説明

ワーク固定治具

【課題】加工時における振動を従来よりも効果的に防止することのできるワーク固定治具を提供する。
【解決手段】ワーク固定治具1は、工作機械7の主軸71に固定されるベース部10と、ワーク4の固定側端部44を固定するワーク固定部13と、ワーク4を外周側から押圧する補助押圧部2とを備えている。補助押圧部2は、第1回転軸31を中心にして回転可能に配されたアーム部21と、アーム部21の一端に配された第2回転軸32を中心に回転可能に配された押圧パッド部22と、アーム部21の他端に配されたウェイト部24とを備えている。押圧パッド部22は、ワーク4の外周側面に対面するよう配されている。工作機械7の主軸71を回転させた際にウェイト部24が遠心力により主軸71の径方向の外側に移動し、押圧パッド部22が主軸71の径方向の内側に移動してワーク4の外周面を押圧するよう構成されている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、旋盤等の工作機械に円筒状のワークを固定するためのワーク固定治具に関する。
【背景技術】
【0002】
略円筒状からなるワークの内周面を旋盤等の工作機械により切削加工する際には、ワークの一端を工作機械に固定し回転させて加工するが、ワーク自体の剛性不足により、ワークに振動が生じる場合がある。例えば、自動車のオートマチックトランスミッションに用いられるドラムのように、円筒面に凹凸形状が形成されている場合には、ワークに振動が生じやすく、加工不良等の問題が生じるおそれがある。このような問題を解決するためにワークの振動を防止できるワークの固定構造の開発が望まれている。
【0003】
例えば、特許文献1に示されたワーク加工用チャックは、遠心力によりワークの周壁外周面に圧着する複数のビビリ止めジョウと呼ばれるものを備えた構成が示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開平3−277408号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1のワーク加工用チャックにおいては、振動抑制効果が十分に得られない場合がある。すなわち、特許文献1に示されたビビリ止めジョウの当接部は、ビビリ止めジョウの本体部分と一体に形成されている。そのため、ワークの外径寸法の変化によって、ビビリ止めジョウの当接部における当接面とワークとが面接触することなく局部的に接触する場合が生じる。この場合には、ビビリ止めジョウによる振動抑制効果は低下する。
【0006】
本発明は、上記の背景に鑑みてなされたものであり、加工時における振動を従来よりも効果的に防止することのできるワーク固定治具を提供しようとするものである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明の一態様は、円筒状のワークの内周面を切削加工する際に用いるワーク固定治具であって、
工作機械の主軸に固定されるベース部と、
該ベース部から延設され上記ワークの固定側端部を固定するワーク固定部と、
上記ワークの切削加工時にワークを外周側から押圧する補助押圧部とを備えており、
該補助押圧部は、上記主軸の回転軸と直交する第1回転軸を中心にして回転可能であり上記ベース部に配されたアーム部と、上記第1回転軸と平行でかつ上記アーム部の一端に配された第2回転軸を中心にして回転可能に配された押圧パッド部と、上記アーム部の他端に配されたウェイト部とを備えており、
上記押圧パッド部は、上記ワーク固定部に固定する上記ワークの外周側面に対向するよう配置されており、
上記工作機械の上記主軸を回転させた際に上記ウェイト部が遠心力により上記主軸の径方向の外側に移動し、上記押圧パッド部が上記主軸の径方向の内側に移動することによって上記ワークの外周面を押圧するよう構成されていることを特徴とするワーク固定治具にある(請求項1)。
【発明の効果】
【0008】
上記ワーク固定治具においては、上記構成の補助押圧部を備えている。そのため、このワーク固定治具を介してワークを上記工作機械の上記主軸に固定して回転させた際には、上記補助押圧部によってワークの固定状態をより強固にすることができる。すなわち、上記工作機械の上記主軸を回転させることにより、上記補助押圧部には上記主軸の径方向の外側に向かう遠心力が発生する。上記補助押圧部を構成する上記アーム部は、上記ウェイト部及び上記押圧パッド部を備えると共に、上記第1回転軸を中心に回転可能に配されている。そのため、上記主軸を回転させた際には、上記ウェイト部に発生した遠心力によって上記第1回転軸に作用する回転モーメントが、上記押圧パッド部に発生した遠心力によって上記第1回転軸に作用する回転モーメントよりも大きくなり、上記ウェイト部が上記主軸の径方向の外側に向かって移動し、上記押圧パッド部が上記主軸の径方向の内側に移動する。これにより、上記押圧パッド部によって上記ワークの外周面を押圧することができる。
【0009】
また、上記押圧パッド部は、上記第2回転軸において上記アーム部に対し回転可能に配されている。そのため、上記押圧パッド部の姿勢は、上記ワークの外径寸法が変化したとしても、上記ワークの外周面に沿うように配することができる。したがって、上記押圧パッド部を確実に上記ワークに面接触状態で当接させることが可能となり、これにより、上記ワークの振動を確実に防止することができる。
【0010】
以上のごとく、ワーク固定治具を用いることにより、加工時における振動を従来よりも効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】実施例1における、使用状態のワーク固定治具を示す断面図(図2のA−A線矢視断面図)。
【図2】実施例1における、使用状態のワーク固定治具を示す軸方向の平面図。
【図3】実施例1における、ワーク固定治具を示す断面図(図2のA−A線矢視相当の断面図)。
【図4】実施例1における、補助押圧部が開放状態のワーク固定治具を示す断面図(図2のA−A線矢視相当の断面図)。
【図5】実施例1における、ワークを示す説明図。
【図6】実施例1における、ワークを示す断面図(図5のB−B線矢視断面図)。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本明細書においては、上記主軸によって上記ワーク固定治具を回転させた際の中心軸線に沿う方向を軸線方向と表現し、上記中心軸線と直交する方向を径方向と表現する。
【0013】
上記ワーク固定治具において、上記押圧パッド部の重心位置は、上記第2回転軸の位置より上記ワークの固定側端部側に位置させることができる。(請求項2)。この場合には、上記ワーク固定治具を回転させて上記押圧パッド部に遠心力が生じた際に、上記第2回転軸を中心として、上記押圧パッド部における固定側端部側には径方向外側に向かう力が作用し、その反対側の先端側には径方向内側に向かう力が作用する。したがって、上記押圧パッド部の先端側の押圧力を増大させることができる。このとき、円筒状をなす上記ワークにおいては、その開口端部側の剛性が低くなるため、上記開口端部に近い位置を大きな押圧力により保持することでより効果的に振動を抑制することができる。
【0014】
また、上記押圧パッド部は、上記ワークの外周面全周の80%以上を覆うよう構成することができる(請求項3)。この場合には、上記押圧パッド部によって、上記ワークの外周面のより広い範囲を把持することができる。これにより、上記押圧パッド部と上記ワークとの当接面積を増大し、上記ワークの振動をより確実に低減することができる。
【0015】
また、上記押圧パッド部は、少なくとも上記ワークの外周面に当接する当接面が樹脂によって形成されていてもよい(請求項4)。この場合には、樹脂が金属に比べ軟らかいため、上記押圧パッド部を上記ワークに対してより密着させることができる。これにより、上記ワークの振動をより確実に防止することができる。
【実施例】
【0016】
(実施例1)
ワーク固定治具にかかる実施例について、図1〜図6を参照して説明する。
ワーク固定治具1は、図1及び図2に示すごとく、円筒状のワーク4の内周面を切削加工する際に用いるものである。図3に示すごとく、ワーク固定治具1は、工作機械7の主軸71(図1)に固定されるベース部10と、ベース部10から延設されワーク4(図5及び図6)の固定側端部44を固定するワーク固定部13と、ワーク4の切削加工時にワーク4を外周側から押圧する補助押圧部2とを備えている。
【0017】
補助押圧部2は、主軸71の回転軸と直交する第1回転軸31を中心にして回転可能でありベース部10に配されたアーム部21を備えている。また、補助押圧部2は、第1回転軸31と平行でかつアーム部21の一端に配された第2回転軸32を中心にして回転可能に配された押圧パッド部22と、アーム部21の他端に配されたウェイト部24とを備えている。押圧パッド部22は、ワーク固定部13に固定するワーク4の外周面に対面するよう配置されている。工作機械7の主軸71を回転させた際にウェイト部24が遠心力により主軸71の径方向の外側に移動し、押圧パッド部22が主軸71の径方向の内側に移動することによってワーク4の外周面を押圧するよう構成されている。
【0018】
以下、ワーク固定治具1についてさらに詳細に説明する。
本例において、工作機械7により加工するワーク4は、図5及び図6示すごとく、自動車用のオートマチックトランスミッションに用いられるドラムである。ワーク4は、円環状の底部41と、該底部41の内周から軸線方向に立設した円筒状の内筒部42と、底部41の外周から内筒部42と同方向に立設した円筒状の外筒部43とを有している。内筒部42の内周面は、後述するワーク固定治具1のワーク固定部13によって固定される。底部41を配した側をワーク4における固定側端部44とする。
【0019】
外筒部43は、図6に示すごとく、軸線方向に形成された段付形状をなしており、底部41と連結した第1外筒部431と、第1外筒部431よりも直径の大きい第2外筒部432と、第2外筒部432よりも直径が大きく、かつ開口端部45をなす第3外筒部433とを順次配して構成されている。第2外筒部432及び第3外筒部433は、円周方向と直交する凹凸形状を有している。ワーク4の切削加工部46は、第3外筒部433における開口端部45より内側の位置において、内周面の円周上に設定されている。
【0020】
ワーク固定治具1は、図1〜図3に示すごとく、工作機械7の主軸71に固定されるベース部10と、ワーク4の固定側端部44を固定するワーク固定部13と、ワーク4の切削加工時にワーク4を外周側から押圧する補助押圧部2とを備えている。
【0021】
ベース部10は、略円板状の本体部11と、本体部11から工作機械7側に向かって突出して形成された円柱状の治具固定部12とからなる。本例において、工作機械7には旋盤を用いており、治具固定部12を工作機械7の主軸71が有する3爪チャックによって把持することで、ワーク固定治具1を固定可能である。
【0022】
ベース部10の本体部11における外周端部111には、径方向外側に向かって立設した3つの第1連結部14が形成されている。3つの第1連結部14は、本体部11の外周をなす円周方向において等間隔に配されている。また、第1連結部14は、互いに平行に配された一対の第1ブラケット141からなり、第1ブラケット141は、円柱状の第1回転軸31を主軸71の回転軸と直交して挿通保持するよう貫通形成された第1挿通穴142を有している。
【0023】
ワーク固定部13は、本体部11において、治具固定部12とは反対側の面上に配された内径コレットチャックから構成されている。このワーク固定部13を、ワーク4の内筒部42内に挿入し、上記内径コレットチャックを工具によって拡径させることにより、その内周面を把持可能なように構成されている。尚、ワーク固定部13の構造は、ワークの形状等に応じて種々のタイプに変更可能である。
【0024】
補助押圧部2は、ベース部10の3つの第1連結部14にそれぞれ配されている。図3に示すごとく、補助押圧部2は、回転可能に配されたアーム部21と、アーム部21の一端に配されたウェイト部24と、アーム部21の他端に配された押圧パッド部22とを備えている。
【0025】
図3に示すごとく、アーム部21は、略長方形断面からなる棒状をなしており、長手方向における略中央の位置には第1回転軸31を挿通するアーム第1挿通穴211が形成されている。上述したベース部10の第1連結部14をなす一対の第1ブラケット141の間にアーム部21を配し、第1ブラケット141の第1挿通穴142とアーム部21のアーム第1挿通穴211とに第1回転軸31を挿通する。これにより、アーム部21は、主軸71の回転軸と直交する第1回転軸31を中心にして回転可能に配される。
【0026】
図1及び図3に示すごとく、アーム部21において、ワーク4の外周側に配される端部には押圧パッド部22が配されており、反対の工作機械7側に配される端部にはウェイト部24が配されている。
図2に示すごとく、押圧パッド部22は、ポリプロピレンからなり、軸線方向から見たとき、ワーク4の外周面に沿って形成された略円弧状をなしている。押圧パッド部22は、3つの補助押圧部2にそれぞれ配されており、ワーク4の外周面全周の80%以上である約95%を覆うよう構成されている。
【0027】
図1及び図3に示すごとく、押圧パッド部22の外周面には、径方向外側に向かって立設した第2連結部23を配してある。第2連結部23は、互いに平行に配された一対の第2ブラケット231からなる。第2ブラケット231には、円柱状の第2回転軸32を第1回転軸31と平行に挿通保持するよう貫通形成された第2挿通穴232を形成してある。尚、第2連結部23に挿通保持された第2回転軸32の回転中心は、軸線方向における押圧パッド部22の中央位置よりも先端側に配されている。押圧パッド部22が有する第2連結部23の一対の第2ブラケット231の間にアーム部21を配すると共に、第2ブラケット231の第2挿通穴232とアーム部21のアーム第2挿通穴212とに第2回転軸32を挿通することにより、押圧パッド部22とアーム部21とが連結されている。これにより、押圧パッド部22は、第1回転軸31と平行に配された第2回転軸32を中心にして回転可能にアーム部21へと保持されている。
【0028】
図1及び図3に示すごとく、押圧パッド部22においてワーク4と対向する当接面220は、第1外筒部431と当接する第1当接面221と、第2外筒部432と当接する第2当接面222と、第3外筒部433と当接する第3当接面223とからなり、軸線方向において固定側端部44側に向かって縮径する段付形状をなしている。上記のごとく構成された押圧パッド部22において、その重心位置は、第2回転軸32よりもワーク4の固定側端部44側に位置している。
【0029】
また、アーム部21の押圧パッド部22を配した側と反対の端部には、図3に示すごとく、ウェイト部24を設けてある。本例において、ウェイト部24の重さW1は、押圧パッド部22の重さW2よりも重く設定してある。
【0030】
次に、本例のワーク固定治具1を用いてワーク4を固定し、工作機械7によりワーク4の切削加工部46を加工する。まず、図4に示すごとく、ワーク固定治具1のワーク固定部13によって、ワーク4の内筒部42における内周面を把持固定した後、工作機械7の主軸71にワーク固定治具1を固定する。そして、工作機械7の主軸71を回転させることによってワーク固定治具1を回転させる。これにより、補助押圧部2には遠心力が生じる。
【0031】
このとき、ウェイト部24に生じる遠心力をF1とし、押圧パッド部22に生じる遠心力をF2とする。また、図1に示すごとく、ウェイト部24と第1回転軸31との間の距離をL1として、第2回転軸32の中心と第1回転軸31の中心との間の距離をL2とする。本例においては、L1>L2である。
【0032】
補助押圧部2において、ウェイト部24に生じる遠心力F1により第1回転軸31に作用する回転モーメントはF1×L1となる。また、押圧パッド部22に生じる遠心力F2によって、第1回転軸31に作用する回転モーメントはF2×L2となる。このとき、ウェイト部24の重さW1と押圧パッド部22の重さW2とは、W1>W2であるため、F1>F2となる。したがって、F1×L1>F2×L1となる。
【0033】
この遠心力によって、図1及び図2に示すごとく、補助押圧部2のウェイト部24が径方向における外側に移動し、押圧パッド部22が径方向における内側に移動する。それゆえ、ワーク4の外周面を押圧パッド部22によって押圧することができる。
【0034】
また、押圧パッド部22は、第2回転軸32においてアーム部21に対し回転可能に配されている。そのため、押圧パッド部22の姿勢は、アーム部21の姿勢による影響を受けずに、ワーク4の外周面に沿うように配することができる。したがって、押圧パッド部22を確実にワーク4に面接触状態で当接させることが可能となる。
【0035】
上記のごとく、ワーク固定冶具1においては、その補助押圧部2によってワーク4の外周面を安定して押圧した状態で、ワーク4の切削加工部46を加工機械7により加工することができる。それゆえ、加工時に生じるワーク4の振動を確実に防止することができる。
【0036】
また、押圧パッド部22の重心位置は、第2回転軸32の位置よりワーク4の固定側端部44側に位置している。そのため、ワーク固定治具1の主軸71を回転させ押圧パッド部22において遠心力が生じた際に、第2回転軸32を中心として、押圧パッド部22における固定側端部44側には径方向の外側に向かう力が作用し、その反対側の先端側には径方向の内側に向かう力が作用する。したがって、押圧パッド部22の先端側の押圧力を増大させることができる。このとき、円筒状をなすワーク4においては、その開口端部45側の剛性が低くなるため、開口端部45に近い位置を大きな押圧力により保持することで効果的に振動を抑制することができる。
【0037】
また、押圧パッド部22は、ワーク4の外周面全周の80%以上を覆うよう構成されている。そのため、押圧パッド部22によって、ワーク4の外周面のより広い範囲を把持することができる。これにより、押圧パッド部22とワーク4との当接面積を増大し、ワーク4の振動をより確実に低減することができる。
【0038】
また、押圧パッド部22は、ワーク4の外周面に当接する当接面220が樹脂によって形成されている。樹脂は金属に比べ軟らかいため、押圧パッド部22をワーク4に対してより密着させることができる。これにより、ワーク4の振動をより確実に防止することができる。
【0039】
また、上記のごとく優れたワーク固定冶具1を用いることにより、本例に示したワーク4のように、円筒面に凹凸形状が形成されている場合においても、ワーク4の振動を確実に防止することができる。
【0040】
以上のごとく、加工時における振動を従来よりも効果的に防止することのできるワーク固定治具を提供することができる。
【符号の説明】
【0041】
1 ワーク固定治具
10 ベース部
11 本体部
13 ワーク固定部
2 補助押圧部
21 アーム部
22 押圧パッド部
24 ウェイト部
31 第1回転軸
32 第2回転軸
4 ワーク
7 工作機械
71 主軸

【特許請求の範囲】
【請求項1】
円筒状のワークの内周面を切削加工する際に用いるワーク固定治具であって、
工作機械の主軸に固定されるベース部と、
該ベース部から延設され上記ワークの固定側端部を固定するワーク固定部と、
上記ワークの切削加工時にワークを外周側から押圧する補助押圧部とを備えており、
該補助押圧部は、上記主軸の回転軸と直交する第1回転軸を中心にして回転可能であり上記ベース部に配されたアーム部と、上記第1回転軸と平行でかつ上記アーム部の一端に配された第2回転軸を中心にして回転可能に配された押圧パッド部と、上記アーム部の他端に配されたウェイト部とを備えており、
上記押圧パッド部は、上記ワーク固定部に固定する上記ワークの外周側面に対向するよう配置されており、
上記工作機械の上記主軸を回転させた際に上記ウェイト部が遠心力により上記主軸の径方向の外側に移動し、上記押圧パッド部が上記主軸の径方向の内側に移動することによって上記ワークの外周面を押圧するよう構成されていることを特徴とするワーク固定治具。
【請求項2】
請求項1に記載のワーク固定治具において、上記押圧パッド部の重心位置は、上記第2回転軸の位置より上記ワークの固定側端部側に位置していることを特徴とするワーク固定治具。
【請求項3】
請求項1又は2に記載のワーク固定治具において、上記押圧パッド部は、上記ワークの外周側面全周の80%以上を覆うよう構成されていることを特徴とするワーク固定治具。
【請求項4】
請求項1〜3のいずれか一項に記載のワーク固定治具において、上記押圧パッド部は、少なくとも上記ワークの外周面に当接する当接面が樹脂によって形成されていることを特徴とするワーク固定治具。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2013−43254(P2013−43254A)
【公開日】平成25年3月4日(2013.3.4)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−183241(P2011−183241)
【出願日】平成23年8月25日(2011.8.25)
【出願人】(000100768)アイシン・エィ・ダブリュ株式会社 (3,717)
【Fターム(参考)】