説明

上書画像処理方法及び情報処理装置

【課題】文書に上書画像が上書された文書の上書文書データを作成するに際して、上書描画された文書を全体としてデータ量をなるべく小さくでき、文書の通信コストを削減すると共に、データ量が大きく文書の送信ができないという事態が発生しないようにする。
【解決手段】情報処理装置のオペレーティングシステム上で実行され、文書を表示するアプリケーションプログラムで表示された文書に上書される上書画像を表示する上書画像データ及び前記上書画像の前記文書上の位置を特定する上書位置データ並びに前記文書を表示する文書画像データを取得し、前記上書画像データと前記位置データとを関連付け、この位置データに関連付けられた上書画像データと前記文書画像データとを上書文書データとして生成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は上書画像処理方法及び情報処理装置に係り、特に文書に上書画像が記入された上書文書の処理を行う上書画像処理方法及びこの処理方法を実行する情報処理装置に関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、パーソナルコンピュータ等の情報処理装置を使用して次のような処理が行われる。図13は情報処理装置を使用した処理を示す模式図である。図13(a)に示す例は、例えばPC1100で、ワードプロセッサソフト等、一般的な文書作成アプリケーションで作成された文書1150をディスプレイ1110上に表示し、その表示された文書1150上に前記文書のデータを修正することなく、新たにこの文書に重ねて修正内容1160を上書描画して、この修正内容1160を文書1150における位置と関連付け保存して、文書1150の修正時に描画時の位置に修正内容1160を重ねて表示してこれを参照することにより文書修正を行う場合である。
また、図13(b)に示す例は、ノートPC(タブレットPC)1210とプロジェクタ1220とを用い、スクリーン1230に文書1240を表示し、発言者の音声、文書1240上へのメモ描画1250を文書1240における位置と関連付け、時系列に保存し、会議不参加者に配布して、再確認等の目的により任意のPC1260上で、ノートPC1210に表示し保存した音声、メモ付きの文書をそのまま表示再生するものである。
更に、図13(c)に示す例は、複数のPC1310、1320、1330をネットワーク1340で接続し、すべてのPC1310、1320、1330の表示状態を同一にすることにより文書を画面共有して、会議を行うものである。
このような態様で情報処理装置を使用する場合、前記文書に加えられた修正内容の文書を正しく表示するためには、修正がなされた個所のページ数や位置を保持するなどのさまざまな工夫がなされている。
【0003】
特許文献1には、ページ画像に「ページ名称」を付加し、ページ名称一覧を表示するものが記載されている。即ち、この例は、面倒な作業を必要とせず、所望のページ画像を迅速に表示させるため、文書画像を入力して蓄積する際に、オペレータが各ページのページ名称を入力すると、ページ番号とページ名称との対応である目次画像が自動作成され、表示ページを指定する際に、その目次画像が画面表示されるものである。
特許文献2には、表示文書のインデックス情報を検索、インデックス情報が文書先頭から現れる順番をページと対応付け、ページを直接表示するものが記載されている。即ち、この例は、情報端末が具備するインデックスデータ作成部において、電子文書の表示ページに対するインデックス情報を作成し、時刻情報と共にインデックスデータDBに記録し、インデックスデータ検索部では、時刻が指定されると、その時刻に近い時刻に記録されたインデックス情報をインデックスデータDBから検索し、検索されたインデックス情報から電子文書のページ位置を同定することによりデータ表示部は、同定した位置で頭出しをされて電子文書を表示し、情報端末は、ペンデータ処理部とストロークセットデータDBにより、デジタルペンで紙に書いた手書情報の電子データと電子文書の表示ページとを関連付けて管理するものである。
更に特許文献3には、ページ画像、ページのテキスト情報を検出、ページ画像、ページテキスト、ページ画像+ページテキストの何れかにより一覧表示するものが記載されている。即ち、この例は、メール処理手段は、メール分離手段で受信メールをメール本文と添付された文書とに分離し、該文書を画像変換手段でページ単位の画像に変換し、テキスト抽出手段でテキストを抽出し、データ登録手段で、画像とテキストとをサーバに登録し、添付ファイル情報付加手段でサーバへのアクセス用情報をメール本文に付加して、メール送信手段で携帯情報端末に送信する。携帯情報端末は、メール受信手段が受け取ったメールのアクセス用情報に従い、データダウンロード手段でサーバから画像とテキストとをダウンロードし、画像テキスト表示手段で、画像とテキストとの同時表示又はいずれかの切り替え表示をするものである。
【特許文献1】特開平6−113059号公報
【特許文献2】特開2007−133794公報
【特許文献3】特開2007−199983公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、上述のように、文書に修正内容を上書して表示する場合として、以下の態様がある。図14は文書に修正を加える態様を示す模式図である。まず、図14(a)に示すように、ワードプロセッサや、他の文書作成用のアプリケーションプログラムで表示され、文章1520等が表示された文書1510上に背景が透けて見える透明ウィンドウ1530を表示し、この透明ウィンドウ1530上に手書文字、幾何学図形、テキスト等の上書画像1540を描くことにより会議やプレゼンテーションの効率化を図ることが一般に行われている。この文書1510と上書した上書画像1540のデータを保存する方法として、文書1510と上書画像1540を画像データ1610として保存するがある。また、文書1510と別に、上書画像1540と文書の位置データとを関連付けた上書データ1620だけを保存する方法がある。この例では、上書データ1620として、データ種別、データサイズ、線幅、線色、描画座標数、描画座標等が格納される。
図14(b)は、上書データ1620の描画ページ一覧を表示した模式図である。この場合、表示領域1630の各ページ1631、1632、1633、1633には、上書図形1641、1642、1643、1644だけで、文書の内容が表示されていないので、文書と上書した表示の関連性が判らず上書が何に対して行われたのか不明となり、目的のページかの判別がつかなくなる。このようなデータを他の情報処理装置で表示しても、文書1510と上書画像1540とを重ねて表示することができない。
【0005】
また、図14(c)は、画像データとして保存した場合の描画ページ一覧を表示した状態を示している。この場合、表示領域1650に、文書1651、1652、1653、1654の文書内容と上書画像の内容が表示されているが、各上書された文書1651、1652、1653、1654は画像データとして保存され、表示されているためデータ量が莫大となりネットワークを介してデータを送信する場合、通信コストが高くなる、時間がかかる。あるいは送信可能サイズオーバーにより送信できない事態が発生する。
そこで、本発明は、文書に上書画像が上書された文書を表示する上書文書データを作成するに際して、上書描画された文書を全体としてデータ量をなるべく小さくでき、文書の通信コストを削減すると共に、データ量が大きく文書の送信ができないという事態を防止することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するため、請求項1の本発明は、情報処理装置のオペレーティングシステム上で実行され、文書を表示するアプリケーションプログラムで表示された文書に上書される上書画像を表示する上書画像データ及び前記上書画像の前記文書上の位置を特定する上書位置データ並びに前記文書を表示する文書画像データを取得し、前記上書画像データと前記位置データとを関連付け、この位置データに関連付けられた上書画像データと前記文書画像データとを上書文書データとして生成することを特徴とする上書画像処理方法である。
請求項2の本発明は、前記文書における前記上書画像を水平スクロールボックス、垂直スクロールボックスの移動により表示して前記文書画像データを取得することを特徴とする。
請求項3の本発明は、水平スクロールボックス、垂直スクロールボックスを移動するに際して、前記文書の表示画像を取得し、前記文書上へ重ねて表示し、文書の移動完了後に消去することを特徴とする。
請求項4の本発明は、上書された文書のすべてのページについての文書画像データを取得した後、スクロールボックスを移動し、前記文書の画像取得開始前の文書位置へ戻すことを特徴とする。
【0007】
請求項5の本発明は、文書が表示される文書表示領域の画像を文書画像データとして取得することを特徴とする。
請求項6の発明は、前記文書画像データの表示倍率を変更して縮小文書画像を作成し、文書画表示領域に前記縮小画像を上書描画して、上書文書のページ一覧を表示することを特徴とする。
請求項7の発明は、前記上書一覧表示から選択されたページの文書をページ水平スクロールボックス位置、ページ垂直スクロールボックス位置へスクロールボックスを移動することにより表示することを特徴とする。
請求項8の発明は、選択ページ表示スクロールを開始したとき、選択したページ文書画像を選択ページ文書画像上へ上書文書を描画し、文書表示領域上へ重ねて表示してスクロールを実行し、スクロールが完了した後に前記上書文書の表示を消去することを特徴とする。
請求項9の発明は、請求項1乃至8のいずれか記載の上書画像処理方法を実行することを特徴とする情報処理装置である。
【発明の効果】
【0008】
本発明によれば、上書された文書のデータ量を小さいものとして、文書の通信コストを削減すると共に、文書の送信ができない事態を防止することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
以下本発明を実施するための最良の形態を図面に基づいて説明する。本例に係る上書画像処理方法は、上述した図13の各例に示す情報処理装置において実施される。まず、実施の形態例に係る上書データの処理方法の主な処理を図面に基づいて説明する。
はじめに文書における任意の点(例えばマウスカーソルの位置)を検出する方法について説明する。図1は文書中の任意の点の位置を検出する方法を説明するための模式図である。
情報処理装置は、汎用OS(オペレーティングシステム、例えばWindows(登録商標)、MAC OS(登録商標)、Linux(登録商標)等)上で動作する任意のアプリケーションプログラム(MS Word(登録商標)、Adobe Acrobat(登録商標)、Internet Explorer(登録商標)等)が動作している。この例では、ディスプレイの表示画面110内の文書表示領域120に文書130が表示されている。また、文書表示領域120の下側には、水平スクロールボックス141を備え、文書130を水平方向へスクロール表示する水平スクロールバー140が、左側には垂直スクロールボックス151を備え文書130を垂直スクロール表示する垂直スクロールバー150が、上側にはタイトルバー160が配置されている。
この処理では文書表示領域120中の任意の点101(図1(b)参照)についてのデータを取得して、文書座標情報テーブル170を作成する。まず、OSが提供するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)により、図1(a)に示すように、表示画面110の画面幅(SW)、画面高さ(SH)、文書表示領域120の左上端座標(WX,WY)、文書表示領域幅(WW)、文書表示領域高(WH)を検出する。
【0010】
次いで、水平スクロールバー識別(Windows(登録商標)の場合:ウィンドウハンドル)をOSが提供するAPIにより検出し、この水平スクロールバー識別により水平スクロールボックス141の位置(HP)をOSが提供するAPIにより取得する。
そして、垂直スクロールバー識別をOSが提供するAPIにより検出し、この垂直スクロールバー識別により垂直スクロールボックス151の位置(VP)をOSが提供するAPIにより取得する。
文書上への操作座標(上書等)は、水平スクロールボックス141の位置(HP)及び垂直スクロールボックス151の位置(HP)で管理される。
操作時のマウス座標(文書表示領域120の左上端を原点(0,0)する相対座標として取得される)は、文書表示領域120の左上端座標(WX,WY)を原点とする相対座標で管理される。なお、左上端以左以上は「−」値座標とする。
【0011】
次に、文書に上書画像を描画し上書画像データを取得する処理について説明する。図2は上書画像データの取得について説明するための模式図である。本処理では、文書に上書描画を行いこの上書された文書についての上書画像データを書き込んだ上書情報テーブル260を作成し、上書データファイル270に格納する。
上書描画に際しては、図2中(1)に示すように、表示画面110の最前面に、表示画面110の全画面を覆うサイズであり背景に表示される文書130等が透けて見える透明ウィンドウ210が表示され、この透明ウィンドウ210上へ所定の上書画像を描かれることにより、上書画像が文書130に上書されて表示される。
次いで、前述した方法で、表示中のアプリケーションの文書表示領域120の左上端座標(PX,PY)、文書領域幅(PW)、文書領域高さ(PH)、水平スクロールボックス位置(HP)、垂直スクロールボックス位置(VP)をOSが提供するAPIにより取得して上書情報テーブル260に格納する。PW、PH、HP、VPを文書がページ位置情報となる。
【0012】
上書画像としては、手書文字、手書図形(以下、手書文字及び手書図形をまとめて手書文字という)、幾何学図形、テキストなどがある。手書文字220は、マウスドラッグにより描かれ、この場合、図2の(2)に示すように、マウスドラッグ座標(Xn,Yn(n=0…M))間を順次、予め設定されている線幅、線色にて直線描画することにより描かれる。図示した例では、M=5の場合を示している。描画座標は、下式に基づいて、文書領域左上端座標(PX,PY)を原点とする描画座標(X0,Y0)に変換され、この描画座標が上書情報テーブル260に格納される。
X0=X−WX
Y0=Y−WY
上書画像が幾何学図形、例えば四角形230であるときには、図2の(3)に示すように、図形の4つの頂点座標(X0、Y0、X1、Y1、X2、Y2、X3、Y3)が取得される。また、図形が円や楕円であるときには、中心座標、半径等が文書領域左上端座標(PX,PY)を原点とする相対座標に変換され取得される。その他の幾何学図形についても、図形を特定する座標が取得され、上書情報テーブル260に格納される。
更に、上書画像がテキスト240であるときには、図2の(4)に示すように、テキストボックス250の左上端座標(TX,TY)が文書領域左上端座標(PX,PY)を原点とする相対座標に変換して取得され、上書情報テーブル260に格納される。
次に、対象ページの文書領域の画像データを取得し、図2の(5)に示すように、当該ページ分の文書画像データとする。ページ画像が上書データファイルに保存されていない場合は、ページ文書画像データ部総サイズは0となる。これらのデータは、上書情報テーブル260として上書データファイル270に格納される
【0013】
次に、上書データに基づいて上書画像を異なる表示装置に表示する処理について説明する。図3は上書画像を表示する処理を示す模式図である。以下、上書画像として手書文字を例として説明するが上書画像として幾何学図形、テキストも同様に描画する。
図3(a)に示すように、表示装置の表示画面310の文書表示領域320には文書330が表示され、文書表示領域320の下方には水平スクロールボックス341を備えた水平スクロールバー340が、左方には垂直スクロールボックス351を備えた垂直スクロールバー350が、上方にはタイトルバー360が配置されている。上書描写は、取得されている上書データが格納された上書データファイル370(図3(c))を参照して描かれる。
【0014】
まず、文書表示領域320の左上端座標(WX,WY)、文書領域幅(WW)、文書領域高さ(WH)、画面幅(SW)、画面高さ(SH)、垂直スクロールボックス351の位置(VP)、水平スクロールボックス341の位置(HP)が検出され、文書130の左上端座標(XB,YB)を下式に基づいて算出する。
XB=HP−WX
YB=VP−WY
次いで、図3(b)に示すように、上書描画座標(X0,Y0)、ページ垂直スクールボックス位置(VP0)、ページ水平スクロールボックス位置(HP0)から下式に基づいて文書座標(XP,YP)を算出する。
XP=HP0+X0
YP=VP0+Y0
更に、文書座標(XP,YP)が画面文書領域内にあるかを、下式に基づいて判定する。
XB<=XP<XB+SW
YB<=YP<YB+SH
そして、下式に基づいて、画面座標(X,Y)を算出し、座標間を線描画することにより手書文字380を表示する。
X=XP−XB
Y=YP−YB
これにより、表示画面310の所定位置に手書文字380が描画される。
【0015】
次に、上書された文書の各ページの一覧を表示する処理について説明する。図4は上書文書一覧の表示処理を説明するための模式図である。
まず、文書表示領域420の領域幅(PW)、領域高さ(PH)(図4(a)参照)を一覧ページ幅(LW)、一覧ページ高さ(LH)(図4(b)参照)に縮小する。このとき、縦横縮小比率は同一とする。これにより、図4(b)に示すように、1つの文書表示領域410中に3面のページ451、452、453を表示する。なお、この文書表示領域410に表示するページの面数はこの例に限らず任意の面数に設定することができる。
そして、上書画像が手書文字のときは、図4(b)に示すように、ページ451中において、手書文字454の描画座標(X0,Y0)を、
LX=X0*LW/PW、LY=Y0*LH/PH
に基づいて縮小し、また、描画する線の線幅を、
線幅=線幅*LW/PW
に基づいて縮小し、描画座標間を前記縮小した線幅及び線色で線を描画する。
【0016】
同様に上書画像が幾何学図形のときには、ページ452中において、図形455の図形座標(X0,Y0)を
LX=X0*LW/PW、LY=Y0*LH/PH
に基づいて縮小し、また、描画する線の線幅を
線幅=線幅*LW/PW
に基づいて縮小し図形を描画する。
更に、上書画像がテキストのときには、テキストボックス456の左上端座標(TX,TY)を
tX=TX*LW/PW、tY=TY*LH/PH、
テキストボックス幅(TW)を
tW=TW*LW/PW、
テキストボックス高さ(TH)を
tH=TH*LH/PH、
描画線の線幅を
線幅=線幅*LW/PW、
テキストの大きさを
フォントサイズ=フォントサイズ*LW/PW、
に縮小して描画する。
そして、図4(c)に示すように、各ページのページ画像461、462を水平方向に(LW/PW)、垂直方向に(LH/PH)に縮小して表示し、図4(d)に示すようにページ画像が存在する場合は、ページ画像を縮小表示、ページ画像上に上書を縮小描画する。
【0017】
次に上書された文書のデータである文書データを取得する処理について説明する。図5は文書データを取得する処理を説明する模式図である。この例は、表示画面510の文書表示領域520に表示された文書530を画像データとして取得するものである。この例では文書表示領域520の下方には水平スクロールボックス541を備えた水平スクロールバー540が、左方には垂直スクロールボックス551を備えた垂直スクロールバー550が、上方にはタイトルバー560が配置されている。
まず、図5(a)に示すように、文書表示領域520にその全面を覆う透明ウィンドウ570を表示する。次いで、文書530の画像を取得し、文書530上へ重ねて表示する。
そして、図5(b)に示すように、OSが提供するAPIを介し水平スクロールボックス541をページ水平スクロールボックス位置(HP)へ移動する。更に、OSが提供するAPIを介し垂直スクロールボックス551をページ垂直スクロールボックス位置(VP)へ移動する。
そして、図5(c)に示すように、重ねて表示した画像を消去し、移動先の画像を表示し、文書表示領域520の画像をページ画像580として取得する。
【0018】
次に、上書画像の描画及び表示処理について説明する。図6は上書画像の描画及び表示処理を示す模式図である。まず上書画像の描画処理について説明する。この例では、ディスプレイの表示画面610に、文書表示領域620に文字列680が表示された文書630が表示されている。また、文書表示領域620の下側には、水平スクロールボックス641を備え、文書630を水平方向へスクロール表示する水平スクロールバー640が、左側には垂直スクロールボックス651を備え文書を垂直方向へスクロール表示する垂直スクロールバー650が、上側にはタイトルバー660が配置されている。この例では、文書表示領域620内に上書画像670を描画する。この上書描画は、上書描画プログラムをパーソナルコンピュータで実行することにより実現される。
まず、上書画像の描画について説明する。この処理は予め表示された文書に上書画像を描画しそのデータを格納するものである。まず、OSが提供するプログラム起動手段により上記描画プログラムが起動されると表示画面610の全画面を覆うサイズの透明ウィンドウ690が表示される。また、上書操作プログラムは文書表示領域620内に上書操作ツールバー700を表示する。この上書操作ツールバー700には、「手書」、「図形」、「テキスト」、「スクロール」、「終了」の各ボタンが表示されている。
「手書」ボタンを押下すると、手書文字図形を描画するモードに移行し、マウスドラッグで手書文字、手書図形を上書描画することができる。
【0019】
また、「図形」ボタンを押下すると、幾何学図形を描画するモードへ移行し、マウスにより指定位置へ四角形、円、楕円等の幾何学図形を上書描画することができる。
また、「テキスト」ボタンを押下すると、テキストを入力するモードへ移行し、指定位置へテキストボックスを作成し、テキストをキーボードから入力することができる。
更に、「スクロール」ボタンを押下することにより、文書をスクロールするモードへ移行し、文書をスクロール表示することができる。
そして、「終了」ボタンを押下することにより、透明ウィンドウ690及び上書操作ツールバー700を閉じ上書データを上書データファイルへ保存して終了する。
【0020】
次に上書された文書の表示について説明する。この処理は上書された文書の画像を、作成された上書データに基づいて、上書表示プログラムを実行することにより異なる情報処理装置の表示画面710中の文書表示領域720に表示する。この表示は、上書データファイル270が格納している上書データに基づいて行われる。文書表示領域720の下側には水平スクロールボックス741を備えた水平スクロールバー740が、左側には垂直スクロールボックス751を備えた垂直スクロールバー750が、上方にはタイトルバー760が表示されている。
まず、OSが提供するプログラム起動手段により上書表示プログラムが起動されると、上書表示プログラムは、図6(b)に示すように、文書表示領域720内に上書描画表示ツールバー770を表示する。この上書描画表示ツールバー770には、「手書」、「図形」、「テキスト」、「入力」、「一覧」、「画像」、「スクロール」、「終了」の各ボタンが表示されている。「手書」、「図形」、「テキスト」、「スクロール」、「終了」ボタンは前述した通りの機能を備える。
「入力」ボタンを押下することにより、上書データファイルから上書データを入力することができる。
【0021】
また、「一覧」ボタンを押下することにより、図6(c)に示すように、上書された文書の「上書ページ一覧」を表示することができる。
また、「画像」ボタンを押下することにより、上書されたページの文書画像を取得して表示することができる。この画像表示処理は、水平スクロールボックス位置(HP)、垂直スクロールボックス位置(VP)を検出し、文書表示領域720を検出し、画面文書領域730を算出し、画面文書領域730内に上書データに基づく画像を描画表示することにより行う。
更に、「表示」ボタン押下することにより、前記上書一覧表示を閉じ、選択されたページのページ水平スクロールボックス位置(HP)、ページ垂直スクロールボックス位置(VP)へスクロールボックスを移動することにより上書ページ文書を表示する。
そして、「終了」ボタン押下により上書ページ一覧表示を消去することができる。
表示画面610に上書された文書の所定ページを表示するには、「入力」ボタンを押下して上書データを入力し、次いで「一覧」ボタンを押下して文書のページ一覧画面730を表示する。このページ一覧画面730は、図6(c)に示すように、複数のページ721、722、723、724が表示され、表示された複数のページ721、722、723、724から必要なページ、例えばページ722を選択して反転させ、「表示」ボタンを押下すればよい。
【0022】
次に、実施の形態例に係る上書画像の処理方法の手順について説明する。まず上書画像の描画処理について説明する。この処理によって、文書に上書画像が描画され、上書された文書のデータが上書データファイルに格納される。なお、この描画処理については図1及び図2に基づいて予め説明した。
図7及び図8は上書画像の描画方法の手順を示すフローチャートである。この処理は、上述したように、一般のアプリケーションプログラムにより文書が表示されている状態でOSが提供する手段により上書制御プログラムを起動して実行する。なお、上書描画プログラムは、処理制御のための制御テーブル280と、前述した上書データファイル270を全上書制御モジュールから参照可能な領域に確保する。処理は、以下のステップSA1〜ステップSA20に従って実行される。
【0023】
まず、ステップSA1では、OSが提供するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)によりアプリケーションの文書表示領域を検出し、文書表示領域の左上端座標、文書表示領域幅、文書表示領域高の項目を制御テーブル280に設定する。
次に、ステップSA2では、OSが提供するAPIにより水平スクロールバーを検出し、「水平スクロールバー識別」(Windows(登録商標)の場合:ウィンドウハンドル)を制御テーブルに設定する。ステップSA3では、OSが提供するAPIにより垂直スクロールバーを検出、「垂直スクロールバー識別」を制御テーブル280に設定する。これら、ステップSA1〜ステップSA3の処理は、図1に基づいて説明した。
ステップSA4では、OSが提供するAPIにより画面幅、画面高さを検出し、最前面へ画面サイズの透明ウィンドウを表示する。ステップSA5では、「上書操作ツールバー」を表示する。ステップSA6では、マウスの左クリック(ドラッグ)座標を入力する。ステップSA7では、「手書」ボタンクリックにより、手書文字描画モードへ移行する。ステップSA8では、「図形」ボタンクリックにより、図形描画モードへ移行する。ステップSA9では、「テキスト」ボタンクリックにより、テキスト入力モードへ移行する。ステップSA10では、「スクロール」ボタンクリックにより、文書をスクロール表示する。ステップSA11では、「上書描画制御」を実行し、スクロール表示された文書位置への上書データがあれば描画する。なお、この「上書描画制御」については後に図10に基づいて詳細に説明する。
ステップSA12では、「終了」ボタンクリックにより、上書操作ツールバー、透明ウィンドウを消去終了する。
【0024】
ステップSA13では、上書操作ツールバー以外へのクリック(ドラッグ)により現在の文書位置を検出する(水平スクロールバーから水平スクロールボックス位置、垂直スクロールバーから垂直スクロールボックス位置を取得する)。
ステップSA14では、上書データファイルに既に取得文書位置の上書ページが存在するかを検索し、ない場合上書ページ(ページ水平スクロールボックス位置、ページ垂直スクロールボックス位置、ページ幅、ページ高さ)を追加する。ステップSA15では、手書文字描画モード時、ドラッグマウス座標間に線描画手書文字を描画する。ステップSA16では、手書文字描画マウス座標を描画座標へ変換、手書文字データを上書データファイルへ保存する。ステップSA17では、図形描画モード時に、マウスによる指定位置へ図形を描画する。ステップSA18では、図形描画マウス座標を文書座標へ変換。図形データを上書データファイルへ保存する。
ステップSA19では、テキスト入力モード時、テキストボックスを作成、キーボードよりテキストを入力する。ステップSA20では、テキストボックスマウス座標を文書座標へ変換、テキストデータを上書データファイルへ保存する。
以上の処理により、文書に上書画像が描画され、上書画像のデータが上書データファイル270に格納される。
【0025】
次に上書文書の表示について説明する。この制御は、上述した上書文書の作成処理によよって作成された上書データに基づいて上書文書を表示する処理である。図9は上書表示制御の手順を示すフローチャートである。
一般のアプリケーションプログラムにより文書が表示されている状態でOSが提供する手段により上書表示制御プログラムを起動する。上書表示制御プログラムによって制御テーブル390、上書データファイル370が全上書表示制御モジュールにより参照可能な領域に確保される。上書データファイル370には、作成された上書データが格納される。なお、上書を追加する場合の処理は、この上書制御の処理と同じであるのでその詳細な説明は省略する。処理は、以下のステップSB1〜ステップSB14に従って実行される。
まず、ステップSB1では、OSが提供するAPI(アプリケーションプログラミングインターフェース)によりアプリケーションの文書表示領域を検出し、文書表示領域の左上端座標、文書領域幅、文書領域高を制御テーブル390に設定する。ステップSB2では、OSが提供するAPIにより水平スクロールバーを検出、「水平スクロールバー識別」(Windows(登録商標)の場合:ウィンドウハンドル)を制御テーブルへ設定する。ステップSB3では、OSが提供するAPIにより垂直スクロールバーを検出、「垂直スクロールバー識別」を制御テーブルへ設定する。ステップSB4では、OSが提供するAPIにより画面幅、画面高さを検出、最前面へ画面サイズの透明ウィンドウを表示する。ステップSB5では、「上書操作ツールバー」を表示する。ステップSB6では、マウスの左クリック(ドラッグ)座標を入力する。ステップSB7では、「入力」ボタンクリックにより、上書データファイルから上書データを入力する。ステップSB8では、「上書描画制御」を実行、表示文書位置への上書が存在する場合、文書上へ上書描画表示する。なお、この「上書描画制御」については後に図10に基づいて詳細に説明する。
【0026】
ステップSB9では、「スクロール」ボタンクリックにより、文書をスクロール表示する。ステップSB10では、「上書描画制御」を実行、スクロールした文書位置への上書が存在する場合、文書上へ上書描画表示する。なお、この「上書描画制御」については後に図10に基づいて詳細に説明する。
ステップSB11では、「画像」ボタンクリックにより、「文書画像取得制御」を実行、上書ページの文書画像を取得する。この「文書画像取得制御」については後に図12に基づいて詳細に説明する。
ステップSB12では、「一覧」ボタンクリックにより、「上書ページ一覧制御」を実行、上書ページ一覧を表示、選択ページを表示する。なお、この「上書ページ一覧制御」については、後に図11に基づいて詳細に説明する。
ステップSB13では、「上書描画制御」を実行、選択ページ位置への上書が存在する場合、文書上へ上書描画表示する。なお、この「上書描画制御」については後に図10に基づいて詳細に説明する。
ステップSB14では、「終了」ボタンクリックにより、上書操作ツールバー、透明ウィンドウを消去終了する。
【0027】
次に前記ステップSA11、ステップSB8、ステップSB10、ステップSB13の「上書描画制御」について詳細に説明する。図10は上書描画制御の詳細な手順を示すフローチャートである。なお、この上書描写処理については、図3に基づいて予め説明した。処理以下のステップSC1〜SC11を実行することにより実行される。
ステップSC1では、文書位置を検出する。ステップSC2では、画面左上端の文書座標を算出する。ステップSC3では、ページ水平スクロールボックス位置、ページ垂直スクロールボックス位置を上書データファイルから入力する。ステップSC4では、ページ上書データを上書データファイルから入力する。ステップSC5では、上書データ文書座標を算出する。ステップSC6では、画面領域内の文書座標データが存在する場合、上書データ文書座標を画面座標へ変換する。ステップSC7では、画面座標間を線描画、手書文字描画する。このとき、画面外となる描画部分は表示されない。ステップSC8では、画面座標へ図形を描画する。ステップSC9では、画面座標へテキストボックスを作成、テキスト描画する。ステップSC10では、ページ内上書データすべて実行する。ステップSC11では、上書データファイルすべて実行する。
これにより、表示画面上に上書画像が表示された文書が表示される。
【0028】
次に前記ステップSB12で示した「上書ページ一覧表示制御」について詳細に説明する。図11は上書文書のページ一覧表示の手順を示すフローチャートである。なお、この処理については、図4及び図6に基づいて予め説明した。この処理は、以下のステップSD1〜SD16を実行することにより実行される。
ステップSD1では、「上書ページ一覧」ウィンドウを表示する。ステップSD2では、上書データファイルから上書ページ総数を入力する。ステップSD3では、ページ文書画像を上書データファイルから入力する。ステップSD4では、一覧表示画面へページ文書画像を縮小表示する。ステップSD5では、上書データを上書データファイルから入力する。ステップSD6では、一覧表示画面、ページ文書画像上へ上書を縮小描画する。ステップSD7では、上書全ページ描画する。ステップSD8では、左クリックマウスデータを入力する。ステップSD9では、縮小ページ領域内でのクリックの場合、選択ページ枠を太枠描画する。ステップSD10では、「終了」ボタンクリックにより、上書ページ一覧ウィンドウを消去、呼び出し元へ戻る。ステップSD11では、「表示」ボタンクリックにより、上書一覧ウィンドウを消去する。ステップSD12では、上書データファイルから選択ページ文書画像を入力、文書領域上へ重ねて描画する。ステップSD13では、上書データファイルから選択ページ上書データを入力、文書画像上へ描画する。ステップSD14では、選択ページ垂直スクロールボックス位置へ垂直スクロールボックスを移動する。ステップSD15では、選択ページ水平スクロールボックス位置へ水平スクロールボックスを移動する。ステップSD16では、文書領域上へ描画した文書画像を消去する。これにより移動先の文書が表示される。
【0029】
次に前記ステップSB11で示した「文書画像取得制御」について説明する。図12は文書画像取得処理の手順を示すフローチャートである。この処理は、以下のステップSE1〜SE14を実行することにより実行される。
ステップSE1では、現在表示中の文書位置を検出する。この検出は、水平スクロールバーから水平スクロールボックス位置、垂直スクロールバーから垂直スクロールボックス位置を取得することにより行う。ステップSE2では、上書データファイルから上書ページ総数を入力する。ステップSE3では、現在表示中の表示画面文書画像を取得する。ステップSE4では、表示画面上へ取得文書画像を重ねて表示する。ステップSE5では、上書データファイルからページ水平スクロールボックス位置、ページ垂直スクロールボックス位置を入力する。ステップSE6では、ページ垂直スクロールボックス位置へ垂直スクロールボックスを移動する。ステップSE7では、ページ水平スクロールボックス位置へ水平スクロールボックスを移動する。ステップSE8では、表示文書画像を消去する。
これにより移動先の文書が表示される。
ステップSE9では、移動先文書領域ページ文書画像を取得する。ステップSE10では、ページ文書画像を上書データファイルへ保存する。ステップSE11では、全上書ページのページ文書画像を取得するまで繰り返す。ステップSE12では、ステップSE1取得した垂直スクロールボックス位置へ垂直スクロールボックスを移動する。ステップSE13では、ステップSE1で取得した水平スクロールボックス位置へ水平スクロールボックスを移動する。ステップSE14では、表示文書画像を消去する。
これにより文書画像取得開始時の文書表示へ戻る。
【0030】
以上説明したように、本発明によれば、上書文書データのデータ量を小さいものとできるので、データ通信コストの低減でき、文書の配布が容易となることから上書による文書校正指示、会議などの効率化のため上書の活用が容易となる。
また、本発明によれば、上書文書データとして、位置データに関連付けられた上書図形データと文書画像データと生成され、この上書文書データに基づいて文書と上書図形が表示されるので、上書と上書時の文書位置の整合がとれた上書文書が正確に再現されて表示されるので上書文書が意味不明となったり、誤解を与えたりすることがなくなる。
また、本発明によれば、スクロールボックスを移動するに際して、前記文書の表示画像を取得し、前記文書上へ重ねて表示し、文書の移動完了後に消去するので、スクロール中に文書表示が流れなくなり、見ている者に不快感を与えることを防止できる。
【0031】
また、本発明によれば、上書された文書のすべてのページについての文書画像データを取得した後、スクロールボックスを移動し、前記文書の画像取得開始前の文書位置へ戻すので、表示中のページが変更されることがなく、表示を元に戻す手間、煩わしさを解消できる。
また、本発明によれば、上書文書画像データには、タイトルバー、ツールバー、スクロールバー等を表示するための余分なデータを含まないから、保存時のデータ量を少なくでき、容量の小さいリムーバブルディスクに保存できる他、通信コストの低減を図ることができる。
更に、本発明によれば、上書文書のページ一覧を表示するので、多数のページから表示すべきページを容易に選択することができ、目的ページの検索が容易かつ正確となる。また、目的のページが1回の操作で表示できるので表示操作による煩わしさを解消できる。
選択ページの表示スクロールを開始したとき、選択したページ文書画像を選択ページ文書画像上へ上書文書を描画し、文書表示領域上へ重ねて表示してスクロールを実行し、スクロールが完了した後に前記上書文書の表示を消去するので、目的のページが即座に表示され、目的ページ表示のための時間が短くなり、会議、プレゼンテーション等の効率化を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】文書中の任意の点の位置を検出する方法を説明するための模式図である。
【図2】上書画像のデータについて説明するための模式図である。
【図3】上書画像を表示する処理を示す模式図である。
【図4】上書文書一覧の表示処理を説明するための模式図である。
【図5】文書の画像を取得する処理を説明する模式図である。
【図6】上書画像の描画及び表示処理を示す模式図である。
【図7】上書画像の描画方法の手順を示すフローチャートである。
【図8】上書画像の描画方法の手順を示すフローチャートである。
【図9】上書表示制御の手順を示すフローチャートである。
【図10】上書描画制御の詳細な手順を示すフローチャートである。
【図11】上書文書のページ一覧表示の手順を示すフローチャートである。
【図12】文書画像取得処理の手順を示すフローチャートである。
【図13】情報処理装置を使用した処理を示す模式図である。
【図14】文書に修正を加える態様を示す模式図である。
【符号の説明】
【0033】
101 任意の点、110 表示画面、120 文書表示領域、130 文書、140 水平スクロールバー、141 水平スクロールボックス、150 垂直スクロールバー、151 垂直スクロールボックス、160 タイトルバー、170 文書座標情報テーブル、210 透明ウィンドウ、220 手書文字、230 四角形、240 テキスト、250 テキストボックス、260 上書情報テーブル、270 上書データファイル、280 制御テーブル、310 表示画面、320 文書表示領域、330 文書、340 水平スクロールバー、341 水平スクロールボックス、350 垂直スクロールバー、351 垂直スクロールボックス、360 タイトルバー、370 上書データファイル、380 手書文字、390 制御テーブル、420 文書表示領域、451、452、453 ページ、454 手書文字、455 図形、456 テキストボックス、461、462 ページ画像、510 表示画面、520 文書表示領域、530 文書、540 水平スクロールバー、541 水平スクロールボックス、550 垂直スクロールバー、551 垂直スクロールボックス、560 タイトルバー、570 透明ウィンドウ、580 ページ画像、610 表示画面、620 文書表示領域、630 文書、640 水平スクロールバー、641 水平スクロールボックス、650 垂直スクロールバー、651 垂直スクロールボックス、660 タイトルバー、670 上書画像、680 文字列、690 透明ウィンドウ、700 上書操作ツールバー、710 表示画面、720 文書表示領域、740 ページ一覧画面、721、722、723、724 ページ、730 画面文書領域、740 水平スクロールバー、741 水平スクロールボックス、750 垂直スクロールバー、751 垂直スクロールボックス、760 タイトルバー、770 上書描画表示ツールバー

【特許請求の範囲】
【請求項1】
情報処理装置のオペレーティングシステム上で実行され、文書を表示するアプリケーションプログラムで表示された文書に上書される上書画像を表示する上書画像データ及び前記上書画像の前記文書上の位置を特定する上書位置データ並びに前記文書を表示する文書画像データを取得し、
前記上書画像データと前記位置データとを関連付け、
この位置データに関連付けられた上書画像データと前記文書画像データとを上書文書データとして生成することを特徴とする上書画像処理方法。
【請求項2】
前記文書における前記上書画像を水平スクロールボックス、垂直スクロールボックスの移動により表示して前記文書画像データを取得することを特徴とする請求項1記載の上書画像処理方法。
【請求項3】
水平スクロールボックス、垂直スクロールボックスを移動するに際して、前記文書の表示画像を取得し、前記文書上へ重ねて表示し、文書の移動完了後に消去することを特徴とする請求項2記載の上書画像処理方法。
【請求項4】
上書された文書のすべてのページについての文書画像データを取得した後、スクロールボックスを移動し、前記文書の画像取得開始前の文書位置へ戻すことを特徴とする請求項2記載の上書画像処理方法。
【請求項5】
文書が表示される文書表示領域の画像を文書画像データとして取得することを特徴とする請求項1乃至4のいずれか記載の上書画像処理方法。
【請求項6】
前記文書画像データの表示倍率を変更して縮小文書画像を作成し、文書画表示領域に前記縮小画像を上書描画して、上書文書のページ一覧を表示することを特徴とする請求項1乃至5のいずれか記載の上書画像処理方法。
【請求項7】
前記上書一覧表示から選択されたページの文書をページ水平スクロールボックス位置、ページ垂直スクロールボックス位置へスクロールボックスを移動することにより表示することを特徴とする請求項6記載の上書画像処理方法。
【請求項8】
選択ページの表示スクロールを開始したとき、選択したページ文書画像を選択ページ文書画像上へ上書文書を描画し、文書表示領域上へ重ねて表示してスクロールを実行し、スクロールが完了した後に前記上書文書の表示を消去することを特徴とする請求項6又は7記載の上書画像処理方法。
【請求項9】
請求項1乃至8のいずれか記載の上書画像処理方法を実行することを特徴とする情報処理装置。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2009−258848(P2009−258848A)
【公開日】平成21年11月5日(2009.11.5)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−104774(P2008−104774)
【出願日】平成20年4月14日(2008.4.14)
【出願人】(000006747)株式会社リコー (37,907)
【Fターム(参考)】