説明

三環式抗菌剤

本発明は、式(I)(式中、UはCH又はNを表し;WはCH又はNを表し;Rは、アルコキシ、ハロゲン又はCNを表し;環Aは、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBはCHを表すか;又は環Aは、下記の基:式(II)(式中、Rは、H、F又はヒドロキシメチルを表す。)から選択され、かつBは存在せず;Gは、−CH=CH−E、式(III)及び式(IV)(式中、Y、Y及びZは独立にCH又はNを表し;Qは、O又はSを表し;そしてEは、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである。)から成る群より選択される基を表す。)の抗菌化合物、及びそのような化合物の薬学的に許容される塩に関する。
【化1】

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、新規なジヒドロフロキノリン及びジヒドロフロナフチリジン抗生物質誘導体、それらを含有する医薬抗菌組成物、及び感染症(例、細菌感染症)の治療のための医薬の製造におけるこれらの化合物の使用に関する。これらの化合物は、中でもグラム陽性及びグラム陰性、好気性及び嫌気性菌、並びにマイコバクテリアを含む多様なヒト及び動物の病原体に対して有効な、有用な抗菌剤である。
【背景技術】
【0002】
抗生剤の広範な使用は、微生物に対して選択的進化圧を与え、遺伝子ベースの耐性機構を生じてきた。現代の医療及び社会経済的挙動は、例えば人工関節内で、病原菌の遅延した増殖状態を形成し、また例えば免疫障害を有する患者における長期間宿主保有の支持により、耐性の発達の問題を悪化させている。
【0003】
病院の環境では、主な感染源である、益々多数のStaphylococcus aureus、Streptococcus pneumonia、Enterococcus spp.、及びPseudomonas aeruginosa株が多剤耐性となっており、従って治療が不可能ではなくとも困難である:
−S.aureusは、β−ラクタム、キノロン、及び現在はバンコマイシンにも耐性である;
−S.pneumoniaeは、ペニシリン又はキノロン抗生物質、及び新しいマクロライドに対してさえも、耐性となっている;
−Enteroccocciは、キノロン及びバンコマイシンに耐性であり、β−ラクタム抗生物質は、これらの株に対して全く効果を有さなかった;
−Enterobacteriaceaは、セファロスポリン及びキノロン耐性である;
−P.aeruginosaは、β−ラクタム及びキノロン耐性である。
【0004】
さらに、現在使用されている抗生剤を用いた治療中に選択されたAcinetobacter spp.、Burkholderia spp. Stenotrophomonas maltophilia又はClostridium difficileのような新たに出現した生物が、実際に病院環境内で問題となっている。
【0005】
加えて、持続性感染症の原因となる微生物は、消化性潰瘍又は心疾病のような重篤な慢性疾病の原因物質又は補助因子として益々認識されている。
【0006】
2−(アミノメチル)−モルホリン−4−イルエチル−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第2004/035569号、国際公開公報第2006/014580号、国際公開公報第2006/021448号及び国際公開公報第2008/006648号より、抗菌剤として知られている。
【0007】
3−(アミノメチル)−ピロリジン−1−イルエチル−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第2006/002047号及び国際公開公報第2008/006648号より、抗菌剤として知られている。
【0008】
3−(アミノメチル)−ピペリジン−1−イルエチル−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第2004/035569号、国際公開公報第2006/014580号及び国際公開公報第2006/021448号より、抗菌剤として知られている。
【0009】
4−アミノ−ピペリジン−1−イルエチル−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第01/07432号、国際公開公報第01/07433号、国際公開公報第02/08224号、国際公開公報第02/24684号、国際公開公報第02/056882号、国際公開公報第2003/064421号、国際公開公報第2004/002490号、国際公開公報第2004/058144号、国際公開公報第2006/046552号、国際公開公報第2006/134378号、国際公開公報第2007/042325号、国際公開公報第2007/118130号及び国際公開公報第2008/006648号より、抗菌剤として知られている。
【0010】
8−エチル−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ(8−ethyl−8−aza−bicyclo[3.2.1]oct−3−ylamino)−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第2004/035569号及び国際公開公報第2006/021448より、抗菌剤として知られている。
【0011】
さらに、3−エチル−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ(3−ethyl−3−aza−bicyclo[3.1.0]hex−6−ylamino)−由来の部分を含む特定のヘテロシクリル化合物が、国際公開公報第2006/010040号及び国際公開公報第2006/032466号より、抗菌剤として知られている。
【発明の概要】
【課題を解決するための手段】
【0012】
本発明の種々の態様を以下に示す:
1) 本発明の第一の態様は、式(I)の化合物に関する。
【0013】
【化1】

【0014】
式中、
Uは、CH又はNを表し;
Wは、CH又はNを表し;
は、アルコキシ、ハロゲン又はCN(特に、アルコキシ又はハロゲン)を表し;
環Aは、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBはCHを表すか;又は環Aは、下記の基、A、A及びAから成る群より選択され:
【0015】
【化2】

【0016】
(式中、Rは、H、F又はヒドロキシメチル,を表す。)、かつBは存在せず;
Gは、
【0017】
【化3】

【0018】
(式中、Y、Y及びZは独立にCH又はNを表し(そして特に、式中、ZはCH又はNを表し、かつY、Y及びYはそれぞれCHを表すか、又は、Y及びYはそれぞれCHを表し、かつYはNを表すか、又は、YはNを表し、YはCH又はNを表し、かつYはCHを表すか、又は、Y及びYはそれぞれCHを表し、かつYはNを表し);
Qは、O又はSを表し;そして
Eは、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである。)から成る群より選択される基を表す。
【0019】
以下の段落では、本発明の化合物の種々の化学的部分の定義をしており、他の表現によりなされた定義が、より広い又はより狭い定義を与えない限り、当該定義は、本明細書及び請求項を通じて、一律に適用される。
【0020】
本特許出願において、波線によって中断された結合は、記載された基の結合点を示す。例えば、下記の基
【0021】
【化4】

【0022】
は、4H−ベンゾ[1,4]チアジン−3−オン−6−イル又は3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル基である。
【0023】
「ハロゲン」という用語は、フッ素、塩素、臭素又はヨウ素を、特に、フッ素、塩素又は臭素を、好ましくは、フッ素又は塩素を、もっとも好ましくはフッ素を意味する。
【0024】
「アルキル」という用語は、単独の場合も、又は組み合わされて使用されている場合も、1〜4個の炭素原子を含む直鎖又は分岐鎖アルキル基を意味する。「(C−C)アルキル」という用語(x及びyは、それぞれ整数である。)は、x〜y個の炭素原子を含む、本明細書で定義したアルキル基を意味する。例えば、(C−C)アルキル基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルキル基の代表的な例には、メチル、エチル、n−プロピル、イソ−プロピル、n−ブチル、イソ−ブチル、sec−ブチル及びtert−ブチルが含まれる。好ましくは、メチル、エチル、n−プロピル及びイソ−プロピルである。最も好ましくは、メチルである。
【0025】
「アルコキシ」という用語は、単独の場合も、又は組み合わされて使用されている場合も、アルキル基が本明細書において定義した通りであるアルキル−O−基を意味する。「(C−C)アルコキシ」という用語(x及びyはそれぞれ整数である。)は、x〜y個の炭素原子を含む、本明細書において定義した通りのアルコキシ基を意味する。例えば、(C−C)アルコキシ基は、1〜4個の炭素原子を含む。アルコキシ基の代表的な例には、メトキシ、エトキシ、n−プロポキシ、イソ−プロポキシ、n−ブトキシ、イソ−ブトキシ、sec−ブトキシ及びtert−ブトキシが含まれる。好ましくは、エトキシ又はメトキシである。最も好ましくは、メトキシである。
【0026】
Gが基「−CH=CH−E」を表す場合には、当該基の二重結合は、Z−若しくはE−配置、又はE及びZの混合で存在してもよく、好ましくは、二重結合はE−配置である。基「−CH=CH−E」を表すGにおいて使用される基Eは、好ましくは、2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲン(特に、フッ素)である。「−CH=CH−E」を表す基Gの例は、2−(2,5−ジフルオロフェニル)−エテニル(特に、(E)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−エテニル)である。
【0027】
Gが、態様1)に従う式(I)について定義した基
【0028】
【化5】

【0029】
を表す場合には、そのような基の例は、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルである。
【0030】
Gが、態様1)に従う式(I)について定義した基
【0031】
【化6】

【0032】
を表す場合には、そのような基の例は、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イルである。
【0033】
「環Aが、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBがCHを表す」場合においては、そのような基−A−B−は:
【0034】
【化7】

【0035】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合(a bond)を示す。)である。好ましくは、当該基−A−B−は、この場合、
【0036】
【化8】

【0037】
である。
【0038】
亜態様において、上記基の環Aのキラル中心は、絶対(R)−配置にある。別の亜態様において、上記基の環Aのキラル中心は、絶対(S)−配置にある。
【0039】
「環Aが基A
【0040】
【化9】

【0041】
(式中、RはHを表し、かつBは存在しない。)を表す」場合には、そのような基−A−B−は、ピペリジン−1,4−ジイル基である:
【0042】
【化10】

【0043】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)。
【0044】
「環Aが基A
【0045】
【化11】

【0046】
(式中、Rは、F又はヒドロキシメチルを表し、かつBは存在しない。)を表す」場合には、そのような基−A−B−は、それぞれ、下記の3−フルオロ−ピペリジン−1,4−ジイル又は3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1,4−ジイル基である:
【0047】
【化12】

【0048】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示し、かつ、フッ素又はヒドロキシメチル基を保持する炭素は、絶対(S)−配置にあっても、絶対(R)−配置にあってもよい。)
「環Aが、基A
【0049】
【化13】

【0050】
(式中、Rは、F又はヒドロキシメチルを表し、かつBは存在しない。)を表す」場合には、基−A−B−は、好ましくは、その立体化学が下記のようである:
【0051】
【化14】

【0052】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)、すなわち、基Rと−NH−CH−Gが相対的シス配置にある。
【0053】
「環Aが、基A
【0054】
【化15】

【0055】
を表し、かつBが存在しない」場合には、そのような基−A−B−は、8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクタン−3,8−ジイル基である:
【0056】
【化16】

【0057】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)。
【0058】
「環Aが、基A
【0059】
【化17】

【0060】
を表し、かつBが存在しない」場合には、そのような基−A−B−は、3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘキサン−3,6−ジイル基である:
【0061】
【化18】

【0062】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)。
【0063】
本発明のさらなる態様を以下に記載する。
【0064】
2) 特に、本発明は、式(I)の化合物でもある、上記態様1)に記載した式(I)の化合物に関する。
【0065】
【化19】

【0066】
式中、
UはNを表し;
Wは、CH又はNを表し;
は、(C−C)アルコキシ又はCNを表し;
環Aは、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBはCHを表すか;又は環Aは、ピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBは存在せず;
Gは、
【0067】
【化20】

【0068】
(Y、Y及びZは、独立にCH又はNを表し;
Qは、O又はSを表し;そして
Eは、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである。)から成る群より選択される基を表す。
【0069】
態様2)において、Gが基「−CH=CH−E」を表す場合には、当該基の二重結合は、Z−若しくはE−配置、又はE及びZの混合で存在してもよく、好ましくは、二重結合は、E−配置である。基「−CH=CH−E」を表すGにおいて使用される基Eは、好ましくは、2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲン(特に、フッ素)である。「−CH=CH−E」を表すそのような基Gの例は、2−(2,5−ジフルオロフェニル)−エテニル(特に、(E)−2−(2,5−ジフルオロフェニル)−エテニル)である。
【0070】
態様2)において、Gが、態様1)に従う式(I)について定義した基
【0071】
【化21】

【0072】
を表す場合には、そのような基の例は、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルである。
【0073】
態様2)において、Gが、態様1)に従う式(I)について定義した基
【0074】
【化22】

【0075】
を表す場合には、そのような基の例は、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イルである。
【0076】
態様2)において、「環Aが、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し;かつBがCHを表す」場合には、そのような基−A−B−は:
【0077】
【化23】

【0078】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)である。この場合、当該基−A−B−は、特に
【0079】
【化24】

【0080】
である。
【0081】
態様2)の亜態様において、上記基の環Aのキラル中心は、絶対(R)−配置にある。態様2)の別の亜態様において、上記基の環Aのキラル中心は、絶対(S)−配置にある。
【0082】
態様2)において、「環Aがピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBが存在しない」場合には、そのような基−A−B−は、ピペリジン−1,4−ジイル基である:
【0083】
【化25】

【0084】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)。
【0085】
3) 本発明のさらなる態様は、8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル基の9位の立体中心又は1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル基の1位の立体中心が、(R)−配置にある、態様1)又は2)に従う化合物に関する:
【0086】
【化26】

【0087】
4) 本発明のさらなる態様は、8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル基の9位の立体中心又は1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル基の1位の立体中心が、(S)−配置にある、態様1)又は2)に従う化合物に関する:
【0088】
【化27】

【0089】
5) 本発明のさらなる態様は、WがNである、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0090】
6) 本発明のさらなる態様は、WがCHである、態様1)〜4)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0091】
7) 本発明のさらなる態様は、Rが、アルコキシ又はハロゲン(特に、メトキシ又はフッ素)を表す、態様1)、又は態様3)〜6)と組み合わせた態様1)に従う化合物に関する。
【0092】
8) 本発明のさらなる態様は、Rがアルコキシ(特に、メトキシ)を表す、態様1)〜7)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0093】
9) 本発明のさらなる態様は、環Aが、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBがCHを表す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0094】
10) 本発明のさらなる態様は、環Aが、下記の基A、A及びA
【0095】
【化28】

【0096】
(式中、Rは、H、F又はヒドロキシメチル(そして特に、H)を表し、かつBは存在しない。)から成る群より選択される、態様1)、又は態様3)〜8)と組み合わせた態様1)に従う化合物に関する。
【0097】
11) 態様10)の変形によれば、態様10)に従う化合物は、環Aが基Aであり、式中、RはH、F又はヒドロキシメチル(そして特にH)を表し、かつBは存在せず、RがF又はヒドロキシメチルを表す場合には、基Aは、好ましくは、その立体化学が下記のようである:
【0098】
【化29】

【0099】
(式中、アスタリスクは、式(I)の化合物の−NH−CH−G基に結合する結合を示す。)、すなわち、基R及び−NH−CH−Gが、相対的シス配置を有するような化合物である。
【0100】
12) 態様10)の別の変形によれば、態様10)に従う化合物は、環Aが基Aであり、かつBが存在しなような化合物である。
【0101】
13) 態様10)のさらに別の変形によれば、態様10)に従う化合物は、環Aが基Aであり、かつBが存在しないような化合物である。
【0102】
14) 本発明のさらなる態様は
−環Aがピロリジン−1,3−ジイル基を表し、かつBがCHを表すか;又は
−環Aがピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBが存在しない、
態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0103】
15) 本発明のさらなる態様は、環Aがピロリジン−1,3−ジイル基を表し、かつBがCHを表す、態様1)〜8)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0104】
16) 本発明のさらなる態様は、環Aがピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBが存在しない、態様1)〜8)、10)及び11)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0105】
17) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0106】
【化30】

【0107】
(式中、Y、Y及びZは、独立にCH又はNを表し(そして特に、式中、ZはCH又はNを表し、かつY、Y及びYはそれぞれCHを表すか、又は、Y及びYは、それぞれCHを表し、かつYはNを表すか、又は、YはNを表し、YはCH又はNを表し、かつYはCHを表すか、又は、Y及びYは、それぞれCHを表し、かつYはNを表す。);そして
Qは、O又はSである。)、から成る群より選択される基を表す、態様1)〜16)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0108】
18) 本発明のさらなる態様は、Gが、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル、6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イルから成る群より選択される基を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0109】
19) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0110】
【化31】

【0111】
(Y、Y及びYは、独立にCH又はNを表す(そして特に、式中、Y、Y及びYは、それぞれCHを表すか、又は、Y及びYは、それぞれCHを表し、かつYはNを表すか、又は、YはNを表し、YはCH又はNを表し、かつYはCHを表すか、又は、Y及びYは、それぞれCHを表し、かつYはNを表す。))を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0112】
20) 本発明のさらなる態様は、Gが、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルから成る群より選択される基を表す、態様1)〜19)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0113】
21) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0114】
【化32】

【0115】
(式中、ZはCH又はNを表し、かつQはO又はSを表す。)を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0116】
22) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0117】
【化33】

【0118】
(式中、ZはCHを表す。)を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0119】
23) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0120】
【化34】

【0121】
(ZはNを表す。)を表す、態様1)〜17)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0122】
24) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0123】
【化35】

【0124】
(式中、QはSを表す。)を表す、態様1)〜17)、22)及び23)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0125】
25) 本発明のさらなる態様は、Gが、
【0126】
【化36】

【0127】
(式中、QはOを表す。)を表す、態様1)〜14)、22)及び23)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0128】
26) 本発明のさらなる態様は、Gが、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イルから成る群より選択される基を表す、態様1)〜18)及び21)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0129】
27) 本発明のさらなる態様は、Gが−CH=CH−Eを表し、かつEが、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである、態様1)〜16)のいずれ1つに記載の化合物に関する。
【0130】
28) 本発明のさらなる態様は、Eが、2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基が、それぞれ独立にハロゲン(特に、フッ素)であり、そして特に、Eが2,5−ジフルオロ−フェニルを表す、態様1)〜16)又は27)のいずれか1つに従う化合物に関する。
【0131】
29) 本発明のさらなる態様は、UがCHを表す、態様1)、又は態様3)〜28)と組み合わせた態様1)に従う化合物に関する。
【0132】
30) 本発明のさらなる態様は、UがNを表す、態様1)、又は態様3)〜28)と組み合わせた態様1)に従う化合物に関する。
【0133】
31) 本発明の、なおさらなる態様は、U及びWの1つがCH又はNを表し、かつ他方がNを表す(すなわち、UがCHを表しかつWがNを表し、UがNを表しかつWがCHを表し、又はUとWのそれぞれがNを表す)、態様1)、又は態様3)〜28)と組み合わせた態様1)に従う化合物に関する。
【0134】
32) 本発明の、なおさらなる態様は、UがCHを表し、かつWがNを表す、態様31)に従う化合物に関する。
【0135】
33) 本発明の、なおさらなる態様は、UがNを表し、かつWがCHを表す、態様31)に従う化合物に関する。
【0136】
34) 本発明の、なおさらなる態様は、U及びWのそれぞれがNを表す、態様31)に従う化合物に関する。
【0137】
35) 態様1)又は2)に従う、式(I)の好ましい化合物は、以下の化合物から成る群より選択される:
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン(そして特に、(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン);
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;及び
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン;
ここで、上記の化合物の8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル又は1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル部分は、絶対(R)配置にあっても、(S)配置にあってもよい。
【0138】
36) さらに、態様1)に従う、式(I)の好ましい化合物は、以下の化合物から成る群より選択される:
6−{[1−((1R)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−((1S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3−exo)−8−((8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン;
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン;
6−{[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−({[(2S)−4−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−({[(2S)−4−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(2S)−4−((8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イル]−アミン;
6−{[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−(8−フルオロ−1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(3R,4S)−[4−[(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−アミノ]−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;及び
[4−[(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−アミノ]−1−((S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール;
ここで、特に記載がない場合は、上記の化合物の8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル、1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル又は1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル部分は、絶対(R)配置にあっても、(S)配置にあってもよい。
【0139】
37) 本発明はさらに、態様35)に挙げた化合物及び態様36)に挙げた化合物から成る群より選択される、態様1)に定義した式(I)の化合物に関する。
【0140】
態様1)に従う式(I)の化合物は、1又は2以上の不斉炭素原子などの、1又は2以上のキラル又は不斉中心を含んでいてもよい。従って、式(I)の化合物は、立体異性体の混合物として、又は好ましくは純粋な立体異性体として存在してもよい。立体異性体の混合物は当業者に知られた方法で分離してもよい。
【0141】
本発明はまた、態様1)に従う式(I)の化合物の薬学的に許容される塩及び組成物若しくは製剤にも関する。
【0142】
態様1)〜37)のいずれか1つに従う式(I)の化合物に対するいかなる言及も、適宜かつ好都合に、そのような化合物の塩(特に、薬学的に許容される塩)にも言及しているものと理解されるべきである。
【0143】
「薬学的に許容される塩」という用語は、無毒性の無機若しくは有機酸及び/又は塩基付加塩を意味する。「Salt selection for basic drugs」、Int.J.Pharm.(1986)、33、201−217を参照してもよい。
【0144】
本発明の医薬組成物は、活性薬剤として態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物(又はこれらの薬学的に許容される塩)の少なくとも一つと、任意に担体及び/又は希釈剤及び/又はアジュバントとを含み、さらなる公知の抗生物質を含んでいてもよい。
【0145】
上記のように、態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物、それらの塩及びその製剤を含む治療上有用な薬剤もまた、本発明の範囲に含まれる。
【0146】
態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物及びこれらの化合物の薬学的に許容される塩は、医薬として、例えば経腸又は非経口投与のための医薬組成物の形態で使用することができる。
【0147】
医薬組成物の製造は、いずれの当業者によく知られた様式で(例えば、Remington、The Science and Practice of Pharmacy、21st Edition(2005)、Part 5、「Pharmaceutical Manufacturing」[published by Lippincott Williams & Wilkins]を参照されたい。)、記述された式Iの化合物又はこれらの薬学的に許容される塩を、任意にその他の治療的に有益な物質と組み合わせて、適切な無毒の不活性な薬学的に許容される固体又は液体の担体材料及び必要に応じて、通常の薬学的アジュバントと共に、製剤投与形態とすることにより遂行することができる。
【0148】
態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物は、ヒト及び動物医療における、化学療法に有効な化合物として、及び無機及び有機素材、特にすべてのタイプの有機素材、例えばポリマー、滑沢剤、塗料、繊維、皮革、紙及び木材の保存のための物質としての使用に適切である。
【0149】
本発明のこれらの化合物は、特に細菌及び細菌様生物に対して活性である。従って、それらは、ヒト及び動物における、Streptococcus pneumoniae、Haemophilus influenzae、Moraxella catarrhalis、Staphylococcus aureus、Enterococcus faecalis、E.faecium、E.casseliflavus、S.epidermidis、S.haemolyticus、又はPeptostreptococcus spp.による感染に関連した肺炎、中耳炎、副鼻腔炎、気管支炎、扁桃炎、及び乳突炎;Streptococcus pyogenes、Groups C及びG streptococci、Corynebacterium diphtheriae、又はActinobacillus haemolyticumによる感染に関連した咽頭炎、リウマチ熱、及び糸球体腎炎;Mycoplasma pneumoniae、Legionella pneumophila、Streptococcus pneumoniae、Haemophilus influenzae、又はChlamydia pneumoniaeによる感染に関連した気道感染症;例えば非限定的にβ−ラクタム、バンコマイシン、アミノグリコシド、キノロン、クロランフェニコール、テトラサイクリン及びマクロライド等の公知の抗菌剤に耐性の株を含む、S.aureus、S.haemolyticus、E.faecalis、E.faecium、E.duransを原因とする心内膜炎及び骨髄炎を含む血液及び組織感染;Staphylococcus aureus、コアグラーゼ陰性staphylococci(即ち、S.epidermidis、S.haemolyticus等)、Streptococcus pyogenes、Streptococcus agalactiae、Streptococcal群C−F(minute colony streptococci)、viridans streptococci、Corynebacterium minutissimum、Clostridium spp.、又はBartonella henselaeによる感染に関連した非併発性皮膚及び軟組織感染症及び膿瘍、並びに産褥熱;Staphylococcus aureus、コアグラーゼ陰性staphylococcal種、又はEnterococcus spp.による感染に関連した非併発性急性尿路感染症;尿道炎及び子宮頚管炎;Chlamydia trachomatis、Haemophilus ducreyi、Treponema pallidum、Ureaplasma Urealyticum、又はNeiserria gonorrhoeaeによる感染に関連した性感染症;S.aureusによる感染に関連した毒素疾患(食中毒及び毒素ショック症候群)、又はA、B、及びC群streptococci;Helicobacter pyloriによる感染に関連した潰瘍;Borrelia recurrentisによる感染に関連した全身性熱性症候群;Borrelia burgdorferiによる感染に関連したライム病;Chlamydia trachomatis、Neisseria gonorrhoeae、S.aureus、S.pneumoniae、S.pyogenes、H.influenzae、又はListeria spp.による感染に関連した結膜炎、角膜炎、及び涙嚢炎;Mycobacterium avium、又はMycobacterium intracellulareによる感染に関連した播種性鳥型結核菌複合体(MAC)病;Mycobacterium tuberculosis、M.leprae、M.paratuberculosis、M.kansasii、又はM.cheloneiを原因とする感染症;Campylobacter jejuniによる感染に関連した胃腸炎;Cryptosporidium spp.による感染に関連した消化管内原虫;viridans streptococciによる感染に関連した歯性感染症;Bordetella pertussisによる感染に関連した持続性の咳;Clostridium perfringens又はBacteroides spp.による感染に関連したガス壊疽;並びにHelicobacter pylori又はChlamydia pneumoniaeによる感染に関連したアテローム性動脈硬化症又は心血管系疾病を含む、これら病原体を原因とする局所及び全身感染症、並びに細菌感染症に関連した疾患の予防及び化学療法に特に適切である。
【0150】
態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物は、さらに、例えばE.coli、Klebsiella pneumoniae及び他のEnterobacteriaceae、Acinetobacter spp.、Stenothrophomonas maltophilia、Neisseria meningitidis、Bacillus cereus、Bacillus anthracis、Clostridium difficile、Corynebacterium spp.、Propionibacterium acnes並びにbacteroide spp等の細菌により仲介される感染症の治療のための医薬の製造に有用である。
【0151】
態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物は、さらに、Plasmodium malaria、Plasmodium falciparum、Toxoplasma gondii、Pneumocystis carinii、Trypanosoma brucei及びLeishmania sppを原因とする原虫感染症の治療に有用である。
【0152】
上記した病原体のリストは、単なる例として解釈するべきであり、限定を意図するものでは全くない。
【0153】
従って、本発明の一側面は、態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩の、細菌感染の予防又は治療のための医薬の製造のための使用に関する。本発明の別の側面は、細菌感染の予防又は治療のための、態様1)〜37)の1つに従う式(I)化合物、又はこれらの薬学的に許容される塩に関する。
【0154】
従って、態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩は、以下からなる群より選択される細菌感染症の予防又は治療のための医薬の製造のために使用してもよく、そしてそのような細菌感染症の予防又は治療に適切である:気道感染、中耳炎、髄膜炎、皮膚軟組織感染(複雑性であるか、非複雑性であるかを問わない。)、(院内感染性肺炎を含む)肺炎、菌血症、心内膜炎、腹腔内感染症、消化器系感染症、Clostridium difficile感染症、尿路感染症、性感染症、異物感染症、骨髄炎、ライム病、局所感染症、眼感染症、結核及び熱帯病(例えば、マラリア)。そして、特に、以下からなる群より選択される細菌感染症の予防又は治療のための医薬の製造のために使用してもよく、そしてそのような細菌感染症の予防又は治療に適切である:気道感染、中耳炎、髄膜炎、皮膚軟組織感染(複雑性であるか、非複雑性であるかを問わない。)、(院内感染性肺炎を含む)肺炎及び菌血症。
【0155】
ヒトと同様、細菌感染症は、態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物(又はこれらの薬学的に許容される塩)を用いて、豚、反芻動物、馬、犬、猫及び家禽のような他の種においても治療し得る。
【0156】
本発明の別の側面は、薬学的に活性な量の態様1)〜37)の1つに従う式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を患者に投与することを含む、患者における細菌感染症の予防又は治療方法に関する。
【0157】
さらに、態様1)〜50)の1つに従う式(I)の化合物は、例えば外科器具、カテーテル及び人工インプラントから病原菌及び細菌を除去し、又は部屋若しくは領域を無菌にするための、清浄目的に使用することもできる。その目的のために、式Iの化合物を、溶液中又はスプレー製剤中に含有させることができる。
【0158】
化合物、塩、医薬組成物、疾病等について複数形が使用される場合は、単数の化合物、塩、疾病等をも意味することが意図されている。
【0159】
温度に関して使用されていない場合には、数値「X」の前に置かれる「約」という用語は、本出願において、X−10%XからX+10%Xの間、好ましくはX−5%XからX+5%Xの間を表す。温度の特定の場合には、温度「Y」の前に置かれる「約」(又はその代わりの「付近」)の用語は、この出願において、Y−10℃からY+10℃の間、好ましくはY−5℃からY+5℃の間を表す。さらに、ここで使用される「室温」(rt)という用語は、25℃の温度を意味する。
【0160】
式(I)の化合物は、下記の手順を用いて、本発明に従って製造することができる。
【0161】
式(I)の化合物の製造
略語
明細書及び実施例を通して、以下の略語が使われる:
Ac アセチル(OAc=アセトキシにおけるように)
AcOH 酢酸
Alloc アリルオキシカルボニル
aq. 水性
Boc tert−ブトキシカルボニル
t−Bu tert−ブチル
Cbz ベンジルオキシカルボニル
CC シリカゲル上のフラッシュカラムクロマトグラフィー
DCE 1,2−ジクロロエタン
DCM ジクロロメタン
DIBAH 水素化ジイソブチルアルミニウム
DMAP 4−ジメチルアミノピリジン
DMF N,N−ジメチルホルムアミド
DMSO ジメチルスルホキシド
EA 酢酸エチル
ESI 電子スプレーイオン化
eq. 当量
エーテル ジエチルエーテル
Et エチル
EtOH エタノール
Fmoc 9−フルオレニルメトキシカルボニル
Hept ヘプタン
Hex ヘキサン
Me メチル
MeCN アセトニトリル
MeOH メタノール
m.p. 融点
MS 質量分析法
Ms メタンスルホニル、メシル
org. 有機
Pd/C 木炭上パラジウム
Ph フェニル
rac. ラセミ
rt 室温
sat. 飽和した
t−BuOK カリウムtert−ブトキシド
TEA トリエチルアミン
Tf トリフルオロメタンスルホニル、トリフリル
TFA トリフルオロ酢酸
THF テトラヒドロフラン
TMG 1,1,3,3−テトラメチルグアニジン
Ts パラ−トルエンスルホニル、トシル
p−TsCl パラ−トルエンスルホニルクロリド
【0162】
一般的反応技術:
一般的反応技術1:アミン保護:
アミンは、通常、Alloc、Cbz、Boc又はFmocのようなカーバメートとして保護される。これらは、アミンを、NaOH、TEA、DMAP又はイミダゾール等の塩基の存在下、クロロギ酸アリル若しくはベンジル、二炭酸ジ−tert−ブチル又はFmoc−Clと反応させることにより得られる。これらはまた、NaCO又はTEA等の塩基の存在下における、臭化又は塩化ベンジルとの反応により、N−ベンジル誘導体として保護することもできる。あるいは、N−ベンジル誘導体は、ベンズアルデヒド及びNaBH、NaBHCN又はNaBH(OAc)等のボロヒドリド試薬の存在下、EtOH等の溶媒中において、還元的アミノ化を通じて得ることができる。他のアミン保護基を導入するさらなる戦略は、Protecting groups in Organic Synthesis、3rdEd(1999)、494−653;T.W.Greene、P.G.M.Wuts;(出版社:John Wiley and Sons、Inc.、New York、N.Y.)に記載されている。
【0163】
一般反応技術2:還元的アミノ化
アミンとアルデヒド又はケトンとの反応は、生成した水を、物理的又は化学的手段(例えば、溶媒−水共沸混合物の蒸留、又はモレキュラー・シーヴ、MgSO又はNaSO等の乾燥剤の存在)にて除去できる溶媒系内で行われる。そのような溶媒の代表は、トルエン、Hex、THF、DCM若しくはDCE、又はMeOH−DCE等の溶媒の混合物である。反応は、微量の酸(通常、AcOH)により触媒することができる。中間体イミンは、適切な還元剤(例えば、NaBH、NaBHCN,又はNaBH(OAc)で、又はPd/C等の貴触媒上での水素化を通じて還元される。反応は、−10℃と110℃の間、好ましくは0℃と60℃の間にて行われる。反応はまた、ワンポットで行うこともできる。反応はまた、MeOH又は水等のプロトン性溶媒中で、ピコリン−ボラン錯体の存在下で行うこともできる(Tetrahedron(2004)、60、7899−7906)。
【0164】
一般的反応技術3:アルキル化
アミン誘導体を、KCO等の無機塩基又はTEA等の有機塩基の存在下、THF等の溶媒中、0℃と+80℃の間で、式G−CHXの化合物(式中、XはMs−O−、Tf−O−、Ts−O−、Cl、Br又はIを表す。)、又はアリルハロゲン化物と反応させる。さらなる詳細は、Comprehensive Organic Transformations。A guide to Functional Group Preparations;2nd Edition、R.C.Larock、Wiley−VC;New York、Chichester、Weinheim、Brisbane、Singapore、Toronto、(1999)。Section アミンs、p.779に記載されている。
【0165】
一般的反応技術4:エステルの、対応するアルコールへの還元:
エステルは、Comprehensive Organic Transformations A guide to Functional Group Preparations 、2nd Ed.、Wiley、New York、Chichester、Weinheim、Brisbane、Singapore、Toronto(1999)、Section Alcohol and Phenols;p.1114〜1120においてLarock、R.C.により概説されているように、種々の還元剤を用いて対応するアルコールへ還元することができる。これらの中で、LiAlH又はDIBAHが最も好ましい。
【0166】
一般的反応技術5:アミノ脱保護:
ベンジルカーバメートは、貴金属触媒(例えば、Pd/C又はPd(OH)/C)上での水素化分解により、脱保護される。Boc基は、HCl等の酸性条件下で、MeOH又はジオキサン等の有機溶媒中、又はTFAニート、若しくはDCM等の溶媒で希釈したTFA中で、除去することができる。アミン保護基を除くための、さらなる一般的方法は、Protecting Groups in Organic Synthesis、3rd Ed(1999)、494−653;T.W.Greene、P.G.M.Wuts;(出版社:John Wiley and Sons、Inc.、New York、N.Y.)に記載されている。
【0167】
一般的反応技術6:アルデヒドの対応するアルコールへの還元:
アルデヒドは、Comprehensive Organic Transformations A guide to Functional Group Preparations、2nd Ed.、Wiley、New York、Chichester、Weinheim、Brisbane、Singapore、Toronto(1999)、Section Alcohol and Phenols;p.1075〜1110においてLarock、R.C.により概説されているように、種々の還元剤を用いて、対応するアルコールに還元することができる。これらの中で、LiAlH及びNaBHが最も好ましい。
【0168】
一般的反応技術7:アルコールの活性化:
アルコールを、TEA等の塩基の存在下、ピリジン、THF又はDCM等の乾燥非プロトン性溶媒中、−30℃と+50℃の間にて、Ms−Cl、Tf−Cl又はTs−Clと反応させる。トリフルオロメタンスルフォネート又はメタンスルフォネートの場合には、TfO又はMsOを用いることもできる。これらのスルフォネートは、アセトン中、+40℃と+80℃の間にて、NaIと反応させることができ、対応するヨウ化誘導体を与える。
【0169】
一般的反応技術8:アルコールのアルデヒドへの酸化:
アルコールは、それぞれSwern(D.Swernら、J.Org.Chem.(1978)、43、2480−2482を見よ。)又はDess Martin(D.B.Dess及びJ.C.Martin、J.Org.Chem.(1983)、48、4155を見よ。)条件下での酸化を通じて、対応するアルデヒドに変換することができる。あるいは、エステルは、DIBAH等のバルキーなヒドリド試薬を用いた、制御した還元により、対応するアルデヒドに変換することができる。
【0170】
一般的製造方法:
式(I)の化合物は、下記の方法により、実施例に記載された方法により、又は類似の方法により製造することができる。最適な反応条件は、使用される特定の反応物質又は溶媒により変わるが、そのような条件は、当業者のルーティンの最適化手順により決定することができる。
【0171】
以下のセクションa)〜e)に、式(I)の化合物を製造するための一般的な方法を記載する。完成した中間体及び基本的な構成要素の製造は、その後に記載する。下記のスキームを通じて繰り返し使用される一般的合成方法については、言及され、そして本セクションの最後に記載される。特に断らない限り、包括的な基、U、W、R、A、B及びGは、式(I)において定義された通りである。
【0172】
a) 式(I)の化合物は、式IIの化合物
【0173】
【化37】

【0174】
(式中、PGは、Cbz又はBoc等のアミノ保護機である。)の、一般的反応技術5に従う脱保護により得ることができる。
【0175】
b) 式(I)の化合物は、式IIIの化合物
【0176】
【化38】

【0177】
を、式G−CHOのアルデヒドと一般的反応技術2に従って、又は、式G−CH−X(式中、Xは、ハロゲン又はMs−O−、Tf−O−若しくはTs−O−である。)の誘導体と、一般的反応技術3に従って反応させることにより得ることができる。
【0178】
c) 式(I)の化合物は、式IVの化合物
【0179】
【化39】

【0180】
(式中、Tは、フッ素等のハロゲンを表し、そしてPGは、Cbz又はBoc等のアミノ保護基を表す。)の閉環により得ることができる。T=Fがの場合には、閉環は、t−BuOK等の塩基を用いて行われる;T=Clの場合には、J.Am.Chem.Soc.(2001)、123、12202に記載のように、パラジウム触媒エーテル化反応が用いられる。アミノ保護基、PGは、一般的反応技術5に従って除去される。
【0181】
d) 式(I)の化合物は、式Vの化合物
【0182】
【化40】

【0183】
(式中、Vは、ハロゲン又はMs−O−、Tf−O−若しくはTs−O−である。)を、式VIの化合物
【0184】
【化41】

【0185】
(式中、PGは、Cbz又はBoc等のアミノ保護基を表す。)と、一般的反応技術3に記載の通りに反応させ、次いで、一般的反応技術5に従って、アミノ保護基PGを除去することにより得ることができる。
【0186】
e) 式(I)の化合物は、式VIIの化合物
【0187】
【化42】

【0188】
を、式VIの化合物と、還元的アミノ化条件下で、一般的反応技術2に記載の通りに反応させ、次いで、一般的反応技術5に従って、アミノ保護基PGを除去することにより得ることができる。
【0189】
式(I)の化合物がエナンチオマーの混合物の形態で得られる場合には常に、エナンチオマーは、当業者に知られた方法、例えばジアステレオマー塩の形成及び分離、又はRegis Whelk−O1(R,R)(10μm)カラム、Daicel ChiralCel OD−H(5−10μm)カラム、又はDaicel ChiralPak IA(10μm)若しくはAD−H(5μm)カラム等のキラル固定相上のHPLC、を用いて分離することができる。キラルHPLCの典型的な条件は、0.8から150mL/分の流速における、溶出液A(EtOH。TEA又はジエチルアミン等のアミンの存在下又は非存在下で)及び溶出液B(Hex)の無勾配混合物である。
【0190】
上記の一般的な製造方法に従って得られた式(I)の化合物は、次いで、必要に応じ、それらの塩、及び特にそれらの薬学的に許容される塩に変換してもよい。
【0191】
式II〜VIIの化合物の製造
式II及びIVの化合物は、下記のスキーム1に記載の通りに製造することができる。
【0192】
【化43】

【0193】
スキーム1において、Rはアルキルを表し、PG及びPGは、互いに独立に、Cbz又はBoc等のアミノ保護基を表す。
【0194】
式Iaのアクリル酸誘導体は、式Ibの脂環式アミン誘導体と反応させ、そして一般的反応技術4に従って対応するアルコールに還元することができ、式Icの中間体を与える。アミノ保護基は、一般的反応技術5に従って除去することができる。得られる式Idの第一アミンは、式G−CHOのアルデヒドと、還元的アミノ化条件下で、一般的反応技術2に従って反応させることができ、そして中間体第二アミンは、一般的反応技術1に従って保護することができ、式IVの化合物を与える。式IIの化合物は、上記セクションc)に記載の通りに得ることができる。
【0195】
式IIIの化合物は、下記のスキーム2に記載の通りに製造することができる。
【0196】
【化44】

【0197】
スキーム2において、PG及びPGは、互いに独立に、Cbz又はBoc等のアミノ保護基を表す。
【0198】
式Icの中間体は、一般的反応技術1を用いて保護することができ、そして式IIaの中間体は、上記セクションc)に記載の通りに閉環することができる。次いで、式IIbの化合物上の保護基は、一般的反応技術5に従って除去することができる。
【0199】
式V及びVIIの化合物は、下記スキーム3に記載の通りに得ることができる。
【0200】
【化45】

【0201】
スキーム3において、Rはアルキルを表す。
【0202】
式IIIaの中間体は、一般的反応技術4に従って対応する式IIIbのジオールに還元し、そして、上記のように、t−BuOK等の強塩基の存在下で環化することができる。Vが、ハロゲン、−O−Ms、−O−Tf又は−O−Tsを表す式Vの化合物は、VがOHである式Vの誘導体から、一般的反応技術7に従って得ることができる。式VIIの化合物は、一般的反応技術8に従う、式Vのアルコールの酸化により得ることができる。
【0203】
式VIの化合物は、下記スキーム4に記載の通りに得ることができる。
【0204】
【化46】

【0205】
スキーム4において、PG及びPGは、ベンジル、Cbz又はBoc等のアミノ保護基を表す。
【0206】
購入可能な式Ivaのアミン(例えば、2−アミノメチルモルフォリン−4−カルボン酸 tert−ブチルエステル、3−アミノメチルピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル、3−アミノメチル−ピロリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル又は4−アミノピペリジン−1−カルボン酸 tert−ブチルエステル)は、一般的反応技術2に従い、対応する式IVbの第二アミン誘導体に変換し、そして一般的反応技術1に従って保護してもよい。次いで、脂環式環上のアミノ保護基は、一般的反応技術5に従って除去することができ、式VIの化合物を与える。
【0207】
出発物質の製造
式Iaの化合物は、国際公開公報第2007/122258号、国際公開公報第2004/058144ごう及び国際公開公報第2007/081597号に記載の通りに得ることができる。
【0208】
環Aが基Aを表し、RがHを表し、Bが存在せず、かつPGがCbz又はBocである式Ibの化合物、並びに、環Aが基Aを表し、RがFを表し、Bが存在せず、かつPGがCbzである式Ibの化合物は、購入可能である。環Aが基A又はAを表し、RがHを表し、Bが存在せず、かつPGがBocである式Ibの化合物もまた、購入可能である。Aが、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、BがCHを表し、かつPGがCbz又はBocを表す式Ibの化合物は購入可能であるか(PG=Boc)、又は、実験の部に記載の手順に従って、若しくはそれと類似の手順にて合成することができる。
【0209】
環Aが基Aを表し、RがCHOHを表し、Bが存在せず、かつPGがCbzである式Ibの化合物は、下記スキーム5に示すように製造することができる。
【0210】
【化47】

【0211】
購入可能な式Vaの化合物を、ベンジルアミンと反応させて、中間体エナミンを得、それをPd/C上で水素化して、式Vbの誘導体を得た。白金上で還元した後、ベンジル保護基を除去し、そして遊離アミンをCbz基として保護した。式Vcの中間体を、一般的反応技術4に従って、対応する式Vdのアルコールに変換した。式Vdの中間体アルコールを、一般的反応技術5に従う、アミノ保護基の選択的脱保護により、式Iva及びIbの誘導体に変換した。必要に応じ、遊離アルコール官能基を、(例えば、イミダゾール又はTEA等の塩基の存在下での、TBDMS−Cl又はTBDPS−Clとの反応による)シリルエーテルの形成により一時的に保護し、そして後で脱保護(例えば、HF又はTBAFによる処理。)することができる。
【0212】
式IIIaの化合物は、国際公開公報第2007/122258号に従って、又はそれと類似の方法で得ることができる。
【0213】
環Aが基Aを表し、RがCHOHを表し、Bが存在せず、かつPGがBocである式Ivaの化合物は、一般的反応技術5を用いた、式Vdの化合物の脱保護により製造することができる。
【0214】
式G−CHOの化合物は、購入可能であるか、又は、国際公開公報第02/056882号に記載の通りに製造することができる(例えば、Y=CH、かつY=Nである構造、又は、Z=CH、かつQ=Sである構造、又はZ=N、かつQ=S又はOである構造)。(2E)−3−(2,5−ジフルオロフェニル)−2−プロペナルは、国際公開公報第2006/010831号に従って製造された。
【0215】
Xが−O−Ms、−O−Tf又は−O−Tsである、式G−CHXの化合物は、式G−CHOの化合物の、一般的反応技術6に従う還元、そして第一アルコールの一般的反応技術7に従う活性化により得ることができる。Xがハロゲンである式G−CHXの化合物は、アセトン等の溶媒中での、40℃と70℃の間における、Xが−O−Ms、−O−Tf又は−O−Tsである対応する化合物の、NaI等の所望のナトリウム又はカリウムハライドとの反応により得ることができる。
【0216】
本発明の特定の態様を下記の実施例に記載するが、それらは、本発明をさらに詳細に説明するためのものであり、発明の範囲をいかなる意味においても限定するものではない。
【実施例】
【0217】
温度はすべて℃で示す。化合物は、H−NMR(300MHz)(Varian Oxford)又はH−NMR(400MHz)(Bruker Avance 400)によって特徴付けてある。化学シフトは、使用する溶媒と関連して、ppmで示してある;多重度:s=一重項、d=二重項、t=三重項、q=四重項、p=五重項、hex=六重項、hep=七重項、m=多重項、br=広域、app.=みかけの、結合定数はHzで示してある。)。あるいは、化合物は、LC−MS(Agilent 1100 Binary Pump及びRP−C18ベースのカラムを用いたDADとを備えた、Sciex API 2000)によって;TLC(MerckのTLC−プレート、Silica gel 60 F254)によって;又は融点によって特徴付けてある。化合物は、シリカゲル60A上のクロマトグラフィーによって精製される。CCに用いるNHOHは25%水溶液である。ラセミ体は、前記した通りに、それらのエナンチオマーに分離することができる。キラルHPLCの好ましい条件は、溶出液A(EtOH、例えば、0.1%の量のジエチルアミンの存在下で。)及び溶出液B(Hex)の無勾配混合物(例えば、10/90の割合で)を、rtにて、0.8mL/分の流速で用いる、ChiralPak AD(4.6x250mm、5μm)カラムである。
【0218】
実施例1:rac−[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
1.i. rac−3−(4−アミノ−ピペリジン−1−イル)−2−(7−フルオロ−2−メトキシ−キノリン−8−イル)−プロパン−1−オール:
rac−{1−[2−(7−フルオロ−2−メトキシ−キノリン−8−イル)−3−ヒドロキシ−プロピル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(国際公開公報第2007/081597号、1.42g、3.28mmol)の、TFA(15ml)とDCM(9ml)の混合物中の溶液を、rtにて20min攪拌した。溶媒を真空除去し、そして残渣をsat.NaHCO(20ml)中に希釈した。6M NaOHの添加して、pHを12に調整した。水層を、DCM−MeOH(9−1、3x25ml)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水(20ml)で1回洗浄し、NaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固して、表題のアミンを黄色がかったガム(1.1g、収率100%)として得た。H NMR(d6−DMSO) δ:8.22(d、J=9.0Hz、1H);7.78(dd、J=6.0、9.0Hz、1H);7.25(dd、J=9.0、10.5Hz、1H);6.97(d、J=9.0Hz、1H);4.79(br. s、1H);4.27(br. s、1H);4.03(重複m、1H);3.99(s、3H);3.83(m、1H);2.70−3.00(m、4H);2.43(m、1H);1.86−1.98(m、2H);1.54−1.64(m、2H);1.26−1.48(m、2H);0.98−1.16(m、2H)。MS(ESI、m/z):334.3[M+H]。
【0219】
1.ii. rac−3−{4−[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリルアミノ]−ピペリジン−1−イル}−2−(7−フルオロ−2−メトキシ−キノリン−8−イル)−プロパン−1−オール:
中間体1.i(0.46g、1.39mmol)の、MeOH(7ml)とDCE(24ml)中の溶液に、3Åモレキュラー・シーヴ(4g)と(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロペナール(国際公開公報第2006/010831号;0.23g、1.39mmol、1eq.)を添加した。混合物を50℃にて一晩攪拌した。反応混合物を0℃に冷却し、そしてNaBH(0.44g、11.5mmol)を添加した。反応をこの温度にて40min進行させた。反応混合物をDCM−MeOH(9:1、30ml)で希釈し、ろ過し、そして固形物をDCM(20ml)で洗浄した。ろ液をsat.NaHCO(10ml)で洗浄し、そして水層をDCM−MeOH(3x10ml)で3回抽出した。有機層をNaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固した。残渣をCC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製して、表題の化合物を白色のフォーム(0.56g、収率83%)として得た。H NMR(d6−DMSO) δ:8.22(d、J=9.0Hz、1H);7.78(dd、J=6.0、9.0Hz、1H);7.43(ddd、J=3.3、6.3、9.6Hz、1H);7.25(dd、J=9.0、10.5Hz、1H);7.20(重複m、1H);7.08(m、1H);6.97(d、J=9.0Hz、1H);6.57(d、J=15.9Hz、1H);6.46(td、J=5.4、15.9Hz、1H);4.79(br. s、1H);4.28(br. s、1H);4.01(重複m、1H);3.99(s、3H);3.84(m、1H);3.32(br. s、2H);2.70−3.00(m 4H);2.34(m、1H);1.88−2.00(m、2H);1.68−1.78(m、2H);1.66(br. s、1H);1.04−1.20(m、2H)。MS(ESI、m/z):486.3[M+H]。
【0220】
1.iii. rac−[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−{1−[2−(7−フルオロ−2−メトキシ−キノリン−8−イル)−3−ヒドロキシ−プロピル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体1.ii(0.55g、1.26mmol)のDCM(36ml)中の溶液に、BocO(0.49g、2.26mmol、2eq.)を添加した。混合物を、rtにて3h攪拌した。粗製混合物を直接CC(DCM−MeOH、98:2から97:3へ)に付し、表題の化合物をベージュ色のフォーム(0.664g、収率86%)として得た。MS(ESI、m/z):586.3[M+H]。
【0221】
1.iv. rac−[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体1.iii(0.1g、0.17mmol)のTHF(1ml)中の溶液に、t−BuOK(0.084g、4.2eq.)を添加した。混合物を70℃にて1h攪拌した。水を添加し(5ml)、そして混合物をEA(2x10ml)で抽出した。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、そして濃縮した。残渣をCC(0.2%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、49:1)で精製して、表題の化合物を黄色の油状物(0.030g、収率31%)として得た。MS(ESI、m/z):566.1[M+H]。
【0222】
1.v. rac−[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体1.iv(0.025g、0.043mmol)を出発物質として、工程1.iに記載の手順に従い、表題の化合物を無色の油状物(0.011g、収率55%)として得た。粗製物質をCC(0.5%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、19:1)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.12(d、J=9.0Hz、1H);7.66(d、J=8.7Hz、1H);7.46(ddd、J=3.3、6.3、9.6Hz、1H);7.23(m、1H);7.09(m、1H);6.99(d、J=9.0Hz、1H);6.76(d、J=8.7Hz、1H);6.61(d、J=16.5Hz、1H);6.51(td、J=5.4、16.5Hz、1H);4.71(app. t、J=9.0Hz、1H);4.51(dd、J=5.1、9.0Hz、1H);4.06(m、1H);3.95(s、3H);3.35(br. d、J=4.8Hz、2H);3.15(m、1H);3.10(重複m、1H);2.72(m,1H);2.46−2.35(m、2H);2.13(m、1H);1.95(m、1H);1.72−1.90(m、3H);1.18−1.34(m、2H)。MS(ESI、m/z):466.3[M+H]。
【0223】
実施例2:rac−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体1.i(0.290g、0.870mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(購入可能、0.150g、1.05eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.ii(還元的アミノ化、収率67%)、1.iii(N−Boc形成、収率89%)、1.iv(環化、収率83%)及び1.v(Boc脱保護、収率81%)に記載の手順に従い、表題の化合物を白色のフォーム(0.16g)として得た。粗製反応混合物を、DCM−MeOH−aq.NHOH(19:1:0.1から9:1:0.1へ)を溶出液として用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.11(d、J=9.0Hz、1H);8.00(s、1H);7.67(d、J=8.7Hz、1H);6.98(d、J=8.7Hz、1H);6.94(s、1H);6.77(d、J=9.0Hz、1H);4.72(t、J=9.0Hz、1H);4.59(dd、J=5.1、9.0Hz、1H);4.25−4.35(m、4H);4.06(m、1H);3.96(s、3H);3.67(s、2H);3.16(dd、J=3.0、11.7Hz、1H);3.10(重複m、1H);2.72(m、1H);2.36−2.46(m、2H);2.10−2.22(m、2H);1.94(m、1H);1.72−1.88(m、2H);1.22−1.38(m、2H)。MS(ESI、m/z):466.0[M+H]。
【0224】
実施例3:rac−(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
3.i. rac−ベンジル−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体1.i(0.852g、2.55mmol)及びベンズアルデヒド(0.256mL、1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.ii(還元的アミノ化、収率86%)、1.iii(N−Boc形成、収率94%)、1.iv(環化、収率97%)及び1.v(Boc脱保護、収率100%)に記載の手順に従い、表題の化合物を黄色がかった油状物(0.805g)として得た。粗製反応混合物を、DCM−MeOH−aq.NHOH(19:1:0.1から9:1:0.1へ)を溶出液として用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):404.2[M+H]。
【0225】
3.ii. rac−1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミン:
中間体3.i(0.8g、1.98mmol)のMeOH(30ml)中の溶液に、10%Pd/C(0.8g)を添加した。混合物を2回排気し、そして窒素で、次いで水素で再充填した。反応液を40℃にて2h攪拌した。反応混合物をrtに冷却し、そしてEA(100ml)で希釈した。触媒をろ過により除き、そしてEAで洗浄した。ろ液を濃縮乾固した。残渣を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1、次いで1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、6:1)で精製して、表題のアミンを黄色がかった油状物(0.48g、収率77%)として得た。MS(ESI、m/z):314.2[M+H]。
【0226】
3.iii. rac−(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体3.ii(0.065g、0.207mmol)及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−カルバルデヒド(国際公開公報第2007/071936号;0.034g、1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.037g、収率37%)として得た。粗製混合物を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.11(d、J=8.9Hz、1H);7.67(d、J=8.7Hz、1H);7.17(s、1H);6.98(d、J=8.7Hz、1H);6.76(d、J=8.9Hz、1H);4.72(t、J=9.0Hz、1H);4.59(dd、J=2.9、9.0Hz、1H);4.45−4.49(m、2H);4.34−4.38(m、2H);4.06(m、1H);3.95(s、3H);3.84(s、2H);3.16(dd、J=3.0、12.0Hz、1H);3.10(重複m、1H);2.73(m、1H);2.30−2.45(m、3H);2.09(m、1H);1.93(m、1H);1.71−1.88(m、2H);1.20−1.38(m、2H)。MS(ESI、m/z):464.3[M+H]。
【0227】
実施例4:rac−6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
4.i. 6−ヒドロキシメチル−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルボン酸 メチルエステル(国際公開公報第02/056882号;36.0g、161mmol)のTHF(240ml)中の懸濁液に、水素化トリエチルホウ素リチウムのTHF(1M、430g、3eq.)中の溶液を、5−10℃にて70minに渡って添加した。酢酸(87g、9eq.)を、茶色の溶液に10−25℃にて滴下した。MeOH(180ml)を、懸濁液に20℃にて添加した。次いで、反応容器を、外部から21−37℃にて常に冷却しつつ、5%w/wの過酸化水素溶液(300mL、3eq.)を35minに渡って添加し、そして10%w/wの過酸化水素溶液(300mL、6eq.)をさらに35minに渡って添加した。飽和ピロ亜硫酸ナトリウム水溶液(147g)を24−36℃にて添加した。反応混合物を減圧下で50℃にて濃縮すると、生成物が結晶し始めた。MeOHを懸濁液に3回に分けて添加し(3x180ml)、次いで、それぞれの添加の後に、約180mLの溶媒を減圧下で除去した。固形物をろ過し、水(2x150ml)及びtert−ブチルメチルエーテル(150ml)で洗浄した。湿ったケークに、トルエンを2回に分けて添加し(2x50ml)、次いで50mLの溶媒を減圧下、50℃にて除去した。表題の化合物を、明黄色の固体(22.86g、収率73%;m.p.120−135℃)として得た。H−NMR(d−DMSO):δ10.86(s、1H)、7.77(d、J=7.8Hz、1H)、7.11(d、J=7.8Hz、1H)、5.43(br. s、1H)、4.47(s、2H)、3.53(s、2H)。
【0228】
4.ii. 3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド:
中間体4.i(15.9g、81.02mmol)の、DCM(1L)とTHF(1L)中の溶液に、二酸化マンガン(50g)を添加した。2h後、二酸化マンガン(50g)をさらに添加した。反応をさらに6h進行させた。反応混合物を、セライトのパッドを通してろ過した。ケークをDCM−THF混合物(1:1、800ml)でさらに洗浄し、そしてろ液を濃縮乾固した。残渣をHept(500ml)で粉砕し、そして固形物をろ過し、そして高真空下で乾燥して、表題のアルデヒドをベージュ色の固体(9.85g、収率62%)として残した。13C NMR(d6−DMSO) δ:192.51、166.27、150.16、148.99、136.81、123.29、117.67、28.80。
【0229】
4.iii. rac−6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体3.ii(0.090g、0.287mmol)及び中間体4.ii(0.059g、1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.095g、収率67%)として得た。粗製混合物を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.83(s、1H);8.11(d、J=9.0Hz、1H);7.72(d、J=7.8Hz、1H);7.67(d、J=8.7Hz、1H);7.30(d、J=7.8Hz、1H);6.98(d、J=8.7Hz、1H);6.77(d、J=9.0Hz、1H);4.72(t、J=9.0Hz、1H);4.58(重複 dd、J=5.1、9.0Hz、1H);4.08(m、1H);3.96(s、3H);3.72(s、2H);3.52(s、2H);3.15(dd、J=3.0、11.7Hz、1H);3.11(重複m、1H);2.73(m、1H);2.36−2.44(m、2H);2.20(m、1H);2.13(m、1H);1.94(m、1H);1.74−1.88(m、2H);1.20−1.40(m、2H)。MS(ESI、m/z):492.1[M+H]。
【0230】
実施例5:rac−6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体3.ii(0.090g、0.287mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(国際公開公報第02/056882号;0.059g、1.05eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.081g、収率54%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:11.13(s、1H);8.11(d、J=9.0Hz、1H);7.67(d、J=8.7Hz、1H);7.28(d、J=8.1Hz、1H);7.01(d、J=8.1Hz、1H);6.98(d、J=8.7Hz、1H);6.77(d、J=9.0Hz、1H);4.72(t、J=8.7Hz、1H);4.60(s、2H);4.59(重複 dd、J=5.1、8.7Hz、1H);4.06(m、1H);3.96(s、3H);3.69(s、2H);3.15(dd、J=3.3、12.6Hz、1H);3.11(重複m、1H);2.72(m、1H);2.36−2.46(m、2H);2.13(m、1H);2.06(br. s、1H);1.94(m、1H);1.74−1.88(m、2H);1.20−1.40(m、2H)。MS(ESI、m/z):476.2[M+H]。
【0231】
実施例6:rac−6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
6.i. rac−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミン:
rac−{1−[2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−プロピル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(国際公開公報第2004/58144号;2.60g、5.98mmol)を出発物質として、表題のアミン(0.4g)を、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率97%)及び実施例3、工程3.i(還元的アミノ化、収率71%;N−Boc形成、収率96%;rtでの1eq.のt−BuOKを用いた環化、収率73%;Boc脱保護、収率80%)及び3.ii(水素化分解、収率68%)に記載の手順を用いて、灰白色のフォームとして得た。粗製混合物を、DCM−MeOH−aq.NHOH(9:1:0.1)を溶出液として用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):315.2[M+H]。
【0232】
6.ii. rac−6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体6.i(0.090g、0.286mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.057g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.088g、収率65%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:11.13(s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.29(d、J=8.4Hz、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);7.02(d、J=8.4Hz、1H);4.82(t、J=9.0Hz、1H);4.66(重複 dd、J=6.0、9.0Hz、1H);4.60(s、2H);4.16(m、1H);3.99(s、3H);3.69(s、2H);3.18(dd、J=3.6、12.0Hz、1H);3.07(重複m、1H);2.72(m、1H);2.55(重複m、1H);2.40(m、1H);2.14(m、1H);2.08(br. s、1H);1.95(m、1H);1.72−1.88(m、2H);1.20−1.40(m、2H)。MS(ESI、m/z):477.0[M+H]。
【0233】
実施例7:rac−6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体6.i(0.090g、0.287mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.061g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.080g、収率57%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.83(s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.71(d、J=7.8Hz、1H);7.10(d、J=7.8Hz、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);4.82(t、J=9.0Hz、1H);4.65(dd、J=6.0、9.0Hz、1H);4.17(m、1H);3.99(s、3H);3.72(s、2H);3.52(s、2H);3.18(dd、J=3.3、12.0Hz、1H);3.07(m、1H);2.73(m、1H);2.50(重複m、1H);2.40(m、1H);2.08−2.20(m、2H);1.95(m、1H);1.72−1.88(m、2H);1.21−1.38(m、2H)。MS(ESI、m/z):493.1[M+H]。
【0234】
実施例8:rac−(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体6.i(0.030g、0.095mmol)及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−カルバルデヒド(0.017g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.012g、収率27%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。化合物の純度は80%であった。H NMR(d6−DMSO) δ:8.45(s、1H);8.16(d、J=9.0Hz、1H);7.18(s、1H);7.02(d、J=9.0Hz、1H);4.81(t、J=9.0Hz、1H);4.65(dd、J=3.0、9.0Hz、1H);4.45−4.51(m、2H);4.33−4.40(m、2H);4.16(m、1H);3.99(s、3H);3.83(s、2H);3.17(dd、J=3.0、12.0Hz、1H);3.05(m、1H);2.70(m、1H);2.54(m、1H);2.35(m、1H);2.12(m、1H);1.93(m、1H);1.71−1.84(m、2H);1.20−1.38(m、3H)。MS(ESI、m/z):465.3[M+H]。
【0235】
実施例9:rac−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体6.i(0.1g、0.317mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.057g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.090g、収率61%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.46(s、1H);8.16(d、J=9.0Hz、1H);7.98(s、1H);7.01(d、J=9.0Hz、1H);6.92(s、1H);4.81(t、J=9.0Hz、1H);4.64(dd、J=5.7、9.0Hz、1H);4.22−4.34(m、4H);4.15(m、1H);3.98(s、3H);3.65(s、2H);3.17(dd、J=3.3、12.6Hz、1H);3.04(m、1H);2.70(m、1H);2.50(重複m、1H);2.36(m、1H);2.02−2.18(m、2H);1.94(m、1H);1.70−1.84(m、2H);1.20−1.40(m、2H)。MS(ESI、m/z):464.1[M+H]。
【0236】
実施例10:rac−(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体6.i(0.049g、0.152mmol)及び2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−カルバルデヒド(0.027g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.043g、収率61%)として得た。粗製混合物を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)で精製した。H NMR(CDCl) δ:8.45(s、1H);8.13(d、J=9.0Hz、1H);6.92(d、J=9.0Hz、1H);6.80−6.86(m、3H);4.77−4.85(m、2H);4.25(s、4H);4.15(m、1H);4.05(s、3H);3.72(s、2H);3.29(dd、J=3.3、12.3Hz、1H);3.12(m、1H);2.78(m、1H);2.48−2.60(m、2H);2.25(m、1H);2.07(m、1H);1.84−2.00(m、2H);1.40−1.56(m、3H)。MS(ESI、m/z):463.2[M+H]。
【0237】
実施例11:rac−(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体3.ii(0.092g、0.294mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−カルバルデヒド(国際公開公報第2003/087098号;0.051g、1.05eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題化合物(0.035g)を白色のフォームとして得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.09(d、J=9.0Hz、1H);7.65(d、J=8.7Hz、1H);7.20(d、J=8.4Hz、1H);6.97(d、J=8.7Hz、1H);6.94(d、J=8.4Hz、1H);6.74(d、J=9.0Hz、1H);4.71(t、J=9.0Hz、1H);4.57(dd、J=5.4、9.0Hz、1H);4.34−4.38(m、2H);4.18−4.22(m、2H);4.06(m、1H);3.94(s、3H);3.61(s、2H);3.14(dd、J=3.0、12.0Hz、1H);3.09(重複m、1H);2.71(m、1H);2.34−2.44(m、2H);2.11(m、1H);2.02(br. s、1H);1.92(m、1H);1.72−1.81(m、2H);1.20−1.36(m、2H)。MS(ESI、m/z):463.6[M+H]。
【0238】
実施例12:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン:
12.i. 2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アクリル酸 エチルエステル:
8−ブロモ−7−フルオロ−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン(10g、38.9mmol)及びマロン酸ジエチル(17.9mL、116.7mmol)を出発物質として、表題の化合物(4.8g、17.3mmol)を、同様のメチルエステルについて国際公開公報第2007/122258号に記載の通りに製造した。物質の純度は約80%であった。H NMR(CDCl) δ:8.72(d、J=0.6Hz、1H);8.18(d、J=9.0Hz、1H);7.06(d、J=9.0Hz、1H);6.68(d、J=1.2Hz、1H);6.04(app. t、J=1.2Hz、1H);4.21(q、J=7.1Hz、2H);3.97(s、3H);1.17(t、J=7.1Hz、3H)。MS(ESI、m/z):277.2[M+H]。
【0239】
12.ii.(3RS)−3−[(3S)−3−(tert−ブトキシカルボニルアミノ−メチル)−ピロリジン−1−イル]−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロピオン酸 エチルエステル:
中間体12.i(80%、3.4g、10mmol)及び(3R)−ピロリジン−3−イルメチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(2.0g、10mmol)の、DMF(14ml)中の混合物に、TMG(0.19mL、0.15eq.)を添加した。混合物を80℃に8h加熱した。冷却後、溶媒を真空除去し、そして残渣を、CC(0.3%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、97:3)で精製して、表題の化合物を無色のフォーム(3.0g)として得た。物質は、約10%のDMFを含んでいた。MS(ESI、m/z):477.0[M+H]。
【0240】
12.iii. (3S)−{1−[(2RS)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−プロピル]−ピロリジン−3−イルメチル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体12.ii(3.0g)のTHF(70ml)中の溶液に、LiAlH(0.5g)を添加した。混合物を同じ温度にて90min攪拌した。水(1ml)、2N NaOH(2.05ml)及び水(2.05ml)を添加した。混合物を30min攪拌し、EA(100ml)で希釈し、そしてろ過した。固形物をEA(100ml)で洗浄した。ろ液を濃縮乾固し、そして残渣を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製して、表題の化合物を黄色がかったフォーム(2.1g)として得た。MS(ESI、m/z):435.4[M+H]。
【0241】
12.iv. (2RS)−3−((3S)−3−アミノメチル−ピロリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロパン−1−オール:
中間体12.iii(2.0g、4.6mmol)を出発物質として;実施例1、工程1.iの手順を用いて、表題のアミンを黄色がかった油状物(1.2g、収率78%)として得た。粗製物質をさらに精製することなく、工程を続けた。MS(ESI、m/z):335.1[M+H]。
【0242】
12.v.(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン:
中間体12.iv(0.407g、1.21mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.201g、1.0eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.ii(還元的アミノ化、収率58%)、1.iii(N−Boc形成、収率88%)、1.iv(rtでの1.2eq.のt−BuOKを用いた環化、収率58%)及び1.v(Boc脱保護、収率91%)の手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.15g)として得た。粗製反応混合物を、DCM−MeOH−aq.NHOH(9:1:0.1)を溶出液として用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):464.1[M+H]。
【0243】
実施例13:[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン:
13.i.(3S)−[(1RS)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体12.iv(0.7g、2.1mmol)のTHF(30ml)中の溶液に、t−BuOK(0.52g、2.2eq.)を添加した。混合物を、rtにて4h攪拌した。水(1ml)とEA(50ml)を添加した。混合物をhydromatrix(登録商標)を通してろ過し、そしてろ液を濃縮乾固した。残渣をDCM(15ml)中に取り、そして二炭酸ジ−tert−ブチル(BocO)(0.95g)を一度に添加した。混合物をrtにて90min攪拌した。溶媒を蒸発させ、そして残渣を、CC(0.5%のNHOHを含むDCM−MeOH、19:1)で精製して、表題のカーバメートを黄色がかったフォーム(0.4g、収率46%)として得た。MS(ESI、m/z):415.2[M+H]。
【0244】
13.ii.(3S)−[(1RS)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イル]−メチルアミン:
中間体13.i(0.4g、0.965mmol)を出発物質として;実施例1、工程1.iの手順を用いて、表題のアミンを黄色がかった油状物(0.245g、収率81%)として得た。粗製物質を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)で精製した。MS(ESI、m/z):315.1[M+H]。
【0245】
13.iii. [(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン:
中間体13.ii(0.11g、0.35mmol)及び(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロペナール(0.058g、1.0eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を黄色がかった油状物(0.08g、収率49%)として得た。粗製物質を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(CDCl) δ:8.45(s、1H);8.12(d、J=9.3Hz、1H);7.14(m、1H);6.99(m、1H);6.92(重複 d、J=9.3Hz、1H);6.89(m、1H);6.65(d、J=16.2Hz、1H);6.36(td、J=6.0、16.2Hz、1H);4.78−4.86(m、2H);4.12(m、1H);4.06(s、3H);3.45(dd、J=1.5、6.0Hz、1H);3.30(ddd、J=3.6、8.4、12.0Hz、1H);2.52−2.84(m、5H);2.26−2.48(m、2H);2.03(m、1H);1.36−1.58(m、3H)。MS(ESI、m/z):467.4[M+H]。
【0246】
実施例14:6−({[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体13.ii(0.135g、0.429mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.083g、1.0eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を黄色がかった油状物(0.115g、収率54%)として得た。粗製物質を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.84(s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.3Hz、1H);7.72(dd、J=1.2、8.1Hz、1H);7.06(d、J=8.1Hz、1H);7.03(d、J=9.3Hz、1H);4.84(td、J=3.6、9.0Hz、1H);4.66(m、1H);4.12(m、1H);4.00(s、3H);3.67(s、2H);3.52(s、2H);3.17(m、1H);2.55−2.78(m、3H);2.05−2.50(m、6H);1.86(m、1H);1.40(m、1H)。MS(ESI、m/z):493.1[M+H]。
【0247】
実施例15:rac−6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン:
中間体3.ii(0.075g、0.287mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(購入可能;0.042g、1.0eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色の固体(0.074g、収率65%)として得た。粗製混合物を、CC(0.7%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93:7)で精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.62(s、1H);8.12(d、J=9.0Hz、1H);7.65(d、J=8.7Hz、1H);6.98(d、J=8.7Hz、1H);6.90(s、1H);6.85−6.87(m、2H);6.77(d、J=9.0Hz、1H);4.72(t、J=9.0Hz、1H);4.59(重複 dd、J=5.1、9.0Hz、1H);4.51(s、2H);4.07(m、1H);3.96(s、3H);3.62(s、2H);3.15(dd、J=3.3、12.6Hz、1H);3.10(重複m、1H);2.72(m、1H);2.32−2.46(m、2H);2.11(m、1H);1.99(br s、1H);1.93(m、1H);1.64−1.88(m、2H);1.20−1.36(m、2H)。MS(ESI、m/z):475.6[M+H]。
【0248】
実施例16A及び16B:6−{[1−((1R)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン及び6−{[1−((1S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
2種の表題エナンチオマー(各0.160g)を、セミ−分取用ChiralPak IAカラム(20x250mm)上でのrac−6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン(実施例7、0.480g)のキラルHPLCによる分離により得た。溶出は、MeCN−EtOH−ジエチルアミン(65−34.965−0.035)混合物を用いて行った。それぞれの保持時間は9.98及び12.79minであった。
【0249】
分析用Chiralpak IAカラム(4.6x250mm)を用いた場合、実施例16A及び16Bの化合物に対するそれぞれの保持時間(溶出液:MeCN−EtOH−ジエチルアミン、65−34.965−0.035)は、11.6及び21.3minであった。両エナンチオマーの絶対立体化学は決定しなかった。
【0250】
実施例17:6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
17.i.(2RS)−3−((3S,4R)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−3−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロピオン酸 エチルエステル:
中間体12.i(1.9g、6.87mmol)及び(3S,4R)−(3−フルオロ−ピペリジン−4−イル)−カルバミン酸 ベンジルエステル(国際公開公報第2004/002490号に記載の通りに製造;1.5g、1eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.iiの手順を用いて、表題の化合物を無色のフォーム(3.1g、収率85%)として製造した。粗製混合物を、1%v/vのTEAを含むHept−EA(1−3)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):529.3[M+H]。
【0251】
17.ii. (2RS)−3−((3S,4R)−4−アミノ−3−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロピオン酸 エチルエステル:
中間体17.i(3.1g、5.86mmol)のEA(50ml)中の溶液に、10%Pd/C(1.75g)を添加した。反応容器を窒素で2回、次いで水素で2回フラッシュした。反応液を、水素雰囲気下で3h攪拌した。触媒をろ過により除き、そしてろ液を濃縮乾固して、表題のアミンを無色の油状物(2.31g、収率100%)として得た。MS(ESI、m/z):395.2[M+H]。
【0252】
17.iii.(2RS)−3−((3S.4R)−4−tert−ブトキシカルボニルアミノ−3−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロピオン酸 エチルエステル:
中間体17.ii(2.31g、5.86mmol)のDCM(50ml)中の溶液に、BocO(2.6g)を添加した。混合物をrtにて2h攪拌した。濃縮乾固の後、残渣を、1%v/vのTEAを含むHept−EA(1:1)を用いて、クロマトグラフに付して、表題の化合物を白色のフォーム(2.30g、収率79%)として得た。MS(ESI、m/z):495.2[M+H]。
【0253】
17.iv. {(3S,4R)−3−フルオロ−1−[(2RS)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−3−ヒドロキシ−プロピル]−ピペリジン−4−イル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体17.iii(2.3g、4.65mmol)のTHF(55ml)中の溶液に、水素化リチウムアルミニウム(0.36g)を添加した。混合物を同じ温度にて45min攪拌し、水(0.75ml)、2N NaOH(1.5ml)及び水(0.75ml)を添加した。混合物を30min攪拌し、EAで希釈し、そしてセライトを通してろ過した。固形物をEA(100ml)で洗浄した。ろ液を濃縮乾固し、そして残渣を、1%v/vのTEAを含むHept−EA(1:3)を用いて、CCで精製して、表題の化合物を黄色がかったフォーム(1.93g、収率93%)として得た。MS(ESI、m/z):453.4[M+H]。
【0254】
17.v. (2RS)−3−(3S,4R)−4−アミノ−3−フルオロ−ピペリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロパン−1−オール:
中間体17.iv(1.93g、4.33mmol)を出発物質として、実施例1、工程1.iの手順を用いて、表題の化合物を無色のフォーム(1.59g、収率100%)として得た。MS(ESI、m/z):353.2[M+H]。
【0255】
17.vi. (3S,4R)−3−フルオロ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミン:
中間体17.iv(1.59g、4.51mmol)のTHF(50ml)中の溶液に、t−BuOK(1.1g、9.92mmol)を添加した。反応混合物をrtにて1h攪拌した。水(10ml)と10%のaq.NaHSO(5ml)を添加した。揮発物質を真空除去し、そして残渣をDCM−MeOH(9−1、5x50ml)で5回抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、NaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固した。残渣をクロマトグラフに付して(0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH、93−7、次いで1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)、表題の化合物を黄色がかったフォーム(0.7g、収率47%)として得た。H NMR(CDCl)、ジアステレオマーの混合物δ:8.45(s、1H);8.12(d、J=9.0Hz、1H);6.92(d、J=9.0Hz、1H);4.85−4.75(m、2H);4.68(m、0.5H);4.51(m、0.5H);4.15(m、1H);4.03(s、3H);3.26−3.40(m、1.5H);2.70−3.10(m、2.5H);2.28−2.64(m、2.5H);2.19(m、0.5H);1.68−1.88(m、2H);1.446(br. s、2H)。MS(ESI、m/z):333.1[M+H]。
【0256】
17.vii. 6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体17.vi(0.1g、0.318mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.062g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.090g、収率55%)として得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19−1)を溶出液として用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO)、ジアステレオマーの混合物δ:10.85(s、1H);8.48(s、1H);8.18(d、J=9.0Hz、1H);7.72(d、J=7.8Hz、1H);7.10(d、J=7.8Hz、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);4.78−4.88(m、1.5H);4.64−4.72(m、1.5H);4.18(m、1H);3.99(s、3H);3.77(br. s、2H);3.52(s、2H);3.26(m、1H);3.04(m、1H);2.02−2.80(m、6H);1.57−1.77(m、2H)。MS(ESI、m/z):511.2[M+H]。
【0257】
実施例18:6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体17.vi(0.1g、0.318mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.057g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.070g、収率44%)として得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19−1)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO)、ジアステレオマーの混合物δ:11.16(br. s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.30(d、J=8.1Hz、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);7.02(d、J=8.1Hz、1H);4.78−4.88(m、1.5H);4.64−4.72(m、1.5H);4.60(s、2H);4.18(m、1H);4.00(s、3H);3.74(br. s、2H);3.26(m、1H);3.04(m、1H);2.00−2.78(m、6H);1.56−1.78(m、2H)。MS(ESI、m/z):495.1[M+H]。
【0258】
実施例19:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S,4R)−3−フルオロ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン:
中間体17.vi(0.1g、0.318mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.053g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.030g、収率20%)として得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19:1)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO)δ:8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);8.00(s、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);6.95(s、1H);4.77−4.85(m、1.5H);4.62−4.71(m、1.5H);4.31−4.36(m、2H);4.29−4.25(m、2H);4.18(m、1H);3.99(s、3H);3.72(br s、2H);3.26(m、1H);3.02(m、1H);1.96−2.78(m、6H);1.55−1.73(m、2H)。MS(ESI、m/z):482.2[M+H]。
【0259】
実施例20:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3−exo)−8−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン:
20.i. rac−(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミン:
中間体12.i(1.97g、7.13mmol)及び((3−exo)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル)−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(1.10g、4.86mmol)を出発物質として、実施例12、工程12.ii及び12.iii(Michael付加、収率36%及びエステル還元、収率68%)、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率80%)及び実施例12、工程12.iv(環化、収率45%)の手順を用いて、表題の化合物を無色のガム(0.142g、0.41mmol)として得た。H NMR(CDCl) δ:8.44(s、1H);8.11(d、J=9.3Hz、1H);6.92(d、J=9.3Hz、1H);4.92(m、1H);4.82(m、1H);4.03(s、3H);4.02(重複m、1H);3.34−3.44(m、2H);3.14(m、1H);2.94(m、1H);2.42(m、1H);2.06−1.36(m、10H)。MS(ESI、m/z):341.1[M+H]。
【0260】
20.ii.(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3−exo)−8−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン:
中間体20.i(0.071g、0.21mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.035g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.041g、収率40%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):490.3[M+H]。
【0261】
実施例21:[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3−exo)−8−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン:
中間体20.i(0.071g、0.21mmol)及び(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロペナル(0.035g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.053g、収率51%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):493.1[M+H]。
【0262】
実施例22:6−{[(3−exo)−8−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体20.i(0.0546g、0.161mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.031g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色の固体(0.044g、収率55%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:11.13(br. s、1H);8.48(s、1H);8.16(d、J=9.0Hz、1H);7.27(d、J=8.1Hz、1H);7.02(d、J=9.0Hz、1H);6.96(d、J=8.1Hz、1H);4.74−4.88(m、2H);4.60(s、2H);4.06(m、1H);3.98(s、3H);3.62(s、2H);3.30−3.42(m、2H);3.12(m、1H);2.72(m、1H);2.46(重複m、1H);1.30−1.96(m、9H)。MS(ESI、m/z):503.5[M+H]。
【0263】
実施例23:6−{[(3−exo)−8−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体20.i(0.0546g、0.161mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.034g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を黄色がかったフォーム(0.049g、収率59%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.81(br. s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.3Hz、1H);7.70(d、J=7.8Hz、1H);7.05(d、J=7.8Hz、1H);7.03(d、J=9.3Hz、1H);4.74−4.87(m、2H);4.04(m、1H);3.99(s、3H);3.65(s、2H);3.51(s、2H);3.30−3.42(m、2H);3.12(m、1H);2.72(m、1H);2.51(重複m、1H);1.32−1.94(m、9H)。MS(ESI、m/z):519.4[M+H]。
【0264】
実施例24:6−({[(2S)−4−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
24.i. C−[4−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イル]−メチルアミン:
中間体12.i(0.782g、2.83mmol)及び(2R)−モルホリン−2−イルメチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(0.637g、1.04eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.ii及び12.iii(Michael付加、収率81%及びエステル還元、収率89%)、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率65%)及び実施例12、工程12.iv(環化、収率32%)の手順を用いて、表題の化合物を黄色がかったフォーム(0.142g、0.41mmol)として得た。必要に応じて、粗製反応混合物を、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。化合物を、エピマーの等モル混合物として得た。H NMR(CDCl) δ:8.46(s、1H);8.12(d、J=9.0Hz、1H);6.93(d、J=9.0Hz、1H);4.76−4.84(m、2H);4.18(m、1H);4.05(s、3H);3.97(m、0.5H);3.88(m、0.5H);3.70(app. td、J=2.1、11.4Hz、1H);3.52(m、1H);3.31(m、1H);2.98(m、1H);2.50−2.82(m、4H);2.36(app. td、J=3.3、11.1Hz、0.5H);2.22(app. td、J=3.0、11.1Hz、0.5H);2.10(t、J=10.2Hz、0.5H);1.96(t、J=10.8Hz、0.5H);1.47(br. s、2H)。MS(ESI、m/z):331.1[M+H]。
【0265】
24.ii. 6−({[(2S)−4−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体24.i(0.045g、0.137mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.027g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を黄色がかったフォーム(0.020g、収率30%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。化合物を、エピマーの等モル混合物として得た。MS(ESI、m/z):493.1[M+H]。
【0266】
実施例25:6−({[(2S)−4−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体24.i(0.045g、0.137mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.029g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を黄色がかったフォーム(0.050g、収率72%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。化合物を、エピマーの等モル混合物として得た。MS(ESI、m/z):493.1[M+H]。
【0267】
実施例26:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(2S)−4−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミン:
中間体24.i(0.045g、0.137mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.025g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.037g、収率57%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。化合物を、エピマーの等モル混合物として得た。MS(ESI、m/z):480.4[M+H]。
【0268】
実施例27:6−({[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
27.i. 2−(3−クロロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−アクリル酸 エチルエステル:
8−ブロモ−7−クロロ−2−メトキシ−[1,5]ナフチリジン(41.75g、152.6mmol)及びマロン酸ジエチル(70.2mL、3eq.)を出発物質として、同様のメチルエステルについて、国際公開公報第2007/071936号に報告された手順を用いて、表題の化合物を白色の固体(31.35g、107.2mmol)として得た。H NMR(d6DMSO) δ:8.90(s、1H);8.33(d、J=9.1Hz、1H);7.30(d、J=9.0Hz、1H);6.79(d、J=0.6Hz、1H);6.12(d、J=0.6Hz、1H);4.15(q、J=7.0Hz、2H);3.89(s、3H);1.10(t、J=7.0Hz、3H)。MS(ESI、m/z):293.2[M+H]。
【0269】
27.ii. ベンジル−{1−[2−(3−クロロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−エチル]−ピペリジン−3−イルメチル}−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体27.i(4g、13.67mmol)及び(3R)−ピペリジン−3−イルメチル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(4.2g、1.43eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.ii(Michael付加、収率91%)及び12.iii(エステル還元、収率84%)、実施例1、工程1.i(Boc除去、収率97%)、1.ii(ベンズアルデヒドを用いた還元的アミノ化、収率66%)及び1.iii.(N−Boc形成、収率88%)の手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(3.25g)として得た。それぞれの粗製反応混合物を、必要に応じて、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。MS(ESI、m/z):555.2[M+H]。
【0270】
27.iii. ベンジル−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−カルバミン酸 tert−ブチルエステル:
中間体27.ii(2.40g、4.32mmol)、CsCO(2.12g、6.47mmol)、Pd(OAc)(0.097g、0.43mmol)、rac−2−(ジ−tert−ブチルホスフィノ)−1,1’−ビナフチル(0.206g、0.52mmol)の混合物を、窒素で15minパージし、そしてトルエン(8.5ml)を導入した。次いで、混合物を70℃に23h加熱した。反応混合物を、水(30ml)とEA(70ml)の間で分画した。2層を分離し、そして水層をEA(40ml)で1回抽出した。合わせた有機相を塩水(80ml)で洗浄し、NaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固した。残渣を、CC(1%TEAを含むEA−Hept、1:1)で精製して、表題の化合物を黄色のフォーム(0.839g、収率38%)として得た。MS(ESI、m/z):519.5[M+H]。
【0271】
27.iv. C−[(1RS)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メチルアミン:
中間体27.iii(0.839g、1.61mmol)を出発物質として、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率93%)及び実施例3、工程3.ii(水素化分解、収率84%)の手順を用いて、表題の化合物を無色の油状物(0.417g)として得た。それぞれの粗製反応混合物を、必要に応じて、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。MS(ESI、m/z):329.3[M+H]。
【0272】
27.v. 6−({[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体27.iv(0.061g、0.185mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.037g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.051g、収率57%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):491.0[M+H]。
【0273】
実施例28:6−({[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体27.iv(0.1g、0.304mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.065g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物をベージュ色のフォーム(0.114g、収率57%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):507.2[M+H]。
【0274】
実施例29:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン:
中間体27.iv(0.1g、0.304mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.055g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.091g、収率63%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):478.0[M+H]。
【0275】
実施例30:[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン:
中間体27.iv(0.07g、0.21mmol)及び(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−プロペナル(0.039g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.083g、収率81%)として得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19:1)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.44(m、1H);7.22(m、1H);7.09(m、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);6.59(dd、J=7.5、16.5Hz、1H);6.48(m、1H)、4.82(app. td、J=3.6、9.0Hz、1H);4.66(m、1H);4.19(m、1H);3.99(m、3x0.5H);3.99(3x0.5H);3.27−3.35(m、4H);3.13−3.25(m、1.5H);2.99(m、0.5H);2.79(m、0.5H);2.69(m、0.5H);2.54(重複m、1H);2.36−2.46(m、2H);2.14(m、0.5H);1.40−2.00(m、4.5H);0.94(m、1H)。MS(ESI、m/z):481.4[M+H]。
【0276】
実施例31:6−({[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン:
中間体27.iv(0.075g、0.21mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.041g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.084g、収率80%)として得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19:1)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:10.63(s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.04(d、J=9.0Hz、1H);6.82−6.89(m、3H);4.81(app. t、J=9.0Hz、1H);4.65(dd、J=5.7、9.0Hz、1H);4.51(s、2x0.5H);4.50(s、2x0.5H);4.19(m、1H);3.99(s、3H);3.57(s、2x0.5H);3.24−3.14(m、2x0.5H);3.11(m、0.5H);2.99(m、0.5H);2.79(m、0.5H);2.64(m、0.5H);2.53(重複m、1H);2.30−2.40(m、2.5H);2.13(m、0.5H);1.84−2.02(m、2H);1.36−1.74(m、5H);0.92(m,1H)。MS(ESI、m/z):490.3[M+H]。
【0277】
実施例32:6−{[(1α,5α,6α)−3−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
32.i. (1α,5α,6α)−3−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミン:
中間体27.i(3g、10.25mmol)及び(1α,5α,6α)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イル)−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(2.43g、1.2eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.ii(Michael付加、収率94%)及び12.iii(エステル還元、収率70%)、実施例1、工程1.i(Boc除去、収率90%)、1.ii.(ベンズアルデヒドを用いた還元的アミノ化、収率99%)及び1.iii(N−Boc形成、収率87%)、実施例25、工程25.iii(環化、収率54%)、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率100%)及び実施例3、工程3.ii(水素化分解、収率62%)の手順を順番に用いて、表題の化合物(0.48g)をろう状の固体として得た。それぞれの粗製反応混合物を、必要に応じて、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。MS(ESI、m/z):313.4[M+H]。
【0278】
32.ii. 6−{[(1α,5α,6α)−3−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体32.i(0.090g、0.288mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.051g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色の固体(0.017g、収率13%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):475.0[M+H]。
【0279】
実施例33:(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(1α,5α,6α)−3−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イル]−アミン:
中間体32.i(0.090g、0.288mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.047g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.036g、収率27%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6−DMSO) δ:8.46(s、1H);8.17(d、J=9.1Hz、1H);8.00(s、1H);7.03(d、J=9.1Hz、1H);6.87(s、1H);4.78(t、J=8.8Hz、1H);4.56(td、J=5.9、9.1Hz、1H);4.32−4.36(m、2H);4.26−4.30(m、2H);4.03(m、1H);4.00(s、3H);3.62(s、2H);3.15(dd、J=3.5、12.0Hz、1H);3.08(d、J=8.5Hz、1H);2.81(d、J=8.5Hz、1H);2.67(dd、J=10.0、11.7Hz、1H);2.34−2.41(m、2H);2.25(m、1H);1.28−1.39(m、2H);1.23(br. s、1H)。MS(ESI、m/z):462.0[M+H]。
【0280】
実施例34:6−{[(1α,5α,6α)−3−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体32.i(0.090g、0.288mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.056g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(0.011g、収率8%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):491.2[M+H]。
【0281】
実施例35:rac−6−{[1−(8−フルオロ−1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
35.i. 2−(6−フルオロ−キノリン−4−イル)−マロン酸 ジエチルエステル:
NaH(60%の油中分散体、2.2g、54mmol)の1,4−ジオキサン(26ml)中の懸濁液に、マロン酸ジエチル(9mL、59mmol)を添加した。反応混合物をrtにて5min攪拌し、そして80℃にて1h加熱した。Rtに冷却した後、CuBr(1.0g)と、ジオキサン(8ml)中4−ブロモ−3−クロロ−6−フルオロ−キノリン(5g、19.4mmol)を、順番に添加した。混合物を100℃にて一晩攪拌した。冷却後、10%のaq.NaHSO(100ml)を添加した。混合物を30min攪拌した。2層をデカントし、そして水層をEA(3x150ml)で3回抽出した。合わせた有機相を塩水で洗浄し、NaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固した。残渣をDCM中で粉砕し、表題の化合物を黄色の固体(6.71g、収率100%)として得た。MS(ESI、m/z):340.1[M+H]。
【0282】
35.ii.(3−クロロ−6−フルオロ−キノリン−4−イル)−酢酸 エチルエステル:
中間体35.i(6.42g、18.9mmol)のDMSO(50ml)中の溶液に、6N HCl(6.61ml)を添加した。混合物を100℃にて2h攪拌した。混合物を0℃に冷却し、そしてaq.NaHCO(44ml)を添加した。得られた混合物を、この温度にて10min攪拌した。固形物をろ過し、水で洗浄し、空気乾燥し、そしてHV下で乾燥して、表題のエステルをベージュ色の固体(3.87g、収率76%)として得た。MS(ESI、m/z):268.1[M+H]。
【0283】
35.iii. 2−(3−クロロ−6−フルオロ−キノリン−4−イル)−アクリル酸 エチルエステル:
中間体35.ii(3.74g、13.95mmol)のシクロヘキサン(115ml)中の溶液に、ベンジルトリエチルアンモニウムクロリド(98%、6.32g、27.21mmol、1.95eq.)、KCO(3.47g、25.12mmol、1.8eq.)及びパラホルムアルデヒド(3.73g、120mmol、8.6eq.)を添加した。混合物を80℃に一晩加熱した。冷却後、反応混合物を水(100ml)で希釈した。分離後、水層をEA(2x20ml)で抽出した。合わせた有機相を塩水(40ml)で洗浄し、NaSO上で洗浄し、ろ過し、そして濃縮乾固した。残渣をCC(EA−Hept、1:4)で精製して、表題のアルケンを無色の油状物(3.15g)として得た。MS(ESI、m/z):280.4[M+H]。
【0284】
35.iv. 1−(8−フルオロ−1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミン:
中間体35.iii(3.24g、11.6mmol)及びピペリジン−4−イル−カルバミン酸 tert−ブチルエステル(3.48g、1.5eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.ii(Michael付加、収率65%)及び12.iii(エステル還元、収率73%)、実施例1、工程1.i(Boc除去、収率91%)、1.ii(ベンズアルデヒドを用いた還元的アミノ化、収率99%)及び1.iii(N−Boc形成、収率83%)、実施例25、工程25.iii(環化、収率25%)、実施例1、工程1.i(Boc脱保護、収率52%)及び実施例3、工程3.ii(水素化分解、収率90%)の手順を順番に用いて、表題の化合物を黄色がかったろう状の固体(0.087g)として得た。それぞれの粗製反応混合物を、必要に応じて、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。MS(ESI、m/z):302.1[M+H]。
【0285】
35.v. rac−6−{[1−(8−フルオロ−1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体35.iv(0.0820g、0.272mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.0496g、1.01eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物をベージュ色の固体(0.061g、収率48%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):464.3[M+H]。
【0286】
実施例36:6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
36.i.(1RS)−3−((3R,4S)−4−アミノ−3−ヒドロキシメチル−ピペリジン−1−イル)−2−(3−フルオロ−6−メトキシ−[1,5]ナフチリジン−4−イル)−プロパン−1−オール:
中間体12.i(1.66g、6.01mmol)及び(3R,4S)−4−ベンジルオキシカルボニルアミノ−ピペリジン−3−カルボン酸 エチルエステル(1.93g、1.1eq.)を出発物質として、実施例12、工程12.ii.及び12.iii(Michael付加、収率91%及びエステル還元、収率68%)及び実施例3、工程3.ii(水素化分解、収率79%)の手順を順番に用いて、表題の化合物を灰白色のフォーム(1.04g)として得た。必要に応じて、粗製反応混合物を、適宜な溶出系を用いてCCにより精製した。4種のジアステレオマーの混合物として得た。MS(ESI、m/z):365.2[M+H]。
【0287】
36.ii. [(3R,4S)−4−アミノ−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール:
中間体36.i(0.735g、2.02mmol)のアセトン(8ml)中の溶液に、2−メトキシプロペン(1.708mL、18.14mmol)を添加した。溶液をrtにて100min攪拌した。2−メトキシプロペン(1ml)をさらに添加し、そして反応を40minさらに進行させた。溶媒を真空下で除き、灰白色のフォームを得た。後者をTHF(20ml)中に取り、そしてt−BuOK(0.497g、4.21mmol)で処理した。反応混合物をrtにて2h攪拌した。EA(20mL)とsat.aq.NaHCO(15ml)を添加した。相を分離した。水層のpHを2M NaOHの添加により12に調整し、そして水層をDCM−MeOH(9:1、4x15ml)で4回抽出した。合わせた有機相をNaSO上で乾燥し、ろ過し、そして減圧下で蒸発させた。残渣を、CC(1%のaq.NHOHを含むDCM−MeOH、9:1)で精製して、表題の化合物を白色のフォーム(0.396g、収率55%)として得た。H NMR(CDCl) δ:8.45(s、1H);8.11(d、J=9.1Hz、1H);6.91(d、J=9.1Hz、1H);4.69−4.85(m、2H);4.16(m、1H);4.04(s、3H);4.01(重複m、1H);3.88(td、J=3.0、11.1Hz、1H);3.49(br. s、1H);3.15−3.27(m、1H);3.00(m、1H);1.70−2.70(m、10H)。MS(ESI、m/z):345.3[M+H]。
【0288】
36.iii. 6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン:
中間体36.iii(0.095g、0.278mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−カルバルデヒド(0.060g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物をベージュ色のフォーム(0.022g、収率15%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6DMSO) δ:10.85(s、1H);8.48(s、1H);8.17(d、J=9.0Hz、1H);7.72(d、J=7.8Hz、1H);7.08(d、J=7.8Hz、1H);7.03(d、J=9.0Hz、1H);4.82(td、J=4.8、9.0Hz、1H);4.68(ddd、J=5.7、9.0、12.9Hz、1H);4.18(m、1H);4.00(s、3H);3.70−3.75(m、2H);3.63(m、1H);3.57(m、1H);3.53(s、2H);3.18(td、J=3.6、12.3Hz、1H);2.92(m、1H);2.70(m、1H); 2.59(m、1H);2.50(重複m、1H);2.22−2.42(m、2H);2.11(m、1H);1.89(m、1H);1.50−1.69(m、3H)。MS(ESI、m/z):523.2[M+H]。
【0289】
実施例37:6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン:
中間体36.iii(0.103g、0.3mmol)及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−カルバルデヒド(0.060g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物をベージュ色のフォーム(0.024g、収率16%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。H NMR(d6DMSO+DO) δ:8.46(s、1H);8.16(d、J=9.0Hz、1H);7.29(dd、J=0.9、7.8Hz、1H);7.02(d、J=9.0Hz、1H);7.00(d、J=7.8Hz、1H);4.84(m、1H);4.68(m、1H);4.60(s、2H);4.16(m、1H);3.98(s、3H);3.60−3.67(m、3H);3.55(m、1H);3.16(m、1H);2.92(m、1H);2.44−2.68(m、3H);2.32(m、1H);2.09(m、1H);1.88(m、1H);1.48−1.60(m、2H)。MS(ESI、m/z):507.2[M+H]。
【0290】
実施例38:(3R,4S)−[4−[(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−アミノ]−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール:
中間体36.iii(0.106g、0.31mmol)及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−カルバルデヒド(0.056g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.023g、収率15%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):495.1[M+H]。
【0291】
実施例39:(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[(3S)−1−((1RS)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン:
中間体27.iv(0.077g、0.23mmol)及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−カルバルデヒド(0.043g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物(0.034g、収率30%)を灰白色のフォームとして得た。粗製混合物を、0.5%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(19:1)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):479.3[M+H]。
【0292】
実施例40:[4−[(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−アミノ]−1−((S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール:
中間体36.iii(0.108g、0.31mmol)及び2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−カルバルデヒド(0.056g、1.1eq.)を出発物質として、実施例1、工程1.iiの手順を用いて、表題の化合物を白色のフォーム(0.023g、収率15%)として得た。粗製混合物を、0.7%v/vのaq.NHOHを含むDCM−MeOH(93:7)を用いて、CCで精製した。MS(ESI、m/z):494.1[M+H]。
【0293】
発明化合物の薬理学的特性
イン ヴィトロアッセイ
実験方法:
これらのアッセイは、「Methods for dilution Antimicrobial Susceptibility Tests for Bacteria that Grow Aerobically、4th ed.;Approved standard:NCCLS Document M7−A4;National Committee for Clinical Laboratory Standards:Villanova, PA, USA、1997」の記載に従って行われた。最小阻害濃度(MIC;mg/l)は、NCCLSガイドライン(National Committee for Clinical Laboratory Standards。Methods for Dilution Antimicrobial Susceptibility)に従って、ミクロ希釈法によりカチオン調整Mueller−Hinton Broth中で測定した。試験培地のpHは7.2〜7.3であった。
【0294】
結果:
全実施例化合物を、S.aureus、E.faecalis、S.pneumoniae、M.catarrhalis又はE.coli等の数種のグラム陽性及びグラム陰性菌に対して試験した。抗菌試験の結果を下記の表に示す(MICはmg/lで表す。)。
【0295】
【表1】


【特許請求の範囲】
【請求項1】
式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩:
【化1】

式中、
Uは、CH又はNを表し;
Wは、CH又はNを表し;
は、アルコキシ、ハロゲン又はCNを表し;
環Aは、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBはCHを表すか;又は
環Aは、下記の基、A、A及びAから成る群より選択され:
【化2】

(式中、Rは、H、F又はヒドロキシメチルを表す。)、かつBは存在せず;
Gは、
【化3】

(式中、Y、Y及びZは独立にCH又はNを表し;
Qは、O又はSを表し;そして
Eは、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである。)から成る群より選択される基を表す。
【請求項2】
U及びWの1つがCH又はNを表し、かつ他方がNを表す、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項3】
式(I)の化合物でもある、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩:
【化4】

式中、
UはNを表し;
Wは、CH又はNを表し;
は、(C−C)アルコキシ又はCNを表し;
環Aは、ピロリジン−1,3−ジイル、ピペリジン−1,3−ジイル又はモルホリン−2,4−ジイル基を表し、かつBはCHを表すか;又は環Aは、ピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBは存在せず;
Gは、
【化5】

(式中、Y、Y及びZは、独立にCH又はNを表し;
Qは、O又はSを表し;そして
Eは、1又は2個の置換基により置換されたフェニルを表し、当該置換基は、それぞれ独立にハロゲンである。)から成る群より選択される基を表す。
【請求項4】
がアルコキシを表す、請求項1〜3の1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項5】
−環Aがピロリジン−1,3−ジイル基を表し、かつBがCHを表すか;又は
−環Aがピペリジン−1,4−ジイル基を表し、かつBが存在しない、
請求項1〜4の1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項6】
環Aが、基A、A及びAから成る群より選択される、請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項7】
Gが、
【化6】

(式中、Y、Y及びZは、独立にCH又はNを表し;そして
Qは、O又はSを表す。)から成る群より選択される基を表す、請求項1〜6のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項8】
Gが、2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イル、2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イル及び6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルから成る群より選択される基を表す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項9】
Gが、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]オキサジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ベンゾ[1,4]チアジン−6−イル、3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−6−イル及び3−オキソ−3,4−ジヒドロ−2H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−6−イルから成る群より選択される基を表す、請求項1〜7のいずれか1項に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩。
【請求項10】
下記の化合物から選択される請求項1に記載の式(I)の化合物、又はそのような化合物の塩:
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−ベンゾ[1,4]ジオキシン−6−イルメチル)−[1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−b]ピリジン−6−イルメチル)−[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン;
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピロリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−(2−メトキシ−8,9−ジヒドロ−フロ[2,3−h]キノリン−9−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[1−((1R)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−((1S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S,4R)−3−フルオロ−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イル]−アミン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3−exo)−8−((8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン;
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イル]−アミン;
6−{[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[(3−exo)−8−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−8−アザ−ビシクロ[3.2.1]オクト−3−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−({[(2S)−4−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−({[(2S)−4−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(2S)−4−((8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−モルホリン−2−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;
[(E)−3−(2,5−ジフルオロ−フェニル)−アリル]−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;
6−({[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミノ}−メチル)−4H−ベンゾ[1,4]オキサジン−3−オン;
6−{[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イル]−アミン;
6−{[(1α,5α,6α)−3−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−3−アザ−ビシクロ[3.1.0]ヘクス−6−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{[1−(8−フルオロ−1,2−ジヒドロ−フロ[2,3−c]キノリン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]チアジン−3−オン;
6−{(3R,4S)−[3−ヒドロキシメチル−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−4−イルアミノ]−メチル}−4H−ピリド[3,2−b][1,4]オキサジン−3−オン;
(3R,4S)−[4−[(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−アミノ]−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール;
(6,7−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリダジン−3−イルメチル)−[(3S)−1−(8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イルメチル]−アミン;及び
[4−[(2,3−ジヒドロ−[1,4]ジオキシノ[2,3−c]ピリジン−7−イルメチル)−アミノ]−1−((S)−8−メトキシ−1,2−ジヒドロ−3−オキサ−5,9−ジアザ−シクロペンタ[a]ナフタレン−1−イルメチル)−ピペリジン−3−イル]−メタノール。
【請求項11】
医薬としての、請求項1〜10の1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩。
【請求項12】
請求項1〜10の1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩を、活性成分として、そして少なくとも1つの治療上不活性な賦形剤を含む医薬組成物。
【請求項13】
細菌感染症の予防又は治療のための医薬の製造における、請求項1〜10の1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩の使用。
【請求項14】
細菌感染症の予防又は治療のための、請求項1〜10の1項に記載の式(I)の化合物、又はその薬学的に許容される塩。

【公表番号】特表2011−518149(P2011−518149A)
【公表日】平成23年6月23日(2011.6.23)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−504590(P2011−504590)
【出願日】平成21年4月14日(2009.4.14)
【国際出願番号】PCT/IB2009/051541
【国際公開番号】WO2009/128019
【国際公開日】平成21年10月22日(2009.10.22)
【出願人】(500226786)アクテリオン ファーマシューティカルズ リミテッド (151)
【氏名又は名称原語表記】Actelion Pharmaceuticals Ltd
【住所又は居所原語表記】Gewerbestrass 16,CH−4123 Allschwil,Switzerland
【Fターム(参考)】