乗客コンベア
【課題】本発明は、乗客コンベアのハンドレール表面に貼付けたフイルムが、その縁端部からはがれるのを防止する乗客コンベアを提供することになる。
【解決手段】本発明は、その断面が略Ｃ字形をなすハンドレール６と、このハンドレール６の長手方向に沿い、その断面の平坦部６Ａと半円部６Ｂの一部にかけて接着固定されるフイルム７を備えたものにおいて、ハンドレール６の復路に、フイルム７の半円部６Ｂにかかる縁端部分７Ｂに当接されてその部分を圧着する加圧ローラ８を備えたのである。
このように、加圧ローラ８を設けることで、縁端部分７Ｂのはがれを防止することができる。
【解決手段】本発明は、その断面が略Ｃ字形をなすハンドレール６と、このハンドレール６の長手方向に沿い、その断面の平坦部６Ａと半円部６Ｂの一部にかけて接着固定されるフイルム７を備えたものにおいて、ハンドレール６の復路に、フイルム７の半円部６Ｂにかかる縁端部分７Ｂに当接されてその部分を圧着する加圧ローラ８を備えたのである。
このように、加圧ローラ８を設けることで、縁端部分７Ｂのはがれを防止することができる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【０００１】
本発明は、エスカレーターや動く歩道などの乗客コンベアに係り、特に、そのハンドレールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来において乗客コンベアのハンドレールにフイルムを貼付けて広告の媒体とする構成は、例えば特許文献１に開示されているように、既に提案されている。
【０００３】
この特許文献１に記載の乗客コンベアのハンドレールは、ハンドレール本体の表面長手方向に広告物の印刷フイルムを貼付けるようにしたものである。
【０００４】
【特許文献１】特開２００３−２１２４６８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記特許文献１に記載のハンドレールのフイルム貼付構成においては、貼付フイルムのハンドレールからのはがれを防止するための施策に関する言及はなかった。
【０００６】
しかしながら、乗客コンベアの往復路で屈曲を繰り返すハンドレールは、その表面の平坦部と、この平坦部に連なる半円部の一部にかけて接着固定されるフイルムの縁端部からはがれることが問題となっていた。
【０００７】
本発明の目的は、ハンドレールに貼付けたフイルムがその縁端部からはがれるのを防止する装置を備えた乗客コンベアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は上記目的を達成するために、ハンドレールの復路にハンドレールの半円部にかかる縁端部に当接されて縁端部分を圧着する加圧ローラを設ける構成としたのである。
【０００９】
通常、乗客コンベアのハンドレールはその往路と復路において半円形、１／６円形および小円形に屈曲を繰り返すことから、ハンドレールにフイルムを接着固定した場合にその縁端部からはがれ始めるが、この縁端部を常時圧着することによりはがれを防止することができる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、ハンドレールに貼付けたフイルムがその縁端部からはがれるのを防止し得る乗客コンベアを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下本発明による乗客コンベアの一実施の形態を図１〜図３に示すエスカレーターに基づいて説明する。
【００１２】
一般に、エスカレーター１は、上階床２と下階床３に跨って支持された主枠４と、無端状に連結されて往路と復路を往復運動する多数のステップ５と、このステップ５と同期移動するものでその断面が平坦部６Ａとこれに連なる両縁の半円部６Ｂで略Ｃ字形をなすハンドレール６と、このハンドレール６の長手方向に沿い、その断面の平坦部６Ａと半円部６Ｂの一部にかけて接着固定（接着部７Ａ）されるフイルム７を備えている。また、ハンドレール６の復路に、フイルム７の半円部６Ｂにかかる縁端部分７Ｂに当接されてその部分を圧着する加圧ローラ８を備えている。なお、ハンドレール６は駆動歯車９の動力をチェーン１０を介して駆動ローラ１１等に伝達された動力によって摩擦駆動されたもので復路を案内ローラ１２、往路を欄干１３等で構成される案内路に従って移動する仕組みになっている。
【００１３】
ここで、加圧ローラ８は、図示を省略する支持物（主枠４に固定される）に対して固定された主軸８Ａを軸として回転するもので、フイルム７の縁端部７Ｂ部分に当接されて常時矢印Ｒのように加圧してフイルム７をハンドレール６の半円部６Ｂに圧着する構成となっている。なお、復路におけるハンドレール７は、案内体１４と案内ローラ１２等によって支えられて移動する。
【００１４】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ハンドレール６に貼付けたフイルム７がその縁端部７Ｂからはがれるのを防止することができる。
【００１５】
なお、上記実施の形態は、乗客コンベアとしてエスカレーターを一例に説明したが、隣接ステップ同士に段差を有しない電動道路にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明による乗客コンベアの一実施の形態を示す全体側面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う拡大断面図。
【図３】図２の要部を拡大した断面図。
【符号の説明】
【００１７】
１…エスカレーター，５…ステップ，６Ａ…平坦部，６Ｂ…半円部
６…ハンドレール，７…フイルム，７Ａ…接着部，７Ｂ…縁端部分
８…加圧ローラ。
【技術分野】
【０００１】
本発明は、エスカレーターや動く歩道などの乗客コンベアに係り、特に、そのハンドレールに関する。
【背景技術】
【０００２】
従来において乗客コンベアのハンドレールにフイルムを貼付けて広告の媒体とする構成は、例えば特許文献１に開示されているように、既に提案されている。
【０００３】
この特許文献１に記載の乗客コンベアのハンドレールは、ハンドレール本体の表面長手方向に広告物の印刷フイルムを貼付けるようにしたものである。
【０００４】
【特許文献１】特開２００３−２１２４６８号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【０００５】
上記特許文献１に記載のハンドレールのフイルム貼付構成においては、貼付フイルムのハンドレールからのはがれを防止するための施策に関する言及はなかった。
【０００６】
しかしながら、乗客コンベアの往復路で屈曲を繰り返すハンドレールは、その表面の平坦部と、この平坦部に連なる半円部の一部にかけて接着固定されるフイルムの縁端部からはがれることが問題となっていた。
【０００７】
本発明の目的は、ハンドレールに貼付けたフイルムがその縁端部からはがれるのを防止する装置を備えた乗客コンベアを提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【０００８】
本発明は上記目的を達成するために、ハンドレールの復路にハンドレールの半円部にかかる縁端部に当接されて縁端部分を圧着する加圧ローラを設ける構成としたのである。
【０００９】
通常、乗客コンベアのハンドレールはその往路と復路において半円形、１／６円形および小円形に屈曲を繰り返すことから、ハンドレールにフイルムを接着固定した場合にその縁端部からはがれ始めるが、この縁端部を常時圧着することによりはがれを防止することができる。
【発明の効果】
【００１０】
本発明によれば、ハンドレールに貼付けたフイルムがその縁端部からはがれるのを防止し得る乗客コンベアを得ることができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【００１１】
以下本発明による乗客コンベアの一実施の形態を図１〜図３に示すエスカレーターに基づいて説明する。
【００１２】
一般に、エスカレーター１は、上階床２と下階床３に跨って支持された主枠４と、無端状に連結されて往路と復路を往復運動する多数のステップ５と、このステップ５と同期移動するものでその断面が平坦部６Ａとこれに連なる両縁の半円部６Ｂで略Ｃ字形をなすハンドレール６と、このハンドレール６の長手方向に沿い、その断面の平坦部６Ａと半円部６Ｂの一部にかけて接着固定（接着部７Ａ）されるフイルム７を備えている。また、ハンドレール６の復路に、フイルム７の半円部６Ｂにかかる縁端部分７Ｂに当接されてその部分を圧着する加圧ローラ８を備えている。なお、ハンドレール６は駆動歯車９の動力をチェーン１０を介して駆動ローラ１１等に伝達された動力によって摩擦駆動されたもので復路を案内ローラ１２、往路を欄干１３等で構成される案内路に従って移動する仕組みになっている。
【００１３】
ここで、加圧ローラ８は、図示を省略する支持物（主枠４に固定される）に対して固定された主軸８Ａを軸として回転するもので、フイルム７の縁端部７Ｂ部分に当接されて常時矢印Ｒのように加圧してフイルム７をハンドレール６の半円部６Ｂに圧着する構成となっている。なお、復路におけるハンドレール７は、案内体１４と案内ローラ１２等によって支えられて移動する。
【００１４】
以上説明したように、本実施の形態によれば、ハンドレール６に貼付けたフイルム７がその縁端部７Ｂからはがれるのを防止することができる。
【００１５】
なお、上記実施の形態は、乗客コンベアとしてエスカレーターを一例に説明したが、隣接ステップ同士に段差を有しない電動道路にも適用することができる。
【図面の簡単な説明】
【００１６】
【図１】本発明による乗客コンベアの一実施の形態を示す全体側面図。
【図２】図１のＡ−Ａ線に沿う拡大断面図。
【図３】図２の要部を拡大した断面図。
【符号の説明】
【００１７】
１…エスカレーター，５…ステップ，６Ａ…平坦部，６Ｂ…半円部
６…ハンドレール，７…フイルム，７Ａ…接着部，７Ｂ…縁端部分
８…加圧ローラ。
【特許請求の範囲】
【請求項１】
無端状に連結されて往路と復路を往復移動する多数のステップと、このステップと同期移動するものでその断面が平坦部とこれに連なる半円部で略Ｃ字形をなすハンドレールと、このハンドレールの長手方向に沿い、その断面の平坦部と半円部の一部にかけて接着固定されるフイルムを装着した乗客コンベアにおいて、前記ハンドレールの復路に、前記フイルムの前記半円部にかかる縁端部分に当接されて圧着する加圧ローラを備えたことを特徴とする乗客コンベア。
【請求項１】
無端状に連結されて往路と復路を往復移動する多数のステップと、このステップと同期移動するものでその断面が平坦部とこれに連なる半円部で略Ｃ字形をなすハンドレールと、このハンドレールの長手方向に沿い、その断面の平坦部と半円部の一部にかけて接着固定されるフイルムを装着した乗客コンベアにおいて、前記ハンドレールの復路に、前記フイルムの前記半円部にかかる縁端部分に当接されて圧着する加圧ローラを備えたことを特徴とする乗客コンベア。
【図１】
【図２】
【図３】
【図２】
【図３】
【公開番号】特開２００６−１０３９５９（Ｐ２００６−１０３９５９Ａ）
【公開日】平成１８年４月２０日（２００６．４．２０）
【国際特許分類】
【出願番号】特願２００４−３１４７６４（Ｐ２００４−３１４７６４）
【出願日】平成１６年９月３０日（２００４．９．３０）
【出願人】（５９３１９８６６９）有限会社ビステック (6)
【Ｆターム（参考）】
【公開日】平成１８年４月２０日（２００６．４．２０）
【国際特許分類】
【出願日】平成１６年９月３０日（２００４．９．３０）
【出願人】（５９３１９８６６９）有限会社ビステック (6)
【Ｆターム（参考）】
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