説明

二次電池

【課題】ヒューズ部が切れた後にアークが発生する場合にも安全性を維持する。
【解決手段】本発明の二次電池は、内部と外部を有するケース、第1電極と第2電極を有し、前記ケースの内部に位置する電極組立体、および前記ケースの外部に位置して前記第1電極に電気的に連結し、互いに離隔した第1プレートと第2プレートを含む電極端子部材を含む。本発明によれば、ヒューズ部が切れた後にアークが発生する場合にも二次電池の安全性を維持することができ、ヒューズ部の設計の自由度を大幅に高めることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、外部短絡部とヒューズ部を備えた二次電池に関する。
【背景技術】
【0002】
二次電池(rechargeable battery)は、一次電池とは異なり、充電および放電を繰り返して実行する電池である。小容量の二次電池は携帯電話機やノートパソコン、およびビデオカメラのように携帯が可能な小型電子機器に用いられ、大容量二次電池はハイブリッド自動車などのモータ駆動用電源として用いられる。
【0003】
二次電池は、セパレータを間において正極と負極を巻き取って形成される電極組立体、電極組立体を内蔵するケース、ケースの開口を密閉するキャッププレート、およびキャッププレートを貫通して電極組立体に電気的に連結する電極端子を含む。
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、ヒューズ部を外部に備える二次電池において、ヒューズ部が切れた後にアークが発生することが想定される。
【0005】
そこで、本発明は、上記問題に鑑みてなされたものであり、本発明の目的とするところは、ヒューズ部を外部に備え、ヒューズ部が切れた後にアークが発生する場合にも安全性を維持することが可能な、新規かつ改良された二次電池を提供することにある。
【課題を解決するための手段】
【0006】
上記課題を解決するために、本発明のある観点によれば、内部と外部を有するケース、第1電極と第2電極を有して前記ケースの内部に位置する電極組立体、および前記ケースの外部に位置して前記第1電極に電気的に連結し、互いに離隔した第1プレートと第2プレートを含む電極端子部材を含む二次電池が提供される。
【0007】
また、前記二次電池は、第1プレートと第2プレートを連結するヒューズ部をさらに含んでもよい。
【0008】
また、前記ヒューズ部は、全体が前記ケースの外部に位置してもよい。
【0009】
また、前記ヒューズ部は、前記電極端子部材と一体に形成されてもよい。
【0010】
また、前記二次電池は短絡部をさらに含み、前記短絡部は、第2プレートに連結した短絡タップ、および前記第2電極に電気的に連結した短絡プレートを含むものであっても良い。また、前記短絡プレートは正常状態で前記短絡タップから離隔しているが、前記短絡タップと接触して前記第1電極と前記第2電極を電気的に連結するように変形してもよい。
【0011】
前記第1プレート、ヒューズ部、第2プレート、および短絡タップは、単一メタルシートによって一体に構成されてもよい。
【0012】
前記ヒューズ部は前記第1プレートと第2プレートの端部を連結する折曲部の形態で構成され、前記ヒューズ部は前記第1プレートと第2プレートの幅よりもさらに狭い幅を有してもよい。
【0013】
前記ヒューズ部は、短絡状態の誘発によって生成される電流に反応し、溶解可能であってもよい。
【0014】
前記ケースは前記ケースの開口を密閉するキャッププレートをさらに含み、前記電極端子部材と前記短絡タップは前記キャッププレートの外部に位置してもよい。
【0015】
前記二次電池はインシュレータをさらに含み、前記インシュレータは、前記第1プレートと短絡タップを前記キャッププレートから絶縁させ、前記第1プレートと第2プレートの間の空間を満たし、前記インシュレータは、前記第1プレートと第2プレートが埋められるインサートモールド材料で形成されてもよい。
【0016】
前記二次電池は、前記キャッププレートを貫通して前記ケースの内部から外部に延長したリベットターミナルをさらに含んでもよい。前記第1プレートは、前記ケースの外部で前記リベットターミナルと締結する第1プレート貫通口を含み、前記第2プレートとインシュレータは、前記リベットターミナルを露出させるようにそれぞれ第2プレート貫通口と第1インシュレータ貫通口を含んでもよい。
【0017】
前記キャッププレートは第2端子に電気的に連結し、前記短絡プレートは前記キャッププレートの外部に隣接するように前記キャッププレート内に埋められてもよい。
【0018】
前記短絡タップは、前記短絡プレートの中心に対応する短絡タップ貫通口を含んでもよい。
【0019】
前記インシュレータは、前記短絡プレートに対応する第2インシュレータ貫通口をさらに含んでもよい。シーリング部材は、前記短絡タップから前記第2インシュレータ貫通口内に延長し、ボトムカバーは前記インシュレータと締結して前記シーリング部材を支持してもよい。前記シーリング部材とボトムカバーは、前記インシュレータとキャッププレートの間の領域をシーリングするものであっても良い。
【0020】
前記第1プレート、第2プレート、ヒューズ部、短絡タップ、およびインシュレータは、外部モジュールを構成してもよい。
【0021】
前記外部モジュールの第1プレート、第2プレート、ヒューズ部、短絡タップ、およびインシュレータは一体の組立体を構成し、前記外部モジュールは前記キャッププレートの外部に位置する。
【0022】
前記リベットターミナル、絶縁部材、および第1リードタップは、内部モジュールを構成してもよい。
【0023】
前記内部モジュールのリベットターミナル、絶縁部材、および第1リードタップは一体の組立体を構成し、前記内部モジュールは前記キャッププレートの内部面に位置する。
【発明の効果】
【0024】
本発明によれば、ヒューズ部をキャッププレートの外部に備えるため、ヒューズ部が切れた後にアークが発生する場合にも二次電池の安全性を維持することができ、ヒューズ部の設計の自由度を大幅に高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0025】
【図1】本発明の第1実施形態に係る二次電池の斜視図である。
【図2】図1のII−II線に沿って切断した断面図である。
【図3A】図1および図2に示す実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップの斜視図である。
【図3B】図1および図2に示す実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップの斜視図である。
【図4A】図1および図2に示す実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップをインサートモールディングした状態の斜視図である。
【図4B】図1および図2に示す実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップをインサートモールディングした状態の斜視図である。
【図5】図1および図2に示す実施形態に係る二次電池の電極組立体に連結するリベットターミナルを、キャッププレートの端子ホールを介して電極端子部材に連結する断面図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る二次電池の断面図である。
【図7A】本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップの斜視図である。
【図7B】本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップの斜視図である。
【図8A】図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップをインサートモールディングした状態の斜視図である。
【図8B】図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材と短絡タップをインサートモールディングした状態の斜視図である。
【図9】図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極組立体に連結するリベットターミナルを、キャッププレートの端子ホールを介して電極端子部材に連結する断面図である。
【発明を実施するための形態】
【0026】
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能構成を有する構成要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略する。
【0027】
以下では、添付の図面を参照しながら、本発明の実施形態について、本発明が属する技術分野において通常の知識を有する者が容易に実施できるように詳しく説明する。しかし、本発明は多様に相違した形態に実現することができ、ここで説明する実施形態に限定されることはない。図面において、本発明を明確に説明するために、説明上で不必要な部分は省略した。また、明細書全体に渡って同一または類似する構成要素については、同一する参照符号を付与した。
【0028】
図1は、本発明の第1実施形態に係る二次電池の斜視図である。図2は、図1のII−II線に沿って切断した断面図である。図1および図2を参照すれば、一実施形態に係る二次電池は、電流を充電および放電する電極組立体10、電極組立体10を内蔵するケース15、ケース15の開口に結合するキャッププレート20、キャッププレート20に設置される第1端子(以下、「負極端子」とする)21と第2端子(以下、「正極端子」とする)22、および負極端子21側に備えられる外部短絡部50とヒューズ部60を含む。
【0029】
例えば、電極組立体10は、絶縁体であるセパレータ13の両面に第1電極(以下、「負極」とする)11と第2電極(以下、「正極」とする)12を配置し、負極11、セパレータ13、および正極12をゼリーロール状態に巻き取って形成される。
【0030】
また、電極組立体は、セパレータを間において単一板で形成される負極と正極を積層して組み立てられてもよく、負極、セパレータ、および正極をジグザグ方式で折り曲げて積層して組み立ててもよい(図示せず)。
【0031】
負極11および正極12はそれぞれ、金属板の集電体に活物質を塗布したコーティング部11b、12b、および活物質を塗布せずに露出した集電体で形成される無地部11a、12aを含む。
【0032】
負極11の無地部11aは、負極11が巻き取られた状態であるとき、負極11の一側端部に形成される。正極12の無地部12aは、正極12が巻き取られた状態であるとき、正極12の一側端部に形成される。無地部11a、12aは、電極組立体10の両端にそれぞれ配置される。
【0033】
例えば、ケース15は、内部に電極組立体10と電解液を収容する空間を設定するように大略直六面体で形成され、外部と内部空間を連結する開口を直六面体の一面に形成する。開口は電極組立体10をケース15の内部に挿入できるようにする。
【0034】
キャッププレート20は薄い鋼板で形成され、ケース15の開口に設置されることによってケース15を密閉する。キャッププレート20は、電解液注入口29とベントホール24をさらに備える。電解液注入口29は、ケース15にキャッププレート20を結合した後、ケース15内部への電解液の注入を可能にする。電解液注入後、電解液注入口29は密封キャップ27によって密封される。
【0035】
ベントホール24は、ベントプレート25によって密閉される。二次電池の内部圧力が設定圧力に達すればベントプレート25が切開され、二次電池の内部圧力を排出できるようにベントホール24を開放する。ベントプレート25は、切開を誘導するノッチ25aを有する。
【0036】
負極端子21および正極端子22は、キャッププレート20を貫通して設置され、電極組立体10に電気的に連結する。すなわち、負極端子21は電極組立体10の負極11に電気的に連結し、正極端子22は電極組立体10の正極12に電気的に連結する。したがって、電極組立体10は、負極端子21および正極端子22を介してケース15の外部に引き出される。
【0037】
負極端子21と正極端子22は、キャッププレート20の内側では互いに同じ構造を形成するため、同じ構造については共に説明し、キャッププレート20の外側では異なる構造を形成するため、他の構造についてはそれぞれ別途に説明する。
【0038】
負、正極端子21、22は、キャッププレート20の端子ホールに設置されるリベットターミナル21a、22a、キャッププレート20の内側でリベットターミナル21a、22aに一体に広く形成されるフランジ21b、22b、およびキャッププレート20の外側に配置され、リベットターミナル21a、22aにリベッティングまたは溶接によって連結する電極端子部材21c、22cを含む。電極端子部材21c、22cは互いに異なる構造で形成されるため、それぞれ後述して説明する。
【0039】
負、正極ガスケット36、37は、負、正極端子21、22のリベットターミナル21a、22aとキャッププレート20の端子ホール内面の間に設置され、負、正極端子21、22のリベットターミナル21a、22aとキャッププレート20の間をシーリングする。負、正極ガスケット36、37は、フランジ21b、22bとキャッププレート20の内面の間にさらに延長設置され、フランジ21b、22bとキャッププレート20の間をさらにシーリングする。すなわち、負、正極ガスケット36、37は、キャッププレート20に負、正極端子21、22を設置することにより、端子ホールを介して電解液が漏れること(leak)を防ぐ。
【0040】
負、正極リードタップ31、32は、負、正極端子21、22を電極組立体10の負、正極11、12に電気的に連結する。すなわち、負、正極リードタップ31、32をリベットターミナル21a、22aの下端に結合し、下端をコーキング(caulking)することによって負、正極リードタップ31、32はフランジ21b、22bに支持されながら、リベットターミナル21a、22aの下端に連結する。
【0041】
負、正極絶縁部材41、42は、負、正極リードタップ31、32とキャッププレート20の間に設置され、負、正極リードタップ31、32とキャッププレート20を電気的に絶縁させる。また、負、正極絶縁部材41、42は、一側はキャッププレート20に結合し、他側は負、正極リードタップ31、32とリベットターミナル21a、22a、およびフランジ21b、22bを囲むため、これらの連結構造を安定させる。
【0042】
一方、外部短絡部50は負極端子21側に備えられ、ヒューズ部60は負極端子21の電極端子部材21cに備えられる。したがって、負極端子21の電極端子部材21cについて先に説明し、電極端子部材21cと関連付けてヒューズ部60と外部短絡部50について説明する。
【0043】
図3Aおよび図3Bは、図1および2に示す本発明の第1実施形態に係る二次電池の電極端子部材21cと短絡タップ51の斜視図である。図2、図3A、および図3Bを参照すれば、電極端子部材21cは、電極組立体10の負極11に電気的に連結する第1プレート111、および第1プレート111の外側に離隔して第1プレート111と平行に配置される第2プレート112を含む。
【0044】
一方、外部短絡部50は、第2プレート112で高さを有して折り曲げられる短絡タップ51、および電極組立体10の正極12に電気的に連結するキャッププレート20の短絡ホール23に備えられる短絡プレート52を含む。
【0045】
正極端子22で、電極端子部材22cがキャッププレート20の外面に接触設置され、リベットターミナル22aが電極端子部材22cに溶接またはリベッティングによって連結することにより、キャッププレート20および短絡プレート52は正極を帯びるようになる。
【0046】
負極端子21の電極端子部材21cで、第1プレート111は第1プレート貫通口(H1)を有し、第1プレート貫通口(H1)に挿入するリベットターミナル21aの上端に溶接またはリベッティングによって連結する。第2プレート112は、ヒューズ部60を介して第1プレート111に連結する。
【0047】
第2プレート112は、第1プレート貫通口(H1)に対応して、第1プレート貫通口(H1)の直径よりも大きい直径で形成される第2プレート貫通口(H2)を有する。第2プレート貫通口(H2)は大きい直径で形成され、第1プレート貫通口(H1)とリベットターミナル21aの接触部に溶接トーチまたはリベッティング機構の挿入を可能にする。
【0048】
ヒューズ部60は、第1、第2プレート111、112の幅よりも狭い幅で形成され、大電流が放電するときに優先的に切断するように形成される。電極端子部材21cはシートメタルを切断し、ヒューズ部60で折り曲げられて第1、第2プレート111、112を形成する。ヒューズ部60の加工性が向上し、原価節減および重量が減少する。
外部短絡部50で負極を帯びる短絡タップ51は、外部短絡部50の正極を帯びる短絡プレート52に対向して離隔する。短絡タップ51は、電極端子部材21cと一体のシートメタルで形成される。短絡プレート52は短絡ホール23に溶接によって固定し、ケース15の内部に向かって膨らむように形成される。
【0049】
したがって、二次電池が正常に駆動するとき、短絡プレート52は短絡タップ51と離隔した状態を維持する。二次電池が非正常に内圧上昇するとき、短絡プレート52は内圧によって反転し、短絡タップ51に接触連結する。すなわち、電極組立体10の負極11と正極12は、二次電池の外部で短絡する。
【0050】
図4Aおよび図4Bは、図1および2に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材21cおよび短絡タップ51をインサートモールディングした状態の斜視図である。図2、図4A、および図4Bを参照すれば、電極端子部材21cおよび短絡タップ51は、インサートモールディングによってインシュレータ43に部分的に埋め込まれる。
【0051】
例えば、電極端子部材21cの第1プレート111と短絡タップ51はインシュレータ43に埋め込まれ、インシュレータ43は第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)に連結する第1インシュレータ貫通口(H3)を形成する。したがって、リベットターミナル21aは、キャッププレート20の端子ホールを介して第1インシュレータ貫通口(H3)と第1プレート貫通口(H1)に挿入される。リベットターミナル21aの上端は第1プレート111の上面に突出し、第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)にリベッティング連結する。
【0052】
第2プレート112は、インシュレータ43の外部に露出し、バースバー(図示せず)と連結してもよい。ヒューズ部60は、インシュレータ43の一側に収納された状態で外部に露出するため、大電流が放電するときにケース15の外部で切断され、切断した後にアークが発生する場合にもケース15の内部に影響を与えない。また、ヒューズ部60の設計自由度が増加し、ヒューズ部60の機械的な強度低下による問題が解決される。
【0053】
図5は、本発明の第1実施形態に係る二次電池の電極組立体10に連結するリベットターミナル21aをキャッププレート20の端子ホールを介して電極端子部材21cに連結する断面図である。
【0054】
短絡タップ51と短絡プレート52は、互いの間に空間(C)を形成する。一方、短絡タップ51がインシュレータ43に埋め込まれるため、空間(C)は外圧の変化にも影響を受けずに一定の圧力を維持する。すなわち、二次電池の移動および使用環境の変化によって外圧が低くなる場合、外圧によって短絡プレート52が反転し、短絡タップ51が短絡することを防ぐことができる。
【0055】
また、インシュレータ43は、短絡プレート52に対応する第2インシュレータ貫通口(H6)を形成し、第2インシュレータ貫通口(H6)は短絡タップ51によって塞がっている。第2インシュレータ貫通口(H6)に沿って短絡タップ51の枠にシーリング部材55が提供される。ボトムカバー56はシーリング部材55を支持し、インシュレータ43に結合する。シーリング部材55およびボトムカバー56は、インシュレータ43とキャッププレート20の間をシーリングする。
【0056】
図5を参照すれば、キャッププレート20の外部に提供される電極端子部材21cとヒューズ部60、および短絡タップ51と、これらを埋め込むインシュレータ43は1つのモジュール、すなわち外部モジュール(M1)を形成する。
【0057】
キャッププレート20の内部に提供される負極端子21側のリベットターミナル21a、負極絶縁部材41、および負極リードタップ31はさらに1つのモジュール、すなわち内部モジュール(M2)を形成する。もちろん、内部モジュール(M2)は正極端子22側にも同じように形成され、負、正極リードタップ31、32に連結する電極組立体10を含む。
【0058】
したがって、実線状態の内部モジュール(M2)と外部モジュール(M1)を準備し、内部モジュール(M2)のリベットターミナル21aをキャッププレート20の端子ホールに負極ガスケット36を介在して挿入し(仮想線状態)、リベットターミナル21aを外部モジュール(M1)の第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)にリベッティングすることにより、内部モジュール(M2)、キャッププレート20、および外部モジュール(M1)は一体に組み立てられる。したがって、キャッププレート20アセンブリの組立性が容易になる。
【0059】
図6は、本発明の第2実施形態に係る二次電池の断面図である。
【0060】
本発明の第2実施形態に係る二次電池100’は、電流を充電および放電する電極組立体10、電極組立体10を内蔵するケース15、ケース15の開口に結合するキャッププレート20、キャッププレート20に設置される第1端子(以下、「負極端子」とする)21と第2端子(以下、「正極端子」とする)22、および負極端子21側に備えられる外部短絡部50’とヒューズ部60を含む。このうち、外部短絡部50’を除いた構成は第1実施形態と同じあるか類似しているため、これに関する説明は大部分省略し、外部短絡部50’とヒューズ部60を中心に説明する。
【0061】
図7Aおよび図7Bは、図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材21cと短絡タップ51’の斜視図である。図6、図7A、および図7Bを参照すれば、電極端子部材21cは、電極組立体10の負極11に電気的に連結する第1プレート111、および第1プレート111の外側に離隔して第1プレート111と平行に配置される第2プレート112を含む。
【0062】
一方、外部短絡部50’は、第2プレート112で高さを有して折り曲げられる短絡タップ51’、および電極組立体10の正極12に電気的に連結するキャッププレート20の短絡ホール23に備えられる短絡プレート52を含む。
【0063】
正極端子22で、電極端子部材22cがキャッププレート20の外面に接触設置され、リベットターミナル22aが電極端子部材22cに溶接またはリベッティングによって連結することにより、キャッププレート20および短絡プレート52は正極を帯びるようになる。
【0064】
負極端子21の電極端子部材21cで、第1プレート111は第1プレート貫通口(H1)を有し、第1プレート貫通口(H1)に挿入されるリベットターミナル21aの上端に溶接またはリベッティングによって連結される。第2プレート112は、ヒューズ部60を介して第1プレート111に連結する。
【0065】
第2プレート112は、第1プレート貫通口(H1)に対応して、第1プレート貫通口(H1)の直径よりも大きい直径で形成される第2プレート貫通口(H2)を有する。第2プレート貫通口(H2)は大きい直径で形成され、第1プレート貫通口(H1)とリベットターミナル21aの接触部に溶接トーチまたはリベッティング機構の挿入を可能にする。
【0066】
ヒューズ部60は、第1、第2プレート111、112の幅よりも狭い幅で形成され、大電流が放電するときに優先的に切断するように形成される。電極端子部材21cはシートメタルを切断し、ヒューズ部60で折り曲げられて第1、第2プレート111、112を形成する。ヒューズ部60の加工性が向上し、原価節減および重量が減少する。
【0067】
外部短絡部50’で負極を帯びる短絡タップ51’は、外部短絡部50’の正極を帯びる短絡プレート52に対向して離隔する。短絡タップ51’は、電極端子部材21cと一体のシートメタルで形成される。短絡プレート52は、短絡ホール23に溶接によって固定され、ケース15の内部に向かって膨らむように形成される。
【0068】
したがって、二次電池が正常に駆動するとき、短絡プレート52は短絡タップ51’と離隔した状態を維持する。二次電池が非正常に内圧上昇するとき、短絡プレート52は内圧によって反転し、短絡タップ51’に接触連結する。すなわち、電極組立体10の負極11と正極12は二次電池の外部で短絡する。
【0069】
図8Aおよび図8Bは、図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極端子部材21cおよび短絡タップ51’をインサートモールディングした状態の斜視図である。図6、図8A、および図8Bを参照すれば、電極端子部材21cおよび短絡タップ51’は、インサートモールディングによってインシュレータ43に部分的に埋め込まれる。
【0070】
例えば、電極端子部材21cの第1プレート111と短絡タップ51’はインシュレータ43に埋め込まれ、インシュレータ43は第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)に連結する第1インシュレータ貫通口(H3)を形成する。したがって、リベットターミナル21aは、キャッププレート20の端子ホールを介して第1インシュレータ貫通口(H3)と第1プレート貫通口(H1)に挿入される。リベットターミナル21aの上端は第1プレート111の上面に突出し、第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)にリベッティング連結する。
【0071】
第2プレート112はインシュレータ43の外部に露出し、バースバー(図示せず)と連結してもよい。ヒューズ部60は、インシュレータ43の一側に収納された状態で外部に露出するため、大電流が放電するときにケース15の外部で切断され、切断した後にアークが発生する場合にもケース15の内部に影響を与えない。また、ヒューズ部60の設計自由度が増加し、ヒューズ部60の機械的な強度低下による問題が解決される。
【0072】
図9は、図6に示す本発明の第2実施形態に係る二次電池の電極組立体10に連結するリベットターミナル21aを、キャッププレート20の端子ホールを介して電極端子部材21cに連結する断面図である。図7A〜図9を参照すれば、外部短絡部50’の短絡タップ51’は、短絡プレート52の中心に対応して短絡タップ貫通口(H4)を有し、インシュレータ43は短絡タップ貫通口(H4)に対応する第3インシュレータ貫通口(H5)を有する。
【0073】
短絡タップ51’と短絡プレート52は、互いの間に空間(C)を形成する。短絡タップ貫通口(H4)と第3インシュレータ貫通口(H5)がシーリングキャップ53によって塞がるため、空間(C)は外圧の変化にも影響を受けずに一定の圧力を維持する。すなわち、二次電池の移動および使用環境の変化によって外圧が低くなる場合、外圧によって短絡プレート52が反転し、短絡タップ51’に短絡することを防ぐことができる。
【0074】
シーリングキャップ53は、インシュレータ43の上部側でスライド結合するキャップ54によって圧縮状態を維持しながら、短絡タップ貫通口(H4)と第3インシュレータ貫通口(H5)の気密構造を形成する。シーリングキャップ53は弾性材、例えば、合成樹脂やゴムで形成されてもよい。
【0075】
また、インシュレータ43は、短絡プレート52に対応する第2インシュレータ貫通口(H6)を形成し、第2インシュレータ貫通口(H6)は短絡タップ51’によって塞がっている。第2インシュレータ貫通口(H6)に沿って短絡タップ51’の枠にシーリング部材55が提供される。ボトムカバー56はシーリング部材55を支持し、インシュレータ43に結合する。シーリング部材55およびボトムカバー56は、インシュレータ43とキャッププレート20の間をシーリングする。
【0076】
図9を参照すれば、キャッププレート20の外部に提供される電極端子部材21cとヒューズ部60、および短絡タップ51’と、これらを埋め込むインシュレータ43は1つのモジュール、すなわち外部モジュール(M1)を形成する。
【0077】
キャッププレート20の内部に提供される負極端子21側のリベットターミナル21a、負極絶縁部材41、および負極リードタップ31はさらに1つのモジュール、すなわち内部モジュール(M2)を形成する。もちろん、内部モジュール(M2)は正極端子22側にも同じように形成され、負、正極リードタップ31、32に連結する電極組立体10を含む。
【0078】
したがって、実線状態の内部モジュール(M2)と外部モジュール(M1)を準備し、内部モジュール(M2)のリベットターミナル21aをキャッププレート20の端子ホールに負極ガスケット36を介在して挿入し(仮想線状態)、リベットターミナル21aを外部モジュール(M1)の第1プレート111の第1プレート貫通口(H1)にリベッティングすることにより、内部モジュール(M2)、キャッププレート20、および外部モジュール(M1)は一体に組み立てられる。したがって、キャッププレート20アセンブリの組立性が容易となる。
【0079】
二次電池で、充電および放電が繰り返されるため、ケース内部で過度な熱が発生したり電解液が分解することがある。このような熱発生または電解液分解は、二次電池の内部圧力を上昇させることがある。内部圧力の上昇は、二次電池の発火または爆発を発生させる要因となる。
【0080】
内部圧力の上昇による発火および爆発を防ぐために、ケースの外部に外部短絡部が備えられてもよい。外部短絡部は、二次電池の内部圧力が上昇するとき、電極組立体の負極と正極を二次電池の外部で短絡させる。外部短絡部が短絡作動をすれば、大電流の放電によって電極組立体の充電状態が低くなる。大電流の放電により、電極組立体と電極端子を連結する放電ラインで弱い部分が溶けて切れることがある。
【0081】
このような外部短絡や過充電時に、放電ラインを効果的に切断するために、二次電池は内部にヒューズ部を備えてもよい。しかし、ヒューズ部は溶けて切れた後、切れた間隔が狭い場合には切れた部分でアーク(arc)を発生させることがある。
【0082】
二次電池の内部で発生するアークは電解液に作用し、発火または爆発を起こさせることがあるが、このように二次電池の安全性を低下させる。
【0083】
以上、本発明の好ましい実施形態について説明したが、本発明はこれに限定されるものではなく、特許請求の範囲と発明の詳細な説明、および添付の図面の範囲内で多様に変形して実施することが可能であり、これも本発明の範囲に属することは当然である。
【0084】
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明はかかる例に限定されない。本発明の属する技術の分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
【符号の説明】
【0085】
10:電極組立体
11:第1電極(負極)
11b、12b:コーティング部
11a、12a:無地部
12:第2電極(正極)
13:セパレータ
15:ケース
20:キャッププレート
21:第1端子(負極端子)
21a、22a:リベットターミナル
21b、22b:フランジ2
1c、22c:電極端子部材
22:第2端子(正極端子)
23:短絡ホール
24:ベントホール
25:ベントプレート
25a:ノッチ
27:密封キャップ
29:電解液注入口
31、32:負、正極リードタップ
36、37:負、正極ガスケット
41、42:負、正極絶縁部材
43:インシュレータ
50:外部短絡部
51:短絡タップ
52:短絡プレート
53:シーリングキャップ
55:シーリング部材
56:ボトムカバー
60:ヒューズ部
111、112:第1、第2プレート
C:空間
H1、H2:第1、第2プレート貫通口
H3、H6、H5:第1、第2、第3インシュレータ貫通口
H4:短絡タップ貫通口
M1:外部モジュール
M2:内部モジュール


【特許請求の範囲】
【請求項1】
内部と外部を有するケースと、
第1電極と第2電極を有し、前記ケースの内部に位置する電極組立体と、
前記ケースの外部に位置して前記第1電極に電気的に連結し、互いに離隔した第1プレートと第2プレートを含む電極端子部材と、
を含む、二次電池。
【請求項2】
前記第1プレートと前記第2プレートを連結するヒューズ部をさらに含む、請求項1に記載の二次電池。
【請求項3】
前記ヒューズ部は、全体が前記ケースの外部に位置する、請求項2に記載の二次電池。
【請求項4】
前記ヒューズ部は、前記電極端子部材と一体に形成される、請求項2に記載の二次電池。
【請求項5】
前記二次電池は短絡部をさらに含み、
前記短絡部は、
前記第2プレートに連結した短絡タップ、および前記第2電極に電気的に連結した短絡プレート、
を含み、
前記短絡プレートは正常状態で前記短絡タップから離隔しているが、前記短絡タップと接触して前記第1電極と前記第2電極を電気的に連結するように変形する、請求項3に記載の二次電池。
【請求項6】
前記第1プレート、前記ヒューズ部、前記第2プレート、および前記短絡タップは単一メタルシートで一体に構成される、請求項5に記載の二次電池。
【請求項7】
前記ヒューズ部は前記第1プレートと前記第2プレートの端部を連結する折曲部の形態で構成され、前記ヒューズ部は前記第1プレートと前記第2プレートの幅よりもさらに狭い幅を有する、請求項6に記載の二次電池。
【請求項8】
前記ヒューズ部は、短絡状態の誘発によって生成される電流に反応し、溶融可能である、請求項6に記載の二次電池。
【請求項9】
前記ケースは、前記ケースの開口を密閉するキャッププレートをさらに含み、前記電極端子部材と前記短絡タップは前記キャッププレートの外部に位置する、請求項5に記載の二次電池。
【請求項10】
インシュレータをさらに含み、
前記インシュレータは、前記第1プレートと短絡タップを前記キャッププレートから絶縁させ、前記第1プレートと第2プレートの間の空間を満たし、
前記インシュレータは、前記第1プレートと前記第2プレートが埋め込まれるインサートモールド材料である、請求項9に記載の二次電池。
【請求項11】
前記キャッププレートを貫通して前記ケースの内部から外部に延長したリベットターミナルをさらに含み、
前記第1プレートは、前記ケースの外部で前記リベットターミナルと締結する第1プレート貫通口を含み、
前記第2プレートと前記インシュレータは、前記リベットターミナルを露出させるようにそれぞれ第2プレート貫通口と第1インシュレータ貫通口を含む、請求項10に記載の二次電池。
【請求項12】
前記キャッププレートは第2端子に電気的に連結し、前記短絡プレートは前記キャッププレートの外部に隣接するように前記キャッププレート内に埋め込まれる、請求項10に記載の二次電池。
【請求項13】
前記短絡タップは、前記短絡プレートの中心に対応する短絡タップ貫通口を含む、請求項12に記載の二次電池。
【請求項14】
前記インシュレータは、前記短絡プレートに対応する第2インシュレータ貫通口をさらに含み、
前記短絡タップから前記第2インシュレータ貫通口内に延長するシーリング部材、および前記インシュレータと締結して前記シーリング部材を支持するボトムカバーが備えられ、前記シーリング部材とボトムカバーは前記インシュレータとキャッププレートの間の領域をシーリングする、請求項13に記載の二次電池。
【請求項15】
前記第1プレート、前記第2プレート、前記ヒューズ部、前記短絡タップ、および前記インシュレータは外部モジュールを構成する、請求項10に記載の二次電池。
【請求項16】
前記外部モジュールの前記第1プレート、前記第2プレート、前記ヒューズ部、前記短絡タップ、および前記インシュレータは一体の組立体を構成し、前記外部モジュールは前記キャッププレートの外部に位置する、請求項15に記載の二次電池。
【請求項17】
前記リベットターミナル、絶縁部材、および第1リードタップは内部モジュールを構成する、請求項11に記載の二次電池。
【請求項18】
前記内部モジュールの前記リベットターミナル、前記絶縁部材、および前記第1リードタップは一体の組立体を構成し、前記内部モジュールは前記キャッププレートの内部面に位置する、請求項17に記載の二次電池。


【図1】
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【図2】
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【図3A】
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【図3B】
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【図4A】
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【図4B】
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【図5】
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【図6】
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【図7A】
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【図7B】
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【図8A】
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【図8B】
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【図9】
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【公開番号】特開2013−20965(P2013−20965A)
【公開日】平成25年1月31日(2013.1.31)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2012−138133(P2012−138133)
【出願日】平成24年6月19日(2012.6.19)
【出願人】(509139597)エス・ビー リモーティブ 株式会社 (130)
【氏名又は名称原語表記】SB Limotive Co.,Ltd.
【Fターム(参考)】