説明

乗客コンベアの先端欄干部構造

【課題】乗客検出センサの角度調整が移動手すりとの関係で制限がされることがなく、また、保守時における乗客検出センサの角度、位置の調整を効率的に行うことのできる乗客コンベアの先端欄干部構造を提供する。
【解決手段】踏段の側方にて一方の乗降口から他方の乗降口まで立設された欄干の長手方向先端部に設けられた正面スカート11を備えている。正面スカート11の出入口11c近傍には、乗降口近傍の乗客に情報を表示する表示器12が設けられる。正面スカート11の出入口11c近傍に設けられて乗降口及びその近傍の乗客の有無を検出する乗客検出センサ13は、前記表示器よりも踏段側に、設けられている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、エスカレータや動く歩道といった乗客コンベアの先端欄干部構造に関する。
【背景技術】
【0002】
エスカレータや動く歩道といった乗客コンベアは、無端状に連結された複数の踏段を備え、これらの踏段を駆動装置により駆動して循環移動させることにより、乗客を一方の乗降口から他方の乗降口まで運搬する。乗客が乗降口や踏段上にいないときにも乗客コンベアを運転するのはエネルギーの無駄であるため、省エネルギーを図るために自動運転方式の乗客コンベアが開発された。この自動運転方式の乗客コンベアは、乗降口にセンサが設けられて、このセンサにより乗降口又は乗降口近傍にいる者を検出するようにしている。そして、センサにより乗客が検出されないときには運転を停止又は低速運転の状態で待機しておき、前記センサにより乗客が検出されたときには、センサからの検出信号が乗客コンベアの運転制御装置に入力され、運転制御装置からの運転信号により駆動装置が起動又は増速され、乗客コンベアが定格速度で運転される。
【0003】
自動運転方式の乗客コンベアにおいて、乗客の有無を検出する前記センサとしては、欄干の先端部よりも前方に設置された一対の光電ポールに設けられたものがある。しかしながら、この光電ポールを備える自動運転方式の乗客コンベアでは、乗客コンベアの側方から乗降口に向かう利用者は、前記光電ポールまで迂回しなければならない。また、光電ポールを設けるために、ある程度のスペースを確保する必要がある。また、意匠面からも、光電ポールが煩雑な印象を与える場合がる。
【0004】
そのため、乗客を検出するセンサを欄干に取り付けて光電ポールを省略したポールレス自動運転方式の乗客コンベアが提供され、現在、普及に向けてさまざまな技術改良が試みられている状況にある。このポールレス自動運転方式乗客コンベアでは、たとえばセンサが、乗客コンベアの欄干先端部における正面スカートに内蔵される。
【0005】
一方、乗客の利便性を高めるために、この正面スカートには、乗降口における乗客に対して踏段の進行方向などを表示するための表示器が設けられていることがある。このような表示器が設けられ、かつ、前記乗客検出センサを前記正面スカートに内蔵している乗客コンベアでは、表示器と乗客検出センサの両方が、正面スカートに取り付けられていることになる。
【0006】
図7を用いて、表示器と乗客検出センサとの両方が取り付けられた正面スカートの一例を説明する。図7(a)は従来の正面スカート111の一例の正面図、同図(b)は同図(a)のA−A断面図である。図7において、正面スカート111は、踏段側に設けられる内側正面スカート111aと、踏段側から見て内側正面スカート111aよりも外側に設けられる外側正面スカート111bとを備え、この内側正面スカート111aと外側正面スカート111bとの組み合わせにより全体的な外形が形成されている。内側正面スカート111aは、保守点検作業を容易にするため、床面に対して着脱可能に取り付けられている。
【0007】
また、正面スカート111の前面において、内側正面スカート111aと外側正面スカート111bとが組み合わされる中央部には、移動手すりの出入口111cが設けられている。そして、この出入口111cよりも下方に設けられた開口部に、表示器112と乗客検出センサ113とが水平方向に並べて取り付けられている。表示器112は、図示したような矢印の記号や、その他の文字、図形を表示することが可能であり、例えば、矢印を表示することにより、この矢印の表示がされている側の乗降口から、他方の乗降口に向けて踏段が進行していることを乗客に理解させることができる。
【0008】
乗客検出センサ113は、踏段側から見て前記表示器112よりも外側に設けられている。この乗客検出センサは、例えば反射光検出型のセンサであって、投光側センサ113bから光が乗降口に向けて発せられ、乗客がこの光を受けて反射した光を受光側センサ113aにより検出することにより、乗客が乗降口にいることを検出する。
【0009】
なお、表示器112及び乗客検出センサ113の前面には透光性を有する保護カバー114が常に設けられている。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
表示器と乗客検出センサとが欄干の先端部である正面スカートに設けられている場合、図7に示したように乗客検出センサ113は、表示器112よりも外側(踏段側とは反対側)に設けられていた。これは、乗客検出センサ113の検出範囲を広くとるためには、表示器112よりも外側に設けるほうが内側に設けるよりも水平面内でより広い範囲を検出可能だと考えられるためである。
【0011】
しかしながら、このように乗客検出センサ113が表示器112よりも外側に設けられている場合には、乗客検出センサ113の向きによっては正面スカート111の出入口111cに導かれる移動手すりが、乗客検出センサ111の検出範囲内に入ってしまう。この移動手すりを検出することにより誤作動させることを回避するために、乗客検出センサ113の角度調整には制限があった。
【0012】
また、乗客検出センサ113の位置、角度は、使用中における周囲の振動の影響などにより経時的に変化することがある。そのため、乗客コンベアの定期的な保守点検時には乗客検出センサ113の点検、調整も併せて行われる。この乗客検出センサ113の位置、角度の調整は、内側正面スカート111aを取り外した状態で行われるが、乗客検出センサ113が前記表示器112よりも外側に設けられているため、表示器112が妨げとなって乗客検出センサ113に手が届かず、十分な調整を行うことが難しかった。そのため、従来は表示器112を取り外してから乗客検出センサ113の点検、調整を行い、その後に表示器112を取り付けるという作業行程を経ており、乗客検出センサ113のための作業としては、非効率的な作業を強いられていた。
【0013】
本発明は、上記の問題を有利に解決するものであり、乗客検出センサの角度調整が移動手すりとの関係で制限がされることがなく、また、保守時における乗客検出センサの角度、位置の調整を効率的に行うことのできる乗客コンベアの先端欄干部構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
本発明の乗客コンベアの先端欄干部構造は、踏段の側方にて一方の乗降口から他方の乗降口まで立設された欄干の長手方向先端部に設けられ、移動手すりの出入口を有する正面スカートと、前記正面スカートの前記出入口近傍に設けられ、乗降口近傍の乗客に情報を表示する表示器と、前記正面スカートの前記出入口近傍であって前記表示器よりも踏段側に設けられ、乗降口及びその近傍の乗客の有無を検出する乗客検出センサとを備えることを特徴とする。
【発明の効果】
【0015】
本発明の先端欄干部構造によれば、乗客検出センサが表示器よりも踏段側に設けられていることから、この乗客検出センサの角度調整の幅を広げることができる。また表示器を取り外さずに乗客検出センサを調整することが可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0016】
図1は、本発明の先端欄干部構造の一実施形態を備える乗客コンベア(エスカレータ)の全体斜視図である。図1において、エスカレータ1は、下階側の乗降口2aと上階側の乗降口2bとの間に亘り無端状に連結されて循環移動する踏段3を備えている。この踏段3の両側には、欄干4が立設されている。この欄干4は、透光性を有するガラスパネル5と、このガラスパネル5に摺動可能に取り付けられ、踏段3と同一方向に同期して循環移動する無端状の移動手すり6と、前記ガラスパネル5の下端部にて前記ガラスパネル5と踏段側で接続する内レッジ7と、前記ガラスパネル5の下端部にて前記内レッジ7とは反対の側で前記ガラスパネル5と接続する外デッキ8と、前記内レッジ7と接続し踏段3に近接して立設されたスカートガードパネル9と、このスカートガードパネル9に隣接する先端スカート10と、この先端スカートと接続し、欄干の長手方向先端部に設けられた正面スカート11とを備えている。
【0017】
図2は、正面スカート11の説明図であり、図2(a)は乗降口2aから踏段3に向かって左側に設けられた正面スカート11の正面図、同図(b)は図2(b)のA−A断面図である。図2(a)、(b)において正面スカート11は、踏段側に設けられる内側正面スカート11aと、踏段側から見てこの内側正面スカート11aよりも外側に設けられる外側正面スカート11bとを備え、この内側正面スカート11aと外側正面スカート11bとの組み合わせにより全体的な外形が形成されている。この内側正面スカート11aは、保守点検作業を容易にするため、床面に対して着脱可能に取り付けられている。
【0018】
また、正面スカート11の前面において、内側正面スカート11aと外側正面スカート11bとが組み合わされる中央部には、移動手すり6の出入口11cが設けられている。そして、この出入口11cよりも下方に設けられた開口部に、表示器12と乗客検出センサ13とが水平方向に並べて取り付けられている。この表示器12は、図示したような矢印の記号や、その他の文字、図形を表示することができるようになっており、例えば、矢印の記号を表示することにより、この矢印の表示がされている側の乗降口から、他方の乗降口に向けて踏段が進行していることを乗客に理解させることができる。
【0019】
そして、図2に示した本実施形態においては、乗客検出センサ13が、前記表示器12よりも踏段側、すなわち内側に設けられている。この乗客検出センサ13は、例えば反射光検出型のセンサであって、投光側センサ13bから光が乗降口に向けて発せられ、乗客がこの光を受けて反射した光を受光側センサ13aにより検出することにより、乗客が乗降口にいることを検出する。乗客検出センサ13は、踏段3の両側の欄干4のそれぞれに設けられ、各々の乗客検出センサ13の向きが、図2(b)に示すように欄干の長手方向Lから乗降口の中央寄りに所定の角度θ1をなすように取り付けられている。
【0020】
なお、表示器12及び乗客検出センサ13の前面には透光性を有する保護カバー14が設けられ、この保護カバー14により表示器12及び乗客検出センサ13を保護している。
【0021】
上述したように、本実施形態においては、乗客検出センサ13が表示器12よりも踏段側に設けられていることから、乗降口2a又は2bの乗客を検出するために乗降口中央寄りに向けられた上記乗客検出センサ13の検出範囲が、出入口11cに導入される移動手すり6と干渉することを回避することができ、よって乗客検出センサ13の角度調整の幅を広げることができる。
【0022】
また、乗客検出センサ13が表示器12よりも踏段側に設けられていることから、内側正面スカート11aを取り外して行う前記乗客検出センサ13の位置、角度の調整を行う際は、表示器12を取り外したり、取り付けたりする手間が不要となる。したがって、効率良く作業を行うことができる。
【0023】
乗客検出センサが水平面内において欄干の長手方向から乗降口の中央寄りになす角度θ1については、発明者らの調査により前記角度が10〜40°の範囲の場合に効率よく検出することができたことから、前記角度は10〜40°の範囲とすることが好ましい。
【0024】
図3は、内側正面スカート11aを外側正面スカート11bとの突合せ面の側から見た側面図である。なお、図3では、乗客検出センサ13を分かりやすくするために、表示器12の記載を省略している。図3に示すように、乗客検出センサ13は、水平方向Hから所定の角度で上向きにすることが好ましく、この角度θ2は、発明者らの調査により10〜30°の範囲が乗客を検出するのに最も効率が良かったことから、10〜30°の範囲とすることが好ましい。
【0025】
本実施形態においては、乗客検出センサ13として反射光検出型のセンサを用いているが、反射光検出型のセンサに限られず、たとえば超音波検出型のセンサを用いることもできる。また、乗客の検出範囲を広げるために、片側の正面スカートに複数の乗客検出センサを設けることもできる。
【0026】
乗客コンベアの保守、点検時において、乗客検出センサ13の調整を行う際には、内側正面スカート11aを取り外す作業に先立って、この内側正面スカート11aに接続されている先端スカート10を取り外す必要がある。また、乗客検出センサ13の調整を行った後においては、内側正面スカート11aを取り付けた後に、先端スカート10を取り付ける必要がある。この先端スカート10の取り付け、取り外しを容易にした本発明の先端欄干部構造について説明する。
【0027】
図4は、内側正面スカート11aの後端部近傍の拡大図である。図3及び図4に示されるように、内側正面スカート11aの後端部には、正面スカート11に接続する先端スカート10と接続させるための係合部11dが設けられている。
【0028】
この係合部11dには、先端スカート10の裏面(踏段に対向する面とは反対側の面)の端部において上下方向に2個が突設されたスタッド10aを案内するためのスリット状の切り欠きとして、水平方向に延びる水平部10eと、水平部10eに接続されて垂直方向に延びる垂直部10fとを有している。
【0029】
比較のため従来の内側正面スカート111aを外側正面スカートとの突合せ面の側から見た側面図を図8に示す。同図に示す従来の内側正面スカート111aは、後端部に先端スカート10と接続させるための係合部111dを備え、この係合部111dは、先端スカート10の裏面の端部において突設されているスタッド10aと係合するスリット状の切り欠き111eが形成されている。この切り欠き111eは、水平方向に延びるものである。先端スカート10には、乗客コンベアのトラスに接続固定されている断面L字形のアングル21に先端スカート10を取り付けるためのフック10bが設けられている。
【0030】
図8において、先端スカート10の取り付けをする際には、先端スカート10の先端部を内側正面スカート11aの後端部に向けて水平方向に動かして、先端スカート10の先端部近傍のスタッド10aを前記内側正面スカート111a後端部の係合部111dに設けられたスリット状の切り欠き111eに位置合わせし係合させるとともに、先端スカート10上下方向にスライドさせることによってフック10bを前記アングル21に係合させる。これにより先端スカート10は、内側正面スカート111a及びアングル21に取り付け固定される。
【0031】
逆に、先端スカート10を取り外すときには、先端スカート10を上下方向にスライドさせることによってフック10bを前記アングル21から取り外すとともに、先端スカート10を内側正面スカート111aから離れるように水平方向に動かすことで係合部111dとスタッド10aとの係合を外している。
【0032】
このように、従来の正面スカート111の構成では、先端スカート10の取り付け、取り外しの際には、先端スカート10を水平方向と垂直方向とに同時に動かす必要があるので、先端スカート10を無理な力を加える必要があり、作業性が良くなく、また、先端スカート10が不用意に破損を招くおそれもあった。
【0033】
これに対して、本実施形態においては、内側正面スカート11aの係合部11dは、図3に示したように、内側正面スカート11aの係合部11dについて、先端スカート10のスタッド10aを案内するためのスリット状の切り欠きとして、水平方向に延びる水平部10eと、この水平部10eに接続されて垂直方向に延びる垂直部10fとを有している。したがって、先端スカート10の取り付け、取り外しを行うときには、先端スカート10の水平方向の移動と、垂直方向の移動とを順次に行うことができるので、先端スカート10には、無理な力を加える必要がなく、容易にかつ短時間に作業を行うことができる。
【0034】
乗客検出センサ13の調整作業の手順を以下に述べる。
【0035】
(1)内側正面スカート11aの上端部及び先端スカート10の上端部と接続されている内レッジ7を取り外す。
【0036】
(2)内側正面スカート11aの後端部に接続されている先端スカート10を持ち上げ、図5に示す欄干先端部を踏段側から見た側面図のように、先端スカート10の裏面に突設されているスタッド10aが、内側正面スカート11aの係合部11dに設けられた切り欠き垂直部10fの上端部に位置するようにする。このことにより、先端スカート10のフック10bとアングル21との係合が外れる。
【0037】
(3)先端スカート10を少し下方に動かし、先端スカート10のスタッド10aを内側正面スカート11aの切り欠き水平部10eの端部に位置させる。そして先端スカート10を水平方向に動かして前記スタッド10aを切り欠き水平部10eを通って切り欠きから取り外す。このことにより、先端スカート10が内側正面スカート11aから取り外される。
【0038】
(4)内側正面スカート11aを床面に固定している固定手段を解除して、内側正面スカート11aを取り外す。
【0039】
(5)乗客検出センサ13の調整を行う。乗客検出センサ13が表示器12よりも踏段側に設けられているので、乗客検出センサ13の調整の前後で表示器12を取り外し、取り付ける作業が不要である。
【0040】
(6)内側正面スカート11aを固定手段により床面に取り付け固定する。
【0041】
(7)先端スカート10の先端部を内側正面スカート11aの後端部に突合せ、先端スカート10のスタッド10aが内側正面スカート11aの係合部10cの切り欠き水平部10eに案内されてこの水平部10eの端部に位置するようにする。
【0042】
(8)先端スカート10を上方に持ち上げ、図5に示すように、先端スカート10の裏面に突設されているスタッド10aが、内側正面スカート11aの係合部11dの切り欠き垂直部10fの上端部に位置するようにする。
【0043】
(9)先端スカート10を下方に動かし、図6に示すように、先端スカート10のフック10bをアングル21に係合させる。
【0044】
(10)先端スカート10の上端部及び内側正面スカート11aの上端部と接続する内レッジ7を取り付ける。
【0045】
以上のような作業手順により、先端スカート10の取り付け、取り外しを行うときには、内側正面スカート11aの係合部11dに設けられた切り欠き水平部10e及び切り欠き垂直部10fに先端スカート10のスタッド10aを導いてガイドさせることにより、先端スカート10の水平方向の移動と、垂直方向の移動とを順次に行うことができるので、先端スカート10には、無理な力を加える必要がなく、容易にかつ短時間に作業を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【0046】
【図1】本発明の先端欄干部構造の一実施形態を備える乗客コンベア(エスカレータ)の全体斜視図である。
【図2】本実施形態の正面スカートの説明図である。
【図3】内側正面スカートを外側正面スカートとの突合せ面の側から見た側面図である。
【図4】内側正面スカートの後端部近傍の拡大図である。
【図5】先端スカートの取り付け、取り外しの説明図である。
【図6】先端スカートの取り付け、取り外しの説明図である。
【図7】従来の正面スカートの説明図である。
【図8】従来の内側正面スカートの側面図である。
【符号の説明】
【0047】
1 エスカレータ
2a、2b 乗降口
3 踏段
4 欄干
5 ガラスパネル
6 移動手すり
10 先端スカート
11 正面スカート
11a 内側正面スカート
11b 外側正面スカート
11c 係合部
12 表示器
13 乗客検出センサ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
踏段の側方にて一方の乗降口から他方の乗降口まで立設された欄干の長手方向先端部に設けられ、移動手すりの出入口を有する正面スカートと、
前記正面スカートの前記出入口近傍に設けられ、乗降口近傍の乗客に情報を表示する表示器と、
前記正面スカートの前記出入口近傍であって前記表示器よりも踏段側に設けられ、乗降口及びその近傍の乗客の有無を検出する乗客検出センサと
を備えることを特徴とする乗客コンベアの先端欄干部構造。
【請求項2】
前記乗客検出センサが、前記正面スカートに複数設けられていることを特徴とする請求項1記載の乗客コンベアの先端欄干部構造。
【請求項3】
前記乗客検出センサが、水平面内において欄干の長手方向に対して乗降口中央寄りに所定の角度をなし、かつ、垂直面内において水平方向に対して上向きに所定の角度をなして設けられていることを特徴とする請求項1又は2記載の乗客コンベアの先端欄干部構造。
【請求項4】
前記乗客検出センサは、水平面内において欄干の長手方向に対する乗降口中央寄りの角度が10〜40°であり、垂直面内において水平方向に対する上向きの角度が10〜30°であることを特調とする請求項3に記載の乗客コンベアの先端欄干部構造。
【請求項5】
前記正面スカートは、踏段側に設けられる内側正面スカートと、前記踏段とは反対側に設けられる外側正面スカートとの組み合わせからなり、前記内側正面スカートの後端部に、先端スカートの先端部と接続する切り欠き部を備えることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の乗客コンベアの先端欄干部構造。
【請求項6】
前記切り欠き部が水平方向に延びる水平部と、この水平部の端部と接続する垂直部とを有することを特徴とする請求項5記載の乗客コンベアの先端欄干部構造。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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