説明

事故に関するデータを提供する自動車用装置

本発明は、事故に関するデータを提供するために用いられる自動車用装置に関する。前記事故に関するデータは自動車の位置データと車両に関するデータとの両者を含み、又、この車両に関するデータは救助関係仕様データを含む。本発明は、さらに、この種の装置が受信した緊急通報を変換する変換装置に関する。この場合、救助関係仕様データが、救助活動に参加する関係者に理解される再生形態に自動的に変換されて、前記装置から出力される。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、事故に関するデータを提供する自動車用装置に関する。事故に関するデータは、自動車の位置データと車両に関するデータとの両者を含む。
【背景技術】
【0002】
事故後の救助時間を大幅に短縮する自動緊急通報システムは以前から周知であり、そのシステムの例が、特許文献1、特許文献2、特許文献3、特許文献4、特許文献5、特許文献6、特許文献7、特許文献8、特許文献9及び特許文献10に説明されている。
【0003】
緊急通報システムの形態に応じて、事故の場合には、自動的に、あるいは、緊急通報ボタンが押されることによって、車載の移動無線装置又は個人携行の携帯電話から、緊急通報が緊急通報センタに伝送される。このような緊急通報は、例えば特許文献3によれば、緊急通報電信の形で実現することができる。この緊急通報電信は、事故に遭遇した車両の位置の他に、車両の保持者、登録番号、車両の型、車両の色、及びばら荷製品輸送車の場合にはその危険等級のような車両に関するデータ、及び/又は、事故の重大性、衝突前の加速の変化状況、作動した乗員保護装置、等のような事故状況に関するデータをも含む。
【0004】
事故に遭遇した自動車の位置は、通常、衛星支援位置決定システムによって計算されるが、車載の移動無線装置の位置決定法もこの目的に使用することができる。
【0005】
車両に関するデータ及び車両の乗員に関するデータは、車両に固定される記憶装置においてあるいは個人携行のチップカードでも、車両に保存することができるが、個別の緊急通報システムの場合には、運行開始前に例えば手動入力によって、記憶装置内に保存されるデータを更新しておくことも可能である。
【0006】
周知の緊急通報システムは、車両の事故遭遇後の救急段階において、探索時間の短縮と事故地点へ駆けつける時間の短縮とによって、相当の時間的な利点をもたらし、又、事故の負傷者の現在の負傷状況に関する直ちに利用可能な情報、さらに可能であれば特定個人の個別の医療情報によって、医療処置の改善を可能にする。
【0007】
しかし、負傷者の救助は、多くの場合なお課題があるように見える。相対的に重大な事故の場合に生命を救うためには、救助隊が、彼ら自身又は負傷者をさらなる危険に曝すことなく、可及的速やかに負傷者に接近することができなければならない。しかし、このための必須条件は、車両固有の接近の可能性に関する知識であり、事故車両の安全装置の機能のさせ方と操作方法とに関する知識である。
【0008】
このような情報を本の形で利用し得るようにすることは知られているが、この出版は、最新の開発が対応する版に掲載されるにはどうしても時間的な遅れを伴うという欠点を有している。さらに、救急隊員が正しい情報に辿り着くことはかなり難しい。製造メーカのモデルの全範囲を記載する参考資料は相当に部厚いものであり、事故車両に関係するテキストの関連部分を見つけ出すことが面倒である可能性が高いからである。
【0009】
【特許文献1】独国特許出願公開第29 12 547 A1号明細書
【特許文献2】独国特許出願公開第33 36 092 A1号明細書
【特許文献3】独国特許発明第38 39 959 C2号明細書
【特許文献4】独国特許発明第42 20 963 C2号明細書
【特許文献5】独国特許出願公開第43 21 416 A1号明細書
【特許文献6】独国特許出願公開第44 21 508 A1号明細書
【特許文献7】独国特許発明第44 21 960 C2号明細書
【特許文献8】独国特許出願公開第196 44 445 A1号明細書
【特許文献9】独国特許出願公開第196 50 176 A1号明細書
【特許文献10】独国特許出願公開第198 36 118 A1号明細書
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0010】
以上のような状況から、本発明の目的は、事故に関するデータを提供する自動車用の装置であって、事故後の救急時間がさらに短縮され、特に救助状況に関する情報の流れが最適化されるような装置を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0011】
本発明によれば、事故に関するデータを提供する自動車用の装置であって、その事故に関するデータが、自動車の位置データと車両に関するデータとの両者を含み、この車両に関するデータが救助に関係する仕様データを含む装置によって、この目的は達成される。
【0012】
さらに、この目的は、受信した緊急通報を変換する救助装置であって、前記の救助関係仕様データを、救助に参加する関係者に理解され得るような再生形態に自動的に変換して出力する救助装置によって解決される。
【0013】
本発明による装置は、冒頭に引用した緊急通報システムによって既に提供されるデータ、例えば車両の地理的位置のようなデータの他に、事故車両又はその車両の乗員を救助するための情報をも利用し得るようになるという利点を有している。このような情報によって救急プロセスが大きく改善される。救助関係データを選択することによって、当該データが救助管理センタに伝送された場合に、救助の装備を最適化することが既に可能である。例えば、特殊な補強によって装甲された車両、あるいは障害者適合の特別装備を備えた車両の場合に必要になることがある相対的に重大な救助設備もしくは特殊救助設備を持って行くことができる。
【0014】
さらに、救助関係仕様データが、自動車に搭載されかつこの自動車が事故に遭遇した場合に自動作動し得る安全装置の搭載位置及び/又は種類及び/又は状態に関する詳細情報を含んでいると有利である。このような仕様データは、装備されているエアバッグの数、位置及び種類もしくは多段設計に関する詳細、並びに、それらの作動段階、及び特に自動車のピラーとドアとにおけるガスカートリッジの位置に関する詳細であってもよい。これらの情報が提供されると、例えば、事故車両の屋根を切断除去する際に結果的にエアバッグが作動して、事故車両の乗員や救助隊員をさらに傷つけるというような事態を防ぐことができる。
【0015】
車両の車体構造の補強に関する構造的な詳細が伝達されると、事故の状況をさらに詳細に表現する別のデータと関連付けることによって、救助地点への途上で救助手段の使用を最適な形で準備すること、さらに、現場において車両を可及的速やかに開放することが可能になる。
【0016】
最初に到着する救急隊にとって必須な救助関係仕様データには、車両に搭載されているバッテリの位置及び種類、並びに、自動車における電源の緊急遮断スイッチの有無とその位置とが含まれる。
【0017】
危険な製品が事故車に積載されている場合、あるいは、健康危害を及ぼす材料が事故車から漏出したことが確認された場合は、そのような情報を緊急通報管理センタに最初期に伝達することによって、一連の救助の連鎖を的確に構成することができる。
【0018】
救助関係仕様データは、特殊な事故状況に関して事前に手引書の形で規定される救助手段を含むことができるが、この仕様データは、呼び出し可能な車載の記憶装置に保存しておくことが望ましい。救助関係仕様データを固定記憶装置の中に保存しておくことは、その中に保存されたデータで特定車両に関係するデータをほぼ同時更新することが常に可能であるという点で有利である。
【0019】
一般電源が遮断された後でも、救助隊が車載の記憶装置から救助関係仕様データを確実に読み出し得るようにするために、この目的のための別個の非常用電源を設けることができる。
【0020】
本発明による装置が伝送装置を有しており、その伝送装置が、救助関係仕様データを含む緊急通報を、例えばいわゆる緊急通報電信の形で緊急通報管理センタに送ることができれば、救助管理センタは、事故発生直後に、自動報知又は緊急通報ボタン操作による事故報知のいずれかの後で、必要な救助手段を作動させることができる。これは、結果として、救助活動自体における大きな時間的利点をもたらし、事故の負傷者に対する医療提供の改善を可能にする。
【0021】
しかし、救助関係仕様データを、事故車において現場で、車載の情報出力装置によって出力することも可能である。これは、緊急通報管理センタ又は救急隊員へのデータの遠隔伝送が機能しない場合においても救助指針を利用し得るという点で有利である。
【0022】
情報出力装置は事故車両の近接し易い位置に設けるのが好ましい。又、この出力装置は、英数字のテキストユニットと共に、救助関係仕様データを含むグラフィックユニットをも含むことができる。
【0023】
車両搭載型の情報出力装置を構成する最も簡単な方法は、テキスト及び/又はグラフィックスを含む情報ステッカを、例えばトランクの蓋又はボンネットのような事故車両の近接し易い位置、あるいは、例えばバッテリカバーのような他の目立つ位置に貼付する方式である。バッテリカバーの場合は、通常、電源を遮断するために最初にバッテリを探すので有効である。
【0024】
場合によっては、情報出力装置のテキストユニットは、車両固有のコードであって、例えばインターネットのような電子媒体又は印刷媒体に保存される車両固有の救助関係仕様データが割り当てられているコードを含むこともできる。コードに割り当てられるこのような情報は、例えば、インターネット上の対応するダウンロード可能なファイルにおいて利用可能であり、あるいは、救急隊の移動通信装置にeメール又はSMSとして送ることができる。
【0025】
この方式の場合には、救助関係仕様データを、それぞれ最新の車両タイプ及びモデルシリーズに対してほぼ同時更新することも可能になる。コードのバージョンもモデルシリーズとは独立に更新することができるが、それは新技術が適用された場合にのみ必要になることであろう。
【0026】
救急隊が救助作業に確実に集中することを可能にするため、車両搭載情報出力装置が音声の出力手段を備えていると有利である。この場合、音声の出力は、無線装置、遠距離通信装置あるいはいわゆる指令システムのスピーカによって行うことができる。無線装置、遠距離通信装置あるいは当該指令システムは、この目的のための恒久的にプログラム化された音声チップを有することができる。
【0027】
もちろん、救助指針を、ナビゲーションシステムのモニタによって、グラフィック表現又は英数字文字を用いて出力することも可能である。
【0028】
本発明による装置によって利用可能になる事故に関するデータは、事故の等級分類のための情報を含むこともできる。これは、衝突速度とさらに正確な位置の表示とに関する詳細情報を含んでおり、この位置表示には、車両の経路、走行方向、及び、可能であれば高速道路の出口番号が含まれる。同様に、緊急通報管理センタによって事故の等級分類が行われるが、その際、例えば正面衝突、側面衝突又は後部衝突、転覆、いわゆるPRE−SAFE(プレセーフ)段階の作動、車両の横滑り等の事故の種類と、衝突の正確な方向と、衝突物体の衝突特性とに関するデータが用いられる。さらに重要な情報が、車両の姿勢、車両乗員の数及び座席位置、使用した例えばチャイルドシートやシートベルトのような拘束手段及びその状態等に関するデータを供給する。このデータを決定する方法はそれ自体周知されており、例えば、初めに引用した特許文献に記載されている。
【0029】
車両の乗員が運行開始前に個人に関する情報を保存していれば、事故車両の乗員に対する救急状況をさらに改善することができる。例えば、車両乗員を特定するための情報と、彼らの性、年齢、体重及び特別な医療情報に関する詳細とは、車両乗員の現在の状態、例えば彼らに話し掛けることができるかどうかに関する情報と組み合わされて、適切な救助方法にとって重要な指針を提供してくれる。
【0030】
車両固定の電話又は伝送器の代わりに個人用の携帯電話を使用すると、個人データの個別化を促進することもできる。本発明による装置を個人の携帯電話に接続すると、その携帯電話の緊急通報ボタンによって、衛星支援の地理上位置決定システム又はナビゲーションシステムなしでも、緊急通報機能が利用可能になるという利点も得られる。
【0031】
緊急通報によって伝送される救助関係仕様データを関係救急隊員が理解できるようにするために、本発明は、また、救助関係仕様データを供給する自動車の装置が受信した緊急通報を変換する変換装置をも提供している。この場合、救助関係仕様データは、救助に関わる救急隊員が理解し得る再生形態に自動的に変換され、出力される。
【0032】
本発明による装置のさらなる利点及びさらに有利な形態を、以下の説明と、図面と、特許請求の範囲とから理解することができるであろう。
【発明を実施するための最良の形態】
【0033】
1つの図面に、本発明の例示的実施形態の基本的な形態が表現されており、それを以下に詳解する。
【0034】
ここで、図は、事故に遭遇した自動車1を概略図として示している。自動車1は、事故に関するデータを提供する機能を担う車載の装置2を備えている。この装置2は、マイクロコンピュータの形の制御装置3を有しており、それは、CANバス5を介して記憶装置4及び複数の信号伝送器と接続されている。
【0035】
この場合、衛星6に接続されている位置決め及びナビゲーションシステム7と、事故の場合に自動作動させることができる安全装置8と、温度及び/又はガスセンサシステム9とが信号伝送器として図中に示されている。
【0036】
この場合、作動可能な安全装置8には、エアバッグ及びシートベルトプリテンショナ付きのシートベルト、並びに、駆動装置によってその寸法、硬さ、形状及び位置を変えることができる可動のインパクトクッション、クッション及びヘッドレストのような通例の拘束手段が含まれる。さらに、車両乗員を事故に関して好ましい位置に保持する装置、例えば、電気式シート調節手段、ヘッドレスト調節手段、シートベルトプリテンショナ及び可動の室内装備品のような装置を作動させることができる。
【0037】
1つの有利な実施形態においては、歩行者や自転車に乗っている人のような第三者を衝突から防護する役割を果たす防護手段を作動させることもできる。このような手段は、例えば、調節可能ボンネット、可動バンパ、及び車両の外皮における調節可能な硬さを有するインパクト要素等である。又、乗り心地レベル制御系と、ブレーキ系及びかじ取り装置に適宜介入することも可能である。
【0038】
さらに、制御装置3は乗員センサシステム10に接続されており、この乗員センサシステム10は、乗員の数とその重量を測定すると共に、この実施形態の場合、車両の乗員を監視して車両乗員のバイタルパラメータを非侵襲測定するバイタルセンサシステムを含んでいる。
【0039】
制御装置3の出力は、送信及び受信アンテナ(詳細には図示していない)に接続されている伝送装置11に接続される。この伝送装置11から、緊急通報を、緊急通報管理センタ13の受信ステーション12に送ることができる。
【0040】
伝送装置11の代わりに、乗員個人が携行している携帯電話用の接続ポイントを設けることも可能であることは言うまでもない。
【0041】
緊急通報管理センタ13は、グラフィックス及び英数字文字を表示し、音声データを出力する出力装置14を備えている。さらに、緊急通報管理センタ13は変換装置15を備えており、その変換装置15によって、自動車1のデータ提供装置2から緊急通報管理センタ13に伝送される情報が、緊急通報管理センタ13からこの情報を送られる救助関係救急隊員16が理解し得る再生形態に、自動的に変換される。
【0042】
この場合、自動車1の伝送装置11によって緊急通報電信の形で出力される救助関係仕様データは、緊急通報管理センタ13において、救助指針を含む一連のデータに変換されるが、この一連のデータは、例えば、マルチメディアの携帯電話装置によって受信して、グラフィック形式又は可聴形式でそれに出力することができる。
【0043】
救助に必要な迅速な手段を適切に作動可能にするために、緊急通報電信は事故に関する多くのデータを含んでいる。この場合、自動車1の位置データに加えて、救助関係仕様データを含む車両関係データを出力することも可能である。従って、この場合、自動車1に搭載され、自動車1が事故に遭遇した場合に自動的に作動する安全装置8の設置、種類及び状態に関する詳細が出力され、その際、例えば、どのエアバッグが作動したか、それらがどの段階で作動しているか、及びどのエアバッグがなお“作動寸前”状態にあるかについての情報が表示されて、車両に対する作業時、例えば車体の一部を切断開口する場合に、救急隊員16に対するリスクが軽減される。
【0044】
衝突の力の方向をも含む第1次の事故の等級分類を伝送することによって、緊急通報管理センタ13は救助隊16を効率的に配備することも可能になり、救急医師は状況に従って最適の処置方式を準備し、実行することができる。この場合、図示のデータ提供装置2が車両乗員の個人データを伝送することができれば有利である。このデータは前もって保存されたデータであって、例えば、身長、体型、体重、及び、妊娠の可能性、インプラントあるいは考慮すべき他の医療状況に関する情報のようなデータである。
【0045】
さらに、緊急通報によって双方向の音声接続が確立される。それによって、車両の乗員と緊急通報管理センタ13との間の音声接触が可能になり、又、車両の乗員が話すことができるかどうかの状況を試験することができる。
【0046】
救助関係仕様データは、遠隔伝送によって緊急通報管理センタ13に前もって伝送する必要は必ずしもなく、現場で呼び出すことができればそれでもよい。図示の実施形態においては、この救助関係仕様データが車載の情報出力装置17によって提供される。この場合、この情報出力装置17は、車両バッテリ18上に読み取り可能チップとして装着されており、電源遮断のための情報をテキストファイル及び/又はグラフィックファイル及び/又は音声ファイルの形で利用できるようにしている。
【0047】
他の実施形態においては、複数個のこの種又は他の種類の情報出力装置であって、特に、それらが配置されている自動車の各領域部分に関する救助関係仕様データを出力する情報出力装置を設けることももちろん可能である。
【図面の簡単な説明】
【0048】
【図1】本発明の例示的実施形態の基本的な形態を示す図である。


【特許請求の範囲】
【請求項1】
事故に関するデータを提供する自動車用装置であって、前記事故に関するデータは自動車の位置データと車両に関するデータとを含む自動車用装置において、
前記車両に関するデータが救助関係仕様データを含むことを特徴とする装置。
【請求項2】
前記救助関係仕様データが、前記自動車に搭載されかつこの自動車(1)が事故に遭遇した場合に自動作動し得る安全装置(8)の搭載位置及び/又は種類及び/又は状態に関する詳細情報を含むことを特徴とする請求項1に記載の装置。
【請求項3】
前記救助関係仕様データが、前記自動車(1)に搭載されるバッテリ(18)の搭載位置及び/又は種類に関する詳細情報を含むことを特徴とする請求項1あるいは2に記載の装置。
【請求項4】
前記救助関係仕様データが、前記自動車(1)における電源の緊急遮断スイッチの位置に関する詳細情報を含むことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の装置。
【請求項5】
前記救助関係仕様データが、車両の車体構造部品の補強に関する詳細情報を含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の装置。
【請求項6】
前記救助関係仕様データが、特殊な装備品、特に特殊防護装置及び障害者適合の特別装備に関する詳細情報を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載の装置。
【請求項7】
前記車両に固定される記憶装置(4)を備えており、前記救助関係仕様データをこの記憶装置(4)から読み出すことができることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の装置。
【請求項8】
前記車両に固定された少なくとも1つの情報出力装置(17)を備えていることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載の装置。
【請求項9】
前記情報出力装置(17)が、前記救助関係仕様データ用の音声出力を備えていることを特徴とする請求項8に記載の装置。
【請求項10】
前記情報出力装置(17)が、前記救助関係仕様データを含むテキストユニット及び/又はグラフィックユニットを備えていることを特徴とする請求項8あるいは9に記載の装置。
【請求項11】
前記テキストユニットが、車両固有のコードであって、電子媒体又は印刷媒体に保存される車両固有の救助関係仕様データが割り当てられているコードを含むことを特徴とする請求項10に記載の装置。
【請求項12】
前記情報出力装置(17)が前記自動車(1)の救助に関係する位置に配置され、前記自動車(1)のこの特別な領域部分に関する救助関係仕様データを出力することを特徴とする請求項8〜11のいずれか1項に記載の装置。
【請求項13】
伝送装置(11)を備えており、この伝送装置(11)によって、前記救助関係仕様データを含む緊急通報を緊急通報管理センタ(13)に送ることができることを特徴とする請求項1〜12のいずれか1項に記載の装置。
【請求項14】
前記事故に関するデータが、事故の特性及び/又は事故の種類に関する情報を含むことを特徴とする請求項1〜13のいずれか1項に記載の装置。
【請求項15】
請求項1〜14のいずれか1項に記載の装置によって受信された緊急通報であって救助関係仕様データを含む緊急通報を変換する変換装置において、
前記救助関係仕様データが、救助に参加する関係者に理解され得る再生形態に自動的に変換されて、出力されることを特徴とする変換装置。

【公表番号】特表2007−503633(P2007−503633A)
【公表日】平成19年2月22日(2007.2.22)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−524263(P2006−524263)
【出願日】平成16年8月5日(2004.8.5)
【国際出願番号】PCT/EP2004/008776
【国際公開番号】WO2005/022484
【国際公開日】平成17年3月10日(2005.3.10)
【出願人】(598051819)ダイムラークライスラー・アクチェンゲゼルシャフト (1,147)
【Fターム(参考)】