説明

ロータリ型ブロー成形装置

【課題】 占有設置面積を縮小しながら時間当たりの耐熱容器の生産量を極めて増大させることができるロータリ型ブロー成形装置を提供すること。
【解決手段】 ロータリ型ブロー成形装置10は、加熱される複数の一次ブロー型22を回転搬送しながら一次ブロー成形品をブロー成形して収縮させる一次ブロー成形ロータリ部20と、複数の二次ブロー型32を回転搬送しながら二次ブロー成形品をブロー成形する二次ブロー成形ロータリ部30と、一次及び二次ブロー成形ロータリ部の間に配置され、回転搬送される複数の中継アーム42の各々に設けた少なくとも一つの第1保持部を介して、一次ブロー成形ロータリ部20から二次ブロー成形ロータリ部30に一次ブロー成形品を受け渡す中継ロータリ部40と、を有する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、耐熱容器を成形するロータリ型ブロー成形装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一定の角度間隔で多数のブロー型を搭載したロータリ型ブロー成形装置が知られている(特許文献1)。この装置では、特許文献1の第2図に示すように、回転搬送される多数のブロー型(72)を用いることで、ブロー成形品の大量生産が可能となる。
【0003】
一方、耐熱容器を大量生産するブロー成形装置が知られている(特許文献2)。この装置は、特許文献2の図2A及び図2Bに示すように、プリフォームの口部を結晶化させる第1加熱ステーション(4)と、プリフォームの胴部をブロー適温に加熱する第2加熱ステーション(14)と、一次ブロー成形ステーション(17)と、一次ブロー成形品を収縮加熱する第3加熱ステーション(24)と、二次ブロー成形ステーション(28)とを有する大掛かりな装置である。
【0004】
リニア搬送により耐熱容器を成形するブロー成形装置としては、特許文献3及び特許文献4に示すものがある。
【特許文献1】特公昭60−45045号公報(第2図)
【特許文献2】特公平4−39416号公報(図2A、図2B)
【特許文献3】特開2003−231170号公報(図1)
【特許文献4】特開2006−264035号公報(図1)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
リニア搬送により耐熱容器を成形する場合には、特許文献3,4の通りブロー成形金型の数は、特許文献1のロータリ型ブロー成形装置のように多数個を配置できず、時間当たりの生産個数に限度があり、大量生産に不向きである。時間当たりの生産個数を増大させようとすれば、ブロー成形装置の数を増設させるしかなく、工場内での占有設置面積が増大してしまう。
【0006】
しかも、リニア搬送では成形品の間欠搬送時に加減速が伴うので、搬送途中で成形品が傾いて芯ずれしてしまうことがある(特許文献4の0006参照)。このため、特許文献4の技術では、二次ブロー成形時に一次ブロー成形品の芯ずれを防止するための対策が採られている。
【0007】
一方、特許文献2に示すような大掛かりな装置も、占有設置面積の点では同様な問題があり、しかも装置が複雑化してしまう。
【0008】
本発明の目的は、占有設置面積を縮小しながら時間当たりの耐熱容器の生産量を極めて増大させることができるロータリ型ブロー成形装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一態様に係るロータリ型ブロー成形装置は、
加熱される複数の一次ブロー型を回転搬送しながら、前記複数の一次ブロー型の各々にてプリフォームを一次ブロー成形品にブロー成形し、かつ、前記複数の一次ブロー型の各々にて前記一次ブロー成形品を収縮させる一次ブロー成形ロータリ部と、
複数の二次ブロー型を回転搬送しながら、前記複数の二次ブロー型の各々にて前記一次ブロー成形品を二次ブロー成形品にブロー成形する二次ブロー成形ロータリ部と、
前記一次及び二次ブロー成形ロータリ部の間に配置され、回転搬送される複数の中継アームの各々に設けた少なくとも一つの第1保持部を介して、前記一次ブロー成形ロータリ部から前記二次ブロー成形ロータリ部に前記一次ブロー成形品を受け渡す中継ロータリ部と、
を有することを特徴とする。
【0010】
本発明の一態様によれば、一次ブロー成形ロータリ部にて、プリフォームを加熱された一次ブロー型内で一次ブローすることで、一次ブロー成形品が得られる。一次ブロー型内でブロー成形された一次ブロー成形品は、ブローエアによりその外表面が加熱された一次ブロー型のキャビティ面に密着された状態となり、ブロー成形後にブローエアを排気すると同時に胴部が熱収縮することとなる。二次ブロー成形ロータリ部では、収縮して軟化状態にある一次ブロー成形品を二次ブロー型内で二次ブローして再膨張させて、最終製品である二次ブロー成形品が得られる。これにより、耐熱性容器を成形することができる。
【0011】
本発明の一態様によればさらに、一次・二次ブロー成形ロータリ部との間の搬送は、中継ロータリ部のみにて実現できる。中継ロータリ部は、回転搬送される中継アームに設けた第1保持部を介して、一次ブロー成形ロータリ部にて回転搬送される一次ブロー型から直接一次ブロー成形品を受け取り、所定回転角度だけ回転搬送して、二次ブロー成形ロータリ部にて回転搬送される二次ブロー型に直接一次ブロー成形品を受け渡すことができる。このように、一次・二次ブロー成形ロータリ部と中継ロータリ部により占有設置面積を縮小しながら、一次・二次ブロー成形ロータリ部に設けられるブロー型の数に応じて時間当たりの耐熱容器の生産量を増大させることができる。また、一次・二次ブロー成形ロータリ部と中継ロータリ部は一方向に連続で低速回転されるので、リニア搬送のように大きな加減速が成形品に作用せず、成形品の曲がりや倒れを防止して成形特性が向上する。
【0012】
本発明の一態様では、前記一次ブロー成形ロータリ部での一次ブロー中心の回転軌跡であって、前記一次ブロー成形ロータリ部の第1回転中心と第1直径D1とで定義される円を第1円とし、前記二次ブロー成形ロータリ部での二次ブロー中心の回転軌跡であって、前記二次ブロー成形ロータリ部の第2回転中心と第2直径D2とで定義される円を第2円上とし、前記中継ロータリ部の第3回転中心と第3直径D3とで定義され、かつ、前記第1円及び前記第2円と接する円を第3円としたとき、D1>D3及びD2>D3とすることができる。
【0013】
つまり、中継ロータリ部の第3直径D3は、実処理を実施する一次・二次ブロー成形ロータリ部の搬送軌跡の直径D1,D2よりも小さい。中継ロータリ部は一次ブロー成形品を搬送するだけであるので、必要最小限の直径D3として、ロータリ型ブロー成形装置の小型化を図ることができる。なお、第3円は、中継ロータリ部が一次ブロー成形ロータリ部との間で一次ブロー成形品を受け取る位置と、中継ロータリ部が二次ブロー成形ロータリ部40との間で一次ブロー成形品を受け渡す位置との少なくとも2点を通る仮想上の搬送軌跡である。ただし、中継ロータリ部の搬送軌跡は第3円よりも突出させる必要はないので、第3円は最大直径の搬送軌跡ということができる。
【0014】
本発明の一態様では、D1=D2としてもよい。第1直径D1と第2直径D2とは必ずしも一致させる必要はないが、一次・二次ブロー成形ロータリ部を必須とする装置では、D1=D2により一次・二次ブロー成形ロータリ部の構成部品のほとんどを共通化することができる。
【0015】
本発明の一態様では、前記第1回転中心と前記第2回転中心とを通る第1直線に対して一方にシフトした位置に、前記第3回転中心を配置することができる。
【0016】
第1直線上に第3回転中心を配置しても良いが、これだと第1,第3回転中心間の距離L=D3+(D1+D2)/2となるのに対して、本実施形態ではL<D3+(D1+D2)/2となり、上述の通り直径D3を小さくすることを加味すると、距離Lの短縮に伴い装置全体の小型化が実現できる。
【0017】
本発明の一態様では、前記一次及び二次ブロー成形ロータリ部は第1方向に回転し、前記中継ロータリ部は前記第1方向とは逆方向の第2方向に回転することができる。
【0018】
各回転方向を上記の通りとし、かつ第3回転中心をシフトすることで、一次・二次ブロー成形ロータリ部のデッドアングルを小さくできる効果がある。
【0019】
本発明の一態様では、回転搬送される複数の供給アームの各々に設けた少なくとも一つの第2保持部を介して、前記一次ブロー成形ロータリ部に前記プリフォームを供給する供給ロータリ部をさらに有し、
前記供給ロータリ部の第4回転中心は、前記第1直線に対して前記第3回転中心の位置よりも前記一方に大きくシフトした位置に配置することができる。
【0020】
こうして、回転方向にて上流位置に供給ロータリ部を配置し、下流位置に中継ロータリ部を配置でき、しかも供給ロータリ部から中継ロータリ部に至る有効処理アングルを大きく確保し、中継ロータリ部から供給ロータリ部に至るデッドアングルを小さくできる。
【0021】
本発明の一態様では、回転搬送される複数の取り出しアームの各々に設けた少なくとも一つの第3保持部を介して、前記二次ブロー成形ロータリ部より前記二次ブロー成形品を取り出す取り出しロータリ部をさらに有し、
前記取り出しロータリ部の第5回転中心は、前記第1直線に対して前記第3回転中心の位置よりも前記一方に大きくシフトした位置に配置することができる。
【0022】
こうして、回転方向にて上流位置に取り出しロータリ部を配置し、下流位置に中継ロータリ部を配置でき、しかも中継ロータリ部から取り出しロータリ部に至る有効処理アングルを大きく確保し、取り出しロータリ部から中継ロータリ部に至るデッドアングルを小さくできる。
【0023】
前記中継ロータリ部は、前記複数の中継アームの各々に複数の第1保持部を有し、前記複数の第1保持部により、複数の一次ブロー成形品を同時に前記一次ブロー成形ロータリ部より受け取り、前記複数の一次ブロー成形品を同時に前記二次ブロー成形ロータリ部に受け渡すことができる。
【0024】
こうすると、一つずつ一次成形品を受け渡す場合と比較して、一次ブロー成形ロータリ部では中継ロータリ部に一次ブロー成形品を受け渡すために一次ブロー型を型開きするタイミングを遅らせることができ、一次ブロー成形ロータリ部でのデッドアングルを小さくできる。同様にして、二次ブロー成形ロータリ部では中継ロータリ部から一次ブロー成形品を受け取るために二次ブロー型の型開きを維持するまでのタイミングを早めることができ、二次ブロー成形ロータリ部でのデッドアングルを小さくできる。
【0025】
本発明の一態様では、前記供給ロータリ部は、前記複数の供給アームの各々に複数の第2保持部を有し、前記複数の第2保持部により、複数のプリフォームを同時に前記一次ブロー成形ロータリ部に受け渡すことができる。
【0026】
こうすると、一つずつプリフォームを受け渡す場合と比較して、一次ブロー成形ロータリ部では供給ロータリ部からプリフォームを受け取るために一次ブロー型の型開きを維持するまでのタイミングを早めることができ、一次ブロー成形ロータリ部でのデッドアングルを小さくできる。
【0027】
本発明の一態様では、前記複数の第2保持部には、前記プリフォームが一つずつ供給されてもよい。供給ロータリ部へのプリフォームの供給を複数同時とするか一つずつとするかは、一次ブロー成形ロータリ部のデッドアングルには無関係だからである。
【0028】
本発明の一態様では、前記取り出しロータリ部は、前記複数の取り出しアームの各々に複数の第3保持部を有し、前記複数の第3保持部により、複数の二次ブロー成形品が同時に前記二次ブロー成形ロータリ部より受け取ることができる。
【0029】
こうすると、二次ブロー成形ロータリ部では取り出しロータリ部に二次ブロー成形品を受け渡すために二次ブロー型を型開きするタイミングを遅らせることができ、二次ブロー成形ロータリ部でのデッドアングルを小さくできる。
【0030】
本発明の一態様では、前記複数の第3保持部からは、前記二次ブロー成形品が一つずつ排出することができる。取り出しロータリ部からの二次ブロー成形品の排出を複数同時とするか一つずつとするかは、二次ブロー成形ロータリ部のデッドアングルには無関係だからである。
【発明を実施するための最良の形態】
【0031】
以下、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお以下に説明する本実施形態は特許請求の範囲に記載された本発明の内容を不当に限定するものではなく、本実施形態で説明される構成の全てが本発明の解決手段として必須であるとは限らない。
【0032】
(ロータリ型ブロー成形装置の基本的構成)
図1は、本実施形態に係るロータリ型ブロー成形装置10の全体構成を示す平面図である。この装置10は、機台12上に、一次ブロー成形ロータリ部20、二次ブロー成形ロータリ部30及び中継ロータリ部40を有する。
【0033】
一次ブロー成形ロータリ部20は、加熱される複数例えばL=12個の一次ブロー型22を回転搬送しながら、L個の一次ブロー型22の各々にてプリフォームを一次ブロー成形品にブロー成形し、かつ、L個の一次ブロー型22の各々にて一次ブロー成形品を収縮させる。
【0034】
二次ブロー成形ロータリ部30は、複数例えばM=12個の二次ブロー型32を回転搬送しながら、M個の二次ブロー型32の各々にて一次ブロー成形品を二次ブロー成形品にブロー成形する。
【0035】
中継ロータリ部40は、一次及び二次ブロー成形ロータリ部20,30の間に配置される。この中継ロータリ部40は、回転搬送される複数例えばN=6本の中継アーム42の各々に設けた少なくとも一つの第1保持部44を介して、一次ブロー成形ロータリ部20から二次ブロー成形ロータリ部30に一次ブロー成形品を受け渡す。
【0036】
ここで、一次ブロー型22には、少なくとも一つの一次ブローキャビティ22Aが形成されるが、本実施形態では一つの一次ブロー型22に3つの一次ブローキャビティ22Aを形成している。よって、一つの一次ブロー型22で3つの一次ブロー成形品が同時に成形される。一次ブロー成形ロータリ部20として、12×3=36個の一次ブローキャビティ22Aが搭載されていることになる。
【0037】
二次ブロー型32も一次ブロー型22と同じ個数である3つの二次ブローキャビティ32Aが形成されている。よって、一つの二次ブロー型32で3つの二次ブロー成形品が同時に成形される。二次ブロー成形ロータリ部30として、12×3=36個の二次ブローキャビティ32Aが搭載されていることになる。
【0038】
一次ブロー成形ロータリ部20にて、延伸適温に予め加熱されたプリフォームを、加熱された一次ブロー型22内で、高圧エアと延伸ロッドとを用いて一次ブローすることで、一次ブロー成形品が得られる。一次ブロー型22内でブロー成形された一次ブロー成形品は、高圧のブローエアによりその外表面が加熱された一次ブロー型22のキャビティ面に密着された状態となり、ブロー成形後にブローエアを排気すると同時に胴部が熱収縮することとなる。
【0039】
二次ブロー成形ロータリ部30では、収縮して軟化状態にある一次ブロー成形品を二次ブロー型32内で、高圧エアのみにより二次ブローして再膨張させて、最終製品である二次ブロー成形品が得られる。
【0040】
このような工程を用いて耐熱性容器を成形することは、リニア搬送型のブロー成形装置では知られているが、ロータリ型ブロー成形装置では特許文献2による大掛かりな装置しか知られていない。
【0041】
本実施形態では、一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30との間の搬送を、中継ロータリ部40のみにて実現している。つまり、中継ロータリ部40は、回転搬送される中継アーム42を介して、一次ブロー成形ロータリ部20にて回転搬送される一次ブロー型22から直接一次ブロー成形品を受け取り、所定回転角度だけ回転搬送して、二次ブロー成形ロータリ部30にて回転搬送される二次ブロー型32に直接一次ブロー成形品を受け渡すことができる。
【0042】
(ロータリ型ブロー成形装置のレイアウト)
一次ブロー成形ロータリ部20での一次ブロー中心(一次ブローキャビティ22Aの中心)P1の回転軌跡であって、一次ブロー成形ロータリ部20の第1回転中心O1と第1直径D1とで定義される円を第1円C1と定義する。二次ブロー成形ロータリ部30での二次ブロー中心(二次ブローキャビティ32の中心)P2の回転軌跡であって、二次ブロー成形ロータリ部30の第2回転中心O2と第2直径D2とで定義される円を第2円C2と定義する。さらに、中継ロータリ部40の第3回転中心O3と第3直径D3とで定義され、かつ、第1円C1及び第2円C2と接する円を第3円C3と定義する。ここで、第3円C3は、中継ロータリ部40が一次ブロー成形ロータリ部20との間で一次ブロー成形品を受け取る位置と、中継ロータリ部40が二次ブロー成形ロータリ部30との間で一次ブロー成形品を受け渡す位置との2点を通る仮想上の搬送軌跡である。ただし、後述する通り、中継アーム42が半径方向で進退するので、中継ロータリ部40の実際の搬送軌跡は第3円C3とは一致しない。なお、中継ロータリ部40の搬送軌跡は第3円よりも突出させる必要はないので、第3円は最大搬送軌跡と言える。
【0043】
ここで、本実施形態では、D1>D3及びD2>D3が成立する。つまり、中継ロータリ部40の第3直径D3は、実処理を実施する一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30の搬送軌跡の直径D1,D2よりも小さい。中継ロータリ部40は一次ブロー成形品を搬送するだけであるので、必要最小限の直径D3として、ロータリ型ブロー成形装置10の小型化を図っている。
【0044】
また、本実施形態ではD1=D2が成立する。第1直径D1と第2直径D2とは必ずしも一致させる必要はないが、本実施形態のように一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30を必須とする装置では、D1=D2により一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30の構成部品のほとんどを共通化することができる。なぜなら、一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30は一次・二次ブロー型22,32が相違する程度であり、D1=D2とすることで型の回転搬送系の部品は共通化される。
【0045】
本実施形態では、図1に示すように、第1回転中心O1と第2回転中心O2とを通る第1直線S1に対して矢印D側の一方にシフトした位置に、第3回転中心O3を配置した。第1直線S1上に第3回転中心O3を配置しても良いが、これだと第1,第3回転中心O1,O2間の距離L=D3+(D1+D2)/2となるのに対して、本実施形態ではL<D3+(D1+D2)/2となり、上述の通り直径D3を小さくすることを加味すると、距離Lの短縮に伴い装置全体の小型化が実現できる。加えて、上述した第3回転中心O3の設定により以下のことが言える。
【0046】
まず、本実施形態では、一次ブロー成形ロータリ部20は回転方向A、中継ロータリ部40は回転方向B、二次ブロー成形ロータリ部30は回転方向Cとし、回転方向A,Cは同一方向(図1にて反時計回り方向)であり、回転方向Bは逆方向(図1にて時計回り方向)である。各回転方向は必ずしも上記の通りに設定する必要はないが、各回転方向を上述の通りとし、第3回転中心O3をシフトすることで、一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30のデッドアングルを小さくできる効果がある。
【0047】
ここで、デッドアングルとは、一次・二次ブロー成形ロータリ部20,30にて、一次ブロー型22または二次ブロー型32が型開きされていて、一次・二次ブロー成形に寄与しない回転角度である。
【0048】
一次ブロー成形ロータリ部20より中継ロータリ部40に一次ブロー成形品を受け渡す位置は、第1,第3回転中心O1,O3を結ぶ第2直線S2上にて一次ブロー型22と中継アーム42とが正対した時である。このときには、一次ブロー型22は型開きされていなければならない。
【0049】
第1直線S1上に第3回転中心O3を配置すると、第1直線S1上にて一次ブロー型22と中継アーム42とが正対した時に受け渡しが行われるが、本実施形態ではその第1直線S1上よりも回転方向Aにて下流の第2直線S2上が受け渡し位置となる。これにより、デッドアングルの開始を遅らせることができ、結果としてデッドアングルを小さくできる。
【0050】
二次ブロー成形ロータリ部30では、第1直線S1上に第3回転中心O3を配置すると、第1直線S1上にて二次ブロー型32と中継アーム42とが正対した時に受け渡しが行われるが、本実施形態ではその第1直線S1上よりも回転方向Cにて上流の第3直線(第2,第3回転中心O2,O3を結ぶ直線)S3上が受け渡し位置となる。これにより、デッドアングルの終了を早めることができ、結果としてデッドアングルを小さくできる。
【0051】
本実施形態では、機台12上に、供給ロータリ部50と取り出しロータリ部60とをさらに有する。供給ロータリ部50は、回転搬送される複数例えば4本の供給アーム52を有する。4本の供給アーム52の各々は、少なくとも一つ例えば3つのプリフォームを保持する第2保持部54を介して、プリフォームを一次ブロー成形ロータリ部20に供給する。
【0052】
取り出しロータリ部60は、回転搬送される複数例えば3本の取り出しアーム62を有する。3本の取り出しアーム62の各々は、少なくとも一つ例えば3つの二次ブロー成形品を保持する第3保持部64を介して、二次ブロー成形ロータリ部30から二次ブロー成形品を取り出す。
【0053】
ここで、供給ロータリ部50の第4回転中心O4と、取り出しロータリ部60の第5回転中心O5は、第1直線S1に対して第3回転中心O3の位置よりも矢印D方向に大きくシフトした位置に配置されている。
【0054】
これにより、供給ロータリ部50は、一次ブロー成形ロータリ部20の回転方向Aにて、一次ブロー成形ロータリ部20と中継ロータリ部40との間の受け渡し位置(第2の直線S2上)よりも上流側にて、プリフォームを供給できる。加えて、供給ロータリ部50から中継ロータリ部40に至る有効処理アングルを大きく確保し、中継ロータリ部40から供給ロータリ部50に至るデッドアングルθ1を小さくできる。
【0055】
供給ロータリ部50が一次ブロー成形ロータリ部20にプリフォームを供給する位置は、第1,第4回転中心O1,O4を結ぶ第4直線S4上である。つまり、一次ブロー型22と供給アーム52とが正対した位置である。この位置で、3つのプリフォームが同時に供給される。よって、2つの直線S1,S4がなす角θ1は、一次ブロー型22が少なくとも型開きされている回転角度であるデッドアングルに相当する。なお、実際には第1の直線S1上よりも上流側で一次ブロー型22は型開きされ、第4の直線S4上よりも下流側で型閉じされるので、実際のデッドアングルは角度θ1よりも広い角度となる。
【0056】
同様に、取り出しロータリ部60は、二次ブロー成形ロータリ部30の回転方向Cにて、二次ブロー成形ロータリ部30と中継ロータリ部40との間の受け渡し位置(第3の直線S3上)よりも下流側にて、二次ブロー成形品を取り出すことができる。加えて、中継ロータリ部40から取り出しロータリ部60に至る有効処理アングルを大きく確保し、取り出しロータリ部60から中継ロータリ部40に至るデッドアングルθ2を小さくできる。
【0057】
取り出しロータリ部60が二次ブロー成形ロータリ部30より二次ブロー成形品を取り出す位置は、第2,第5回転中心O2,O5を結ぶ第5直線S5上である。つまり、二次ブロー型32と取り出しアーム62とが正対した位置である。この位置で、3つの二次ブロー成形品が同時に取り出される。よって、2つの直線S3,S5がなす角θ2は、二次ブロー型32が少なくとも型開きされている回転角度であるデッドアングルに相当する。なお、実際には第5の直線S5上よりも上流側で二次ブロー型32は型開きされ、第3の直線S3上よりも下流側で型閉じされるので、実際のデッドアングルは角度θ2よりも広い角度となる。
【0058】
本実施形態では、供給ロータリ部50の上流側にプリフォーム加熱装置70をさらに有することができる。このプリフォーム加熱装置70は、プリフォームをブロー適温に温調するためのものである。
【0059】
プリフォーム加熱装置70は、2つのスプロケット72A,72B間にチェーン74を掛け渡し、チェーン74に取付けた複数の搬送台にプリフォームを支持して搬送する。このプリフォームの搬送経路を挟んだ両側の一方にヒータを他方に反射鏡を配置して、プリフォームの胴部を加熱することができる。また、図面では省略しているが、加熱領域ではプリフォームが自転するようになっており、プリフォームをその周方向で均一に加熱している。
【0060】
プリフォーム加熱装置70のさらに上流側には、シュータ80と第1供給ホイール82が設けられている。シュータ80を滑り降りたプリフォームは、第1供給ホイール82によって、一つずつプリフォーム加熱装置に供給される。
【0061】
プリフォーム加熱装置70の下流側には、第2,第3供給ホイール84,86が設けられている。プリフォーム加熱装置70にて加熱されたプリフォームは、第2供給ホイール84によって一つずつ取り出され、所定回転角だけ搬送されて第3供給ホイール86に受け渡される。第3供給ホイール86は、受け渡されたプリフォームを所定回転角度だけ搬送して、供給ロータリ部50に一つずつ受け渡す。この際、供給ロータリ部50の第4回転中心O4と第3供給ホイール86の第6回転中心O6とを通る直線(図示せず)上に、供給ロータリ部50の第2保持部54が一つずつ配置される時に、供給ロータリ部50にプリフォームが一つずつ受け渡される。
【0062】
一方、取り出しロータリ部60の下流側には、第1取り出しホイール90、第2取り出しホイール92及び取り出しレール94が配置されている。第1取り出しホイール90には、取り出しロータリ部60から二次ブロー成形品が一つずつ受け渡され、第2取り出しホイール92を介して取り出しレール94に排出される。この際、取り出しロータリ部60の第5回転中心O5と第1取り出しホイール90の第7回転中心O7とを通る直線(図示せず)上に、取り出しロータリ部60の第3保持部64が一つずつ配置される時に、取り出しロータリ部60より二次ブロー成形品が一つずつ取り出される。取り出しロータリ部60から二次ブロー成形品が一つずつ排出する動作は、供給ロータリ部50へのプリフォーム供給動作と同様にして行われる。
【0063】
(ロータリ型成形品搬送装置)
図2及び図3は、中継ロータリ部40、供給ロータリ部50及び取り出しロータリ部60に共通する構造を備えたロータリ型成形品搬送装置100の平面図及び縦断面図である。図2及び図3では、1本の搬送アーム110のみを図示しているが、中継ロータリ部40、供給ロータリ部50及び取り出しロータリ部60等の用途に応じて必要な数の搬送アーム110を等角度間隔で配置することができる。
【0064】
図2及び図3において、このロータリ型成形品搬送装置100は、軸受け部122に回転自在に支持された回転軸104を有する。回転軸104には回転板120が固定されている。回転板120の一面側例えば上側にて回転板120と平行に、第1カム板130が軸受け部122に固定されている。回転板120の他面側例えば下側にて回転板120と平行に、第2カム板140が設けられている。第1,第2カム板130,140は回転軸104と一体回転せずに固定配置されている。
【0065】
第1カム板130の例えば下面には、カム溝にて形成された第1カム132が周方向に連続して設けられている。同様に、第2カム板140の例えば上面には、カム溝にて形成された第2カム142が周方向に連続して設けられている。
【0066】
図2〜図7に示すように、搬送アーム110の自由端側には、回動アーム150が回動自在に設けられている。この回動アーム150には、回動アーム150が延びる方向(回動アーム150の長手方向)と直交する方向に向けて、少なくとも一つ例えば3つの保持部160が突出して設けられている。保持部160は開閉可能なグリップ部材として機能し、プリフォーム、一次ブロー成形品または二次ブロー成形品に共通する口部を把持することができる。なお、3つの保持部160に保持される成形品は、ロータリ型成形品搬送装置の回転搬送方向の上流側から下流側に向けて並べて保持される。
【0067】
一端が回動アーム150に回動自在に設けられ、搬送アーム110に対する回動アーム150の交差角を制御する制御アーム170が設けられている。搬送アーム110の基端側と制御アーム170の他端とは、連結部材118にそれぞれ回動自在に支持されている。連結部材118は後述する通り、回転板120に回動自在に支持されている。そして、搬送アーム110、連結部材118、回動アーム150及び制御アーム170にて四節平行回転リンクが形成される。
【0068】
本実施形態では、図3に示すように、搬送アーム110の基端側に固定された軸部112を設け、この軸部112を、回転板120に配置される軸受け部122にて支持することで、回転板120にて回動自在に支持している。なお、図4〜図7では軸受け部122は図示しているが、回転板120は省略されている。
【0069】
図4〜図7に示すように、軸部112の一端側例えば上端側に固定部材114が固定されている。固定部材114は、軸部112の中心よりも離れた位置に、第1カム132(図3)に案内される第1カムフォロア116を有している。この第1カムフォロア116は、固定部材114に軸支されて回転可能なローラ等で構成できる。
【0070】
図4〜図7に示すように、軸部112の他端側例えば下側には、回動自在に支持された連結部材118が設けられている。この連結部材118の軸部112の中心よりも離れた位置に、第2カム142(図3)に案内される第2カムフォロア119が設けられている。この第2カムフォロア119も、連結部材118に軸支されて回転可能なローラ等で構成できる。そして、制御アーム170は、軸部112を挟んで第2カムフォロア119とは反対側の位置にて、連結部材118に回動自在に支持されている
(ロータリ型成形品搬送装置の動作)
このロータリ型成形品搬送装置100は、各々の回転中心の廻りの等角度間隔の複数位置の各々にて、少なくとも一つの成形品を回転搬送して、少なくとも一つの成形品が受け渡される2台のうちの一方のロータリ型成形品搬送装置に適用されるものである。図1の実施形態では、中継ロータリ部40、供給ロータリ部50及び取り出しロータリ部60のそれぞれをロータリ型成形品搬送装置100にて構成することができる。
【0071】
ロータリ型成形品搬送装置100は、搬送アーム110に設けた例えば3つの保持部160により、プリフォーム、一次成形品または二次成形品の口部を把持して、回転軸104の回転により回転軸104の廻りにて回転搬送することができる。この際、第1カム132に係合する第1カムフォロア116により、搬送アーム110の回転位置が制御され。また、第2カム142に係合する第2カムフォロア119により制御アーム170が駆動され、搬送アーム110に対する回動アーム150の交差角度が制御される。
【0072】
特に、このロータリ型成形品搬送装置100は受け渡し位置での制御に特徴がある。このことを、図8〜図10を参照して説明する。図8〜図10は、図1に示す供給ロータリ部50にロータリ型成形品搬送装置100を適用したものである。図8は、図1の第1回転中心O1の廻りで矢印A方向に回転搬送される一次ブロー型22に、供給ロータリ部50(100)からプリフォームを受け渡す直前の回転位置を示している。図9は、供給ロータリ部50(100)から一次ブロー型22にプリフォームを受け渡す回転位置を示している。図10は、供給ロータリ部50(100)から一次ブロー型22にプリフォームを受け渡した直後の回転位置を示している。
【0073】
図8〜図10は、搬送アーム110が一次ブロー成形ロータリ部20の第1回転中心O1と供給ロータリ部50の第4回転中心O4を通る直線S4に沿って配置される時の受け渡し位置(図9)を中心とする所定回転角度(図8〜図10)に亘って、水平面内で直線S4と平行な方向では少なくとも一つ例えば3つの保持部160を受け渡し可能なストローク分だけ往復移動させ、かつ、一次ブロー成形ロータリ部20の一次ブロー型22の少なくとも一つ例えば3つの一次ブローキャビティ22A(図8参照)に対して3つの保持部160をそれぞれ正対させる。
【0074】
ここで、「正対」とは、図8〜図10に示すように、3つの一次ブローキャビティ22Aと3つの保持部160とがそれぞれ真向かいで向かい合う状態を意味する。このように正対させるためには、図8〜図10のいずれの場合でも、型開きされた一次ブロー型22の半割パーティング面22Bと連結部材118とが平行となる姿勢が維持されることが必要である。
【0075】
また、図8及び図10と比較して、図9の受け渡し位置では、3つの保持部160が半径方向外側に最も突出している。これにより、3つの保持部160と3つの一次ブローキャビティ22Aとの間で3つの一次ブロー成形品を同時に受け渡すことができる。このためには、図8から図9に向う回転中に搬送アーム110を図9の直線S4と平行な方向に所定ストローク量だけ往動させればよい。逆に、図9から図10に向う回転中に搬送アーム110を図9の直線S4と平行な方向に所定ストローク量だけ復動させればよい。
【0076】
第1,第2のカム132,142に係合する第1,第2のカムフォロア116,119が、図8〜図10に示す搬送アーム110及び制御アーム170の姿勢を制御することで達成される。
【0077】
このように所定角度範囲で「正対」が維持される技術的意義は、図8〜図10に至る受け渡し工程中に、一次ブロー成形品が3つの保持部160内で回転されることがないことである。従って、成形品の口部が保持部160によって傷付くことがなく、製品外観を向上できる。このような作用・効果は、ロータリ型成形品搬送装置100を図1に示す取り出しロータリ部60に適用した時も同様に得ることができる。
【0078】
ロータリ型成形品搬送装置100を図1に示す中継ロータリ部40に適用した場合には、上述した成形品の口部の傷付き防止に加えて、次の大きな効果を奏することができる。この効果とは、一次ブロー成形工程にて一次ブロー成形品に現れるパーティングラインの位置が、二次ブロー成形品に現れるパーティングラインの位置と一致することである。これは、最終製品としての耐熱容器の外観品質を著しく向上させる。この追加の効果もまた、一次ブロー成形ロータリ部20から二次ブロー成形ロータリ部30に一次ブロー成形品を受け渡す際に、保持部160内で一次ブロー成形品が回転しないことに起因している。
【0079】
さらに、ロータリ型成形品搬送装置100を図1に示す中継ロータリ部40及び供給ロータリ部50の双方に適用すると、一次ブロー成形ロータリ部20のデッドアングルをより小さくできる。この効果は、一つの搬送アーム110に複数の保持部160を配置して同時に受け渡す時に奏することができる。3つのプリフォームまたは3つの一次ブロー成形品を同時に受け渡す場合、図1に示す少なくとも角度θ1が一次ブロー成形ロータリ部20のデッドアングルとなる。図8に示したように、2つの回転中心O1,O4を通る直線S4上に3つの保持部160のうちの中心位置にある保持部160が配置された時が受け渡し位置となる。よって、図1では直線S1上の第1受け渡し位置と直線S4上の第2受け渡し位置との間で少なくとも一次ブロー型が型開きされるデッドアングルとなる。
【0080】
比較例として、一次ブロー型22の3つの一次ブローキャビティ22Aとの間で3本の搬送アーム110を用いて一つずつ成形品を受け渡すものを挙げることができる。この比較例では、一次ブロー型22の3つのうちの搬送先端位置の一次ブローキャビティ22Aが図1の直線S1に達した時に一次ブロー型22が型開きされていなくてはならない。これに対して本実施形態では、一次ブロー型22の3つのうちの中央位置の一次ブローキャビティ22Aが図1の直線S1に達した時に一次ブロー型22が型開きされていれば良い。このため、隣り合うキャビティの1ピッチ分だけ型開きタイミングを遅らせることができる。
【0081】
比較例では一次ブロー型22の3つのうちの搬送後端位置の一次ブローキャビティ22Aが図1の直線S1に達する時まで一次ブロー型22の型開きが維持されていなくてはならない。これに対して本実施形態では、一次ブロー型22の3つのうちの中央位置の一次ブローキャビティ22Aが図1の直線S1に達する時まで一次ブロー型22の型開きが維持されていれば良い。このため、隣り合うキャビティの1ピッチ分だけ型閉じタイミングを早めることができる。こうして、一次ブロー成形ロータリ部20でのデッドアングルを小さくできる。
【0082】
同様にして、ロータリ型成形品搬送装置100を図1に示す中継ロータリ部40及び取り出しロータリ部60の双方に適用すると、二次ブロー成形ロータリ部30のデッドアングルを対策できる。
【0083】
(ブロー型)
図11及び図12は、本実施形態に用いられるブロー型として、例えばプリフォーム180を一次ブロー成形品190にブロー成形するための一次ブロー型22の型締め状態と型開き状態とを示している。一次ブロー型22は、固定された第1の半割キャビティ型200に対して、リンク機構220により開閉駆動される第2の半割キャビティ型210を有している。この開閉方法は、いわゆるワニ口式開閉と称される。
【0084】
本実施形態では、図1のデッドアングルθ1の間は少なくとも図12に示す型開き状態とされる。これにより、中継ロータリ部40の第1保持部44や供給ロータリ部50の第2保持部54と一次ブロー型22とが干渉せずに、プリフォーム180または一次ブロー成形品190を受け渡しすることができる。
【0085】
なお、上記のように本実施形態について詳細に説明したが、本発明の新規事項および効果から実体的に逸脱しない多くの変形が可能であることは当業者には容易に理解できるものである。従って、このような変形例はすべて本発明の範囲に含まれるものとする。例えば、明細書又は図面において、少なくとも一度、より広義または同義な異なる用語と共に記載された用語は、明細書又は図面のいかなる箇所においても、その異なる用語に置き換えることができる。
【図面の簡単な説明】
【0086】
【図1】本発明の一態様に係るロータリ型ブロー成形装置の平面図である。
【図2】図1に示す供給ロータリ部の平面図である。
【図3】供給ロータリ部の縦断面図である。
【図4】供給アームの斜視図である。
【図5】供給アームの平面図である。
【図6】供給アームの底面図である。
【図7】供給アームの背面図である。
【図8】3つのブローキャビティと3つの保持部とが正対する受け取り位置直前の回転状態を示す図である。
【図9】3つのブローキャビティと3つの保持部とが正対する受け取り位置での回転状態を示す図である。
【図10】3つのブローキャビティと3つの保持部とが正対する受け取り位置直後の回転状態を示す図である。
【図11】ブロー型の型締め状態を示す側面図である。
【図12】ブロー型の型開き状態を示す側面図である。
【符号の説明】
【0087】
10 ロータリ型ブロー成形装置、12 機台、20 一次ブロー成形ロータリ部、22 一次ブロー型、22A 一次ブローキャビティ、30 二次ブロー成形ロータリ部、32 二次ブロー型、32A 二次ブローキャビティ、40 中継ロータリ部、42 中継アーム、44 第1保持部、50 供給ロータリ部、52 供給アーム、54 第2保持部、60 取り出しロータリ部、62 取り出しアーム、64 第3保持部、70 プリフォーム加熱装置、72A,72B スプロケット、74 チェーン、80 シュータ、82 第1供給ホイール、84 第2供給ホイール、86 第3供給ホイール、90 第1取り出しホイール、92 第2取り出しホイール、94 取り出しレール、100 ロータリ型成形品搬送装置、110 搬送アーム、118 連結部材、120 回転板、130 第1カム板、140 第2カム板、150 回動アーム、170 制御アーム、180 プリフォーム、190 一次ブロー成形品、200 第1の半割キャビティ型、210 第2の半割キャビティ型、220 リンク機構

【特許請求の範囲】
【請求項1】
加熱される複数の一次ブロー型を回転搬送しながら、前記複数の一次ブロー型の各々にてプリフォームを一次ブロー成形品にブロー成形し、かつ、前記複数の一次ブロー型の各々にて前記一次ブロー成形品を収縮させる一次ブロー成形ロータリ部と、
複数の二次ブロー型を回転搬送しながら、前記複数の二次ブロー型の各々にて前記一次ブロー成形品を二次ブロー成形品にブロー成形する二次ブロー成形ロータリ部と、
前記一次及び二次ブロー成形ロータリ部の間に配置され、回転搬送される複数の中継アームの各々に設けた少なくとも一つの第1保持部を介して、前記一次ブロー成形ロータリ部から前記二次ブロー成形ロータリ部に前記一次ブロー成形品を受け渡す中継ロータリ部と、
を有することを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項2】
請求項1において、
前記一次ブロー成形ロータリ部での一次ブロー中心の回転軌跡であって、前記一次ブロー成形ロータリ部の第1回転中心と第1直径D1とで定義される円を第1円とし、前記二次ブロー成形ロータリ部での二次ブロー中心の回転軌跡であって、前記二次ブロー成形ロータリ部の第2回転中心と第2直径D2とで定義される円を第2円とし、前記中継ロータリ部の第3回転中心と第3直径D3とで定義され、かつ、前記第1円及び前記第2円と接する円を第3円としたとき、D1>D3及びD2>D3が成立することを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項3】
請求項2において、
D1=D2に設定したことを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項4】
請求項2または3において、
前記第1回転中心と前記第2回転中心とを通る第1直線に対して一方にシフトした位置に、前記第3回転中心を配置することを特徴とするロータリ型成形装置。
【請求項5】
請求項4において、
前記一次及び二次ブロー成形ロータリ部は第1方向に回転し、前記中継ロータリ部は前記第1方向とは逆方向の第2方向に回転することを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項6】
請求項5において、
回転搬送される複数の供給アームの各々に設けた少なくとも一つの第2保持部を介して、前記一次ブロー成形ロータリ部に前記プリフォームを供給する供給ロータリ部をさらに有し、
前記供給ロータリ部の第4回転中心は、前記第1直線に対して前記第3回転中心の位置よりも前記一方に大きくシフトした位置に配置されていることを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項7】
請求項6において、
回転搬送される複数の取り出しアームの各々に設けた少なくとも一つの第3保持部を介して、前記二次ブロー成形ロータリ部より前記二次ブロー成形品を取り出す取り出しロータリ部をさらに有し、
前記取り出しロータリ部の第5回転中心は、前記第1直線に対して前記第3回転中心の位置よりも前記一方に大きくシフトした位置に配置されていることを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項8】
請求項1乃至7のいずれかにおいて、
前記中継ロータリ部は、前記複数の中継アームの各々に複数の第1保持部を有し、前記複数の第1保持部により、複数の一次ブロー成形品を同時に前記一次ブロー成形ロータリ部より受け取り、前記複数の一次ブロー成形品を同時に前記二次ブロー成形ロータリ部に受け渡すことを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項9】
請求項5乃至8のいずれかにおいて、
前記供給ロータリ部は、前記複数の供給アームの各々に複数の第2保持部を有し、前記複数の第2保持部により、複数のプリフォームを同時に前記一次ブロー成形ロータリ部に受け渡すことを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項10】
請求項9において、
前記複数の第2保持部には、前記プリフォームが一つずつ供給されることを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項11】
請求項6乃至10のいずれかにおいて、
前記取り出しロータリ部は、前記複数の取り出しアームの各々に複数の第3保持部を有し、前記複数の第3保持部により、複数の二次ブロー成形品を同時に前記二次ブロー成形ロータリ部より受け取ることを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。
【請求項12】
請求項11において、
前記複数の第3保持部からは、前記二次ブロー成形品が一つずつ排出されることを特徴とするロータリ型ブロー成形装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【公開番号】特開2010−64453(P2010−64453A)
【公開日】平成22年3月25日(2010.3.25)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−235480(P2008−235480)
【出願日】平成20年9月12日(2008.9.12)
【出願人】(000227032)日精エー・エス・ビー機械株式会社 (35)
【Fターム(参考)】