説明

ワークの缶組みステージ

【課題】ワークを組み立てて、仮付けを行った後、そのままの状態で次のステージの直近位置までワークを移動させることによって、次のステージへの移載時にワークにダメージを与えないようにする。
【解決手段】ブーム1の缶組み及び仮付けする缶組みステージ10において、ガイドレール21に沿って自走する作業テーブル20にセンタブロック支持部材31及びボス部支持部部材32,33を装着する構成としており、缶組み位置P1において、作業テーブル20にセンタブロック2と、ボス部5,6を支持させて、缶組みされた状態で、作業テーブル20を溶接ステージ11,12と直近位置における移載位置P2まで自走させて、移載させるように構成している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、例えば建設機械のブーム等のように、大型で異型の部材からなるワークを缶組みした後、溶接を行うために、ワークを安定的に支持して缶組み及び仮溶接を行った上で、溶接ステージにワークを送り込むようにしたワークの缶組みステージに関するものである。
【背景技術】
【0002】
金属板体を缶組み状態に組み付けて、溶接することにより製造される部材であって、特にワークが大型で長尺のものである場合には、通常、缶組みしたワークを溶接手段により仮付けするようになし、このようにして仮付けしたワークの構成各部を溶接することになる。ここで、缶組みと溶接とを同一のステージで行うのは望ましくはなく、缶組みステージと溶接ステージとは別個の部位に形成されることになる。このように、大型ワークの組立を行って、構成各部を溶接する構成としたものが、例えば特許文献1に開示されている。
【0003】
この特許文献1の製造ラインでは、ワークの組立工程に設けたステージでワークを組み立てて、組み立てたワークに対して所定箇所にスポット溶接することにより仮付けを行うようにしている。そして、組立及び仮付けが行われたワークはクレーンを用いて組立ステージから取り出して、一旦横行台車に移載し、この横行台車からワークを溶接ステージに搬入するようにしている。ここで、特許文献1においては、溶接ステージは複数設けられており、従ってワークはこの複数の溶接ステージ間を順次移載する構成としている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平8−47825号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、ワークの組立ステージには、ワークを構成する各部品を配置すると共に、組立用の治具を配置する等の関係から、このステージと横行台車との間はある程度距離が離れることになる。このために、クレーンによるワークの移動距離が長くなり、しかも、ステージと横行台車の間に迂回が必要となるような構築物が存在していることもある。このように、ワークをクレーンで移載する際に、このワークを吊り上げて搬送することから、移載のための距離が長いと、特に障害物等を迂回する経路を通って搬送すると、仮付けしか行っていないワークに歪み等が発生するおそれがある。勿論、仮付けをより強固に行えば、クレーンによる移載時におけるダメージが少なくなるが、仮付けを強固にするには、組立ステージの作業が長時間化するという問題点がある。また、横行台車はワークを搬送するための手段であって、ワークは組立ステージから直接溶接ステージに移載されるものでないことから、この移載分だけ作業が複雑になり、また仮付けしか行っていないワークに対するダメージを与えるおそれもある。
【0006】
本発明は以上の点に鑑みてなされたものであって、その目的とするところは、ワークを組み立てて、仮付けを行った後、そのままの状態で次のステージの直近位置までワークを移動させることによって、次のステージへの移載時にワークにダメージを与えないようにすることにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前述した目的を達成するために、本発明は、ワークを構成する各部を缶組みして、仮付けを行った後に、溶接ステージにより構成各部間の溶接を行うための装置であって、ワークを複数箇所で着脱可能に支持するワーク支持部材を作業テーブルに設けて、前記作業テーブルには、前記ワーク支持部材の配設位置乃至その近傍の下面にそれぞれ回転駆動手段により回転駆動される車輪を設け、前記作業テーブルを、この作業テーブル上でワークの缶組み及び仮溶接を行う作業位置と、前記溶接ステージに近接する移載位置との間で往復移動させるために、前記車輪が転動するレールを配置する構成としたことをその特徴とするものである。
【0008】
ワークには格別制限はないが、長尺で異型のものの場合には、移載作業の簡略化、各ステージの設置スペースのコンパクト化が図られる。例えば、建設機械のフロント作業機を構成するブームをワークとする場合、このブームは缶組みにより製造され、構成各部間は溶接により固着される。このために、ステージ間での移載が必要となる。しかも、ブームは中型機の油圧ショベルであっても、その長さが5m程度で、重量は3トン以上のものである。しかも、「へ」の字状に曲成された異型のものであるから、クレーンを用いて移載するにしても、重量バランス等の点で、吊り下げた状態で長い距離移動させるのは望ましくはない。
【0009】
ワークの缶組みステージにおいては、作業テーブルを設けて、この作業テーブル上でワークの缶組み及びスポット溶接による仮付けを行う。溶接による構成各部の仮付けは、ワークをワーク支持部材から取り外して、クレーン等の移載手段により搬送しても分解しないようにするためである。従って、仮付け後のワークを搬送する距離をできるだけ短くすることによって、ワークに対するダメージを最小限に抑制する。このために、ワークを組み立てた後、ワーク支持部材から取り外すことなく、溶接ステージに近接する位置まで搬送する。これによって、クレーンを使用してワークを移載するにしても、移動距離が最小限になって、ワークにダメージが生じるおそれをなくし、また移載の経路において、他の構築物等を迂回する必要もなくなる。
【0010】
前述したように、ブームをワークとする場合、ワーク支持部材はブームの先端部と後端部及び中間部の3箇所とすることが、ワークの安定性及び缶組み作業性にとって望ましいものとなる。この場合には、作業テーブルには、先端側,中間部及び後端側の3箇所に設けたワーク支持部材の下部位置またはその近傍位置に走行用の車輪を設ける。車輪は左右一対から構成されることから、合計6個の車輪で走行手段を構成する。そして、左右いずれかの側の3個の車輪を駆動側とし、他側の3個の車輪を従動側とする。そして、駆動側の3個の車輪に共通の回転軸を係合させ、この回転軸をモータにより回転駆動するように構成する。これによって、3箇所の車輪が同期して回転することになり、駆動にずれが生じるのを防止することができる。
【0011】
溶接ステージは最低限1箇所設けられるが、ワークの缶組み及び仮溶接を行う作業時間と、溶接作業時間との関係から、溶接ステージを複数箇所設けることもできる。例えば、溶接作業時間が缶組み及び仮溶接のための作業時間の2倍程度を要する場合には、溶接ステージを2箇所設け、また3倍乃至それ以上となる場合には、3箇所乃至それ以上の溶接ステージを設ける。溶接ステージを複数箇所設ける場合には、全ての溶接ステージを作業テーブルの移載位置に近接する位置に配置することになる。
【発明の効果】
【0012】
ワークを組み立てて、仮付けを行った後、そのままの状態で次のステージの直近位置までワークを移動させることによって、次のステージにワークを移載時するに当って、ワーク支持部材から取り外して搬送する距離を短縮でき、また構築物等が存在していても、それらを迂回させて搬送する必要がなくなり、この移載時にワークにダメージを与えることはない。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】ワークの一例として、建設機械のフロント作業機を構成するブームの全体構成図である。
【図2】缶組み・溶接システムの構成説明図である。
【図3】図2の缶組みステージに設けられる作業テーブルの構成を示す正面図である。
【図4】図3の平面図である。
【図5】図3の底面図である。
【図6】ブームを形成する工程を示すものであって、作業テーブルにセンタブロックとボス部とを装着した状態を示す正面図である。
【図7】ブームを形成する工程であって、センタブロックとボス部との間にボックス構造部を設けた状態を示す正面図である。
【図8】図7の平面図である。
【発明を実施するための形態】
【0014】
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。まず、缶組み・溶接の対象となるワークの一例として、建設機械のフロント作業機を構成するブームの全体構成を示す。図中において、ブーム1は、基本的には3つの部位から構成される。即ち、中央の曲成した部位からなるセンタブロック2と、上部旋回体のフレームに連結されるブームフート部3と、アームに連結されるブームトップ部4とである。ブームフート部3の基端部及びブームトップ部4の先端部には、連結ピンを挿通するためのボス部5,6を有するものであり、センタブロック2の両端部とボス部5,6との間は、ボックス構造部7,8となっている。
【0015】
センタブロック2は予め組み付けられており、また、ボス部5,6も予め形成されている。このセンタブロック2とブームフート部3のボス部5との間にボックス構造部7を架け渡し、またセンタブロック2とブームトップ部4のボス部6との間にボックス構造部8を架け渡すように組み付けられるが、これらボックス構造部7,8は基本的には4枚の金属板から構成される。このように、ボックス構造部7,8が組み込まれて、ブーム1が構成されるが、このブーム1の構成各部間を溶接手段で固着するようにしてブーム1が製造される。
【0016】
図2に、この缶組み・溶接システムの概略構成を示す。図中において、10は缶組みステージ、11及び12は溶接ステージである。缶組みステージ10では、センタブロック2の両端部とブームフート部3のボス部5及びブームトップ部4のボス部6とを支持させて、その間にそれぞれボックス構造部7,8を連結するように組み立てられて、スポット溶接による仮付けが行われる。また、溶接ステージ11,12では、缶組みされたブーム1の構成各部における接合部を溶接により固着するものである。
【0017】
ここで、缶組みは1ステージ10で行われるのに対して、溶接は2ステージ11,12で行われるが、これは缶組み及び仮付けのための作業時間と溶接の作業時間とを比較すると、溶接作業の方が2倍程度の時間を必要とするので、溶接時間をオーバーラップさせることによって、全体としての作業効率を向上させるようにしている。溶接ステージ11,12には、溶接ロボット13,14が設けられ、またブーム1が設置される作業台15,16がそれぞれ設けられている。
【0018】
缶組みステージ10には、作業テーブル20が設けられており、この作業テーブル20はガイドレール21に沿って往復移動可能となっており、缶組み位置P1と、移載位置P2との間に移動できるものである。ここで、図2に示したように、缶組み・溶接が行われる建屋では、複数本の柱22が設けられて、複数の棟を構成するようになっており、スペースの関係から、缶組み位置P1と移載位置P2とは異なる棟に形成されており、移載位置P2は溶接ステージ11,12と同一の棟に配置されている。このように、缶組みステージ10における缶組み位置P1を溶接ステージ11,12と別棟に設けることによって、缶組み・溶接システムのレイアウト構成が極端に長尺化しないようにしている。
【0019】
図3乃至図5は作業テーブル20の構成を示す。これらの図において、図3は正面図、図4は平面図、図5は底面図である。図中、30は天板を示し、この天板30の中央部にはセンタブロック2をクランプして支持するセンタブロック支持部材31が設けられており、センタブロック支持部材31の前後には、ボス部5,6を支持するそれぞれボス部支持部材32,33が設けられている。ブーム1を構成する各部は、そのセンタブロック2がセンタブロック支持部材31に支持され、ブームフート部3を構成するボス部5はボス部支持部材32に支持され、ボス部6はボス部支持部材33に支持されて、それぞれ位置決めした状態で、センタブロック2とボス部5との間及びボス部6との間に概略平板状となっている4枚の板体を架け渡して設けることによって、ボックス構造部7及び8が缶組みされることになる。従って、天板30は、ブーム1を構成する各部の支持部材31〜33の並び方向に長手となっている。
【0020】
ここで、センタブロック2には、その左右の側面板部にブームシリンダの端部が取り付けられる取付部2aが設けられている。そこで、図4から明らかなように、センタブロック支持部材31は天板30に設けた台座34上にクランプ機構部35,35が相対向するように設けられており、両クランプ機構部35は天板30の長手方向と直交する方向に延在させたガイドレール36に沿って相互に近接・離間する方向に移動可能となっている。このクランプ機構部35には、クランプ部35aが設けられており、このクランプ部35aはセンタブロック2に設けた取付部2aに係合するものである。これによって、センタブロック2はクランプ機構部35のクランプ部35a,35aを相互に近接させることによって、左右両側からクランプすることにより固定的に保持され、両クランプ部35a,35aを離間させることによって、脱着されることになる。
【0021】
また、ボス部5,6を支持するボス部支持部材32,33は、台座37,38にそれぞれ一対からなるクランプ機構部39,40を設け、これら各対のクランプ機構部39,40は、ガイドレール36と平行な方向に配設したガイドレール41,42に沿って相互に近接・離間する方向に移動可能となっている。そして、ボス部5,6に形成したピン挿通部に左右から挿入されるそれぞれ一対のクランプ部39a,40aが各クランプ機構部39,40に設けられている。以上により、ボス部5,6はクランプ機構部39,40により着脱可能にクランプ保持される。
【0022】
作業テーブル20は自走するものであり、このために図5に示したように、天板30の下部位置には、左右に張り出すようにして支持部50が6箇所設けられており、これら各支持部50には、車輪51が回転自在に支持されている。支持部50の位置は、センタブロック支持部材31及びボス部支持部材32,33を設けた部位に近接した位置となっている。作業テーブル20は、天板20の長さ方向と直交する方向に向けて走行するものであり、車輪51及びガイドレール21の方向は、天板20の長手方向と直交する方向となっている。
【0023】
車輪51は作業テーブル20の左右にそれぞれ3個設けられているが、片側に位置する車輪51は駆動側車輪51Dであり、反対側の車輪51は従動側車輪51Fである。このために、駆動側車輪51Dには回転軸52が連結して設けられており、この回転軸52はモータ53により回転駆動されるものであり、従ってモータ53と回転軸52との間にはチェーンとギア等からなる伝達部材54が介装されている。ここで、3個の駆動側車輪51Dは単一の回転軸52と連結されており、従って回転軸52を回転させると、3個の駆動側車輪51Dは同期して回転することになる。このために、長尺の天板30を有する作業テーブル20は、全体が均等な動きを行うことになり、部分的な遅れが生じて天板30及びこの天板30に設置したブーム1に歪み等のストレスの発生が防止される。
【0024】
さらに、天板30の端部には検出体55が設けられており、この検出体55は作業テーブル20の走行方向に延在させたスケール56に係合しており、これにより作業テーブル20の位置検出が行われる。そこで、この検出体55とスケール56とからなる位置検出手段では、作業テーブル20の移動ストロークのうち、缶組み位置P1と移載位置P2との2位置を検出するように設定している。従って、作業テーブル20が缶組み位置P1から移載位置P2にまで移動したこと、また移載位置P2から缶組み位置P1に移動したことを検出、モータ53の駆動が停止されるように制御が行われる。
【0025】
ワークとしてのブーム1の缶組みステージ10は以上のように構成されるが、缶組みステージ10における作業テーブル20は、まず缶組み位置P1に配置し、センタブロック支持部材31及びボス部支持部材32,33は、それぞれクランプ機構部35,39,40は間隔を開けた開放状態とする。そして、クレーン等、適宜のピックアンドプレイス手段を用いて、センタブロック2及びボス部5,6を搬入して、これらをクランプ機構部35,39,40間に挟持させるようにして固定的に保持する。ここで、クランプ機構部35,39,40はそれぞれ独立に駆動できるようになっており、従ってセンタブロック2及びボス部5,6は全て同時にクランプ保持させることもでき、また順次クランプ保持させるようにしても良く、クランプ保持を順次行う場合に、その順序も任意である。
【0026】
例えば、センタブロック2をセンタブロック支持部材31にクランプ保持させる動作としては、開放状態となっているクランプ機構部35,35間の位置にセンタブロック2を配置し、その後にクランプ機構部35,35をガイドレール36に沿って相互に近接する方向に移動させる。その結果、両クランプ機構部35におけるクランプ部35aが相互に近接する方向に移動して、開放状態からクランプ状態に変位して、その間でセンタブロック2が挟持される。しかも、クランプ部35aはセンタブロック2の取付部2aと係合することから、このシリンダブロック2は一定の姿勢状態となるようにして両クランプ機構部35,35間に挟持されることになる。ボス部3,4も同様にしてボス部支持部材32,33によりクランプ保持される。その結果、図6に示した状態となる。
【0027】
この図6の状態から、センタブロック2と、ボス部3との間及びボス部4との間にボックス構造部7,8を装着する。ボックス構造部7,8は基本的には4枚の金属板体から構成され、その両端をセンタブロック2の端部と、ボス部3またはボス部4の端部との間に架け渡すようになし、溶接手段により仮付けする。これによって、図7及び図8に示したように、ブーム1の缶組み・仮付けが行われる。ここで、仮付けのための溶接は溶接ステージ11または12にブーム1を搬送する際に、位置ずれしたり、変形したりするのを防止するためのものであり、この段階では構成各部に対する完全な溶接は行わない。この仮付け溶接は手動によるのが一般的であり、また溶接ロボットを用いた自動溶接で行うこともできる。
【0028】
ブーム1の缶組み及び仮付けは以上のように行われるものであり、缶組みステージ10では、溶接ステージ11、2での溶接作業時間の概略半分の時間で缶組み及び仮付けが行われることから、溶接ステージを2ステージ11,12設けることによって、缶組みステージ10で待ち時間を最小限に抑制することができ、もってブーム1を効率的に製造することができる。
【0029】
缶組みは、図2から明らかなように、作業テーブル20を缶組み位置P1に位置させて行われる。ここで、缶組み位置P1は溶接ステージ11,12から離れた広いスペースに配置され、周囲に缶組み作業の作業性を損なうような機構等が存在しないので、この缶組み作業を円滑かつ効率的に行うことができる。そして、作業テーブル20上での缶組み作業が修了すると、作業テーブル20を自走させて、缶組み位置P1から移載位置P2に移行させる。このために、モータ53を駆動するが、これによって回転軸52が回転駆動されて、3個設けた駆動車輪51Dが同時に同方向に回転することになる。これに伴って、3個の従動車輪51Fも回転するから、作業テーブル20が移載位置P2まで、その長手方向と直交する方向に向けて直進移動することになる。ここで、図2からも明らかなように、缶組み位置P1と移載位置P2との間は別棟に位置しており、その間に柱22が立設しているが、作業テーブル20は、左右の柱22,22間を通ることになるので、この移動時に柱22が邪魔になることはない。
【0030】
検出体55がスケール56に対して所定の位置に到達すると、作業テーブル20が移載位置P2に到達したことが検出され、この位置でモータ53を停止させて作業テーブル20の進行を停止させる。この移載位置P2は、2箇所からなる溶接ステージ11,12のいずれにも近接した位置に配置されており、クレーン等を用いて僅かな距離だけワーク1を移動させるだけで、移載位置P2から溶接ステージ11または溶接ステージ12に移載することができる。ここで、従って、ブーム1にストレスやダメージを生じさせることなく円滑に移載できる。そして、作業テーブル20からブーム1が取り出されると、モータ53を駆動することにより、作業テーブル20を缶組み位置P1に復帰させて、再びブーム1の缶組み及び仮付けのための作業が行われる。
【符号の説明】
【0031】
1 ブーム 2 センタブロック
3 ブームフート部 4 ブームトップ部
5,6 ボス部 7,8 ボックス構造部
10 缶組みステージ 11,12 溶接ステージ
20 作業テーブル 21 ガイドレール
30 天板 31 センタブロック支持部材
32,33 ボス部支持部材 35,39,40 クランプ機構部
50 支持部 51,51D,51F 車輪
52 回転軸 53 モータ
P1 缶組み位置 P2 移載位置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ワークを構成する各部を缶組みして、仮付けを行った後に、溶接ステージにより構成各部間の溶接を行うための装置であって、
ワークを複数箇所で着脱可能に支持するワーク支持部材を作業テーブルに設けて、
前記作業テーブルには、前記ワーク支持部材の配設位置乃至その近傍の下面にそれぞれ回転駆動手段により回転駆動される車輪を設け、
前記作業テーブルを、この作業テーブル上でワークの缶組み及び仮溶接を行う作業位置と、前記溶接ステージに近接する移載位置との間で往復移動させるために、前記車輪が転動するレールを配置する
構成としたことを特徴とするワークの缶組みステージ。
【請求項2】
前記各車輪のうち、回転駆動される車輪を単一の回転軸に係合させて設け、この回転軸を単一のモータで回転駆動する構成としたことを特徴とする請求項1記載のワークの缶組みステージ。
【請求項3】
前記溶接ステージは複数箇所設けられ、これら各溶接ステージは前記作業テーブルの移載位置とほぼ等しい距離に配置する構成としたことを特徴とする請求項1または請求項2記載のワークの缶組みステージ。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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