説明

交通流情報生成装置、コンピュータプログラム及び交通流情報生成方法

【課題】道路網での交通流を把握することができる交通流情報生成装置、コンピュータプログラム及び交通流情報生成方法を提供する。
【解決手段】走行経路抽出部11は、アップリンク履歴情報30に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出する。走行経路抽出部11は、抽出した走行経路が新しい経路である場合、トリップ数を1として走行経路リストに登録する。また、走行経路抽出部11は、抽出した走行経路がすでに登録済みである場合、当該走行経路のトリップ数に1を加算する。車両台数算出部13は、抽出した走行経路のうち、一の走行経路が他の走行経路に含まれる場合、当該一の走行経路のトリップ数に当該他の走行経路のトリップ数を加算して当該一の走行経路を走行する車両の台数を算出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、複数の車両から走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成する交通流情報生成装置、該交通流情報生成装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通流情報生成装置による交通流情報生成方法に関する。
【背景技術】
【0002】
交通渋滞を緩和して円滑な交通を実現するために、道路上を走行する車両に対して信号情報又は渋滞情報などの交通情報を提供し、あるいは交通信号制御を行う道路交通管制システム又は交通情報提供システムなどに関する技術開発が行われている。このようなシステムで利用される情報の一つとして、交差点における交通流の分岐率がある。
【0003】
例えば、低コストで分岐率を推定することができる装置として、流入リンクと流出リンクとのそれぞれに設置された車両感知器の計測データから、それぞれの設置地点における一定時間間隔ごとの交通量などのデータを取得し、流入リンクから流出リンクへと走行する車両の走行軌跡を用いて、流入リンクから複数の流出リンクのうち、いずれの流出方向へ車両が走行したかを計測して、交通流が分岐するノードにおける交通流の分岐率を推定する技術が開示されている(特許文献1参照)。
【0004】
また、従来から特定の地点に設置した車両感知器の計測データを用いて、車両感知器が設置された地点における交通量を計測する技術もある。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2008−181397号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、従来の技術又は特許文献1の装置にあっては、ある地点を通過する交通量、あるいは交差点での車両の流出方向のみを計測するものである。多くの道路が交差する道路網(道路ネットワーク)では、個々の車両がそれぞれ交差点で様々な方向へ分岐しており、特定の交差点のみでの車両の流出方向だけの情報では、個々の車両が交差点に流入するまでの経路、あるいは交差点を流出した後の経路を把握することができない。すなわち、多くの車両による交通流を道路網全体で把握することができない。
【0007】
図8は道路網の一例を示す模式図である。交差点(ノード)1、2、3、4、5、6で構成される道路網(道路ネットワーク)を考える。交通流としてA、B、C、Dがあるとする。交通流Aは交差点1、2、3、4へと流れる車両によるものである。交通流Bは交差点1、2、3、6へと流れる車両によるものである。交通流Cは交差点5、2、3、4へと流れる車両によるものである。そして、交通流Dは交差点5、2、3、6へと流れる車両によるものである。
【0008】
いま、2つのケースを考える。ケース1は交通流A、B、C、Dそれぞれの交通量を80台、20台、20台、80台とする。ケース2は交通流A、B、C、Dそれぞれの交通量を20台、80台、80台、20台とする。
【0009】
従来のように、ある特定の地点の交通量に着目した場合、ケース1、2とでは、どちらも同じ交通量が計測されることになる。また、従来のように、交差点での分岐率のみに着目した場合、交差点3での分岐率は、ケース1、2とで同じ値となる。
【0010】
すなわち、従来の技術又は特許文献1の装置にあっては、ケース1、2は全く同じ交通状態としか把握することができず、両差の違いは分からない。しかし、例えば、渋滞を緩和するために、交差点2、3を通過する交通量を少なくすべく、交通流Aの車両を迂回路へ分散させるとした場合、ケース1では、最大80台の交通量を減少することができるのに対し、ケース2では高々20台しか減少させることができない。
【0011】
また、各交差点の信号機のオフセットを調整して、円滑な交通を実現する場合、ケース1では、例えば、交差点1、2、3、4を1つのサブエリアとして系統制御を行うことが望ましい。また、ケース2では、ケース1とは異なり、例えば、交差点5、2、3、4を1つのサブエリアとして系統制御を行うことが望ましい。つまり、信号機の系統制御を行う上でも、ケース1、2では異なる系統制御を行う必要がある。
【0012】
このように、交通渋滞を緩和して円滑な交通を実現するためには、従来のように特定の地点での交通量、あるいは特定の交差点での分岐率のみでは、道路網全体の交通流を把握することができず、不十分であった。
【0013】
本発明は、斯かる事情に鑑みてなされたものであり、道路網での交通流を把握することができる交通流情報生成装置、該交通流情報生成装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通流情報生成装置による交通流情報生成方法を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0014】
第1発明に係る交通流情報生成装置は、複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成する交通流情報生成装置において、前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路抽出手段と、該走行経路抽出手段で抽出した走行経路を走行した車両の台数を算出する車両台数算出手段とを備え、前記車両台数算出手段で算出した台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を生成するように構成してあることを特徴とする。
【0015】
第2発明に係る交通流情報生成装置は、第1発明において、前記任意の地点の周辺に存在する道路の分岐点を含む複数の地点を選択する地点選択手段を備え、前記走行経路抽出手段は、前記地点選択手段で選択した地点を通過した車両の走行経路を抽出するように構成してあることを特徴とする。
【0016】
第3発明に係る交通流情報生成装置は、第2発明において、前記地点選択手段は、車両が前記任意の地点を通過した通過時点の少なくとも前又は後のいずれかの所定時間帯に前記車両が通過した地点を選択するように構成してあることを特徴とする。
【0017】
第4発明に係る交通流情報生成装置は、第2発明において、前記地点選択手段は、前記任意の地点を通過した車両が、該地点から所定距離内であって、該地点の少なくとも通過前又は通過後のいずれかに該車両が通過した地点を選択するように構成してあることを特徴とする。
【0018】
第5発明に係る交通流情報生成装置は、第1発明から第4発明までのいずれか1つにおいて、前記車両台数算出手段は、前記走行経路抽出手段で抽出した走行経路のうち、一の走行経路が他の走行経路に含まれる場合、前記一の走行経路を走行する車両の台数に前記他の走行経路を走行する車両の台数を加算して前記一の走行経路を走行する車両の台数を算出するように構成してあることを特徴とする。
【0019】
第6発明に係る交通流情報生成装置は、第1発明から第5発明までのいずれか1つにおいて、前記走行経路抽出手段で抽出した走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する経路選択手段を備えることを特徴とする。
【0020】
第7発明に係る交通流情報生成装置は、第6発明において、前記経路選択手段は、前記車両台数算出手段で算出した車両台数が所望の条件を満たす走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択するように構成してあることを特徴とする。
【0021】
第8発明に係るコンピュータプログラムは、コンピュータに、複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成するステップを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、コンピュータを、前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出するステップと、抽出した走行経路を走行した車両の台数を算出するステップと、算出した台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を生成するステップとを実行させることを特徴とする。
【0022】
第9発明に係る交通流情報生成方法は、複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成する交通流情報生成装置による交通流情報生成方法において、前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を走行経路抽出手段により抽出するステップと、抽出された走行経路を走行した車両の台数を車両台数算出手段により算出するステップと、算出された台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を交通流情報生成手段により生成するステップとを含むことを特徴とする。
【0023】
第1発明、第8発明及び第9発明にあっては、複数の車両の走行軌跡情報を取得し、取得した走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出する。走行軌跡情報は、例えば、道路網(道路ネットワーク)上の複数の地点に光ビーコンなどの路側装置を設置しておき、光ビーコンを通過する車両から取得することができる。走行軌跡情報には、例えば、車両固有のID、車両の各時刻における位置などの時系列情報が含まれる。また、走行軌跡情報を取得する際には、走行軌跡情報とともに、走行軌跡情報を取得した光ビーコン番号、車両の通過時刻(光ビーコンとの通信時刻)を含む情報をアップリンク履歴情報として記憶しておくことができる。
【0024】
走行経路の抽出は、走行軌跡情報を車両IDで整列(ソート)し、同じ車両IDのデータを時刻で整列することにより行うことができる。例えば、抽出した走行経路が新しい経路である場合、トリップ数を1として走行経路リストに登録する。また、抽出した走行経路がすでに登録済みである場合、トリップ数に1を加算する。抽出した走行経路それぞれのトリップ数を走行した車両の台数として算出する。そして、算出した台数及び走行経路に基づいて交通流情報を生成する。交通流情報には、抽出したそれぞれの走行経路と当該経路を走行した車両の台数が含まれる。これにより、特定地点の交通量又は特定交差点での分岐率だけではなく、道路網全体での交通流を把握することができる。
【0025】
第2発明にあっては、任意の地点の周辺に存在する道路の分岐点を含む複数の地点を選択し、選択した地点を通過した車両の走行経路を抽出する。任意の地点は、例えば、光ビーコンなどの路側装置が設置された地点、交差点、あるいは交差点同士を繋ぐ道路(リンク)などを含む。これにより、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0026】
第3発明にあっては、複数の地点を選択する場合、車両が任意の地点を通過した通過時点の少なくとも前又は後のいずれかの所定時間帯に当該車両が通過した地点を選択する。例えば、特定の光ビーコンを通過した通過時点(光ビーコンとの通信時点)をt0とし、所定時間帯をTとすると、時点(t0−T)から時点(t0+T)の範囲にある走行軌跡情報から走行経路を抽出する。なお、通過時点t0の前後の所定時間帯は異なる値でもよく、いずれか一方のみでもよい。これにより、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0027】
第4発明にあっては、複数の地点を選択する場合、任意の地点を通過した車両が、当該地点から所定距離内であって、当該地点の少なくとも通過前又は通過後のいずれかに当該車両が通過した地点を選択する。例えば、任意の地点を、特定のリンクL0とし、所定距離をUとすると、リンクL0から上流側及び下流側それぞれへリンク長が所定距離U以下の範囲のリンク列を走行経路として抽出する。なお、リンクL0から上流側及び下流側へのリンク長は異なる値でもよく、上流側又は下流側のいずれか一方のリンクのみでもよい。これにより、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0028】
第5発明にあっては、抽出した走行経路のうち、一の走行経路が他の走行経路に含まれる場合、当該一の走行経路を走行する車両の台数に当該他の走行経路を走行する車両の台数を加算して当該一の走行経路を走行する車両の台数を算出する。例えば、走行経路r1が、地点p1を始点とし、地点p2を経由して地点p3を終点とし、走行経路r2が、地点p0を始点とし、地点p1、p2、p3を経由して地点p4を終点とする場合、走行経路r1は走行経路r2に含まれる。そして、抽出した走行経路r1の走行車両台数がx1、走行経路r2の走行車両台数がx2の場合、走行経路r1の走行車両台数を(x1+x2)とする。これにより、走行経路の一部が重なる異なる走行経路が抽出された場合でも、重なる走行経路の走行車両台数を正しく求めることができる。
【0029】
第6発明にあっては、抽出した走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する。他の走行経路に含まれない走行経路は、例えば、他の走行経路よりも経路が長いものである。他の経路より長い経路を選択することにより、一層多くの地点(例えば、交差点)を含むことになり、渋滞を緩和するため車両を迂回路へ分散させる場合の選択肢を増加させることができ、渋滞の緩和等を一層効果的に行うことができる。
【0030】
第7発明にあっては、算出した車両台数が所望の条件を満たす走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する。所望の条件は、例えば、渋滞を緩和する場合には、車両の走行台数が渋滞の目安となる条件とすることができる。これにより、所望の条件を満たす走行経路を選択することができる。
【発明の効果】
【0031】
本発明によれば、算出した台数及び走行経路に基づいて交通流情報を生成することにより、道路網全体での交通流を把握することができる。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】本実施の形態に係る交通流情報生成装置の構成例を示すブロック図である。
【図2】交通流情報を求める道路網の一例を示す模式図である。
【図3】生成された交通流情報の一例を示す説明図である。
【図4】本実施の形態の走行経路抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【図5】本実施の形態の走行車両台数算出処理及び極大経路選択処理の手順を示すフローチャートである。
【図6】実施の形態2に係る交通流情報生成システムの構成例を示す模式図である。
【図7】実施の形態2の走行経路抽出処理の手順を示すフローチャートである。
【図8】道路網の一例を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0033】
実施の形態1
以下、本発明に係る交通流情報生成装置、該交通流情報生成装置を実現するためのコンピュータプログラム及び前記交通流情報生成装置による交通流情報生成方法の実施の形態を示す図面に基づいて説明する。図1は本実施の形態に係る交通流情報生成装置10の構成例を示すブロック図である。道路網(道路ネットワーク)上の複数の地点に光ビーコン100、101、…109が設置されている。なお、光ビーコンの数は図1の例に限定されない。また、光ビーコンに代えて車両との通信機能を備えるものであれば、電波ビーコンなど他の路側装置でもよい。
【0034】
光ビーコン100は、自身の付近を通過する各車両に搭載された車載機との通信機能を備える。光ビーコン100は、車載機から各車両固有の車両ID、車両の走行軌跡情報を示す時刻と当該時刻における車両の位置情報を含むアップリンク情報を受信する。光ビーコン100は、受信したアップリンク情報に光ビーコン固有の自身の光ビーコン番号、アップリンク情報の受信時刻(車載機との通信時刻など)を加えてアップリンク情報として情報処理装置20へ送信する。他の光ビーコン101、…109も同様の処理を行う。
【0035】
情報処理装置20は、各ビーコンが送信したアップリンク情報を受信し、受信したアップリンク情報を、光ビーコン番号、車両ID、受信時刻を含むアップリンク履歴情報30として記憶する。アップリンク履歴情報30には、各車両の走行軌跡情報が含まれる。
【0036】
なお、交通流情報生成装置10、情報処理装置20、光ビーコン100などにより交通流情報生成システムを構築することができる。
【0037】
交通流情報生成装置10は、走行経路抽出部11、地点選択部12、車両台数算出部13、極大経路選択部14、交通流情報生成部15などを備える。交通流情報生成装置10は、情報処理装置20が記憶したアップリンク履歴情報30を情報処理装置20経由で取得し、取得したアップリンク履歴情報30に基づいて交通流情報を生成する。
【0038】
交通流情報生成装置10は、走行経路抽出処理、走行車両台数算出処理及び極大経路選択処理などの各処理を行う。上述の走行経路抽出部11、地点選択部12は、走行経路抽出処理を行う。車両台数算出部13は、走行車両台数算出処理を行う。極大経路選択部14は、極大経路選択処理を行う。なお、極大経路選択処理は、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する処理である。他の走行経路に含まれない走行経路(極大走行経路)は、例えば、他の走行経路よりも経路が長いものである。以下、各処理について説明する。
【0039】
まず、走行経路抽出処理について説明する。走行経路抽出部11は、アップリンク履歴情報30に基づいて、道路の任意の地点(例えば、光ビーコン100の設置地点)を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出する。なお、任意の地点は、光ビーコンなどの路側装置が設置された地点だけでなく、交差点、あるいは交差点同士を繋ぐ道路(リンク)などを含む。
【0040】
走行経路の抽出は、以下の手順で行うことができる。走行経路抽出部11は、アップリンク履歴情報30を、車両IDで整列(ソート)する。車両IDが等しいデータは、時刻の昇順に整列する。光ビーコン100(任意の地点)を含む道路網の交通流情報を生成する場合、走行経路抽出部11は、車両IDが同じデータ列を取り出し、取り出したデータ列に、光ビーコン100のデータが含まれるか否かを判定し、光ビーコン100のデータが含まれるデータ列を取り出す。
【0041】
地点選択部12は、光ビーコン100のデータが含まれるデータ列を用いて、光ビーコン100の周辺に存在する道路の分岐点を含む複数の地点を選択する。より具体的には、地点選択部12は、光ビーコン100の受信時刻(光ビーコン100と車両との通信時刻、車両の通過時刻など)をt0とし、予め設定された所定時間帯をTとすると、時刻(t0−T)から時刻(t0+T)の範囲にあるデータの光ビーコン番号を通過順に並べる。なお、受信時刻t0の前後の所定時間帯は異なる値でもよく、いずれか一方の範囲のみを考慮してもよい。
【0042】
走行経路抽出部11は、抽出した走行経路が新しい経路である場合、トリップ数を1として走行経路リストに登録する。また、走行経路抽出部11は、抽出した走行経路がすでに登録済みである場合、当該走行経路のトリップ数に1を加算する。なお、トリップ数は、走行経路を抽出した場合、当該走行経路を走行する車両台数に相当し、抽出された1つの走行経路は、1つのトリップ数(1台の走行車両)が対応する。これにより、光ビーコン100を通過する走行経路を抽出することができる。
【0043】
次に、走行車両台数算出処理について説明する。車両台数算出部13は、抽出した走行経路のうち、一の走行経路が他の走行経路に含まれる場合、当該一の走行経路のトリップ数(走行車両の台数)に当該他の走行経路のトリップ数(走行車両の台数)を加算して当該一の走行経路を走行する車両の台数を算出する。
【0044】
例えば、走行経路r1が、地点p1を始点とし、地点p2を経由して地点p3を終点とし、走行経路r2が、地点p0を始点とし、地点p1、p2、p3を経由して地点p4を終点とする場合、走行経路r1は走行経路r2に含まれる(包含される)。そして、抽出した走行経路r1のトリップ数(走行車両台数)がx1、走行経路r2のトリップ数(走行車両台数)がx2の場合、走行経路r1の走行車両台数を(x1+x2)とする。これにより、走行経路の一部が重なる異なる走行経路が抽出された場合でも、重なる走行経路の走行車両台数を正しく求めることができる。
【0045】
ここで、走行車両台数は、走行経路の始点から終点までを走行する車両の台数である。また、始点は走行経路の始点又はその上流であり、終点は走行経路の終点又はその下流である。
【0046】
交通流情報生成部15は、車両台数算出部13で算出した走行経路毎の走行車両台数を交通流情報として生成して出力する。交通流情報には、抽出したそれぞれの走行経路と当該経路を走行した車両の台数が含まれるので、特定地点の交通量又は特定交差点での分岐率だけではなく、道路網全体での交通流を把握することができ、交通流パターンを計測することが可能となる。また、従来の特定地点で計測した交通量、あるいは分岐率を利用する場合に比べて、効果的な迂回路の設定、あるいは信号機の制御系統のためのサブエリアの設定が可能となる。
【0047】
また、上述のとおり、任意の地点は、例えば、光ビーコンなどの路側装置が設置された地点、交差点、あるいは交差点同士を繋ぐ道路(リンク)などを含む。これにより、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0048】
特に、任意の地点としての光ビーコン100を通過した通過時刻(光ビーコンとの通信時刻)をt0とし、所定時間帯をTとすると、時刻(t0−T)から時刻(t0+T)の範囲にあるアップリンク履歴情報30から走行経路を抽出するので、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0049】
次に、極大経路選択処理について説明する。極大経路選択部14は、走行経路抽出部11で抽出した走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する。この場合、極大経路選択部14は、車両台数算出部13で算出した車両台数が所望の条件を満たす走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択することができる。所望の条件は、渋滞を緩和する場合には、車両の走行台数が渋滞の目安となる条件とすることができ、例えば、車両台数が80台を越える走行経路の如く条件を設定することができる。
【0050】
他の走行経路に含まれない走行経路(極大走行経路)を選択することにより、一層多くの地点(例えば、交差点)を含むことになり、渋滞を緩和するため車両を迂回路へ分散させる場合の選択肢を増加させることができ、渋滞の緩和等を一層効果的に行うことができる。また、所望の条件を満たす極大走行経路を選択することができる。
【0051】
交通流情報生成部15は、極大経路選択部14で選択した極大走行経路を交通流情報として生成して出力する。なお、交通流情報生成部15は、生成した交通流情報をリアルタイム情報として逐一出力することもでき、あるいは、生成した交通流情報を蓄積しておき、統計演算などを行うことにより統計値として出力することもできる。
【0052】
図2は交通流情報を求める道路網の一例を示す模式図である。図2に示すように、道路網(道路ネットワーク)は、交差点(ノード)P1、P2、P3、P4、P5及びP6と、それらを繋ぐ道路(リンク)で構成されている。なお、道路網の中に、任意の地点として、光ビーコン100(不図示)が交差点P3に設置されているとする。また、他の光ビーコンも道路網の中に設置されているものとする。
【0053】
また、アップリンク履歴情報30として、経路A、B、C及びDを走行した車両の走行軌跡情報が存在するとする。経路Aは交差点P1、P2、P3、P4へと走行した車両によるものである。経路Bは交差点P1、P2、P3、P6へと走行した車両によるものである。経路Cは交差点P5、P2、P3、P4へと走行した車両によるものである。そして、経路Dは交差点P5、P2、P3、P6へと走行した車両によるものである。経路A、B、C、Dの走行車両台数は、それぞれ80台、20台、20台、80台とする。
【0054】
図3は生成された交通流情報の一例を示す説明図である。図3の例は、図2で示す道路網に対応するものである。交通流情報は、例えば、経路ID、抽出された走行経路及び当該走行経路を走行した車両台数に関する情報を含む。道路網には、交差点P1、P2、P3、P4、P5及びP6を含むので、異なる走行経路は、R1(P1→P2)、R2(P1→P2→P3)、R3(P1→P2→P3→P4)、R4(P1→P2→P3→P6)、R5(P5→P2)、R6(P5→P2→P3)、R7(P5→P2→P3→P4)、R8(P5→P2→P3→P6)、R9(P2→P3)、R10(P2→P3→P4)、R11(P2→P3→P6)、R12(P3→P4)、R13(P3→P6)の13通り存在する。
【0055】
例えば、経路IDがR1では、図2に示すように、経路Aを走行する車両80台と、経路Bを走行する車両20台との合計となり、走行車両台数は100台となる。また、経路IDがR2では、図2に示すように、経路Aを走行する車両80台と、経路Bを走行する車両20台との合計となり、走行車両台数は100台となる。
【0056】
経路IDがR5では、図2に示すように、経路Cを走行する車両20台と、経路Dを走行する車両80台との合計となり、走行車両台数は100台となる。また、経路IDがR6では、図2に示すように、経路Cを走行する車両20台と、経路Dを走行する車両80台との合計となり、走行車両台数は100台となる。
【0057】
経路IDがR9では、図2に示すように、経路Aを走行する車両80台と、経路Bを走行する車両20台と、経路Cを走行する車両20台と、経路Dを走行する車両80台との合計となり、走行車両台数は200台となる。以下、同様である。
【0058】
図3に示すように、抽出した走行経路及び走行車両台数から、極大経路を選択する場合、例えば、交差点P4を通過する車両が走行する経路は、経路IDがR3、R7、R10、R12の4通り存在する。そのうち、交差点P3を通過する車両(200台)の40%(80台)以上が走行する経路は、経路IDが、R3、R10、R12の3通り存在するが、他の経路に含まれない極大経路は、R3だけである。従って、例えば、交差点P2、P3間の渋滞を緩和するためには、経路IDがR3の走行経路を走行する車両を迂回路へ分散すればよいことが分かる。なお、経路IDがR7の走行経路はR3、R7、R10、R12の4通りの経路の中では他の経路に含まれない極大経路であるが、80台以上が走行するという条件を満たしていない。
【0059】
次に、本実施の形態の交通流情報生成装置10の処理について説明する。図4は本実施の形態の走行経路抽出処理の手順を示すフローチャートである。交通流情報生成装置10は、アップリンク履歴情報30を取得し(S11)、取得したアップリンク履歴情報30を車両IDで整列(ソート)する(S12)。
【0060】
交通流情報生成装置10は、車両IDが等しいデータを時刻の昇順に整列し(S13)、車両IDが同じデータ列を取り出す(S14)。交通流情報生成装置10は、取り出したデータ列に光ビーコン100のデータがあるか否かを判定し(S15)、光ビーコン100のデータがない場合(S15でNO)、ステップS14以降の処理を続ける。
【0061】
光ビーコン100のデータがある場合(S15でYES)、交通流情報生成装置10は、光ビーコン100のデータの受信時刻t0±所定時間帯Tの範囲のデータの光ビーコン番号を車両の通過順に並べた走行経路を作成する(S16)。
【0062】
交通流情報生成装置10は、走行経路リストに作成した走行経路があるか否かを判定する(S17)。なお、初期状態では、走行経路リストには走行経路は存在しない。走行経路リストに作成した走行経路がある場合(S17でYES)、交通流情報生成装置10は、当該走行経路のトリップ数に1を加算する(S18)。
【0063】
走行経路リストに作成した走行経路がない場合(S17でNO)、交通流情報生成装置10は、作成した走行経路を走行経路リストに登録し(S19)、新たに登録した走行経路のトリップ数を1にする(S20)。
【0064】
交通流情報生成装置10は、すべてのデータ列の処理が終了したか否かを判定し(S21)、すべてのデータ列の処理が終了していない場合(S21でNO)、ステップS14以降の処理を続け、すべてのデータ列の処理が終了した場合(S21でYES)、処理を終了する。
【0065】
図5は本実施の形態の走行車両台数算出処理及び極大経路選択処理の手順を示すフローチャートである。なお、図5に例示する処理は、図4に例示する処理に続けて行うことができる。交通流情報生成装置10は、走行経路リストに登録されている一の走行経路を特定し(S31)、特定した一の走行経路が他の走行経路の一部であるか否かを判定する(S32)。
【0066】
一の走行経路が他の走行経路の一部である場合(S32でYES)、すなわち、一の走行経路が他の走行経路に包含される場合、交通流情報生成装置10は、一の走行経路のトリップ数に他の走行経路のトリップ数を加算して、一の走行経路の走行車両台数を算出する(S33)。
【0067】
一の走行経路が他の走行経路の一部でない場合(S32でNO)、すなわち、一の走行経路が他の走行経路に包含されない場合、交通流情報生成装置10は、一の走行経路のトリップ数を、当該一の走行経路の走行車両台数として算出する(S34)。
【0068】
交通流情報生成装置10は、すべての走行経路の処理を終了したか否かを判定し(S35)、すべての走行経路の処理を終了していない場合(S35でNO)、ステップS31以降の処理を続ける。
【0069】
すべての走行経路の処理を終了した場合(S35でYES)、交通流情報生成装置10は、所望の条件を満たす走行経路を抽出する(S36)。所望の条件は、例えば、車両の走行台数がある値以上の場合などである。なお、ステップS35で、すべての走行経路の処理が終了し、走行経路と走行車両台数が算出された場合、これらの情報を交通流情報として生成し出力することができる。
【0070】
交通流情報生成装置10は、抽出した走行経路の中から、他の走行経路に包含されない極大走行経路を選択し(S37)、交通流情報として出力し(S38)、処理を終了する。
【0071】
本実施の形態の交通流情報生成装置10は、CPU、RAMなどを備えた汎用コンピュータを用いて実現することもできる。すなわち、図4、図5、あるいは後述の図7に示すような、各処理手順を定めたプログラムコードをコンピュータに備えられたRAMにロードし、プログラムコードをCPUで実行することにより、コンピュータ上で交通流情報生成装置10を実現することができる。
【0072】
上述のとおり、任意の地点として光ビーコン100を通過する車両が走行した走行経路、区間(例えば、交差点間)ごとの走行車両台数を求めることにより、従来の特定地点で計測した交通量、あるいは分岐率を利用する場合に比べて、効果的な迂回路の設定、あるいは信号機の制御系統のためのサブエリアの設定が可能となる。また、上述のようにして生成された交通流情報は、渋滞緩和や円滑な交通のための重要な指標とすることができ、渋滞緩和や円滑な交通を実現するための対応策を実施する上で非常に有用な情報となる。
【0073】
実施の形態2
図6は実施の形態2に係る交通流情報生成システムの構成例を示す模式図である。実施の形態1との違いは、光ビーコンに代えて無線受信装置200、201、…209を備える点と、地図データベース40を備える点である。なお、交通流情報生成装置10、情報処理装置20、無線受信装置200などにより交通流情報生成システムを構築することができる。
【0074】
無線受信装置200は、各車両に搭載された車載機との通信機能を備える。無線受信装置200は、車載機から各車両固有の車両ID、車両の走行軌跡情報を示す時刻と当該時刻における車両の位置情報を含むアップリンク情報を受信する。無線受信装置200は、受信したアップリンク情報を情報処理装置20へ送信する。なお、他の無線受信装置201、…209も同様である。
【0075】
交通流情報生成装置10は、情報処理装置20が記憶したアップリンク履歴情報30を情報処理装置20経由で取得し、取得したアップリンク履歴情報30に基づいて、任意の地点としてのリンクL0を通過する走行経路ごとの走行車両台数を求め、交通流情報を生成する。
【0076】
実施の形態2では、地点選択部12は、複数の地点を選択する場合、任意の地点を通過した車両が、当該地点から所定距離内であって、当該地点の少なくとも通過前又は通過後のいずれかに当該車両が通過した地点を選択する。走行経路抽出部11は、例えば、任意の地点を特定のリンクL0とし、所定距離をUとすると、リンクL0から上流側及び下流側それぞれへリンク長が所定距離U以下の範囲のリンク列を走行経路として抽出する。なお、リンクL0から上流側及び下流側へのリンク長は異なる値でもよく、上流側又は下流側のいずれか一方のリンクのみでもよい。これにより、任意の地点の周辺に存在する複数の地点を通る多くの道路で構成される道路網における走行経路を抽出することができる。
【0077】
図7は実施の形態2の走行経路抽出処理の手順を示すフローチャートである。交通流情報生成装置10は、アップリンク履歴情報30を取得し(S41)、取得したアップリンク履歴情報30を車両IDで整列(ソート)する(S42)。
【0078】
交通流情報生成装置10は、車両IDが等しいデータを時刻の昇順に整列し(S43)、車両IDが同じデータ列を取り出す(S44)。交通流情報生成装置10は、取り出したデータ列を道路ネットワーク上のリンク列に変換する(S45)。ここで、リンクは、交差点間を繋ぐ道路を表す。道路ネットワーク上のリンク列への変換は、例えば、取り出したデータ列(車両の位置情報である座標の時系列データ)に対して、地図データベース40を参照して、カーナビゲーションシステム等で用いられる地図マッピング処理を施すことで行うことができる。
【0079】
交通流情報生成装置10は、変換したリンク列にリンクL0があるか否かを判定し(S46)、リンク列にリンクL0がない場合(S46でNO)、ステップS44以降の処理を続ける。リンク列にリンクL0がある場合(S46でYES)、交通流情報生成装置10は、リンクL0から上流、下流ともリンク長が所定距離内のリンク列を抽出して走行経路を作成する(S47)。
【0080】
交通流情報生成装置10は、走行経路リストに作成した走行経路があるか否かを判定する(S48)。なお、初期状態では、走行経路リストには走行経路は存在しない。走行経路リストに作成した走行経路がある場合(S48でYES)、交通流情報生成装置10は、当該走行経路のトリップ数に1を加算する(S49)。
【0081】
走行経路リストに作成した走行経路がない場合(S48でNO)、交通流情報生成装置10は、作成した走行経路を走行経路リストに登録し(S50)、新たに登録した走行経路のトリップ数を1にする(S51)。
【0082】
交通流情報生成装置10は、すべてのデータ列の処理が終了したか否かを判定し(S52)、すべてのデータ列の処理が終了していない場合(S52でNO)、ステップS44以降の処理を続け、すべてのデータ列の処理が終了した場合(S52でYES)、処理を終了する。
【0083】
実施の形態2では、走行車両台数算出処理及び極大経路選択処理の手順は、図5の例と同様であるので、説明は省略する。実施の形態2においても、任意の地点としてリンクL0を通過する車両が走行した走行経路、区間(例えば、交差点間)ごとの走行車両台数を求めることにより、従来の特定地点で計測した交通量、あるいは分岐率を利用する場合に比べて、効果的な迂回路の設定、あるいは信号機の制御系統のためのサブエリアの設定が可能となる。
【0084】
上述の実施の形態では、情報処理装置20及びアップリンク履歴情報30を交通流情報生成装置10とは別個の装置として構成しているが、情報処理装置20及びアップリンク履歴情報30を交通流情報生成装置10に統合することもできる。
【0085】
開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
【符号の説明】
【0086】
10 交通流情報生成装置
11 走行経路抽出部(走行経路抽出手段)
12 地点選択部(地点選択手段)
13 車両台数算出部(車両台数算出手段)
14 極大経路選択部(経路選択手段)
15 交通流情報生成部(交通流情報生成手段)
20 情報処理装置
30 アップリンク履歴情報
40 地図データベース
100、101、109 光ビーコン
200、201、209 無線受信装置

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成する交通流情報生成装置において、
前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出する走行経路抽出手段と、
該走行経路抽出手段で抽出した走行経路を走行した車両の台数を算出する車両台数算出手段と
を備え、
前記車両台数算出手段で算出した台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を生成するように構成してあることを特徴とする交通流情報生成装置。
【請求項2】
前記任意の地点の周辺に存在する道路の分岐点を含む複数の地点を選択する地点選択手段を備え、
前記走行経路抽出手段は、
前記地点選択手段で選択した地点を通過した車両の走行経路を抽出するように構成してあることを特徴とする請求項1に記載の交通流情報生成装置。
【請求項3】
前記地点選択手段は、
車両が前記任意の地点を通過した通過時点の少なくとも前又は後のいずれかの所定時間帯に前記車両が通過した地点を選択するように構成してあることを特徴とする請求項2に記載の交通流情報生成装置。
【請求項4】
前記地点選択手段は、
前記任意の地点を通過した車両が、該地点から所定距離内であって、該地点の少なくとも通過前又は通過後のいずれかに該車両が通過した地点を選択するように構成してあることを特徴とする請求項2に記載の交通流情報生成装置。
【請求項5】
前記車両台数算出手段は、
前記走行経路抽出手段で抽出した走行経路のうち、一の走行経路が他の走行経路に含まれる場合、前記一の走行経路を走行する車両の台数に前記他の走行経路を走行する車両の台数を加算して前記一の走行経路を走行する車両の台数を算出するように構成してあることを特徴とする請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の交通流情報生成装置。
【請求項6】
前記走行経路抽出手段で抽出した走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択する経路選択手段を備えることを特徴とする請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の交通流情報生成装置。
【請求項7】
前記経路選択手段は、
前記車両台数算出手段で算出した車両台数が所望の条件を満たす走行経路のうち、他の走行経路に含まれない走行経路を選択するように構成してあることを特徴とする請求項6に記載の交通流情報生成装置。
【請求項8】
コンピュータに、複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成するステップを実行させるためのコンピュータプログラムにおいて、
コンピュータを、
前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を抽出するステップと、
抽出した走行経路を走行した車両の台数を算出するステップと、
算出した台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を生成するステップと
を実行させることを特徴とするコンピュータプログラム。
【請求項9】
複数の車両の走行軌跡情報を取得して交通流情報を生成する交通流情報生成装置による交通流情報生成方法において、
前記走行軌跡情報に基づいて、道路の任意の地点を通過する互いに異なる複数の走行経路を走行経路抽出手段により抽出するステップと、
抽出された走行経路を走行した車両の台数を車両台数算出手段により算出するステップと、
算出された台数及び前記走行経路に基づいて交通流情報を交通流情報生成手段により生成するステップと
を含むことを特徴とする交通流情報生成方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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