二重チャンバーカルプル
本発明は、(1)シーリングキャップ、バイパス及び中間ストッパーを含む第一部分円筒、(2)オプションのシーリングエレメント及び(3)端部ストッパー及びオプションの停止部、軸方向溝及びさらなる中間ストッパーを含む第二部分円筒を有する二重チャンバーカルプルに関する;本発明は更に該二重チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法に関する。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
二チャンバーカルプルは、二つの成分を含む製剤を投与するための薬剤において使用される。ここで成分を組合せるために二つの可能性、つまり液体/液体の組合せ及び個体/液体の組合せがある。二チャンバーカルプルは、二つの成分の混合を別の容器内へ注ぎ入れることなく為すことができ、そして次にその容器から直接、投与を行うことができるという有利な点を有する。二チャンバーカルプルはそれらを目的とした再使用できる注射器又はペンシステムにおいて使用できる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2及び3には、投与しようとする二つの成分の二チャンバー注射器の注射器円筒、即ち、凍結乾燥される薬剤を含む第一部分円筒好ましくはヘッド側の部分円筒、及び液体成分を含む第二部分円筒好ましくはプランジャー側の部分円筒が記載されている。投与の間、粉末化薬剤は、バイパスを経由して液体成分と混合される。針側の部分円筒はバイパスを含み、そしてプラグによって近位端部で閉じられる。プランジャー側の部分円筒はプラグによってプランジャー側の近位端部で(図2)、そして場合により更なるプラグによって遠位端部で(図3)閉じられる。二つの部分円筒は、材料ボンディング(溶接による)を用いて、又は非確動的(nonpositive)係合により(接着により)互いに連結される。記載された注射器円筒は、好ましくは、それが注射器円筒の直径を増大させないように成形されるバイパスを有する。前方の部分円筒の材料は好ましくはプラスチックである。注射器円筒を充填する方法において、第一部分円筒の注射器ヘッドは、いわゆる先端キャップ(tip cap)によって、つまり凍結乾燥物の充填に続く凍結乾燥で周辺の真空が注射器円筒の内部に通すことができて、そして凍結乾燥工程の後にのみ確実に閉じられるゆるい閉蓋具によって閉じられる。第一部分円筒及び第二部分円筒内への別々の充填によって、交差汚染が避けられ、そして凍結乾燥器のプロセス空間の最適な利用が可能となる。
【0003】
特許文献4には、二つの部分円筒を含む薬剤充填済み注射器、即ち凍結乾燥され、粉末化された薬剤を含み、針又は排出口を含む第一部分円筒、好ましくはヘッド側の部分円筒、及び第二の液体成分を含む第二部分円筒、好ましくはプランジャー側の部分円筒が記載されている。投与の間、粉末化された薬剤はバイパスを経由して液体成分と混合される。針側の部分円筒はバイパスを含み、そしてプラグによって近位端部で閉じられる。プランジャー側の部分円筒は遠位端部及び近位端部で各々の場合においてプラグによって閉じられる。二つの部分円筒は、プラグを用いて別々にシールされ、そしてフランジを用いて互いに連結され、そしてヘッド側の部分円筒の近位プラグ及びプランジャー側の部分円筒の遠位プラグは、一緒に接合された後、確動的(positive)に互いに連結され、そして二つのプラグの全長はバイパスの長さよりも短い。
【0004】
特許文献5には、二つの部分円筒、即ち針のホルダーとして形成されそして排出口へのチャンネルを含む第一部分円筒、及び液体を含むプランジャー側の第二部分円筒、を含む液体を投与するための二チャンバー注射器が記載されている。第一部分円筒は如何なる投与物質も含まない。投与の間、プランジャー側の部分円筒を遠位端部で閉じるプランジャーは、注射器ヘッドの方向に動かされ、それによって液体を第一部分円筒のチャンネルを経由して投与できる。
【0005】
特許文献6には、二つの部分円筒、即ち滅菌した粉末又は滅菌した液体を含むヘッド側の第一部分円筒、及び液体を含むプランジャー側の第二部分円筒を含む二チャンバー注射器が記載されている。投与の間、第一部分円筒の滅菌した粉末又は滅菌した液体が、第二部分円筒の液体と針側の第一部分円筒におけるバイパスを経由して混合される。プランジャー側の部分円筒はプラグによって遠位端部で、そしてプランジャーによって近位端部で閉じられる。二つの部分円筒は、フランジを用いて、又はその内径が二つの部分円筒の外径に対応する更なる(上方)円筒を用いて、接着又は溶接によって互いに連結される。
【0006】
先行技術の注射器システムは、それらがアプリケーション・システム内(例えば、ペンシステム内への)への挿入に適さないこと、及び/又は固体の粉末化成分を得るために、固体成分を針側の部分円筒中で最初に凍結乾燥しなければならないという不利な点を有する。更に、先行技術には、二つの部分円筒が一緒に接合される際に生じる圧力を補償する解決策が何も述べられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ 特許第4445969号公報
【特許文献2】欧州特許第718002号公報
【特許文献3】米国特許第5,778,670号公報
【特許文献4】欧州特許第520618号公報
【特許文献5】英国特許第2010681号公報
【特許文献6】フランス特許第1099362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、改良されたそしてよりコスト効率が高い、二チャンバーカルプルの製造方法及び二チャンバーカルプルの充填方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
a)第一チャンバーを形成する、ヘッド側の第一部分円筒(1)であって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)
を含む第一部分円筒、
b)ヘッド側の、第一部分円筒(1)のヘッド側の端部での液密性及び気密性の閉蓋具(5)、
c)第二チャンバーに配置される二チャンバーカルプルの第二部分を形成する、ヘッド側の第二部分円筒(2)であって、
遠位端部(8)での開口部、
プランジャー側の端部で端部プラグ(10)を受けるための開口部(9)、及び
第二部分円筒のプランジャー側の端部の開口部における端部プラグ(10)
及び、場合により、遠位端部での第二の中間プラグ(17)
を含む第二部分円筒、
d)場合により、第一部分円筒及び第二部分円筒の間のシーリングエレメント(7)
を含む二チャンバーカルプルに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第一部分円筒の近位端部、及び第二部分円筒の遠位端部は、シールされる方法で互いに連結される。
【0011】
本発明は、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、
投与針で穿刺するための遠位端部での液密封止キャップ(5)、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)、
を含む上述のような二チャンバーカルプルのヘッドにも関する。
【0012】
組立てられた状態で第一部分円筒に形成される前方のチャンバーは、固体又は液体成分を含む。好ましくは、該チャンバーは固体成分、特に好ましくは凍結乾燥物又は粉末を含む。組立てられた状態で第二部分円筒において形成される後方のチャンバーは液体成分を含む。前方のチャンバーの固体又は液体成分、及び後方のチャンバーの液体成分は投与される薬剤を形成する。
【0013】
薬剤は、(i)低分子量化合物(1500Daまでの分子量を有する)、(ii)ペプチド、(iii)蛋白質、(iv)DNA、(v)RNA、(vi)抗体、(vii)酵素及び(viii)オリゴヌクレオチドを含むグループから選択された、
好ましくは少なくとも一つのペプチド、好ましくは糖尿病又は例えば糖尿病性網膜症のような糖尿病の合併症の治療のためのペプチドを含有する、
特に好ましくはヒトインスリン、ヒトインスリン類似体、ヒトインスリン誘導体、グルカゴン様ペプチド−1(GLP1)、GLP1類似体、GLP1誘導体、エクセンジン−3、エクセンジン−4、エクセンジン−3類似体、エクセンジン−4類似体、エクセンジン−3誘導体、又はエクセンジン−4誘導体を含むグループから選択された一つ又はそれ以上の薬学的に活性な成分を含む。
【0014】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;位置B28におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val又はAlaによって置換されており、そしてここで位置B29におけるLysがProによって置換され得るヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;デス(B28−B30)ヒトインスリン;デス(B27)ヒトインスリン及びdes(B30)ヒトインスリンである。
【0015】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−Υ−グルタミル)−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−Υ−グルタミル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプデタカノイル)−デス(B30)ヒトインスリン及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0016】
エクセンジン−4は、好ましくは、エクセンジン−4(1−39)、即ちH−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2の配列を有するペプチドを意味する。
【0017】
エクセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物のグループから選択される:
H−(Lys)4−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−N
H2,
H−(Lys)5−デス Pro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39);又は、
【0018】
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
ここで、−Lys6−NH2基にはエクセンジン−4誘導体のC−末端が連結している;又は、
【0019】
H−(Lys)6−デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスMet(O)14Asp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14, Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Lys6−デスPro36Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デス Asp28Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38 [Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
の配列のエクセンジン−4誘導体、
又はエクセンジン−4又は前述のエクセンジン−4誘導体の1つの薬学的に許容できる塩又は溶媒和物。
【0020】
薬学的に活性な成分は、好ましくは、前方の部分円筒のチャンバー中の固体成分、特に好ましくは、凍結乾燥物又は粉末である。
【0021】
薬学的に許容できる塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩である。酸付加塩は、例えば、HCl又はHBr付加塩である。塩基塩は、例えばカチオンが、アルカリ金属塩、例えばNa+又はK+、又はアルカリ土類金属塩、例えばCa2+、又はアンモニアイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)、ここでR1からR4は、互いに独立して、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C6−C10−アリール又はC6−C10−ヘテロアリールを意味する、のグループから選択される塩である。薬学的に許容できる塩の更なる例が、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17.Ed.Alfons、又はGennaro(Ed.)、Mark Publishing Company、Easton、ペンシルベニア州、米国、1985及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0022】
好ましい実施態様において、ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)又はプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)の何れかが、受取り側の部分円筒の内側の軸方向溝(11)を含む。二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合する時、端部プラグ(10)を押出し得る圧力が部分円筒(2)の中空空間中に蓄積できる。この圧力は、一緒に接合する間に、それが最初に逃げることができるので、軸方向溝(11)によって実質的に避けることができる。それが他方の部分円筒の対応する端部における一方の部分円筒の近位端部の係合の長さよりも短い長さを軸方向に有するように、溝が形成される。更に、それが受取り側の部分円筒の肉厚を更に減少させるように溝が形成される。もし、例えば、図1aに表されているように、ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)が、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)において係合すれば、一緒に接合する間に蓄積される圧力が、軸方向溝(11)を通して最初に逃げることができる。最終組み立て工程においてのみ、圧力は溝を経由してもはや逃げることができないが、圧力が非常に低いため、それはもはや端部プラグ(10)を押出すことができない。特に好ましい実施態様において、その中の一つが軸方向溝を含む部分円筒(1)及び(2)が締め付け閉蓋具を用いて互いに連結される。
【0023】
更に好ましい実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)は停止部(13)を有する。停止部は、一緒に接合する間に生じる近位端部方向の圧力に起因する端部プラグ(10)の滑りを防止する。停止部は、プランジャーが第二部分円筒の近位開口部を通して力を端部プラグに伝達できるように形成される。
【0024】
更に好ましい実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)は、プラグ(17)を有する。
【0025】
特に好ましい実施態様において、二チャンバーカルプルは受取り側の部分円筒における軸方向溝(11)及びプランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)の両方を含む。
【0026】
特別に好ましい実施態様において、二チャンバーカルプルは、円筒の受取り側の部分における軸方向溝(11)、及びプランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)、及びプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)でのプラグを含む。
【0027】
「近位」とは、組立てられた状態で端部プラグ(10)と面する、つまりプランジャー、及びペンシステムにおいて二チャンバーカルプルが取り付けられる時に、製剤を投与している人の親指と面する部品の端部を意味しており、そして端部プラグ(10)上で作動する適用システムのプランジャーは製剤を投与している人の親指によって作動される。第一部分円筒の近位端部は、組立てられた状態で第二部分円筒に連結される部分円筒の端部である。
【0028】
「遠位」とは、組立てられた状態において閉蓋具(5)又は排出口開口部に面している部品の端部を意味する。例えば、第二部分円筒の遠位端部は、組立てられた状態において第一部分円筒に連結される円筒の部分の端部である。
【0029】
「二チャンバーカルプルのヘッド側の端部」とは、二チャンバーカルプルのヘッドを形成する二チャンバーカルプルの端部のことで、つまり閉蓋具(5)又は排出口開口部を含む。
【0030】
「二チャンバーカルプルのプランジャー側の端部」とは、端部プラグ(10)を含む、そしてそこで又はそれによってプランジャーの力がペンシステム中に伝えられる二チャンバーカルプルの端部のことである。
【0031】
封止キャップ(5)は、液密状態及び気密状態において部分円筒(1)の遠位端部を閉じるデバイスである。キャップはシーリングエレメント(15)、例えば、カートリッジ状のディスク及び、シーリングエレメント(15)及び部分円筒(1)の間の永続的な連結及びシーリング力をもたらす、例えば、アルミニウム製又はプラスチック製のクロージャエレメント(16)を含む。この連結は、当業者に公知の方法、例えば、圧着加工、フランジ止め、押込み又はねじ止めによって構築し得る。
【0032】
プラグ(6)、(10)及び(17)並びにシーリングエレメント(7)は互いに独立して弾性材料、例えばゴム、好ましくは臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、又は弗素化ブチルゴムで作られる。場合により、プラグはPTFEでコーティングされる。プラグは好ましくは円筒状の基本形のものであるが、部分円筒の内側の形に対応する他の基本形も可能である。プラグはシーリング機能及び閉じる機能の両方を有し、例えば、中間プラグ(6)は第一部分円筒の近位端部(4)を閉じ、そしてシールする。シーリング機能は好ましくは、円筒状の基本形の一つ又はそれ以上のラメラ形成によって確保される。
【0033】
「シールされた」とは固体、液体、気体に関する、そして細菌に関する不透過性を意味する。
【0034】
バイパス(3)は、二チャンバーカルプルが使用されている時に、薬剤が投与されている間、液体成分(14)が、中間プラグ(6)又は中間プラグ(6)及び(17)をバイパスして、部分円筒(2)から部分円筒(1)内に流出することを可能ならしめる開口部である。バイパス(3)は、部分円筒(1)の壁材中に位置を定められる、つまり、壁材内にはめ込まれるか又はその内に組み入れられる一つ又はそれ以上のチャンネルによって創出できる。壁材の適切な形成によって、バイパスが内側に(図示されていないが、内壁に沿って走る窪み)又は外側に(例えば、図1に描かれているような外径を広げる隆起)成形されてもよい。この配列は軸方向に、又は軸方向から外れて半径方向に構成されてもよい。
【0035】
部分円筒(1)及び(2)は、互いに独立して、ガラス、プラスチック、金属又はその他の材料、好ましくはガラス又はプラスチックのような透明材料で作られる。好ましいプラスチックはポリカーボネート、ポリエステル、環状オレフィン共重合体(COC)又は環状オレフィン重合体(COP)である。
【0036】
ヘッド側の第一部分円筒(1)及びプランジャー側の第二部分円筒(2)は、当業者に公知の方法で、例えば、ねじ止め閉蓋具、差込み式の閉蓋具、バヨネット閉蓋具、スナップ取付け方式閉蓋具、又は締め付け閉蓋具(図中に表示)によって確動的に及び/又は非確動的に互いに連結される。材料の選択次第で、連結は、好ましくは自己シーリングであり、又は例えば接着又は溶接によって達成される。シーリングエレメント(7)が場合により使用されてもよい。
【0037】
一つの実施態様において、ヘッド側の第一部分円筒(1)は、受けている部品である。もし、ヘッド側の第一部分円筒(1)及びプランジャー側の第二部分円筒(2)が、例えば、ねじ止め閉蓋具によって互いに連結されるならば、ヘッド側の第一部分円筒(1)は遠位端部で雌ねじを有し、そしてプランジャー側の第二部分円筒(2)は近位端部で対応する雄ねじを有する。
【0038】
更なる実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒(2)は受けている部品である。もし、プランジャー側の第二部分円筒(2)及びヘッド側の第一部分円筒(1)が、例えば、ねじ止め閉蓋具によって互いに連結されるならば、プランジャー側の第二部分円筒(2)は近位端部で雌ねじを有し、そしてヘッド側の第一部分円筒(1)は遠位端部で対応する雄ねじを有する。
【0039】
一般に、実施態様の全ての述べられた一般的及び好ましい特長の組合せが技術的に可能である。
【0040】
更に好ましい実施態様において、部分円筒(1)及び(2)の両者はプラスチックから成る。特に好ましい実施態様において、二つのプラスチック部分円筒はねじ止め閉蓋具を用いて互いに連結され、ここでシーリングの目的のためにシーリングエレメントが、場合により、部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、ヘッド側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒の組み立ての間に、部分円筒(2)中に蓄積された圧力がそれを用いて逃がすことができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)中に位置を合わせてもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0041】
更なる実施態様において、第一部分円筒(1)はガラスから成り、そして第二部分円筒(2)はプラスチックから成り、ここでこれらの部分円筒は特に好ましくは、締め付け閉蓋具又は差込み式の閉蓋具を用いて互いに連結される。部分円筒のシーリングは従来の薬学的に許容できる接着剤を用いる接着によって行われてもよく、ここでシーリングエレメントは、場合により、部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、ヘッド側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒を組立てる間に、部分円筒(2)中に蓄積される圧力がそれを経由して逃がすことができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)中に位置を合わせてもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0042】
更に好ましい実施態様において、部分円筒(1)及び(2)の両者はプラスチックから成り、そしてこれらの部分円筒は差込み式の閉蓋具を経由して互いに連結され、ここでシーリングの目的のために、場合により、シーリングエレメントが部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒の組み立ての際に、部分円筒(2)に蓄積される圧力が逃げることができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)に配置してもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0043】
全ての実施態様に対して、液体成分(14)及び固体成分(12)が好ましくは滅菌条件下で充填されることが一般的である。
【0044】
本発明に記載の二チャンバーカルプルは、部分円筒の全直径を通して、二つの部分円筒が互いに分離されて充填され得ること、そしてヘッド側の第一部分円筒(1)及び、もしプラグ(17)が存在すれば、プランジャー側の第二部分円筒(2)も互いに分離されて生産でき、従って貯蔵部に保存できるという有利な点を有する。第二中間プラグ(17)も、第一部分円筒及び第二部分円筒の間の接触点で、固体又は液体成分による汚染のリスクがないという効果を有する。大きな開口部を経由する充填によって、各々、他の部分円筒又はカルプルの外部の汚染の可能性が確実に減少する。粉末が直接充填できるので、凍結乾燥は必要ない。その替わり、凍結乾燥物又はある他の固体成分が、好ましくは粉末の形で、直接充填できる。粉末の無害充填によって、小さな開口部を通した充填の間に生じ得るようなせん断力を介して、粉末の結晶構造に影響が生じ得ないことも、確実にされ、そして、そのため、投与しようとする薬剤の生体適合性の影響も予想され得ない。
【0045】
本発明に記載の二チャンバーカルプルは如何なる適用システム、例えば、ペンシステムにおいても使用され得て、ここでこの適用システムは好ましくは遠位シーリングディスク(15)を穿刺するための針、及び遠位端部方向に端部プラグ(10)を動かすための駆動機構を含む。
【0046】
カルプルは、充填の迅速性、そしておそらく、ヘッド側の部分円筒の充填速度の、プランジャー側の部分円筒の充填速度への適合によって、カルプルの製造及び充填の方法を有利にするので、卓越したコスト効果によっても特徴付けられる。
【0047】
好ましくは、二つの部分円筒はクリーンルーム条件下で射出成形され、次いで密封包装されながら滅菌される。
【0048】
部分円筒用の材料としてプラスチックを使用することによって、部品の低価格生産、部分円筒の一つの上でのペンシステムの運転に要求される機能部品の統合(シナジー)、及び粒子が存在しないこと、滅菌、脱パイロジェン、高い寸法安定性及びリサイクル性を確立するための簡単なプロセスが追加的に確保される。
【0049】
本発明は、上述のように二チャンバーカルプルを含むアプリケーターにも関する。
【0050】
本発明は、二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法にも関し、ここで
a)ヘッド側の第一部分円筒(1)を、ヘッド側の端部での液密性及び気密性封止キャップ(5)を用いて閉じ;
b)ヘッド側の第一部分円筒(1)のチャンバーを、好ましくは固体成分(12)で、特に好ましくは、粉末で充填し、そして中間プラグ(6)を用いて閉じ;
c)プランジャー側の第二部分円筒(2)を、端部プラグ(10)を用いて近位端部で閉じ;
d)プランジャー側の第二部分円筒(2)のチャンバーを、液体成分(14)で充填し、そして場合により追加の中間プラグ(17)用いて閉じ;そして
e)二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合し、ここでシーリングエレメント(7)を場合により第一及び第二の部分円筒の間に挿入する。
【0051】
二チャンバーカルプルの成分はそれらの一般的及び好ましい実施態様において上に定義された通りである。
【0052】
あるいは、最初の4つの工程はc)、d)、a)、b)のシーケンスにおいて実施されてもよい。
【0053】
好ましい実施態様において、蓄積された圧力によってプラグ(10)が望まれる端部位置内に移動するように、二つの部分円筒(1)及び(2)が一緒に接合する前に端部プラグ(10)は位置を定められる。端部プラグ(10)は原則として部分円筒(2)の両端部から導入できる;好ましくは、端部プラグ(10)は近位端部を経由して導入される。
【0054】
更に好ましい実施態様において、部分円筒は真空条件下で組立てられる。端部プラグ(10)の移動がこの手段によって実質的に避けられる。
【0055】
当業者は、思い通りに二つの部分円筒を一緒に接合する一連の公知の方法を有している。材料のボンディング(溶接)、非確動的に(接着)又は確動的に(スナップ取付け方式閉蓋具)係合して連結する技術が使用されてもよく、ここでそれらの適切性は、注射器の部分円筒に対して各々で使用される材料に依存する。もし両方の部分円筒がプラスチック製ならば、溶接連結が特に考慮に入ってくる;しかしながら、もし、両方の部分円筒がガラスから成るならば、使用できる連結技術である接着も可能である。更なる改良において、二つの円筒部分は、ガラスから製造されるか、プラスチックから製造されるかに関係なく、シーリングスナップ取付け方式連結を用いて互いに連結されてもよく、又はシーリングエレメント(7)を含んでもよい。
【0056】
本発明の更なる改良及び有利な点が、図において表される例示的実施態様の以下の記述から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1a】本発明に記載の二チャンバーカルプルの基本構造を分解図として示す。
【図1b】組立てられた状態におけるカルプルの構造を示す。
【図1c】封止キャップ(5)の構造を示す。
【図2a】図2bにおける従来の二チャンバーカルプルと比較して本発明に記載のカルプルを示す。
【図2b】従来の二チャンバーカルプルを示す。
【図3a】端部プラグ(10)及び液体成分(14)を追加した時の部分円筒(2)上で実施される作業を示す。
【図3b】端部プラグ(10)及び液体成分(14)を追加した時の部分円筒(2)上で実施される作業を示す。
【図3c】追加プラグ(17)のはめ込みによって滅菌状態で閉じられている部分円筒(2)を示す。
【図4a】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4b】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4c】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4d】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図5a】液体キャリア媒体及び乾燥した活性な製剤で充填された二つの部分円筒(1)及び(2)が一緒に接合する状態を表す。
【図5b】二チャンバーカルプルが、直ぐ使用できる、組立てられた状態を示す。
【図5c】二チャンバーカルプルが、直ぐ使用できる、組立てられた状態を示す。
【0058】
二チャンバーカルプルの一つの可能な組立て手順を以下に述べる(図3−5)。
1.プラグ(10)を部分円筒(2)内に置く。端部プラグ(10)が部分円筒(2)の両端部から導入できて、ここで好ましい端部は近位端部である(図3a)。
2.端部プラグ(10)がその位置内に導いた時に、部分円筒(2)が液体キャリア媒体(14)で充填される(図3b)。部分円筒(2)の長さは、充填されるキャリア媒体(14)の量によって決定される。場合により、部分円筒(2)は滅菌した状態でプラグ(17)を用いて閉じられてもよい。
3.部分円筒(1)が、ヘッド側の端部上に封止キャップ(5)を置くことによって最初に閉じられる(図4a)。もし、シーリングディスク(15)が使用されるならば、それは引続いて置くことができ、又は封止キャップ(5)がその上に置かれる前に、シーリングディスクが、その上にはめ込まれてもよい。
4.部分円筒(1)が乾燥した活性な製剤(12)で充填する(図4b)。
5.ヘッド側の部分円筒(1)がプラグ(6)を用いて閉じる(図4c;図4dは充填されそして閉じられた部分円筒(1)を示す)。
6.直ぐに使用できる二チャンバーカルプルを完了するために、部分円筒(1)が部分円筒(2)の遠位端部(8)で開口部内に押される(図5a)、つまり部分円筒(2)が第一部分円筒(1)によって閉じる(図5b)。
【符号の説明】
【0059】
(1)ヘッド側の第一部分円筒
(2)プランジャー側の第二部分円筒
(3)バイパス
(4)ヘッド側の第一部分円筒(1)の近位端部、又はヘッド側の第一部分円筒(1)の近位端部での開口部
(5)封止キャップ
(6)プランジャー側の第一部分円筒(1)における中間プラグ
(7)シーリングエレメント
(8)プランジャー側の第二部分円筒(2)の遠位端部、又はプランジャー側の第二部分円筒(2)の遠位端部での開口部
(9)プランジャー側の第二部分円筒(2)の近位端部
(10)端部プラグ
(11)軸方向溝
(12)固体成分
(13)停止部
(14)液体成分
(15)シーリングディスク
(16)クロージャエレメント
(17)プラグ(プランジャー側の第二部分円筒(2)における中間プラグ)
【技術分野】
【0001】
二チャンバーカルプルは、二つの成分を含む製剤を投与するための薬剤において使用される。ここで成分を組合せるために二つの可能性、つまり液体/液体の組合せ及び個体/液体の組合せがある。二チャンバーカルプルは、二つの成分の混合を別の容器内へ注ぎ入れることなく為すことができ、そして次にその容器から直接、投与を行うことができるという有利な点を有する。二チャンバーカルプルはそれらを目的とした再使用できる注射器又はペンシステムにおいて使用できる。
【背景技術】
【0002】
特許文献1、2及び3には、投与しようとする二つの成分の二チャンバー注射器の注射器円筒、即ち、凍結乾燥される薬剤を含む第一部分円筒好ましくはヘッド側の部分円筒、及び液体成分を含む第二部分円筒好ましくはプランジャー側の部分円筒が記載されている。投与の間、粉末化薬剤は、バイパスを経由して液体成分と混合される。針側の部分円筒はバイパスを含み、そしてプラグによって近位端部で閉じられる。プランジャー側の部分円筒はプラグによってプランジャー側の近位端部で(図2)、そして場合により更なるプラグによって遠位端部で(図3)閉じられる。二つの部分円筒は、材料ボンディング(溶接による)を用いて、又は非確動的(nonpositive)係合により(接着により)互いに連結される。記載された注射器円筒は、好ましくは、それが注射器円筒の直径を増大させないように成形されるバイパスを有する。前方の部分円筒の材料は好ましくはプラスチックである。注射器円筒を充填する方法において、第一部分円筒の注射器ヘッドは、いわゆる先端キャップ(tip cap)によって、つまり凍結乾燥物の充填に続く凍結乾燥で周辺の真空が注射器円筒の内部に通すことができて、そして凍結乾燥工程の後にのみ確実に閉じられるゆるい閉蓋具によって閉じられる。第一部分円筒及び第二部分円筒内への別々の充填によって、交差汚染が避けられ、そして凍結乾燥器のプロセス空間の最適な利用が可能となる。
【0003】
特許文献4には、二つの部分円筒を含む薬剤充填済み注射器、即ち凍結乾燥され、粉末化された薬剤を含み、針又は排出口を含む第一部分円筒、好ましくはヘッド側の部分円筒、及び第二の液体成分を含む第二部分円筒、好ましくはプランジャー側の部分円筒が記載されている。投与の間、粉末化された薬剤はバイパスを経由して液体成分と混合される。針側の部分円筒はバイパスを含み、そしてプラグによって近位端部で閉じられる。プランジャー側の部分円筒は遠位端部及び近位端部で各々の場合においてプラグによって閉じられる。二つの部分円筒は、プラグを用いて別々にシールされ、そしてフランジを用いて互いに連結され、そしてヘッド側の部分円筒の近位プラグ及びプランジャー側の部分円筒の遠位プラグは、一緒に接合された後、確動的(positive)に互いに連結され、そして二つのプラグの全長はバイパスの長さよりも短い。
【0004】
特許文献5には、二つの部分円筒、即ち針のホルダーとして形成されそして排出口へのチャンネルを含む第一部分円筒、及び液体を含むプランジャー側の第二部分円筒、を含む液体を投与するための二チャンバー注射器が記載されている。第一部分円筒は如何なる投与物質も含まない。投与の間、プランジャー側の部分円筒を遠位端部で閉じるプランジャーは、注射器ヘッドの方向に動かされ、それによって液体を第一部分円筒のチャンネルを経由して投与できる。
【0005】
特許文献6には、二つの部分円筒、即ち滅菌した粉末又は滅菌した液体を含むヘッド側の第一部分円筒、及び液体を含むプランジャー側の第二部分円筒を含む二チャンバー注射器が記載されている。投与の間、第一部分円筒の滅菌した粉末又は滅菌した液体が、第二部分円筒の液体と針側の第一部分円筒におけるバイパスを経由して混合される。プランジャー側の部分円筒はプラグによって遠位端部で、そしてプランジャーによって近位端部で閉じられる。二つの部分円筒は、フランジを用いて、又はその内径が二つの部分円筒の外径に対応する更なる(上方)円筒を用いて、接着又は溶接によって互いに連結される。
【0006】
先行技術の注射器システムは、それらがアプリケーション・システム内(例えば、ペンシステム内への)への挿入に適さないこと、及び/又は固体の粉末化成分を得るために、固体成分を針側の部分円筒中で最初に凍結乾燥しなければならないという不利な点を有する。更に、先行技術には、二つの部分円筒が一緒に接合される際に生じる圧力を補償する解決策が何も述べられていない。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0007】
【特許文献1】ドイツ 特許第4445969号公報
【特許文献2】欧州特許第718002号公報
【特許文献3】米国特許第5,778,670号公報
【特許文献4】欧州特許第520618号公報
【特許文献5】英国特許第2010681号公報
【特許文献6】フランス特許第1099362号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
従って本発明の目的は、改良されたそしてよりコスト効率が高い、二チャンバーカルプルの製造方法及び二チャンバーカルプルの充填方法を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0009】
本発明は、
a)第一チャンバーを形成する、ヘッド側の第一部分円筒(1)であって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)
を含む第一部分円筒、
b)ヘッド側の、第一部分円筒(1)のヘッド側の端部での液密性及び気密性の閉蓋具(5)、
c)第二チャンバーに配置される二チャンバーカルプルの第二部分を形成する、ヘッド側の第二部分円筒(2)であって、
遠位端部(8)での開口部、
プランジャー側の端部で端部プラグ(10)を受けるための開口部(9)、及び
第二部分円筒のプランジャー側の端部の開口部における端部プラグ(10)
及び、場合により、遠位端部での第二の中間プラグ(17)
を含む第二部分円筒、
d)場合により、第一部分円筒及び第二部分円筒の間のシーリングエレメント(7)
を含む二チャンバーカルプルに関する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
第一部分円筒の近位端部、及び第二部分円筒の遠位端部は、シールされる方法で互いに連結される。
【0011】
本発明は、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、
投与針で穿刺するための遠位端部での液密封止キャップ(5)、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)、
を含む上述のような二チャンバーカルプルのヘッドにも関する。
【0012】
組立てられた状態で第一部分円筒に形成される前方のチャンバーは、固体又は液体成分を含む。好ましくは、該チャンバーは固体成分、特に好ましくは凍結乾燥物又は粉末を含む。組立てられた状態で第二部分円筒において形成される後方のチャンバーは液体成分を含む。前方のチャンバーの固体又は液体成分、及び後方のチャンバーの液体成分は投与される薬剤を形成する。
【0013】
薬剤は、(i)低分子量化合物(1500Daまでの分子量を有する)、(ii)ペプチド、(iii)蛋白質、(iv)DNA、(v)RNA、(vi)抗体、(vii)酵素及び(viii)オリゴヌクレオチドを含むグループから選択された、
好ましくは少なくとも一つのペプチド、好ましくは糖尿病又は例えば糖尿病性網膜症のような糖尿病の合併症の治療のためのペプチドを含有する、
特に好ましくはヒトインスリン、ヒトインスリン類似体、ヒトインスリン誘導体、グルカゴン様ペプチド−1(GLP1)、GLP1類似体、GLP1誘導体、エクセンジン−3、エクセンジン−4、エクセンジン−3類似体、エクセンジン−4類似体、エクセンジン−3誘導体、又はエクセンジン−4誘導体を含むグループから選択された一つ又はそれ以上の薬学的に活性な成分を含む。
【0014】
インスリン類似体は、例えば、Gly(A21)、Arg(B31)、Arg(B32)ヒトインスリン;Lys(B3)、Glu(B29)ヒトインスリン;Lys(B28)、Pro(B29)ヒトインスリン;Asp(B28)ヒトインスリン;位置B28におけるプロリンがAsp、Lys、Leu、Val又はAlaによって置換されており、そしてここで位置B29におけるLysがProによって置換され得るヒトインスリン;Ala(B26)ヒトインスリン;デス(B28−B30)ヒトインスリン;デス(B27)ヒトインスリン及びdes(B30)ヒトインスリンである。
【0015】
インスリン誘導体は、例えば、B29−N−ミリストイル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−パルミトイル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−ミリストイルヒトインスリン;B29−N−パルミトイルヒトインスリン;B28−N−ミリストイルLysB28ProB29ヒトインスリン;B28−N−パルミトイル−LysB28ProB29ヒトインスリン;B30−N−ミリストイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B30−N−パルミトイル−ThrB29LysB30ヒトインスリン;B29−N−(N−パルミトイル−Υ−グルタミル)−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−(N−リトコリル−Υ−グルタミル−デス(B30)ヒトインスリン;B29−N−(ω−カルボキシヘプデタカノイル)−デス(B30)ヒトインスリン及びB29−N−(ω−カルボキシヘプタデカノイル)ヒトインスリンである。
【0016】
エクセンジン−4は、好ましくは、エクセンジン−4(1−39)、即ちH−His−Gly−Glu−Gly−Thr−Phe−Thr−Ser−Asp−Leu−Ser−Lys−Gln−Met−Glu−Glu−Glu−Ala−Val−Arg−Leu−Phe−Ile−Glu−Trp−Leu−Lys−Asn−Gly−Gly−Pro−Ser−Ser−Gly−Ala−Pro−Pro−Pro−Ser−NH2の配列を有するペプチドを意味する。
【0017】
エクセンジン−4誘導体は、例えば、以下の化合物のグループから選択される:
H−(Lys)4−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−N
H2,
H−(Lys)5−デス Pro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39);又は、
【0018】
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
ここで、−Lys6−NH2基にはエクセンジン−4誘導体のC−末端が連結している;又は、
【0019】
H−(Lys)6−デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスMet(O)14Asp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14, Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Lys6−デスPro36Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デス Asp28Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38 [Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;
の配列のエクセンジン−4誘導体、
又はエクセンジン−4又は前述のエクセンジン−4誘導体の1つの薬学的に許容できる塩又は溶媒和物。
【0020】
薬学的に活性な成分は、好ましくは、前方の部分円筒のチャンバー中の固体成分、特に好ましくは、凍結乾燥物又は粉末である。
【0021】
薬学的に許容できる塩は、例えば、酸付加塩及び塩基塩である。酸付加塩は、例えば、HCl又はHBr付加塩である。塩基塩は、例えばカチオンが、アルカリ金属塩、例えばNa+又はK+、又はアルカリ土類金属塩、例えばCa2+、又はアンモニアイオンN+(R1)(R2)(R3)(R4)、ここでR1からR4は、互いに独立して、水素、C1−C6−アルキル、C2−C6−アルケニル、C6−C10−アリール又はC6−C10−ヘテロアリールを意味する、のグループから選択される塩である。薬学的に許容できる塩の更なる例が、“Remington's Pharmaceutical Sciences”17.Ed.Alfons、又はGennaro(Ed.)、Mark Publishing Company、Easton、ペンシルベニア州、米国、1985及びEncyclopedia of Pharmaceutical Technologyに記載されている。
【0022】
好ましい実施態様において、ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)又はプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)の何れかが、受取り側の部分円筒の内側の軸方向溝(11)を含む。二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合する時、端部プラグ(10)を押出し得る圧力が部分円筒(2)の中空空間中に蓄積できる。この圧力は、一緒に接合する間に、それが最初に逃げることができるので、軸方向溝(11)によって実質的に避けることができる。それが他方の部分円筒の対応する端部における一方の部分円筒の近位端部の係合の長さよりも短い長さを軸方向に有するように、溝が形成される。更に、それが受取り側の部分円筒の肉厚を更に減少させるように溝が形成される。もし、例えば、図1aに表されているように、ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)が、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)において係合すれば、一緒に接合する間に蓄積される圧力が、軸方向溝(11)を通して最初に逃げることができる。最終組み立て工程においてのみ、圧力は溝を経由してもはや逃げることができないが、圧力が非常に低いため、それはもはや端部プラグ(10)を押出すことができない。特に好ましい実施態様において、その中の一つが軸方向溝を含む部分円筒(1)及び(2)が締め付け閉蓋具を用いて互いに連結される。
【0023】
更に好ましい実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)は停止部(13)を有する。停止部は、一緒に接合する間に生じる近位端部方向の圧力に起因する端部プラグ(10)の滑りを防止する。停止部は、プランジャーが第二部分円筒の近位開口部を通して力を端部プラグに伝達できるように形成される。
【0024】
更に好ましい実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)は、プラグ(17)を有する。
【0025】
特に好ましい実施態様において、二チャンバーカルプルは受取り側の部分円筒における軸方向溝(11)及びプランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)の両方を含む。
【0026】
特別に好ましい実施態様において、二チャンバーカルプルは、円筒の受取り側の部分における軸方向溝(11)、及びプランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)、及びプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)でのプラグを含む。
【0027】
「近位」とは、組立てられた状態で端部プラグ(10)と面する、つまりプランジャー、及びペンシステムにおいて二チャンバーカルプルが取り付けられる時に、製剤を投与している人の親指と面する部品の端部を意味しており、そして端部プラグ(10)上で作動する適用システムのプランジャーは製剤を投与している人の親指によって作動される。第一部分円筒の近位端部は、組立てられた状態で第二部分円筒に連結される部分円筒の端部である。
【0028】
「遠位」とは、組立てられた状態において閉蓋具(5)又は排出口開口部に面している部品の端部を意味する。例えば、第二部分円筒の遠位端部は、組立てられた状態において第一部分円筒に連結される円筒の部分の端部である。
【0029】
「二チャンバーカルプルのヘッド側の端部」とは、二チャンバーカルプルのヘッドを形成する二チャンバーカルプルの端部のことで、つまり閉蓋具(5)又は排出口開口部を含む。
【0030】
「二チャンバーカルプルのプランジャー側の端部」とは、端部プラグ(10)を含む、そしてそこで又はそれによってプランジャーの力がペンシステム中に伝えられる二チャンバーカルプルの端部のことである。
【0031】
封止キャップ(5)は、液密状態及び気密状態において部分円筒(1)の遠位端部を閉じるデバイスである。キャップはシーリングエレメント(15)、例えば、カートリッジ状のディスク及び、シーリングエレメント(15)及び部分円筒(1)の間の永続的な連結及びシーリング力をもたらす、例えば、アルミニウム製又はプラスチック製のクロージャエレメント(16)を含む。この連結は、当業者に公知の方法、例えば、圧着加工、フランジ止め、押込み又はねじ止めによって構築し得る。
【0032】
プラグ(6)、(10)及び(17)並びにシーリングエレメント(7)は互いに独立して弾性材料、例えばゴム、好ましくは臭素化ブチルゴム、塩素化ブチルゴム、又は弗素化ブチルゴムで作られる。場合により、プラグはPTFEでコーティングされる。プラグは好ましくは円筒状の基本形のものであるが、部分円筒の内側の形に対応する他の基本形も可能である。プラグはシーリング機能及び閉じる機能の両方を有し、例えば、中間プラグ(6)は第一部分円筒の近位端部(4)を閉じ、そしてシールする。シーリング機能は好ましくは、円筒状の基本形の一つ又はそれ以上のラメラ形成によって確保される。
【0033】
「シールされた」とは固体、液体、気体に関する、そして細菌に関する不透過性を意味する。
【0034】
バイパス(3)は、二チャンバーカルプルが使用されている時に、薬剤が投与されている間、液体成分(14)が、中間プラグ(6)又は中間プラグ(6)及び(17)をバイパスして、部分円筒(2)から部分円筒(1)内に流出することを可能ならしめる開口部である。バイパス(3)は、部分円筒(1)の壁材中に位置を定められる、つまり、壁材内にはめ込まれるか又はその内に組み入れられる一つ又はそれ以上のチャンネルによって創出できる。壁材の適切な形成によって、バイパスが内側に(図示されていないが、内壁に沿って走る窪み)又は外側に(例えば、図1に描かれているような外径を広げる隆起)成形されてもよい。この配列は軸方向に、又は軸方向から外れて半径方向に構成されてもよい。
【0035】
部分円筒(1)及び(2)は、互いに独立して、ガラス、プラスチック、金属又はその他の材料、好ましくはガラス又はプラスチックのような透明材料で作られる。好ましいプラスチックはポリカーボネート、ポリエステル、環状オレフィン共重合体(COC)又は環状オレフィン重合体(COP)である。
【0036】
ヘッド側の第一部分円筒(1)及びプランジャー側の第二部分円筒(2)は、当業者に公知の方法で、例えば、ねじ止め閉蓋具、差込み式の閉蓋具、バヨネット閉蓋具、スナップ取付け方式閉蓋具、又は締め付け閉蓋具(図中に表示)によって確動的に及び/又は非確動的に互いに連結される。材料の選択次第で、連結は、好ましくは自己シーリングであり、又は例えば接着又は溶接によって達成される。シーリングエレメント(7)が場合により使用されてもよい。
【0037】
一つの実施態様において、ヘッド側の第一部分円筒(1)は、受けている部品である。もし、ヘッド側の第一部分円筒(1)及びプランジャー側の第二部分円筒(2)が、例えば、ねじ止め閉蓋具によって互いに連結されるならば、ヘッド側の第一部分円筒(1)は遠位端部で雌ねじを有し、そしてプランジャー側の第二部分円筒(2)は近位端部で対応する雄ねじを有する。
【0038】
更なる実施態様において、プランジャー側の第二部分円筒(2)は受けている部品である。もし、プランジャー側の第二部分円筒(2)及びヘッド側の第一部分円筒(1)が、例えば、ねじ止め閉蓋具によって互いに連結されるならば、プランジャー側の第二部分円筒(2)は近位端部で雌ねじを有し、そしてヘッド側の第一部分円筒(1)は遠位端部で対応する雄ねじを有する。
【0039】
一般に、実施態様の全ての述べられた一般的及び好ましい特長の組合せが技術的に可能である。
【0040】
更に好ましい実施態様において、部分円筒(1)及び(2)の両者はプラスチックから成る。特に好ましい実施態様において、二つのプラスチック部分円筒はねじ止め閉蓋具を用いて互いに連結され、ここでシーリングの目的のためにシーリングエレメントが、場合により、部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、ヘッド側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒の組み立ての間に、部分円筒(2)中に蓄積された圧力がそれを用いて逃がすことができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)中に位置を合わせてもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0041】
更なる実施態様において、第一部分円筒(1)はガラスから成り、そして第二部分円筒(2)はプラスチックから成り、ここでこれらの部分円筒は特に好ましくは、締め付け閉蓋具又は差込み式の閉蓋具を用いて互いに連結される。部分円筒のシーリングは従来の薬学的に許容できる接着剤を用いる接着によって行われてもよく、ここでシーリングエレメントは、場合により、部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、ヘッド側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒を組立てる間に、部分円筒(2)中に蓄積される圧力がそれを経由して逃がすことができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)中に位置を合わせてもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0042】
更に好ましい実施態様において、部分円筒(1)及び(2)の両者はプラスチックから成り、そしてこれらの部分円筒は差込み式の閉蓋具を経由して互いに連結され、ここでシーリングの目的のために、場合により、シーリングエレメントが部分円筒の間に挿入される。この実施態様において特別に好ましいのは、プランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)が、二つの部分円筒の組み立ての際に、部分円筒(2)に蓄積される圧力が逃げることができる軸方向溝(11)を含むことである;あるいは、組立ての間に、蓄積された圧力によってそれが望みの端部位置に移動されるように、端部プラグ(10)は部分円筒(2)に配置してもよい。好ましくは、第二部分円筒(2)は遠位端部でプラグ(17)を含む。場合により、部分円筒(2)は近位端部で停止部(13)を含む。
【0043】
全ての実施態様に対して、液体成分(14)及び固体成分(12)が好ましくは滅菌条件下で充填されることが一般的である。
【0044】
本発明に記載の二チャンバーカルプルは、部分円筒の全直径を通して、二つの部分円筒が互いに分離されて充填され得ること、そしてヘッド側の第一部分円筒(1)及び、もしプラグ(17)が存在すれば、プランジャー側の第二部分円筒(2)も互いに分離されて生産でき、従って貯蔵部に保存できるという有利な点を有する。第二中間プラグ(17)も、第一部分円筒及び第二部分円筒の間の接触点で、固体又は液体成分による汚染のリスクがないという効果を有する。大きな開口部を経由する充填によって、各々、他の部分円筒又はカルプルの外部の汚染の可能性が確実に減少する。粉末が直接充填できるので、凍結乾燥は必要ない。その替わり、凍結乾燥物又はある他の固体成分が、好ましくは粉末の形で、直接充填できる。粉末の無害充填によって、小さな開口部を通した充填の間に生じ得るようなせん断力を介して、粉末の結晶構造に影響が生じ得ないことも、確実にされ、そして、そのため、投与しようとする薬剤の生体適合性の影響も予想され得ない。
【0045】
本発明に記載の二チャンバーカルプルは如何なる適用システム、例えば、ペンシステムにおいても使用され得て、ここでこの適用システムは好ましくは遠位シーリングディスク(15)を穿刺するための針、及び遠位端部方向に端部プラグ(10)を動かすための駆動機構を含む。
【0046】
カルプルは、充填の迅速性、そしておそらく、ヘッド側の部分円筒の充填速度の、プランジャー側の部分円筒の充填速度への適合によって、カルプルの製造及び充填の方法を有利にするので、卓越したコスト効果によっても特徴付けられる。
【0047】
好ましくは、二つの部分円筒はクリーンルーム条件下で射出成形され、次いで密封包装されながら滅菌される。
【0048】
部分円筒用の材料としてプラスチックを使用することによって、部品の低価格生産、部分円筒の一つの上でのペンシステムの運転に要求される機能部品の統合(シナジー)、及び粒子が存在しないこと、滅菌、脱パイロジェン、高い寸法安定性及びリサイクル性を確立するための簡単なプロセスが追加的に確保される。
【0049】
本発明は、上述のように二チャンバーカルプルを含むアプリケーターにも関する。
【0050】
本発明は、二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法にも関し、ここで
a)ヘッド側の第一部分円筒(1)を、ヘッド側の端部での液密性及び気密性封止キャップ(5)を用いて閉じ;
b)ヘッド側の第一部分円筒(1)のチャンバーを、好ましくは固体成分(12)で、特に好ましくは、粉末で充填し、そして中間プラグ(6)を用いて閉じ;
c)プランジャー側の第二部分円筒(2)を、端部プラグ(10)を用いて近位端部で閉じ;
d)プランジャー側の第二部分円筒(2)のチャンバーを、液体成分(14)で充填し、そして場合により追加の中間プラグ(17)用いて閉じ;そして
e)二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合し、ここでシーリングエレメント(7)を場合により第一及び第二の部分円筒の間に挿入する。
【0051】
二チャンバーカルプルの成分はそれらの一般的及び好ましい実施態様において上に定義された通りである。
【0052】
あるいは、最初の4つの工程はc)、d)、a)、b)のシーケンスにおいて実施されてもよい。
【0053】
好ましい実施態様において、蓄積された圧力によってプラグ(10)が望まれる端部位置内に移動するように、二つの部分円筒(1)及び(2)が一緒に接合する前に端部プラグ(10)は位置を定められる。端部プラグ(10)は原則として部分円筒(2)の両端部から導入できる;好ましくは、端部プラグ(10)は近位端部を経由して導入される。
【0054】
更に好ましい実施態様において、部分円筒は真空条件下で組立てられる。端部プラグ(10)の移動がこの手段によって実質的に避けられる。
【0055】
当業者は、思い通りに二つの部分円筒を一緒に接合する一連の公知の方法を有している。材料のボンディング(溶接)、非確動的に(接着)又は確動的に(スナップ取付け方式閉蓋具)係合して連結する技術が使用されてもよく、ここでそれらの適切性は、注射器の部分円筒に対して各々で使用される材料に依存する。もし両方の部分円筒がプラスチック製ならば、溶接連結が特に考慮に入ってくる;しかしながら、もし、両方の部分円筒がガラスから成るならば、使用できる連結技術である接着も可能である。更なる改良において、二つの円筒部分は、ガラスから製造されるか、プラスチックから製造されるかに関係なく、シーリングスナップ取付け方式連結を用いて互いに連結されてもよく、又はシーリングエレメント(7)を含んでもよい。
【0056】
本発明の更なる改良及び有利な点が、図において表される例示的実施態様の以下の記述から明らかになる。
【図面の簡単な説明】
【0057】
【図1a】本発明に記載の二チャンバーカルプルの基本構造を分解図として示す。
【図1b】組立てられた状態におけるカルプルの構造を示す。
【図1c】封止キャップ(5)の構造を示す。
【図2a】図2bにおける従来の二チャンバーカルプルと比較して本発明に記載のカルプルを示す。
【図2b】従来の二チャンバーカルプルを示す。
【図3a】端部プラグ(10)及び液体成分(14)を追加した時の部分円筒(2)上で実施される作業を示す。
【図3b】端部プラグ(10)及び液体成分(14)を追加した時の部分円筒(2)上で実施される作業を示す。
【図3c】追加プラグ(17)のはめ込みによって滅菌状態で閉じられている部分円筒(2)を示す。
【図4a】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4b】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4c】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図4d】第一部分円筒(1)の製造及び充填を示し、ここで最初に閉蓋具(5)が近位端部上に置かれ、乾燥した活性な製剤(12)が引続いて充填され、そして中間プラグ(6)がはめ込まれる。
【図5a】液体キャリア媒体及び乾燥した活性な製剤で充填された二つの部分円筒(1)及び(2)が一緒に接合する状態を表す。
【図5b】二チャンバーカルプルが、直ぐ使用できる、組立てられた状態を示す。
【図5c】二チャンバーカルプルが、直ぐ使用できる、組立てられた状態を示す。
【0058】
二チャンバーカルプルの一つの可能な組立て手順を以下に述べる(図3−5)。
1.プラグ(10)を部分円筒(2)内に置く。端部プラグ(10)が部分円筒(2)の両端部から導入できて、ここで好ましい端部は近位端部である(図3a)。
2.端部プラグ(10)がその位置内に導いた時に、部分円筒(2)が液体キャリア媒体(14)で充填される(図3b)。部分円筒(2)の長さは、充填されるキャリア媒体(14)の量によって決定される。場合により、部分円筒(2)は滅菌した状態でプラグ(17)を用いて閉じられてもよい。
3.部分円筒(1)が、ヘッド側の端部上に封止キャップ(5)を置くことによって最初に閉じられる(図4a)。もし、シーリングディスク(15)が使用されるならば、それは引続いて置くことができ、又は封止キャップ(5)がその上に置かれる前に、シーリングディスクが、その上にはめ込まれてもよい。
4.部分円筒(1)が乾燥した活性な製剤(12)で充填する(図4b)。
5.ヘッド側の部分円筒(1)がプラグ(6)を用いて閉じる(図4c;図4dは充填されそして閉じられた部分円筒(1)を示す)。
6.直ぐに使用できる二チャンバーカルプルを完了するために、部分円筒(1)が部分円筒(2)の遠位端部(8)で開口部内に押される(図5a)、つまり部分円筒(2)が第一部分円筒(1)によって閉じる(図5b)。
【符号の説明】
【0059】
(1)ヘッド側の第一部分円筒
(2)プランジャー側の第二部分円筒
(3)バイパス
(4)ヘッド側の第一部分円筒(1)の近位端部、又はヘッド側の第一部分円筒(1)の近位端部での開口部
(5)封止キャップ
(6)プランジャー側の第一部分円筒(1)における中間プラグ
(7)シーリングエレメント
(8)プランジャー側の第二部分円筒(2)の遠位端部、又はプランジャー側の第二部分円筒(2)の遠位端部での開口部
(9)プランジャー側の第二部分円筒(2)の近位端部
(10)端部プラグ
(11)軸方向溝
(12)固体成分
(13)停止部
(14)液体成分
(15)シーリングディスク
(16)クロージャエレメント
(17)プラグ(プランジャー側の第二部分円筒(2)における中間プラグ)
【特許請求の範囲】
【請求項1】
二チャンバーカルプルであって、
a)第一チャンバーを形成する、ヘッド側の第一部分円筒(1)であって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)
を含む第一部分円筒、
b)ヘッド側の、第一部分円筒(1)のヘッド側の端部での液密性及び気密性の閉蓋具(5)、
c)第二チャンバーに配置される二チャンバーカルプルの第二部分を形成する、ヘッド側の第二部分円筒(2)であって、
遠位端部(8)での開口部、
プランジャー側の端部で端部プラグ(10)を受けるための開口部(9)、及び
第二部分円筒のプランジャー側の端部の開口部における端部プラグ(10)
及び、場合により、遠位端部での第二の中間プラグ(17)
を含む第二部分円筒、
d)場合により、第一部分円筒及び第二部分円筒の間のシーリングエレメント(7)
によって特徴付けられる二チャンバーカルプル。
【請求項2】
ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)又はプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)の何れかが、受けている部分円筒に軸方向溝(11)を含む、請求項1記載の二チャンバーカルプル。
【請求項3】
部分円筒(1)及び(2)が、締め付け閉蓋具又は差込み式の閉蓋具を用いて互いに連結される、請求項2記載の二チャンバーカルプル。
【請求項4】
プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)が停止部(13)を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項5】
カルプルが、受けている部分円筒の軸方向溝(11)、プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)、及びプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)でのプラグを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項6】
バイパスが、内壁に沿って走る窪みとして形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項7】
部分円筒(1)及び(2)が、互いに独立してガラス、プラスチック又は金属で形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項8】
部分円筒(1)及び(2)が、確動的に及び/又は非確動的に互いに連結される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項9】
投与しようとする薬剤が、糖尿病又は糖尿病の合併症の治療のためのペプチドである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項10】
ペプチドが、エクセンジン−4(1−39)又は
H−(Lys)4−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)5−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36 Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39)
H−(Lys)6−デス Pro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスAsp28 Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デス Pro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デス Pro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デス Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,
Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36 Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスMet(O)14Asp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]
エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Lys6−デスPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;又は
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39)
ここで、−Lys6−NH2基はエクセンジン−4誘導体のC−末端と連結している
を含むグループのペプチド、
又は薬学的に許容できる塩又はそれらの溶媒和物である、請求項9記載の二チャンバーカルプル。
【請求項11】
請求項1記載の二チャンバーカルプルのヘッドであって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、
投与針で穿刺するための遠位端部での液密封止キャップ(5)、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)、
を含む、二チャンバーカルプルのヘッド。
【請求項12】
請求項1記載の二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法であって、ここで
a)ヘッド側の第一部分円筒(1)を、ヘッド側の端部での液密性及び気密性封止キャップ(5)を用いて閉じ;
b)ヘッド側の第一部分円筒(1)のチャンバーを、好ましくは固体成分(12)で、特に好ましくは、粉末で充填し、そして中間プラグ(6)を用いて閉じ;
c)プランジャー側の第二部分円筒(2)を、端部プラグ(10)を用いて近位端部で閉じ;
d)プランジャー側の第二部分円筒(2)のチャンバーを、液体成分(14)で充填し、そして場合により追加の中間プラグ(17)用いて閉じ;そして
e)二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合し、ここでシーリングエレメント(7)を場合により第一及び第二の部分円筒の間に挿入する;
二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法。
【請求項13】
二つの部分円筒(1)及び(2)を一緒に接合する前に蓄積された圧力によって端部プラグ(10)を所望の端部位置内に移動させる方法で、端部プラグ(10)を位置決めする、請求項10記載の方法。
【請求項14】
部分円筒(1)及び(2)を真空条件下で組立てる、請求項10記載の方法。
【請求項15】
請求項2〜10のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプルを含むアプリケーター。
【請求項1】
二チャンバーカルプルであって、
a)第一チャンバーを形成する、ヘッド側の第一部分円筒(1)であって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)
を含む第一部分円筒、
b)ヘッド側の、第一部分円筒(1)のヘッド側の端部での液密性及び気密性の閉蓋具(5)、
c)第二チャンバーに配置される二チャンバーカルプルの第二部分を形成する、ヘッド側の第二部分円筒(2)であって、
遠位端部(8)での開口部、
プランジャー側の端部で端部プラグ(10)を受けるための開口部(9)、及び
第二部分円筒のプランジャー側の端部の開口部における端部プラグ(10)
及び、場合により、遠位端部での第二の中間プラグ(17)
を含む第二部分円筒、
d)場合により、第一部分円筒及び第二部分円筒の間のシーリングエレメント(7)
によって特徴付けられる二チャンバーカルプル。
【請求項2】
ヘッド側の第一部分円筒の近位端部(4)又はプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)の何れかが、受けている部分円筒に軸方向溝(11)を含む、請求項1記載の二チャンバーカルプル。
【請求項3】
部分円筒(1)及び(2)が、締め付け閉蓋具又は差込み式の閉蓋具を用いて互いに連結される、請求項2記載の二チャンバーカルプル。
【請求項4】
プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)が停止部(13)を有する、請求項1〜3のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項5】
カルプルが、受けている部分円筒の軸方向溝(11)、プランジャー側の第二部分円筒の近位端部(9)での停止部(13)、及びプランジャー側の第二部分円筒の遠位端部(8)でのプラグを有する、請求項1〜4のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項6】
バイパスが、内壁に沿って走る窪みとして形成される、請求項1〜5のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項7】
部分円筒(1)及び(2)が、互いに独立してガラス、プラスチック又は金属で形成される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項8】
部分円筒(1)及び(2)が、確動的に及び/又は非確動的に互いに連結される、請求項1〜7のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項9】
投与しようとする薬剤が、糖尿病又は糖尿病の合併症の治療のためのペプチドである、請求項1〜8のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプル。
【請求項10】
ペプチドが、エクセンジン−4(1−39)又は
H−(Lys)4−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)5−デスPro36,−デスPro37エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36 Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39)
H−(Lys)6−デス Pro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスAsp28 Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デス Pro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デス Pro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デス Pro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,
Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36 Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
デスMet(O)14Asp28Pro36,Pro37,Pro38エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]
エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Lys6−デスPro36[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−Lys6−NH2,
H−デスAsp28Pro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−NH2,
デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2,
H−(Lys)6−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(S1−39)−(Lys)6−NH2,
H−Asn−(Glu)5−デスPro36,Pro37,Pro38[Met(O)14,Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39)−(Lys)6−NH2;又は
デスPro36[Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,Asp28]エクセンジン−4(1−39),
デスPro36[Met(O)14Trp(O2)25,IsoAsp28]エクセンジン−4(1−39)
ここで、−Lys6−NH2基はエクセンジン−4誘導体のC−末端と連結している
を含むグループのペプチド、
又は薬学的に許容できる塩又はそれらの溶媒和物である、請求項9記載の二チャンバーカルプル。
【請求項11】
請求項1記載の二チャンバーカルプルのヘッドであって、
バイパス(3)、
近位端部(4)で中間プラグ(6)を受けるための開口部、
投与針で穿刺するための遠位端部での液密封止キャップ(5)、及び
近位端部の開口部における中間プラグ(6)、
を含む、二チャンバーカルプルのヘッド。
【請求項12】
請求項1記載の二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法であって、ここで
a)ヘッド側の第一部分円筒(1)を、ヘッド側の端部での液密性及び気密性封止キャップ(5)を用いて閉じ;
b)ヘッド側の第一部分円筒(1)のチャンバーを、好ましくは固体成分(12)で、特に好ましくは、粉末で充填し、そして中間プラグ(6)を用いて閉じ;
c)プランジャー側の第二部分円筒(2)を、端部プラグ(10)を用いて近位端部で閉じ;
d)プランジャー側の第二部分円筒(2)のチャンバーを、液体成分(14)で充填し、そして場合により追加の中間プラグ(17)用いて閉じ;そして
e)二つの部分円筒(1)及び(2)が互いに接合し、ここでシーリングエレメント(7)を場合により第一及び第二の部分円筒の間に挿入する;
二チャンバーカルプルを製造し、そして充填する方法。
【請求項13】
二つの部分円筒(1)及び(2)を一緒に接合する前に蓄積された圧力によって端部プラグ(10)を所望の端部位置内に移動させる方法で、端部プラグ(10)を位置決めする、請求項10記載の方法。
【請求項14】
部分円筒(1)及び(2)を真空条件下で組立てる、請求項10記載の方法。
【請求項15】
請求項2〜10のいずれか一項に記載の二チャンバーカルプルを含むアプリケーター。
【図1a】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【図1b】
【図1c】
【図2a】
【図2b】
【図3a】
【図3b】
【図3c】
【図4a】
【図4b】
【図4c】
【図4d】
【図5a】
【図5b】
【図5c】
【公表番号】特表2010−528792(P2010−528792A)
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−511523(P2010−511523)
【出願日】平成20年5月31日(2008.5.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004356
【国際公開番号】WO2008/151737
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】
【公表日】平成22年8月26日(2010.8.26)
【国際特許分類】
【出願日】平成20年5月31日(2008.5.31)
【国際出願番号】PCT/EP2008/004356
【国際公開番号】WO2008/151737
【国際公開日】平成20年12月18日(2008.12.18)
【出願人】(397056695)サノフィ−アベンティス・ドイチュラント・ゲゼルシャフト・ミット・ベシュレンクテル・ハフツング (456)
【Fターム(参考)】
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