説明

中空成形品とその製造方法

【課題】2つの分割体を突き合わせ接合されてなる樹脂製の中空成形品の接合力を増大する。
【解決手段】下側本体2と上側本体とを突き合わせ、接合されてなる樹脂製の中空成形品において、下側本体2と上側本体は内部に複数の閉断面を形成するリブ15を備え、このリブ15同士も突き合わされており、下側本体2と上側本体の突き合わせ面5の外周に沿って配置される包囲部41と、リブ15の突き合わせ面17を貫通し下側本体2と上側本体のリブ15の肉部内に没入する芯部43とが連結されてなる接合体4によって、下側本体2と上側本体を接合する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、樹脂製の中空成形品とその製造方法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
従来、樹脂製の中空成形品の製造方法として、初めに、2つ割りにされた分割体を成形し、次に、これら分割体を互いに突き合わせて中空な形態にして金型内にセットし、分割体の突き合わせ面に沿ってその外周縁に樹脂を射出して鉢巻状に接合体を形成し、この接合体を介して両分割体を接合する方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
【特許文献1】特公平2−38377号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
前記構造の中空成形品は、殆ど外力が加わらないか、加わっても極く小さい場合には何ら問題がない。
しかしながら、中空成形品に対して大きな外力が加わるような形態で使用される場合には、種々の問題が生じる。例えば、中空成形品に大きな外力が加わったときに、接合体に応力が加わって変形や破損が起こったり、さらには接合体が分割体から分離して外れる虞もある。
そこで、この発明は、強固に接合された中空成形品とその製造方法を提供するものである。
【課題を解決するための手段】
【0004】
この発明に係る中空成形品およびその製造方法では、上記課題を解決するために以下の手段を採用した。
請求項1に係る発明は、2つの分割体(例えば、後述する実施例における下側本体2と上側本体3)を突き合わせ、接合されてなる樹脂製の中空成形品(例えば、後述する実施例における中空成形品1)において、前記2つの分割体の突き合わせ面(例えば、後述する実施例における突き合わせ面5,6,17,18)の外周に沿って配置される包囲部(例えば、後述する実施例における包囲部41)と、前記突き合わせ面を貫通し前記2つの分割体の肉部内に没入する芯部(例えば、後述する実施例における芯部43、第2の芯部46)とが連結されてなる接合体(例えば、後述する実施例における接合体4)によって、前記2つの分割体が接合されていることを特徴とする中空成形品である。
【0005】
請求項2に係る発明は、請求項1に記載の発明において、前記2つの分割体は内部に複数の閉断面を形成するリブ(例えば、後述する実施例におけるリブ15,16,27,28,29)を備え、このリブ同士も突き合わされており、前記芯部はこのリブの突き合わせ面を貫通し両分割体のリブの肉部内に没入していることを特徴とする。
【0006】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に記載の発明において、前記接合体は、前記芯部の一部が前記分割体の外面まで延び露出していることを特徴とする。
【0007】
請求項4に係る発明は、請求項3に記載の発明において、前記接合体は、前記芯部の一部がその先端を前記分割体の外面から突出させていることを特徴とする。
【0008】
請求項5に係る発明は、突き合わせ面(例えば、後述する実施例における突き合わせ面5,6,17,18)に開口し一部が外周面に連なる溝(例えば、後述する実施例における溝19,20)を有する一対の分割体(例えば、後述する実施例における下側本体2と上側本体3)を予め樹脂で形成し、前記一対の分割体を金型(例えば、後述する実施例における金型81,82)にセットし、互いに突き合わせ面で突き合わせ、該突き合わせ面の外周に沿ってキャビティ(例えば、後述する実施例におけるキャビティ83)を形成して型締めし、前記キャビティに溶融樹脂を流し込むことにより該キャビティと前記溝に溶融樹脂を充填し、この溶融樹脂を固化することにより前記一対の分割体を接合することを特徴とする中空成形品の製造方法である。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に係る発明によれば、2つの分割体が、該分割体の外周面を接合する包囲部と、2つの分割体の肉部内に没入する芯部とによって接合されるので、接合面積が極めて大きくなり、その結果、接合強度が極めて大きくなる。また、接合体の断面積も大きくなり、接合体の強度も増大するので、中空成形品に外力が加わって接合体に大きな応力がかかっても、接合体の変形、破損を防止することができる。また、接合強度が大きく、接合体の強度も大きいので、接合体が分割体から分離することがない。
【0010】
請求項2に係る発明によれば、分割体のリブ同士が位置ずれを起こすことがなく、リブ同士が確実に突き合わされた状態で連結されるので、中空成形品の機械的強度が向上する。
【0011】
請求項3に係る発明によれば、接合体の一部が分割体の内部に間違いなく没入していることを確認することができる。
【0012】
請求項4に係る発明によれば、分割面の外面から突出する芯部の一部を、例えば後付けする部品の位置決め用ピンや固定用ピン等として利用することができる。
【0013】
請求項5に係る発明によれば、請求項1に記載する中空成形品を容易に製造することが可能になる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0014】
以下、この発明に係る中空成形品とその製造方法の実施例を図1から図14の図面を参照して説明する。
<実施例1>
初めに、この発明に係る中空成形品とその製造方法の実施例1を図1から図6の図面を参照して説明する。
図1に示すように、中空成形品1は六面とも閉塞された細長い直方体形状をなし、下側に配置された下側本体(分割体)2と、上側に配置された上側本体(分割体)3と、下側本体2と上側本体3を接合する接合体4とから構成されている。下側本体2と上側本体3と接合体4はいずれも同一材料の高強度樹脂(例えば、ガラス繊維入りのポリアミド樹脂や、炭素繊維入りのポリアミド樹脂など)で形成されている。
【0015】
下側本体2と上側本体3は同一形状、同一寸法に形成されており、図2から図4に示すように、互いに対向する側を開口させた箱形をなし、開口側を互いに対向させて突き合わされており、下側本体2の突き合わせ面5と上側本体3の突き合わせ面6は中空成形品1の高さ方向中央を一周するように設けられている。なお、図2は、中空成形品1から上側本体3を取り外した状態を部分的に示す斜視図である。
【0016】
下側本体2と上側本体3の外側面7,8には、突き合わせ面5,6の外周縁に連なる矩形の凹部9,10が、中空成形品1の高さ方向中央を一周するように設けられている。また、下側本体2の長手方向略中央には、下側本体2の外側面7と下面11を巡る矩形の凹部12が形成されており、外側面7の凹部9に連なっている。上側本体3にも同様に長手方向同一位置に、上側本体3の外側面8と上面13を巡る矩形の凹部14が形成されており、外側面8の凹部10に連なっている。
【0017】
また、下側本体2の内部には、外側面7に直交して幅方向に延びる板状のリブ15が長手方向等間隔に複数設けられており、このリブ15によって下側本体2に複数の閉断面が形成される。上側本体3にも、外側面8に直交して幅方向に延びる板状のリブ16が長手方向等間隔に複数設けられており、このリブ16によって上側本体3に複数の閉断面が形成される。下側本体2のリブ15と上側本体3のリブ16も中空成形品1の高さ方向中央で突き合わされている。
リブ15およびリブ16には、それぞれの突き合わせ面17,18に開口する溝19,20が形成されている。溝19,20はそれぞれのリブ15,16の全幅且つ全高に亘って形成されている。
【0018】
図5に示すように、下側本体2のリブ15に設けられた溝19は、下側本体2の外側面7に連なる溝21によって、外側面7に設けられた凹部9に連なっている。同様に、上側本体3のリブ16に設けられた溝20は、上側本体3の外側面8に連なる溝22によって、外側面8に設けられた凹部10に連なっている。
また、図5に示すように、下側本体2には、各溝19の左右端部から下面11に貫通する円筒状の孔23,23が設けられ、上側本体3には、各溝20の左右端部から上面13に貫通する円筒状の孔24,24が設けられている。
【0019】
接合体4は、下側本体2に設けられた凹部9,12と、溝19,21と、孔23と、上側本体3に設けられた凹部10,14と、溝20,22と、孔24の全てを埋めるように設けられている。この接合体4は、下側本体2と上側本体3の突き合わせ面の外周に沿って配置される包囲部41と、包囲部41に対して交差するように下側本体2と上側本体3の外面を一周する中間リング部42と、下側本体2と上側本体3のリブ15,16の突き合わせ面17,18を貫通しリブ15,16の肉部内に没入する芯部43と、包囲部41と芯部43とを連結する連結部44と、を備えて構成されており、芯部43の一部がピン45となって下側本体2の下面11および上側本体3の上面13まで延び、面一となって露出している。また、包囲部41は下側本体2および上側本体3の外面と面一に形成されている。
【0020】
次に、このように構成された中空成形品の製造方法を図6を参照して説明する。
初めに、高強度樹脂で前述した形状の下側本体2と上側本体3を射出成形等により製造する。なお、この実施例では、下側本体2と上側本体3は同一形状、同一寸法であるので、同一の金型で製造した成形品を2つ用意し、1つを下側本体2として用い、1つを上側本体3として用いることができる。
【0021】
次に、図6に示すように、下側本体2と上側本体3を金型81,82にセットし、型締めする。その際、下側本体2と上側本体3を、開口側同士を対向させるようにし、下側本体2の突き合わせ面5,17と上側本体3の突き合わせ面6,18とを突き合わせ、下側本体2の外面を下側の金型81の内面に密接させ、上側本体3の外面を上側の金型82の内面に密接させることによって、下側本体2の凹部9,12および上側本体3の凹部10,14と金型81,82の間にキャビティ83を形成する。これにより、突き合わせ面5,6の外周に沿ってキャビティ83が形成されることとなる。
【0022】
このキャビティ83は、下側本体2の溝21に連通し、さらに溝21を介して溝19に連通し、さらに溝19を介して孔23に連通する。同様に、キャビティ83は、上側本体3の溝22に連通し、さらに溝22を介して溝20に連通し、さらに溝20を介して孔24に連通する。
上側の金型82には、キャビティ83に連なるゲート84が適宜の位置に複数設けられ、各ゲート84はサブスプール85を介して、固定型86に設けられたメインスプール87に連通している。
また、図示を省略するが、下側本体2の各孔23と上側本体3の各孔24は金型81,82に設けられたガス抜き通路に連通している。
【0023】
次に、固定型86のメインスプール87に高強度樹脂の溶融樹脂を注入し、ゲート84からキャビティ83内に射出する。キャビティ83に射出された溶融樹脂は、キャビティ83から下側本体2の溝21および上側本体3の溝22を通って下側本体2の溝19および上側本体3の溝20に流入し、さらに下側本体2の孔23および上側本体3の孔24に流入する。そして、溶融樹脂は、キャビティ83、下側本体2の溝19,21、下側本体2の孔23、上側本体3の溝20,22、上側本体3の孔24の全てに隙間なく流入する。
【0024】
この状態で、溶融樹脂を固化させると、キャビティ83内で固化した樹脂によって接合体4の包囲部41と中間リング部42が形成され、下側本体2と上側本体3のリブ15,16の溝19,20内で固化した樹脂によって接合体4の芯部43が形成され、下側本体2の孔23および上側本体3の孔24内で固化した樹脂により接合体4のピン45が形成され、下側本体2の溝21および上側本体3の溝22内で固化した樹脂により接合体4の連結部44が形成される。
そして、この接合体4によって下側本体2と上側本体3が接合され、一体に連結される。
【0025】
このように構成された中空成形品によれば、下側本体2と上側本体3が、その突き合わせ面5,6の外周部を接合する接合体4の包囲部42と、下側本体2および上側本体3のリブ15,16の肉部内に没入する接合体4の芯部43とによって接合されるので、接合面積が極めて大きくなり、その結果、接合強度が極めて大きくなる。また、接合体4の断面積も大きくなり、接合体4の強度も増大するので、中空成形品1に外力が加わるなどして接合体4に大きな応力がかかっても、接合体4の変形、破損を防止することができる。また、接合強度が大きく、接合体4の強度も大きいので、接合体4が下側本体2および上側本体3から分離することがない。
【0026】
また、この実施例では、下側本体2および上側本体3のリブ15,16の肉部内に接合体4の芯部43が没入しリブ15,16を一体的に接合しているので、下側本体2のリブ15と上側本体3のリブ16が位置ずれを起こすことがなく、リブ15,16は常に正しい位置での突き合わせ状態を確実に保持することができる。その結果、リブ15,16は補強能力を十分に発揮することができ、中空成形品1に大きな外力が加わったときにも十分に耐えることができ、中空成形品1の強度が増大する。
【0027】
ここで、下側本体2のリブ15と上側本体3のリブ16とを接合する芯部43がなかった場合と比較する。芯部43がないと中空成形品1の製造段階でリブ15,16の位置がずれてまう場合があり、また、外力が加わったときにリブ15,16の位置がずれてしまう場合もある。このようにリブ15,16の位置がずれてしまうと、リブ15,16の機械的強度が低下し、補強能力が低下してしまう。実施例の中空成形品1によれば、これを防止することができるので、中空成形品1の強度を増大することができる。
【0028】
しかも、下側本体2および上側本体3の肉厚を厚くすることなく、中空成形品1の機械的強度を増大することができる。また、同等の機械的強度を得るために肉厚を厚くした場合に比較して軽量化が可能であり、樹脂の容量も少なくでき、コストダウンを図ることができる。
【0029】
また、製造された中空成形品1の下面11および上面13の孔23,24を見ることにより、その表面までピン45の先端が延びていることを確認することができる。これにより、製造の際に接合体4の原材料である溶融樹脂が終端まで注入されたことを確認することができ、芯部43が確実に形成されたことを確認することができる。
【0030】
次に、中空成形品1の他の実施例を図7から図14を参照して説明する。
<実施例2>
図7に示すように、接合体4のピン45の全部または一部を下側本体2あるいは上側本体3の表面(下面11あるいは上面13)から突出させてもよい。このようにすると、中空成形品1に別部品を取り付ける際の位置決め用ピンや固定用ピンとして利用することができる。
【0031】
<実施例3>
前述した実施例1では、接合体4の包囲部41を下側本体2および上側本体3に没入させ、包囲部41の外面を下側本体2および上側本体3の側面7,8と面一に形成したが、図8及び図9に示すように、下側本体2と上側本体3の突き合わせ面5,6の外側端部側に凸部25,26を設け、この凸部25,26を挟むように断面コ字形に包囲部41を形成することも可能である。この場合、接合体4の包囲部41は下側本体2および上側本体3の側面7,8から突出した形態となる。
【0032】
<実施例4>
前述した実施例1では、リブ15,16を平板状に形成し、下側本体2の側面7,7に直交するようにリブ15を設け、上側本体3の側面8,8に直交するようにリブ16を設け、リブ15,16を下側本体2と上側本体3の長手方向等間隔に1つずつ設けているが、リブの形状、数、設置位置等はこれに限るものではない。リブの形状、数、設置位置は、中空成形品1の形状、要求される強度、使用形態により予測される応力の相違に応じて、適宜に設定することが可能である。特に、リブの形状および配置は、下側本体2と上側本体3の製造段階において型抜きが可能であれば、いかようにも変更可能である。
例えば、図10に示すように、大きな応力がかかると予想される箇所にはリブ27を密に複数設け、比較的に小さな応力がかかると予想される箇所にはリブ27を粗に設けるようにしてもよい。このようにした場合にも、全てのリブ27に接合体4の芯部43を没入させる。
【0033】
<実施例5>
また、図11に示すように、下側本体2の側面7,7(および上側本体3の側面8,8間)を連結する波板状にリブ28を設けてもよい。この場合には、接合体4の芯部43も波板状に形成してリブ28に没入させる。
【0034】
<実施例6>
あるいは、図12に示すように、下側本体2の側面7,7間(および上側本体3の側面8,8間)を連結する平面視S字状にリブ29を設けてもよい。この場合には、接合体4の芯部43も平面視S字状に形成してリブ29に没入させる。
【0035】
<実施例7>
また、図13および図14に示すように、接合体4に、下側本体2の側壁30および上側本体3の側壁31の肉部内に没入し、先端が側壁30,31の底部近傍に位置する第2の芯部46を設けることも可能である。この第2の芯部46は、下側本体2と上側本体3の突き合わせ面5,6を貫通し、下側本体2の側壁30と上側本体3の側壁31の肉部内に没入している。
【0036】
さらに、図示を省略するが、下側本体2と上側本体3にリブ15,16を設けず、接合体4に芯部43を設けずに、接合体4に第2の芯部46を設けて、第2の芯部46を下側本体2の側壁30と上側本体3の側壁31の肉部内に没入させて、中空成形品1を構成することも可能である。これは、下側本体2の側壁30,30(および上側本体3の側壁31,31)間の寸法が短く、側壁30,30(および側壁31,31)間にリブを設ける程のスペースがない場合に有効であり、リブなしで中空成形品1の強度を増大することができるという効果がある。
【0037】
<他の実施例>
中空成形品1の断面形状は前述した各実施例のように矩形断面に限るものではなく、円形、楕円形、多角形等、種々の断面形状が可能であり、また、下側本体2と上側本体3の断面形状が対称形でなくても構わない。
中空成形品1の外観形状も前述した各実施例の直方体形状に限らず、平面視T字形やY字形等、種々の外観形状が可能である。
前述した各実施例の中空成形品1では、その端部(長手方向の端部)が閉塞しているが、端部が開口したパイプ状の形態も可能である。
【0038】
前述した各実施例の中空成形品1では、下側本体2と上側本体3と接合体4を同一の樹脂(高強度樹脂)で形成したが、必ずしも同一の樹脂で形成しなくてもよい。例えば、接合体4を高強度樹脂で形成し、下側本体2および上側本体3をガラス繊維や炭素繊維が入っていない樹脂で形成してもよく、あるいはその逆にしてもよい。
また、接合体4の樹脂と、下側本体2および上側本体3の樹脂とを異なる色にすることにより、接合体4のピン45の先端を下側本体2および上側本体3の表面から確認し易くすることも可能である。これにより、製造の際に接合体4の原材料である溶融樹脂が終端まで注入されたことの確認が容易にできる。
【図面の簡単な説明】
【0039】
【図1】この発明に係る中空成形品の実施例1における外観斜視図である。
【図2】実施例1の中空成形品において上側本体を取り外した状態を部分的に示す斜視図である。
【図3】図1のA−A断面図である。
【図4】図3のB−B断面図である。
【図5】図3のC−C断面図である。
【図6】前記実施例1の中空成形品の製造方法を説明する図である。
【図7】この発明に係る中空成形品の実施例2における要部の斜視図である。
【図8】この発明に係る中空成形品の実施例3における要部の斜視図である。
【図9】前記実施例3の中空成形品の断面図であり、図4に対応する図である。
【図10】この発明に係る中空成形品の実施例4における図2に対応する斜視図である。
【図11】この発明に係る中空成形品の実施例5における図2に対応する斜視図である。
【図12】この発明に係る中空成形品の実施例6における図2に対応する斜視図である。
【図13】この発明に係る中空成形品の実施例7における図2に対応する斜視図である。
【図14】前記実施例7の中空成形品の断面図であり、図4に対応する図である。
【符号の説明】
【0040】
1 中空成形品
2 下側本体(分割体)
3 上側本体(分割体)
4 接合体
5,6 突き合わせ面
15,16 リブ
17,18 突き合わせ面
19,20 溝
41 包囲部
43 芯部
45 ピン
46 第2の芯部
81,82 金型
83 キャビティ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つの分割体を突き合わせ、接合されてなる樹脂製の中空成形品において、
前記2つの分割体の突き合わせ面の外周に沿って配置される包囲部と、前記突き合わせ面を貫通し前記2つの分割体の肉部内に没入する芯部とが連結されてなる接合体によって、前記2つの分割体が接合されていることを特徴とする中空成形品。
【請求項2】
前記2つの分割体は内部に複数の閉断面を形成するリブを備え、このリブ同士も突き合わされており、前記芯部はこのリブの突き合わせ面を貫通し両分割体のリブの肉部内に没入していることを特徴とする請求項1に記載の中空成形品。
【請求項3】
前記接合体は、前記芯部の一部が前記分割体の外面まで延び露出していることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の中空成形品。
【請求項4】
前記接合体は、前記芯部の一部がその先端を前記分割体の外面から突出させていることを特徴とする請求項3に記載の中空成形品。
【請求項5】
突き合わせ面に開口し一部が外周面に連なる溝を有する一対の分割体を予め樹脂で形成し、
前記一対の分割体を金型にセットし、互いに突き合わせ面で突き合わせ、該突き合わせ面の外周に沿ってキャビティを形成して型締めし、
前記キャビティに溶融樹脂を流し込むことにより該キャビティと前記分割体の前記溝に溶融樹脂を充填し、この溶融樹脂を固化することにより前記一対の分割体を接合することを特徴とする中空成形品の製造方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【公開番号】特開2010−30101(P2010−30101A)
【公開日】平成22年2月12日(2010.2.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−193416(P2008−193416)
【出願日】平成20年7月28日(2008.7.28)
【出願人】(501066196)旭電器工業株式会社 (4)
【出願人】(599041329)共和産業株式会社 (76)
【Fターム(参考)】