説明

主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む賭け事をするカードゲームのゲーミングマシンとその制御方法

【課題】参加者に満足感を持たせるカードゲームを実現することが可能であるゲーミングマシンとその制御方法とを提供すること。
【解決手段】ブラックジャックの基本ゲームにチップをベットする(ステップS1)のに加えて、サイドベットゲームにチップをベットすると(ステップS2)、基本ゲームのためにディーラーとプレーヤに配られる1枚目及び2枚目のカード(ステップS3)で、プレーヤのカードに役が成立した場合に、成立した役の内容に応じて、サイドベットゲームについての精算が発生する(ステップS7)。サイドベットゲームについての精算(ステップS7)は、基本ゲームの勝敗に対する精算(ステップS6)とは別に行われる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、1組又は複数組のカードを用いて賭け事をするカードゲームのゲーミングマシンとその制御方法とに関する。
【背景技術】
【0002】
従来より、1組又は複数組のカードを用いて賭け事をするカードゲームが、種々知られている。このカードゲームでは、1回のゲーム中に参加者が行える賭けが1つしかなく、ゲームの所要時間の割には参加者が味わうことのできるカードゲームの密度が低かった。
【0003】
そこで、カードゲームにおいて、通常のカードゲームに対するベットとは別に、そのカードゲームの具体的な勝敗内容を予想してベットするサイドベットを行うゲームが提案されている(例えば、特許文献1)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】米国特許第6789801号明細書
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、特許文献1に記載のカードゲームでは、実質的に1種類のゲーム(バカラゲーム)が行われるのみであり、ゲームに多様性がなかった。
【0006】
本発明は、このような従来の課題を解決するためになされたものであり、その目的とするところは、参加者に満足感を持たせるカードゲームを実現することが可能であるゲーミングマシンとその制御方法とを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0007】
前記目的を達成するため請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンは、
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラが、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定し、
(d)前記第2のオプションの掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定する、
ことを特徴とする。
【0008】
請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、主たるカードゲームを実行するために、主たるカードゲームのためのカードを2枚以上ディスプレイすると、ディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードの内容に基づいて結果が確定する補助のカードゲームも、同時に実行されることになる。
【0009】
このため、参加者が、第1の掛け金をベットして主たるカードゲームを1回行う毎に、第2のオプションの賭け金のベットにより補助のカードゲームをオプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、別々に賭け金をベットする複数のゲームを同時に行えるようにすることができる。
【0010】
また、請求項2に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスをさらに備えており、前記コントローラが、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする。
【0011】
請求項2に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、主たるカードゲームが1回実行される毎に、補助のカードゲームが同時に実行される。そして、補助のカードゲームの結果が確定すると、その結果を確定する基となった、主たるカードゲームのためにディスプレイされてディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードが、表示デバイスに表示される画像によって特定されることになる。
【0012】
このため、主たるカードゲームのためにディスプレイされた2枚以上のカードのうちどのカードによって補助のカードゲームの結果が確定したのかを、表示デバイスにおける画像の表示によって参加者に確認させることができる。
【0013】
さらに、請求項3に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記主たるカードゲームがブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする。
【0014】
請求項3に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項1に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、第1の賭け金のベット対象であるブラックジャックゲームを1回行う毎に、参加者が、第2のオプションの掛け金のベット対象である補助のカードゲームを、オプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、ブラックジャックゲームと補助のカードゲームとを同時に行えるようにすることができる。
【0015】
また、前記目的を達成するため請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンは、
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラが、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第2のオプションの賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定し、
(d)前記補助のカードゲームの結果を確定し、かつ、前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定する、
ことを特徴とする。
【0016】
請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、主たるカードゲームを実行するために、主たるカードゲームのためのカードを2枚以上ディスプレイすると、ディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードの内容に基づいて結果が確定する補助のカードゲームも、同時に実行されることになる。
【0017】
このため、参加者が、第1の掛け金をベットして主たるカードゲームを1回行う毎に、第2のオプションの賭け金をベットすることで、オプションである補助のカードゲームを主たるカードゲーム中に行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、別々に賭け金をベットする複数のゲームを同時に行えるようにすることができる。
【0018】
しかも、補助のカードゲームが主たるカードゲーム中に行われ、主たるカードゲームに対する第1の賭け金のベットの締め切り前に、補助のカードゲームの結果が確定することになる。
【0019】
このため、補助のカードゲームの結果を確認してから主たるカードゲームに対する第1の賭け金のベット量を最終決定できるようにして、主たるカードゲームに対する参加者の満足感を高めることができる。
【0020】
さらに、請求項5に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスをさらに備えており、前記コントローラが、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする。
【0021】
請求項5に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、主たるカードゲームが1回実行される毎に、補助のカードゲームが同時に実行される。そして、補助のカードゲームの結果が確定すると、その結果を確定する基となった、主たるカードゲームのためにディスプレイされてディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードが、表示デバイスに表示される画像によって特定されることになる。
【0022】
このため、主たるカードゲームのためにディスプレイされた2枚以上のカードのうちどのカードによって補助のカードゲームの結果が確定したのかを、表示デバイスにおける画像の表示によって参加者に確認させることができる。
【0023】
また、請求項6に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記主たるカードゲームがブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする。
【0024】
請求項6に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項4に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、第1の賭け金のベット対象であるブラックジャックゲームを1回行う毎に、参加者が、第2のオプションの掛け金のベット対象である補助のカードゲームを、オプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、ブラックジャックゲームと補助のカードゲームとを同時に行えるようにすることができる。
【0025】
さらに、前記目的を達成するため請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンは、
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
前記主たるカードゲームのためにディスプレイされたカードを表示する表示デバイスと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラが、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第2のオプションの賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって前記補助のカードゲームの結果を確定し、確定した前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させ、
(d)前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させ、かつ、前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがって前記主たるカードゲームの結果を確定し、確定した前記主たるカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させる、
ことを特徴とする。
【0026】
請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、主たるカードゲームを実行するために、主たるカードゲームのためのカードを2枚以上ディスプレイすると、ディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードの内容に基づいて結果が確定する補助のカードゲームも、同時に実行されることになる。
【0027】
このため、参加者が、第1の掛け金をベットして主たるカードゲームを1回行う毎に、第2のオプションの賭け金をベットすることで、オプションである補助のカードゲームを主たるカードゲーム中に行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、別々に賭け金をベットする複数のゲームを同時に行えるようにすることができる。
【0028】
しかも、補助のカードゲームが主たるカードゲーム中に行われ、主たるカードゲームに対する第1の賭け金のベットの締め切り前に、補助のカードゲームの結果が確定することになる。
【0029】
このため、補助のカードゲームの結果を確認してから主たるカードゲームに対する第1の賭け金のベット量を最終決定できるようにして、主たるカードゲームに対する参加者の満足感を高めることができる。
【0030】
その上、主たるカードゲーム中に確定した補助のカードゲームの結果が表示デバイスに表示されるので、主たるカードゲームのためにディスプレイされたカードが表示される表示デバイスにおいて、補助のカードゲームの結果が参加者に確実に伝わるようになる。
【0031】
このため、参加者が確実に、補助のカードゲームの結果を確認してから主たるカードゲームに対する第1の賭け金のベット量を最終決定できるようにして、主たるカードゲームに対する参加者の満足感を確実に高めることができる。
【0032】
また、請求項8に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記コントローラが、前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させる際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする。
【0033】
請求項8に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、補助のカードゲームの結果が確定すると、その結果を確定する基となった、主たるカードゲームのためにディスプレイされてディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードが、表示デバイスに表示される画像によって特定されることになる。
【0034】
このため、主たるカードゲームのためにディスプレイされた2枚以上のカードのうちどのカードによって補助のカードゲームの結果が確定したのかを、表示デバイスにおける画像の表示によって参加者に確認させることができる。
【0035】
さらに、請求項9に記載した本発明のゲーミングマシンは、請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記主たるカードゲームがブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする。
【0036】
請求項9に記載した本発明のゲーミングマシンによれば、請求項7に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、第1の賭け金のベット対象であるブラックジャックゲームを1回行う毎に、参加者が、第2のオプションの掛け金のベット対象である補助のカードゲームを、オプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、ブラックジャックゲームと補助のカードゲームとを同時に行えるようにすることができる。
【0037】
また、前記目的を達成するため請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法は、
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットをゲーミングターミナルにおいて行い、メモリに記憶された前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって、前記主たるカードゲームの結果及び前記補助のカードゲームの結果をコントローラが確定するゲーミングマシンの制御方法であって、
前記コントローラが、前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定する段階と、
前記コントローラが、前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定する段階と、
を含むことを特徴とする。
【0038】
請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法によれば、主たるカードゲームを実行するために、主たるカードゲームのためのカードを2枚以上ディスプレイすると、ディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードの内容に基づいて結果が確定する補助のカードゲームも、同時に実行されることになる。
【0039】
このため、参加者が、第1の掛け金をベットして主たるカードゲームを1回行う毎に、第2のオプションの賭け金のベットにより補助のカードゲームをオプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、別々に賭け金をベットする複数のゲームを同時に行えるようにすることができる。
【0040】
さらに、請求項11に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法は、請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法において、前記コントローラが、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスに、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を表示させる段階をさらに含むことを特徴とする。
【0041】
請求項11に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法によれば、請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法において、主たるカードゲームが1回実行される毎に、補助のカードゲームが同時に実行される。そして、補助のカードゲームの結果が確定すると、その結果を確定する基となった、主たるカードゲームのためにディスプレイされてディスクローズされた1枚目及び2枚目のカードが、表示デバイスに表示される画像によって特定されることになる。
【0042】
このため、主たるカードゲームのためにディスプレイされた2枚以上のカードのうちどのカードによって補助のカードゲームの結果が確定したのかを、表示デバイスにおける画像の表示によって参加者に確認させることができる。
【0043】
また、請求項12に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法は、請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法において、前記主たるカードゲームがブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする。
【0044】
請求項12に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法によれば、請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法において、第1の賭け金のベット対象であるブラックジャックゲームを1回行う毎に、参加者が、第2のオプションの掛け金のベット対象である補助のカードゲームを、オプションとして行うことができる。これにより、1回のカードゲーム中に参加者が、ブラックジャックゲームと補助のカードゲームとを同時に行えるようにすることができる。
【0045】
なお、請求項1、4又は7に記載した本発明のゲーミングマシンにおいて、前記コントローラは、前記補助のカードゲームの結果が、前記補助のカードゲームのゲームルールに規定された複数の役の同時成立であるときに、前記補助のカードゲームのゲームルールにおいて最も配当が高く設定された単一の成立役を、確定した前記補助のカードゲームの結果として前記表示デバイスに表示させることを特徴とするゲーミングマシンとすることもできる。
【0046】
同様に、請求項10に記載した本発明のゲーミングマシンの制御方法において、
前記補助のカードゲームの結果が複数の役の同時成立であるときに、前記コントローラが、
前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定する前記段階において、
前記補助のカードゲームのゲームルールにおいて最も配当が高く設定された単一の役の成立を、前記補助のカードゲームの結果として確定する、
ことを特徴とするゲーミングマシンの制御方法とすることもできる。
【発明の効果】
【0047】
本発明に係るゲーミングマシンとその制御方法によれば、1回のカードゲーム中に参加者が複数種類のカードゲームを同時に行えるようにして、カードゲームの所要時間に対してプレーヤが味わうことのできるカードゲームの密度を高め、カードゲームに対するプレーヤの満足感を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の第1実施形態に係る制御方法を適用したゲーミングマシンによるブラックジャックゲームの進行手順の一例を示すフローチャートである。
【図2】ブラックジャックゲームの基本における各カードの数字の数え方を示す一覧表である。
【図3】ブラックジャックの基本ゲームにおけるディーラーのカードのヒット&ステイチャートを示す一覧表である。
【図4】ブラックジャックの基本ゲームにおける遊技者のベットに対する精算のルールの一例を示す一覧表である。
【図5】ブラックジャックのサイドベットゲームにおける遊技者のベットに対する精算のルールの一例を示す一覧表である。
【図6】本発明の第1実施形態に係るゲーミングターミナルを含むブラックジャックゲームシステムの概略構成を示す外観斜視図である。
【図7】図6のゲーミングターミナルの斜視図である。
【図8】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図9】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図10】図6のゲームコントローラの内部構成を示すブロック図である。
【図11】本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステムの電気的構成を示すブロック図である。
【図12】図6のブラックジャックゲームシステムに設けられたサーバのROMの記憶エリアを示す模式図である。
【図13】図6のブラックジャックゲームシステムに設けられたサーバのRAMの記憶エリアを示す模式図である。
【図14】本発明の第1実施形態に係るゲーミングターミナルの内部構成を示すブロック図である。
【図15】本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図16】本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図17】本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのゲームコントローラの遊技処理を示すフローチャートである。
【図18】本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのゲーミングターミナルの遊技処理を示すフローチャートである。
【図19】図18のベット期間確認処理を示すフローチャートである。
【図20】図18のベット受付処理を示すフローチャートである。
【図21】図18のゲーム時処理を示すフローチャートである。
【図22】図18の払出処理を示すフローチャートである。
【図23】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図24】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図25】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図26】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図27】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図28】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図29】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図30】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図31】図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図32】図6の共通ディスプレイに表示されるブラックジャックの基本ゲームの表示例を示す図である。
【図33】本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図34】本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【図35】本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのゲーミングターミナルのゲーム時処理を示すフローチャートである。
【図36】本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムにおいて、図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図37】本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムにおいて、図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【図38】本発明の第1及び第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムにおける、サイドベットゲームの役を決定するディーラーとプレーヤの1枚目及び2枚目のカードの一例を示す図である。
【発明を実施するための形態】
【0049】
以下、図1乃至図32を参照して、本発明に係るゲーミングマシンとその制御方法の第1実施形態を説明する。
【0050】
図1は、本発明の第1実施形態に係る制御方法を適用したゲーミングマシンによるブラックジャックゲームの進行手順の一例を示すフローチャートである。図2は、ブラックジャックゲームの基本における各カードの数字の数え方を示す一覧表である。図3は、ブラックジャックの基本ゲームにおけるディーラーのカードのヒット&ステイチャートを示す一覧表である。図4は、ブラックジャックの基本ゲームにおける遊技者のベットに対する精算のルールの一例を示す一覧表である。図5は、ブラックジャックのサイドベットゲームにおける遊技者のベットに対する精算のルールの一例を示す一覧表である。
【0051】
ブラックジャックゲームは、ゲームに参加する遊技者がプレーヤ(Player)となり、ディーラー(Dealer)との間でハンド(手)の良し悪しを競うゲームである。このブラックジャックゲームが、本実施形態では基本ゲーム(請求項中の主たるカードゲームに相当)として行われる。
【0052】
基本ゲームにおいては、図1のフローチャートにおけるステップS1のように、まず、ゲームに参加する遊技者が、基本ゲームに対して、遊技媒体としてのチップをベットする。遊技者が基本ゲームについてのチップのベットを行った後には、ステップS3のように、ディーラーとプレーヤのカードがそれぞれ配られる。
【0053】
このステップS3では、最初に、ディーラーとプレーヤのカードがそれぞれ2枚ずつ配られる(ディスプレイされる)。このとき、ディーラーの2枚のカードのうち1枚と、プレーヤの2枚のカードは、いずれもアップカードであり、表向きに配られる(ディスクローズされる)。ディーラーの残る1枚のカードはホールカードであり、裏向きに配られる。
【0054】
ディーラーと共に2枚のカードが配られた(ディスプレイされた)プレーヤ(遊技者)は、ここで、必要に応じて3枚目以降のカードをディスプレイするように要求する(ヒット)ことができる。この要求があった場合は、ステップS4において、プレーヤに3枚目以降のカードを、プレーヤの要求が続く限り1枚ずつ表向きで配る(ディスプレイ&ディスクローズ)。プレーヤのハンド(手)は、次のカードを要求しなくなった(ステイ)時点で確定する。
【0055】
プレーヤのハンド(手)が確定したら、次のステップS5で、ディーラーの裏向きにした1枚のカードを表向きにする(ディスクローズする)。そして、ディーラーの2枚のカードの合計スコアを計算する。
【0056】
ここで、カードのスコアを計算する際には、各カードのランクに応じて図2のテーブルに示す数でカウントする。つまり、「A(エース)」のカードは「1」又は「11」として数える。「2」〜「9」のカードはそのまま「2」〜「9」として数える。「10」、「J(ジャック)」、「Q(クイーン)」、「K(キング)」のカードはいずれも「10」として数える。そして、ディーラーやプレーヤのスコアは、それぞれに配られたカードの数を合計した数となる。
【0057】
このようにして計算されたディーラーのスコアが16以下ならば、図3のヒット&ステイチャートに示す「ヒット」に該当するので、ステップS6において、ディーラーにカードを表向きに1枚配る(ディスプレイ&ディスクローズ)。ディーラーのスコアが17以上にならば、図3のヒット&ステイチャートに示す「ステイ」に該当し、ディーラーのハンド(手)が確定する。
【0058】
以上のようにして、ディーラーとプレーヤのハンド(手)がそれぞれ確定すると、ディーラーとプレーヤのそれぞれのカードのスコアに応じて勝敗が決定する。そして、決定した勝敗に応じて、図1のフローチャートにおけるステップS7のように、基本ゲームについての遊技者のベットに対する精算が行われる。この精算を行う際には、まず、それぞれのカードからディーラーとプレーヤのスコアが計算される。そして、計算されたディーラーとプレーヤのスコアから、今回のゲームの勝敗が確認される。具体的には、スコアが「21」に近い(又は等しい)方がゲームの勝者となり、ディーラーとプレーヤのスコアが同じであれば、タイとなる。プレーヤが勝利すると、基本ゲームについての遊技者のベットに対する精算の内容が決定される。
【0059】
基本ゲームについての精算の内容は、例えば、図4の一覧表に示すようなものとすることができる。即ち、プレーヤがブラックジャック(「A(エース)」と「10」、「J(ジャック)」、「Q(クイーン)」、「K(キング)」のいずれかとの組み合わせ)で勝利すると、ベットしたチップの1.5倍のチップが配当される。ブラックジャック以外のハンド(手)でプレーヤが勝利した場合は、ベットしたチップと同じ(1倍)チップが遊技者に配当される。ディーラーが勝利した場合は、ベットしたチップはディーラーに回収され、勝敗がタイである場合は、ベットしたチップは遊技者に返還される。以上に説明したような、基本ゲームについての遊技者のベットに対する精算の内容は、カジノ毎にローカルルールで定めることもできる。
【0060】
尚、本実施形態では、図4の一覧表に示す基本ゲームについての精算の内容が、請求項中の主たるカードゲームのゲームルールに相当するものである。
【0061】
そして、本発明に係るカードゲームのプレイ方法では、上述したブラックジャックの基本ゲームが行われる毎に、オプションのサイドベットゲーム(請求項中の補助のカードゲームに相当)が同時に行われる。このサイドベットゲームは、本発明の第1実施形態に係るゲーミングマシンでは、1回の基本ゲームにおいてディーラーとプレーヤに配られた1枚目と2枚目のカードを用いて行われる。
【0062】
サイドベットゲームにおいて遊技者に配当が発生する役は、本実施形態では、図5の一覧表に示すように、「ULUTIMATE MATCH」、「EXCELLENT MATCH」、「DOUBLE NUMBER」、「SINGLE MATCH」、及び、「SUITES PAIR」の5つである。
【0063】
「ULUTIMATE MATCH」は、ディーラーとプレーヤのカードが共に「A(エース)」と「J(ジャック)」であり、各々の「A(エース)」のカードどうしのスーツと「J(ジャック)」のカードどうしのスーツがそれぞれ一致する場合(例えば、ディーラーのカードとプレーヤのカードが共に、ハートのAとスペードのJの組み合わせである場合)である。
【0064】
「EXCELLENT MATCH」は、ディーラーとプレーヤのカードが、「A(エース)」と「J(ジャック)」の組み合わせを除く、ランクとスーツが両方一致するカードの組み合わせである場合(例えば、ディーラーのカードとプレーヤのカードが共に、ダイヤの8とクラブの9の組み合わせである場合)である。
【0065】
「DOUBLE NUMBER」は、ディーラーとプレーヤのカードが、ランクが一致するカードの組み合わせ(スーツは一部または全部不一致)である場合(例えば、ディーラーのカードがダイヤの2とハートの9であるのに対し、プレーヤのカードがダイヤの2とスペードの9である場合)である。
【0066】
「SINGLE MATCH」は、ディーラーとプレーヤのカードのうち1枚は、ランクとスーツが両方一致し、もう1枚はランクが一致しない(スーツの一致、不一致を問わず)場合(例えば、ディーラーのカードがクラブの3とダイヤの2であるのに対し、プレーヤのカードがクラブの3とダイヤの10である場合)である。
【0067】
「SUITES PAIR」は、ディーラーとプレーヤのカードが、ランクが異なりスーツが一致するカードの組み合わせである場合(例えば、ディーラーのカードがハートの3とスペードの5であるのに対し、プレーヤのカードがハートの2とスペードの6である場合)である。
【0068】
以上の役が成立すると配当が発生するサイドベットゲームには、基本ゲームに参加する遊技者が基本ゲームの開始前にチップをベットすることで参加することができる。このサイドベットゲームに参加するか否かは遊技者の自由である。
【0069】
上述したサイドベットゲームについては、図1のフローチャートにおけるステップS1において、ゲームに参加する遊技者が、基本ゲームに対するチップのベットを行った後に、ステップS2において、サイドベットゲームに対するチップのベットを任意に行う。そして、ステップS7において、基本ゲームについての遊技者のベットに対する精算が行われた後、ステップS8において、サイドベットゲームについての遊技者の任意(オプション)のベットに対する精算が行われる。
【0070】
サイドベットゲームについての精算の内容は、例えば、図5の一覧表に示すようなものとすることができる。即ち、「ULUTIMATE MATCH」の成立時には、サイドベットゲームにベットしたチップの10倍のチップが配当される。「EXCELLENT MATCH」の成立時には、サイドベットゲームにベットしたチップの5倍のチップが配当される。「DOUBLE NUMBER」の成立時には、サイドベットゲームにベットしたチップの2倍のチップが配当される。「SINGLE MATCH」の成立時には、サイドベットゲームにベットしたチップの1.5倍のチップが配当される。「SUITES PAIR」の成立時には、サイドベットゲームにベットしたチップと同じ(1倍)チップが配当される。いずれの役も成立しなかった場合、遊技者がサイドベットゲームにベットしたチップは回収される。
【0071】
尚、本実施形態では、図5の一覧表に示すサイドベットゲームについての精算の内容が、請求項中の補助のカードゲームのゲームルールに相当するものである。
【0072】
ちなみに、上述したステップS1の基本ゲームについてのチップのベットとステップS2のサイドベットゲームについてのチップのベットとは、順番を入れ替えて、或いは、同時に行うことができる。また、ステップS7の基本ゲームについての遊技者のベットに対する精算と、ステップS8のサイドベットゲームについての遊技者のベットに対する精算とは、順番を入れ替えて、或いは、同時に行うことができる。
【0073】
上述したブラックジャックの基本ゲーム及びサイドベットゲームに遊技者がベットし、また、基本ゲーム及びサイドベットゲームを実行するためには、ゲーミングターミナルを用いることができる。
【0074】
そこで、以下、図6乃至図20を参照して、本発明の第1実施形態に係るゲーミングターミナルを説明する。
【0075】
図6は、本発明の第1実施形態に係るゲーミングターミナルを含むブラックジャックゲームシステムの概略構成を示す外観斜視図である。図7は、図6のゲーミングターミナルの斜視図である。図8は、図7のゲーミングターミナルに設けられたディスプレイに表示される画像の一例を示す図である。
【0076】
図6に示すように、本発明の第1実施形態に係るゲーミングターミナル104(本発明のゲーミングマシンに相当)は、ブラックジャックゲームシステム101中に複数台設けられている。そして、ブラックジャックゲームシステム101は、複数台のゲーミングターミナル104の他、共通ディスプレイ102、ゲームコントローラ103、及び、サーバ113を有している。各ゲーミングターミナル104やゲームコントローラ103とサーバ113との間は、ローカルエリアネットワーク等によって接続することができる。ゲームコントローラ103と共通ディスプレイ102との間は、専用の通信ケーブル等によって接続することができる。
【0077】
共通ディスプレイ102では、ゲームコントローラ103及びサーバ113の制御により、ブラックジャックの基本ゲームが表示される。遊技者は、共通ディスプレイ102に表示されるブラックジャックの基本ゲームに参加するため、また、この基本ゲームに使用されたカードを利用して実行されるサイドベットゲームに任意に参加するために、共通ディスプレイ102を囲んで複数台配置されたゲーミングターミナル104を使用する。本実施形態では、ブラックジャックゲームシステム101が9台のゲーミングターミナル104を有している。したがって、最大9人の遊技者が同時にブラックジャックの基本ゲームやサイドベットゲームに参加することができる。
【0078】
共通ディスプレイ102において表示されるブラックジャックの基本ゲームは、ゲームコントローラ103及びサーバ113の制御によって、所定時間周期で繰り返し実行される。したがって、各ゲーミングターミナル104を使用して遊技者が今回の基本ゲームやサイドベットゲームに対するベットを行うことができるベット期間(受付期間)は、ゲームの進行に合わせて制限される。そのため、今回の基本ゲームやサイドベットゲームに対するベットを行うことができるベット期間が終了すると、今回の基本ゲームが終了して基本ゲームやサイドベットゲームについての精算が終了するまでの間、各ゲーミングターミナル104から基本ゲームやサイドベットゲームに対するベットを行うことができなくなる。基本ゲームやサイドベットゲームについての精算が終了すると次のベット期間か開始され、次回の基本ゲームやサイドベットゲームに対するベットが各ゲーミングターミナル104から行えるようになる。
【0079】
上述したベット期間には、図8に示すように、各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108に、共通ディスプレイ102に表示される基本ゲームや、基本ゲームに使用されたカードを利用して実行されるサイドベットゲームに対するBET画面160が表示される。このBET画面160の表示内容は、後に詳述する。
【0080】
図9は、図6のブラックジャックゲームシステム101に設けられた共通ディスプレイ102に表示されるブラックジャックゲームの表示例である。図9に示すように、共通ディスプレイ102にはブラックジャックの基本ゲームが表示される。したがって、共通ディスプレイ102のディーラーカードエリア102aには、ディーラーに配られたカードが表示され、プレーヤカードエリア102bには、各ゲーミングターミナル104に対応する各プレーヤに配られたカードが表示される。
【0081】
図10は、ゲームコントローラ103の内部構成を示すブロック図である。図10に示すように、ゲームコントローラ103は、ゲームコントローラ103の全体の制御を行うコントローラ制御用CPU103a、ROM103b、RAM103c、ハードディスク103d、キーボード103e、共通ディスプレイ102が接続される液晶駆動回路103fを備えている。
【0082】
ハードディスク103dには、ブラックジャックの基本ゲームを共通ディスプレイ102上に表示させるためのゲームプログラムが記憶保存されており、キーボード103eにより入力される指令信号によって、そのゲームプログラムがRAM103cにダウンロードされる。そして、ROM103bのプログラムにしたがいコントローラ制御用CPU103aが行う制御下で、このゲームが実行される。また、コントローラ制御用CPU103aは、サーバ113から供給される入力信号、ROM103b、及び、RAM103cに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を行い、その結果に基づいて共通ディスプレイ102に表示信号を送信することにより、共通ディスプレイ102における基本ゲームの表示を主導的に制御する。
【0083】
次に、ゲーミングターミナル104の構成について説明する。図7に示すように、ゲーミングターミナル104は、その上面に、貨幣やチップ、メダル等の通貨価値を有する遊技媒体を投入するメダル投入口107と、ゲームに係る画像を表示させる上述のディスプレイ108とを少なくとも有している。ゲーミングターミナル104は、これらメダル投入口107及びディスプレイ108を用いて、遊技者のベット操作を受け付ける。遊技者は、ディスプレイ108に表示される画像を見ながら、ディスプレイ108の前面に設けられているタッチパネル150(図14参照)等を操作することにより、展開されるゲームを進行させることができる。尚、以下の説明において、遊技媒体を代表して「メダル」ということがある。
【0084】
また、ゲーミングターミナル104の上面には、上述したメダル投入口107及びディスプレイ108の他に、ペイアウトボタン105、チケットプリンタ106、紙幣挿入口109、及び、スピーカ110が設けられている。ゲーミングターミナル104の前面には、メダル払出口112及びメダルトレイ114が設けられている。
【0085】
ペイアウトボタン105は、クレジットされているメダルをメダル払出口112からメダルトレイ114に払い出す指示を入力するためのボタンである。チケットプリンタ106は、クレジット数や日時やゲーミングターミナル104の識別番号等のデータがコード化されたバーコードをチケットに印刷し、バーコード付チケットとして出力するものである。プレーヤは、バーコード付チケットを他のゲーミングターミナル104に読み取らせてそのゲーミングターミナル104でゲームへのベットを行ったり、バーコード付チケットを遊技施設の所定箇所(例えばカジノ内のキャッシャ)で貨幣等に交換したりすることができる。
【0086】
紙幣挿入口109は、紙幣の適否を識別するとともに正規の紙幣を受け入れるものである。尚、バーコード付チケットを読み取ることができるように構成されていてもよい。スピーカ110は、音楽、効果音等を流すためのものである。
【0087】
各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108の上部には、WINランプ111がそれぞれ設けられている。ゲーミングターミナル104で行った基本ゲームでプレーヤが勝利した場合に、基本ゲームに勝利したゲーミングターミナル104のWINランプ111を点灯させる。尚、このWINランプ111は、設置された全てのゲーミングターミナル104(本実施形態では9台)から認視可能な位置に設けられており、同一のブラックジャックゲームシステム101で遊技中の他の遊技者は、その点灯を常に確認することが可能である。
【0088】
メダル投入口107の内部にはメダルセンサ(図示せず)が設けられており、メダル投入口107より投入されたメダル等の通貨価値の識別を行うとともに、投入されたメダルをカウントする。また、メダル払出口112の内部にはホッパー(図示せず)が設けられており、所定枚数のメダルをメダル払出口112から払い出す。
【0089】
各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108には、図8に示すBET画面160が表示される。ゲームの進行に応じてサーバ113で設定されるベット期間に遊技者は、ディスプレイ108の前面に設けられているタッチパネル150(図14参照)を操作することによって、ゲーミングターミナル104に電子情報としてクレジットされている手持ちのチップを、ブラックジャックの基本ゲームやサイドベットゲームにベットすることができる。
【0090】
まず、図8に基づいて、ディスプレイ108に表示されるBET画面160について説明する。BET画面160には、基本ゲームのカードを表示するためのエリアとして、ディーラーカードエリア161と、プレーヤカードエリア162とが設けられている。また、BET画面160には、サイドベットゲームに対してベットするチップを置くためのエリアであるサイドベットエリア163と、手持ちのチップを表示するためのエリアであるチップボックスエリア164とが設けられている。
【0091】
BET画面160の下方には、繰り返しBETボタン165、ダブルBETボタン166、オールキャンセルボタン167が表示されている。BET画面160の上方には、BET数表示部168、払い戻し結果表示部169、クレジット数表示部170が表示されている。
【0092】
繰り返しBETボタン165は、前回のゲームと同じクレジット数のチップを基本ゲームにベットする為のボタンである。ダブルBETボタン166は、基本ゲームにおいてダブルダウンする際のチップをベットするためのボタンである。オールキャンセルボタン167は、基本ゲームやサイドベットゲームに対するチップのベットを全てキャンセルするためのボタンである。
【0093】
ブラックジャックの基本ゲームに対してチップをベットする際には、まず、プレーヤカードエリア162をタッチして、チップのベット対象として基本ゲームを指定する。その状態で、チップボックスエリア164の手持ちのチップをタッチすることで、タッチした種類のチップを基本ゲームに対してベットすることができる。尚、繰り返しBETボタン165をタッチすると、前回のゲームと同じクレジット数のチップが基本ゲームにベットされる。
【0094】
また、サイドベットゲームに対してチップをベットする際には、サイドベットエリア163をタッチして、チップのベット対象としてサイドベットゲームを指定する。その状態で、チップボックスエリア164の手持ちのチップをタッチすることで、タッチした種類のチップをサイドベットゲームに対してベットすることができる。
【0095】
BET数表示部168には、基本ゲームに対するチップのベット中には、今回のゲームにおける遊技者の基本ゲームに対するチップのベット数が表示される。サイドベットゲームに対するチップのベット中には、今回のゲームにおける遊技者のサイドベットゲームに対するチップのベット数が表示される。払い戻し結果表示部169は、前回のゲームにおける払い戻しのクレジット数が表示される。
【0096】
クレジット数表示部170は、遊技者が現在が所有するクレジット数(チップ数)が表示される。このクレジット数は、チップをベットした際にはそのベット数(1ベットに対して1クレジット)に応じて減少する。また、ゲームに勝利しクレジットの払い戻しが行われた場合には、払い戻し枚数分のクレジット数が増加する。尚、遊技者が所有するクレジット数が0となった場合には、遊技終了となる。
【0097】
また、BET画面160の上部には、BETタイム表示部171が設けられている。BETタイム表示部171は遊技者がベットすることが可能な残り時間を表示するものであり、ベット操作の受付開始時には「20」が表示され、1秒ごとに数字が1ずつ減少し、数字が「0」となったときにベット操作の受付を終了する。尚、ベット操作の受付が終了すると、ディスプレイ108の表示が固定されて、上述したベット操作が行えなくなる。
【0098】
また、BET画面160上には、現在遊技者がチップのベット対象として指定しているゲームを示すフレーム172が表示される。このフレームは、基本ゲームの指定中には、図8に示すようにプレーヤカードエリア162を囲むように表示される。サイドベットゲームの指定中には、サイドベットエリア163を囲むように表示される。また、プレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163上には、現時点までに基本ゲームやサイドベットゲームに対してベットしたチップの枚数を示すチップマーク173が表示される。このチップマーク173上に表示された数字が、チップのベット枚数を示す。例えば、図8に示すようにプレーヤカードエリア162に置かれた「20」のチップマーク173は、基本ゲームに20枚のチップをベットしていることを示している。
【0099】
さらに、BET画面160上には、ブラックジャックの基本ゲームにおいてプレーヤの3枚目以降のカードを要求するか否かを指定するための、ヒットボタン174とステイボタン175が表示される。遊技者がヒットボタン174をタッチ操作すると、プレーヤにもう1枚カードが表向きに配られて(ディスプレイ&ディスクローズ)、プレーヤカードエリア162に表示される。遊技者がステイボタン175をタッチ操作すると、プレーヤのハンド(手)が確定し、ゲームの進行がディーラー側に移る。
【0100】
図11は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101の電気的構成を示すブロック図である。図11に示すように、ブラックジャックゲームシステム101は、サーバ113とサーバ113に接続された共通ディスプレイ102及び複数(本実施形態では9台)のゲーミングターミナル104とから構成されている。尚、ゲーミングターミナル104の内部構成に関しては後に詳細に説明する。
【0101】
サーバ113は、サーバ113の全体の制御を行うサーバ制御用CPU113a、ROM113b、RAM113c、タイマ113d、液晶駆動回路113eを介して接続された液晶ディスプレイ132、及び、キーボード133を備えている。
【0102】
サーバ制御用CPU113aは、各ゲーミングターミナル104から供給される入力信号、ROM113b、及び、RAM113cに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を行い、その結果に基づいてゲーミングターミナル104に命令信号を送信することにより、各ゲーミングターミナル104を主導的に制御する。特に、ゲームコントローラ103に制御信号を送信し、共通ディスプレイ102における基本ゲームの実行、表示を制御する。
【0103】
ROM113bは、例えば、半導体メモリ等により構成され、ブラックジャックゲームシステム101の基本的な機能を実現させるためのプログラムや、メンテナンス時期の報知及び報知する報知条件の設定、管理を実行するプログラム、基本ゲームやサイドベットゲームに対する配当倍率(チップ一枚あたりの当選に対するクレジットの払い出し数)、各ゲーミングターミナル104を主導的に制御するためのプログラム等を記憶する。
【0104】
一方、RAM113cは、各ゲーミングターミナル104から供給されるチップのベット情報、共通ディスプレイ102で実行、表示された基本ゲームの勝敗、サイドベットゲームの当選内容、及び、サーバ制御用CPU113aにより実行された処理の結果に関するデータ等を一時的に記憶する。
【0105】
さらに、サーバ制御用CPU113aには、時間計測を行うタイマ113dが接続されている。タイマ113dの時間情報はサーバ制御用CPU113aに送信される。サーバ制御用CPU113aは、タイマ113dからの時間情報に基づいて後述のように基本ゲームの制御を行う。
【0106】
図12は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101のサーバ113のROM113bの記憶エリアを示した模式図である。図12に示すように、ROM113bには、図4の一覧表に示された基本ゲームについての精算の内容が記憶された基本ゲーム配当記憶エリア113Aと、図5の一覧表に示されたサイドベットゲームについての精算の内容が記憶されたサイドベットゲーム配当記憶エリア113Bとが設けられている。
【0107】
したがって、本実施形態では、サーバ113のROM113bの基本ゲーム配当記憶エリア113Aに記憶される、図4の一覧表に示す基本ゲームについての精算の内容が、請求項中の主たるカードゲームのゲームルールに相当するものである。また、本実施形態では、サーバ113のROM113bのサイドベットゲーム配当記憶エリア113Bに記憶される、図5の一覧表に示されたサイドベットゲームについての精算の内容が、請求項中の補助のカードゲームのゲームルールに相当するものである。即ち、本実施形態では、サーバ113のROM113bによって、請求項中のメモリが構成されている。
【0108】
図13は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101のサーバ113のRAM113cの記憶エリアを示した模式図である。図13に示すように、RAM113cには、現在遊技中の遊技者のベット情報が記憶されるベット情報記憶エリア113C、共通ディスプレイ102で実行、表示された基本ゲームの勝敗を記憶する基本ゲーム勝敗記憶エリア113D、サイドベットゲームの当選内容を記憶するサイドベットゲーム当選記憶エリア113Eが設けられている。尚、ベット情報は、具体的には、上述したBET画面160において指定したベット対象のゲームや、指定したゲームにそれぞれベットしたチップの枚数(ベット数)等の、各ゲーミングターミナル104を用いて行ったベットに関する情報である。
【0109】
図14は、本実施形態に係るゲーミングターミナルの内部構成を示すブロック図である。尚、9台設けられたゲーミングターミナル104は基本的に同じ構成を有しており、以下には1台のゲーミングターミナル104を例にして説明する。
【0110】
ゲーミングターミナル104は、図14に示すように、ターミナル制御用CPU104aとROM104bとRAM104cとから構成されるターミナル制御部104dを備えている。ROM104bは、例えば、半導体メモリ等により構成され、ゲーミングターミナル104の基本的な機能を実現させるためのプログラム、その他ゲーミングターミナル104の制御上必要な各種のプログラム、データテーブル等が格納されている。また、RAM104cは、ターミナル制御用CPU104aで演算された各種データ、遊技者の現在所有する(ゲーミングターミナル104に貯留された)クレジット数、遊技者によるチップのベット状況等を一時的に記憶しておくメモリである。
【0111】
ターミナル制御用CPU104aには、ペイアウトボタン105が接続されている。ペイアウトボタン105は、通常、ゲーム終了時に遊技者によって押下されるボタンである。ペイアウトボタン105が遊技者によって押下されると、遊技者がゲーム等によって獲得して現在所有しているクレジットに応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)が、メダル払出口112から払い戻される。
【0112】
ターミナル制御用CPU104aは、遊技者によるペイアウトボタン105の押下によりペイアウトボタン105から出力される操作信号に基づき、対応する各種の動作を実行すべく制御を行う。具体的には、ターミナル制御用CPU104aは、遊技者によるBET画面160のタッチ操作に伴う信号が入力されたことを受けて、その入力信号や、ROM104bとRAM104cとに記憶されたデータ及びプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果をサーバ制御用CPU113aに送信する。
【0113】
また、ターミナル制御用CPU104aは、サーバ制御用CPU113aからの命令信号を受信し、ゲーミングターミナル104を構成する周辺機器を制御し、ゲーミングターミナル104においてゲームを進行させる。また、ターミナル制御用CPU104aは、処理の内容によっては、上述した入力信号、及び、ROM104bとRAM104cとに記憶されたデータやプログラムに基づいて、各種の処理を実行し、その結果に基づいて、ゲーミングターミナル104を構成する周辺機器を制御し、ゲームを進行させる。
【0114】
また、ターミナル制御用CPU104aには、ホッパー194が接続されている。ホッパー194は、ターミナル制御用CPU104aからの命令信号により、所定枚数のメダルをメダル払出口112(図6参照)から払い出す。
【0115】
さらに、ターミナル制御用CPU104aには、液晶駆動回路195を介してディスプレイ108が接続されている。液晶駆動回路195は、プログラムROM、画像ROM、画像制御CPU、ワークRAM、VDP(ビデオ・ディスプレイ・プロセッサ)及びビデオRAMを備えている。プログラムROMには、ディスプレイ108での表示に関する画像制御用プログラムや各種選択テーブルが格納されている。画像ROMには、例えば、ディスプレイ108で表示される画像を形成するためのドットデータが格納されている。画像制御CPUは、ターミナル制御用CPU104aで設定されたパラメータに基づき、プログラムROM内に予め記憶された画像制御プログラムに従い、画像ROM内に予め記憶されたドットデータの中からディスプレイ108に表示する画像の決定を行うものである。ワークRAMは、画像制御プログラムを画像制御CPUで実行するときの一時記憶装置として構成される。VDPは、画像制御CPUで決定された表示内容に応じた画像を形成し、ディスプレイ108に出力するものである。尚、ビデオRAMは、VDPで画像を形成するときの一時記憶装置として構成される。
【0116】
また、ディスプレイ108の前面には、上述したようにタッチパネル150が取り付けられている。プレーヤによるタッチパネル150の操作に関する情報は、ターミナル制御用CPU104aに対して送信される。タッチパネル150では、BET画面160においてプレーヤによるチップのベット操作が行われる。具体的には、プレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163の指定操作、繰り返しBETボタン165、ダブルBETボタン166、オールキャンセルボタン167の操作等において、遊技者によるタッチパネル150の操作が行われる。遊技者によりタッチパネル150が操作されると、その操作に関する情報がターミナル制御用CPU104aに送信される。そして、その情報に基づいてRAM104cに現在の遊技者のベット情報(BET画面160においてチップのベット対象に指定したゲームに対応するプレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163、並びにベットしたチップの枚数)が随時記憶される。さらに、そのベット情報はサーバ制御用CPU113aに対して送信され、RAM113cのベット情報記憶エリアに記憶される。
【0117】
さらに、ターミナル制御用CPU104aには、音出力回路196及びスピーカ110が接続されている。スピーカ110は、音出力回路196からの出力信号に基づき各種演出を行う際に各種の効果音を発生するものである。
【0118】
また、ターミナル制御用CPU104aには、メダルセンサ197が接続されている。メダルセンサ197は、メダル投入口107(図6参照)から投入されたメダルを検出するとともに、投入されたメダルを演算し、その結果をターミナル制御用CPU104aに対して送信する。ターミナル制御用CPU104aは、送信された信号に基づいてRAM104cに記憶された遊技者の所有するクレジット数を増加させる。
【0119】
また、ターミナル制御用CPU104aには、WINランプ111が接続されている。ターミナル制御用CPU104aは、BET画面160で行った基本ゲームやサイドベットゲームについてのベットが当たった場合に、WINランプ111を所定の色で点灯させる。
【0120】
続いて、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101のサーバ113のサーバ制御用CPU113aが、ROM113bに格納されたプログラムにしたがって実行するサーバ側遊技処理を、図15及び図16に基づき説明する。図15及び図16は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのサーバの遊技処理を示すフローチャートである。
【0121】
最初に、図15及び図16に基づいてサーバ113側の遊技処理について説明する。まず、図15に示すように、ステップS101において、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間の計時を開始する。ベット期間は、遊技者がベット入力をすることが可能な期間である。ゲームに参加した遊技者は、このベット期間中に、タッチパネル150を操作して、基本ゲームやサイドベットゲーム(に関連したプレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163)に自らのチップをベットすることができる。ベット期間の計時を開始したら、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間が開始したことを示すベット期間開始信号をターミナル制御用CPU104aに対して送信する(ステップS102)。
【0122】
次に、ステップS103において、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間が残り5秒となったか否かを判断する。尚、残りのベット期間は、ゲーミングターミナル104のディスプレイ108のBETタイム表示部171に表示される(図8参照)。残り5秒に到達していないと判断した場合、処理をステップS103に戻す。一方、残り5秒であると判断した場合、処理をステップS104に移す。
【0123】
ステップS104において、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間の終了を予告するベット期間終了予告信号を、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aに送信する。次に、ステップS105において、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間が終了したか否かを判断する。ベット期間が終了していないと判断した場合、ベット期間が終了するまで待機する。一方、ベット期間が終了したと判断した場合、サーバ制御用CPU113aは、ベット期間が終了したことを示すベット期間終了信号を、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aに対して送信する(ステップS106)。
【0124】
次に、ステップS107において、サーバ制御用CPU113aは、各ゲーミングターミナル104において遊技者が行ったベット情報(タッチ操作により指定したプレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163、指定したプレーヤカードエリア162やサイドベットエリア163にベットしたチップの枚数(ベット数))を、ターミナル制御用CPU104aから受信し、RAM113cのベット情報記憶エリア113Cに記憶する(ステップS108)。
【0125】
次に、図16に示すように、ステップS109において、サーバ制御用CPU113aは、スタート時のハンドの決定処理を行う。この処理において、サーバ制御用CPU113aは、サンプリング回路等でサンプリングされた乱数値を用いて、スタート時のハンドとしてディーラーと各プレーヤにそれぞれ2枚ずつ配るカードの内容を決定する。
【0126】
次に、ステップS110において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS109の処理に基づいて、ゲームコントローラ103のCPU103aと、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aとに制御信号を送信することにより、共通ディスプレイ102や各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108に表示させる、ディーラーとプレーヤのスタート時のハンド、つまり、2枚のカード(但し、ディーラーの1枚目は裏向き、他のカードは表向き)の内容を、ゲームコントローラ103と各ゲーミングターミナル104に通知する。
【0127】
次に、ステップS111において、サーバ制御用CPU113aは、各ゲーミングターミナル104において遊技者が行ったヒットボタン174又はステイボタン175の操作情報を、ターミナル制御用CPU104aから受信する。そして、サーバ制御用CPU113aは、受信した操作情報から、全てのゲーミングターミナル104においてステイボタン175が操作されたか否かを判定する(ステップS112)。
【0128】
1台でもステイボタン175が操作されていないゲーミングターミナル104がある場合は(ステップS112でNO)、サーバ制御用CPU113aは、ヒットボタン174が操作されたゲーミングターミナル104に対応するブラックジャックの基本ゲームにおいて、プレーヤに配る追加のカード(1枚)を決定する(ステップS113)。
【0129】
次に、ステップS114において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS113の処理に基づいて、ゲームコントローラ103のCPU103aと、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aとに制御信号を送信することにより、共通ディスプレイ102や、ヒットボタン174が操作された各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108に表示させる、プレーヤの追加のカード(表向き)の内容を、ゲームコントローラ103と各ゲーミングターミナル104に通知する。その後、処理をステップS112に移行する。
【0130】
そして、全てのゲーミングターミナル104においてステイボタン175が操作された場合は(ステップS112でYES)、サーバ制御用CPU113aは、ステップS115において、ゲームコントローラ103のCPU103aと、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aとに制御信号を送信することにより、共通ディスプレイ102や各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108におけるディーラーの1枚目のカードの表示を表向きにさせる(ディスクローズさせる)。
【0131】
次に、ステップS116において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS109で決定した、ディーラーのスタート時のハンド(2枚のカード)の内容から、ブラックジャックの基本ゲームにおいて、追加のカードをディーラーに配る必要があるか否かを判定する。
【0132】
ディーラーのスタート時のハンドのスコアが16未満であり、追加のカードをディーラーに配る必要がある場合は(ステップS116でYES)、サーバ制御用CPU113aは、ブラックジャックの基本ゲームにおいてディーラーに配る追加のカード(1枚)を決定する(ステップS117)。
【0133】
次に、ステップS118において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS117の処理に基づいて、ゲームコントローラ103のCPU103aと、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aとに制御信号を送信することにより、共通ディスプレイ102や各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108に表示させる、ディーラーの追加のカード(表向き)の内容を、ゲームコントローラ103と各ゲーミングターミナル104に通知する。その後、処理をステップS116に移行する。
【0134】
そして、ディーラーのハンドのスコアが17以上となり、追加のカードをディーラーに配る必要がなくなった場合は(ステップS116でYES)、サーバ制御用CPU113aは、ステップS117の処理に基づいて、ゲームコントローラ103のCPU103aと、各ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aとに制御信号を送信することにより、基本ゲームの終了を、ゲームコントローラ103と各ゲーミングターミナル104に通知する。その後、処理をステップS120に移行する。
【0135】
次に、ステップS120において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS107で受信した各ゲーミングターミナル104のベット情報と、ステップS109で決定したディーラーとプレーヤのスタート時のハンドの内容とから、サイドベットゲームにチップがベットされた各ゲーミングターミナル104ごとの、サイドベットゲームにおける役の成立の有無を確認する。
【0136】
次に、ステップS121において、サーバ制御用CPU113aは、配当計算処理を実行する。この配当計算処理では、基本ゲームにおいてディーラーに勝利した各ゲーミングターミナル104において払い出されるクレジットの配当額と、サイドベットゲームにおいて役が成立した各ゲーミングターミナル104において払い出されるクレジットの配当額とを計算する。
【0137】
基本ゲームの配当計算処理は、基本ゲームにおいてディーラーに勝利した各ゲーミングターミナル104ごとに、ROM113bの基本ゲーム配当記憶エリア113Aに記憶された、図4の一覧表において定義された配当倍率(チップ一枚(1ベット)あたりに払い出されるクレジット数)を用いて行う。サイドベットゲームの配当計算処理は、サイドベットゲームにおいて役が成立した各ゲーミングターミナル104ごとに、ROM113bのサイドベットゲーム配当記憶エリア113Bに記憶された、図5の一覧表において定義された成立役に対する配当倍率(チップ一枚(1ベット)あたりに払い出されるクレジット数)を用いて行う。
【0138】
次に、ステップS122において、サーバ制御用CPU113aは、ステップS120の配当計算処理に基づく基本ゲーム及びサイドベットゲームのクレジットの払出結果の送信処理を実行する。具体的には、基本ゲームでディーラーに勝利したゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aと、ゲームコントローラ103のコントローラ制御用CPU103aとに対して、基本ゲームの配当額に相当するクレジットデータが出力される。また、サイドベットゲームで役が成立したゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aに対して、サイドベットゲームの配当額に相当するクレジットデータが出力される。ステップS122の処理の後、本サブルーチンを終了する。
【0139】
次に、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101のゲームコントローラ103のコントローラ制御用CPU103aが、ROM103bに格納されたプログラムにしたがって実行するゲームコントローラ側遊技処理を、図17に基づき説明する。図17は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのゲームコントローラ側遊技処理を示すフローチャートである。
【0140】
最初に、図17に基づいて、コントローラ制御用CPU103aは、サーバ113のサーバ制御用CPU113aから送信された、共通ディスプレイ102に表示させる基本ゲームの内容を示す制御信号を受信する(ステップS201)。
【0141】
次に、ステップS202において、コントローラ制御用CPU103aは、サーバ113のサーバ制御用CPU113aから受信した制御信号に基づいて、その制御信号によって通知された内容の基本ゲームを、現在表示されている内容に代えて共通ディスプレイ102に表示させる。
【0142】
次に、ステップS203において、コントローラ制御用CPU103aは、ヒットボタン174が操作されたゲーミングターミナル104に対応するブラックジャックの基本ゲームにおける、プレーヤの追加のカードの内容を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS203でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、後述するステップS205に処理を移行する。
【0143】
制御信号を受信した場合は(ステップS203でYES)、ステップS204において、コントローラ制御用CPU103aは、共通ディスプレイ102の対応するプレーヤの基本ゲームについて、受信した制御信号に示された内容のカードを、共通ディスプレイ102上に追加して表向きに表示させる(ディスプレイ&ディスクローズ)。このステップS204の処理の後、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS205に処理を移行する。
【0144】
次に、ステップS205において、コントローラ制御用CPU103aは、共通ディスプレイ102のディーラーの1枚目のカードを表向きにさせる旨を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS205でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS203に処理を移行する。
【0145】
制御信号を受信した場合は(ステップS205でYES)、ステップS206において、コントローラ制御用CPU103aは、共通ディスプレイ102のディーラーの1枚目のカードを表向きにさせる。そして、ステップS207において、ディーラーの追加のカードの内容を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS207でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、後述するステップS209に処理を移行する。
【0146】
制御信号を受信した場合は(ステップS207でYES)、ステップS208において、コントローラ制御用CPU103aは、共通ディスプレイ102のディーラーの基本ゲームについて、受信した制御信号に示された内容のカードを、共通ディスプレイ102上に追加して表向きに表示させる(ディスプレイ&ディスクローズ)。このステップS208の処理の後、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS209に処理を移行する。
【0147】
次に、ステップS209において、コントローラ制御用CPU103aは、基本ゲームの終了を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS209でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS207に処理を移行する。制御信号を受信した場合は(ステップS209でYES)、コントローラ制御用CPU103aは、サーバ制御用CPU113aから送信されたクレジットの払出結果を受信したか否かを確認する(ステップS210)。受信していない場合は(ステップS210でNO)、ステップS210をリピートする。
【0148】
一方、クレジットの払出結果を受信した場合は(ステップS210でYES)、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS211において、ステップS210で受信した払出結果に基づいて、基本ゲームの結果を共通ディスプレイ102に表示する。その後、本サブルーチンを終了する。
【0149】
続いて、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101のゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aが、ROM104bに格納されたプログラムにしたがって実行する処理を、図18乃至図22に基づき説明する。図18乃至図22は、本実施形態に係るブラックジャックゲームシステムのゲーミングターミナルの遊技処理を示すフローチャートである。
【0150】
ここで、RAM104cのフラグFは、デフォルトの、ベット期間中であることを示す「1」に設定されており、且つ、ゲーミングターミナル104のディスプレイ108には、図8に示したBET画面160が表示されているものとする。この状態で、図18に示すように、ターミナル制御用CPU104aは、まず、ステップS301において、ベット期間確認処理を行い、次に、ステップS302において、ベット受付処理を行う。
【0151】
そして、ステップS301のベット期間確認処理では、図19に示すように、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS311において、サーバ制御用CPU113aからのベット期間開始信号を受信したか否かを確認する。受信した場合は(ステップS311でYES)、ターミナル制御用CPU104aは、ベット期間中であることを示すRAM104cのフラグFを「1」に設定して(ステップS312)、ベット期間確認処理を終了する。
【0152】
一方、ベット期間開始信号を受信していない場合は(ステップS311でNO)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS313において、サーバ制御用CPU113aからのベット期間終了信号を受信したか否かを確認する。受信した場合は(ステップS313でYES)、ベット期間中であることを示すRAM104cのフラグFを「0」に設定して(ステップS314)、ベット期間確認処理を終了する。ベット期間終了信号を受信していない場合は(ステップS313でNO)、ターミナル制御用CPU104aは、ベット期間確認処理を終了する。
【0153】
次に、図18のステップS302におけるベット受付処理では、図20に示すように、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS321において、RAM104cのフラグFが「0」であるか否かを確認し、「0」である場合は(ステップS321でYES)、ベット受付処理を終了する。
【0154】
一方、RAM104cのフラグFが「0」でない場合は(ステップS321でNO)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS322において、サーバ制御用CPU113aからのベット期間終了予告信号を受信したか否かを確認する。受信した場合は(ステップS322でYES)、ターミナル制御用CPU104aは、図8に示したBET画面160に、ベット期間の終了を予告する「HURRY UP! THE BET TIME ENDING SOON. 」等のメッセージを表示させて(ステップS323)、後述するステップS324に進む。また、ベット期間の残り時間が5秒になっていない(6秒以上残っている)場合は(ステップS322でNO)、ステップS324に進む。
【0155】
ステップS324では、ターミナル制御用CPU104aは、遊技者によるチップのベットを検出する。チップのベットの検出は、遊技者によるBET画面160のプレーヤカードエリア162又はサイドベットエリア163の押下や、チップボックスエリア164の手持ちのチップの押下を、タッチパネル150によって検出することで行われる。チップのベットが検出されると、ベットしたチップの枚数に応じて、ディスプレイ108の指定したプレーヤカードエリア162又はサイドベットエリア163にチップマーク173が表示される。
【0156】
次に、ステップS325において、ターミナル制御用CPU104aは、遊技者によるチップのベットが確定したか否かを確認する。ベットが確定したことは、ベット期間が終了したことを検出することで確認される。
【0157】
遊技者によるチップのベットが確定していないと確認した場合は(ステップS325でNO)、ステップS326において、ターミナル制御用CPU104aは、RAM104cのフラグFが「0」であるか否かを確認する。フラグFが「0」でない場合は(ステップS326でNO)、ステップS322にリターンする。
【0158】
一方、フラグFが「0」である場合は(ステップS326でYES)、ターミナル制御用CPU104aは、その時点でステップS324において検出されたチップのベットの内容を確定させる(ステップS327)。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS329に進む。
【0159】
また、ステップS325において、遊技者によるチップのベットが確定したと確認した場合(YES)は、ステップS328において、ターミナル制御用CPU104aは、RAM104cのフラグFが「0」であるか否かを確認する。フラグFが「0」でない場合は(ステップS328でNO)、ステップS328をリピートする。一方、RAM104cのフラグFが「0」である場合は(ステップS328でYES)、ステップS329に進む。
【0160】
ステップS327において、それまでに検出されたチップのベットの内容を強制的に確定させた場合と、ステップS328において、RAM104cのフラグFが「0」である場合(YES)は、ターミナル制御用CPU104aは、タッチパネル150でのベット操作の受付を終了する(ステップS329)。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ゲーミングターミナル104において遊技者が行ったベット情報(指定したプレーヤカードエリア162又はサイドベットエリア163や、指定したプレーヤカードエリア162又はサイドベットエリア163にベットしたチップの枚数(ベット数))を、サーバ制御用CPU113aに送信する(ステップS330)。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ベット受付処理を終了する。
【0161】
次に、図18のステップS303におけるゲーム時処理では、ターミナル制御用CPU104aは、図21に示すように、サーバ113のサーバ制御用CPU113aから送信された、ゲーミングターミナル104のディスプレイに表示させる基本ゲームの内容を示す制御信号を受信する(ステップS331)。
【0162】
次に、ステップS332において、ターミナル制御用CPU104aは、サーバ113のサーバ制御用CPU113aから受信した制御信号に基づいて、その制御信号によって通知された内容の基本ゲームを、現在表示されている内容に代えてゲーミングターミナル104のディスプレイ108に表示させる。
【0163】
続いて、ステップS333において、ターミナル制御用CPU104aは、遊技者によるプレーヤの追加カードの要求が行われたか否かを確認する。プレーヤの追加カードが要求されたことは、遊技者によるBET画面160のヒットボタン174の押下を、タッチパネル150によって検出することで確認される。
【0164】
遊技者によるプレーヤの追加カードの要求が行われたと確認した場合は(ステップS333でYES)、遊技者が行ったヒットボタン174の操作情報をサーバ制御用CPU113aに送信する(ステップS334)。その後、ターミナル制御用CPU104aは、プレーヤの追加のカード(表向き)の内容を示す制御信号を、サーバ制御用CPU113aから受信する(ステップS335)。そして、受信した制御信号に示される内容の追加のカードを、BET画面160のプレーヤカードエリア162に表向きで追加表示させる(ステップS336)。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS333に処理を移行する。
【0165】
遊技者によるプレーヤの追加カードの要求が行われていないと確認した場合は(ステップS333でNO)、図21に示すように、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS337において、遊技者によるステイボタン175の操作が行われたか否かを確認する。ステイボタン175が操作がされたことは、遊技者によるBET画面160のステイボタン175の押下を、タッチパネル150によって検出することで確認される。
【0166】
遊技者によってステイボタン175が操作されていないと確認した場合は(ステップS337)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS333に処理を移行する。また、遊技者によってステイボタン175が操作されていると確認した場合には(ステップS337でYES)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS338において、BET画面160のディーラーの1枚目のカードを表向きにさせる旨を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS338でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS338の処理をリピートする。
【0167】
制御信号を受信した場合は(ステップS338でYES)、ステップS339において、ターミナル制御用CPU104aは、BET画面160のディーラーカードエリア161のディーラーの1枚目のカードを表向きにさせる。そして、ステップS340において、ディーラーの追加のカードの内容を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS340でNO)、ターミナル制御用CPU104aは、後述するステップS342に処理を移行する。
【0168】
制御信号を受信した場合は(ステップS340でYES)、ステップS341において、ターミナル制御用CPU104aは、BET画面160のディーラーの基本ゲームについて、受信した制御信号に示された内容のカードを、ディーラーカードエリア161上に追加して表向きに表示させる(ディスプレイ&ディスクローズ)。このステップS341の処理の後、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS342に処理を移行する。
【0169】
次に、ステップS342において、ターミナル制御用CPU104aは、基本ゲームの終了を示す制御信号を受信したか否かを確認する。制御信号を受信していない場合は(ステップS342でNO)、コントローラ制御用CPU103aは、ステップS340に処理を移行する。制御信号を受信した場合は(ステップS342でYES)、本サブルーチンを終了する。
【0170】
なお、遊技者がブラックジャックの基本ゲームにおいてダブルダウンやスプリット等を行う際の、基本ゲームに対する(プレーヤカードエリア162に対する)チップの追加ベットに関するターミナル制御用CPU104aの制御は、このゲーム時処理(ステップS303)において行われる。しかし、この処理は本発明の実施形態を説明する上で重要な処理ではないので、ここでは詳細を説明するのを控えるものとする。
【0171】
次に、図18のステップS304における払出処理では、図22に示すように、ターミナル制御用CPU104aは、サーバ制御用CPU113aから送信されたクレジットの払出結果を受信したか否かを確認する(ステップS351)。受信していない場合は(ステップS351でNO)、ステップS351をリピートする。
【0172】
一方、クレジットの払出結果を受信した場合は(ステップS351でYES)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS352において、ステップS351で受信した払出結果に基づいて、基本ゲーム及びサイドベットゲームの結果を、ゲーミングターミナル104のBET画面160に表示する。
【0173】
次に、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS353において、ステップS351で受信した払出結果に基づいて、クレジットの払い出しを行う。具体的には、ゲームの配当に相当する額のクレジットデータをRAM104cに記憶する。そして、ペイアウトボタン105が押下されると、現在RAM104cに記憶されたクレジット数に応じたメダル(通常は1クレジットに対してメダル1枚)がメダル払出口112から払い戻される。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ベット受付処理を終了する。
【0174】
以上の説明からも明らかなように、第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101では、ターミナル制御用CPU104aが、本発明のコントローラに相当している。
【0175】
次に、上述した構成による本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101の動作について、図23乃至図32を参照して説明する。
【0176】
まず、基本ゲームやサイドベットゲームに対するチップのベットが可能な時間が経過すると、図23に示すように、各ゲーミングターミナル104のBET画面160において、ディーラーカードエリア161とプレーヤカードエリア162とにそれぞれ2枚のカードが表示される。ディーラーの1枚目のカードは裏向きに表示され、他のカードは全て表向きに表示される。そして、ディーラーとプレーヤの1枚目及び2枚目のカードをそれぞれ囲むフレーム161a,162aが表示される。これらのフレーム161a,162aは、サイドベットゲームに用いる対象のカードであることを示すものである。
【0177】
これと並行して、共通ディスプレイ102のディーラーカードエリア102aとプレーヤカードエリア102bにも、図24に示すように、ディーラーの1枚目及び2枚目のカードと、各ゲーミングターミナル104のBET画面160に表示された各プレーヤの1枚目及び2枚目のカードとが、それぞれ表向き(ディーラーの1枚目のカードのみ裏向き)に表示される。
【0178】
その後、全てのゲーミングターミナル104の遊技者が、ステイボタン175の操作によりハンド(手)を確定させるまでの間、ヒットボタン174が遊技者によって操作される度に、図25に示すように、そのゲーミングターミナル104のBET画面160のプレーヤカードエリア162のフレーム162aの外側に、追加のカードが表向きに表示される。これと並行して、共通ディスプレイ102のプレーヤカードエリア102bにも、図26に示すように、ヒットボタン174が遊技者によって操作されたゲーミングターミナル104に対応するプレーヤの追加のカードが、表向きに表示される。
【0179】
全てのゲーミングターミナル104の遊技者が、ステイボタン175の操作によりハンド(手)を確定させると、図27及び図28に示すように、各ゲーミングターミナル104のBET画面160と共通ディスプレイ102のディーラーカードエリア161,102aに表示された、ディーラーの1枚目のカードが表向きに表示される。そして、ディーラーのハンド(手)が16以下である場合は、図29及び図30に示すように、各ゲーミングターミナル104のBET画面160と共通ディスプレイ102のディーラーカードエリア161,102aに、ディーラーのハンド(手)が17以上になるまでカードが1枚ずつ表向きに追加して表示される。
【0180】
そして、ディーラーのハンド(手)が17以上になると、図31及び図32に示すように、基本ゲームにおいて各プレーヤがディーラに対して勝った(WIN)か負けた(LOSE)かが、共通ディスプレイ102及び各ゲーミングターミナル104のBET画面160のプレーヤカードエリア102b,162にそれぞれ表示される。
【0181】
さらに、プレーヤの1枚目及び2枚目のカードが、ディーラーの1枚目及び2枚目のカードに対して、図5の一覧表に示された役を成立させる内容である場合は、対応するゲーミングターミナル104のBET画面160におけるサイドベットエリア163の近傍に、図31に示すように、サイドベットゲームにおける成立役と勝利した旨とが表示される。
【0182】
例えば、ディーラーと各プレーヤの1枚目及び2枚目のカードがそれぞれ図30の左から1枚目及び2枚目に示すような内容である場合は、プレーヤ1に「SUITES PAIR」の役が成立し、プレーヤ2に「SINGLE MATCH」の役が成立し、プレーヤ5に「DOUBLE NUMBER」の役が成立したことになる。したがって、プレーヤ1,2,5がそれぞれサイドベットゲームにチップをベットしていた場合には、ベットしたチップのそれぞれ1倍、1.5倍、2倍が、サイドベットゲームの配当として払い出されることになる。
【0183】
以上に説明した本発明の第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101では、共通ディスプレイ102において表示されるブラックジャックの基本ゲームに対するベットに加えて、この基本ゲームのために配られたディーラーとプレーヤのそれぞれ1枚目及び2枚目のカードを用いて行われるサイドベットゲームに対するベットを、ゲーミングターミナル104において各遊技者が任意に行うことができる。このため、1回のカードゲームにおいて、基本ゲームに参加した遊技者が基本ゲームとはルールの異なる別のサイドベットゲームにも任意で参加できるようにして、カードゲームの所要時間に対して遊技者が味わうことのできるカードゲームの密度を高め、カードゲームに対する遊技者の満足感を向上させることができる。
【0184】
尚、サーバ制御用CPU113aが図16のステップS114において行う、ヒットボタン174を遊技者が操作したゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aや、ゲームコントローラ103のCPU103aに、基本ゲームのプレーヤのハンドに追加させるカードを制御信号により送信する処理は、基本ゲームにおける各プレーヤの勝敗と、サイドベットエリア163にメダルをサイドベットしたゲーミングターミナル104における、サイドベットゲームの勝敗を、サーバ制御用CPU113aがけっていっした後であれば、いつ行ってもよい。図16のステップS109におけるスタート時ハンド決定処理の実行時点も同様である。
【0185】
また、本実施形態では、サイドベットゲームの勝敗が基本ゲームの勝敗と同時に、各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108(BET画面160)に表示される構成とした。しかし、例えば、ディーラーとプレーヤにそれぞれ2枚ずつのカードが配られた時点(ディーラーの1枚目のカードが裏向きの時点)で、基本ゲームの勝敗に先立ってサイドベットゲームの勝敗が、各ゲーミングターミナル104のディスプレイ108(BET画面160)に表示される構成としてもよい。
【0186】
そのように構成したのが、本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステムである。第2実施形態のブラックジャックゲームシステムは、サーバ113のサーバ制御用CPU113aが、ROM113bに格納されたプログラムにしたがって実行するサーバ側遊技処理の内容と、ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aが、ROM104bに格納されたプログラムにしたがって実行する、図18のステップS303におけるゲーム時処理の内容とが、図16及び図21にれ示す第1実施形態のブラックジャックゲームシステムにおけるそれぞれの処理の内容と、一部異なっている。
【0187】
以下、第1実施形態のブラックジャックゲームシステムと異なる処理の内容を、図33乃至図35を参照して説明する。まず、サーバ113のサーバ制御用CPU113aが行うサーバ側遊技処理において、図16のステップS110の処理に続いて、サーバ113のサーバ制御用CPU113aは、図16のステップS107で受信した各ゲーミングターミナル104のベット情報と、図16のステップS109で決定したディーラーとプレーヤのスタート時のハンドの内容とから、図33に示すように、サイドベットゲームにチップがベットされた各ゲーミングターミナル104ごとの、サイドベットゲームにおける役の成立の有無を確認する(ステップS110a)。
【0188】
次に、ステップS110bにおいて、サーバ制御用CPU113aは、サイドベットゲームの配当計算処理を実行する。このサイドベットゲームの配当計算処理では、サイドベットゲームにおいて役が成立した各ゲーミングターミナル104において払い出されるクレジットの配当額を計算する。
【0189】
サイドベットゲームの配当計算処理は、サイドベットゲームにおいて役が成立した各ゲーミングターミナル104ごとに、ROM113bのサイドベットゲーム配当記憶エリア113Bに記憶された、図5の一覧表において定義された成立役に対する配当倍率(チップ一枚(1ベット)あたりに払い出されるクレジット数)を用いて行う。
【0190】
次に、ステップS110cにおいて、サーバ制御用CPU113aは、ステップS110bのサイドベットゲームの配当計算処理に基づくサイドベットゲームのクレジットの払出結果の送信処理を実行する。具体的には、サイドベットゲームで役が成立したゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aに対して、サイドベットゲームの配当額に相当するクレジットデータが出力される。
【0191】
次に、ステップS110dにおいて、サーバ制御用CPU113aは、各ゲーミングターミナル104において遊技者が行った追加ベット情報(プレーヤカードエリア162に追加ベットしたチップの枚数(ベット数))を、ターミナル制御用CPU104aから受信し、RAM113cのベット情報記憶エリア113Cに追加記憶する(ステップS110e)。ステップS110eの処理の後は、図16のステップS111に処理を移行する。
【0192】
また、サーバ113のサーバ制御用CPU113aが行うサーバ側遊技処理において、図16のステップS119の処理に続いて、サーバ113のサーバ制御用CPU113aは、ステップS121aにおいて、基本ゲームの配当計算処理を実行する。この基本ゲームの配当計算処理では、基本ゲームにおいてディーラーに勝利した各ゲーミングターミナル104において払い出されるクレジットの配当額を計算する。
【0193】
基本ゲームの配当計算処理は、基本ゲームにおいてディーラーに勝利した各ゲーミングターミナル104ごとに、ROM113bの基本ゲーム配当記憶エリア113Aに記憶された、図4の一覧表において定義された配当倍率(チップ一枚(1ベット)あたりに払い出されるクレジット数)を用いて行う。
【0194】
次に、ステップS122aにおいて、サーバ制御用CPU113aは、ステップS121aの基本ゲームの配当計算処理に基づく基本ゲームのクレジットの払出結果の送信処理を実行する。具体的には、基本ゲームでディーラーに勝利したゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aと、ゲームコントローラ103のコントローラ制御用CPU103aとに対して、基本ゲームの配当額に相当するクレジットデータが出力される。ステップS122aの処理の後、本サブルーチンを終了する。
【0195】
次に、ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aが、ROM104bに格納されたプログラムにしたがって実行する、図18のステップS303におけるゲーム時処理において、図21のステップS332の処理に続いて、ゲーミングターミナル104のターミナル制御用CPU104aは、図35に示すように、サーバ制御用CPU113aから送信されたサイドベットゲームのクレジットの払出結果を受信したか否かを確認する(ステップS332a)。受信していない場合は(ステップS332aでNO)、ステップS332aをリピートする。
【0196】
一方、サイドベットゲームのクレジットの払出結果を受信した場合は(ステップS332aでYES)、ターミナル制御用CPU104aは、ステップS332bにおいて、ステップS332aで受信した払出結果に基づいて、サイドベットゲームの結果をゲーミングターミナル104のBET画面160に表示する。
【0197】
次に、ステップS332cにおいて、ターミナル制御用CPU104aは、サイドベットゲームの結果がBET画面160に表示された後、所定の期間が経過するまでの間における、遊技者による基本ゲームに対するチップの追加ベットを検出する。基本ゲームに対するチップの追加ベットの検出は、遊技者によるBET画面160のプレーヤカードエリア162の押下や、チップボックスエリア164の手持ちのチップの押下を、タッチパネル150によって検出することで行われる。チップの追加ベットが検出されると、ベットしたチップの枚数に応じて、ディスプレイ108のプレーヤカードエリア162のチップマーク173の表示内容が更新される。
【0198】
次に、ステップS332dにおいて、ターミナル制御用CPU104aは、タッチパネル150でのベット操作の受付を終了する。その後、ターミナル制御用CPU104aは、ゲーミングターミナル104において遊技者が行った追加ベット情報(プレーヤカードエリア162に追加ベットしたチップの枚数(追加ベット数))を、サーバ制御用CPU113aに送信する(ステップS332e)。ステップS332eの処理の後は、図21のステップS333に処理を移行する。
【0199】
上述した構成による本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101では、図23に示すように、各ゲーミングターミナル104のBET画面160において、ディーラーカードエリア161とプレーヤカードエリア162とにそれぞれ2枚のカードが表示された時点で、サイドベットゲームの結果が確定する。
【0200】
そして、サイドベットゲームにおいて役が成立したゲーミングターミナル104のBET画面160には、図36に示すように、BET画面160におけるサイドベットエリア163の近傍に、サイドベットゲームにおける成立役と勝利した旨とが表示される。
【0201】
そして、それから所定の期間が経過するまでの間、基本ゲームに対するチップの追加ベットが可能となる。基本ゲームに対するチップの追加ベットの検出は、遊技者によるBET画面160のプレーヤカードエリア162の押下や、チップボックスエリア164の手持ちのチップの押下を、タッチパネル150によって検出することで行われる。チップの追加ベットが検出されると、ベットしたチップの枚数に応じて、ディスプレイ108のプレーヤカードエリア162のチップマーク173の表示内容が更新される。基本ゲームに対してチップの追加ベットが行われた場合には、図36に示すように、BET画面160におけるプレーヤカードエリア162に、追加ベットした分のチップマーク173が追加表示される。
【0202】
基本ゲームに対するチップの追加ベット期間が終了すると、その後は、第1実施形態のブラックジャックゲームシステムと同様の処理が行われる。但し、基本ゲームの勝敗が確定した後に各ゲーミングターミナル104のBET画面160に新たに表示されるのは、基本ゲームにおいて各プレーヤがディーラに対して勝った(WIN)か負けた(LOSE)かのみである。
【0203】
このような構成による本発明の第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101では、サイドベットゲームの結果が分かってから基本ゲームに対してチップを追加ベットすることができる。このため、サイドベットゲームで役が成立した場合には、その配当を基本ゲームに対するチップの追加ベットの原資に利用して、一挙に大きな配当を目論むことができる。反対に、サイドベットゲームで役が成立しなかった場合には、サイドベットゲームで得られなかった配当を、追加ベットによる基本ゲームの配当増で補うことを目論むことができる。このように、サイドベットゲームの結果が分かった後に基本ゲームに対するチップの追加ベットを可能にすることで、カードゲームに対する遊技者の満足感や興趣をより一層高めることができる。
【0204】
なお、上述した第1及び第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101において、サイドベットゲームで2種類以上の役が同時に成立した場合は、最も配当が高い役にしたがって払い出しが行われるように構成することもできる。
【0205】
すなわち、例えば、「DOUBLE NUMBER」が、ディーラーとプレーヤの1枚目及び2枚目のカードが、スーツの一致不一致に関係なく、ランクが2枚とも一致するカードの組み合わせであるものとする。また、「SUITES PAIR」が、ディーラーとプレーヤの1枚目及び2枚目のカードが、ランクの一致不一致に関係なく、スーツが2枚とも一致するカードの組み合わせであるものとする。
【0206】
この場合、図38に示す、プレーヤの1枚目及び2枚目のカードは、ディーラーの1枚目及び2枚目のカードとランク及びスーツの組み合わせがいずれも一定している。したがって、プレーヤに「DOUBLE NUMBER」と「SUITES PAIR」の2つの役が同時に成立することになる。この場合には、図5の一覧表において、「DOUBLE NUMBER」の配当が「SUITES PAIR」の配当よりも高く設定されているので、「DOUBLE NUMBER」の配当がプレーヤに払い出されることになる。このような処理が、第1実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101においては、図16のフローチャートにおけるステップS121において実行されることになる。また、第2実施形態に係るブラックジャックゲームシステム101においては、図33のフローチャートにおけるステップS110bにおいて実行されることになる。
【0207】
以上、本発明の実施形態を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、各手段等の具体的構成は、適宜設計変更可能である。また、本発明の実施形態に記載された効果は、本発明から生じる最も好適な効果を列挙したに過ぎず、本発明による効果は、本発明の実施形態に記載されたものに限定されるものではない。
【0208】
例えば、上述した第1実施形態及び第2実施形態では、カードゲームとして、ブラックジャックゲームシステム101を例にとって説明した。しかし、本発明は、2枚以上のカードをディーラーと各プレーヤに配って行うゲームであって、ディスプレイしたカードが主たるカードゲームの終了時点までに全てディスクローズされるゲームであれば、ブラックジャック以外の種類のカードゲームにも適用することができる。
【0209】
また、上述した詳細な説明では、本発明をより容易に理解できるように、特徴的部分を中心に説明した。本発明は、上述した詳細な説明に記載する実施形態に限定されず、その他の実施形態にも適用することができ、その適用範囲は多様である。また、本明細書において用いた用語及び語法は、本発明を的確に説明するために用いたものであり、本発明の解釈を制限するために用いたものではない。また、当業者であれば、本明細書に記載された発明の概念から、本発明の概念に含まれる他の構成、方法等を推考することは容易であると思われる。従って、特許請求の範囲の記載は、本発明の技術的思想の範囲を逸脱しない範囲で均等な構成を含むものであるとみなされなければならない。また、要約書の目的は、特許庁及び一般的公共機関や、特許、法律用語又は専門用語に精通していない本技術分野に属する技術者等が本出願の技術的な内容及びその本質を簡易な調査で速やかに判断し得るようにするものである。従って、要約書は、請求の範囲の記載により評価されるべき発明の範囲を限定することを意図したものではない。また、本発明の目的及び本発明の特有の効果を充分に理解するために、すでに開示されている文献等を充分に参酌して解釈されることが望まれる。
【0210】
上述した詳細な説明は、コンピュータで実行される処理を含むものである。以上での説明及び表現は、当業者が最も効率的に理解することを目的として記載している。本明細書では、1の結果を導き出すために用いられる各ステップは、自己矛盾がない処理として理解されるべきである。また、各ステップでは、電気的又は磁気的な信号の送受信、記録等が行われる。各ステップにおける処理では、このような信号を、ビット、値、シンボル、文字、用語、数字等で表現しているが、これらは単に説明上便利であるために用いたものであることに留意する必要がある。また、各ステップにおける処理は、人間の行動と共通する表現で記載される場合があるが、本明細書で説明する処理は、原則的に各種の装置により実行されるものである。また、各ステップを行うために要求されるその他の構成は、以上の説明から自明になるものである。
【産業上の利用可能性】
【0211】
1回のカードゲームにおいて遊技者が複数のゲームに参加できるようにして、カードゲームに対する遊技者の満足感を向上させる上で極めて有用である。
【符号の説明】
【0212】
101 ブラックジャックゲームシステム
102 共通ディスプレイ
102a ディーラーカードエリア
102b プレーヤカードエリア
103 ゲームコントローラ
103a コントローラ制御用CPU
103b ROM
103c RAM
103d ハードディスク
103e キーボード
103f 液晶駆動回路
104 ゲーミングターミナル
104a ターミナル制御用CPU
104b ROM
104c RAM
104d ターミナル制御部
105 ペイアウトボタン
106 チケットプリンタ
107 メダル投入口
108 ディスプレイ
109 紙幣挿入口
110 スピーカ
111 WINランプ
112 メダル払出口
113 サーバ
113A 基本ゲーム配当記憶エリア
113B サイドベットゲーム配当記憶エリア
113C ベット情報記憶エリア
113D 基本ゲーム勝敗記憶エリア
113E サイドベットゲーム当選記憶エリア
113a CPU
113b ROM
113c RAM
113d タイマ
113e 液晶駆動回路
114 メダルトレイ
132 液晶ディスプレイ
133 キーボード
150 タッチパネル
160 BET画面
161 ディーラーカードエリア
161a フレーム
162 プレーヤカードエリア
162a フレーム
163 サイドベットエリア
164 チップボックスエリア
165 繰り返しBETボタン
166 ダブルBETボタン
167 オールキャンセルボタン
168 BET数表示部
169 払い戻し結果表示部
170 クレジット数表示部
171 BETタイム表示部
172 フレーム
173 チップマーク
174 ヒットボタン
175 ステイボタン
194 ホッパー
195 液晶駆動回路
196 音出力回路
197 メダルセンサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定し、
(d)前記第2のオプションの掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定する、
ことを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項2】
前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスをさらに備えており、前記コントローラは、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする請求項1記載のゲーミングマシン。
【請求項3】
前記主たるカードゲームはブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする請求項1記載のゲーミングマシン。
【請求項4】
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第2のオプションの賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定し、
(d)前記補助のカードゲームの結果を確定し、かつ、前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定する、
ことを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項5】
前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスをさらに備えており、前記コントローラは、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする請求項4記載のゲーミングマシン。
【請求項6】
前記主たるカードゲームはブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする請求項4記載のゲーミングマシン。
【請求項7】
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットを行うゲーミングターミナルと、
前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールを記憶するメモリと、
前記主たるカードゲームのためにディスプレイされたカードを表示する表示デバイスと、
コントローラとを備えるゲーミングマシンであって、
前記コントローラは、
(a)前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットを受け付け、
(b)前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットを受け付け、
(c)前記第2のオプションの賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって前記補助のカードゲームの結果を確定し、確定した前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させ、
(d)前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させ、かつ、前記第1の賭け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがって前記主たるカードゲームの結果を確定し、確定した前記主たるカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させる、
ことを特徴とするゲーミングマシン。
【請求項8】
前記コントローラは、前記補助のカードゲームの結果を前記表示デバイスに表示させる際に、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を前記表示デバイスに表示させることを特徴とする請求項7記載のゲーミングマシン。
【請求項9】
前記主たるカードゲームはブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする請求項7記載のゲーミングマシン。
【請求項10】
主たるカードゲーム及び補助のカードゲームを含む、賭け事をするカードゲームに対する掛け金のベットをゲーミングターミナルにおいて行い、メモリに記憶された前記主たるカードゲームのゲームルール、及び、前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって、前記主たるカードゲームの結果及び前記補助のカードゲームの結果をコントローラが確定するゲーミングマシンの制御方法であって、
前記コントローラが、前記補助のカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第2のオプションの掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされディスクローズされた2枚以上のカードに基づいて、前記主たるカードゲームのゲームルールにしたがった前記主たるカードゲームの結果を確定する段階と、
前記コントローラが、前記主たるカードゲームに参加するための、前記ゲーミングターミナルにおける第1の掛け金のベットの受け付けを締め切った後に、前記主たるカードゲームのためにディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードに基づいて、前記補助のカードゲームの結果を前記補助のカードゲームのゲームルールにしたがって確定する段階と、
を含むことを特徴とするゲーミングマシンの制御方法。
【請求項11】
前記コントローラが、前記補助のカードゲームの結果を確定する際に、前記ディスプレイされたカードを表示する表示デバイスに、前記ディスプレイされた1枚目及び2枚目のカードを特定する画像を表示させる段階をさらに含むことを特徴とする請求項10記載のゲーミングマシンの制御方法。
【請求項12】
前記主たるカードゲームはブラックジャックゲームを含んでいることを特徴とする請求項10記載のゲーミングマシンの制御方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【図10】
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【図11】
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【図12】
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【図13】
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【図14】
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【図15】
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【図16】
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【図17】
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【図18】
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【図19】
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【図20】
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【図21】
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【図22】
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【図23】
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【図24】
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【図25】
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【図26】
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【図27】
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【図28】
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【図29】
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【図30】
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【図31】
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【図32】
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【図33】
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【図34】
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【図35】
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【図36】
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【図37】
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【図38】
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