説明

二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造

【課題】 制動時にキャリパがフォークに対して傾くことを強く抑制し得るキャリパ取付構造を提供する。
【解決手段】 キャリパ2は、フォーク本体5a側からディスクロータ6を越えてホイール12側に延出するキャリパ本体2aと、ディスクロータ6よりもフォーク本体5a側の位置に形成されたキャリパ外側取付部2b,2cと、ディスクロータ6よりもホイール12側の位置に形成されたキャリパ内側取付部2dを一体に有している。フォーク5は、ディスクロータ6よりもフォーク本体5a側にてキャリパ外側取付部2b,2cが取付けられるフォーク外側取付部5b,5cと、フォーク本体5aからディスクロータ6を越えてホイール12側に延出しその先端部にキャリパ内側取付部2dが取付けられるフォーク内側取付部5dを有している。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、二輪車のフォークにディスクブレーキのキャリパを取付けるための二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造に関する。
【背景技術】
【0002】
フォークにディスクブレーキのキャリパを取付けるための取付構造として従来、特許文献1に記載の取付構造などが知られている。
特許文献1の取付構造によると、キャリパは、フォーク側からディスクロータを越えてホイール側に延出するキャリパ本体を有している。そのキャリパ本体には、めねじ孔がロータ軸方向にディスクロータを越えて穿孔されている。一方、フォークには、挿通孔を有する取付部が形成されており、その挿通孔にボルトが挿通され、そのボルトがキャリパのめねじ孔に螺合されることによってキャリパがフォークに対して取付けられている。したがってキャリパは、ディスクロータをロータ軸方向に跨ぐボルトによってフォークに対して支持されているために、制動時にディスクロータ側から力を受けた場合、フォークに対して傾くことが抑制され得る。
【特許文献1】特開2001−295871号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0003】
しかし特許文献1に記載の構造であっても、キャリパが制動時においてディスクロータ側から大きな力を受けた際には、キャリパがフォークに対して傾いてしまう場合があった。
そこで本発明は、制動時にキャリパがフォークに対して傾くことを強く抑制し得る構造を有する二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造を提供することを課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0004】
前記課題を解決するために本発明は、各請求項に記載の通りの構成を備える二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造であることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によると、キャリパは、フォークのフォーク本体側からディスクロータを越えてホイール側に延出するキャリパ本体と、ディスクロータよりもフォーク本体側の位置に形成されたキャリパ外側取付部と、ディスクロータよりもホイール側の位置に形成されたキャリパ内側取付部を一体に有している。そしてフォークは、ディスクロータよりもフォーク本体側にてキャリパ外側取付部が取付けられるフォーク外側取付部と、フォーク本体からディスクロータを越えてホイール側に延出しその先端部にキャリパ内側取付部が取付けられるフォーク内側取付部を有している。
【0005】
したがってキャリパは、ディスクロータよりもフォーク本体側とホイール側の両位置に取付部を有している。そしてホイール側に位置するキャリパ内側取付部は、フォーク本体からディスクロータを越えて延出するフォーク内側取付部に取付けられている。そのためキャリパは、キャリパ内側取付部とフォーク内側取付部とによって制動時においてフォークに対して傾くことが強く抑制され得る。
【0006】
請求項2に記載の発明によると、キャリパ内側取付部のディスクロータ径方向外側から径方向中心側に向けてキャリパ内側取付部に差込まれるボルトによってキャリパ内側取付部がフォーク内側取付部に取付けられる。
したがってキャリパ内側取付部は、ディスクロータよりもホイール側にあって取付難い位置にあるものの、径方向に差込まれるボルトによってフォーク内側取付部に対して容易に取付けられ得る。
【0007】
請求項3に記載の発明によると、フォークの車両後方側にキャリパが取付けられている。そしてキャリパ内側取付部が、キャリパ本体内に設けられるピストンよりもディスクロータ回入側位置に形成されている。
したがってキャリパがフォークの車両後方側に取付けられているために、キャリパは、制動時においてディスクロータの回入側部がホイール側に移動しようとするトルクを受けやすい(図6矢印A参照)。これに対してキャリパは、ディスクロータ回入側でかつホイール内側の位置にてキャリパ内側取付部を有している。そのため制動時におけるキャリパのフォークに対する傾きがキャリパ内側取付部によって効率良く抑制され得る。
【0008】
請求項4に記載の発明によると、キャリパは、フォークのフォーク本体側からディスクロータを越えてホイール側に延出するキャリパ本体と、ディスクロータよりもフォーク本体側に形成されたキャリパ外側取付部と、ディスクロータよりもホイール側からキャリパ本体とは別個にディスクロータを越えてフォーク本体側に延出するキャリパ内側取付部を一体に有している。そしてフォークは、ディスクロータよりもフォーク本体側にてキャリパ外側取付部が取付けられる取付部と、ディスクロータよりもフォーク本体側にてキャリパ内側取付部が取付けられる取付部を有している。
したがってキャリパ本体は、ディスクロータよりもホイール側の部分がキャリパ内側取付部を介してフォークに対して取付けられている。そのためキャリパ本体は、キャリパ内側取付部によって制動時においてフォークに対して傾くことが強く抑制され得る。
【発明を実施するための最良の形態】
【0009】
(実施の形態1)
実施の形態1を図1〜4にしたがって説明する。
二輪車10は、図1に示すようにハンドル11、一対のフォーク5、ホイール12および一対のブレーキ装置14を有している。ブレーキ装置14は、フォーク5に取付けられるディスクブレーキ1と、ホイール12に取付けられるディスクロータ6を有している。
【0010】
一対のフォーク(フロントフォーク)5は、図1に示すようにハンドル11側からホイール12の回転軸13に向けて並行に延出している。一対のフォーク5の先端部間には、回転軸13が取付けられており、その回転軸13にホイール12が回転可能に取付けられている。
ホイール12の左側部と右側部には、ドーナツ円盤状のディスクロータ6が固定されている。
【0011】
フォーク5は、図2,3に示すようにフォーク本体5aとフォーク外側取付部5b,5cとフォーク内側取付部5dを一体に有している。
フォーク外側取付部5b,5cは、ディスクロータ6よりもフォーク本体5a側(ホイール外側)に設けられている。
フォーク外側取付部5bは、図2に示すようにディスクロータ6よりも外周外方位置においてフォーク本体5aから車両後方(図2右方)に突出している。
フォーク外側取付部5cは、ディスクロータ6の外周縁よりも回転中心の位置においてフォーク本体5aから車両後方(図2右方)に突出している。
【0012】
フォーク内側取付部5dは、図3に示すようにL字状であって、第一延出部5d1と第二延出部5d2を有している。
第一延出部5d1は、フォーク本体5aからディスクロータ6を越えてロータ軸方向に延出している。
第二延出部5d2は、第一延出部5d1の先端からフォーク外側取付部5bと並行して車両後側に向けて延出している。
【0013】
ディスクブレーキ1は、図3に示すように対向型のディスクブレーキであって、キャリパ2と複数のピストン4と一対のパッド3を有している。
キャリパ2は、図2,3に示すようにフォークの車両後方側に取付けられており、キャリパ本体2aとキャリパ外側取付部2b、2cとキャリパ内側取付部2dを一体に有している。
キャリパ本体2aは、フォーク本体5a側からディスクロータ6の外周外方を越えてホイール12側に延出している。
【0014】
キャリパ本体2aのフォーク本体側部(図3左側)とホイール側部(図3右側)には、ピストン4が内挿されるシリンダ部2cが二つずつ形成されている。
キャリパ本体2aのロータ軸方向の中央には、開口窓2fが形成されており、一対のパッド3が開口窓2fからキャリパ本体2a内に差込まれている。
パッド3は、摩擦材3aと裏板3bを一体に有している。裏板3bの上端部には、吊下げピン22が挿入されており、吊下げピン22を介して一対のパッド3がロータ軸方向に移動可能にキャリパ本体2a内に吊下げられている。
【0015】
キャリパ外側取付部2b,2cは、図2,3に示すようにディスクロータ6よりもフォーク本体5a側、すなわちホイール外側に形成されている。
キャリパ外側取付部2bは、図2に示すようにディスクロータ6の外周縁よりも径方向外の位置にてキャリパ本体2aからフォーク外側取付部5bに向けて延出している。そしてキャリパ外側取付部2bは、図3に示すようにフォーク外側取付部5bよりもディスクロータ6側の位置に配設されている。
キャリパ外側取付部2bの先端には、フォーク内側取付部5dに向けて張出す張出部2eが一体に形成されている。
【0016】
キャリパ外側取付部2cは、図2に示すようにディスクロータ6の外周縁よりも回転中心位置においてキャリパ本体2aからフォーク外側取付部5cに向けて延出している。そしてキャリパ外側取付部2cは、フォーク外側取付部5cよりもディスクロータ6側の位置に配設されている。そしてフォーク外側取付部5cにロータ軸方向にボルト21を挿通させ、ボルト21の先端部をキャリパ外側取付部2cに形成されためねじ孔に螺合させることで、キャリパ外側取付部2cがフォーク外側取付部5cに取付けられる。
【0017】
キャリパ内側取付部2dは、図3に示すようにディスクロータ6よりもホイール側においてキャリパ本体2aからフォーク内側取付部5dに向けて突出している。そしてキャリパ内側取付部2dは、フォーク内側取付部5dよりもディスクロータ6側に設置されている。キャリパ内側取付部2dの先端部には、めねじ孔2d1がロータ軸方向に穿孔されている。
【0018】
図3に示すようにフォーク外側取付部5bの取付孔5b1にボルト20をロータ軸方向に差込み、続いてボルト20をキャリパ外側取付部2bの取付孔2b1、張出部2eの取付孔2e1、フォーク内側取付部5dの取付孔5d3の順に差込み、ボルト20の先端部をキャリパ内側取付部2dのめねじ孔2d1に螺合させる。これによってキャリパ外側取付部2bがフォーク外側取付部5bに対して取付けられ(固定され)、キャリパ内側取付部2dがフォーク内側取付部5dに取付けられる(固定される)。
【0019】
以上のようにして実施の形態1が形成されている。
すなわちキャリパ2は、図3に示すようにキャリパ本体2aとキャリパ外側取付部2b,2cとキャリパ内側取付部2dを一体に有している。そしてフォーク5は、ディスクロータ6よりもフォーク本体5a側にてキャリパ外側取付部2b,2cが取付けられるフォーク外側取付部5b,5cと、フォーク本体5aからディスクロータ6を越えてホイール側に延出しその先端部にキャリパ内側取付部2dが取付けられるフォーク内側取付部5dを有している。
【0020】
したがってキャリパ2は、ディスクロータ6よりもフォーク本体5a側とホイール12側の両位置に取付部2b〜2dを有している。そしてホイール12側に位置するキャリパ内側取付部2dは、フォーク本体5aからディスクロータ6を越えて延出するフォーク内側取付部5dに取付けられている。そのためキャリパ2は、キャリパ内側取付部2dとフォーク内側取付部5dとによって制動時においてフォーク5に対して傾くことが強く抑制され得る。
【0021】
(実施の形態2)
実施の形態2を図5,6にしたがって説明する。
実施の形態2は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態2は、図2,3に示すフォーク5に代えて図5,6に示すフォーク35を有している。そして図2,3に示すキャリパ2に代えて図5,6に示すキャリパ32を有している。以下、これら相違点を中心に実施の形態2について説明する。
【0022】
フォーク35は、図5,6に示すようにフォーク本体35aとフォーク外側取付部35b,35cとフォーク内側取付部35dを一体に有している。
フォーク外側取付部35b,35cは、ディスクロータ6よりもフォーク本体35a側(ホイール外側)において、フォーク本体35aからキャリパ32に向けて突出している。
フォーク内側取付部35dは、L字状であって、フォーク本体5aからディスクロータ6を越えてロータ軸方向に延出する第一延出部35d1と、第一延出部5d1の先端からディスクロータ6の周方向に延出する第二延出部35d2を一体に有している。
【0023】
キャリパ32は、図5,6に示すようにフォーク35の車両後方側に取付けられており、キャリパ本体32aとキャリパ外側取付部32b,32cとキャリパ内側取付部32dを一体に有している。
キャリパ外側取付部32b,32cは、ディスクロータ6よりもフォーク本体35a側のキャリパ本体32aの一部に形成されている。
キャリパ外側取付部32bは、キャリパ本体32aに内設されたピストン34よりもディスクロータ6の回出側に形成されており、キャリパ外側取付部32cは、ピストン34よりもディスクロータ6の回入側に形成されている。
【0024】
キャリパ外側取付部32b,32cには、キャリパ本体32aをロータ径方向に貫通する貫通孔が形成されており、これら貫通孔にボルト36,37がロータ径方向外方から差込まれる。そしてボルト36,37の先端部がフォーク外側取付部35b,35cに形成されためねじ孔に螺合され、キャリパ外側取付部32b,32cがボルト36,37を介してフォーク外側取付部35b,35cに取付けられる。
【0025】
キャリパ内側取付部32dは、キャリパ本体32aのディスクロータ6よりもホイール側であって、かつピストン34よりもディスクロータ6の回入側の位置に形成されている。
このキャリパ内側取付部32dには、キャリパ本体32aをロータ径方向に貫通する貫通孔が形成されており、その貫通孔にボルト38がロータ径方向外方から差込まれる。そしてボルト38の先端部がフォーク内側取付部35dの先端部に形成されためねじ孔に螺合され、キャリパ内側取付部32dがボルト38を介してフォーク内側取付部35dに取付けられる。
【0026】
以上のようにして実施の形態2が形成されている。
すなわち図6に示すようにキャリパ内側取付部32dのディスクロータ径方向外側から径方向中心側に向けてキャリパ内側取付部32dに差込まれるボルト38によってキャリパ内側取付部32dがフォーク内側取付部35dに取付けられている。
したがってキャリパ内側取付部32dは、ディスクロータ6よりもホイール側にあって取付難い位置にあるものの、径方向に差込まれるボルト38によってフォーク内側取付部35dに対して容易に取付けられ得る。
【0027】
またキャリパ32は、フォーク35の車両後方側に取付けられている。そしてキャリパ内側取付部32dが、キャリパ本体32aに設けられるピストン34よりもディスクロータ回入側に形成されている。
したがってキャリパ32がフォーク35の車両後方側に取付けられているために、キャリパ32は、制動時においてディスクロータ6の回入側部がホイール側に移動しようとするトルクを受けやすい(図6矢印A参照)。これに対してキャリパ32は、ディスクロータ回入側でかつホイール側の位置にてキャリパ内側取付部32dを有している。そのため制動時におけるキャリパ32のフォーク35に対する傾きがキャリパ内側取付部32dによって効率良く抑制され得る。
【0028】
(実施の形態3)
実施の形態3を図7にしたがって説明する。
実施の形態3は、実施の形態1とほぼ同様に形成されている。しかし実施の形態3は、図3に示すフォーク5に代えて図7に示すフォーク45を有している。そして図3に示すキャリパ2に代えて図7に示すキャリパ42を有している。以下、これら相違点を中心に実施の形態3について説明する。
【0029】
フォーク45は、図7に示すようにフォーク本体45aとフォーク取付部45b〜45dを一体に有している。
フォーク取付部45b〜45dは、ディスクロータ6よりもフォーク本体45a側(ホイール外側)に設けられており、キャリパ42に向けて突出している。
【0030】
キャリパ42は、キャリパ本体42aとキャリパ外側取付部42b、42cとキャリパ内側取付部42dを一体に有している。
キャリパ外側取付部42b,42cは、ディスクロータ6よりもフォーク本体45a側においてキャリパ本体42aからフォーク取付部45b,45cに向けて延出している。そしてキャリパ外側取付部42b,42cは、フォーク取付部45b,45cよりもディスクロータ6側に配設されている。そしてフォーク取付部45b,45cにロータ軸方向にボルト46,47が挿通され、ボルト46,47の先端部がキャリパ外側取付部42cに形成されためねじ孔に螺合される。これによりキャリパ外側取付部42b,42cがフォーク取付部45b,45cに対して固定されている。
【0031】
キャリパ内側取付部42dは、ディスクロータ6よりもホイール側において、キャリパ本体42aからディスクロータ6を越えてフォーク取付部45dに向けて延出している。そしてキャリパ内側取付部42dは、フォーク取付部45dよりもディスクロータ6側に設置されている。そしてフォーク取付部45dにロータ軸方向にボルト48が貫通され、ボルト48の先端部がキャリパ内側取付部42dに形成されためねじ孔に螺合される。これによりキャリパ内側取付部42dがフォーク取付部45dに対して固定されている。
【0032】
以上のようにして実施の形態3が形成されている。
すなわちキャリパ42は、図7に示すようにキャリパ本体42aとキャリパ外側取付部42b,42cとキャリパ内側取付部42dを一体に有している。キャリパ内側取付部42dは、キャリパ本体42aとは別個にディスクロータ6を越えてフォーク本体45a側に延出している。そしてフォーク45は、キャリパ外側取付部42b,42cが取付けられる取付部45b,45cと、キャリパ内側取付部42dが取付けられる取付部45dを有している。
したがってキャリパ本体42aは、ディスクロータ6よりもホイール側の部分がキャリパ内側取付部42dを介してフォーク45に対して取付けられている。そのためキャリパ本体42aは、キャリパ内側取付部42dによって制動時においてフォーク45に対して傾くことが強く抑制され得る。
【0033】
(他の実施の形態)
本発明は、実施の形態1〜3に限定されず、以下の形態であっても良い。
(1)すなわち実施の形態1,3に係るキャリパは、ロータ軸方向に差込まれた複数のボルトを介してフォークに取付けられる構造であった(サイドマウント型)。しかしこれらボルトの一本またはすべてが実施の形態2に係るボルトのようにロータ径方向にキャリパに差込まれる形態であっても良い。
(2)実施の形態2に係るキャリパは、ロータ径方向に差込まれた複数のボルトを介してフォークに取付けられる構造であった(ラジアルマウント型)。しかしこれらボルトの一本またはすべてが実施の形態1,3に係るボルトのようにロータ軸方向にキャリパに対して差込まれる形態であっても良い。
(3)実施の形態2に係るフォーク内側取付部35dは、図6に示すようにフォーク外側取付部35b(図6上側の取付部)の近傍から延出する形態であった。しかしフォーク内側取付部がフォーク外側取付部35c(図6下側の取付部)の近傍またはその延長上にキャリパ内側取付部32dに向けて延出する形態であっても良い。
【図面の簡単な説明】
【0034】
【図1】実施の形態1に係る二輪車の一部斜視図である。
【図2】実施の形態1に係るキャリパ取付構造の左側面図である。
【図3】図2の矢印III方向からのキャリパ取付構造の背面図である。
【図4】図3の矢印IV方向からのキャリパ取付構造の右側面図である。
【図5】実施の形態2に係る図2に相当するキャリパ取付構造の左側面図である。
【図6】図5の矢印VI方向からのキャリパ取付構造の背面図である。
【図7】実施の形態3に係る図3に相当するキャリパ取付構造の背面図である。
【符号の説明】
【0035】
1…ディスクブレーキ
2,32,42…キャリパ
2a,32a,42a…キャリパ本体
2b,2c,32b,32c,42b,42c…キャリパ外側取付部
2d,32d,42d…キャリパ内側取付部
3…パッド
4,34…ピストン
5,35,45…フォーク
5a,35a,45a…フォーク本体
5b,5c,35b,35c…フォーク外側取付部
5d,35d…フォーク内側取付部
6…ディスクロータ
12…ホイール
20,21,36〜38,46〜48…ボルト
45b〜45d…フォーク取付部



【特許請求の範囲】
【請求項1】
二輪車(10)のフォーク(5;35)にディスクブレーキのキャリパ(2;32)を取付けるための二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造であって、
前記キャリパ(2;32)は、前記フォーク(5;35)のフォーク本体(5a;35a)側からディスクロータ(6)を越えてホイール(12)側に延出するキャリパ本体(2a;32a)と、前記ディスクロータ(6)よりも前記フォーク本体(5a;35a)側の位置に形成されたキャリパ外側取付部(2b,2c;32b,32c)と、前記ディスクロータ(6)よりもホイール(12)側の位置に形成されたキャリパ内側取付部(2d;32d)を一体に有しており、
前記フォーク(5;35)は、前記ディスクロータ(6)よりもフォーク本体(5a;35a)側にて前記キャリパ外側取付部(2b,2c;32b,32c)が取付けられるフォーク外側取付部(5b,5c;35b,35c)と、前記フォーク本体(5a;35a)から前記ディスクロータ(6)を越えて前記ホイール(12)側に延出しその先端部に前記キャリパ内側取付部(2d;32d)が取付けられるフォーク内側取付部(5d;35d)を有していることを特徴とする二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造。
【請求項2】
請求項1に記載の二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造であって、
キャリパ内側取付部(32d)のディスクロータ径方向外側から径方向中心側に向けて前記キャリパ内側取付部(32d)に差込まれるボルト(38)によって前記キャリパ内側取付部(32d)がフォーク内側取付部(35d)に取付けられることを特徴とする二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造。
【請求項3】
請求項1または2に記載の二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造であって、
フォーク(35)の車両後方側にキャリパ(32)が取付けられており、
キャリパ内側取付部(32d)が、キャリパ本体(32a)内に設けられるピストン(34)よりもディスクロータ(6)回入側位置に形成されていることを特徴とする二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造。
【請求項4】
二輪車(10)のフォーク(45)にディスクブレーキのキャリパ(42)を取付けるための二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造であって、
前記キャリパ(42)は、前記フォーク(45)のフォーク本体(45a)側からディスクロータ(6)を越えてホイール(12)側に延出するキャリパ本体(42a)と、前記ディスクロータ(6)よりも前記フォーク本体(45a)側に形成されたキャリパ外側取付部(42b,42c)と、前記ディスクロータ(6)よりもホイール(12)側から前記キャリパ本体(42a)とは別個に前記ディスクロータ(6)を越えて前記フォーク本体(45a)側に延出するキャリパ内側取付部(42d)を一体に有しており、
前記フォーク(45)は、前記ディスクロータ(6)よりも前記フォーク本体(45a)側にて前記キャリパ外側取付部(42b,42c)が取付けられる取付部(45b,45c)と、前記ディスクロータ(6)よりも前記フォーク本体(45a)側にて前記キャリパ内側取付部(42d)が取付けられる取付部(45d)を有していることを特徴とする二輪車用ディスクブレーキのキャリパ取付構造。



【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−32719(P2007−32719A)
【公開日】平成19年2月8日(2007.2.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−217297(P2005−217297)
【出願日】平成17年7月27日(2005.7.27)
【出願人】(301065892)株式会社アドヴィックス (1,291)
【Fターム(参考)】