3を通過する時に、一時的に駆動輪120のトルク、回転数などを増大させ、走行速度が落ちないように制御し、メインブラシー35が溝B3を通過する時に、一時的にメインブラシー35のトルク、回転数などを増大させ、溝B3に積もっているホコリなどを效率よく除去できるように制御することができる。また、掃除効率を増大させるために、駆動輪120が溝B3が延在する方向と垂直な方向に移動するようにロボット掃除機1の走行を制御することができる。こうすると、駆動輪120の間に配置されたメインブラシー35が溝B3と並んだ状態で溝B3に積もっているホコリを除去でき、掃除効率を増大させることができる。
【0154】
図24A乃至図24Dは、隆起領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図であり、図25は、図24A乃至図24Dに示すロボット掃除機が隆起領域を通過する際に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【0155】
図24A乃至図24D、及び図25に示すように、ロボット掃除機1の本体10が掃除作業を行うために隆起領域を走行する中で、隆起部B4に進入する前に感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、「0」である(a段階)。
【0156】
ロボット掃除機1の本体10が隆起部B4に会うと、図24Bのように、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、一時的に負(−)の値を有してから急に正(+)の値に変わった後、「0」に近接する値になる(b段階)。これは、駆動輪120が隆起部B4に進入しながら一時的に浮き上がるからである。
【0157】
ロボット掃除機1の本体10が隆起部B4を抜け出る過程で、図24Cのように、うに感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は急に正(+)の値に変わった後、「0」に近接する値になる(c段階)。これは、駆動輪120が隆起部B4を抜け出しながら一時的に浮き上がるからである。
【0158】
ロボット掃除機1の本体10が隆起部B4を完全に抜け出ると、駆動輪120の変位は再び「0」に変わる(d段階)。
【0159】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位が、図25に示すグラフと同一または類似のパターンを示すと、ロボット掃除機1が隆起領域で掃除を行うと判断し、隆起領域の特性に合わせて走行方法などを制御することができる。すなわち、駆動輪120が隆起部B4に上りやすくなるように、一時的に駆動輪120のトルク、回転数などを増加させて走行速度を上昇させ、かつ駆動輪120が隆起部B4に進入する角度を増大させるように駆動輪120の変位を替えることができる。また、駆動輪120が隆起部B4を通過する過程で生じうる浮き現象を防止するために、駆動輪120が隆起部B4の長さ方向と垂直な方向に移動するように制御でき、隆起部B4の上で回転走行をしないように制御することができる。
【0160】
図26A乃至図26Cは、互いに異なる材質の床面の交差領域を通過する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図であり、図27は、図26A乃至図26Cに示すロボット掃除機が交差領域を通過する際に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。ここで、交差領域は、H/F領域とカーペット領域とが会う交差線B5を有するとし、かつロボット掃除機1はH/F領域からカーペット領域へ進入するとする。
【0161】
図26A乃至図26C、及び図27に示すように、ロボット掃除機1の本体10が掃除作業を行うために交差領域を走行する中で、交差線B5に進入する前に感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、「0」である(a段階)。
【0162】
ロボット掃除機1の本体10が交差線B5に会うと、図26Bのように感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、一時的に負(−)の値を有してから急に正(+)の値に変わる(b段階)。これは、駆動輪120が交差線B5に進入しながら一時的に浮き上がることから生じる現象である。
【0163】
ロボット掃除機1の本体10が交差線B5を完全に抜け出てカーペット領域に進入すると、駆動輪120の変位は、前述のカーペット領域での駆動輪120の変位パターンの通りに、ロボット掃除機1の本体10がH/F領域を走行する時の変位よりよりも大きい正(+)の値を有し、一定の範囲内で持続して上下する様子を示す(c段階)。
【0164】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位が、図27に示すグラフと同一または類似のパターンを示すと、ロボット掃除機1が交差領域で掃除を行うと判断し、交差領域の特性に合わせて走行方法などを制御することができる。すなわち、駆動輪120が容易に交差線B5を通過できるように、一時的に駆動輪120のトルク、回転数などを増加させて走行速度を上昇させ、かつ駆動輪120の交差線B5に進入する角度が増大するように駆動輪120の変位を変えることができる。また、駆動輪120が交差線B5を通過する過程で生じうる浮き現象を防止するために、駆動輪120が交差線B5の長さ方向と垂直な方向に移動するように制御でき、かつ交差線B5の上で回転走行をしないように制御することができる。
【0165】
図28A乃至図28Dは、乗り越え障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機を示す図であり、図29は、図28A乃至図28Dに示すロボット掃除機が乗り越え障害物を回避して走行する際に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【0166】
図28A乃至図28D、及び図29に示すように、ロボット掃除機1の本体10が掃除作業を行うためにH/Fを走行する中で、乗り越え障害物B1に会う前に感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は「0」である(a段階)。
【0167】
ロボット掃除機1の本体10が乗り越え障害物B1に会って乗り越えを始めると、図28Bのように感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、一時的に負(−)の値を有することができる(b段階)。
【0168】
ロボット掃除機1の本体10が乗り越えを続けるにつれ、図28Cのように感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、負(−)の値から正(+)の値に変わった後、正(+)の値を維持しながらその大きさが持続して増加する(c段階)。
【0169】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位の大きさが持続して増加し、設定された基準範囲から外れたと判断すると(図28D参照)、浮き現象を防止するために、ロボット掃除機1の本体10が乗り越え障害物B1を回避して走行できるように走行経路を変更することができる(d段階)。
【0170】
図30A乃至図30Dは、挟まり障害物を回避して走行する、本発明の一実施例に係るロボット掃除機がを示す図であり、図31は、図30A乃至図30Dに示すロボット掃除機が挟まり障害物を回避して走行する際に、ロボット掃除機の走行距離と駆動輪の変位との関係を示す図である。
【0171】
図30A乃至図30D、及び図31に示すように、ロボット掃除機1の本体10が掃除作業を行うためにH/Fを走行する中で、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は「0」である(a段階)。
【0172】
ロボット掃除機1の本体10が挟まり障害物B2に会って挟まりが始まると、図30Bのように感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、一時的に正(+)の値を有することができる(b段階)。
【0173】
ロボット掃除機1の本体10の挟まりが続くにつれて、図30Cのように感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位は、正(+)の値から負(−)の値に変わった後、負(−)の値を維持しながらその大きさが持続して増加する(c段階)。
【0174】
制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出される駆動輪120の変位の大きさが増加し続き、設定された基準範囲から外れたと判断すると(図30D参照)、挟まり現象を防止するために、ロボット掃除機1の本体10が挟まり障害物B2を回避して走行できるように走行経路を変更することができる(d段階)。
【0175】
このように、制御部50は、感知部150,250,350,450,550,650により検出された駆動輪120の変位パターンから床面の材質や状態を判断し、それに基づいてロボット掃除機1の走行を最適に制御し、また障害物の種類を判断してロボット掃除機1がそれを回避して走行できるように制御する。
【0176】
また、制御部50は、掃除を行いながら収集した掃除領域に関する情報、すなわち、床面の材質や状態、障害物の種類などを表示するマップを作成し、以降、掃除領域で掃除を行う時に、走行制御のためのデータとして用いる。
【0177】
図32は、堅い床領域(H/F)、カーペット領域、タイル領域、隆起領域、交差領域、障害物が存在する全体掃除領域を示す図であり、図33は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機が掃除過程を行った結果として生成したマップを示す図である。
【0178】
図32に示すように、全体掃除領域には、H/F領域、カーペット領域、タイル領域が配置される。H/F領域、カーペット領域には、隆起領域の一例といえる障害物が置かれており、H/F領域とカーペット領域とが交差する部分には交差領域が形成されている。また、全体掃除領域は壁で取り囲まれているとする。
【0179】
ロボット掃除機1が全体掃除領域の掃除作業を終えた場合に、図33に示すような全体掃除領域に対するマップが生成されるとよい。
【0180】
ロボット掃除機1がS地点から走行(掃除)を始め、H/F領域、カーペット領域、タイル領域の交差領域に進入する時に、制御部50は、駆動輪120の変位パターンの解析から、H/F領域、カーペット領域、タイル領域の交差領域をそれぞれ認識することができる。この時、制御部50は、ロボット掃除機1が交差領域を通過する時点に、その交差地点をマップに四角形の点で表示する。
【0181】
ロボット掃除機1がH/F領域、カーペット領域、タイル領域を走行する時に、制御部50は、各領域に合わせて最適の掃除動作が行えるように制御する。例えば、カーペット領域において、駆動輪120及びメインブラシー35またはサイドブラシーのトルク、回転数などを増加させ、走行速度が落ちないようにすると同時に、掃除性能が劣化しないように制御したり、カーペット領域を2回以上繰り返し走行するように制御したりできる。カーペット領域に比べて相対的にホコリ量の少ないH/F領域またはタイル領域については、1回の走行のみで掃除を行うようにしたり、メインブラシー35またはサイドブラシーのトルク、回転数などを減少させる方式で掃除を行うように制御することができる。
【0182】
制御部50は、掃除動作を行いながらロボット掃除機1が交差領域を通過する時点ごとにその交差地点をマップに四角形の点で表示し、掃除動作を完了した後には四角形の多数の点が集まった交差線L2を生成する。また、制御部50は、駆動輪120の変位パターンの解析から、一定の幅を持つ隆起領域(例:しきい)を認識し、掃除動作を行いながらロボット掃除機1が隆起領域を通過する時点ごとにその隆起領域をマップに三角形の点で表示し、掃除動作を完了した後には三角形の多数の点が集まった段差線L3を生成する。また、制御部50は、乗り越え障害物B1、挟まり障害物B2などのような障害物を検出し、障害物を検出する時点ごとにその検出地点をマップに円形の点で表示し、掃除動作を完了した後には円形の多数の点が集まった障害物線L1を生成する。
【0183】
掃除動作が完了すると、全体掃除領域に対するマップには、結果として、図33に示すように、H/F領域とカーペット領域との交差領域、またはH/F領域とタイル領域との交差領域に交差線L2が表示され、しきいのような隆起領域に段差線L3が表示され、H/F領域及びカーペット領域内に存在する障害物については障害物線L1が表示され、全体掃除領域に対して掃除した領域(ハッチング領域)が表示される。
【0184】
図34は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機が交差線を推定し、推定された交差線に垂直な方向に走行する方式を説明するための図である。
【0185】
図34では、ロボット掃除機1がジグザグ(Zigzag)走行パターンで走行する場合を例示している。ロボット掃除機1がS地点から走行(掃除)を始め、H/F領域とカーペット領域との交差領域P1地点を通過する時に、制御部50は、駆動輪120の変位パターンの解析から、H/F領域とカーペット領域との交差領域であることを認識することができる。この時、制御部50は、ロボット掃除機1が交差領域を通過する時点に、その交差地点P1をマップに表示する。P1地点を通過してジグザグパターンに走行しながら、再びカーペット領域とH/F領域との交差地点P2を通過するようになると、制御部50は、駆動輪120の変位パターンの解析から、カーペット領域とH/F領域との交差領域であることを認識することができる。この時、制御部50は、ロボット掃除機1が交差領域を通過する時点に、その交差地点P2をマップに表示することができる。制御部50は、ロボット掃除機11がジグザグパターンで走行する間に、H/F領域とカーペット領域との交差地点P1,P2を認識するようになり、図34で点線で表した点P1と点P2とを連結してなる直線を、H/F領域とカーペット領域との交差領域を表す交差線と推定することができる。制御部50は、ロボット掃除機1がP2地点を通過した後には、推定された交差線に垂直な方向に走行するように制御する。また、制御部50は、ロボット掃除機1が推定された交差線付近を走行する時には可能ながり回転走行をしないように制御する。これにより、ロボット掃除機100がH/F領域とカーペット領域との交差領域を通過する時に浮き状態になることを防止することができる。
【0186】
上では、図34を参照してロボット掃除機1がH/F領域とカーペット領域との交差領域を通過する時に、交差線を推定する方式を説明したが、ロボット掃除機1がH/F領域とタイル領域、またはタイル領域とカーペット領域との交差領域を通過する場合や、ロボット掃除機1がしきいや階段などの隆起領域を通過する場合にも、前述の方式と同様にして交差線または段差線を推定することができる。
【0187】
図35は、本発明の一実施例に係るロボット掃除機の制御方法を示すフローチャートである。
【0188】
ロボットの走行が始まると、感知体156,256,356,456,556,656は、被感知体152,252,352,652または駆動輪120との離間距離、または駆動輪120の回動角度を感知し(700)、基準位置Kに対する駆動輪120の変位を検出する(710)。この時、前述の通り、感知体156,256,356,456,556,656は、感知された離間距離を、電圧などのような標準化したパラメータに変換することで、駆動輪120の変位を検出することができる。
【0189】
感知体156,256,356,456,556,656により検出された駆動輪120の変位は、制御部50に伝送され、制御部50は、該駆動輪120の変位をあらかじめ設定された基準範囲と比較する(720)。
【0190】
もし、駆動輪120の変位があらかじめ設定された基準範囲から外れたと判断すると、制御部50は、ロボット掃除機1の本体10が現在の走行経路から替わって新しい走行経路に沿って走行するように制御する(730)。
【0191】
すなわち、ロボット掃除機1の本体10が、走行経路上に位置している乗り越え障害物B1に会って乗り越え走行する中で、駆動輪120が浮きすぎになることから、感知体156,256,356,456,556,656により検出された駆動輪120の変位が基準範囲から外れたと判断されると、乗り越え障害物B1を回避して走行するように制御し、駆動輪120の変位を基準範囲以内に維持させることができ、また、ロボット掃除機1の本体10が走行経路上に位置している挟まり障害物B2に会って挟まりすぎになることから、感知体156,256,356,456,556,656により検出された駆動輪120の変位が基準範囲から外れたと判断されると、挟まり障害物B2を回避して走行するように制御し、駆動輪120の変位を基準範囲以内に維持させることができる。
【0192】
また、制御部50は、ロボット掃除機1が乗り越え障害物B1または挟まり障害物B2などを回避して走行する間に、障害物の種類及び障害物の位置を表示するマップを作成することができる(735)。
【0193】
駆動輪120の変位があらかじめ設定された基準範囲以内に属すると判断されると、制御部50は、ロボット掃除機1の本体10が現在の走行経路に沿って移動し続くように制御すると同時に、感知体156,256,356,456,556,656により検出された駆動輪120の変位パターンに基づく床面の材質や状態を判断し(740)、判断された床面の材質や状態に応じてロボット掃除機1が最適の走行をするように制御することができる(750)。例えば、床面をカーペット領域と判断した場合に、駆動輪120及びメインブラシー35またはサイドブラシーのトルク、回転数などを増加させることで、走行速度が落ちず、掃除性能が劣化しないように制御するなど、カーペット領域の特性に合わせて走行方法や掃除強度などを制御する。床面をタイル領域と判断した場合は、駆動輪120が溝B3を通過する時に、一時的に駆動輪120のトルク、回転数などを増加させることで、走行速度が落ちないように制御し、かつ、メインブラシー35が溝B3を通過する時に、一時的にメインブラシー35のトルク、回転数などを増加させ、溝B3に積もっているホコリなどを效率よく除去できるように制御するなど、タイル領域の特性に合わせて走行方法や掃除強度などを制御する。また、床面を隆起領域や交差領域と判断した場合は、駆動輪120が隆起部B4または交差線B5の長さ方向に垂直な方向に移動するように制御でき、隆起部B4または交差線B5の上で回転走行をしないように制御することができる。
【0194】
また、制御部50は、ロボット掃除機1が床面の材質や状態に応じて走行する間に、床面の材質や状態を表示するマップを作成することができる(760)。
【0195】
上述の実施例に係る方法は、コンピュータで具現される様々な作動を実施するためのプログラム命令を含む非一過性のコンピュータ読取可能媒体に記録されることが可能である。該媒体は、プログラム命令を、単独で、またはデータファイル、データ構造などとの組み合せで含むこともできる。該媒体上に記録されたプログラム命令は、実施例の目的のために特別にデザインされて構成されたものでもよく、コンピュータソフトウェアシステム分野における通常の知識を有する者に活用可能でかつ公知のものでもよい。非一過性のコンピュータ読取可能媒体の例としては、ハードディスク、フロッピー(登録商標)ディスク及び磁気テープのような磁気媒体と、CD−ROMディスク及びDVDのような光学媒体と、光学ディスクのような磁気光学媒体と、ROM(read only memory)、RAM(random access memory)、フラッシュメモリーなどのような、プログラム命令を記憶して実行するように特別に構成されたハードウェア装置と、を含む。
【0196】
プログラム命令の例には、コンパイラにより生成されたようなマシンコードと、インタプリタを用いてコンピュータが実行できるより高いレベルコードを含むファイルと、がある。上記のハードウェア装置は、上述した実施例の動作やその逆の動作を行うために、一つ以上のソフトウェアモジュールの役割を果たすように構成されるとよい。ここで説明される一つ以上のソフトウェアモジュールは、そのユニット特有の専用プロセッサ、または一つ以上のモジュールに共通のプロセッサにより実行されるものでよい。上述の方法は、汎用のコンピュータまたはプロセッサで実行されてもよく、ここに述べられた映像処理装置のような特定機械で実行されてもよい。
【0197】
以上、いくつかの実施例が開示及び説明されたが、発明の原理及び精神から逸脱することなく、様々な変形実施が可能であるということは、当該技術の分野における通常の知識を有する者には明らかであり、よって、発明の範囲は、添付の特許請求の範囲及びその均等物により定められるべきであろう。
【符号の説明】
【0198】
1 ロボット掃除機
10 本体
50 制御部
100a、100b 駆動輪組立体
120 駆動輪
152 被感知体
156 感知体

【特許請求の範囲】
【請求項1】
本体と、前記本体を駆動する駆動輪と、前記駆動輪を有する駆動輪組立体と、を備えるロボット掃除機の制御方法であって、
感知体により被感知体を感知して、基準位置に対する前記駆動輪の変位を検出し、
前記駆動輪の変位によって床面の材質または状態を判断し、
前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記ロボット掃除機の走行を制御することを特徴とするロボット掃除機の制御方法。
【請求項2】
前記感知体は、該感知体と前記被感知体間の離間距離を感知するように構成されたことを特徴とする、請求項1に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項3】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の値に維持されると、前記ロボット掃除機が堅い床領域を走行していると判断されることを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項4】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の周期を有しながら急に変わると、前記ロボット掃除機がタイル領域を走行していると判断されることを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項5】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が一定の範囲内で持続して上下すると、前記ロボット掃除機がカーペット領域を走行していると判断されることを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項6】
前記感知体と前記被感知体間の離間距離が急に増加または減少すると、前記ロボット掃除機が堅い床領域とカーペット領域との交差領域、または隆起領域を走行していると判断されることを特徴とする、請求項2に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項7】
前記ロボット掃除機の走行の制御は、前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記駆動輪のトルクまたは回転数を調節することを特徴とする、請求項1に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項8】
さらに、
前記駆動輪の変位が、あらかじめ設定された基準範囲内に属する否か判断し、
前記判断された駆動輪の変位が前記基準範囲から外れていると、前記変位が前記基準範囲内になるように前記ロボット掃除機の走行経路を変更することを特徴とする、請求項1に記載のロボット掃除機の制御方法。
【請求項9】
本体と、
前記本体を駆動する駆動輪と、
前記駆動輪を有する駆動輪組立体と、
前記駆動輪組立体に設けられた被感知体と、
前記被感知体を感知して、基準位置に対する前記駆動輪の変位を検出するように構成された感知体と、
前記駆動輪の変位によって床面の材質または状態を判断し、前記判断された床面の材質または状態に基づいて前記ロボット掃除機の走行を制御する制御部と、
を備えることを特徴とする、ロボット掃除機。
【請求項10】
前記制御部は、
前記駆動輪の変位が一定の値に維持されると、前記ロボット掃除機が堅い床領域を走行していると判断し、
前記駆動輪の変位が一定の周期を有しながら急に変わると、前記ロボット掃除機がタイル領域を走行していると判断し、
前記駆動輪の変位が一定の範囲内で持続して上下すると、前記ロボット掃除機がカーペット領域を走行していると判断し、
前記駆動輪の変位が急に増加または減少すると、前記ロボット掃除機が堅い床領域とカーペット領域との交差領域、または隆起領域を走行していると判断することを特徴とする、請求項9に記載のロボット掃除機。
【請求項11】
前記制御部は、
前記駆動輪の変位が、あらかじめ設定された基準範囲内に属するか否か判断し、
前記駆動輪の変位が前記基準範囲から外れていると、前記駆動輪の変位が前記基準範囲内になるように前記ロボット掃除機の走行経路を変更するように構成されたことを特徴とする、請求項9に記載のロボット掃除機。
【請求項12】
前記制御部は、
前記駆動輪の変位が正の値を有し且つ持続して増加すると、前記ロボット掃除機が乗り越え障害物を乗り越えていると判断し、
前記駆動輪の変位が持続的に増加して設定された上限閾値に至ると、前記ロボット掃除機が前記乗り越え障害物を回避して走行するように制御するように構成されたことを特徴とする、請求項9に記載のロボット掃除機。
【請求項13】
前記制御部は、
前記駆動輪の変位が負の値を有し且つ持続して減少すると、前記ロボット掃除機が挟まり障害物を通過していると判断し、
前記駆動輪の変位が持続して減少して設定された下限閾値に至ると、前記ロボット掃除機が前記挟まり障害物を回避して走行するように制御するように構成されたことを特徴とする、請求項9に記載のロボット掃除機。
【請求項14】
前記制御部は、前記感知体により検出された前記駆動輪の変位パターンに従って前記ロボット掃除機が走行する領域に関してマップを作成し、前記マップには、堅い床領域、タイル領域、カーペット領域、交差領域、隆起領域、乗り越え障害物、挟まり障害物のいずれか一つ以上がエンコーディングされることを特徴とする、請求項9に記載のロボット掃除機。
【請求項15】
前記制御部は、前記マップを用いて前記ロボット掃除機が前記乗り越え障害物または前記挟まり障害物を回避して走行するように制御するように構成されたことを特徴とする、請求項14に記載のロボット掃除機。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5A】
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【図5B】
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【図5C】
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【図6】
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【図7】
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【図8A】
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【図8B】
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【図8C】
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【図9】
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【図10A】
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【図10B】
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【図10C】
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【図11】
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【図12A】
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【図12B】
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【図12C】
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【図13】
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【図14A】
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【図14B】
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【図14C】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18A】
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【図18B】
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【図18C】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22A】
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【図22B】
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【図22C】
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【図23】
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【図24A】
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【図24B】
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【図24C】
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【図24D】
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【図25】
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【図26A】
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【図26B】
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【図26C】
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【図27】
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【図28A】
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【図28B】
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【図28C】
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【図28D】
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【図29】
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【図30A】
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【図30B】
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【図30C】
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【図30D】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【公開番号】特開2013−45463(P2013−45463A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−183077(P2012−183077)
【出願日】平成24年8月22日(2012.8.22)
【出願人】(390019839)三星電子株式会社 (8,520)
【氏名又は名称原語表記】Samsung Electronics Co.,Ltd.
【住所又は居所原語表記】129,Samsung−ro,Yeongtong−gu,Suwon−si,Gyeonggi−do,Republic of Korea
【Fターム(参考)】