説明

二重チョッパ回路の保護回路

【課題】二台並列に動作するチョッパ回路の合成電流に基づいてチョッパ回路の一台の停止を検出して他方の回路を故障から保護することにより、回路の小型化に有利なチョッパ回路の保護回路を提供する。
【解決手段】チョッパ回路101、102が、それぞれ位相が異なる三角波に基づいて生成されたゲート信号g1、g2にしたがって動作することにより、チョッパ回路101、102の合成電流のリプル周波数が三角波の2倍の周波数を有し、合成電流を検出する電流検出器110、検出された合成電流に含まれるリプル電流の1/2の周波数成分、すなわち三角波の周波数を中心として所定の範囲の周波数分を通過させるバンドパスフィルタ104を有し、このバンドパスフィルタ104にて検出したリプル電流の周波数成分が、予め設定されている閾値を越えた場合に、チョッパ回路101、102を停止させる制御回路109によって保護回路を構成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、並列に運転されるニ台のチョッパ回路のうち、片方のチョッパ回路に故障が生じた場合に他方のチョッパ回路を保護するチョッパ回路の保護回路に関する。
【背景技術】
【0002】
チョッパ回路は、出力回路を開閉し、開状態、閉状態の時間比を変化させることによって出力電圧の平均値を調整する回路である。チョッパ回路を二台並列に動作させる場合、一台のチョッパ回路が故障停止したことが検出されないと、他のチョッパ回路だけが動作してしまう。
例えば2台並列に動作するチョッパ回路は、通常、負荷電流を50%ずつ負担して動作している。このため、一方のチョッパ回路が故障した場合には、故障していないチョッパ回路に通常の2倍の負荷がかかって過負荷状態になり、これによって故障が発生する可能性が生じる。健全側のチョッパ回路の二次的な故障を防ぐには、チョッパ回路の1台あたりの容量を2倍にすることが考えられる。しかし、容量の大型化は、回路の小型化に不利であるため、最適な方法であるとはいえない。
【0003】
チョッパ回路の故障を防ぐため、チョッパ回路の保護回路が提案されている。このような保護回路の従来例としては、例えば、図6に示した構成が挙げられる。図示した保護回路は、IGBT(Insulated Gate Bipolar Transistor)11、還流ダイオード21、直流リアクトル31によって構成されるチョッパ回路1、IGBT12、還流ダイオード22、直流リアクトル32によって構成されるチョッパ回路2の二重チョッパ回路を保護する回路である。チョッパ回路1には電流検出器51を設け、チョッパ回路2には電流検出器52を設け、2台のチョッパ回路に流れる電流をそれぞれ個別に検出している。
【0004】
また、ローパスフィルタ81、比較器91、設定器93が過電流検出回路3を構成し、ローパスフィルタ82、比較器92、設定器94が過電流検出回路4を構成している。過電流検出回路3、4は、それぞれ個別に検出した電流を入力し、過電流を検出する。そして、過電流が検出された場合、OR回路20から停止信号が出力される。制御回路109は、停止信号を入力してチョッパ回路1、2の動作を停止させる。
【0005】
この構成においては、チョッパ回路101、102に例えばそれぞれ50%ずつ負荷がかかっている状態の電流を基準に比較器91、92の閾値を設定しておく。このようにすれば、いずれか一台のチョッパ回路が停止した場合、チョッパ回路1、2が個別に過負荷状態を検出して停止することができるので、健全側のチョッパ回路の二次的な故障を防ぐことができる。
チョッパ装置の保護回路に関しては、以下の技術が開示されている。
【特許文献1】特開2006−271069号公報
【特許文献2】特開平11−289755号公報
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
上記の従来技術の特許文献1は、それぞれのチョッパ回路に電流検出器を設け、個々にチョッパ回路に流れる電流を検出して保護するものであり、特許文献2の保護回路は絶縁変換器を用いて行うものである。このため、二台並列動作するチョッパ回路の場合、検出器の数も二倍になり回路の大型化、部品点数の増加を招くことになる。
本発明は、上記した点に鑑みてなされたものであり、二台並列で動作するチョッパ回路の合成電流に基づいてチョッパ回路の異常を検出することで、健全側のチョッパ回路を二次的な故障から保護するために、回路の小型化に有利なチョッパ回路の保護回路を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
以上の課題を解決するため、本発明の請求項1に記載のチョッパ回路の保護回路は、2つのチョッパ回路を含む二重チョッパ回路の保護回路であって、前記2つのチョッパ回路は、互いに位相が180度異なる三角波に基づいて生成されたスイッチング信号にしたがってスイッチング動作し、前記2つのチョッパ回路の出力電流を合成した合成電流は、前記三角波の周波数の2倍のリプル周波数を有し、前記2つのチョッパ回路に共通の配線に流れる合成電流を検出する電流検出手段と、前記電流検出手段によって検出された合成電流のうち、前記三角波の周波数を中心にした所定の範囲のリプル電流を通過させるバンドパスフィルタと、前記バンドパスフィルタによって通過したリプル電流の三角波周波数成分の大きさが所定の値以上になった場合、前記二重チョッパ回路の動作を停止させるチョッパ回路停止手段と、を備えることを特徴とする。
【0008】
また、請求項2に記載のチョッパ回路の保護回路は、請求項1に記載の発明において、前記電流検出手段によって検出された電流が一台のチョッパ回路で許容可能な電流値以下である場合、健全側1台のチョッパ回路が継続動作し、前記許容可能な電流値を超えた場合、前記チョッパ回路停止手段は、前記二重チョッパ回路の動作を停止させることを特徴とする。
【発明の効果】
【0009】
請求項1に記載の発明は、2つのチョッパ回路の出力電流を合成した合成電流のリプル電流の周波数と大きさの変化から、一つの電流検出器で一台のチョッパ回路が停止したことが検出できる。このため、回路の小型化、部品点数の低減に有利な構成とすることができる。また、二重チョッパ回路の一方の停止から速やかに健全側のチョッパ回路の動作を停止することで、健全側のチョッパ回路の二次的な故障を防ぐことができる。
請求項2に記載の発明は、二台の内一台のチョッパ回路が停止しても、チョッパ回路一台分の負荷に対しては継続して給電が可能であり、そのために合成電流の大きさが一台のチョッパ回路で許容可能な電流値以下である場合、健全側の一台のチョッパ回路で運転を継続することにより、装置全体を停止させることなく縮退運転が可能となる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0010】
以下、図を参照して本発明に係るチョッパ回路の保護回路を説明する。
(回路構成)
図1は、実施形態1の二重チョッパ回路の保護回路を説明するための図である。図示した構成は、チョッパ回路101、102と、チョッパ回路101、102を保護する保護回路100とを示している。チョッパ回路101、102は、並列に動作する二重チョッパ回路を構成している。また、チョッパ回路101は、IGBT111、還流ダイオード112、直流リアクトル113から構成される。チョッパ回路102は、IGBT121、還流ダイオード122、直流リアクトル123から構成される。
【0011】
そして、二重チョッパ回路は、2つのチョッパ回路101、102の入力端子を直流電源114に接続し、2つのチョッパ回路の出力端子間に平滑コンデンサ103を接続し、2つのチョッパ回路101、102に共通の配線部115を還流ダイオード112、122のアノード側に接続して構成されている。
また、チョッパ回路101、102のスイッチング信号であるゲート信号g1、g2は、互いに180度異なる位相を有している。なお、ゲート信号g1、ゲート信号g2については後述するものとする。
一方、保護回路100は、チョッパ回路101、チョッパ回路102に共用される配線部115に流れるチョッパ回路101とチョッパ回路102の出力電流が合成した電流(合成電流)を電流検出器110にて検出する。
【0012】
また、保護回路100は、バンドパスフィルタ(Band-Pass Filter)104、整流器105、ローパスフィルタ(Low-Pass Filter)106、比較器107、制御回路109を備えている。バンドパスフィルタ104は、検出した合成電流に含まれる様々な周波数を持った成分のうち、所定の範囲の周波数を持つ電流だけを通過させる構成であって、実施形態1では、ゲート信号g1、g2を生成するのに使用された三角波の周波数を中心にしている。整流器105はバンドパスフィルタ104によって検出した合成電流のリプル周波数成分を整流し、整流したリプル周波数成分の高周波成分をローパスフィルタ106で除去することで直流量に変換し比較器107の片方へ入力する。
【0013】
比較器107は、ローパスフィルタ106から出力された合成電流の特定のリプル周波数成分と設定器108によって設定された閾値となる値とを比較する。閾値は、チョッパ回路101、102の一方が正常に動作していない場合に流れる合成電流のリプル周波数成分の大きさに基づいて決定される。比較器107は、合成電流のリプル周波数成分が閾値よりも大きくなった場合にチョッパ回路の片方が異常であると判断し、停止信号を出力する。
制御回路109は、平滑コンデンサ103の両端の電圧(以降電圧値Vと記す)を検出して、出力電圧の目標値である電圧指令値に一致するようフィードバック制御を行っており、保護回路の出力である停止信号が入力されると、ゲート信号g1、g2をオフしてチョッパ回路101、102の動作を停止させる。
【0014】
図2は、図1に示した制御回路109の詳細を説明するための図である。制御回路109は、調整器203を備えている。調整器203は、検出された電圧値Vを一定の電圧に制御するAVR制御を行う回路である。このため、調整器203には、目標値である電圧値V0と検出値である電圧値Vとを入力する。そして、電圧値V0と電圧値Vとの差分をとり、この差分に基づくAVR出力信号S1を出力する。
【0015】
AVR出力信号S1は、比較器205、206に入力される。また、比較器205、206には、キャリア信号c1、c2が入力される。比較器205は、キャリア信号c1とAVR出力信号S1を比較し、AVR出力信号S1がキャリア信号c1以上になったとき「H」になる信号S2を出力する。また、比較器206は、キャリア信号c2とAVR出力信号S1を比較し、AVR出力信号S1がキャリア信号以上になったとき「H」になる信号S3を出力する。
比較器205、206から出力された信号S2、S3は、論理ゲート回路207、208に入力される。論理ゲート回路207は、停止信号と信号S2を入力してゲート信号g1を出力するAND回路である。また、論理ゲート回路208は、停止信号と信号S3を入力してゲート信号g2を出力するAND回路である。
【0016】
(回路動作)
図3(a)〜(d)は、以上説明したキャリア信号c1、キャリア信号c2、AVR出力信号S1、ゲート信号g1、ゲート信号g2の関係を説明するための図である。図中に示した各信号の縦軸は信号の出力値を示し、横軸は時間tを示している。図示したように、キャリア信号c1、c2はいずれも三角波であって、位相が互いに180度相違している。図中に示したAVR出力信号S1は一定の値を有する信号であり、ゲート信号g1、g2は、矩形の波形を有するパルス信号である。
【0017】
比較器205では、図3(a)に示したように、キャリア信号c1とAVR出力信号S1とが比較される。そして、比較器205の出力は、キャリア信号c1よりもAVR出力信号が大きいタイミングにだけHighレベル(「H」)になり、他のタイミングではLowレベル(「L」)になる。つまり、比較器205は、図2に示した信号S2を論理ゲート回路207に出力する。また、論理ゲート回路207の反転入力端子には、停止信号が入力されている。したがって、論理ゲート回路207からは、停止信号が出力されていない(停止信号が「L」である)タイミングで図3(c)に示したゲート信号g1が出力される。
【0018】
また、比較器206では、図3(b)に示したように、キャリア信号c2とAVR出力信号S1とが比較される。そして、比較器206の出力は、キャリア信号c2よりもAVR出力信号が大きいタイミングにだけ「H」になり、他のタイミングでは「L」になる。つまり、比較器206は、図2に示した信号S3を論理ゲート回路208に出力する。また、論理ゲート回路208の反転入力端子には、停止信号が入力されている。したがって論理ゲート回路208からは、停止信号が出力されていない(停止信号が「L」である)タイミングで、図3(d)に示したゲート信号g2が出力される。
【0019】
スイッチング信号であるゲート信号g1、g2は、互いに180度位相が異なるキャリア信号c1、c2に基づいて生成されるので、互いに180度異なる位相を有している。チョッパ回路101、102のIGBT111、121のゲート端子には、それぞれゲート信号g1、g2が入力される。そして、IGBT111、121は、ゲート信号g1、g2のパルスにしたがってオン、オフするから、チョッパ回路101、102が互いに180度異なるタイミングで並列に動作することになる。
【0020】
このような構成において、停止信号が出力された(停止信号が「H」である)場合、論理ゲート回路207、208の反転入力端子が「H」になるので、ゲート信号g1、g2の出力が停止する。ゲート信号g1、g2の停止により、チョッパ回路101、102が停止する。したがって、実施形態1のチョッパ回路の保護回路は、停止信号の出力によってチョッパ回路101、102を速やかに停止させることが可能になる。
【0021】
(停止信号)
図4(a)、(b)は、停止信号の生成について説明するための図であって、縦軸に電流レベルIを、横軸に時間tを示している。また、図中に示した電流aはチョッパ回路101の出力電流であり、電流bはチョッパ回路102の出力電流である。電流cは、電流aと電流bとを合成した合成電流を示している。図4(a)はチョッパ回路101、102が正常に動作している状態の電流a〜cを示している。図4(b)はチョッパ回路102が動作していない状態の電流a〜cを示している。
【0022】
前述したように、チョッパ回路101、102のIGBT111、121は、ゲート信号g1、g2にしたがってオン、オフし、電流を出力する。このため、電流a、電流bの周波数は、ゲート信号g1、g2の生成に使用されたキャリア信号c1、c2の周波数と略等しくなる。
また、チョッパ回路101、102は、図3に示したように、位相が180度異なるゲート信号g1、g2にしたがって並列にスイッチング動作している。このため、チョッパ回路101、102が正常に動作している場合、図4(a)のように、合成電流である電流cのリプル周波数(直流電流の脈動成分の周波数)は、電流a、bの周波数の2倍になる。一方、チョッパ回路101、102のいずれかが動作していない場合(例えばチョッパ回路102とする)、図4(b)のように、電流cのリプル周波数は、電流aと等しくなる。
【0023】
電流cは、バンドパスフィルタ104、整流器105、ローパスフィルタ106を介して比較器107に入力される。ここで、比較器107は、前記したように、キャリア信号c1、キャリア信号c2の周波数を中心にした所定の範囲の周波数を通過するように構成されている。このため、チョッパ回路101、102が正常に動作しているとき、バンドパスフィルタ104を通過する信号は相対的に小さく、チョッパ回路101、102の一方が停止した場合に大きくなる。
【0024】
比較器107は、バンドパスフィルタ104を通過した信号を整流器105、ローパスフィルタ106を介して入力する。そして、設定器108に予め設定されている閾値と比較し、入力された信号が閾値よりも大きい場合に停止信号を出力する。なお、設定器108には、チョッパ回路101、102のいずれか一方が動作していない場合、それを検出できる大きさが閾値として設定されている。
【0025】
以上述べた実施形態1は、2つのチョッパ回路の出力電流を合成した合成電流のリプル電流の周波数成分を検出することにより、1つの電流検出器によって二台のチョッパ回路の内一台が故障停止したことを検出できる。すなわち、検出された合成電流をバンドパスフィルタによって、三角波の周波数を中心にした所定の範囲の周波数を有する電流を通過させ、通過したリプル電流の周波数成分の大きさが所定の値以上になったことにより、2つのチョッパ回路のうち1つが動作していないことが判定できる。このように1つの電流検出器によって保護回路を構成することができるため、小型化、部品点数の低減に有利となる。また、この検出後、二重チョッパ回路の動作を停止させることにより、二重チョッパ回路の一方の停止から速やかに二重回路の動作を停止させ、健全側の二次的な故障を防ぐことができる。
【0026】
(実施形態2)
図5は、本発明の実施形態2を説明するための図である。図示した構成のうち、実施形態1の図1で説明した構成と同様の構成については同様の符号を付し、説明を一部略すものとする。
実施形態2のチョッパ回路の保護回路は、電流検出器110によって検出された電流が一台のチョッパ回路で許容可能な電流値以下の場合、健全側1台のチョッパ回路が継続動作し、検出された電流が許容可能な電流値を超えた場合、二重チョッパ回路の動作を停止させるものである。
【0027】
すなわち、実施形態2のチョッパ回路の保護回路は、二台あるチョッパ回路の内一台が停止したことを検出しても、健全側のチョッパ回路の許容値以下であるならば、継続動作させる。このため、ローパスフィルタ84、比較器96、設定器98にて構成する過電流検出回路40は、装置全体の過電流を例えば150%を設定値として設定し、これとは別に、ローパスフィルタ83、比較器95、設定器97にて構成する過電流検出回路30を設ける。過電流検出回路30では、合成電流の例えば75%を一台分の許容値とし、過電流検出回路30で合成電流の大きさが一台分の許容値を超えたか否かを判定する。許容値以下の場合、リプル電流の周波数成分による検出をAND回路209にてマスクし、それ以上の場合、有効とする。AND回路209と過電流検出回路40の出力をOR回路210に入力し、OR回路210の出力を制御回路109の停止信号として入力する。これによって装置全体を停止させず、二台のチョッパ回路の冗長性を利用して縮退運転が可能となる。
また、一台のチョッパ回路が停止したことを表示器116に出力するようにすれば、保守に役立てることができる。
【図面の簡単な説明】
【0028】
【図1】本発明の実施形態1のチョッパ回路の保護回路を説明するための図である。
【図2】図1に示した制御回路の構成を説明するための図である。
【図3】図2に示したキャリア信号c1、キャリア信号c2、AVR出力信号S1、ゲート信号g1、ゲート信号g2の関係を説明するための図である。
【図4】(a)は図1に示したチョッパ回路が正常に動作している状態の電流を示す図であって、(b)はチョッパ回路の一方が動作していない状態の電流を示す図である。
【図5】本発明の実施形態2のチョッパ回路の保護回路を説明するための図である。
【図6】従来のチョッパ回路の保護回路を例示するための図である。
【符号の説明】
【0029】
100 保護回路
101,102 チョッパ回路
103 平滑コンデンサ
105 整流器
107 比較器
108 設定器
109 制御回路
110 電流検出器
112,122 還流ダイオード
113,123 直流リアクトル
115 配線部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
2つのチョッパ回路を含む二重チョッパ回路の保護回路であって、
前記2つのチョッパ回路は、互いに位相が180度異なる三角波に基づいて生成されたスイッチング信号にしたがってスイッチング動作し、前記2つのチョッパ回路の出力電流を合成した合成電流は、前記三角波の周波数の2倍のリプル周波数を有し、
前記2つのチョッパ回路に共通の配線に流れる合成電流を検出する電流検出手段と、
前記電流検出手段によって検出された合成電流のうち、前記三角波の周波数を中心にした所定の範囲の電流を通過させるバンドパスフィルタと、
前記バンドパスフィルタによって通過した電流の大きさが所定の値以上になった場合、前記二重チョッパ回路の動作を停止させるチョッパ回路停止手段と、
を備えることを特徴とする二重チョッパ回路の保護回路。
【請求項2】
前記電流検出手段によって検出された電流が一台のチョッパ回路で許容可能な電流値以下である場合、健全側1台のチョッパ回路が継続動作し、前記許容可能な電流値を超えた場合、前記チョッパ回路停止手段は、前記二重チョッパ回路の動作を停止させることを特徴とする請求項1に記載の二重チョッパ回路の保護回路。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2009−232545(P2009−232545A)
【公開日】平成21年10月8日(2009.10.8)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2008−73577(P2008−73577)
【出願日】平成20年3月21日(2008.3.21)
【出願人】(591083244)富士電機システムズ株式会社 (1,717)
【Fターム(参考)】