説明

ロール状脱脂綿からカット綿を供給する方法およびこの方法に用いるロール状脱脂綿

【課題】 脱脂綿の供給装置に収納した適宜厚さでカット綿の幅としたロール状脱脂綿を使用時に供給装置から引き出し、適宜大きさに切断してカット綿として使用に供する方法を提供する。
【解決手段】 一定の厚さと一定の幅からなるロール状脱脂綿1を形成し、このロール状脱脂綿1をカット綿供給装置2に装着し、ロール状脱脂綿1の最外周の端部1aを部分的に巻き戻し、カット綿供給装置2の供給口2aから外部にカット綿4の単位長さ当たりの一定の長さ分を引き出し、供給口の付根部1bに有するカッター3により引き出したロール状脱脂綿1を切断して、あるいは、予め設けたミシン目6により、一定長さのカット綿4に切断してカット綿を供給する方法で、必要により、消毒液をカット綿4に含浸させることもできる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明はロール状脱脂綿を使用時に一定の大きさに切断してカット綿として供給する方法およびそのためのロール状脱脂綿で、特に乾いたカット綿の外に消毒用のアルコールなどの消毒液を含浸したカット綿として供給する方法およびそのためのロール状脱脂綿関する。
【背景技術】
【0002】
脱脂綿を一定の大きさに切断したカット綿は、消毒液を含浸させて注射をしたり、あるいは、手術をする箇所の皮膚面や怪我をした傷口の消毒をしたり、あるいは、乾いたままのカット綿を口蓋内に装入して口腔外科や歯科における口腔内の治療空間を確保したり、唾液を吸収したり、あるいは治療する傷口に詰めたり、もしくは、化粧料を含ませて顔のメイク落としや脂落としに使用したり、あるいは、顔面をパッティングするなどの化粧用パフの一種として使用される。
【0003】
このようにカット綿は、例えば歯科治療などの際に、口腔内の唾液などの不必要な水分を吸収して除去したり、さらに、治療のために歯茎と頬肉との間に詰めたり、歯の噛み合わせの際に使用している。この場合、短繊維集合体である脱脂綿を例えば5mmの厚さにしたものを適当な大きさ、例えば3cm×3cmの大きさにカットしたもの、あるいは、脱脂綿を適宜大きさに丸めたりして用いる。また、化粧用に使用する場合には、例えば4cm×4cmの大きさにカットしたものを使用している。
【0004】
ところで、種々の方法に使用する際に、脱脂綿の表面に生じる毛羽立ちを防止するために、カルボキシメチルセルロースなどの接着剤で表面の保形性を図って棒状にして切断した綿体を使用するものが提案されている。この一例として、短繊維集合体の外周に透水性テープを巻回し、この透水性テープの重ね合わせ部を糊剤、例えばホットメルトで接合し、所定の長さに切断して吸収性を確保した口腔用棒状体が開発されている(例えば、特許文献1参照。)。
【0005】
さらに、棒状の繊維集合体の外周に熱融着繊維糸で巻回し、それらの交差部を熱融着した口腔用棒状吸収体が開発されている(例えば、特許文献2参照。)。また、表面の毛羽立ちを抑制処理したスライバー状脱脂綿を所定の長さに切断して塊状に形成し、医療用として患部における体液などの吸収除去、患部の抑えなどに使用する綿塊が開発されている(例えば、特許文献3参照。)。さらに、使い捨てのカット綿と称して、保水性および吸収性の有る軟質ポリウレタンフォームを使用して適宜大きさにカットしたものが開発されている(例えば、特許文献4参照。)。
【0006】
しかし、これらのものは、切断を容易とするために、あるいは、繊維が毛羽立たないようにするために、その周囲を固めたりしているので、本来の脱脂綿の軟らかさや吸湿性や吸水性を十分に保有していない問題があった。
【0007】
【特許文献1】特開昭63−132652号公報
【特許文献2】特開昭63−132654号公報
【特許文献3】特開平9−132845号公報
【特許文献4】特開2002−325790号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
本発明が解決しようとする課題は、脱脂綿の供給装置に収納した適宜厚さでカット綿の幅としたロール状脱脂綿を使用時に供給装置から引き出し、適宜大きさのカット綿に長手方向を切断してカット綿として使用に供する方法であり、乾式のカット綿を供給しうるものとする方法の外に、特にエタノールなどの消毒液を含浸させて消毒液を含浸したカット綿として供給しうるものとする方法およびそのためのロール状脱脂目を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
上記の課題を解決するための本発明の手段について説明する。先ず、請求項1の発明の手段について説明する。先ず、カット綿の一定の厚さと一定の幅からなる長尺の脱脂綿をロール状に巻回して形成したロール状脱脂綿をカット綿供給装置に装着し、カット綿の使用の際に、このロール状脱脂綿の最外周の端部を部分的に巻き戻してカット綿供給装置の供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さ分を引き出し、次いで供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とすることを特徴とするロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法である。
【0010】
請求項2の手段では、供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とする方法は、長手方向の単位長さ当たりの一定の長さ毎にロール状脱脂綿の幅方向に切断用のミシン目を予め設けたロール状脱脂綿を供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さを引き出し、供給口でミシン目に沿って脱脂綿を引張りにより切り離してカット綿とすることを特徴とする請求項1の手段のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法である。
【0011】
請求項3の手段では、供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とする方法は、長手方向の単位長さ当たりの一定の長さ毎にロール状脱脂綿の幅方向に切断用のミシン目を予め設けたロール状脱脂綿を供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さを引き出し、供給口でミシン目に沿って脱脂綿を引張りにより切り離してカット綿とすることを特徴とする請求項1の手段のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法である。
【0012】
請求項4の手段では、ロール状脱脂綿を巻き戻して供給口から外部に引き出す際に、カット綿の供給口に設けた消毒液浸出孔から消毒液を巻き戻した脱脂綿に浸潤させた後、巻き戻した脱脂綿をカット綿に切断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項の手段のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法である。
【0013】
請求項5の手段では、カット綿の一定の厚さと一定の幅からなる長尺の脱脂綿をロール状に巻回してロール状脱脂綿に形成したことを特徴とするカット綿用のロール状脱脂綿である。すなわち、このロール状脱脂綿は上記の手段の方法に使用するためのロール状脱脂綿である。
【0014】
請求項6の手段では、ロール状脱脂綿は、脱脂綿の多数の繊維がロールの短手方向に配置され、これらの短手方向の多数の繊維の間に残部の少数の繊維が自由な方向に分散して配置されて形成されていることを特徴とする請求項5の手段のカット綿用のロール状脱脂綿である。
【0015】
請求項7の手段では、ロール状脱脂綿は、内層に脱脂綿を外層に不織布を配置した複層から形成され、該複層が巻回されてロール状に形成されていることを特徴とする請求項4または5の手段のカット綿用のロール状脱脂綿である。
【発明の効果】
【0016】
従来、予め脱脂綿を切断してカット綿としたものが使用に供されていたが、本発明は上記の手段とすることで、使用する際に、ロール状に巻いたロール状脱脂綿を巻き戻して切断してカット綿とすることで、必要量のみを使用時にカット綿として取り出しでき、不要のカット綿を余分に手元に置く無駄をなくした。この場合、さらに消毒液を含浸させたカット綿を必要とする場合、消毒液を含浸したカット綿を必要量を超えて手元に準備すると、余ったカット綿から消毒液が無駄に蒸発してしまう。しかし、本発明では、必要なカット綿だけを切断して取り出す際に、そのカット綿にのみに消毒液を供給して含浸させるものとしているので、消毒液の無駄な消費を無くすことができる。さらに、カット綿を使用する際にロール状に巻いた脱脂綿をカッターで切断してカット綿とすることができるが、そのカッターによる切断方法に替えて、本発明では、予めミシン目を入れたロール状脱脂綿とすることで、一定の長さのカット綿をミシン目で容易に切り離して得ることができる。さらに、上記の方法を容易とするために、カット綿の幅と厚さを有するロール状脱脂綿において、ロール状脱脂綿の内層を脱脂綿の層として外層を不織布の層からなる複層とすることで、用途に合わせてきょうど使用することができる。
【0017】
上記のように、本発明のロール状に巻いた脱脂綿を使用する際に、カッターで切断してカット綿とする方法としたこと、特に予めミシン目を入れてカット綿とする方法としたことで、これらの方法を適用する脱脂綿の供給装置を診療台の近くや、化粧台の近くに備えつけることが可能となり、カット綿の取り出しが治療の行為中あるいは化粧のメーク中に容易に可能となり、さらに、従来のカット綿を積層して入れて置く容器を無くすことができ、さらに消毒液に含浸させた脱脂綿を容器に入れて準備して置く場合は、消毒液を湿潤させたカット綿どうしが容器内で互いに湿潤により付着して取り出し難くなるが、本発明の方法では、必要なカット綿のみを取り出して消毒液を浸潤させるので、取り出しが容易であるとともに無駄な揮発性の消毒液の蒸発などを無くすなど、本発明は従来にない優れた効果を奏する方法である。
【発明を実施するための最良の形態】
【0018】
本発明の実施の形態を図面を参照して説明する。本発明の方法に用いる脱脂綿は、通常の短繊維からなる脱脂綿である。この脱脂綿が使用の便を図って使用時の大きさであるカット綿4とするために、カット綿4の幅の一定の幅、例えば4cmの幅、のロール状に脱脂綿を巻いてロール状脱脂綿1としている。この場合、ロール状脱脂綿1の厚さは使用に最適の平均的な一定の厚さ、例えば5mmの厚さとし、しかも、圧密することなく、繊維間に空隙を設けたものとして、脱脂綿の風合い感を持たせている。さらに、このようにした脱脂綿をロール状に巻回してロール状脱脂綿1に形成している。この他に内層1cに脱脂綿を外層1dに不織布を配置して表裏面としてサンドイッチ状に複層にした脱脂綿層をロール状に巻回してロール状脱脂綿1に形成している。
【0019】
次いで、図1に示すように、ロール状脱脂綿1をカット綿供給装置2の内部の回転軸2aに回転自在に通して装着する。この場合、カット綿供給装置2の内部に装着したロール状脱脂綿1の最外部の端部1aを巻き戻してカット綿供給装置2の供給口2cから外部にカット綿4の単位長さ当たりの一定の長さ、例えば4cm、を引き出し得るものとしておく。一方、カット綿供給装置2の供給口2cの付根部1bには、カッター3の上下の刃を配設して装置とする。このカット綿供給装置2のカッター3の上下の刃により、供給口2cの付根部1bから一定の長さ引き出したロール状脱脂綿1を供給口2cの付根部1bでカッター3の刃で上下から押切状に切断し、一定の長さのカット綿4として供給するものとしている。
【0020】
このように、本発明の方法に用いる脱脂綿は、カット綿4とする際にカッター3の刃で上下から押切状に切断し易くするために、短繊維からなる脱脂綿の繊維のうち、多数の繊維をロールの軸方向の短手方向に配置し、残部の少数の繊維をそれらの繊維の間にバラバラに独立した状態で重なることなく自由な方向に配置する。この場合、ロール状脱脂綿1の厚さは一定の厚さ、例えば5mmの厚さとし、しかも、圧密することなく、繊維間に空隙を設けたものとする。このように準備した脱脂綿を長手方向に巻回してロール状脱脂綿1に形成する。次いで、このロール状脱脂綿1をカット綿供給装置2の内部の回転軸2aに回転自在に装着する。このようにすることで、ロール状脱脂綿1はカット綿供給装置2の供給口2cから、切断のために外部にカット綿4の単位長さ当たりの一定の長さ、例えば4cm、を引き出してカッター3の刃で、あるいは下記に説明するようにミシン目で容易に切断して一定の長さのカット綿4として供給することが可能となる。
【0021】
上記のカット綿供給装置2は、図1に示すように、容器内にロール状脱脂綿1を回転自在とする回転軸2aを有するものとし、この回転軸2aにロール状脱脂綿1を装着する。カット綿供給装置2の容器の前壁部2bには、カット綿の供給口2cを水平方向に開口して有する。回転軸2aに装着のロール状脱脂綿1を巻き戻し、ロール状脱脂綿1の最外周に巻いた端部1aをカット綿供給装置2の容器の前壁部2bの供給口2cに配置して供給口2cから外部に臨ませる。この供給口2cには、外部に臨んで出たロール状脱脂綿1の最外周に巻いた端部1aを上下からロールの幅方向に切断するカッター3を有する。回転軸2aに装着したロール状脱脂綿1の最外周から供給口2cまでのロール状脱脂綿1の通路に巻き戻したロール状脱脂綿1の一定の長さを検知する検知具を臨ませ、切断してカット綿とする一定の長さ、例えば4cmの巻き戻した端部1aが供給口2cから外部に延びると、これを検知してロールの巻き戻しの回転を停止するストップ機構を適宜配設して有し、これらはかカット綿供給装置2の側部に内蔵する駆動機構部7により自動作動するものとできる。ストップ機構が働くと、端部1aを供給口2cの部分でカットするためにカッター3が作動して、図3に示すように、カット綿4に切断するものとする。このカット綿供給装置2は、業務用のようの各種のテープを切断する手動や自動のテープカッターが種々開発され販売されているが、それらのテープカッターの機構を適宜応用することで形成することができる。
【0022】
次に、上記のロール状脱脂綿1からカッター3により切断してカット綿4とする方法に替えてミシン目6で切断する方法について説明する。この方法では、図2に示すように、巻き戻したロール状脱脂綿1の長手方向の単位長さ当たりの一定の長さ毎に、ロール状脱脂綿1のロール幅方向に切断用のミシン目6を予め設けておく。このミシン目6を有するロール状脱脂綿1を、図1に示すように、カット綿供給装置2に装着する。次いで、カット綿供給装置2の供給口2cから外部に単位長さ当たりの一定の長さをカット綿4の大きさとして引き出し、ミシン目6の先端側を手指で引張りながら、ミシン目6に沿って切り離して、図3に示す、カット綿4とする。このミシン目6で切断するものでは、例えば、供給口2cに上下から挟持する挟持具を切断歯のカッター3の上下の刃に替えて設け、この挟持具により引き出したロール状脱脂綿1のミシン目6の手前を挟持し、ミシン目6の先端側を手指で引張りながらミシン目6に沿って切り離してカット綿4を供給するものとする。さらに、ミシン目6の引っ張りによる切断を良好とするために、例えば、図2に示すように、ロールの幅方向のロール状脱脂綿1の端部のミシン目6の位置に、V字状の切欠き6aを設けておくとよい。
【0023】
このミシン目6を設けて切断する方法では、ミシン目6の目と目との間の繊維は切断されていないので、供給口2cから引き出したロール状脱脂綿1を引張りを加えても切断しない繊維も生じる。しかし、元々この脱脂綿は短繊維からなるものであり、しかもロールの幅方向の端手方向に大部分の短繊維が存在するものとし、残りの少数の短繊維を自由方向に配設しているので、その少数の短繊維が引き抜かれて離れることで、容易にカット綿に切断することができる。仮に引張りにより切断されない短繊維が出現しても、同方向の繊維が重ならないようにロール状脱脂綿1とする際に、短繊維をそれぞれ独立したバラバラの自由方向に向くものとしておくことで、カット綿4としたときに、繊維がカットした端縁から多少外にはみ出る場合があっても、そのはみ出る数は少なく使用の上で格別の障害は生じないものとなっている。
【0024】
本発明の請求項4の手段について説明する。この手段は、上記の手段でカット綿を供給する際に、消毒液をしみこませたカット綿として供給する方法である。上記の方法でロール状脱脂綿1を巻き戻して供給口2cから外部に引き出す際に、図5に示すように、カット綿4の供給口2cの付根の部分に設けた消毒用アルコールなどを入れた貯留容器5の消毒液浸出孔5aから巻き戻したロール状脱脂綿1に供給して浸潤させる。この消毒液浸出孔5aはその上部であるカット綿供給装置2の前壁部2bの位置に消毒液の貯留容器5を設け、例えばロール状脱脂綿1を供給口2cから引き出すと貯留容器5の消毒液浸出孔5aから自動定に一定量の消毒液が供給されるように、例えば容器内のロール状脱脂綿1の回動を適宜方法で感知して一定量の消毒液を供給するようにする。このように引き出した脱脂綿に消毒液を浸潤させた後、これを切断して消毒液を含浸したカット綿4として供給する。もちろん、この方法では、消毒液は消毒液浸出孔5aからカット綿4の大きさに合わせて適量を供給するものとしている。
【0025】
上記の方法に使用するロール状脱脂綿1は、カット綿の一定の厚さと一定の幅を有する長尺の脱脂綿をロール状に巻回してロール状脱脂綿1に形成されている。特に、このロール状脱脂綿1の多数の短繊維はロールの短手方向に配置し、これらの短手方向の多数の短繊維の間に残部の少数の短繊維が自由な方向に分散して配置されている。さらに、ロール状脱脂綿1は、図4に示すように、内層1cに不織布1eを有し、その外層1dに脱脂綿を配置したサンドイッチ状の複層から形成されている。そして、この複層を巻回してロール状に形成してカット綿用のロール状脱脂綿1とされている。このロール状脱脂綿1を形成する脱脂綿の厚さは、例えば略5mmで、圧密することなくふんわりとした状態に形成して巻いている。さらに、そのカット綿4に形成するためのロールの幅は例えば3cmあるいは4cmにそれぞれの用途に合わせて定め、さらに、長手方向でカット綿4として切断する長さも例えば3cmあるいは4cmと用途に合わせて定めている。
【図面の簡単な説明】
【0026】
【図1】ロール状脱脂綿からカット綿を切断して供給するためにカット綿供給装置にロール状脱脂綿を装着した状態を示す図である。
【図2】ミシン目を設けたロール状脱脂綿の展開した模式平面図である。
【図3】切断したカット綿の模式平面図である。
【図4】内層を不織布とし、外層を脱脂綿とする複層からなるロール状脱脂綿の展開した模式的側面図である。
【図5】カット綿供給装置から引き出す際にロール状脱脂綿に消毒液を含浸させる方法を示す模式的側面図である。
【符号の説明】
【0027】
1 ロール状脱脂綿
1a 端部
1b 供給口の付根部
1c 内層
1d 外層
1e 不織布
2 カット綿供給装置
2a 回転軸
2b 前壁部
2c 供給口
3 カッター
4 カット綿
5 貯留タンク
5a 消毒液浸出孔
6 ミシン目
6a V字状の切欠き
7 駆動機構部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
カット綿の一定の厚さと一定の幅からなる長尺の脱脂綿をロール状に巻回してなるロール状脱脂綿をカット綿供給装置に装着し、使用の際に装着したロール状脱脂綿の最外周の端部を部分的に巻き戻してカット綿供給装置の供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さ分を引き出し、供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とすることを特徴とするロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法。
【請求項2】
供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とする方法は、長手方向の単位長さ当たりの一定の長さ毎にロール状脱脂綿の幅方向に切断用のミシン目を予め設けたロール状脱脂綿を供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さを引き出し、供給口でミシン目に沿って脱脂綿を引張りにより切り離してカット綿とすることを特徴とする請求項1に記載のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法。
【請求項3】
供給口で引き出した脱脂綿を一定の長さに切断してカット綿とする方法は、長手方向の単位長さ当たりの一定の長さ毎にロール状脱脂綿の幅方向に切断用のミシン目を予め設けたロール状脱脂綿を供給口から外部にカット綿の単位長さ当たりの一定の長さを引き出し、供給口でミシン目に沿って脱脂綿を引張りにより切り離してカット綿とすることを特徴とする請求項1に記載のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法。
【請求項4】
ロール状脱脂綿を巻き戻して供給口から外部に引き出す際に、カット綿の供給口に設けた消毒液浸出孔から消毒液を巻き戻した脱脂綿に浸潤させた後、巻き戻した脱脂綿をカット綿に切断することを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロール状脱脂綿からの切断によるカット綿の供給方法。
【請求項5】
カット綿の一定の厚さと一定の幅からなる長尺の脱脂綿をロール状に巻回してロール状脱脂綿に形成したことを特徴とするカット綿用のロール状脱脂綿。
【請求項6】
ロール状脱脂綿は、脱脂綿の多数の繊維がロールの短手方向に配置され、これらの短手方向の多数の繊維の間に残部の少数の繊維が自由な方向に分散して配置されて形成されていることを特徴とする請求項5に記載のカット綿用のロール状脱脂綿。
【請求項7】
ロール状脱脂綿は、内層に脱脂綿を外層に不織布を配置した複層から形成され、該複層が巻回されてロール状に形成されていることを特徴とする請求項5または6に記載のカット綿用のロール状脱脂綿。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2009−127143(P2009−127143A)
【公開日】平成21年6月11日(2009.6.11)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−301879(P2007−301879)
【出願日】平成19年11月21日(2007.11.21)
【出願人】(596166645)
【Fターム(参考)】