説明

二重管削孔装置及び小口径二重管削孔装置を用いたアンカー材設置方法

【課題】インナービット側に形成される打撃力伝達用の拡径部の限られた外形寸法の中で、打撃力の的確かつ安定的な伝達が可能で、よりスムーズな繰り粉等の排出が可能な、とりわけ小口径用として有効な繰り粉等の排出機能を備えた二重管削孔技術を提供し、延いては自然斜面安定化工法等の作業性の向上に資する。
【解決手段】アウタービット6を外管2に対して進退可能に構成するとともに、インナービット5に付与される打撃力をアウタービット6に伝達するため、アウタービット6側に係合可能な係止部を備えた拡径部10をインナービット5側に形成し、その拡径部10にインナービット5の外周部に形成された排出路14に連通する横幅が下流側へ向けて徐々に広がった末広がり状の排出溝13を形成し、かつ排出溝13の底面を下流側へ向けて徐々に拡径して下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、インナービットの外周部に配設されるアウタービットを外管に対して進退のみ可能に構成し、インナービットに付与される打撃力をアウタービットに伝達しながら回転させることにより掘削を行う回転打撃式の二重管削孔技術に関し、自然状態をなるべくそのまま残して斜面の安定化を図る自然斜面安定化工法に好適な二重管削孔技術に関する。
【背景技術】
【0002】
この種の打撃力をアウタービットに伝達しながら回転させて掘削を行う回転打撃式の二重管削孔装置に関しては、削孔径が120mm程度以上の比較的大きな口径用のものが種々の用途に使用されている。従来の回転打撃式の二重管削孔装置における打撃力の付与の仕方は、トップハンマ方式とダウンザホールハンマ方式に大別される。後者のダウンザホールハンマ方式は、先端の削孔用ビットを直接的に打撃するため掘削性能が高く、大深度削孔にも適用できる利点がある。その反面、ハンマ機構が外管内のインナービット近傍に配設されることから、特に小口径化には各部の寸法に関する困難な制約が伴った。このダウンザホールハンマ方式を採用する回転打撃式二重管削孔装置の従来例としては、アウタービットを外管の先端外周部に進退可能に設置し、そのアウタービットの内面に形成した内径段部に対してインナービットの外周面に形成した段部を係合させることにより、インナービットに付与される打撃力をアウタービット側に伝達する構造のものが知られている(特許文献1)。
【特許文献1】特許第2680433号公報
【0003】
ロックボルト等を使用する斜面安定化施工などにおいて一般的に使用されている削孔径が90mm程度以下の小口径用の場合になると、アウタービットの外径寸法をその口径内に納めなければならないという制約が製造技術上の問題となった。すなわち、インナービットからアウタービットへ伝達する打撃力は相当大きいため、一方でこの打撃力を的確かつある程度長期間安定して伝達するためには、前記アウタービット側の内径段部とインナービット側の段部との係合部の当接面積を大きくとる必要があるとともに、他方で繰り粉の排出に十分な通路断面積を確保しなければならないという要請があることから、それらを満足する実用に耐え得る小口径二重管削孔装置を実現することは容易ではなく、その実現が遅れているのが実情である。
【0004】
ところで、近時需要が増えつつある、自然斜面上に比較的短い3〜5m程度の長さのロックボルト等からなるアンカー材を多数打設して、そのアンカー材の補強効果や、支圧板による地盤の押え込み効果、アンカー材の頭部間を連結するワイヤーロープ等の連結材による引留め効果などにより自然の状態をなるべくそのまま残して斜面の安定化を図る自然斜面安定化工法は、樹木等の自然環境が維持される点で優れているが、自然状態に合わせて安定化作業を進めなければならない分、作業面で制約を受けざるを得ない。樹木の存在する場所では、削孔装置を設置するための足場空間を十分に確保できない場合があり、小型の削孔装置でないと対応できない場合がある。なお、法面においても足場空間が制限される場合があり、上記のような小口径二重管削孔装置に対する要望が大きい。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
本発明は、以上のような従来の技術的状況に鑑みて研究開発したもので、インナービット側に形成される打撃力伝達用の拡径部の限られた外形寸法の中で、インナービットからアウタービットへの打撃力の伝達に必要な係合部の当接面積を確保しながら、よりスムーズな繰り粉等の排出が可能な、とりわけ小口径用として有効な繰り粉等の排出機能を備えた二重管削孔技術を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0006】
本発明では、前記課題を解決するため、インナービットの外周部に配設されるアウタービットを外管に対して進退可能に構成するとともに、前記インナービットに付与される打撃力を前記アウタービットに伝達するように構成した二重管削孔装置において、前記アウタービット側に係合して打撃力を伝達する係止部を備えた拡径部を前記インナービット側に形成するとともに、その拡径部にインナービットの外周部に形成された排出路に連通する横幅が下流側へ向けて徐々に広がった末広がり状の排出溝を形成し、かつ該排出溝の底面を下流側へ向けて徐々に拡径して下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成するという技術手段を採用した。さらに、前記インナービットの拡径部に形成される末広がり状の排出溝を、該排出溝により形成される流路断面積が軸線方向に対してほぼ一定になるように形成すれば、流路断面積を不必要に大きくとることなく、繰り粉等の効率的な排出が可能である。また、以上の技術手段を採用した小口径用の二重管削孔装置を用い、自然斜面に存在する樹木をなるべく損わないように設置した小型の作業足場上に据付けてロックボルト等のアンカー材の設置位置での掘削を行い、しかる後インナーロッドと共にインナービットを削孔から引抜き、さらに前記アンカー材を削孔内に挿入するとともに、そのアンカー材の削孔内への挿入と前後してグラウト材を外管内に注入した上、前記外管と共にアウタービットを削孔から引抜くというアンカー材の設置技術を採用した。
【発明の効果】
【0007】
本発明によれば、アウタービット側に係合して打撃力を伝達する係止部を備えたインナービット側の拡径部に形成する繰り粉等の排出路として、その下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成された末広がり状の排出溝を採用したので、打撃力をアウタービットに伝達するインナービットの拡径部において、アウタービットに当接する打撃部の面積を十分に確保することができる。このため、インナービットの打撃力がアウタービットに対して局部的に作用することがなくなり、両部材の損傷を防ぐ上で有効である。これによりインナービット側の拡径部という限られた寸法の中で、打撃力の伝達に必要な係合部の当接面積すなわち打撃面積を十分確保しながら、繰り粉等のスムーズな排出が可能となる。とりわけ、アウタービットやインナービットの外径寸法が制約される小口径用の二重管削孔装置において、打撃力の的確で安定的な伝達及び繰り粉等のスムーズな排出に資するところがきわめて大きい。さらに、排出溝により形成される流路断面積が軸線方向に対してほぼ一定になるようにすれば、流路断面積を不必要に大きくとることなく、繰り粉等の効率的な排出が可能である。また、対象の削孔が小口径の場合にも、打撃力の的確で安定的な伝達及び繰り粉等のスムーズで効率的な排出が可能なことから、前記自然斜面安定化工法に適用して、前記手順によってロックボルト等のアンカー材を設置するようにすれば、その作業負担が軽減されるとともに作業効率が向上し、同自然斜面安定化工法の普及発展に資するところが大きい。
【発明を実施するための最良の形態】
【0008】
本発明は、インナービットの外周部に、外管(先端部に接続されるアウタービット設置用の外管を含む)に対して進退可能な状態にアウタービットを配設し、インナービットに付与される打撃力をアウタービット側に伝達しながら掘削する回転打撃式の二重管削孔装置に広く適用することができる。すなわち、インナービットに付与される打撃力をアウタービット側に伝達して、それらのインナービットとアウタービットに対して打撃力を作用させながら回転させることにより掘削を行う二重管削孔装置であれば、具体的なビットの形態や、各ビットに対する回転力の付与の仕方などに制約されることなく、広く適用することが可能である。また、インナービット側の拡径部に形成された係止部を介してアウタービット側に打撃力を伝達する関係から、アウタービットが外管の内側に進退可能に設置される形態に適しているが、その進退機構の具体的構成に関しては制約されるものはない。本発明によれば、インナービットの外径寸法が限られる中でも繰り粉等の効率的な排出が可能なことから、とりわけ小口径用の二重管削孔装置に有効であるが、中大径用の二重管削孔装置にも適用は可能である。また、小口径二重管削孔装置は、前記自然斜面安定化工法に好適であるが、他の法面安定化施工にも適用可能である。
【実施例】
【0009】
図1は本発明の一実施例の要部を示した片側断面図であり、図2はその部分拡大図である。図示のように、本実施例に係る二重管削孔装置1は、中空円筒状の外管2の内部にインナーロッドの先端部に設置されるシリンダ3とハンマ作動部4を主要構成部材とするダウンザホールハンマからなる打撃機構を配設してなり、この打撃機構にて発生した打撃力をインナービット5に付与するとともに、そのインナービット5に付与された打撃力を外管2の先端部に進退可能に設置されたアウタービット6に伝達するように構成している。また、外管2とインナロッドの先端部に設置されたシリンダ3には、図示しない回転駆動機構により個別的あるいは連動して回転力が付与されるように構成されており、インナービット5及びアウタービット6にそれらの回転力と打撃力とを付与しながら掘削が行われることになる。
【0010】
図3はインナービット軸体を示した片側断面図であり、図4は右側面図、図5は図3の状態から90度回転した状態を示した片側断面図でる。図示のように、本実施例では、インナービット軸体7の形態を採用し、複数個のチップ8を有する前記インナービット5の部分と軸部9とを一体形成してなる。そして、軸部9の中間部には鍔部や段部などの適宜形状からなる係止部を備えた拡径部10を形成し、この拡径部10の係止部とアウタービット6の後端部とを軸線方向に対してほぼ直交する当接面同士で係合させることにより、ハンマ作動部4による同軸方向の打撃力をアウタービット6に対してそのまま高効率で伝達し得るように構成している。また、軸部9の外周部には複数条の縦溝11を形成し、これらの縦溝11を図1に示したようにシリンダ3の先端部に設けた摺動支持部12の内面に形成した凸条部に係合させてスプライン結合することにより、軸方向へ摺動し得る状態で回転力をインナービット軸体7に伝達し得るように構成している。
【0011】
前記拡径部10の外周部には、本発明の特徴である繰り粉等の排出溝13が形成されている。この排出溝13は、図3に示したように横幅が下流側へ向けて徐々に広がった末広がり状に形成されるとともに、その底面は、同じく下流側へ向けて徐々に拡径して下流側端部においてダウンザホールハンマ側の摺動支持部12の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成されている。そして、その排出溝13の上流側は、インナービット5の外周部に形成された縦溝状の排出路14に連通しており、該排出路14を介して排出される空気や繰り粉等を、排出溝13と外管2の内面との間、摺動支持部12、シリンダ3と外管2の内面との間、及びインナーロッドと外管2の内面との間を経て外管2の外へ排出することになる。この場合、排出溝13は、上述のように下流側へ向けて末広がり状に形成されるとともに、底面を下流側へ向けて徐々に拡径、すなわち深さを徐々に浅くして、その下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成されるので、拡径部10の外形寸法に制約を受けても、打撃力の的確かつ安定的な伝達を確保しながら、繰り粉等の排出路として充分な流路断面積を比較的容易に確保することができ、特に小口径用に有効であり、繰り粉等の的確かつスムーズな排出が可能である。したがって、斜面安定化施工などでロックボルト等のアンカー材を設置する場合に一般的に使用される90mm程度以下の小口径の削孔用としてきわめて有効である。なお、図示のように、インナービット軸体7の内部には、空気や水などの供給路15が形成されており、この供給路15を介して供給される空気や水などを供給路16を介してインナービット5の先端部に供給して掘削作用を促進するとともに、供給路17を介してインナービット5の外周部に形成された排出路14に下流側へ向けて供給することにより繰り粉等の排出を促進するように構成されている。図中18,19はそれらの流出口を示したものである。
【0012】
次に、本実施例に係る回転打撃式の二重管削孔装置1を用いて斜面安定化施工などにおいてロックボルト等のアンカー材を設置する場合に関して説明する。先ず、ロックボルト等のアンカー材設置用の削孔を掘削するため、二重管削孔装置1を所定の削孔位置にセットし、図示しない回転駆動手段によりそれぞれ外管2とインナーロッドを介してアウタービット6とインナービット軸体7に回転力を付与する。また、外管2内のインナーロッドの先端部に設置されたシリンダ3とハンマ作動部4を主要構成部材とするダウンザホールハンマからなる打撃機構を介してインナービット軸体7に打撃力を付与する。このインナービット軸体7に付与された打撃力は、その軸部9の中間部に形成した拡径部10の係止部とアウタービット6の後端部との係合を介してアウタービット6に高効率で伝達される。しかして、インナービット5とアウタービット6には、それぞれ回転力と打撃力が付与され、それらの回転力と打撃力の協働作用によって掘削が行われることになる。
【0013】
以上の掘削動作中には、インナービット軸体7の内部に形成された供給路15を介して空気等が供給され、前述のように供給路16を介してインナービット5の先端部に供給して掘削作用を促進するとともに、供給路17を介してインナービット5の外周部の排出路14に下流側へ向けて供給して繰り粉等の排出を促進する。そして、掘削作用によって生じた繰り粉等は、インナービット5の外周部の排出路14を通って前記排出溝13に流入する。この排出溝13は、前述のように下流側へ向けて末広がり状に形成されるとともに、底面を下流側へ向けて徐々に拡径し、その下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成され、充分な流路断面積が確保されることから、繰り粉等を的確かつスムーズに排出することができる。また、アウタービット6の後端面に当接する係止部を構成する、インナー軸体7に形成された拡径部10の前端面においては、排出溝13の横幅すなわち開口幅をそれほど大きくする必要はないことから、両部材の当接面同士が損傷しにくく十分な耐久性が得られる当接面積を容易に確保することができる。したがって、削孔径が90mm程度以下の小口径であっても、きわめてスムーズな効率のよい掘削作業が可能である。因みに、インナービット軸体7を構成する軸部9に形成した拡径部10に形成された排出溝13を通過した繰り粉等は、その後、摺動支持部12、シリンダ3と外管2の内面との間、及びインナーロッドと外管2の内面との間を経て外管2の外へ排出される。
【0014】
しかして、以上の二重管削孔装置1の削孔径を90mm以下の小口径用として構成し、自然の状態をなるべくそのまま残して斜面の安定化を図る前記自然斜面安定化工法に適用して次の施工手順に従うことにより、簡便かつ効率的なアンカー材の設置が可能である。(1)自然斜面に小型の作業足場を設置する。(2)前記作業足場上に小口径用の二重管削孔装置1を設置して掘削を行う。(3)インナーロッドと共に前記インナービット5を削孔から引抜く。(4)ロックボルト等のアンカー材を削孔内に挿入するとともに、これと前後してグラウト材を前記外管2内に注入する。(5)前記外管2と共にアウタービット6を削孔から引抜く。そして、さらに前記グラウト材の固化を待って当該アンカー材の設置が完了することになる。
【図面の簡単な説明】
【0015】
【図1】本発明の一実施例の要部を示した片側断面図である。
【図2】図1の部分拡大図である。
【図3】インナービット軸体を示した片側断面図である。
【図4】同インナービットの右側面図である。
【図5】図3の状態から90度回転した状態を示した片側断面図でる。
【符号の説明】
【0016】
1…二重管削孔装置、2…外管、3…シリンダ、4…ハンマ作動部、5…インナービット、6…アウタービット、7…インナービット軸体、8…チップ、9…軸部、10…拡径部、11…縦溝、12…摺動支持部、13…排出溝、14…排出路、15〜17…供給路、18,19…流出口


【特許請求の範囲】
【請求項1】
インナービットの外周部に配設されるアウタービットを外管に対して進退可能に構成するとともに、前記インナービットに付与される打撃力を前記アウタービットに伝達するように構成した二重管削孔装置において、前記アウタービット側に係合して打撃力を伝達する係止部を備えた拡径部を前記インナービット側に形成するとともに、その拡径部にインナービットの外周部に形成された排出路に連通する横幅が下流側へ向けて徐々に広がった末広がり状の排出溝を形成し、かつ該排出溝の底面を下流側へ向けて徐々に拡径して下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成したことを特徴とする二重管削孔装置。
【請求項2】
前記インナービットの拡径部に形成される末広がり状の排出溝を、該排出溝により形成される流路断面積が軸線方向に対してほぼ一定になるように形成したことを特徴とする請求項1に記載の二重管削孔装置。
【請求項3】
アウタービットの後端部に係合して打撃力を伝達する係止部を備えた拡径部をインナービット側に形成するとともに、その拡径部にインナービットの外周部に形成された排出路に連通する横幅が下流側へ向けて徐々に広がった末広がり状の排出溝を形成し、かつ該排出溝の底面を下流側へ向けて徐々に拡径して下流側端部においてダウンザホールハンマ側の外周面とほぼ一致するようにスロープ状に形成した小口径二重管削孔装置を用いて次の手順によりロックボルト等のアンカー材を設置することを特徴とするアンカー材設置方法。
(1)自然斜面に小型の作業足場を設置する。
(2)前記作業足場上に前記小口径二重管削孔装置を設置して掘削を行う。
(3)インナーロッドと共に前記インナービットを削孔から引抜く。
(4)ロックボルト等のアンカー材を削孔内に挿入するとともに、これと前後してグラウト材を前記外管内に注入する。
(5)前記外管と共にアウタービットを削孔から引抜く。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2006−291661(P2006−291661A)
【公開日】平成18年10月26日(2006.10.26)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−117128(P2005−117128)
【出願日】平成17年4月14日(2005.4.14)
【出願人】(000000446)岡部株式会社 (277)
【出願人】(000006839)日鐵建材工業株式会社 (371)
【Fターム(参考)】