説明

両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法

【課題】前面及び背面方向への光抽出量を極大化できる両面発光型有機電界発光素子を提供する。
【解決手段】基板(300)と、前記基板上に一定の間隔をもって離隔して形成されている反射膜(310)と、前記基板上にパターニングされて形成されており、両末端の下部に反射膜を含む第1電極(320)と、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜(330)と、前記露出した第1電極の上部に形成されており、少なくとも有機発光層を含む有機膜層(340)と、前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に形成されている第2電極(350)とを備えることを特徴とする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、両面発光型有機電界発光素子に関し、前記両面発光型有機電界発光素子において第1電極の両末端の下部に反射膜を形成することによって、前面及び背面方向への光抽出量を極大化することができ、デバイスの寿命を向上させることができる両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法に関する。
【背景技術】
【0002】
平板表示素子(Flat Panel Display Device)のうち有機電界発光素子(OLED;Organic Electroluminescence Display Device)は、有機化合物を電気的に励起させて発光させる自発光型表示装置であって、低温製作が可能であり、応答速度が1ms以下と高速の応答速度を有し、消費電力が低く、自発光であるから視野角が広く、高いコントラスト(Contrast)特性を示し、LCDのようなバックライトが不要なので、軽量薄形が可能であり、均一な面発光特性及び製造の便利性の点から、携帯電話の液晶表示装置(LCD;Liquid Crystal Display)などに使われている。
【0003】
前記有機電界発光素子は、アノード電極とカソード電極との間に有機発光層を含んでおり、アノード電極から供給される正孔とカソード電極から受ける電子とが有機発光層内で結合し、正孔−電子の対である励起子を形成し、さらに前記励起子が基底状態に戻りながら発生するエネルギーにより発光するようになる。
【0004】
一般的に、有機電界発光素子は、マトリクス形態で配置されたN×M個の画素を駆動する方式によって、パッシブマトリクス(Passive matrix)方式と、アクティブマトリクス(Active matrix)方式とに分けられる。パッシブマトリクス方式は、表示領域がアノード電極とカソード電極によって単純なマトリクス形態の素子から構成されているので、製造が容易ではあるが、解像度、駆動電圧の上昇、材料の寿命低下などの問題点があるため、低解像度及び小型ディスプレイの応用分野に制限される。これに対し、アクティブマトリクス方式は、表示領域が各画素毎に薄膜トランジスタを装着して、有機電界発光素子の画素数に関係なく、一定の電流を供給することによって、安定した輝度を表すことができ、且つ電力消耗が少なくて、高解像度及び大型ディスプレイの適用に有利であるという長所を有している。
【0005】
また、前記有機電界発光素子は、有機発光層から発生する光が放出される方向によって、背面発光型と、前面発光型とに分けられる。背面発光型は、形成された基板側に光が放出されるものであって、有機発光層の上部に反射電極が形成され、前記有機発光層の下部には、透明電極が形成される。ここで、有機電界発光素子が、薄膜トランジスタが形成されるアクティブマトリクス方式を採用する場合、薄膜トランジスタが形成された部分は、光が透過しないため、光が放出され得る面積が減少する。これとは異なって、前面発光型は、有機発光層の上部に透明電極が形成され、前記有機発光層の下部に反射電極が形成されることになるため、光が基板側と反対方向に放出されるので、光が透過する面積が広くなり、輝度が向上する。従って、1つの基板上に前面発光と背面発光を同時に具現できる両面発光型有機電界発光素子が次世代平板表示装置として注目されているところである。
【0006】
図1は、従来技術に係る両面発光型有機電界発光素子を示す平面図である。
【0007】
図1を参照すれば、従来の両面発光型有機電界発光素子は、透明電極よりなる第1電極110が形成されていて、前記第1電極110の上部には、前記第1電極を露出させる画素定義膜(PDL;Pixel Define Layer)130が形成されている。この時、後続工程で少なくとも有機発光層を含む有機膜層及び透明電極である第2電極を形成することによって、前記第1電極110が形成された部分から前面及び背面へ光が抽出される。
【0008】
以下、図2及び図3に示す従来の両面発光型有機電界発光素子の断面図を参照して、前記両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を詳細に説明する。
【0009】
図2は、従来の両面発光型有機電界発光素子において、 図1の線I−I’に沿う断面図であり、図3は、従来の両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【0010】
図2を参照すれば、従来の両面発光型有機電界発光素子は、ガラス又はプラスチックよりなる基板100上に、第1電極110がパターニングされて形成されている。前記第1電極110は、アノード電極である場合には、仕事関数が高いITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)よりなる透明電極で形成される。また、前記第1電極110は、カソード電極である場合には、仕事関数が低い導電性の金属で、Mg、Ca、Al、Ag及びこれらの合金よりなる群から選ばれる1種の物質を用いて透過電極で形成される。
【0011】
次いで、前記第1電極110上に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜130が形成されている。
【0012】
図3は、図2の露出した第1電極の上部及び画素定義膜の上部に追加に有機膜層及び第2電極を形成した従来の両面発光型有機電界発光素子の断面図である。
【0013】
図3を参照すれば、前記図2の露出した第1電極110の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層140が形成されている。前記有機膜層140は、前記有機発光層以外に、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のうち1つ以上の層を含むことができる。
【0014】
次いで、基板の全面にわたって前記有機膜層140の上部に第2電極150が形成されている。前記第2電極150は、第1電極110がアノードの透明電極である場合、仕事関数が低い導電性の金属で、Mg、Ca、Al、Ag及びこれらの合金よりなる群から選択された1種の物質を用いて透過電極で形成され、前記第1電極110がカソード電極である場合には、ITOまたはIZOのような透明電極で形成される。
【0015】
従来の両面発光型有機電界発光素子は、前記第1電極が形成されている部分だけから光を放出するが、前記第1電極が形成されている面積が小さくて、光抽出量が少なく、これにより、デバイスの寿命が短くなるという問題点を有している。
【特許文献1】特開2002−357825号公報
【特許文献2】特開2001−22294号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0016】
本発明は、前述のような従来技術の問題点を解決するためになされたもので、両面発光型有機電界発光素子において第1電極の両末端の下部に反射膜を形成することによって、前面及び背面方向への光抽出量を極大化できる両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0017】
前記目的を達成するために、本発明の一態様に係る有機電界発光素子は、基板と、前記基板上に一定の間隔をもって離隔して形成されている反射膜と、前記基板上にパターニングされて形成されており、両末端の下部に反射膜を含む第1電極と、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜と、前記露出した第1電極の上部に形成されており、少なくとも有機発光層を含む有機膜層と、前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に形成されている第2電極とを備えることを特徴とする。
【0018】
また、本発明の他の態様に係る有機電界発光素子の製造方法は、基板と、前記基板上の全面にわたって形成されている透明導電膜と、前記透明導電膜の上部に一定の間隔をもって離隔してパターニングされて形成されている反射膜と、前記反射膜の上部に形成されている第1電極と、前記第1電極の上部に形成されており、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜と、前記露出した第1電極の上部に形成されており、少なくとも有機発光層を含む有機膜層と、基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に形成されている第2電極とを備えることを特徴とする。
【0019】
また、本発明のさらに他の態様に係る有機電界発光素子は、基板を用意する段階と、前記基板上に、一定の間隔をもって離隔するように反射膜をパターニングして形成する段階と、前記反射膜の上部に、両末端の下部に反射膜を含む第1電極を形成する段階と、前記第1電極の上部に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜を形成する段階と、前記露出した第1電極の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層を形成する段階と、前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に第2電極を形成する段階とを備えることを特徴とする。
【0020】
また、本発明のさらに他の態様に係る有機電界発光素子の製造方法は、基板を用意する段階と、前記基板上の全面にわたって透明導電膜を形成する段階と、前記透明導電膜の上部に、一定の間隔をもって離隔するように反射膜をパターニングして形成する段階と、前記反射膜の上部に、両末端の下部に反射膜を含む第1電極を形成する段階と、前記第1電極の上部に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜を形成する段階と、前記露出した第1電極の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層を形成する段階と、前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に第2電極を形成する段階とを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0021】
本発明によれば、両面発光型有機電界発光素子において第1電極の両末端の下部に反射膜を含む透明電極を積層することによって、前面及び背面方向への光抽出量を極大化することができ、デバイスの寿命を向上させることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
以下、図面を参照して、本発明に係る好適な実施形態を詳細に説明する。
【0023】
図4は、本発明に係る両面発光型有機電界発光素子を示す平面図である。
【0024】
図4を参照すれば、本発明に係る両面発光型有機電界発光素子は、反射膜310が形成されており、前記反射膜の上部には、両末端の下部に反射膜を含む第1電極320が形成されており、前記第1電極320の上部には、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜330が形成されている。
【0025】
以下、図5及び図6に示す本発明に係る両面発光型有機電界発光素子の断面図を参照して、前記両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を詳細に説明する。
【0026】
図5は、本発明の第1実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子において、 図4の線II−II’に沿う断面図であり、図6は、本発明の第1実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【0027】
図5を参照すれば、本発明に係る両面発光型有機電界発光素子は、ガラス又はプラスチックよりなる基板300上に、一定の間隔をもって離隔するようにパターニングして反射膜310を形成する。
【0028】
前記反射膜310は、Al(Nd)またはAgで形成し、好ましくは、Al(Nd)で形成する。
【0029】
前記反射膜310の厚みは、50nm乃至100nmで形成する。前記反射膜の厚みが50nm以下の場合、反射率が低下し、100nm以上の場合、パターニング時に工程便利性を低下させる。
【0030】
前記反射膜310の幅は、解像度及び両面の光の分配比率によって変わるので、一定の大きさに制限されるものではなく、1つの画素内に透過型及び反射型が混在する構造で形成される。
【0031】
前記両面発光型有機電界発光素子が、薄膜トランジスタを備えたアクティブマトリクス有機電界発光素子(AMOLED)である場合、前記アクティブマトリクス有機電界発光素子は、各単位画素が基本的にスイッチングトランジスタ、駆動トランジスタ、キャパシタ及びEL素子を備える。前記第1電極320は、ソース/ドレイン電極のうちいずれか1つに当接するように形成し、電気的に連結することによって、電圧を印加させ、駆動トランジスタを駆動させる。この際、前記反射膜310は、コンタクト抵抗を防止するために、ソース/ドレイン電極から離隔するように形成する。
【0032】
前記反射膜310は、スパッタリング(Sputtering)またはイオンプレーティング(Ion Plating)のような方法で形成する。好ましくは、前記反射膜310は、スパッタリングの通常的な方法で形成する。前記反射膜310は、蒸着後、フォト工程で形成されたフォトレジスト(PR;Photo Resist)層のパターンをマスクとして用いて選択的に除去するエッチング工程によりパターニングされる。
【0033】
次いで、前記反射膜310の上部に、両末端の下部に反射膜310を含む第1電極320を形成する。前記第1電極320は、アノード電極である場合には、仕事関数が高いITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)よりなる透明電極で形成される。前記第1電極320は、カソード電極である場合には、仕事関数が低い導電性の金属で、Mg、Ca、Al、Ag及びこれらの合金よりなる群から選択された1種の物質を用いて透過電極で形成されることができる。
【0034】
前記第1電極320は、50Å乃至300Åの厚みで形成する。前記第1電極320の厚みが50Å以下なら、工程的に反復再現性が良いが薄膜特性を確保することができず、300Å以上なら、下部に反射膜を具備しても光抽出量が低下してしまう。
【0035】
前記第1電極320の形成方法は、前記反射膜310の形成方法と同様である。このように、前記第1電極320を反射膜310の上部に形成することによって、後続工程である画素定義膜の蒸着後のパターニング時に、ウェットエッチングにより反射膜310として使われるAl(Nd)のアルミニウムAlによるガルバニック現象を防止することができる。
【0036】
このように前記両末端の下部に反射膜310を含む第1電極320を形成することによって、前記反射膜310を含む第1電極320の両末端は、前面発光型となり、前面への光抽出量を極大化させることができ、前記反射膜310の間に形成される第1電極320は、両面発光型になる。これにより、光抽出量が極大化した両面発光型の有機電界発光素子を具現できる。
【0037】
また、前記反射膜310を含む第1電極320は、前記第1電極320を基準にしてストライプ(stripe)またはデルタ(Δ)構造で形成する。
【0038】
次いで、前記第1電極320上に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜330を形成する。前記画素定義膜330は、通常、有機系で、ポリイミド(polyimide;PI)、ポリアミド(polyamide;PA)、アクリル樹脂(Acryl Resin)、ベンゾシクロブテン(Benzo Cyclo Butene;BCB)及びフェノール樹脂(Phenolic Resin)よりなる群から選択される1種で形成する。前記画素定義膜330は、スピンコート(Spin Coating)方法で形成する。
【0039】
図6は、図5の露出した第1電極の上部及び画素定義膜の上部に追加的に有機膜層及び第2電極を形成した本発明に係る両面発光型有機電界発光素子の断面図である。
【0040】
図6を参照すれば、図5の露出した第1電極320の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層340が形成されている。前記有機膜層340は、前記有機発光層以外に、正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層のうち1つ以上の層をさらに含むことができる。
【0041】
前記有機発光層には、低分子物質または高分子物質がいずれも使用可能である。前記低分子物質は、アルミキノリノール錯体(Alq3)、アントラセン(Anthracene)、シクロペンタジエン(Cyclo pentadiene)、BeBq2、Almq、ZnPBO、Balq、DPVBi、BSA−2及び2PSPなどよりなる群から選択される1種で形成する。
【0042】
前記高分子物質は、ポリ(p−フェニレンビニレン)(PPV;poly(p-phenylenevinylene))及びその誘導体、ポリチオフェン(PT;Polythiophene)及びその誘導体、ポリフェニレン(PPP;Polyphenylene)及びその誘導体よりなる群から選ばれる1種で形成する。
【0043】
前記正孔注入層、正孔輸送層、電子輸送層及び電子注入層は、通常使われる物質を使用し、正孔注入層には、フタロシアニン銅(CuPc:Copper Phthalocyanine)、PEDOT及びm−MTDATA、正孔輸送層には、モノアリールアミン、ジアリールアミン、トリアリールアミンまたは重合体性アリールアミンのような芳香族3次アミン系、電子輸送層には、ポリサイクリックハイドロカーボン系誘導体、ヘテロサイクリック化合物、トリス(8−キノリノラト)アルミニウム(Alq3)、電子注入層には、LiFなどの物質を使用することができる。
【0044】
前記有機膜層340は、真空蒸着、スピンコート、インクジェットプリント、ドクターブレード(Doctor blade)、レーザ熱転写法(LITI;Laser Induced Thermal Imaging)などの方法で蒸着して形成する。一方、前記有機膜層340は、各単位画素毎にパターニングされて形成されることができる。前記有機膜層340をパターニングすることは、レーザ熱転写法、シャドウマスクを用いた真空蒸着法などを使用して具現することができる。
【0045】
次いで、前記有機膜層340の上部に第2電極350を形成する。前記第2電極350は、第1電極320がアノードの透明電極である場合には、仕事関数が低い導電性の金属で、Mg、Ca、Al、Ag及びこれらの合金よりなる群から選択された1種の物質を用いて透過電極で形成され、前記第1電極320がカソード電極である場合には、ITOまたはIZOのような透明電極で形成される。
【0046】
好ましくは、第2電極350は、MgAgで形成する。前記MgAgの厚みは、光抽出量を極大化するために、100Å乃至240Åで形成する。前記MgAgの厚みが100Å以下なら、後続工程で有機発光層が損傷されることになるが、240Å以上なら、光抽出量が低下してしまうからである。両面発光型有機電界発光素子の光抽出量が極大化すれば、デバイスの寿命が向上する。
【0047】
前記第2電極350は、真空蒸着法またはスパッタリング法で形成する。
【0048】
次いで、前記第2電極350まで形成された前記基板と封止基板とを取り付けることによって、両面発光型有機電界発光素子を完成する。
【0049】
図7は、本発明の第2実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子において、 図4の線II−II’に沿う断面図であり、図8は、本発明の第2実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【0050】
図7を参照すれば、ガラス又はプラスチックよりなる基板700上に、基板の全面にわたって透明導電膜705が形成されている。前記透明導電膜705は、ITOまたはIZOなどのような物質で形成され、好ましくは、ITOで形成される。前記透明導電膜は、スパッタリング法で蒸着する。
【0051】
前記透明導電膜705は、前記両面発光型有機電界発光素子が、薄膜トランジスタを備えたアクティブマトリクス有機電界発光素子(AMOLED)である場合、ソース/ドレイン電極とのコンタクト抵抗を防止するために形成する。
【0052】
次いで、前記透明導電膜705の上部に、反射膜710、第1電極720、画素定義膜730、有機膜層740及び第2電極750が形成される工程からは、前記第1実施形態の構造及び製造方法と同様である。
【0053】
これにより、前記ソース/ドレイン電極とのコンタクト抵抗が低く、光抽出量が極大化した両面発光構造を有する有機電界発光素子を完成する。
【産業上の利用可能性】
【0054】
本発明は、有機電界発光素子の分野で利用可能である。
【図面の簡単な説明】
【0055】
【図1】従来技術に係る両面発光型有機電界発光素子を示す平面図である。
【図2】従来の両面発光型有機電界発光素子において、図1の線I−I’に沿う断面図である。
【図3】従来の両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子を示す平面図である。
【図5】本発明の第1実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子において、図4の線II−II’に沿う断面図である。
【図6】本発明の第1実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【図7】本発明の第2実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子において、図4の線II−II’に沿う断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る両面発光型有機電界発光素子及びその製造方法を説明するための断面図である。
【符号の説明】
【0056】
300、700 基板、
310、710 反射膜、
320、720 第1電極、
330、730 画素定義膜、
340、740 有機膜層、
350、750 第2電極、
705 透明導電膜。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
基板と、
前記基板上に一定の間隔をもって離隔して形成されている反射膜と、
前記基板上にパターニングされて形成されており、両末端の下部に反射膜を含む第1電極と、
前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜と、
前記露出した第1電極の上部に形成されており、少なくとも有機発光層を含む有機膜層と、
前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に形成されている第2電極とを備えることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項2】
前記第1電極は、透明電極であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項3】
前記第1電極は、ITOであることを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光素子。
【請求項4】
前記反射膜は、アクティブマトリクス有機電界発光素子である場合、ソース/ドレイン電極から一定の間隔をもって離隔して形成されることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項5】
前記反射膜は、Al(Nd)またはAgであることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
【請求項6】
前記反射膜の厚みは、50nm乃至100nmであることを特徴とする請求項4に記載の有機電界発光素子。
【請求項7】
前記第1電極は、ストライプ(stripe)またはデルタ(Δ)構造で形成することを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項8】
前記第2電極は、透明電極または透過電極であることを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光素子。
【請求項9】
前記透過電極は、MgAgであることを特徴とする請求項8に記載の有機電界発光素子。
【請求項10】
前記MgAgの厚みは、100Å乃至240Åであることを特徴とする請求項9に記載の有機電界発光素子。
【請求項11】
基板と、
前記基板上の全面にわたって形成されている透明導電膜と、
前記透明導電膜の上部に一定の間隔をもって離隔してパターニングされて形成されている反射膜と、
前記反射膜の上部に形成されている第1電極と、
前記第1電極の上部に形成されており、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜と、
前記露出した第1電極の上部に形成されており、少なくとも有機発光層を含む有機膜層と、
前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に形成されている第2電極とを備えることを特徴とする有機電界発光素子。
【請求項12】
前記透明導電膜は、ITO又はIZOであることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光素子。
【請求項13】
前記反射膜は、アクティブマトリクス両面発光型有機電界発光素子である場合、ソース/ドレイン電極から一定の間隔をもって離隔して形成されることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光素子。
【請求項14】
前記反射膜は、Al(Nd)またはAgであることを特徴とする請求項13に記載の有機電界発光素子。
【請求項15】
前記第1電極は、透明電極であることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光素子。
【請求項16】
前記第1電極は、ストライプ(stripe)またはデルタ(Δ)構造で形成することを特徴とする請求項15に記載の有機電界発光素子。
【請求項17】
前記第2電極は、透明電極または透過電極であることを特徴とする請求項11に記載の有機電界発光素子。
【請求項18】
基板を用意する段階と、
前記基板上に、一定の間隔をもって離隔するように反射膜をパターニングして形成する段階と、
前記反射膜の上部に、両末端の下部に反射膜を含む第1電極を形成する段階と、
前記第1電極の上部に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜を形成する段階と、
前記露出した第1電極の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層を形成する段階と、
前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に第2電極を形成する段階とを備えることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。
【請求項19】
基板を用意する段階と、
前記基板上の全面にわたって透明導電膜を形成する段階と、
前記透明導電膜の上部に、一定の間隔をもって離隔するように反射膜をパターニングして形成する段階と、
前記反射膜の上部に、両末端の下部に反射膜を含む第1電極を形成する段階と、
前記第1電極の上部に、前記第1電極の表面の一部を露出させる画素定義膜を形成する段階と、
前記露出した第1電極の上部に、少なくとも有機発光層を含む有機膜層を形成する段階と、
前記基板の全面にわたって前記有機膜層の上部に第2電極を形成する段階とを備えることを特徴とする有機電界発光素子の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【公開番号】特開2006−140151(P2006−140151A)
【公開日】平成18年6月1日(2006.6.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−322653(P2005−322653)
【出願日】平成17年11月7日(2005.11.7)
【出願人】(590002817)三星エスディアイ株式会社 (2,784)
【Fターム(参考)】