説明

ワイヤレスメッシュネットワークを通してデータを送信するための装置および方法

ワイヤレスメッシュネットワークを通してデータを送信するための方法および装置は、複数のフィールドを有する第1のメッシュヘッダを発生させることと、プロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させることとを含む。メッシュネットワークを介してプロトコルデータユニットを送信するために、第2のメッシュヘッダはプロトコルデータユニット中に挿入される。

【発明の詳細な説明】
【米国特許法第119条のもとでの優先権主張】
【0001】
本特許出願は、“メディアアクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット中にメッシュヘッダおよびメッシュペイロードを含めるための方法および装置”と題し、2008年4月30日に出願され、本発明の譲受人に譲渡され、ここでの参照によりここに明確に組み込まれている仮出願第61/049,319号に対して優先権を主張する。
【分野】
【0002】
本出願は、一般的にメッシュネットワークに関連し、さらに詳細には、ワイヤレスメッシュネットワークを通してデータを送信することに関連している。
【背景】
【0003】
ワイヤレスメッシュネットワークは、メッシュサービスを介して通信するワイヤレスリンクを介して相互に接続している2つ以上のノードとして規定される。メッシュネットワーキングは、データと、音声と、命令とをノード間でルーティングできるようにし、宛先に到達するまで、ノードからノードへの“ホッピング”により、破損したパスまたはブロックされたパスの周りの、連続的な接続および再構成を可能にする。そのノードがすべて互いに接続されているメッシュネットワークは、完全接続メッシュネットワークと考えられる。
【0004】
コンポーネント部分が複数のホップを介して互いに接続されているかもしれないという点で、メッシュネットワークは他のネットワークと異なる。メッシュネットワークは、アドホックネットワークの1つのタイプである。さらに、メッシュネットワークは自己修復するものである。さらに詳細には、ノードが破損したとき、または、接続が悪いときでさえ、メッシュネットワークは動作を継続することができる。結果として、メッシュネットワークは非常に信頼できるものである。
【0005】
メッシュネットワーキングでは、各ノード、すなわちメッシュポイントは、メディアアクセス制御(MAC)アドレスを有している。MACアドレスは、各デバイスに対して一意的である。複数のワイヤレスノード間を横断する典型的なMACプロトコルデータユニット(MPDU)は、4つのアドレスフィールドを含む。これらのフィールドは、一般的に、受信機アドレスと、送信機アドレスと、発信元アドレスと、宛先アドレスとを表わしている。4つのアドレスフィールドは、現在の802.11MACヘッダ中に含めることができる最大数のアドレスフィールドである。
【0006】
メッシュネットワークを通して外部データを送信するときに、外部発信元アドレスおよび外部宛先アドレスも含める必要があるので、パケットをルーティングするために、4つより多くのアドレスフィールドが必要とされるかもしれない。メッシュネットワークを通してデータを運ぶプロトコルデータユニット中に追加的なアドレスフィールドを含める方法を有することが望ましいだろう。また、これらの追加的なアドレスフィールドの存在を、または、メッシュ特有のシーケンス番号のような、他のメッシュ特有情報の存在をシグナリングする方法を有することが望ましいだろう。
【概要】
【0007】
下記は、このような側面の基本的な理解を提供するために、1つ以上の側面の簡略化した概要を表わしている。本概要は、すべての企画している側面の広範囲にわたる概観ではなく、すべての側面の、キーとなるエレメントまたは重要なエレメントを識別することを意図しておらず、何らかの側面またはすべての側面の、範囲を描写することを意図してもいない。これの唯一の目的は、後に示したさらに詳細な説明への前置きとして、1つ以上の側面のいくつかの概念を簡略化した形態で示すことである。
【0008】
ある側面にしたがうと、ワイヤレスメッシュネットワークを通してデータを送信するための方法は、第1のメッシュヘッダを発生させ、第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含むことと、第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニット(PDU)の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有することと、第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に、第2のメッシュヘッダを挿入することとを含む。
【0009】
ある側面にしたがうと、ワイヤレス通信システム中で動作可能な装置は、複数のフィールドを含む第1のメッシュヘッダを発生させ、PDU中の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有する第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に、第2のメッシュヘッダを挿入するように構成されているプロセッサと、プロセッサに結合され、データを記憶するメモリとを具備する。
【0010】
ある側面にしたがうと、機械読取可能媒体は、機械により実行されるときに、機械に動作を実行させる命令を有する。動作は、第1のメッシュヘッダを発生させ、第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含むことと、第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニットの第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有することと、第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に、第2のメッシュヘッダを挿入することとを含む。
【0011】
ある側面にしたがうと、ワイヤレスメッシュネットワーク中で動作可能な装置は、第1のメッシュヘッダを発生させ、第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含む手段と、第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニットの第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有する手段と、第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に、第2のメッシュヘッダを挿入する手段とを具備する。
【0012】
ある側面にしたがうと、ワイヤレス通信システムにおけるメディアアクセス制御(MAC)プロトコルデータユニット(MPDU)中に、メッシュヘッダを含めるように構成されている少なくとも1つのプロセッサは、第1のメッシュヘッダを発生させ、第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含む第1のモジュールと、第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニットの第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有する第2のモジュールと、第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に、第2のメッシュヘッダを挿入する第3のモジュールとを具備する。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】図1は、ある側面にしたがって、ワイヤレスメッシュネットワークを描いている。
【図2】図2は、さまざまな開示した側面を実現するワイヤレスデバイスを描いている。
【図3A】図3Aは、典型的なMACフレームを描いている。
【図3B】図3Bは、LLC/SNAPフレームが追加されている典型的なMACフレームを描いている。
【図4】図4は、ある側面にしたがって、MACフレーム中に追加されているメッシュヘッダを描いている。
【図5】図5は、ある側面にしたがって、MACフレーム中にメッシュフィールドを追加し、このようなフレームをルーティングする方法を描いている。
【図6】図6は、ある側面にしたがって、メッシュネットワークと、例示的なネットワークを通してルーティングされているMPDUとの例を描いている。
【図7】図7は、ここで記述するさまざまなシステムおよび方法に関連して用いることができるワイヤレスネットワーク環境を描いている。
【図8】図8は、ここで記述する1つ以上の側面にしたがって、マルチホップワイヤレスメッシュネットワークメディアアクセス制御(MAC)プロトコルの実行を容易にする装置の図示である。
【詳細な説明】
【0014】
図1は、その中でさまざまな側面を実現してもよい例示的なネットワーク環境を描いている。図1中で描いているように、ワイヤレスメッシュネットワーク100は、メッシュポータル(MPP)110と、複数のメッシュポイント(MP)120と、複数のメッシュアクセスポイント(MAP)130とを具備している。MPPは、インターネットのようなワイヤード発信元との接続を有するメッシュポイントであり、メッシュネットワークに入る、または、メッシュネットワークを出る、MACサービスデータユニット(MSDU)のための入口/出口ポイントとして機能する。図1中で描いているように、MPP110は外部ネットワーク140に接続されている。外部ネットワーク140は、それに接続されている1つ以上の局(STA)142を有していてもよい。外部ネットワーク140と局142との間にワイヤードリンクを描いているが、ワイヤレスリンクが提供されてもよい。
【0015】
MP120は、メッシュリンクを互いに形成する。ルーティングプロトコルを使用し、メッシュリンクを通して、メッシュパスを確立してもよい。メッシュルーティングプロトコルの例は、例えば、ハイブリッドワイヤレスメッシュプロトコル(HWMP)、アドホックオンデマンド距離ベクトルプロトコル(AODV)、最適化リンク状態ルーティング(OLSR)、および/または、他のルーティングプロトコルを含む。ワイヤレス媒体を介して互いに直接的に通信できる2つのノードにより、メッシュリンクが共有されてもよい。MAP130は、アクセスポイントとしても機能するメッシュノードである。MAP130は、メッシュネットワークのメンバーではない局132にメッシュサービスを提供する。MPP110およびMAP130は、同一のデバイス上に配置してもよい。まだメッシュのメンバーではないMPは、ネットワークに接続するために近隣探索を最初に実行してもよい。例えば、ノードは、一致するプロファイルを含むビーコンを発見するために近隣ノードをスキャンしてもよく、プロファイルは、メッシュIDや、パス選択プロトコル識別子や、リンクメトリック識別子などを含む。
【0016】
図2は、メッシュネットワーク中でMPとして機能するワイヤレスデバイス200を描いている。デバイス200は、受信機202と、復調器204と、プロセッサ206と、送信機208と、変調器210と、メモリ212とを具備している。受信機202は、信号を受信し、フィルタリングすることや、増幅することや、ダウンコンバートすることなどのような、典型的なアクションをその信号上で実行する。受信機202は、復調器204に対してデジタル化サンプルを提供する。復調器204は、受信信号を復調して、チャネル推定のためにそれらをプロセッサ206に提供する。プロセッサ206は、受信機202により受信した情報を分析し、送信機208による送信のための情報を発生させるように構成されている。プロセッサ206は、デバイス200の1つ以上のコンポーネントを制御するようにさらに構成されていてもよい。メモリ212は、デバイス200の別のコンポーネントにより必要とされている情報を記憶する。
【0017】
デバイス200は、メッシュカプセル化モジュール214をさらに具備していてもよい。メッシュカプセル化モジュール214は、メッシュネットワークを通しての送信のために、メッシュヘッダを拡張して、別のプロトコルデータユニット中に挿入できるようにする。例えば、メッシュヘッダは、802.11ワイヤレスフレーム中に挿入されてもよい。メッシュヘッダがその中に挿入されるかもしれない別のプロトコルは、これらには限定されないが:アプリケーションレイヤプロトコルや、プレゼンテーションレイヤプロトコルや、セッションレイヤプロトコルや、伝送レイヤプロトコルや、ネットワークレイヤプロトコルや、データリンクレイヤプロトコルや、物理レイヤプロトコルを含む。802.11通信を使用して、多くの側面をここで記述しているが、これらの記述は単に例示的なものに過ぎない。他の何らかのプロトコル、および、それに関係するプロトコルデータユニットを使用してもよい。メッシュヘッダを追加することには、データフレーム中に追加的なアドレスを挿入することを含む。加えて、しるしをフレーム中に挿入して、メッシュヘッダがフレーム中に存在することを示してもよい。しるしは、例えば、メッシュデータに関係するイーサタイプ値、PDUのヘッダ中のビット、および/または、別のしるしを含んでいてもよい。
【0018】
データが送信されるときに、使用中の通信プロトコルに基づいて、さまざまなヘッダおよび/または他のフィールドを、さまざまな技術レイヤにおいて含めてもよい。例えば802.11ワイヤレスプロトコルスタックは、物理レイヤと、データリンクレイヤと、ネットワークレイヤとを含む。データリンクレイヤは、MACサブレイヤおよびLCCサブレイヤに、再分割してもよい。規則にしたがって、802.11MACヘッダの後にLLCヘッダが続く。
【0019】
図3Aは、MPDUとしても呼ばれている、従来の802.11MACフレームまたはPDU301を描いている。フレーム301は、ヘッダ310と、ペイロード340と、フレーム検査シーケンス(FCS)350とを含む。フレームヘッダは、複数のフィールドを含み、複数のフィールドは、フレーム制御フィールド312と、期間/IDフィールド314と、第1のアドレスフィールド316と、第2のアドレスフィールド318と、第3のアドレスフィールド320と、シーケンス制御フィールド322と、第4のアドレスフィールド324とを含んでいる。第1のアドレスフィールド316は、受信機アドレスを識別し、第2のアドレスフィールド318は、送信機アドレスを識別する。第3のアドレスフィールド320は、非メッシュ局からその関係するAPへの送信のための宛先アドレスに関連し、APから関係する局または別のAPへの送信のための発信元アドレスを表す。第4のアドレスフィールド324は、典型的に、データが2つのAP間で送信されるときにのみ存在して、宛先アドレスを表す。例えば、サービスの品質または暗号化を提供することに関連するフィールドである、その他のフィールド326が、MACヘッダ310中に存在していてもよい。
【0020】
サブネットワークアドレスプロトコル(SNAP)のように、LLCサブレイヤは、さまざまなネットワークプロトコルを同一のネットワーク媒体を通して送信できるようにする。イーサネット(登録商標)IIフレームを802.11データフレーム中にカプセル化するために、SNAPを使用してもよい。図3Bは、LLC/SNAPフレーム305が追加されている802.11MACフレーム303を描いている。LLC/SNAPヘッダは、単一のヘッダとして呼ばれることがある。MACヘッダ310の後に、LLCヘッダ360およびSNAPヘッダ370が続く。LLCヘッダ360は、3つのフィールドを含み、3つのフィールドは、宛先サービスアクセスポイント(DSAP)361と、発信元サービスアクセスポイント(SSAP)363と、制御365として呼ばれる。DSAP−SSAP−制御フィールドは、“AA−AA−03”のような値367に設定されて、SNAPヘッダ370のような後に続くプロトコルヘッダの存在を示す。SNAPヘッダ370は、複数のフィールドを含み、複数のフィールドは、組織固有識別子(OUI)フィールド371およびプロトコル識別子(PID)フィールド372を含んでいる。図示した側面では、“00−00−00”の値を有するようにOUIフィールド371が設定され、PIDフィールド372がイーサタイプフィールドとして解釈されることを示している。イーサタイプの値は、フレームデータ中のカプセル化されたプロトコルのタイプを示す。例えば“08−00”のイーサタイプ値は、インターネットプロトコル(IP)パケットが含まれていることを示す。しかしながら、メッシュヘッダの存在をシグナリングするために、異なる値を使用してもよい。
【0021】
例示的な側面にしたがうと、プロトコルデータユニット中のメッシュヘッダの存在をシグナリングするために、しるしを提供してもよい。ある側面にしたがうと、しるしはMAC(または、他のプロトコル)ヘッダ中のビットセットを含んでいてもよい。他の側面では、メッシュヘッダの存在をシグナリングするために、または、メッシュヘッダの存在を示すために、カスタマイズされたイーサタイプを生成させてもよい。さらに他の側面では、プロトコルフィールドの存在をシグナリングするために、カスタマイズされたイーサタイプを生成させてもよく、ここで、メッシュヘッダの存在をシグナリングするために、または、メッシュヘッダの存在を示すために、プロトコルフィールドを生成させてもよい。さらに他の側面では、メッシュヘッダの存在をシグナリングするために、または、メッシュヘッダの存在を示すために、カスタマイズされたDSAP/SSAP組み合わせを生成させてもよい。また、他のしるしを提供してもよい。
【0022】
図4は、メッシュヘッダが追加されている例示的なPDU400を描いている。PDU400は、MACヘッダ402と、第2のプロトコルヘッダ404と、ヘッダフィールド406と、第1のメッシュヘッダ408と、第1のプロトコルヘッダ410と、ペイロード412と、FCS414とを含んでいる。第2のプロトコルヘッダ404および/またはヘッダフィールド406に組み合わされている第1のメッシュヘッダ408は、第2のメッシュヘッダ420を形成する。ある側面にしたがうと、第1のプロトコルヘッダ410はLLCヘッダ360であってもよい。SNAPヘッダ370も、第1のプロトコルヘッダ410の一部として含めてもよい。
【0023】
第2のプロトコルヘッダ404は、第1のメッシュヘッダ408の存在を示してもよい。ある側面にしたがうと、第2のプロトコルヘッダ404は、第1のプロトコルヘッダ410と同一のフォーマットを有していてもよい。したがって、第2のプロトコルヘッダ404は、例えばLLCヘッダ360であってもよい。ある側面にしたがうと、第1のメッシュヘッダ408の存在を示すために、ヘッダフィールド406を使用してもよい。例えば、ヘッダフィールド406は、予め定められたイーサタイプのような、第1のメッシュヘッダ408が存在していることを示しているPID372を有するSNAPヘッダ370、および/または、その他のプロトコルフィールド403を含んでいてもよい。その他のプロトコルフィールド403も、その他のプロトコルフィールド403に存在する値または他のインジケータに基づいて第1のメッシュヘッダ408の存在を示す。
【0024】
ある側面では、LLCヘッダ360のDSAP−SSAP−制御フィールド361、363、および365を通して、メッシュヘッダの存在を示してもよい。このケースでは、メッシュヘッダは、SNAPヘッダなしで、LLCヘッダの後に続く。他の側面では、企業特有OUIのPIDフィールド372を通して、メッシュヘッダの存在を示してもよい。企業特有OUIは、値“00−00−00”に等しくないOUIである。さらに他の側面では、プロトコルフィールド403を通して、メッシュヘッダの存在を示してもよい。予め規定されたイーサタイプのような所定の値を通して、メッシュヘッダの存在を示してもよい。予め規定されたイーサタイプは、PIDフィールド372中のような、LLC/SNAPヘッダ410中に含まれている。
【0025】
第1のメッシュヘッダ408は、複数のフィールド421を含んでいてもよく、複数のフィールド421は、メッシュフラグフィールド422と、TTLフィールド424と、シーケンス番号フィールド426と、第5のアドレスフィールド428と、第6のアドレスフィールド430とのうちの1つ以上のものを含んでいる。追加的なアドレスフィールド421のうちの1つ以上のものを含むことにより、伝送ネットワークとしてメッシュネットワークを使用することが適応できる。メッシュヘッダが存在するときに、第1のアドレスフィールド316は、直接受信機アドレスを示し、第2のアドレスフィールド318は、直接送信機アドレスを示し、第3のアドレスフィールド320は、メッシュ宛先アドレスを示し、第4のアドレスフィールド324は、メッシュ発信元アドレスを示し、第5のアドレスフィールド428は、(メッシュネットワークの外部にある)根源宛先アドレスを示し、第6のフィールド430は、(これもメッシュネットワークの外部にある)根源発信元アドレスを示す。メッシュ発信元およびメッシュ宛先はそれぞれ、メッシュネットワークのための入口および出口ポイントを表す。他の目的のためにもメッシュヘッダを含めてもよい。
【0026】
ある側面にしたがうと、メッシュヘッダの前にLLC/SNAPヘッダ305を付加することにより、メッシュヘッダを拡張してもよい。これらの側面にしたがうと、例えば、MAC、ヘッダ、およびオリジナルLLCヘッダであるMPDU間で、MPDUのようなデータフレーム中に拡張メッシュヘッダを挿入することにより、メッシュネットワークを通してメッシュフレームを送信してもよい。他の側面にしたがうと、プロトコルフィールド403およびLLC/SNAPヘッダ305をメッシュヘッダの前に付加することにより、メッシュヘッダを拡張してもよい。これらの側面にしたがうと、例えば、MAC、ヘッダ、およびオリジナルLLCヘッダであるMPDU間で、MPDUのようなデータフレーム中に拡張メッシュヘッダを挿入することにより、メッシュネットワークを通してメッシュフレームを送信してもよい。
【0027】
上述したように、ここに記述した方法は、MACフレームに限定されない。ある側面にしたがうと、拡張メッシュヘッダは何らかのタイプのPDUに追加してもよい。PDUは、拡張メッシュヘッダを第1のプロトコルヘッダに関係付けてもよい。第1のプロトコルヘッダは、第1のプロトコルヘッダの後に続く次のプロトコルヘッダの存在をシグナリングしてもよい。例えば、第1のプロトコルヘッダはLLCヘッダであってもよい。メッシュヘッダの前に第2のプロトコルヘッダを付加することにより、メッシュヘッダを拡張してもよい。第2のプロトコルヘッダは、第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマッティングを使用してもよく、データフレーム中のメッシュヘッダの存在をシグナリングするために使用してもよい。例えば、第2のプロトコルヘッダはLLCヘッダであってもよい。送信に先行して、PDUヘッダと第1のプロトコルヘッダとの間のPDU中に拡張メッシュヘッダを挿入してもよい。
【0028】
図5は、さまざまな側面にしたがって、メッシュヘッダを挿入する方法を描いているフローチャートである。502において描いているように、接続された非メッシュ局からその非メッシュ宛先への途中で、MAPまたはMPPにおいてフレームが受信されたときに、プロセスが開始する。パケットを受信すると、504において描いているように、MAPまたはMPPは、フレームを調べて、それがメッシュネットワークを通してルーティングされることを決定する。
【0029】
506において描いているように、MAPまたはMPPは、フレームを次のホップ局に送信する前に、受信フレーム中にメッシュヘッダを挿入する。例えば、MAPまたはMPPは、SNAPヘッダ中のイーサタイプフィールドのようなタイプフィールドを設定して、メッシュヘッダの存在を示してもよい。MAPまたはMPPは、メッシュヘッダのアドレスフィールド中に、非メッシュ発信元局アドレスおよび非メッシュ宛先局アドレスを挿入する。MAPまたはMPPはパケットが6つのアドレスを含むように準備する。6つのアドレスは、メッシュヘッダ中に含まれている、根源非メッシュ発信元フィールドおよび根源非メッシュ宛先フィールドと、MACヘッダ中に含まれている、直接メッシュ受信機フィールド、直接メッシュ送信機フィールド、根源メッシュ発信元フィールド、および根源メッシュ宛先フィールドとを含んでいる。オリジナルLLCヘッダで始まるオリジナルペイロードをメッシュヘッダの後に追加する。MAPまたはMPPは、その後、508において描いているように、次のホップ局(メッシュ受信機)にフレームを転送する。
【0030】
510において描いているように、次のホップ局は、MPや、MAPや、MPPであってもよい。MAPおよびMPPの双方は、非メッシュデバイスへのアクセスを提供する。次のホップデバイスがMPである場合には、512において描いているように、MPはメッシュフィールドを更新する。これには、メッシュ有効期間フィールドを更新して、現在の送信を表わすことを含む。514において描いているように、その後、次のホップデバイスにフレームを転送する。
【0031】
510において、次のホップ局は非メッシュ宛先デバイスであることをMAPまたはMPPにより決定した場合には、516において描いているように、MAPまたはMPPはメッシュヘッダを除去する。518において描いているように、デバイスは、非メッシュ宛先にパケットを送信できるように、メッシュヘッダの存在を示すLLC/SNAP識別子を取り除いて、MACアドレスフィールドを再フォーマッティングする。
【0032】
図6は、いくつかの開示した側面にしたがって、メッシュヘッダを挿入するプロセスの簡略化した例である。メッシュネットワーク610は、第1のMAP612と、第1のMP614と、第2のMP616と、第2のMAP618とを具備している。第1のMAP612は、メッシュの一部ではない第1の局620に接続性を提供する。第2のMAP618は、これもメッシュの外部にある第2の局630に接続性を提供する。
【0033】
第1の局620により送信されているフレームまたはPDUが、640において描かれている。局はメッシュネットワークのメンバーではないので、フレームは典型的な802.11データフレームである。受信機アドレスはMAP1として示され、送信機アドレスはSTA1として示されている。宛先アドレスはSTA2として示されている。データフレームは、SNAPヘッダの存在を示すLLCフレームを含んでいる。SNAPヘッダは、OUI00−00−00、および、ペイロードデータがIPパケットであることを示すイーサタイプ08−00を含んでいる。これらのOUIおよびイーサタイプ値は単に例示的なものに過ぎないことに留意されたい。プロトコルデータユニットのタイプに基づいて、その他の値を使用してもよい。
【0034】
第1のMAP612によりフレームを受信するときに、MAP612は、フレームがメッシュを通して転送されることを決定する。そうであるので、642において描いているように、第1のMAP612は受信フレーム中にメッシュヘッダを挿入する。第1のSNAPヘッダのイーサタイプフィールドは、メッシュヘッダの存在を示すように設定されている。図6全体を通して、値“xx−xx”によりこれを表わしている。直接受信機はMP1であり、直接送信機はMAP1であり、メッシュ発信元はMAP1であり、メッシュ宛先はMAP2であることを、第1のアドレスフィールドは反映している。第1のMAP612により追加されたメッシュヘッダは、根源宛先はSTA2であり、根源発信元はSTA1であることを示している。オリジナルLLC/SNAPヘッダ(AA−AA−03/00−00−00−08−00)がメッシュヘッダの後に追加され、オリジナルIPパケットが後に続いている。
【0035】
フレームがメッシュポイントを横断しているとき、根源非メッシュ発信元STA1と、根源非メッシュ宛先STA2と、メッシュ発信元MAP1と、メッシュ宛先MAP2とを表わしているアドレスフィールドは、一定のままである。また、これらのフレームのそれぞれの中では、メッシュヘッダの後にオリジナルLLC/SNAPヘッダが続く。第1のMP614により送信されるようなフレームは、644において描いているように、直接受信機はMP2であり、直接送信機はMP1であることを示している一方、第2のMP616は、646において描いているように、直接受信機はMAP2であることと、直接送信機はMP2であることとを示している。
【0036】
第2のMAP618はメッシュに対する出口ポイントである。そうであるので、フレームを受信すると、MAP618は、第5および第6のアドレスフィールドと、メッシュ特有LLC/SNAPヘッダとを含む、拡張されたメッシュヘッダを取り除いて、648において描いているように、受信機はSTA2であり、送信機はMAP2であり、発信元はSTA1であることを示すように、MACアドレスを再フォーマッティングする。
【0037】
いくつかの側面にしたがうと、メッシュヘッダを含むフレームの、第1のSNAPフィールド中のイーサタイプは89−0dに等しい。89−0dプロトコルは、IEEE802.11zドラフト4.0のアネックスU中に指定されている。このケースでは、802.11zドラフト4.0のアネックスU中に指定されているように、メッシュヘッダよりもプロトコルフィールドが先行する。プロトコルフィールドは、メッシュヘッダの存在を示す値を含んでいてもよい。メッシュヘッダの存在を示す値は、IEEE802.11割当番号協会(ANA)により割り当てられる新たなプロトコル番号であってもよい。このケースでは、メッシュパケットは、アネックスUフレームとしてカプセル化されていると言われる。
【0038】
上述した例は、フレームが、メッシュネットワークの外部で発信されて、メッシュネットワークの外部の宛先に送信される例示的なケースを表わしている。しかしながら、ここに記述した技法は、メッシュ内のノードに宛てられている送信がメッシュの外部で発信されるシナリオに、または、メッシュの外部のノードに宛てられている送信がメッシュ内部で発信されるシナリオに、等しく適用可能である。
【0039】
図7は、例示的なワイヤレス通信システム700を描いている。ワイヤレス通信システム700は、簡潔にするために、1つの基地局および1つの端末を描いている。しかしながら、システムは、1つより多い基地局および/または1つより多い端末を含むことができ、ここで、追加的な基地局および/または追加的な端末は、下記に記述した例示的な基地局および例示的な端末に実質上類似しているもの、または、下記に記述した例示的な基地局および例示的な端末とは実質上異なるものとすることができることを理解すべきである。加えて、基地局および/または端末は、その間のワイヤレス通信を容易にするために、ここで記述した方法および/またはシステムを用いることができることを理解すべきである。
【0040】
ここで図7を参照すると、ダウンリンク上では、アクセスポイント705において、送信(TX)データプロセッサ710は、トラフィックデータを受け取り、フォーマットし、コード化し、インターリーブし、変調(または、シンボルマッピング)して、変調シンボル(“データシンボル”)を提供する。シンボル変調器715は、データシンボルおよびパイロットシンボルを受け取って処理し、それらを送信機ユニット(TMTR)720に提供する。各送信シンボルは、データシンボルや、パイロットシンボルや、または、0の信号値であってもよい。パイロットシンボルは、各シンボル期間中で連続的に送られてもよい。パイロットシンボルは、周波数分割多重化(FDM)、直交周波数分割多重化(OFDM)、時分割多重化(TDM)、またはコード分割多重化(CDM)することができる。
【0041】
TMTR720は、シンボルのストリームを受け取って、1つ以上のアナログ信号にコンバートし、さらに、アナログ信号を調整し(例えば、増幅し、フィルタリングし、および周波数アップコンバートし)、ワイヤレスチャネルを通した送信に対して適したダウンリンク信号を発生させる。ダウンリンク信号は、その後、アンテナ735を通して端末に送信される。端末730において、アンテナ735は、ダウンリンク信号を受信して、受信信号を受信機ユニット(RCVR)740に提供する。受信機ユニット740は、受信信号を調整し(例えば、フィルタリングし、増幅し、および周波数ダウンコンバートし)、調整した信号をデジタル化して、サンプルを取得する。シンボル復調器745は、受信パイロットシンボルを復調して、チャネル推定のために、プロセッサ750に提供する。シンボル復調器745は、さらに、ダウンリンクに対する周波数応答推定をプロセッサ750から受け取って、受信データシンボル上でデータ復調を実行して、データシンボル推定(これらは、送信データシンボルの推定である)を取得し、データシンボル推定をRXデータプロセッサ755に提供する。RXデータプロセッサは、データシンボル推定を復調し(すなわち、シンボルデマッピングし)、デインターリーブし、デコードして、送信トラフィックデータを復元する。シンボル復調器745およびRXデータプロセッサ755による処理はそれぞれ、アクセスポイント705における、シンボル変調器715およびTXデータプロセッサ710による処理に対して相補的である。
【0042】
アップリンク上で、TXデータプロセッサ760は、トラフィックデータを処理して、データシンボルを提供する。シンボル変調器765は、データシンボルを受け取って、データシンボルをパイロットシンボルと多重化し、変調を実行して、シンボルのストリームを提供する。送信機ユニット770は、その後、シンボルのストリームを受け取り、シンボルのストリームを処理してアップリンク信号を発生させる。アップリンク信号は、アンテナ735によりアクセスポイント705に送信される。
【0043】
アクセスポイント705において、端末730からのアップリンク信号は、アンテナ735により受信されて、サンプルを取得するために受信機ユニット775により処理される。シンボル復調器780は、その後、サンプルを処理して、アップリンクに対する、受信パイロットシンボルおよびデータシンボル推定を提供する。RXデータプロセッサ785は、データシンボル推定を処理して、端末730により送信されたトラフィックデータを復元する。プロセッサ790は、アップリンク上で送信している各アクティブな端末に対するチャネル推定を実行する。複数の端末は、これらのそれぞれ割り当てられたパイロットサブ帯域のセットにおいて、アップリンク上で、パイロットを同時に送信する。ここで、パイロットサブ帯域のセットはインターレースされているかもしれない
プロセッサ790および750は、アクセスポイント705および端末730における動作をそれぞれ命令する(例えば、制御する、調整する、管理するなど)。プロセッサ790および750それぞれは、プログラムコードおよびデータを記憶する(示していない)メモリユニットに関係付けることができる。プロセッサ790および750はまた、アップリンクおよびダウンリンクに対する、周波数およびインパルス応答推定をそれぞれ導出するための計算も実行できる。
【0044】
多元接続システム(例えば、FDMAや、OFDMAや、CDMAや、TDMAなど)に対して、複数の端末はアップリンク上で同時に送信できる。このようなシステムに対しては、パイロットサブ帯域は異なる端末間で共有される。各端末に対するパイロットサブ帯域が(おそらく、帯域端を除いて)動作帯域全体にまたがっているケースでは、チャネル推定技法を使用してもよい。このようなパイロットサブ帯域構造は、各端末に対する周波数ダイバーシティを取得するのに望ましいものであるだろう。ここで記述した技法はさまざまな手段により実現してもよい。例えば、これらの技法は、ハードウェアで、ソフトウェアで、または、これらを組み合わせたもので実現してもよい。ハードウェアインプリメンテーションにおいて、チャネル推定に使用される処理ユニットは、1つ以上の、特定用途向け集積回路(ASIC)、デジタル信号プロセッサ(DSP)、デジタル信号処理デバイス(DSPD)、プログラム可能論理デバイス(PLD)、現場プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)、プロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置、マイクロプロセッサ、ここで記述した機能を実行するように設計された他の電子ユニット、または、これらを組み合わせたものの内で実現してもよい。ソフトウェアでのインプリメンテーションは、ここで記述した機能を実行するモジュール(例えば、手順、機能、など)を通してもよい。ソフトウェアコードは、メモリユニット中に記憶させてもよく、プロセッサ790および750により実行してもよい。
【0045】
図8を参照すると、描いているものは、ワイヤレスメッシュネットワークを通して受信されるメッセージを受け取って処理するシステム800である。例えば、システム800は、受信機、送信機、移動体デバイスなどの内に、少なくとも部分的に存在することができる。機能ブロックを含むようにシステム800が表わされていることが、理解されるだろう。機能ブロックは、プロセッサや、ソフトウェアや、これらを組み合わせたもの(例えば、ファームウェア)により実現される機能を表わしている機能ブロックとすることができる。システム800は、連結して機能することができる電気コンポーネントの論理グルーピング802を含む。例えば、論理グルーピング802は、第1のメッシュヘッダを発生させるモジュールを含むことができ、第1のメッシュヘッダは、複数のフィールド804を含む。論理グルーピング802は、また、第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダ806を発生させるモジュールも含むことができる。論理グルーピング802は、さらに、第2のメッシュヘッダを第1のプロトコルヘッダより前のPDU中に挿入するモジュールを含むことができる。
【0046】
ここで開示した側面に関連して述べたさまざまな例示的な論理、論理ブロック、モジュールおよび回路は、汎用プロセッサ、デジタル信号プロセッサ(DSP)、特定用途向け集積回路(ASIC)、現場プログラム可能ゲートアレイ(FPGA)または他のプログラム可能論理デバイス、ディスクリートゲートまたはトランジスタ論理、ディスクリートハードウェアコンポーネント、あるいは、ここに開示した機能を実行するように設計されているこれらの任意の組み合わせたものにより、実現または実行してもよい。汎用プロセッサはマイクロプロセッサであってもよいが、代替実施形態では、プロセッサは、任意の従来のプロセッサ、制御装置、マイクロ制御装置または状態機械であってもよい。プロセッサはまた、コンピューティングデバイスを組み合わせたものとして、例えば、DSPとマイクロプロセッサの組み合わせとして、複数のマイクロプロセッサとして、DSPコアに関連した1つ以上のマイクロプロセッサとして、あるいは、このような構成の他の何らかのものとして、実現してもよい。加えて、少なくとも1つのプロセッサは、上述したステップおよび/またはアクションのうちの1つ以上のものを実行するように動作可能な、1つ以上のモジュールを備えていてもよい。
【0047】
さらに、ここで開示した側面に関連して記述した方法またはアルゴリズムのステップは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、双方を組み合わせたもので直接的に具現化してもよい。ソフトウェアモジュールは、RAMメモリ、フラッシュメモリ、ROMメモリ、EPROMメモリ、EEPROMメモリ、レジスタ、ハードディスク、リムーバルディスク、CD−ROM、または技術的に知られている何らかの形態の記憶媒体に存在していてもよい。例示的な記憶媒体は、プロセッサが記憶媒体から情報を読み取り、記憶媒体に情報を書き込むことができるようにプロセッサに結合されていてもよい。代替実施形態では、記憶媒体はプロセッサと一体化されてもよい。プロセッサおよび記憶媒体は、ASICに存在していてもよい。ASICは、ユーザ端末に存在していてもよい。代替実施形態では、プロセッサおよび記憶媒体は、ディスクリートコンポーネントとしてユーザ端末に存在していてもよい。
【0048】
ここで開示した実施形態に関連して記述した方法、シーケンスおよび/またはアルゴリズムは、ハードウェアで、プロセッサにより実行されるソフトウェアモジュールで、あるいは、2つを組み合わせたもので、直接的に具現化してもよい。ソフトウェアで実現された場合、機能は、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上に記憶されてもよく、あるいは、1つ以上の命令またはコードとして、コンピュータ読取可能媒体上で送信されてもよい。コンピュータ読取可能媒体は、1つの場所から別の場所へのコンピュータプログラムの転送を促進する何らかの媒体を含むコンピュータ記憶媒体および通信媒体の双方を含む。記憶媒体は、コンピュータによりアクセスできる何らかの利用可能な媒体であってもよい。例として、これらに限定されないが、このようなコンピュータ読取可能媒体は、RAM、ROM、EEPROM、CD−ROMまたは他の光ディスク記憶装置、磁気ディスク記憶装置または他の磁気記憶デバイス、あるいは、コンピュータによりアクセスでき、命令またはデータ構造の形態で所望のプログラムコードを伝送または記憶するために使用できる他の何らかの媒体を含んでいてもよい。また、あらゆる接続は、コンピュータ読取可能媒体と適切に呼ばれる。例えば、ソフトウェアが、同軸ケーブルや、光ファイバケーブルや、撚り対や、デジタル加入者回線(DSL)や、あるいは、赤外線、無線、マイクロ波のようなワイヤレス技術を使用して、ウェブサイト、サーバ、または、他の遠隔発信元から送信される場合には、同軸ケーブル、光ファイバケーブル、撚り対、DSL、あるいは、赤外線、無線、および、マイクロ波のようなワイヤレス技術は、媒体の定義に含まれる。ここで使用したようなディスク(diskおよびdisc)は、コンパクトディスク(CD)、レーザディスク(登録商標)、光ディスク、デジタル多用途ディスク(DVD)、フロッピー(登録商標)ディスク、および、ブルーレイ(登録商標)ディスクを含むが、一般的に、ディスク(disk)は、データを磁気的に再生する一方で、ディスク(disc)はデータをレーザによって光学的に再生する。上記のものを組み合わせたものもまた、コンピュータ読取可能媒体の範囲内に含められるべきである。
【0049】
先の開示は本発明の例示的な実施形態を示していたが、添付の特許請求の範囲により規定されているような本発明の範囲から逸脱することなく、ここで、さまざまな変更および改良を行うことができることに留意すべきである。ここで記述した本発明の実施形態にしたがった、方法の機能、ステップおよび/またはアクションは、何らかの特定の順序で実行される必要はない。さらに、本発明のエレメントは、単数で記述またはクレームされているかもしれないが、単数への限定が明示的に述べられていない限り、複数が意図されている。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワイヤレスメッシュネットワークを通してデータを送信するための方法において、
第1のメッシュヘッダを発生させ、前記第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含むことと、
第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、前記第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、前記第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニット(PDU)の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有することと、
前記第1のプロトコルヘッダより前の前記PDU中に、前記第2のメッシュヘッダを挿入することとを含む方法。
【請求項2】
前記第1のメッシュヘッダを拡張して、前記第2のメッシュヘッダを発生させることは、1つ以上のヘッダフィールドを前記第1のメッシュヘッダの前に付加することをさらに含む請求項1記載の方法。
【請求項3】
前記第2のプロトコルヘッダは前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項1記載の方法。
【請求項4】
前記1つ以上のヘッダフィールドのうちの少なくとも1つは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項2記載の方法。
【請求項5】
前記第2のプロトコルヘッダおよび前記1つ以上のヘッダフィールドは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項2記載の方法。
【請求項6】
前記第1のプロトコルヘッダは後続のプロトコルヘッダの表示を含む請求項1記載の方法。
【請求項7】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含む請求項1記載の方法。
【請求項8】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含み、前記1つ以上のヘッダフィールドは、SNAPヘッダを含む請求項2記載の方法。
【請求項9】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含み、前記1つ以上のヘッダフィールドは、SNAPヘッダおよびプロトコルフィールドを含む請求項2記載の方法。
【請求項10】
前記第2のプロトコルヘッダは、前記SNAPヘッダの存在を示し、前記SNAPヘッダは、前記プロトコルフィールドの存在を示し、前記プロトコルフィールドは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項9記載の方法。
【請求項11】
前記SNAPヘッダは、予め規定された値を持つイーサタイプフィールドを含む請求項10記載の方法。
【請求項12】
前記PDUは、メディアアクセス制御(MAC)PDU(MPDU)フレームを含み、
前記第2のメッシュヘッダを挿入することは、
直接受信機アドレスと、直接送信機アドレスと、メッシュ宛先アドレスと、メッシュ発信元アドレスとを、前記MPDUの一部を形成するMACヘッダのアドレスフィールド中に挿入することと、
根源発信元アドレスおよび根源宛先アドレスを、前記第1のメッシュヘッダまたは前記第2のメッシュヘッダのアドレスフィールド中に挿入することとを含む請求項1記載の方法。
【請求項13】
メッシュ宛先による前記MPDUの受信の際に、前記第2のメッシュヘッダを取り除くことと、
前記MACヘッダを再フォーマット化して、前記フレームを根源宛先に転送することとをさらに含む請求項12記載の方法。
【請求項14】
前記PDUが、MPDUと、データリンクレイヤプロトコルと、アプリケーションレイヤプロトコルと、プレゼンテーションレイヤプロトコルと、セッションレイヤプロトコルと、伝送レイヤプロトコルと、ネットワークレイヤプロトコルと、物理レイヤプロトコルとからなるグループから選択される請求項1記載の方法。
【請求項15】
前記ワイヤレスメッシュネットワークは、802.11ワイヤレスメッシュネットワークを含む請求項1記載の方法。
【請求項16】
前記第1のメッシュヘッダは、前記PDUの根源発信元に関係する根源発信元アドレスと、前記PDUの根源宛先に関係する根源宛先アドレスとを含み、
前記根源発信元が非メッシュ局を備えるか、前記根源宛先が非メッシュ局を備えるか、または、前記根源発信元および前記根源宛先が非メッシュ局を備えるかのいずれかである請求項1記載の方法。
【請求項17】
第1のメッシュアクセスポイントが、前記第2のメッシュヘッダを挿入する請求項1記載の方法。
【請求項18】
前記PDUは、アネックスUフレームとしてカプセル化される請求項1記載の方法。
【請求項19】
ワイヤレスメッシュネットワーク中で動作可能な装置において、
前記装置は、
複数のフィールドを含む第1のメッシュヘッダを発生させ、PDU中の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有する第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、前記第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、前記第1のプロトコルヘッダより前の前記PDU中に、前記第2のメッシュヘッダを挿入するように構成されているプロセッサと、
前記プロセッサに結合され、データを記憶するメモリとを具備する装置。
【請求項20】
前記プロセッサは、1つ以上のヘッダフィールドを前記第1のメッシュヘッダの前に付加することにより、前記第1のメッシュヘッダを拡張して、前記第2のメッシュヘッダを発生させるようにさらに構成されている請求項19記載の装置。
【請求項21】
前記第2のプロトコルヘッダは前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項19記載の装置。
【請求項22】
前記1つ以上のヘッダフィールドのうちの少なくとも1つは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項20記載の装置。
【請求項23】
前記第2のプロトコルヘッダは、前記1つ以上のヘッダフィールドのうちの少なくとも1つの存在を示す請求項22記載の装置。
【請求項24】
前記第2のプロトコルヘッダと、前記1つ以上のヘッダフィールドのうちの少なくとも1つとは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項20記載の装置。
【請求項25】
前記第1のプロトコルヘッダは後続のプロトコルヘッダのインジケータを含む請求項19記載の装置。
【請求項26】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含む請求項19記載の装置
【請求項27】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含み、前記1つ以上のヘッダフィールドは、SNAPヘッダを含む請求項20記載の装置。
【請求項28】
前記第1のプロトコルヘッダおよび前記第2のプロトコルヘッダは、LLCヘッダを含み、前記1つ以上のヘッダフィールドは、SNAPヘッダおよびプロトコルフィールドを含む請求項20記載の装置。
【請求項29】
前記第1のプロトコルヘッダは、前記SNAPヘッダの存在を示し、前記SNAPヘッダは、前記プロトコルフィールドの存在を示し、前記プロトコルフィールドは、前記第1のメッシュヘッダの存在を示す請求項28記載の装置。
【請求項30】
前記SNAPヘッダは、予め規定された値を持つイーサタイプフィールドを含む請求項28記載の装置。
【請求項31】
前記PDUは、MPDUフレームを含み、前記第2のメッシュヘッダの挿入の後に、前記MPDUは、直接受信機アドレスと、直接送信機アドレスと、メッシュ宛先アドレスと、メッシュ発信元アドレスとを、前記MPDUの一部を形成するMACヘッダ中に含み、根源発信元アドレスおよび根源宛先アドレスを、前記第2のメッシュヘッダ中にさらに含む請求項20記載の装置。
【請求項32】
前記プロセッサは、前記第2のメッシュヘッダを取り除き、そして、前記フレームを根源宛先に転送することに先行して前記MACヘッダを再フォーマット化するようにさらに構成されている請求項31記載の装置。
【請求項33】
前記PDUが、MPDUと、データリンクレイヤプロトコルと、アプリケーションレイヤプロトコルと、プレゼンテーションレイヤプロトコルと、セッションレイヤプロトコルと、伝送レイヤプロトコルと、ネットワークレイヤプロトコルと、物理レイヤプロトコルとからなるグループから選択される請求項19記載の装置。
【請求項34】
前記ワイヤレスメッシュネットワークは、802.11ワイヤレスメッシュネットワークを含む請求項19記載の装置。
【請求項35】
前記第1のメッシュヘッダは、前記PDUの根源発信元に関係する根源発信元アドレスと、前記PDUの根源宛先に関係する根源宛先アドレスとを含み、
前記根源発信元が非メッシュ局を備えるか、前記根源宛先が非メッシュ局を備えるか、または、前記根源発信元および前記根源宛先が非メッシュ局を備えるかのいずれかである請求項19記載の装置。
【請求項36】
前記PDUは、アネックスUフレームとしてカプセル化される請求項19記載の装置。
【請求項37】
機械により実行されるときに、前記機械に動作を実行させる命令を有する機械読取可能媒体において、
前記動作は、
第1のメッシュヘッダを発生させ、前記第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含むことと、
第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、前記第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、前記第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニット(PDU)の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有することと、
前記第1のプロトコルヘッダより前の前記PDU中に、前記第2のメッシュヘッダを挿入することとを含む機械読取可能媒体。
【請求項38】
ワイヤレスメッシュネットワーク中で動作可能な装置において、
前記装置は、
第1のメッシュヘッダを発生させ、前記第1のメッシュヘッダは複数のフィールドを含む手段と、
第2のプロトコルヘッダを前に付加することにより、前記第1のメッシュヘッダを拡張して、第2のメッシュヘッダを発生させ、前記第2のプロトコルヘッダはプロトコルデータユニット(PDU)の第1のプロトコルヘッダと同一のフォーマットを有する手段と、
前記第1のプロトコルヘッダより前の前記PDU中に、前記第2のメッシュヘッダを挿入する手段とを含む具備する装置。

【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公表番号】特表2011−520357(P2011−520357A)
【公表日】平成23年7月14日(2011.7.14)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−507637(P2011−507637)
【出願日】平成21年4月30日(2009.4.30)
【国際出願番号】PCT/US2009/042278
【国際公開番号】WO2009/134982
【国際公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【出願人】(595020643)クゥアルコム・インコーポレイテッド (7,166)
【氏名又は名称原語表記】QUALCOMM INCORPORATED
【Fターム(参考)】