説明

三次元地形データ制御装置及び三次元地形データ制御方法

【課題】高精度な三次元地形データを表示品質を保ったまま、より高速に描画するためのLOD機能を持った三次元地形表示装置を提供する。
【解決手段】三次元地形データを読み込むための三次元地形データ読込部と、読み込んだ三次元地形データを保持する三次元地形データ保持部と、重要な地形構造部分を指定する重要地形指示手段と、指定された重要地形情報を保持する重要地形情報保持部と、視点位置や視線方向、画角などを自動的またはユーザの操作により制御するシーン制御部と、シーン制御部で決められた視点位置からの距離と、重要地形情報保持部に保持された重要地形情報を用いて表示する頂点データを選択して描画するポリゴンを生成する地形LOD制御部と、地形LOD制御部で生成されたポリゴンをコンピュータグラフィックス機能によって三次元地形を描画する三次元地形描画部とを備えた。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、三次元地形データを可視化するため、コンピュータグラフィックスなどによって三次元地形表示画像を得る三次元地形データ制御方法及び三次元地形データ制御装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に三次元地形表示装置は、特開昭61-148576号公報(特許文献1)で示されるように、格子状の座標点に対応する高度データと、オルソ画像と言われる歪を補正した地表面画像を用いて、三角形ポリゴンにテクスチャ画像を貼り付けて描画するコンピュータグラフィックス機能により、計算機スクリーン上に仮想的な地形表示を行うものである。
【0003】
この時、より現実感を与えるために、与えられた視点から見た三次元空間を投影面に透視投影することで、現実世界と同様の三次元地形表示画像を得ている。投影面に投影された画像が計算機スクリーン上に表示される透視投影変換を行うと、絵画における遠近法のように、視点に近い物は大きく描画され、遠方にある物は相対的に小さく描画される。上空から鉛直下方向に視線を設定した場合には、表示される地表面の距離はほぼ一様になるが、視線を水平に近い状態に設定すると、ごく近傍から遠方までが表示されることになる。遠方まで表示するということは、より多くの三次元地形データについて計算し、表示しなければならず、処理負荷の増大を招くことなる。
【0004】
この問題の回避方法は、格子状の座標点データの持ち方を、格子の大きさ毎に階層的な構造として、遠方の座標データはより粗い格子点データのみを使用し、近傍については細かい格子点データを使用する方式が知られている。上記特許文献1では1階層毎にX,Y方向に格子点数それぞれ1/2倍して多階層化し、階層化された地形データを漸次粗くしていく方法の記載がある。
視点からの距離によって、地形データの細かさを制御する方式は、一般にLOD(Level Of Detail)と呼ばれるコンピュータグラフィックス技術の一種である。この技術は描画品質の劣化を抑えながら、描画処理負荷を削減することを目的としている。三次元地形表示技術におけるLOD技術は、地形データの他にテクスチャとして扱うオルソ画像などをその対象とするものもある。特開平7-271999号公報(特許文献2)では地形データLODを行う場合に、粗い領域と細かい領域の接続を、ギャップなく滑らかに接合するためのひとつの方法について開示している。
【0005】
また、格子状の地形データを空間的に一様に削減することでLODの階層データを生成した場合、海岸線や山の頂上や尾根の形状が保持されない問題が発生する。特開平9-6941号公報(特許文献3)では、頂点毎に海、陸、湖及び山頂などの属性種別を用いて、LODにより地形を簡略化した場合に、海面が陸側の標高に引っ張られたり、山頂の高さが低くなったりすることのないような標高データの算出方法について開示してある。
【0006】
一方、格子状の地形データを元に三角形ポリゴンで表現する場合は、0度、90度、180度、270度、45度、225度以外の方向に連続する特徴を表現し難い特性がある。格子サイズを小さくとれば、正確な表現に近づくがデータ量は急増してしまう。任意の方向に連続する特徴量を表現するために、格子状の地形データとは別に特徴的な部分を現すデータを持つ方法が特許第2837584号公報(特許文献4)に開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開昭61-148576号公報
【特許文献2】特開平7-271999号公報
【特許文献3】特開平9-6941号公報
【特許文献4】特許第2837584号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
近年特に測量精度も向上し、広範囲で詳細な三次元地形データを作成できるようになってきた。また、表示デバイスの高精細化も急激に進んでおり、それらに伴い、大量の三次元地形データをより高速かつ高精度に表示するシステムが求められている。
従来の三次元地形表示データ制御方式は、格子状の地形データを用いてLOD機能を実現することはできたが、より精度の高い地形データを扱う場合、空間的に一様な格子状配置のデータでは、データ量が多くなりすぎるため、TIN(Triangulated Irregular Network)形式などより効率の良い三次元地形データ形式を用いる必要があり、その場合効率よくLOD機能を実現できないといった課題があった。
【0009】
また、従来の三次元地形表示では地形の連続性を利用したLOD制御が行われており、急激な変化には対応しきれず、表示品質の劣化を招いている。地形データの精度と詳細度が上がると、相対的に急激な変化、複雑な構造が増加する傾向を示す。
この発明は上記のような問題点を解決するためになされたもので、高精度な三次元地形データを、表示品質を保ったまま、より高速に描画するためのLOD機能を持った三次元地形表示装置を提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0010】
この発明に関わる三次元地形データ制御装置は、
三次元地形データを読み込むための三次元地形データ読込部と、読み込んだ三次元地形データを保持する三次元地形データ保持部と、保持された三次元地形データから重要な地形構造部分を指定する重要地形指示手段と、指定された重要地形情報を保持する重要地形情報保持部と、画面上に投影される表示シーンを視点位置、視線方向、画角により制御するシーン制御部と、画面上に投影される大きさによって三次元地形データ保持部が保持する三次元地形データの描画する密度を制御し、ポリゴンを生成する地形LOD制御部と、地形LOD制御部で生成されたポリゴンをコンピュータグラフィックス機能によって三次元地形に描画する三次元地形描画部とを備え、地形LOD制御部は、シーン制御部で決められた視点位置からの距離と、重要地形情報保持部に保持された重要地形情報を用いて、表示する三次元地形データの頂点データを選択し描画するポリゴンを生成する構成にされる。
【0011】
また、この発明に関わる三次元地形データ制御方法は、
三次元地形データ読込部で三次元地形データを読み込む読込工程と、読み込んだ三次元地形データを三次元地形データ保持部に保持する保持工程と、保持された三次元地形データから重要な地形構造部分を指定する重要地形指示工程と、指定された重要地形情報を重要地形情報保持部に保持する重要地形情報保持工程と、視点位置、視線方向、画角により画面上に投影される表示シーンを制御するシーン制御工程と、画面上に投影される大きさによって描画する三次元地形データ保持部の三次元地形データの密度を制御する地形LOD(Level Of Detail)制御工程と、地形LOD制御工程で生成されたポリゴンをコンピュータグラフィックス機能によって三次元地形に描画する三次元地形描画工程とを備え、地形LOD制御工程では、シーン制御工程で決められた視点位置からの距離と、重要地形情報保持部に保持された重要地形情報を用いて、表示する頂点データを選択し描画するポリゴンを生成する。
【発明の効果】
【0012】
この発明によれば、描画する高精度な三次元地形データを、視点からの距離に応じて描画する頂点の粗さを制御するLOD制御において、地形構造を特に保持したい部分を指示する情報を用いて、頂点データ削減時にその地形構造を特に保持したい部分に該当する頂点を、削減しない優先度を高くするようにしたので、視点位置を動かした場合でも、重要な地形構造を正確にかつ高速に表示することが可能となる。したがって、この発明を、フライトシミュレーターやドライビングシミュレーターなどの各種シミュレーション機器、防災監視用の表示システム、コンピュータゲーム機器に適用した場合、より現実的で正確な三次元地形表示を高速に行うことができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0013】
実施の形態1.
図1はこの発明の実施の形態1における三次元地形データ制御装置の構成を示す。図1において三次元地形データ読込部200は、各種形式で表された三次元地形データやオルソ画像が別なファイルなどから入力され、この入力された三次元地形データやオルソ画像を、この三次元地形データ制御装置で扱う内部形式で地形データ保持部201に保持するための変換を行う。三次元地形データ保持部201では地形データ読込部200で整形された地形データを管理保持する。
【0014】
地図、地形表示分野において、地形や構造物のエッジ部分をブレイクラインと呼び、連続する地平面上で特異な領域として扱われる。重要地形指示手段としてのブレイクライン情報入力部202は三次元地形データ保持部201に保持された三次元地形データから地形構造として重要なブレイクライン情報がユーザにより入力され、当該情報は重要地形情報保持部としてのブレイクライン情報保持部203に保持される。このとき、入力されるブレイクライン情報は三次元地形データの頂点に対応している。
【0015】
シーン制御部204は自動的あるいはユーザが操作入力することで、視点位置や視野角視線方向などのパラメータにより画面上に表示するシーンを決定する。地形LOD制御部205はシーン制御部204で生成されたシーン情報に基づき、視点位置からの距離、即ち画面上に投影される大きさによって三次元地形データ保持部201に保持された三次元地形データから描画する三次元地形画像の密度を制御し、また、ブレイクライン情報保持部203に保持された重要地形情報、即ちブレイクライン情報を用いて、表示する頂点データを選択し描画する表示ポリゴンデータを生成する。
この地形LOD制御部205で生成されたポリゴンデータは三次元地形描画部206で地形画像として描画される。
【0016】
図2は三次元地形データの形式を説明するための図である。図中1から11は座標点を表し、実空間座標データを持つ。座標データは例えば緯度、経度と標高であったり、X,Y座標と高度情報の組合せであったりする。
一般にコンピュータグラフィックスでは、多角形平面の集合で三次元空間における立体を表現するが、多くの場合、多角形としては三角形(トライアングル)が用いられる。座標点1、2、3の3頂点で1つのポリゴン20が定義される。同じように座標点1,3,4で1ポリゴン、座標点4,3,10で1ポリゴンと定義してゆくことで地形を表現する。
【0017】
この時の三次元地形データ保持部201での三次元地形データの持ち方の一例を図3に示した。頂点バッファ100は、座標点の情報を保持している。インデックスバッファ101には、前述のポリゴンを構成する座標点の組をリストとして保持する。1つの座標点は複数のポリゴンで共有されている。単純なメッシュデータの場合に、端部は例外として、1つの頂点(座標点)は6つのポリゴンに使用されるが、TINデータ形式の場合には決まった値は無い。
【0018】
図4はこの発明の実施の形態1に係わるブレイクラインと地形データの関係を説明する図である。図中の30〜38で示される頂点間をつないだ直線が指定されたブレイクラインを表している。ブレイクライン情報保持部203は30,31と続くブレイクラインを三次元地形データ保持部201が持つ頂点バッファ100と関連つけて、頂点1、頂点4、頂点11と続く情報として保持する。図5にその関連つけた情報を表現する一例を示した。ブレイクラインリスト102は連続するブレイクラインのつながりをリスト状に管理し、また、複数のブレイクライン情報を管理できるようにする。
【0019】
この発明の実施の形態1に係わるLOD制御動作を説明するために、図6ではブレイクライン情報を用いない従来の頂点削減例を示した。例えば、白丸で表現されている頂点40、頂点42と頂点44が描画ポリゴン数を削減するために、頂点省略選択アルゴリズムによって選択され、省略される頂点となったとする。このような場合、頂点40と頂点42の省略では新たに辺41,辺43というポリゴン間のエッジが発生するが、この図の例では位置的に大きなずれは無い。省略する頂点を選択するアルゴリズムには、省略する頂点と省略後のポリゴン面との距離を評価する方法がとられることがあるが、そうした場合、頂点40と頂点42付近で頂点削減の影響は少ないと言える。
一方、頂点44では、本来情報として保存したいブレイクライン45が消滅し、辺46〜辺48の全く異なるエッジが発生する。このような場合、頂点省略による影響が画質に大きな影響を与える場合がある。例えば、道路や線路が曲がって表示されるといった現象を発生する。
【0020】
図7はブレイクライン情報を用いたLOD制御を説明する図である。頂点省略選択アルゴリズムによるLOD制御の省略頂点選択時に、ブレイクライン情報入力部202によって指定され、ブレイクライン情報保持部203に保持された、地形構造として重要なブレイクライン情報を使用して、重要な地形構造を保持しつつ、描画ポリゴン数を減らして高速表示を行う。図中に白丸で表した省略頂点により、全体のポリゴン数は大きく削減されているが、ブレイクライン情報保持部203に保持されたブレイクライン情報により辺30〜辺38のブレイクライン部分の頂点は省略せず、地形LOD制御部205がポリゴンデータを生成するとき、描画ポリゴン数削減の影響を受けないようにしている。
【0021】
以上のように、この発明の実施の形態1によれば視点位置に応じて、地形LOD制御部205で視点位置から遠い部分の描画ポリゴン数を削減するLOD制御処理において、ブレイクライン情報保持部203に保持されたブレイクライン情報を用いて、重要な地形構造を保存し、高精度な地形データ情報を表示しながら、表示処理を向上させることが可能となる。
【0022】
実施の形態2.
図8はこの発明の実施の形態2における三次元地形データ制御装置の構成を示す。この実施の形態は重要な地形構造を指定する情報として三次元地形データとは別のベクトル情報を用い、重要地形指示手段としてブレイクライン情報入力部202に代わりベクトル情報入力部207を設けた点にある。なお、以下の説明において、図1と同じ部分の説明は省略する。
【0023】
近年、地図、地形表示に関する情報は各種形式でデータベース化やファイル化され、種々の使用に供されている。ベクトル情報入力部207は、三次元地形データ読込部200で読み込まれた三次元地形データと同じ領域のベクトル情報を別なファイルから読み込み、重要な地形構造のベクトル情報をユーザが指定する。例えば道路、河川、海岸線、湖沼岸線などは頂点省略による影響が画質に大きな影響を与え、頂点省略によりこれらが例えば、図6のように曲がって表示されるといった現象を発生する。従ってこれらは重要な地形構造とし、これらのベクトル情報を、ベクトル情報入力部207で三次元地形データ制御装置で用いられる三次元地形データの座標系に合わせて変換する。ベクトル情報保持部208はベクトル情報入力部207で読み込まれ、三次元地形データの座標系に合わせて変換されたベクトル情報を保持する。形状保持領域判定部209ではベクトル情報から得られる座標近傍の空間を形状保持領域として認識し、問い合わせがあった頂点に対して、形状保持領域内にある場合は重要度が高いと判定し、判定結果を返す。
【0024】
地形LOD制御部205はシーン制御部204で生成されたシーン情報に基づき、視点位置からの距離、即ち画面上に投影される大きさによって三次元地形データ保持部201に保持された三次元地形データから描画する密度を制御し、省略対象とする頂点を選定する。選定された省略対象頂点を形状保持領域判定部209にその重要度を問合せ、返ってきた重要度情報から省略可能と判断できれば頂点省略を行い、表示する頂点データを定めて描画する表示ポリゴンデータを生成する。
【0025】
図9はこの発明の実施の形態2に係わるベクトル情報と、形状保持領域の概念を説明する図である。ベクトル情報100,101,102はベクトル情報入力部207によって指定されるものである。それぞれのベクトル情報に対して、三次元地形データの座標系で、ベクトル情報100に対しては領域110が形状保持領域である。ベクトル情報101に対しては領域111が、ベクトル情報102に対しては112がそれぞれ形状保持領域となる。図中に二重丸で表示した、これらの領域に含まれる頂点データ情報は重要度が高いと判定され、頂点省略されにくくなる。
なお、図9に示すベクトル情報100,101,102はユーザがベクトル情報入力部207から直接入力してもよい。
【0026】
以上のように、この発明の実施の形態2によれば視点位置に応じて、地形LOD制御部205で視点位置から遠い部分の描画ポリゴン数を削減するLOD制御処理において、重要地形情報にベクトル情報入力部207で入力したベクトル情報から得られる、形状保持領域情報を用いて、重要な地形構造を保存し、高精度な地形データ情報を表示しながら、表示性能を向上させることが可能となる。また、三次元地形データとは別のベクトル情報を用いているために、重要地形情報の入力が容易となる。
【産業上の利用可能性】
【0027】
この発明は、フライトシミュレーターやドライビングシミュレーターなどの各種シミュレーション機器、防災監視用の表示システム、コンピュータゲーム機器に適用されることで、適用された機器類はより現実的で正確な三次元地形表示を高速に行うことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】この発明の実施の形態1における三次元地形表示装置の構成図である。
【図2】この発明の実施の形態1における三次元地形データ形式の説明図である。
【図3】この発明の実施の形態1における三次元地形データ保持部の説明図である。
【図4】この発明の実施の形態1におけるブレイクライン情報の説明図である。
【図5】この発明の実施の形態1におけるブレイクライン情報保持部の説明図である。
【図6】この発明の実施の形態1における課題となる頂点削減例の説明図である。
【図7】この発明の実施の形態1におけるLOD制御の説明図である。
【図8】この発明の実施の形態2における三次元地形表示装置の構成例である。
【図9】この発明の実施の形態2におけるLOD制御の説明図である。
【符号の説明】
【0029】
200;地形データ読込部、201;地形データ保持部、202;ブレイクライン情報入力部、203;ブレイクライン情報保持部、204;シーン制御部、205;地形LOD制御部、206;三次元地形描画部、207;ベクトル情報入力部、208;ベクトル情報保持部、209:形状保持領域判定部。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
三次元地形データを読み込むための三次元地形データ読込部と、読み込んだ三次元地形データを保持する三次元地形データ保持部と、保持された三次元地形データから重要な地形構造部分を指定する重要地形指示手段と、指定された重要地形情報を保持する重要地形情報保持部と、視点位置、視線方向、画角により画面上に投影される表示シーンを制御するシーン制御部と、画面上に投影される大きさによって三次元地形データ保持部が保持する三次元地形データの描画する密度を制御し、ポリゴンを生成する地形LOD(Level Of Detail)制御部と、地形LOD制御部で生成されたポリゴンをコンピュータグラフィックス機能によって三次元地形に描画する三次元地形描画部とを備え、地形LOD制御部は、シーン制御部で決められた視点位置からの距離と、重要地形情報保持部に保持された重要地形情報を用いて、表示する三次元地形データの頂点データを選択し描画するポリゴンを生成する構成にされたことを特徴とする三次元地形データ制御装置。
【請求項2】
重要な地形構造部分として、三次元地形データの対応する頂点群で指定されるブレイクライン情報を用い、このブレイクライン情報を指定する頂点群を入力するブレイクライン情報入力部で重要地形指示手段が構成されることを特徴とする請求項1記載の三次元地形データ制御装置。
【請求項3】
重要地形指示手段は、三次元地形データとは別に入力されるベクトル情報から重要な地形構造部分を指定するベクトル情報入力部で構成され、重要地形情報保持部は、指定された重要な地形構造部分のベクトル情報を保持するベクトル情報保持部で構成され、更に重要な地形構造部分のベクトルで指定される三次元空間内の位置の近傍領域にある頂点について選択優先度を高くする形状保持領域判定部を備えることを特徴とする請求項1記載の三次元地形データ制御装置。
【請求項4】
三次元地形データ読込部で三次元地形データを読み込む読み込み工程と、読み込んだ三次元地形データを三次元地形データ保持部に保持する保持工程と、保持された三次元地形データから重要な地形構造部分を指定する重要地形指示工程と、指定された重要地形情報を重要地形情報保持部に保持する重要地形情報保持工程と、視点位置、視線方向、画角により画面上に投影される表示シーンを制御するシーン制御工程と、画面上に投影される大きさによって描画する三次元地形データ保持部の三次元地形データの密度を制御する地形LOD(Level Of Detail)制御工程と、地形LOD制御工程で生成されたポリゴンをコンピュータグラフィックス機能によって三次元地形に描画する三次元地形描画工程とを備え、地形LOD制御工程では、シーン制御工程で決められた視点位置からの距離と、重要地形情報保持部に保持された重要地形情報を用いて、表示する頂点データを選択し描画するポリゴンを生成する三次元地形データ制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−41692(P2007−41692A)
【公開日】平成19年2月15日(2007.2.15)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−222935(P2005−222935)
【出願日】平成17年8月1日(2005.8.1)
【出願人】(000006013)三菱電機株式会社 (33,312)
【Fターム(参考)】