説明

交流回転電機の固定子および交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法

【課題】 複数相の固定子巻線を有する交流回転電機の中性点について、簡易な組付け作業によって確実に絶縁距離を確保する。
【解決手段】 交流回転電機の各相コイル巻線40u,40v,40wを互いに電気的に接続して構成された中性点端子50♯は、予め袋形状に作製された絶縁カバー100♯内に挿入され、嵌め込まれることで周囲から絶縁される。この結果、簡易な組付け作業によって、中性点端子50♯の絶縁距離L1,L2を作業ばらつきを抑制して確保できる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、交流回転電機の固定子および交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法に関し、より特定的には、複数相の交流回転電機の中性点を絶縁する技術に関する。
【背景技術】
【0002】
一般的に、複数相を有する交流回転電機の固定子鉄心に巻回された複数相の固定子巻線は、中性点において金属端子(中性点端子)によりかしめられた後、固定子巻線の束(コイルエンド)の中に収められる。この後、中性点が収められたコイルエンドが成形される。したがって、このように組付けられる中性点端子について、周囲からの絶縁を確保する構造が必要となる。
【0003】
たとえば、非特許文献1には、モータコイルの中性点接続部(中性点端子)を絶縁チューブ、テープなどで被覆し、その端面を折り曲げて密着させることにより、中性点端子とコイルエンドとの絶縁を確保する構造が開示されている。この絶縁構造によれば、中性点端子が周方向および軸方向全面で絶縁被覆されるため、絶縁チューブ等に中性点端子とコイルとの絶縁距離(空間距離,沿面距離)を確保するための部分を設ける必要がなく、中性点接続部を小さなスペースで絶縁することができる。これにより、コイルエンドの小型化ができ、モータの小型化が可能となる。
【非特許文献1】発明協会公開技報公技番号第2004−503402号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
しかしながら、非特許文献1に開示された中性点接続部(中性点端子)の絶縁構造では、中性点端子を被覆する絶縁チューブ等の端面を折り曲げて密着させる作業が必要であるため、組付け作業が複雑化する。
【0005】
特に、ハイブリッド自動車等の車両駆動用モータとして用いられる交流回転電機については、車両搭載時の配置制約(配置位置,配置スペース等)により、上記のような組付け作業が困難となる可能性がある。
【0006】
また、車両搭載時には高温や振動の影響を受ける環境下に交流回転電機が配置されるため、中性点端子の組付け時に、作業によるばらつきを抑制してより確実に絶縁を確保する必要がある。したがって、上記の配置制約を考慮すれば、車両駆動用モータとしての交流回転電機の中性点端子については、組付け作業が簡易であり、かつ、確保される絶縁性(絶縁距離)のばらつきが小さい絶縁構造が必要とされている。
【0007】
この発明は、このような問題点を解決するためになされたものであって、この発明の目的は、複数相の固定子巻線を有する交流回転電機の中性点について、簡易な組付け作業によって確実に絶縁距離を確保することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明による交流回転電機の固定子は、複数相の固定子巻線と、中性点端子と、中性点端子の絶縁を確保する絶縁カバーとを備える。中性点端子は、各相の固定子巻線の一端を互いに電気的に接続して構成される。絶縁カバーは、中性点端子を挿入可能な開口部を有し、かつ、挿入された中性点端子を嵌め込み可能な袋形状に加工された絶縁体で構成される。
【0009】
上記交流回転電機の固定子では、絶縁物の巻付けや折り曲げ等の複雑な作業を伴うことなく、予め袋形状とした絶縁カバーに中性点端子を嵌め込むという比較的単純な作業により、中性点端子の絶縁を確保できる。また、組付け作業の容易性から、組付け後に確保される中性点端子の絶縁距離のばらつきを低減できる。したがって、配置制約を受けたスペースへ交流回転電機を組付ける場合にも、組付け作業の作業性を向上し、かつ、組付け作業後の中性点の絶縁を確保できる。
【0010】
好ましくは、本発明による交流回転電機の固定子では、中性点端子が嵌め込まれた状態における該中性点端子と絶縁カバー端部との距離が所定の絶縁距離以上確保されるように、絶縁カバーのサイズおよび形状は設計される。
【0011】
上記交流回転電機の固定子では、組付け作業の容易性から手作業による絶縁距離のばらつきを低減できることから、組付け後に確保される絶縁距離を、絶縁カバーのサイズおよび形状によって決まる設計値にほぼ合致させることができる。したがって、JIS等で決められた必要な絶縁距離に応じて絶縁カバーを最小限の大きさに設計できる。これにより、絶縁カバーの製造コストが低減できる。
【0012】
さらに好ましくは、本発明による交流回転電機の固定子では、絶縁カバーは、筒状にした自己融着絶縁シートを部分的に固着して形成される。
【0013】
上記交流回転電機の固定子では、絶縁カバーの袋形状を形成するための固着点を該当部分の圧着により容易に形成できる。このため、絶縁カバーを容易に作製することができる。
【0014】
本発明による交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法は、複数相の固定子巻線を備えた回転電機の固定子巻線の絶縁方法であって、袋形状に絶縁体を加工して絶縁カバーを作製するステップと、各相の固定子巻線の一端を互いに電気的に接続して構成された中性点端子を絶縁カバーの開口部から挿入し、かつ、挿入された中性点端子を嵌め込んで組付けるステップとを備える。
【0015】
上記交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法では、予め袋形状とした絶縁カバーに中性点端子を嵌め込むという比較的単純な作業により、絶縁物の巻付けや折り曲げ等の複雑な作業を伴うことなく中性点端子の絶縁を確保できる。また、組付け作業の容易性から、組付け後に確保される中性点端子の絶縁距離のばらつきを低減できる。したがって、配置制約を受けたスペースへ交流回転電機を組付ける場合にも組付け作業の作業性を向上し、かつ、組付け作業後の中性点の絶縁を確保できる。
【発明の効果】
【0016】
本発明による交流回転電機の固定子および交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法によれば、複数相の固定子巻線を有する交流回転電機の中性点について、簡易な組付け作業によって確実に絶縁距離を確保することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0017】
以下において、この発明の実施の形態について図面を参照して詳細に説明する。なお以下では、図中の同一または相当部分には同一符号を付して、その詳細な説明は原則的に繰返さないものとする。
【0018】
図1は、交流回転電機の一般的な駆動システム構成を説明するブロック図である。
図1を参照して、モータ駆動システム5は、直流電源10と、三相インバータ20と、「交流回転電機」の代表例として示される三相交流モータ30とを備える。
【0019】
直流電源10は、たとえば、リチウムイオン二次電池やニッケル水素二次電池に代表される二次電池で構成される。
【0020】
三相インバータ20は、図示しない複数個の電力用半導体スイッチ素子を含んで構成され、直流電源10の出力電圧(直流電圧)を、三相交流電圧に変換して出力する。なお、二次電池およびDC/DCコンバータの組合せによって直流電源10を構成して、直流電源10の出力電圧を状況に応じて可変とすることもできる。
【0021】
三相交流モータ30は、固定子鉄心(図示せず)に巻回されたU相コイル巻線40u、V相コイル巻線40vおよびW相コイル40w巻線を含む。各相コイル巻線40u,40v,40wの一端側は、中性点50において互いに電気的に接続される。上記のように、三相交流モータ30をハウジングに組付ける組付け作業時に、中性点50は、絶縁カバー100♯により周囲からの絶縁を確保して固定される。このように、三相交流モータ30の固定子は、固定子鉄心(図示せず)、各相コイル巻線40u,40v,40w、中性点50および、絶縁カバー100♯を含んで構成される。
【0022】
各相コイル巻線40u,40v,40wの他端側は、三相インバータ20の各相(U、V,W相)電圧を出力するノードとそれぞれ電気的に接続されている。これにより、三相交流モータ30の各コイル巻線に三相交流電圧が印加されることによって固定子に発生した回転磁界に応じて、回転子(図示せず)が回転駆動される。
【0023】
図2は、本発明の実施の形態に従う交流回転電機の中性点絶縁に用いられる絶縁カバーを説明する概略図である。
【0024】
図2を参照して、シート状の絶縁体100(以下、絶縁シート100とも称する)を筒状に形成し、かつ固着点101,102を適宜設けることにより、袋形状の絶縁カバー100♯が構成される。絶縁カバー100♯は、中性点端子が挿入される開口部105と、固着点101によって形成される底部106とを有する。
【0025】
絶縁シート100としては、袋形状を形成可能な絶縁体であれば任意の材質を用いることができる。特に、絶縁シート100として自己融着性シート(代表的には、自己融着シリコンシート)を用いることにより、袋形状を形成するための固着点101,102(図2)を該当部分の圧着により容易に形成できる。このため、絶縁カバー100♯を容易に作製することができる。なお、固着点101,102については、絶縁シート(自己融着性シート)同士が接触する部分に適宜設けることが可能であり、接触部分全体にわたって連続的に(すなわち、接触部全面あるいは全線に)固着点を設けても良い。
【0026】
図3には、図2に示した絶縁カバー100♯への中性点端子50の組付け状態を説明する断面図が示される。
【0027】
図3を参照して、中性点端子50♯は、代表的には、図1に示された各相のコイル巻線40u,40v,40wの端部を圧着端子によりかしめ加工することにより形成される。中性点端子50♯は、袋形状の絶縁カバー100♯の開口部105から、底部106に当接するまで挿入されて嵌め込まれる。
【0028】
すなわち、図4に示すように、本発明の実施の形態に従うモータ中性点の組付け作業は、袋形状の絶縁カバー100♯を組付け作業前に予め作製しておき(ステップS1)、その後、袋形状の絶縁カバー100♯に中性点端子50♯を挿入して嵌め込むことにより実行される(ステップS2)。
【0029】
上記のように、本発明の実施の形態に従う中性点端子50♯の組付け作業は、非特許文献1のような絶縁シートの巻付けや折り曲げ等の複雑な作業を伴うことなく、絶縁カバー100♯内で行き止まるまで中性点端子50♯を挿入する(すなわち、嵌め込む)という比較的単純な作業とすることができる。これにより組付け時の作業性が向上する。また、組付け作業を手作業から自動化への変更することについても実現可能性が出てくる。
【0030】
さらに、組付け作業の容易性から、組付け後に確保される中性点端子50♯と絶縁カバー100♯の両端との距離L1,L2、すなわち絶縁距離の組付け作業によるばらつきを低減できる。すなわち、本発明の実施の形態に従う中性点絶縁では、組付け後に確保される絶縁距離は、絶縁カバー100♯のサイズおよび形状(底部106の位置)によって支配的に決まるので、ほぼ設計値どおりとすることができる。
【0031】
この結果、中性点端子50♯の絶縁確保をより確実に行なえるようになる。これにより、非特許文献1に示されるような絶縁構造と比較して、作業性の向上に加えて、確保される絶縁距離のばらつきを低減できる。したがって、絶縁カバー100♯のサイズについても、JIS等で決められた必要な絶縁距離に応じて最小限に設計できる。これにより、絶縁カバー100♯の製造コストが低減できる。
【0032】
なお、図示は省略するが、中性点端子50♯を絶縁カバー100♯に対してより強固に固定するために、固定用治具をさらに用いて両者を固定する構造としてもよい。また、絶縁シート100について柔軟性を有する部材(代表的には、自己融着シリコンシート)で構成することにより、組付け時に中性点端子50♯に加わる応力が緩和されることになる。これにより、各コイル巻線の中性点近傍の部位が傷付くことを防止する効果も期待することができる。
【0033】
また、図5に示すように、シリコンもしくはフッ素系などのチューブ状絶縁体150の一端側に固着点151を設けることによっても、袋形状の絶縁カバー150♯を形成することができる。固着点151についても、袋形状の一端側の全周にわたって連続的に設けても良い。
【0034】
図5に示した絶縁カバー150♯についても、図3に示した絶縁カバー100♯と同様に本発明の実施の形態による中性点絶縁に使用できる。なお、固着点151については、超音波の印加などによる振動融着により実現することができる。
【0035】
このように本発明の実施の形態による中性点絶縁に用いる絶縁カバーについては、絶縁体で形成され、かつ挿入された中性点端子を嵌め込むことが可能な形状を有する限り、任意の材質および形状とすることが可能である。
【0036】
次に、本発明の実施の形態に従う中性点の絶縁構造を備えた交流モータの搭載に適したハイブリッド自動車の構成について図6および図7を用いて説明しておく。
【0037】
図6を参照して、ハイブリッド自動車の車両駆動力を発生するハイブリッドシステム200は、内燃機関としてのエンジン240の他に、バッテリ210と、コンバータ215と、インバータ220と、エンジン240と、動力分割機構245と、モータ250と、ジェネレータ255と、減速機260と、駆動軸270と、駆動輪280とを備える。
【0038】
バッテリ210は、充電可能な二次電池(たとえばニッケル水素またはリチウムイオン等の二次電池)から構成される。コンバータ215は、バッテリ210から供給された直流電圧を昇圧する。インバータ220は、図1の三相インバータ20に相当し、コンバータ215からの出力電圧をモータ250駆動用の交流電圧に変換する。直流電圧のレベル変換を行なうコンバータ215を配置することにより、バッテリ210の供給電圧よりも高電圧を振幅とする交流電圧によってモータ250を駆動することができるので、モータ駆動効率を向上することができる。
【0039】
なお、コンバータ215およびインバータ220は、双方向の電力変換が可能なように構成され、モータ250の回生制動動作による発電電力(交流電圧)およびジェネレータ255による発電電力(交流電圧)を、バッテリ210充電用の直流電圧に変換する機能を併せ持つものとする。
【0040】
エンジン240の形式は特に限定されず、燃料燃焼によって生じた出力は、動力分割機構245へ入力される。動力分割機構245は、エンジン240による駆動力を、減速機260を介して駆動輪280の駆動軸270へ伝達する経路と、ジェネレータ255へ伝達する経路とに分割可能である。
【0041】
ジェネレータ255は、動力分割機構245を介して伝達されたエンジン240からの駆動力によって回転されて発電する。ジェネレータ255による発電電力は、コンバータ215およびインバータ220によって、バッテリ210の充電電力、あるいはモータ250の駆動電力として用いられる。
【0042】
モータ250は、インバータ220から供給された交流電圧によって回転駆動されて、その駆動力は、減速機260を介して駆動軸270へ伝達されて車両駆動力となる。
【0043】
ハイブリッドシステム200は、エンジン240によって発生された駆動力と電気エネルギを源としてモータ250によって発生された駆動力との組合せによって、車両駆動力を発生させる。これにより、エンジン240の運転点を高効率の運転領域に限定した上で、車両トータルの要求駆動力を出力可能となる。また、車両減速時等にモータ250の回生発電によって回収された電力は、モータ250の駆動源となるバッテリ210の充電に用いることができる。このため、ハイブリッドシステム200では、運転状況に応じて、エンジン240およびモータ250の運転を適切に制御することにより、燃費が向上する。
【0044】
図7には、図6に示したハイブリッドシステム200の主要構成部品について、ハイブリッド自動車搭載時の配置例が示される。
【0045】
図7を参照して、本発明の実施の形態に従う中性点絶縁は、交流回転電機であるモータ250,ジェネレータ255に適用される。モータ250,ジェネレータ255は、エンジン240とともに、組付け作業が困難な比較的狭いスペースに搭載する必要がある。また、エンジン240近傍に位置するため、高温や振動の影響を受ける。
【0046】
したがって、本発明の実施の形態に従う中性点の絶縁の採用により、配置制約を受けたスペースへの交流回転電機(モータ250,ジェネレータ255)組付け作業の作業性を向上し、かつ、組付け作業後の中性点の絶縁距離ばらつきを低減できる。これにより、振動や熱等による悪環境の下においても、交流回転電機の中性点を確実に絶縁できる。
【0047】
このように、本発明の実施の形態に従う中性点の絶縁構造は、ハイブリッド自動車等の車両駆動用モータとして用いられる交流回転電機に好適である。
【0048】
今回開示された実施の形態はすべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【図面の簡単な説明】
【0049】
【図1】交流回転電機の一般的な駆動システム構成を説明するブロック図である。
【図2】本発明の実施の形態に従う交流回転電機の中性点絶縁に用いられる絶縁カバーの一例を説明する概略図である。
【図3】図2に示した絶縁カバーへの中性点端子の組付け状態を説明する断面図である。
【図4】本発明の実施の形態に従う交流回転電機の中性点組付け作業の工程を示すフローチャートである。
【図5】本発明の実施の形態に従う交流回転電機の中性点絶縁に用いられる絶縁カバーの他の例を説明する概略図である。
【図6】ハイブリッド自動車の搭載されるハイブリッドシステムの構成例を示すブロック図である。
【図7】図6に示したハイブリッドシステムの主要構成部品のハイブリッド自動車での配置例を示す概念図である。
【符号の説明】
【0050】
5 モータ駆動システム、10 直流電源、20 三相インバータ、30 三相交流モータ、40u,40v,40w 各相コイル巻線、50 中性点、50♯ 中性点端子、100 絶縁シート、100♯,150♯ 絶縁カバー、101,102,151 固着点、105 開口部、106 底部、150 チューブ状絶縁体、200 ハイブリッドシステム、210 バッテリ、215 コンバータ、220 インバータ、240 エンジン、245 動力分割機構、250 モータ、255 ジェネレータ、270 駆動軸、280 駆動輪、L1,L2 絶縁距離。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数相の固定子巻線と、
各相の前記固定子巻線の一端を互いに電気的に接続して構成された中性点端子と、
前記中性点端子の絶縁を確保する絶縁カバーとを備え、
前記絶縁カバーは、前記中性点端子を挿入可能な開口部を有し、かつ、挿入された前記中性点端子を嵌め込み可能な袋形状に加工された絶縁体で構成される、交流回転電機の固定子。
【請求項2】
前記中性点端子が嵌め込まれた状態における該中性点端子と前記絶縁カバー端部との距離が所定の絶縁距離以上確保されるように、前記絶縁カバーのサイズおよび形状は設計される、請求項1記載の交流回転電機の固定子。
【請求項3】
前記絶縁カバーは、筒状にした自己融着絶縁シートを部分的に固着して形成される、請求項1または2記載の交流回転電機の固定子。
【請求項4】
複数相の固定子巻線を備えた回転電機の固定子巻線の絶縁方法であって、
袋形状に絶縁体を加工して絶縁カバーを作製するステップと、
各相の前記固定子巻線の一端を互いに電気的に接続して構成された中性点端子を前記絶縁カバーの開口部から挿入し、かつ、挿入された前記中性点端子を嵌め込んで組付けるステップとを備える、交流回転電機の固定子巻線の絶縁方法。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate


【公開番号】特開2007−28748(P2007−28748A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−205347(P2005−205347)
【出願日】平成17年7月14日(2005.7.14)
【出願人】(000003207)トヨタ自動車株式会社 (59,920)
【出願人】(000190611)日東シンコー株式会社 (104)
【Fターム(参考)】