二次電池
【課題】二次電池に過電流が発生してヒューズ部が溶融または破断するときに形成されるヒューズ部の破断面が、電気的に連結しない程度の距離を維持することができる構造を含む二次電池を提供する。
【解決手段】弾性部材ケース、ケースに収容される電極組立体、電極組立体に電気的に連結する集電部材、集電部材に位置するヒューズ部、およびヒューズ部に隣接するように設置され、ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材を含む。また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形し、弾性部材は、前記ヒューズ部の未作動状態で第1状態を有し、ヒューズ部の作動状態で前記第1状態とは異なる第2状態を有する。
【解決手段】弾性部材ケース、ケースに収容される電極組立体、電極組立体に電気的に連結する集電部材、集電部材に位置するヒューズ部、およびヒューズ部に隣接するように設置され、ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材を含む。また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形し、弾性部材は、前記ヒューズ部の未作動状態で第1状態を有し、ヒューズ部の作動状態で前記第1状態とは異なる第2状態を有する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に関し、より詳細には、二次電池に過電流が発生するとき、二次電池の爆発などの危険を減少させることができる構造を含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は携帯電話機やノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量の電池はハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源または大容量の電力貯蔵装置に用いられている。
【0003】
最近では、高エネルギー密度の非水電解液を利用した高出力二次電池が開発されているが、前記高出力二次電池は大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータ駆動に用いられるように、複数の二次電池を直列に連結して大容量の電池モジュールで構成される。このような二次電池は、円筒型や角型などで形成される。
【0004】
また、二次電池に過電流が発生して二次電池が爆発することを防ぐために、二次電池にはヒューズ部が含まれた安全装置が設置されることがある。
【0005】
ただし、二次電池に発生する過電流などにより、ヒューズ部が部分的に溶融または破断するという問題が発生することがある。
【0006】
したがって、ヒューズ部の破断面間が、電気が遮断されない程度に近ければ、アーク発生などの異常現象が起こることがある。
【0007】
また、ヒューズ部の破断面は部分的に破断しないことがあるが、これによって過電流が二次電池内部に流れる恐れがあり、二次電池が爆発する場合があるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明はこのような問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の一側面は、二次電池に過電流が発生してヒューズ部が溶融または破断するときに形成されるヒューズ部の破断面が、電気的に連結しない程度の距離を維持することができる構造を含む二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る二次電池は、弾性部材ケース、ケースに収容される電極組立体、電極組立体に電気的に連結する集電部材、集電部材に位置するヒューズ部、およびヒューズ部に隣接するように設置され、ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材を含む。
【0010】
また、弾性部材は弾性プレートであってもよい。
【0011】
また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形してもよく、弾性部材はヒューズ部の未作動状態で第1状態を有し、ヒューズ部の作動状態で第1状態とは異なる第2状態を有してもよい。
【0012】
また、弾性部材は作動状態で進行し、ヒューズ部が破断または溶融するときに第2状態を有してもよい。
【0013】
また、第1状態で弾性部材はヒューズ部と連結してもよい。
【0014】
また、第1状態で弾性部材は圧縮した形状を有してもよく、第2状態で弾性部材は伸びた形状を有してもよい。
【0015】
また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域に設置されるヒューズホールを含んでもよく、第2状態で弾性部材は、作動状態を維持するためにヒューズホールと相互作用してもよい。
【0016】
また、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよく、弾性部材は少なくとも第1状態でヒューズホールに位置してもよい。
【0017】
また、第1状態で弾性部材は第1予定角度に曲げられており、第2状態で弾性部材は第1予定角度よりも大きい第2予定角度に曲げられてもよい。
【0018】
また、第1状態で弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で弾性部材の側面終端は第1距離よりも長い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0019】
また、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよく、弾性部材は第1状態および第2状態でヒューズ部から離隔していてもよい。
【0020】
また、第1状態で弾性部材は第1予定角度に曲げられてもよく、第2状態で弾性部材は第1予定角度よりも小さい第2予定角度に曲げられてもよい。
【0021】
また、第1状態で弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で弾性部材の側面終端は第1距離よりも短い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0022】
また、集電部材は、電極結合部、電極結合部から曲げられた端子結合部、および電極結合部または端子結合部のうちの1つに位置するヒューズ部を含んでもよく、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよい。
【0023】
また、集電部材と結合する絶縁部材をさらに含んでもよく、ヒューズ部は前記集電部材の端子結合部に位置してもよく、弾性部材は少なくとも第1状態でヒューズホールに位置し、少なくとも第1状態で端子結合部によって囲まれてもよい。
【0024】
また、ヒューズ部は集電部材の端子結合部に位置してもよく、端子結合部はヒューズホールの周囲縁に支持突起を含んでもよく、弾性部材は第1状態および第2状態で前記支持突起と隣接していてもよい。
【0025】
また、ヒューズ部は集電部材の電極結合部に位置し、弾性部材は第1方向で弾性本体から延長する第1弾性枝および第1方向とは異なる方向の第2方向で弾性本体から延長する第2弾性枝を含んでもよく、第1状態および第2状態で第1弾性枝および第2弾性枝はヒューズホールを貫通して延長してもよい。
【0026】
また、ヒューズホールに隣接した部分に位置した弾性支持突起を含む絶縁部材、および前記ヒューズホールに位置する固定部材をさらに含んでもよく、ヒューズ部は集電部材の電極結合部に位置してもよく、第1状態および第2状態で弾性部材はヒューズホールに位置してもよく、弾性部材は固定部材と前記弾性支持突起の間に位置してもよい。
【0027】
また、集電部材と前記電極組立体の間に位置して弾性部材を支持する絶縁部材をさらに含んでもよい。
【0028】
また、ヒューズ部は集電部材の端子結合部に位置してヒューズホールを含んでもよく、絶縁部材のヒューズホール結合突起はヒューズホールに位置してもよく、弾性部材は絶縁部材の結合ホールに位置し、端子結合部と絶縁部材の間に位置してもよい。
【発明の効果】
【0029】
このように、本発明の一側面によれば、過電流によって破断したヒューズ部の破断面間の距離を、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示す斜視図である。
【図2】図1でII−II線に沿って切断した断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図4】図3でIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【図5A】本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【図5B】本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の他の変形例に係る部分分解斜視図である。
【図7】図6でVII−VII線に沿って切断した断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図9】図8でIX−IX線に沿って切断した断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図11】図10でXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図13】図12でXIII−XIII線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明は多様に相違した形態で実現することができ、以下で説明する実施形態に限定されることはない。
【0032】
図面において、説明の明確化のために、層または領域の値数は誇張して示されている。1つの層または要素が他の層または基材の「上に」あるということは、直接上にあるか、その間にさらに他の層を介在しているものと理解することができる。また、1つの層が他の層の「下に」あるということは、直接下にあるか、その間にさらに1つ以上の他の層を介在しているものと理解することができる。さらに、1つの層が2つの層の「間に」あるということは、その1つの層が2つの層の間の唯一の層であるか、その間にさらに1つ以上の他の層が介在しているものと理解することができる。なお、本明細書および図面において、同一の符号は同一の構成要素を示す。
【0033】
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した斜視図である。図2は、図1でII−II線に沿って切断した断面図である。
【0034】
図1および図2を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る二次電池100は、第1電極11と第2電極12の間にセパレータ13を介在して巻き取られて形成された複数の電極組立体10、電極組立体10が内蔵されるケース26、電極組立体10と第1電極集電部材50または第2電極集電部材70に電気的に連結する第1端子部30と第2端子部40、ケース26に形成された開口に結合するキャッププレート20、ケース26内に設置される第1および第2絶縁部材60、80、および第1電極集電部材50に形成されたヒューズ部に結合する弾性部材90を含んでもよい。
【0035】
本実施形態に係る二次電池100はリチウムイオン二次電池であって、角型であるものを例示して説明する。ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、本発明は円筒型電池やリチウムポリマー電池などの電池に適用されてもよい。
【0036】
また、第1電極11は負極で第2電極12は正極で構成されてもよいが、これとは反対に、第1電極11は正極で第2電極12は負極で構成されてもよい。
【0037】
電極組立体10は、第1電極11と第2電極12およびセパレータ13を共に巻き取ることによってゼリーロール形態で構成されてもよい。第1電極11と第2電極12はそれぞれ、薄板の金属箔で形成される集電体と、それぞれの集電体の表面にコーティングされる活物質とを含んでもよい。また、第1電極11と第2電極12は、集電体に活物質がコーティングされるコーティング部と、集電体に活物質がコーティングされない第1電極無地部11aおよび第2電極無地部12aとに区画されてもよい。コーティング部は電極組立体10で第1電極11と第2電極12の大部分を形成し、第1電極および第2電極無地部11a、12aはゼリーロール状態でコーティング部の両側にそれぞれ配置されてもよい。
【0038】
ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、前記電極組立体10は、複数のシート(sheet)で形成された第1電極11と第2電極12がセパレータ13を間において積層された構造で構成されてもよい。
【0039】
このような電極組立体10の第1電極無地部11aには第1端子部30が第1電極集電部材50を媒介として電気的に連結してもよく、第2電極無地部12aには第2端子部40が第2電極集電部材70を媒介として電気的に連結してもよい。したがって、第1端子部30は第1電極端子を含んでもよく、第2端子部40は第2電極端子を含んでもよい。
【0040】
また、第1および第2端子部30、40はキャッププレート20の反対側終端に位置し、キャッププレート20を貫通して二次電池100の外部に露出するように設置されてもよい。
【0041】
ケース26はほぼ直六面体形状に形成され、一面には開放された開口が形成される。また、キャッププレート20は、ケース26の開放された開口の部分に位置し、ケース26内部に電極組立体10を収容する。
【0042】
ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、ケース26は円筒型やポーチ型などの多様な形態で構成されてもよい。
【0043】
キャッププレート20は薄い板材で形成され、ケース26の開口に結合して開口を密閉してもよい。また、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部に電解液を注入する電解液注入口21が形成され、電解液注入口21は電解液注入後に密封キャップ22によって密封されてもよい。さらに、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部圧力が設定された圧力以上であるときに破断するベントプレート24が設置されるベントホール23が形成されてもよい。
【0044】
第1および第2端子部30、40は、第1および第2リベット31、41、第1および第2端子プレート32、42、第1および第2端子プレート32、42とキャッププレート20の間に設置される第1端子絶縁部材33、導電性の連結部材43、および第1および第2ガスケット34、44を含んでもよい。ここで、第1および第2リベット31、41は、第1および第2柱部31a、41aおよび第1および第2フランジ部31b、41bを含んでもよい。
【0045】
本実施形態によれば、キャッププレート20は、導電性の連結部材43によって第2端子部40と電気的に連結するため、負極または正極の極性を有することが可能となる。
【0046】
また、第1および第2電極集電部材50、70は、第1および第2電極11、12に結合する第1および第2電極結合部51、71と、第1および第2端子部30、40と結合する第1および第2端子結合部52、72とを含む。
【0047】
また、第1電極集電部材50には、弾性を有する物質で形成される弾性部材90が結合してもよい。
【0048】
ここで、本実施形態に係る第1および第2端子部30、40の構造、第1および第2電極集電部材50、70と第1および第2絶縁部材60、80の構造は同じであるため、以下では第2端子部40、第2電極集電部材70と第2絶縁部材80についての説明は省略する。
【0049】
ただし、本実施形態に係る第1端子部30は、プレートタイプの端子ではなく、円柱形状で形成された端子(図示せず)を含んでもよい。
【0050】
また、キャッププレート20と第2リベット41の間には、導電性の連結部材43の代わりに絶縁性の絶縁部材が設置されることも可能である。したがって、キャッププレート20は、第2端子部40と電気的に連結しなくてもよい。
【0051】
図3は、本発明の第1実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図4は、図3でIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【0052】
図3および図4を参照すれば、本実施形態に係る第1リベット31は、柱部31a、リベットフランジ部31b、およびリベットフランジ部31bに形成される突起31cを含んでもよい。
【0053】
また、本実施形態に係る第1ガスケット34は、貫通ホールが形成された本体34aおよびガスケットフランジ部34bを含んでもよい。
【0054】
また、本実施形態に係る第1絶縁部材60は、本体61、結合溝62、第1リベット31が貫通する貫通ホール63、およびキャッププレート20に形成された複数の突起溝25に固定される少なくとも1つの固定突起64を含んでもよい。
【0055】
また、第1電極集電部材50は、第1電極11に結合する第1電極結合部51、および第1電極結合部から延長して折り曲げられて形成される第1端子結合部52を含んでもよい。ここで、第1端子結合部52には、ヒューズ部53とリベット結合溝54が形成されてもよく、第1電極結合部51とほぼ垂直に形成されてもよい。
【0056】
したがって、図4に示すように、第1ガスケット34は、第1絶縁部材60の結合溝62に挿入され、第1リベット31の柱部31aは、第1ガスケット34の貫通ホールが形成された本体34aおよび第1絶縁部材60の貫通ホール63を貫通して第1絶縁部材60の結合溝62に挿入されてもよい。
【0057】
ここで、第1電極集電部材50は、第1絶縁部材60の結合溝62に挿入され、第1リベット31に形成された突起31cは、第1電極集電部材50のリベット結合溝54に挿入されてもよい。このとき、突起31cは、リベット結合溝54に締まりばめによって結合されるか、または挿入後に溶接によって固定されてもよい。
【0058】
また、第1電極集電部材50の第1端子結合部52には、二次電池100に過電流が発生したときに溶融または破断するヒューズ部53が形成されてもよい。
【0059】
ここで、本実施形態に係るヒューズ部53には、ヒューズホール53aが形成されてもよい。例えば、ヒューズホール53aは、ヒューズ部53の中央部分に形成されることが可能である。したがって、ヒューズ部53が形成された部分は、ヒューズ部53が形成されていない第1端子結合部52の他の部分に比べて断面積が小さい。
【0060】
ヒューズ部53は、二次電池100の一般的な状態での未作動状態と、ヒューズ部の破断や溶融のような状態での作動状態とを維持する。
【0061】
したがって、密閉されたケース26の内部圧力が設定圧力またはそれ以上になるとき、ヒューズ部53は未作動状態から作動状態に変化するようになる。
【0062】
また、本実施形態によれば、ヒューズホール53aを含むヒューズ部53は、第1端子結合部52に形成されてもよい。したがって、ヒューズ部が形成される第1端子結合部52の部分は、ヒューズ部53が形成されていない部分の断面積よりも小さい断面積を有するようになる。
【0063】
また、ヒューズ部53は、第1集電部材50の第1端子結合部52の狭い領域を構成してもよい。ヒューズホール53aは、第1集電部材50の狭い領域により、少なくとも部分的に規定されてもよい。ヒューズ部53は、ヒューズホール53aを囲むことが可能である。ヒューズホール53aの長さは、ヒューズホール53aの幅よりも大きくてもよい。例えば、ヒューズホール53aは、第1集電部材50を横切る四角形状であってもよい。
【0064】
その結果、二次電池100に過電流が発生してヒューズ部53が未作動状態から作動状態に変われば、第1端子結合部52の他の部分に比べて断面積が小さいヒューズ部53は、過電流によって溶融または破断し、ヒューズ部53の作動状態によって二次電池100で電流の流れが遮断されるようになる。
【0065】
本実施形態によれば、弾性を有する物質で形成された弾性部材90がヒューズ部53に設置され、ヒューズ部53に弾性力を作用してもよい。
【0066】
以下、本実施形態に係る弾性部材90がヒューズ部53に設置されて弾性力を作用させることに関してより詳細に説明する。
【0067】
ここで、本実施形態に係る弾性部材90は、一定の厚さを有して弾性物質で形成された板材(例:弾性プレート)の中心の部分を一定の角度に折り曲げて形成されてもよい。
【0068】
また、弾性部材90は、少なくとも2つの状態を有してもよい。例えば、弾性部材90は、第1状態と第2状態を有してもよい。弾性部材90は、ヒューズ部53が未作動状態のときには第1状態を有してもよく、ヒューズ部53が作動状態のときには第2状態を有してもよい。
【0069】
本実施形態によれば、弾性部材90の両側終端部分が、ヒューズホール53aの互いに対向する表面と接触してもよい。例えば、ヒューズ部53が未作動状態のときに、第1状態で弾性部材90の下部の部分はヒューズホール53aに位置してもよい。
【0070】
また、弾性部材90の中心の部分は、第1絶縁部材60に形成された弾性部材結合溝65に挿入されてもよい。
【0071】
また、第1絶縁部材60の弾性部材結合溝65とヒューズホール53aは、ほぼ完全に重なってもよい。弾性部材結合溝65の領域はヒューズホール53aの領域と対応してもよく、弾性部材結合溝65は弾性部材90の中央部分を収容するために形成されてもよい。
【0072】
したがって、本実施形態のように、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入されれば、未作動状態でヒューズホール53aの外郭方向(図4の矢印方向)に弾性部材90の弾性力が作用する。
【0073】
ここで、二次電池100に過電流が発生してヒューズ部53が部分的に溶融または部分的に破断する場合も、ヒューズ部53の破断面間が極めて近い場合には、破断面間にアーク(arc)が発生するなどの異常現象が発生することがある。
【0074】
したがって、本実施形態に係る弾性部材90によれば、ヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0075】
すなわち、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入される前の形状に復元(図4の破線で表示された弾性部材90を参照)し、第1状態から第2状態になる。
【0076】
より詳細には、第1状態で弾性部材90の圧縮した状態を有してもよく、第2状態で弾性部材は伸びた形状(例:非圧縮した形状)を有してもよい。
【0077】
例えば、第1状態で弾性部材90は第1予定角度に曲げられていてもよく、第2状態で弾性部材90は第2予定角度に曲げられていてもよい。第2状態で、弾性部材90の第2予定角度は、第1予定角度よりもさらに大きくてもよい。
【0078】
また、第1状態で、弾性部材90の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよい。すなわち、弾性部材90の側面終端は、ヒューズホール53a内またはヒューズホール53a下から第1距離だけ離隔していてもよい。
【0079】
また、第2状態で、弾性部材90の側面終端は第2距離だけ離隔していてもよい。すなわち、弾性部材90の側面終端は、ヒューズホール53aから近接した領域から第2距離だけ離隔していてもよい。ここで、第2距離は、第1距離よりも大きくてもよい。
【0080】
その結果、弾性部材90の状態が変わることによって弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図4の矢印方向)に作用するようになるため、破断面が電気的に連結しない程度の距離が維持されるようになる。
【0081】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50の剛性またはヒューズ部53の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53に形成されるヒューズホール53aの大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53の設計自由度を高めることが可能となる。
【0082】
ただし、本実施形態では、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53が第1電極集電部材50に形成されるものと説明したが、ヒューズホールが形成されたヒューズ部は第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材90と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0083】
また、本発明は、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入されることに限定されることはない。例えば、弾性部材90は、ヒューズホール53aをヒューズ部53の他の部分に接触するように設置し、ヒューズ部53に弾性力を作用することも可能である。
【0084】
図5Aおよび図5Bは、本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【0085】
図5Aおよび図5Bを参照しながら説明すれば、本実施形態に係る弾性部材91、92は、中空部が形成された円筒形状であってもよい。
【0086】
したがって、また、本実施形態によれば、弾性部材91は、図3に示すように、ヒューズホール53aに挿入されることが可能である。例えば、第1状態でヒューズ部53が未作動状態のときには弾性部材91は圧縮した形状を有してもよく、第2状態でヒューズ部53が作動状態のときには弾性部材91は伸びた形状であってもよい。弾性部材91の伸びた形状は、図5Aに示す円筒形状であってもよい。
【0087】
また、図5Bによれば、弾性部材92は、中空部が形成された円筒形状の弾性部材91が半分に切断された形状であってもよい。したがって、本実施形態によれば、弾性部材92は、図3に示すように、ヒューズホール53aに挿入されることが可能である。第1状態でヒューズ部53aが未作動状態のとき、弾性部材92の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよい。第2状態でヒューズ部53aが作動状態のとき、弾性部材92の側面終端は第1距離よりも大きい第2距離だけ離隔していてもよい。
【0088】
ただし、弾性部材91、92の形状は、円筒型または半円筒型の形状に制限されるものではない。すなわち、図4に示すように、ヒューズホール53aの外郭方向(図4の矢印方向)に弾性力が作用することができる構造であれば、形態が制限されることはない。例えば、弾性部材の断面は、三角形や四角形などであってもよい。
【0089】
図6は、本発明の第1実施形態の他の変形例に係る部分分解斜視図である。図7は、図6でVII−VII線に沿って切断した断面図である。
【0090】
ここで、本実施形態に係る二次電池101は、第1電極集電部材50を除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0091】
図6および図7を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る第1電極集電部材50は、ヒューズ部53のヒューズホール53aの一面から突出して形成される支持突起55をさらに含んでもよい。ここで、支持突起55は、ヒューズホール53aの周囲縁に形成されてもよい。
【0092】
したがって、ヒューズホール53aに弾性部材90が挿入されれば、弾性部材90の一面は、支持突起55によって弾性力が作用する反対の方向に支持されるようになる。支持突起55の高さは、弾性部材90の表面の高さと相応してもよい。支持突起55は、ヒューズ部53および/または第1集電部材50と一体に形成されてもよい。
【0093】
このとき、ヒューズ部53が過電流によって溶融または破断すれば、支持突起55を通じて弾性力がヒューズホール53aの外郭方向(図7の矢印方向)に伝達されるようになる。
【0094】
すなわち、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入される前の形状に復元(図7の破線で表示された弾性部材90を参照)(弾性部材90の第2状態)すれば、弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図7の矢印方向)に作用するようになる。
【0095】
その結果、本実施形態に係る第2状態で支持突起55と弾性部材90の接触面積が広くなるため、弾性部材90の弾性力がヒューズ部53に効果的に伝達されることが可能となる。
【0096】
したがって、ヒューズ部53が作動状態であるとき、ヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0097】
ただし、支持突起55は、本実施形態のようにヒューズホール53aの一面にのみ突出して形成されるものに限定されることはなく、ヒューズホール53aの一面および他面から突出して形成されるものも可能である。
【0098】
図8は、本発明の第2実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図9は、図8でIX−IX線に沿って切断した断面図である。
【0099】
ここで、本実施形態に係る二次電池200は、第1絶縁部材支持部材66、弾性部材93、および第1絶縁部材60aを除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0100】
ただし、本実施形態に係る第1絶縁部材60aは、弾性部材結合溝65が形成されないことを除いては、本発明の第1実施形態の第1絶縁部材60と同じ構造である。したがって、本実施形態では、第1絶縁部材60aに対する詳細な説明は省略する。
【0101】
図8および図9を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る二次電池200は、第1絶縁部材60aに結合する第1絶縁部材支持部材66、および第1絶縁部材支持部材66に挿入される弾性部材93をさらに含んでもよい。
【0102】
ここで、本実施形態に係る第1絶縁部材支持部材66は、弾性部材結合ホール661、ヒューズホール結合突起662、およびガス排出ホール663を含んでもよい。
【0103】
また、本実施形態に係る弾性部材93は、本発明の第1実施形態の弾性部材90のように、一定の厚さを有して弾性物質で形成された板材が、その中心線を基準として一定の角度に折り曲げられて形成されてもよい。
【0104】
したがって、弾性部材93が弾性部材結合ホール661に挿入された状態で第1絶縁部材60aの下部に結合すれば、弾性部材93は第1絶縁部材支持部材66と第1電極集電部材50の間に位置するようになる。弾性部材93はヒューズホール53aに隣接するように位置してもよいが、ヒューズホール53a内部に設置されなくてもよい。弾性部材93は板材、例えば、一定の厚さを有する弾性プレートの中間部分を折り曲げて形成されてもよく、弾性物質で形成されてもよい。
【0105】
また、第1絶縁部材支持部材66に形成されたヒューズホール結合突起662は、ヒューズホール53aに挿入されてもよい。
【0106】
ここで、本実施形態に係る弾性部材93と第1電極集電部材50の結合関係をより詳細に説明すれば、弾性部材93の折り曲げられた部分はヒューズ部53が形成された部分に隣接し、第1電極集電部材50に密着するように設置される。
【0107】
したがって、二次電池200に過電流が発生してヒューズ部53が溶融または破断すれば、弾性部材93で発生する弾性力により、第1電極集電部材50の一部分が反時計方向(図9の矢印方向)に移動するようになる。例えば、弾性部材93の弾性力は、弾性部材93に隣接するように位置した第1集電体50の部分の反時計方向の動きを引き起こすようになる。
【0108】
すなわち、弾性部材93が弾性部材結合ホール661に挿入される前の形状に復元(図9の破線で表示された弾性部材93を参照)すれば、弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図9の矢印方向)に作用するようになる。例えば、ヒューズ部53aが第1状態のとき、弾性部材93は、弾性部材93の上に設置されたヒューズホール53aに弾性力を作用するようになる。
【0109】
弾性部材93は、第1状態(弾性部材93の未作動状態)から第2状態(弾性部材93の作動状態)に変化してもよい。第1状態で弾性部材93は圧縮した状態であってもよく、第2状態で弾性部材93は伸びた状態、すなわち、非圧縮状態であってもよい。
【0110】
例えば、第1状態で弾性部材93は第1予定角度に曲げられていてもよく、第2状態で弾性部材93は第1予定角度よりも小さい第2予定角度に曲げられていてもよい。第1状態で弾性部材93は第1高さを有してもよく、第2状態で弾性部材93は第1高さよりも大きい第2高さを有してもよい。図9に示すように、第2状態で、弾性部材93の側面終端は、第1距離よりも短い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0111】
また、本実施形態のヒューズホール結合突起662によれば、ヒューズ部53の溶融または破断した後に形成される破断面の電気的な連結をさらに効果的に防ぐことができる。
【0112】
また、溶融または破断したヒューズ部53に発生したガスは、第1絶縁部材支持部材66に形成されたガス排出ホール663を通じて排出されてもよい。
【0113】
したがって、本実施形態によれば、過電流によって形成されたヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持し、第1絶縁部材60aに発生したガスを効果的に排出することが可能となる。
【0114】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50の剛性またはヒューズ部53の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53に形成されるヒューズホール53aの大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53の設計自由度を高めることが可能となる。
【0115】
ただし、弾性部材の形状は、本実施形態に係る弾性部材93の形状に限定されるものではない。したがって、弾性力を発生することができる構造であれば、弾性部材の断面の形状は円形や半円形および三角形などであってもよい。
【0116】
また、本実施形態では、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53が第1電極集電部材50に形成されるものと説明したが、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53は、第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材93と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0117】
図10は、本発明の第3実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図11は、図10でXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【0118】
ここで、本実施形態に係る二次電池300は、第1絶縁部材60b、第1電極集電部材50’、および弾性部材94を除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0119】
また、本実施形態に係る第1絶縁部材60bは、下部突出部64bを除いては、本発明の第1実施形態に係る第1絶縁部材60と同じ構造であるため、同じ構造に対する説明は省略する。
【0120】
図10および図11を参照すれば、第1電極集電部材50’は、第1電極11に結合する第1電極結合部51’および第1端子結合部52’を含んでもよい。このとき、第1電極結合部51’は、第1端子結合部52’とほぼ垂直に第1端子結合部52’の一側終端から延長して形成されてもよい。
【0121】
ここで、第1電極集電部材50’の第1電極結合部51’には、二次電池300に過電流が発生したときに溶融または破断するヒューズ部53’が形成される。また、本実施形態に係るヒューズ部53’には、ヒューズホール53a’が形成されてもよい。
【0122】
図10および図11を参照して説明すれば、本実施形態に係る第1絶縁部材60bの一側には、電極組立体10を向く方向に下部突出部64bが延長して形成されてもよい。下部突出部64bは、第1集電部材50’の第1電極結合部51’に隣接するように位置してもよく、ケース26と第1集電部材50’の間に位置してもよい。第1絶縁部材60bは、本体61b、結合溝62b、および貫通ホール63bを含んでもよい。
【0123】
また、本実施形態に係る弾性部材94は、本体94aおよびヒューズホール結合部94bを含んでもよい。ヒューズホールを結合部94bは本体94aから延長してもよく、少なくとも1つのヒューズホール結合部94bまたは本体94aは弾性物質で生成されてもよく、ヒューズホール結合部94bと本体94aは一体に形成されてもよい。ここで、ヒューズホール結合部94bは、本体94aの一端で互いに一定距離をおいて形成される一対の弾性枝94b1、94b2を含んでもよい。したがって、弾性枝94b1、94b2の側面終端は、弾性部材94の第1状態および第2状態で互いに一定距離だけ離隔しているようになる。
【0124】
弾性部材94の本体94aが第1絶縁部材60bの下部突出部64bに形成された弾性部材結合ホール641bに結合した後、一対の弾性枝94b1、94b2がヒューズホール53a’に挿入される。
【0125】
したがって、図11に示すように、一対の弾性枝94b1、94b2によって発生した弾性力は、ヒューズホール53a’の一面に作用するようになる。すなわち、弾性枝94b1、94b2の側面終端は、ヒューズホール53a’の外側に位置するようになる。したがって、弾性枝94b1、94b2は、ヒューズホール53a’を貫通するようになる。
【0126】
ここで、二次電池300に過電流が発生すれば、ヒューズ部53’が溶融または破断するようになる。このとき、弾性構造体94の一対の弾性枝94b1、94b2によって発生した弾性力は、ヒューズホール53a’の外郭方向(図11の矢印方向)に作用するようになる。
【0127】
したがって、過電流によって形成されたヒューズ部53’の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0128】
弾性部材94の一対の弾性枝94b1、94b2は、ヒューズ部53’が未作動状態であるときには第1状態を有してもよく、ヒューズ部53’が作動状態のときには第2状態を有してもよい。第1状態で、弾性枝94b1、94b2は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で、弾性枝ら94b1、94b2は第1距離よりも大きい第2距離だけ離隔していてもよい。
【0129】
また、本実施形態によれば、第1電極結合部51’は、第1端子結合部52’でほぼ垂直に折り曲げられて形成されてもよい。したがって、本実施形態のように、ヒューズ部53’が第1電極結合部51’に形成される場合に、ヒューズ部53’が溶融または破断すれば、弾性部材94の弾性枝94b1、94b2は、第1電極結合部51’と第1端子結合部52’を完全に分離させる機能を行うようになる。
【0130】
したがって、本実施形態によれば、第1電極集電部材50’を構成することができる材料やヒューズ部53’の大きさや位置などに制限を受けることなく、ヒューズ部53’の設計自由度を高めることが可能となる。ただし、弾性部材94の弾性枝94b1、94b2の形状は、本実施形態のように限定されるものではない。例えば、弾性枝94b1、94b2は、ヒューズホール53a’に弾性力が作用するようにできれば、いかなる形状も有することができる。したがって、ヒューズホール53a’に弾性力を作用することができる形状であれば、ヒューズホール53a’に挿入される部分の形状が、円形、楕円形、または三角形などであってもよい。
【0131】
ただし、本実施形態では、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’が第1電極集電部材50’に形成されるものと説明したが、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’は、第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材94と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0132】
図12は、本発明の第4実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図13は、12でXIII−XIII線に沿って切断した断面図である。
【0133】
ここで、本実施形態に係る二次電池400は、第1絶縁部材支持部材66’、弾性部材95、および弾性部材固定部材96を除いては、本発明の第3実施形態に係る二次電池300と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0134】
また、本実施形態に係る弾性部材95は、本発明の第1実施形態に係る弾性部材90と同じ構造、例えば、弾性部材95は、ヒューズ部53’に弾性力を提供してヒューズホール53a’に設置される弾性プレートで形成されてもよいため、以下では弾性部材95に関する詳細な説明は省略する。
【0135】
図12および図13を参照すれば、本実施形態に係る第1絶縁部材支持部材66’は、本体661’、弾性部材支持突起662’、およびガス排出ホール663’を含んでもよい。また、本実施形態に係る弾性部材固定部材96は、固定部材本体96aおよび固定部材突起96bを含んでもよい。
【0136】
また、本実施形態に係る第1電極集電部材50’の第1電極結合部51’は、第3実施形態のように、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’を含んでもよい。
【0137】
より詳細には、第1絶縁部材60bの下部突出部64bと弾性部材支持突起662’の間にヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’が位置してもよい。また、弾性部材95は弾性部材支持突起662’によって支持され、ヒューズホール53a’に挿入されてもよい。例えば、弾性部材95の側面終端は、直接的に接触して弾性部材支持突起662’と結合してもよい。
【0138】
ここで、弾性部材固定部材96は、第1絶縁部材60bの下部突出部64bに形成された弾性部材結合ホール641bに結合してもよい。
【0139】
したがって、弾性部材95の折り曲げられた部分が弾性部材固定部材96の固定部材突起96bによって圧迫されれば、点線で表示された弾性部材95が、図13に示す弾性部材95の形状に変形するようになる。
【0140】
その結果、変形した弾性部材95の両側終端がヒューズホール53a’の一面に接触し、ヒューズホール53a’の外郭方向(図13の矢印方向)に弾性部材95の弾性力が作用するようになる。
【0141】
したがって、本実施形態に係る弾性部材95によれば、過電流によって部分的に溶融または破断した破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0142】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50’の剛性またはヒューズ部53’の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53’に形成されるヒューズホール53a’の大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53’の設計自由度を高めることが可能となる。
【0143】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明、および添付の図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であるが、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0144】
100、101、200、300:二次電池
10:電極組立体
11:第1電極
12:第2電極
13:セパレータ
30:第1端子部
31:第1リベット
40:第2端子部
50:第1電極集電部材
53、53’:ヒューズ部
53a、53a’:ヒューズホール
60:第1絶縁部材
70:第2電極集電部材
80:第2絶縁部材
90、91、92、93、94、95:弾性部材
94b1、94b2:弾性枝
【技術分野】
【0001】
本発明は二次電池に関し、より詳細には、二次電池に過電流が発生するとき、二次電池の爆発などの危険を減少させることができる構造を含む二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、充電が不可能な一次電池とは異なり、充電および放電が可能な電池である。低容量の二次電池は携帯電話機やノートパソコンおよびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量の電池はハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源または大容量の電力貯蔵装置に用いられている。
【0003】
最近では、高エネルギー密度の非水電解液を利用した高出力二次電池が開発されているが、前記高出力二次電池は大電力を必要とする機器、例えば、電気自動車などのモータ駆動に用いられるように、複数の二次電池を直列に連結して大容量の電池モジュールで構成される。このような二次電池は、円筒型や角型などで形成される。
【0004】
また、二次電池に過電流が発生して二次電池が爆発することを防ぐために、二次電池にはヒューズ部が含まれた安全装置が設置されることがある。
【0005】
ただし、二次電池に発生する過電流などにより、ヒューズ部が部分的に溶融または破断するという問題が発生することがある。
【0006】
したがって、ヒューズ部の破断面間が、電気が遮断されない程度に近ければ、アーク発生などの異常現象が起こることがある。
【0007】
また、ヒューズ部の破断面は部分的に破断しないことがあるが、これによって過電流が二次電池内部に流れる恐れがあり、二次電池が爆発する場合があるという問題がある。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
したがって、本発明はこのような問題点を解決するために案出されたものであって、本発明の一側面は、二次電池に過電流が発生してヒューズ部が溶融または破断するときに形成されるヒューズ部の破断面が、電気的に連結しない程度の距離を維持することができる構造を含む二次電池を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明の一実施形態に係る二次電池は、弾性部材ケース、ケースに収容される電極組立体、電極組立体に電気的に連結する集電部材、集電部材に位置するヒューズ部、およびヒューズ部に隣接するように設置され、ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材を含む。
【0010】
また、弾性部材は弾性プレートであってもよい。
【0011】
また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形してもよく、弾性部材はヒューズ部の未作動状態で第1状態を有し、ヒューズ部の作動状態で第1状態とは異なる第2状態を有してもよい。
【0012】
また、弾性部材は作動状態で進行し、ヒューズ部が破断または溶融するときに第2状態を有してもよい。
【0013】
また、第1状態で弾性部材はヒューズ部と連結してもよい。
【0014】
また、第1状態で弾性部材は圧縮した形状を有してもよく、第2状態で弾性部材は伸びた形状を有してもよい。
【0015】
また、ヒューズ部は、集電部材の狭い領域に設置されるヒューズホールを含んでもよく、第2状態で弾性部材は、作動状態を維持するためにヒューズホールと相互作用してもよい。
【0016】
また、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよく、弾性部材は少なくとも第1状態でヒューズホールに位置してもよい。
【0017】
また、第1状態で弾性部材は第1予定角度に曲げられており、第2状態で弾性部材は第1予定角度よりも大きい第2予定角度に曲げられてもよい。
【0018】
また、第1状態で弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で弾性部材の側面終端は第1距離よりも長い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0019】
また、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよく、弾性部材は第1状態および第2状態でヒューズ部から離隔していてもよい。
【0020】
また、第1状態で弾性部材は第1予定角度に曲げられてもよく、第2状態で弾性部材は第1予定角度よりも小さい第2予定角度に曲げられてもよい。
【0021】
また、第1状態で弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で弾性部材の側面終端は第1距離よりも短い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0022】
また、集電部材は、電極結合部、電極結合部から曲げられた端子結合部、および電極結合部または端子結合部のうちの1つに位置するヒューズ部を含んでもよく、ヒューズ部はヒューズホールを含んでもよい。
【0023】
また、集電部材と結合する絶縁部材をさらに含んでもよく、ヒューズ部は前記集電部材の端子結合部に位置してもよく、弾性部材は少なくとも第1状態でヒューズホールに位置し、少なくとも第1状態で端子結合部によって囲まれてもよい。
【0024】
また、ヒューズ部は集電部材の端子結合部に位置してもよく、端子結合部はヒューズホールの周囲縁に支持突起を含んでもよく、弾性部材は第1状態および第2状態で前記支持突起と隣接していてもよい。
【0025】
また、ヒューズ部は集電部材の電極結合部に位置し、弾性部材は第1方向で弾性本体から延長する第1弾性枝および第1方向とは異なる方向の第2方向で弾性本体から延長する第2弾性枝を含んでもよく、第1状態および第2状態で第1弾性枝および第2弾性枝はヒューズホールを貫通して延長してもよい。
【0026】
また、ヒューズホールに隣接した部分に位置した弾性支持突起を含む絶縁部材、および前記ヒューズホールに位置する固定部材をさらに含んでもよく、ヒューズ部は集電部材の電極結合部に位置してもよく、第1状態および第2状態で弾性部材はヒューズホールに位置してもよく、弾性部材は固定部材と前記弾性支持突起の間に位置してもよい。
【0027】
また、集電部材と前記電極組立体の間に位置して弾性部材を支持する絶縁部材をさらに含んでもよい。
【0028】
また、ヒューズ部は集電部材の端子結合部に位置してヒューズホールを含んでもよく、絶縁部材のヒューズホール結合突起はヒューズホールに位置してもよく、弾性部材は絶縁部材の結合ホールに位置し、端子結合部と絶縁部材の間に位置してもよい。
【発明の効果】
【0029】
このように、本発明の一側面によれば、過電流によって破断したヒューズ部の破断面間の距離を、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【0030】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池を示す斜視図である。
【図2】図1でII−II線に沿って切断した断面図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図4】図3でIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【図5A】本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【図5B】本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【図6】本発明の第1実施形態の他の変形例に係る部分分解斜視図である。
【図7】図6でVII−VII線に沿って切断した断面図である。
【図8】本発明の第2実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図9】図8でIX−IX線に沿って切断した断面図である。
【図10】本発明の第3実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図11】図10でXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【図12】本発明の第4実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。
【図13】図12でXIII−XIII線に沿って切断した断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0031】
以下、添付の図面を参照しながら、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように、本発明の実施形態を詳しく説明する。しかし、本発明は多様に相違した形態で実現することができ、以下で説明する実施形態に限定されることはない。
【0032】
図面において、説明の明確化のために、層または領域の値数は誇張して示されている。1つの層または要素が他の層または基材の「上に」あるということは、直接上にあるか、その間にさらに他の層を介在しているものと理解することができる。また、1つの層が他の層の「下に」あるということは、直接下にあるか、その間にさらに1つ以上の他の層を介在しているものと理解することができる。さらに、1つの層が2つの層の「間に」あるということは、その1つの層が2つの層の間の唯一の層であるか、その間にさらに1つ以上の他の層が介在しているものと理解することができる。なお、本明細書および図面において、同一の符号は同一の構成要素を示す。
【0033】
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池を示した斜視図である。図2は、図1でII−II線に沿って切断した断面図である。
【0034】
図1および図2を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る二次電池100は、第1電極11と第2電極12の間にセパレータ13を介在して巻き取られて形成された複数の電極組立体10、電極組立体10が内蔵されるケース26、電極組立体10と第1電極集電部材50または第2電極集電部材70に電気的に連結する第1端子部30と第2端子部40、ケース26に形成された開口に結合するキャッププレート20、ケース26内に設置される第1および第2絶縁部材60、80、および第1電極集電部材50に形成されたヒューズ部に結合する弾性部材90を含んでもよい。
【0035】
本実施形態に係る二次電池100はリチウムイオン二次電池であって、角型であるものを例示して説明する。ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、本発明は円筒型電池やリチウムポリマー電池などの電池に適用されてもよい。
【0036】
また、第1電極11は負極で第2電極12は正極で構成されてもよいが、これとは反対に、第1電極11は正極で第2電極12は負極で構成されてもよい。
【0037】
電極組立体10は、第1電極11と第2電極12およびセパレータ13を共に巻き取ることによってゼリーロール形態で構成されてもよい。第1電極11と第2電極12はそれぞれ、薄板の金属箔で形成される集電体と、それぞれの集電体の表面にコーティングされる活物質とを含んでもよい。また、第1電極11と第2電極12は、集電体に活物質がコーティングされるコーティング部と、集電体に活物質がコーティングされない第1電極無地部11aおよび第2電極無地部12aとに区画されてもよい。コーティング部は電極組立体10で第1電極11と第2電極12の大部分を形成し、第1電極および第2電極無地部11a、12aはゼリーロール状態でコーティング部の両側にそれぞれ配置されてもよい。
【0038】
ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、前記電極組立体10は、複数のシート(sheet)で形成された第1電極11と第2電極12がセパレータ13を間において積層された構造で構成されてもよい。
【0039】
このような電極組立体10の第1電極無地部11aには第1端子部30が第1電極集電部材50を媒介として電気的に連結してもよく、第2電極無地部12aには第2端子部40が第2電極集電部材70を媒介として電気的に連結してもよい。したがって、第1端子部30は第1電極端子を含んでもよく、第2端子部40は第2電極端子を含んでもよい。
【0040】
また、第1および第2端子部30、40はキャッププレート20の反対側終端に位置し、キャッププレート20を貫通して二次電池100の外部に露出するように設置されてもよい。
【0041】
ケース26はほぼ直六面体形状に形成され、一面には開放された開口が形成される。また、キャッププレート20は、ケース26の開放された開口の部分に位置し、ケース26内部に電極組立体10を収容する。
【0042】
ただし、本発明がこれに制限されるものではなく、ケース26は円筒型やポーチ型などの多様な形態で構成されてもよい。
【0043】
キャッププレート20は薄い板材で形成され、ケース26の開口に結合して開口を密閉してもよい。また、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部に電解液を注入する電解液注入口21が形成され、電解液注入口21は電解液注入後に密封キャップ22によって密封されてもよい。さらに、キャッププレート20には、密閉されたケース26の内部圧力が設定された圧力以上であるときに破断するベントプレート24が設置されるベントホール23が形成されてもよい。
【0044】
第1および第2端子部30、40は、第1および第2リベット31、41、第1および第2端子プレート32、42、第1および第2端子プレート32、42とキャッププレート20の間に設置される第1端子絶縁部材33、導電性の連結部材43、および第1および第2ガスケット34、44を含んでもよい。ここで、第1および第2リベット31、41は、第1および第2柱部31a、41aおよび第1および第2フランジ部31b、41bを含んでもよい。
【0045】
本実施形態によれば、キャッププレート20は、導電性の連結部材43によって第2端子部40と電気的に連結するため、負極または正極の極性を有することが可能となる。
【0046】
また、第1および第2電極集電部材50、70は、第1および第2電極11、12に結合する第1および第2電極結合部51、71と、第1および第2端子部30、40と結合する第1および第2端子結合部52、72とを含む。
【0047】
また、第1電極集電部材50には、弾性を有する物質で形成される弾性部材90が結合してもよい。
【0048】
ここで、本実施形態に係る第1および第2端子部30、40の構造、第1および第2電極集電部材50、70と第1および第2絶縁部材60、80の構造は同じであるため、以下では第2端子部40、第2電極集電部材70と第2絶縁部材80についての説明は省略する。
【0049】
ただし、本実施形態に係る第1端子部30は、プレートタイプの端子ではなく、円柱形状で形成された端子(図示せず)を含んでもよい。
【0050】
また、キャッププレート20と第2リベット41の間には、導電性の連結部材43の代わりに絶縁性の絶縁部材が設置されることも可能である。したがって、キャッププレート20は、第2端子部40と電気的に連結しなくてもよい。
【0051】
図3は、本発明の第1実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図4は、図3でIV−IV線に沿って切断した断面図である。
【0052】
図3および図4を参照すれば、本実施形態に係る第1リベット31は、柱部31a、リベットフランジ部31b、およびリベットフランジ部31bに形成される突起31cを含んでもよい。
【0053】
また、本実施形態に係る第1ガスケット34は、貫通ホールが形成された本体34aおよびガスケットフランジ部34bを含んでもよい。
【0054】
また、本実施形態に係る第1絶縁部材60は、本体61、結合溝62、第1リベット31が貫通する貫通ホール63、およびキャッププレート20に形成された複数の突起溝25に固定される少なくとも1つの固定突起64を含んでもよい。
【0055】
また、第1電極集電部材50は、第1電極11に結合する第1電極結合部51、および第1電極結合部から延長して折り曲げられて形成される第1端子結合部52を含んでもよい。ここで、第1端子結合部52には、ヒューズ部53とリベット結合溝54が形成されてもよく、第1電極結合部51とほぼ垂直に形成されてもよい。
【0056】
したがって、図4に示すように、第1ガスケット34は、第1絶縁部材60の結合溝62に挿入され、第1リベット31の柱部31aは、第1ガスケット34の貫通ホールが形成された本体34aおよび第1絶縁部材60の貫通ホール63を貫通して第1絶縁部材60の結合溝62に挿入されてもよい。
【0057】
ここで、第1電極集電部材50は、第1絶縁部材60の結合溝62に挿入され、第1リベット31に形成された突起31cは、第1電極集電部材50のリベット結合溝54に挿入されてもよい。このとき、突起31cは、リベット結合溝54に締まりばめによって結合されるか、または挿入後に溶接によって固定されてもよい。
【0058】
また、第1電極集電部材50の第1端子結合部52には、二次電池100に過電流が発生したときに溶融または破断するヒューズ部53が形成されてもよい。
【0059】
ここで、本実施形態に係るヒューズ部53には、ヒューズホール53aが形成されてもよい。例えば、ヒューズホール53aは、ヒューズ部53の中央部分に形成されることが可能である。したがって、ヒューズ部53が形成された部分は、ヒューズ部53が形成されていない第1端子結合部52の他の部分に比べて断面積が小さい。
【0060】
ヒューズ部53は、二次電池100の一般的な状態での未作動状態と、ヒューズ部の破断や溶融のような状態での作動状態とを維持する。
【0061】
したがって、密閉されたケース26の内部圧力が設定圧力またはそれ以上になるとき、ヒューズ部53は未作動状態から作動状態に変化するようになる。
【0062】
また、本実施形態によれば、ヒューズホール53aを含むヒューズ部53は、第1端子結合部52に形成されてもよい。したがって、ヒューズ部が形成される第1端子結合部52の部分は、ヒューズ部53が形成されていない部分の断面積よりも小さい断面積を有するようになる。
【0063】
また、ヒューズ部53は、第1集電部材50の第1端子結合部52の狭い領域を構成してもよい。ヒューズホール53aは、第1集電部材50の狭い領域により、少なくとも部分的に規定されてもよい。ヒューズ部53は、ヒューズホール53aを囲むことが可能である。ヒューズホール53aの長さは、ヒューズホール53aの幅よりも大きくてもよい。例えば、ヒューズホール53aは、第1集電部材50を横切る四角形状であってもよい。
【0064】
その結果、二次電池100に過電流が発生してヒューズ部53が未作動状態から作動状態に変われば、第1端子結合部52の他の部分に比べて断面積が小さいヒューズ部53は、過電流によって溶融または破断し、ヒューズ部53の作動状態によって二次電池100で電流の流れが遮断されるようになる。
【0065】
本実施形態によれば、弾性を有する物質で形成された弾性部材90がヒューズ部53に設置され、ヒューズ部53に弾性力を作用してもよい。
【0066】
以下、本実施形態に係る弾性部材90がヒューズ部53に設置されて弾性力を作用させることに関してより詳細に説明する。
【0067】
ここで、本実施形態に係る弾性部材90は、一定の厚さを有して弾性物質で形成された板材(例:弾性プレート)の中心の部分を一定の角度に折り曲げて形成されてもよい。
【0068】
また、弾性部材90は、少なくとも2つの状態を有してもよい。例えば、弾性部材90は、第1状態と第2状態を有してもよい。弾性部材90は、ヒューズ部53が未作動状態のときには第1状態を有してもよく、ヒューズ部53が作動状態のときには第2状態を有してもよい。
【0069】
本実施形態によれば、弾性部材90の両側終端部分が、ヒューズホール53aの互いに対向する表面と接触してもよい。例えば、ヒューズ部53が未作動状態のときに、第1状態で弾性部材90の下部の部分はヒューズホール53aに位置してもよい。
【0070】
また、弾性部材90の中心の部分は、第1絶縁部材60に形成された弾性部材結合溝65に挿入されてもよい。
【0071】
また、第1絶縁部材60の弾性部材結合溝65とヒューズホール53aは、ほぼ完全に重なってもよい。弾性部材結合溝65の領域はヒューズホール53aの領域と対応してもよく、弾性部材結合溝65は弾性部材90の中央部分を収容するために形成されてもよい。
【0072】
したがって、本実施形態のように、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入されれば、未作動状態でヒューズホール53aの外郭方向(図4の矢印方向)に弾性部材90の弾性力が作用する。
【0073】
ここで、二次電池100に過電流が発生してヒューズ部53が部分的に溶融または部分的に破断する場合も、ヒューズ部53の破断面間が極めて近い場合には、破断面間にアーク(arc)が発生するなどの異常現象が発生することがある。
【0074】
したがって、本実施形態に係る弾性部材90によれば、ヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0075】
すなわち、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入される前の形状に復元(図4の破線で表示された弾性部材90を参照)し、第1状態から第2状態になる。
【0076】
より詳細には、第1状態で弾性部材90の圧縮した状態を有してもよく、第2状態で弾性部材は伸びた形状(例:非圧縮した形状)を有してもよい。
【0077】
例えば、第1状態で弾性部材90は第1予定角度に曲げられていてもよく、第2状態で弾性部材90は第2予定角度に曲げられていてもよい。第2状態で、弾性部材90の第2予定角度は、第1予定角度よりもさらに大きくてもよい。
【0078】
また、第1状態で、弾性部材90の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよい。すなわち、弾性部材90の側面終端は、ヒューズホール53a内またはヒューズホール53a下から第1距離だけ離隔していてもよい。
【0079】
また、第2状態で、弾性部材90の側面終端は第2距離だけ離隔していてもよい。すなわち、弾性部材90の側面終端は、ヒューズホール53aから近接した領域から第2距離だけ離隔していてもよい。ここで、第2距離は、第1距離よりも大きくてもよい。
【0080】
その結果、弾性部材90の状態が変わることによって弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図4の矢印方向)に作用するようになるため、破断面が電気的に連結しない程度の距離が維持されるようになる。
【0081】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50の剛性またはヒューズ部53の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53に形成されるヒューズホール53aの大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53の設計自由度を高めることが可能となる。
【0082】
ただし、本実施形態では、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53が第1電極集電部材50に形成されるものと説明したが、ヒューズホールが形成されたヒューズ部は第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材90と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0083】
また、本発明は、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入されることに限定されることはない。例えば、弾性部材90は、ヒューズホール53aをヒューズ部53の他の部分に接触するように設置し、ヒューズ部53に弾性力を作用することも可能である。
【0084】
図5Aおよび図5Bは、本発明の第1実施形態に係る弾性部材の他の変形例を示す斜視図である。
【0085】
図5Aおよび図5Bを参照しながら説明すれば、本実施形態に係る弾性部材91、92は、中空部が形成された円筒形状であってもよい。
【0086】
したがって、また、本実施形態によれば、弾性部材91は、図3に示すように、ヒューズホール53aに挿入されることが可能である。例えば、第1状態でヒューズ部53が未作動状態のときには弾性部材91は圧縮した形状を有してもよく、第2状態でヒューズ部53が作動状態のときには弾性部材91は伸びた形状であってもよい。弾性部材91の伸びた形状は、図5Aに示す円筒形状であってもよい。
【0087】
また、図5Bによれば、弾性部材92は、中空部が形成された円筒形状の弾性部材91が半分に切断された形状であってもよい。したがって、本実施形態によれば、弾性部材92は、図3に示すように、ヒューズホール53aに挿入されることが可能である。第1状態でヒューズ部53aが未作動状態のとき、弾性部材92の側面終端は第1距離だけ離隔していてもよい。第2状態でヒューズ部53aが作動状態のとき、弾性部材92の側面終端は第1距離よりも大きい第2距離だけ離隔していてもよい。
【0088】
ただし、弾性部材91、92の形状は、円筒型または半円筒型の形状に制限されるものではない。すなわち、図4に示すように、ヒューズホール53aの外郭方向(図4の矢印方向)に弾性力が作用することができる構造であれば、形態が制限されることはない。例えば、弾性部材の断面は、三角形や四角形などであってもよい。
【0089】
図6は、本発明の第1実施形態の他の変形例に係る部分分解斜視図である。図7は、図6でVII−VII線に沿って切断した断面図である。
【0090】
ここで、本実施形態に係る二次電池101は、第1電極集電部材50を除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0091】
図6および図7を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る第1電極集電部材50は、ヒューズ部53のヒューズホール53aの一面から突出して形成される支持突起55をさらに含んでもよい。ここで、支持突起55は、ヒューズホール53aの周囲縁に形成されてもよい。
【0092】
したがって、ヒューズホール53aに弾性部材90が挿入されれば、弾性部材90の一面は、支持突起55によって弾性力が作用する反対の方向に支持されるようになる。支持突起55の高さは、弾性部材90の表面の高さと相応してもよい。支持突起55は、ヒューズ部53および/または第1集電部材50と一体に形成されてもよい。
【0093】
このとき、ヒューズ部53が過電流によって溶融または破断すれば、支持突起55を通じて弾性力がヒューズホール53aの外郭方向(図7の矢印方向)に伝達されるようになる。
【0094】
すなわち、弾性部材90がヒューズホール53aに挿入される前の形状に復元(図7の破線で表示された弾性部材90を参照)(弾性部材90の第2状態)すれば、弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図7の矢印方向)に作用するようになる。
【0095】
その結果、本実施形態に係る第2状態で支持突起55と弾性部材90の接触面積が広くなるため、弾性部材90の弾性力がヒューズ部53に効果的に伝達されることが可能となる。
【0096】
したがって、ヒューズ部53が作動状態であるとき、ヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0097】
ただし、支持突起55は、本実施形態のようにヒューズホール53aの一面にのみ突出して形成されるものに限定されることはなく、ヒューズホール53aの一面および他面から突出して形成されるものも可能である。
【0098】
図8は、本発明の第2実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図9は、図8でIX−IX線に沿って切断した断面図である。
【0099】
ここで、本実施形態に係る二次電池200は、第1絶縁部材支持部材66、弾性部材93、および第1絶縁部材60aを除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0100】
ただし、本実施形態に係る第1絶縁部材60aは、弾性部材結合溝65が形成されないことを除いては、本発明の第1実施形態の第1絶縁部材60と同じ構造である。したがって、本実施形態では、第1絶縁部材60aに対する詳細な説明は省略する。
【0101】
図8および図9を参照しながら説明すれば、本実施形態に係る二次電池200は、第1絶縁部材60aに結合する第1絶縁部材支持部材66、および第1絶縁部材支持部材66に挿入される弾性部材93をさらに含んでもよい。
【0102】
ここで、本実施形態に係る第1絶縁部材支持部材66は、弾性部材結合ホール661、ヒューズホール結合突起662、およびガス排出ホール663を含んでもよい。
【0103】
また、本実施形態に係る弾性部材93は、本発明の第1実施形態の弾性部材90のように、一定の厚さを有して弾性物質で形成された板材が、その中心線を基準として一定の角度に折り曲げられて形成されてもよい。
【0104】
したがって、弾性部材93が弾性部材結合ホール661に挿入された状態で第1絶縁部材60aの下部に結合すれば、弾性部材93は第1絶縁部材支持部材66と第1電極集電部材50の間に位置するようになる。弾性部材93はヒューズホール53aに隣接するように位置してもよいが、ヒューズホール53a内部に設置されなくてもよい。弾性部材93は板材、例えば、一定の厚さを有する弾性プレートの中間部分を折り曲げて形成されてもよく、弾性物質で形成されてもよい。
【0105】
また、第1絶縁部材支持部材66に形成されたヒューズホール結合突起662は、ヒューズホール53aに挿入されてもよい。
【0106】
ここで、本実施形態に係る弾性部材93と第1電極集電部材50の結合関係をより詳細に説明すれば、弾性部材93の折り曲げられた部分はヒューズ部53が形成された部分に隣接し、第1電極集電部材50に密着するように設置される。
【0107】
したがって、二次電池200に過電流が発生してヒューズ部53が溶融または破断すれば、弾性部材93で発生する弾性力により、第1電極集電部材50の一部分が反時計方向(図9の矢印方向)に移動するようになる。例えば、弾性部材93の弾性力は、弾性部材93に隣接するように位置した第1集電体50の部分の反時計方向の動きを引き起こすようになる。
【0108】
すなわち、弾性部材93が弾性部材結合ホール661に挿入される前の形状に復元(図9の破線で表示された弾性部材93を参照)すれば、弾性部材90の弾性力がヒューズホールの外郭方向(図9の矢印方向)に作用するようになる。例えば、ヒューズ部53aが第1状態のとき、弾性部材93は、弾性部材93の上に設置されたヒューズホール53aに弾性力を作用するようになる。
【0109】
弾性部材93は、第1状態(弾性部材93の未作動状態)から第2状態(弾性部材93の作動状態)に変化してもよい。第1状態で弾性部材93は圧縮した状態であってもよく、第2状態で弾性部材93は伸びた状態、すなわち、非圧縮状態であってもよい。
【0110】
例えば、第1状態で弾性部材93は第1予定角度に曲げられていてもよく、第2状態で弾性部材93は第1予定角度よりも小さい第2予定角度に曲げられていてもよい。第1状態で弾性部材93は第1高さを有してもよく、第2状態で弾性部材93は第1高さよりも大きい第2高さを有してもよい。図9に示すように、第2状態で、弾性部材93の側面終端は、第1距離よりも短い第2距離だけ離隔していてもよい。
【0111】
また、本実施形態のヒューズホール結合突起662によれば、ヒューズ部53の溶融または破断した後に形成される破断面の電気的な連結をさらに効果的に防ぐことができる。
【0112】
また、溶融または破断したヒューズ部53に発生したガスは、第1絶縁部材支持部材66に形成されたガス排出ホール663を通じて排出されてもよい。
【0113】
したがって、本実施形態によれば、過電流によって形成されたヒューズ部53の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持し、第1絶縁部材60aに発生したガスを効果的に排出することが可能となる。
【0114】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50の剛性またはヒューズ部53の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53に形成されるヒューズホール53aの大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53の設計自由度を高めることが可能となる。
【0115】
ただし、弾性部材の形状は、本実施形態に係る弾性部材93の形状に限定されるものではない。したがって、弾性力を発生することができる構造であれば、弾性部材の断面の形状は円形や半円形および三角形などであってもよい。
【0116】
また、本実施形態では、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53が第1電極集電部材50に形成されるものと説明したが、ヒューズホール53aが形成されたヒューズ部53は、第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材93と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0117】
図10は、本発明の第3実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図11は、図10でXI−XI線に沿って切断した断面図である。
【0118】
ここで、本実施形態に係る二次電池300は、第1絶縁部材60b、第1電極集電部材50’、および弾性部材94を除いては、本発明の第1実施形態に係る二次電池100と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0119】
また、本実施形態に係る第1絶縁部材60bは、下部突出部64bを除いては、本発明の第1実施形態に係る第1絶縁部材60と同じ構造であるため、同じ構造に対する説明は省略する。
【0120】
図10および図11を参照すれば、第1電極集電部材50’は、第1電極11に結合する第1電極結合部51’および第1端子結合部52’を含んでもよい。このとき、第1電極結合部51’は、第1端子結合部52’とほぼ垂直に第1端子結合部52’の一側終端から延長して形成されてもよい。
【0121】
ここで、第1電極集電部材50’の第1電極結合部51’には、二次電池300に過電流が発生したときに溶融または破断するヒューズ部53’が形成される。また、本実施形態に係るヒューズ部53’には、ヒューズホール53a’が形成されてもよい。
【0122】
図10および図11を参照して説明すれば、本実施形態に係る第1絶縁部材60bの一側には、電極組立体10を向く方向に下部突出部64bが延長して形成されてもよい。下部突出部64bは、第1集電部材50’の第1電極結合部51’に隣接するように位置してもよく、ケース26と第1集電部材50’の間に位置してもよい。第1絶縁部材60bは、本体61b、結合溝62b、および貫通ホール63bを含んでもよい。
【0123】
また、本実施形態に係る弾性部材94は、本体94aおよびヒューズホール結合部94bを含んでもよい。ヒューズホールを結合部94bは本体94aから延長してもよく、少なくとも1つのヒューズホール結合部94bまたは本体94aは弾性物質で生成されてもよく、ヒューズホール結合部94bと本体94aは一体に形成されてもよい。ここで、ヒューズホール結合部94bは、本体94aの一端で互いに一定距離をおいて形成される一対の弾性枝94b1、94b2を含んでもよい。したがって、弾性枝94b1、94b2の側面終端は、弾性部材94の第1状態および第2状態で互いに一定距離だけ離隔しているようになる。
【0124】
弾性部材94の本体94aが第1絶縁部材60bの下部突出部64bに形成された弾性部材結合ホール641bに結合した後、一対の弾性枝94b1、94b2がヒューズホール53a’に挿入される。
【0125】
したがって、図11に示すように、一対の弾性枝94b1、94b2によって発生した弾性力は、ヒューズホール53a’の一面に作用するようになる。すなわち、弾性枝94b1、94b2の側面終端は、ヒューズホール53a’の外側に位置するようになる。したがって、弾性枝94b1、94b2は、ヒューズホール53a’を貫通するようになる。
【0126】
ここで、二次電池300に過電流が発生すれば、ヒューズ部53’が溶融または破断するようになる。このとき、弾性構造体94の一対の弾性枝94b1、94b2によって発生した弾性力は、ヒューズホール53a’の外郭方向(図11の矢印方向)に作用するようになる。
【0127】
したがって、過電流によって形成されたヒューズ部53’の破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0128】
弾性部材94の一対の弾性枝94b1、94b2は、ヒューズ部53’が未作動状態であるときには第1状態を有してもよく、ヒューズ部53’が作動状態のときには第2状態を有してもよい。第1状態で、弾性枝94b1、94b2は第1距離だけ離隔していてもよく、第2状態で、弾性枝ら94b1、94b2は第1距離よりも大きい第2距離だけ離隔していてもよい。
【0129】
また、本実施形態によれば、第1電極結合部51’は、第1端子結合部52’でほぼ垂直に折り曲げられて形成されてもよい。したがって、本実施形態のように、ヒューズ部53’が第1電極結合部51’に形成される場合に、ヒューズ部53’が溶融または破断すれば、弾性部材94の弾性枝94b1、94b2は、第1電極結合部51’と第1端子結合部52’を完全に分離させる機能を行うようになる。
【0130】
したがって、本実施形態によれば、第1電極集電部材50’を構成することができる材料やヒューズ部53’の大きさや位置などに制限を受けることなく、ヒューズ部53’の設計自由度を高めることが可能となる。ただし、弾性部材94の弾性枝94b1、94b2の形状は、本実施形態のように限定されるものではない。例えば、弾性枝94b1、94b2は、ヒューズホール53a’に弾性力が作用するようにできれば、いかなる形状も有することができる。したがって、ヒューズホール53a’に弾性力を作用することができる形状であれば、ヒューズホール53a’に挿入される部分の形状が、円形、楕円形、または三角形などであってもよい。
【0131】
ただし、本実施形態では、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’が第1電極集電部材50’に形成されるものと説明したが、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’は、第2電極集電部材70に形成されることも可能である。このとき、第2電極集電部材70のヒューズ部には、本実施形態に係る弾性部材94と同じ構造を有する弾性部材が結合してもよい。
【0132】
図12は、本発明の第4実施形態に係る二次電池の部分分解斜視図である。図13は、12でXIII−XIII線に沿って切断した断面図である。
【0133】
ここで、本実施形態に係る二次電池400は、第1絶縁部材支持部材66’、弾性部材95、および弾性部材固定部材96を除いては、本発明の第3実施形態に係る二次電池300と同じ構造であるため、以下では同じ構造に対する説明は省略する。
【0134】
また、本実施形態に係る弾性部材95は、本発明の第1実施形態に係る弾性部材90と同じ構造、例えば、弾性部材95は、ヒューズ部53’に弾性力を提供してヒューズホール53a’に設置される弾性プレートで形成されてもよいため、以下では弾性部材95に関する詳細な説明は省略する。
【0135】
図12および図13を参照すれば、本実施形態に係る第1絶縁部材支持部材66’は、本体661’、弾性部材支持突起662’、およびガス排出ホール663’を含んでもよい。また、本実施形態に係る弾性部材固定部材96は、固定部材本体96aおよび固定部材突起96bを含んでもよい。
【0136】
また、本実施形態に係る第1電極集電部材50’の第1電極結合部51’は、第3実施形態のように、ヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’を含んでもよい。
【0137】
より詳細には、第1絶縁部材60bの下部突出部64bと弾性部材支持突起662’の間にヒューズホール53a’が形成されたヒューズ部53’が位置してもよい。また、弾性部材95は弾性部材支持突起662’によって支持され、ヒューズホール53a’に挿入されてもよい。例えば、弾性部材95の側面終端は、直接的に接触して弾性部材支持突起662’と結合してもよい。
【0138】
ここで、弾性部材固定部材96は、第1絶縁部材60bの下部突出部64bに形成された弾性部材結合ホール641bに結合してもよい。
【0139】
したがって、弾性部材95の折り曲げられた部分が弾性部材固定部材96の固定部材突起96bによって圧迫されれば、点線で表示された弾性部材95が、図13に示す弾性部材95の形状に変形するようになる。
【0140】
その結果、変形した弾性部材95の両側終端がヒューズホール53a’の一面に接触し、ヒューズホール53a’の外郭方向(図13の矢印方向)に弾性部材95の弾性力が作用するようになる。
【0141】
したがって、本実施形態に係る弾性部材95によれば、過電流によって部分的に溶融または破断した破断面間の距離が、アーク(arc)などの異常現象が発生しない程度に十分に維持されることが可能となる。
【0142】
その結果、本実施形態によれば、第1電極集電部材50’の剛性またはヒューズ部53’の断面積の大きさに制限を受けることなく、ヒューズ部53’に形成されるヒューズホール53a’の大きさを自由に設計することが可能であるため、ヒューズ部53’の設計自由度を高めることが可能となる。
【0143】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明、および添付の図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であるが、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【符号の説明】
【0144】
100、101、200、300:二次電池
10:電極組立体
11:第1電極
12:第2電極
13:セパレータ
30:第1端子部
31:第1リベット
40:第2端子部
50:第1電極集電部材
53、53’:ヒューズ部
53a、53a’:ヒューズホール
60:第1絶縁部材
70:第2電極集電部材
80:第2絶縁部材
90、91、92、93、94、95:弾性部材
94b1、94b2:弾性枝
【特許請求の範囲】
【請求項1】
ケースと、
前記ケースに収容される電極組立体と、
前記電極組立体に電気的に連結する集電部材と、
前記集電部材に位置するヒューズ部と、
前記ヒューズ部に隣接するように設置され、前記ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材と、を含む、二次電池。
【請求項2】
前記弾性部材は弾性プレートである、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形し、
前記弾性部材は、前記ヒューズ部の前記未作動状態で第1状態を有し、前記ヒューズ部の前記作動状態で前記第1状態とは異なる第2状態を有する、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記弾性部材は前記作動状態で進行され、前記ヒューズ部が破断または溶融するときに前記第2状態を有する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1状態で、前記弾性部材は前記ヒューズ部と連結する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1状態で、前記弾性部材は圧縮した形状を有し、
前記第2状態で、前記弾性部材は伸びた形状を有する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項7】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記狭い領域に設置されるヒューズホールを含んでもよく、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記作動状態を維持するために前記ヒューズホールと相互作用する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項8】
前記ヒューズ部はヒューズホールを含み、前記弾性部材は少なくとも前記第1状態で前記ヒューズホールに位置する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項9】
前記第1状態で、前記弾性部材は第1予定角度に折り曲げられており、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記第1予定角度よりも大きい第2予定角度に折り曲げられる、請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1状態で、前記弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔しており、
前記第2状態で、前記弾性部材の側面終端は前記第1距離よりも長い第2距離だけ離隔する、請求項8に記載の二次電池。
【請求項11】
前記ヒューズ部はヒューズホールを含み、
前記弾性部材は、前記第1状態および前記第2状態で前記ヒューズ部から離隔している、請求項3に記載の二次電池。
【請求項12】
前記第1状態で、前記弾性部材は第1予定角度に折り曲げられており、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記第1予定角度よりも小さい第2予定角度に折り曲げられる、請求項11に記載の二次電池。
【請求項13】
前記第1状態で、前記弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔しており、
前記第2状態で、前記弾性部材の側面終端は前記第1距離よりも短い第2距離だけ離隔する、請求項11に記載の二次電池。
【請求項14】
前記集電部材は、電極結合部、前記電極結合部から折り曲げられた端子結合部、および前記電極結合部または前記端子結合部のうちの1つに位置するヒューズ部を含み、
前記ヒューズ部はヒューズホールを含む、請求項3に記載の二次電池。
【請求項15】
前記集電部と結合する絶縁部材をさらに含み、
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記端子結合部に位置し、
前記弾性部材は、少なくとも前記第1状態で前記ヒューズホールに位置し、少なくとも前記第1状態で前記端子結合部によって囲まれる、請求項14に記載の二次電池。
【請求項16】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記端子結合部に位置し、
前記端子結合部は、前記ヒューズホールの周囲縁に支持突起を含み、
前記弾性部材は、前記第1状態および前記第2状態で前記支持突起と隣接している、請求項14に記載の二次電池。
【請求項17】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記電極結合部に位置し、
前記弾性部材は、第1方向で弾性本体から延長する第1弾性枝、および前記第1方向とは異なる方向の第2方向で前記弾性本体から延長する第2弾性枝を含み、
前記第1状態および前記第2状態で、前記第1弾性枝および前記第2弾性枝は前記ヒューズホールを貫通して延長する、請求項14に記載の二次電池。
【請求項18】
前記ヒューズホールに隣接する部分に位置した弾性支持突起を含む絶縁部材、および前記ヒューズホールに位置する固定部材をさらに含み、
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記電極結合部に位置し、
前記第1状態および前記第2状態で、前記弾性部材は前記ヒューズホールに位置し、
前記弾性部材は、前記固定部材と前記弾性支持突起の間に位置する、請求項14に記載の二次電池。
【請求項19】
前記集電部材と前記電極組立体の間に位置し、前記弾性部材を支持する絶縁部材をさらに含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項20】
前記ヒューズ部は、集電部材の端子結合部に位置してヒューズホールを含み、
前記絶縁部材のヒューズホール結合突起は、ヒューズホールに位置し、
前記弾性部材は、前記絶縁部材の結合ホールに位置して前記端子結合部と前記絶縁部材の間に位置する、請求項19に記載の二次電池。
【請求項1】
ケースと、
前記ケースに収容される電極組立体と、
前記電極組立体に電気的に連結する集電部材と、
前記集電部材に位置するヒューズ部と、
前記ヒューズ部に隣接するように設置され、前記ヒューズ部に弾性力を提供する弾性部材と、を含む、二次電池。
【請求項2】
前記弾性部材は弾性プレートである、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の狭い領域を構成し、未作動状態から作動状態になるときに変形し、
前記弾性部材は、前記ヒューズ部の前記未作動状態で第1状態を有し、前記ヒューズ部の前記作動状態で前記第1状態とは異なる第2状態を有する、請求項1に記載の二次電池。
【請求項4】
前記弾性部材は前記作動状態で進行され、前記ヒューズ部が破断または溶融するときに前記第2状態を有する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項5】
前記第1状態で、前記弾性部材は前記ヒューズ部と連結する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1状態で、前記弾性部材は圧縮した形状を有し、
前記第2状態で、前記弾性部材は伸びた形状を有する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項7】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記狭い領域に設置されるヒューズホールを含んでもよく、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記作動状態を維持するために前記ヒューズホールと相互作用する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項8】
前記ヒューズ部はヒューズホールを含み、前記弾性部材は少なくとも前記第1状態で前記ヒューズホールに位置する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項9】
前記第1状態で、前記弾性部材は第1予定角度に折り曲げられており、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記第1予定角度よりも大きい第2予定角度に折り曲げられる、請求項8に記載の二次電池。
【請求項10】
前記第1状態で、前記弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔しており、
前記第2状態で、前記弾性部材の側面終端は前記第1距離よりも長い第2距離だけ離隔する、請求項8に記載の二次電池。
【請求項11】
前記ヒューズ部はヒューズホールを含み、
前記弾性部材は、前記第1状態および前記第2状態で前記ヒューズ部から離隔している、請求項3に記載の二次電池。
【請求項12】
前記第1状態で、前記弾性部材は第1予定角度に折り曲げられており、
前記第2状態で、前記弾性部材は前記第1予定角度よりも小さい第2予定角度に折り曲げられる、請求項11に記載の二次電池。
【請求項13】
前記第1状態で、前記弾性部材の側面終端は第1距離だけ離隔しており、
前記第2状態で、前記弾性部材の側面終端は前記第1距離よりも短い第2距離だけ離隔する、請求項11に記載の二次電池。
【請求項14】
前記集電部材は、電極結合部、前記電極結合部から折り曲げられた端子結合部、および前記電極結合部または前記端子結合部のうちの1つに位置するヒューズ部を含み、
前記ヒューズ部はヒューズホールを含む、請求項3に記載の二次電池。
【請求項15】
前記集電部と結合する絶縁部材をさらに含み、
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記端子結合部に位置し、
前記弾性部材は、少なくとも前記第1状態で前記ヒューズホールに位置し、少なくとも前記第1状態で前記端子結合部によって囲まれる、請求項14に記載の二次電池。
【請求項16】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記端子結合部に位置し、
前記端子結合部は、前記ヒューズホールの周囲縁に支持突起を含み、
前記弾性部材は、前記第1状態および前記第2状態で前記支持突起と隣接している、請求項14に記載の二次電池。
【請求項17】
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記電極結合部に位置し、
前記弾性部材は、第1方向で弾性本体から延長する第1弾性枝、および前記第1方向とは異なる方向の第2方向で前記弾性本体から延長する第2弾性枝を含み、
前記第1状態および前記第2状態で、前記第1弾性枝および前記第2弾性枝は前記ヒューズホールを貫通して延長する、請求項14に記載の二次電池。
【請求項18】
前記ヒューズホールに隣接する部分に位置した弾性支持突起を含む絶縁部材、および前記ヒューズホールに位置する固定部材をさらに含み、
前記ヒューズ部は、前記集電部材の前記電極結合部に位置し、
前記第1状態および前記第2状態で、前記弾性部材は前記ヒューズホールに位置し、
前記弾性部材は、前記固定部材と前記弾性支持突起の間に位置する、請求項14に記載の二次電池。
【請求項19】
前記集電部材と前記電極組立体の間に位置し、前記弾性部材を支持する絶縁部材をさらに含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項20】
前記ヒューズ部は、集電部材の端子結合部に位置してヒューズホールを含み、
前記絶縁部材のヒューズホール結合突起は、ヒューズホールに位置し、
前記弾性部材は、前記絶縁部材の結合ホールに位置して前記端子結合部と前記絶縁部材の間に位置する、請求項19に記載の二次電池。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5A】
【図5B】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【公開番号】特開2013−16483(P2013−16483A)
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−143874(P2012−143874)
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
【公開日】平成25年1月24日(2013.1.24)
【国際特許分類】
【出願日】平成24年6月27日(2012.6.27)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】
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