説明

人工畳表の製造法

【課題】 熱可塑性合成樹脂フィルムで形成したテープ原糸を、収束成型ノズルで加熱成型した模造イ草で、人工畳表を製造する方法に於て、模造イ草製造段階から、最終畳表製品までに亘る、熱アニーリング処理を合理化し、人工畳表製造の画期的な合理化を図る。

【解決手段】 長手方向に延伸した熱可塑性合成樹脂フィルムのテープ原糸12を、加熱された収束成型ノズル15に導通して製造した模造イ草22を、熱収縮性を内在する状態で緯条として用いて織成し、織成後の製品ロット25の状態で、熱弛緩処理して模造イ草22の熱収縮性を除去することにより、熱的に安定した人工畳表の製造を合理化する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、熱可塑性合成樹脂より製造した摸造イ草を用いた人工畳表の製造法に関するものである。
【背景技術】
【0002】
図6は、特許文献1として挙げた摸造イ草の製造法、及び該模造イ草で人工畳表を製造する方法の説明図である。
即ち、従来の人工畳表の製造は、図6(A)に示す如く、フィーダー、金型、冷却装置を介して、インフレーション装置により、P,P等の熱可塑性プラスチックの薄膜筒状体を形成し、ロールで2層(2枚)形態の原反フィルムとして走行させながら、カッターでテープ条片の原反テープに分割裁断し、フィルムの2層形態の各テープ条片を、加熱装置→ピンチロール→加熱装置によって2段階の熱板加熱延伸を付与して、巻取ロールに2枚重ねフィルム形態のテープ原糸として巻取る。
【0003】
次いで、図6(B)に示す如く、巻取ロールからテープ原糸を、270〜280℃に加熱した収束装置(ノズル)でランダムに収束加熱して、空気ボイドを含む芯部と、融着表皮とから成るイ草原糸に成型し、イ草原糸を送風機で冷却した後、80〜100℃の熱湯浴中を3秒間走行させて、収束率約0.35%(3.5mm/1m)収縮させる「一次アニーリング」処理し、冷却工程を通してカッターで定寸に切断し、断片織機用の模造イ草としている。
この「一次アニーリング」処理は、加熱収束装置でテープ原糸のイ草原糸への成型過程で、テープ原糸と共に入り込んだ空気の熱膨張爆発による融着斑、及び不均斉な熱収縮作用等で、イ草原糸が収縮変形したり、偏平になっているため、成型イ草原糸の外形を、熱膨張整形して断面をほぼ真円に近い状態にし、真直性を付与して断片織機の緯条として使用可能とするためであって、従来の加熱収束装置を用いる模造イ草製造にあっては、必須の処理工程である。
【0004】
そして、定寸裁断した模造イ草は、人手で一定量を束ねて模造イ草束とし、図6(C)の如く、「二次アニーリング」として、熱処理空間内に投入して、50℃前後で12時間熱処理することにより、収縮率0.65%(6.5mm/1m)の収縮で残留縮みを発現し、次いで、4時間程度の自然冷却処理を経て織成用緯条とし、図6(D)の如く、断片織機に供給して人工畳表に織成し、図6(E)の如く、1ロット10帖巻きの製品ロットとしている。
そして、耐用中に熱収縮を生じ易い床暖房用畳表等にあっては、必要に応じて製品ロットに、更に50℃前後での72時間程度の熱弛緩処理を施している。
この「二次アニーリング」処理は、人工畳表に、耐用環境下での模造イ草の収縮発生を阻止し、商品価値を付与するためであって、プラスチックフィルムで熱成型製造した模造イ草にあっては、必須の処理工程である。
【特許文献1】特許第3195968号公報(特開平6−122163)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
従来例(図6)の方法で製造する摸造イ草は、テープ原糸を加熱収束装置でイ草原糸に成型する過程で、テープ原糸と共に喰い込んだ空気が熱膨張爆発して融着表皮に融着斑キズや爆裂キズを生じると共に、テープ原糸に不均斉な熱収縮作用を生起して、イ草原糸が収縮変形したり、偏平になるため、成型イ草原糸を一次アニーリングによって熱膨張整形して、断面をほぼ真円に近い状態にする必要がある。
【0006】
また、摸造イ草を織成用緯条として定寸裁断した後も、図6(C)の如く、長時間の二次アニーリング処理と長時間の自然冷却が必要であり、二次アニーリング処理に投入する際には、人手で、各断片模造イ草が乱れないように揃えて束状にする作業を要し、若し、模造イ草断片を乱れた状態の束状で熱弛緩処理(二次アニーリング)すれば、断片模造イ草相互に絡みが生じ、図6(D)の如く、断片織機の緯条ホッパーに投入した際に、緯条取出しミスを多発するため、二次アニーリング処理のための断片模造イ草の取扱作業は、煩雑、且つ、注意を要する、手間のかかる作業であった。
従って、各必須の、一次アニーリング処理と、二次アニーリング処理とは、消費熱エネルギー、熱管理、処理時間管理、占有スペース、所要労力、等の面で、模造イ草の製造コスト低減の重大な阻害要因であった。
【0007】
本発明は、従来の摸造イ草を用いた人工畳表の製造に関し、模造イ草の製造面、模造イ草の形態安定化処理面、織成面の全工程に関して、高品質な人工畳表を、合理的、且つ高能率で製造出来るように研究、実験、実施の試行錯誤を経て完成出来たものであって、模造イ草の製造段階で、断面がほぼ真円であって融着斑の抑制された、真直性の大な模造イ草22とし、織成前の二次アニーリングを省略して、模造イ草を熱収縮性の内在したまま人工畳表に織成し、織成後に、製品ロットの段階で、残留縮みを除去するアニーリング処理するものであり、生産効率が高く、且つ高品質の人工畳表の安価な提供を可能とするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明は、長手方向に延伸した熱可塑性合成樹脂フィルムよりなるテープ原糸12を、加熱された収束成型ノズル15に収束挿通し、芯部22Cの外周に融着表皮22Sを備えたイ草原糸17に加熱成型して得た、断面がほぼ真円で真直性の大な模造イ草22を、熱収縮性を内在する状態で緯条として用いて織成し、織成後の製品ロット25の状態で、熱弛緩処理して模造イ草22の熱収縮性を除去し、人工畳表の製品とするものである。
尚、模造イ草が「熱収縮性を内在する状態」とは、該模造イ草が畳表としての耐用環境下の加熱作用で熱収縮を発現する状態を意味し、従来のイ草原糸成型に引続く一次アニーリングを経た模造イ草をも含むものである。
【0009】
また、「真直性の大な」とは、断片織機に飛走横入れミスを生じない程度の真直性を備えた意であり、緯条先端部の10cm当り1cm以内の曲がり変位であれば飛走横入れは可能であり、10cm当り1cm以上の曲がり変位、即ち、緯条軸線から1cm以上側方に変位した緯条であれば飛走ミスを多発する。
即ち、「真直性の大な」とは、真直度(緯条10cm長/曲がり変位cm)が10以上の意である。
従って、本発明の模造イ草22は、従来のイ草原糸成型後に、一次アニーリング処理で、断面真円度及び真直性を向上したものであっても良いが、典型的には、図3に示す、新規な収束成形型ノズル15によって、イ草成型段階で、断面がほぼ真円で真直性の大なイ草原糸17に成型し、該イ草原糸17を冷却固化しただけの模造イ草である。
【0010】
本発明によれば、従来の必須の処理工程である、織成前の模造イ草の状態での二次アニーリング(熱弛緩処理)が省略合理化出来る。
即ち、従来例で製造した模造イ草を採用する場合は、人手と時間を要する織成前の二次アニーリング処理が省略出来、図3の新規な収束成型ノズルで得た模造イ草を採用する場合は、一次アニーリング処理と、二次アニーリング処理とが省略出来る。
しかも、織成後の一度の熱弛緩処理により、織物(人工畳表)としての形態安定処理を施すため、織成過程で生じた形態歪も同時に修正出来、模造イ草段階で形態安定化した後、織成した織物(人工畳表)より、製品としての信頼性が高い。
【0011】
即ち、従来の、模造イ草段階での熱弛緩処理(二次アニーリング処理)にあっては、ばらばらの模造イ草の、人手による一定量の集束した状態での処理となり、各イ草の絡まりが以後の織機での緯入れミスを発生するため、ばらばらの断片模造イ草の一定量を揃えて集束する作業は、人手による、慎重で丁寧な作業が必要であるが、本発明の、織成後の熱弛緩処理は、織物の一巻きのロットの形態での簡便な取扱作業となるため、作業面からも、織物(人工畳表)にしてからの熱弛緩処理は、織成前の断片模造イ草段階での二次アニーリング処理よりも、はるかに省力化、合理化出来る。
【0012】
また、本発明にあっては、模造イ草22は、収束成型ノズル15の絞り部15Mに配置した空気抜き孔15Pを介してテープ原糸12と共に喰い込んだ空気を放出除去することにより、ノズル成型部15D内の空気爆発を抑制しながら成型して、芯部22Cの外周に、融着斑22Wの抑制された融着表皮22Sを形成したものが好ましい。
【0013】
この場合、図3に示す収束成型ノズル15を用いることにより、テープ原糸12と共にノズル絞り部15Mに入り込んだ空気は、熱膨張するが、絞り部、即ち前成型部15M、で過分の空気、即ち、模造イ草芯部22Cで空気ボイドAVを形成するための必要空気量よりも余分の空気、が放出排除されるため、ノズル成型部15D内での空気爆発は極端に抑制出来て、イ草原糸の融着皮膜は、融着斑の抑制されたきれいな融着表皮22Sとなり、断面真円度(短径/長径)の高い略真円断面を備え、且つ真直性に優れたイ草原糸17が成型出来る。
従って、融着斑に起因するキズの少ない、且つ、毛羽立ちやゴミ付着による汚れの少ない人工畳表が得られる。
【0014】
また、本発明にあっては、収束成型ノズル15から引出したイ草原糸17を、冷却槽19を経由して引取りロール20,21で引出した状態で製品模造イ草22とし、該模造イ草22を緯条として用いるのが好ましい。
この場合、ノズル15から引出されたイ草原糸17は、断面真円度、真直度、共、満足出来る形態であるため、冷却固化されれば、熱収縮性は内在するものの、緯条として使用が可能となり、定寸の断片緯条に切断して、従来の断片模造イ草同様に、断片織機で織成することも、或いは、模造イ草を連続状態で織機に供給することも可能である。
【0015】
従って、該イ草原糸17は、冷却するのみで、定寸に裁断して、或いは連続状態で、織成用緯条として使用可能となり、従来必要であった収束成型後の熱膨張処理による真円度向上処理、即ち、一次アニーリング、は不要となる。
そして、本発明は、熱収縮性を内在したままで織成し、織成ロットの状態で一挙に熱安定化処理するため、模造イ草製造過程での一次アニーリング省略、及び模造イ草製造後の、織成前の断片イ草状態での二次アニーリング省略の下で、人工畳表が製造可能となり、従来の人工畳表の製造と比べて、模造イ草製造過程での、一次アニーリングの熱管理、通過速度管理、装置スペースの面での合理化、及び、二次アニーリングの繊細、且つ手間のかかる作業の省略等、製造上の画期的な利点があり、従来の方法よりも、高品質の人工畳表の低コストでの提供が可能となる。
【0016】
また、本発明にあっては、図1に示す如く、引取りロール20,21で引出した模造イ草22を、連続形態で弛緩ゾーンZを介して直接織機23に供給するのが好ましい。
この場合、模造イ草22は、引取りロールで定速度、且つ連続的に引出され、織機23では、連続緯条の緯入れ開口毎の切断供給となり、高速、且つ断続的に緯入れされるが、織機での、緯条としての時間当り消費量(消費長)と、模造イ草22の、引取りロール20,21での時間当り引取り量(引取り長さ)とを整合設定することにより、弛緩ゾーンZの存在で模造イ草22の製造と、模造イ草の織成作用の連続化が実施出来る。
しかも、製品として引出される連続形態の模造イ草は、従来の断片緯条としての織成では困難な、真円度、真直度の不十分な部分が存在していても、織り込みが可能となり、畳表織物となった後の熱弛緩処理によって、使用に耐え得る人工畳表と出来る。
従って、製品模造イ草22の、織機23への人手による供給作業が省略出来、模造イ草22の製造から人工畳表の織成までの工程が合理化出来ると共に、製造する模造イ草22は、製品ロスを生ずることなく、全量が緯条として利用織成出来、人工畳表の低コスト提供が可能となる。
【0017】
また、本発明にあっては、模造イ草22を、熱収縮を見込んだ広幅に織成するのが好ましい。
この場合、イ草原糸17を冷却して引出したまま緯条に織り込む場合には、熱収縮率が約2%であるため、引目織では一目分、目積織では2目分増幅すれば、模造イ草22の熱収縮に対応出来る。
模造イ草22は、熱収縮性を内在した状態で織成し、織成後に熱弛緩収縮処理するため、一次アニーリングも二次アニーリングも省略した模造イ草、或いは二次アニーリングのみを省略した模造イ草等、予め、使用模造イ草22の熱収縮量を把握しておけば、製品時のただ一度の熱弛緩処理による熱収縮性除去により、熱的に安定した、且つ所定値の織幅の畳表製品に仕上がり、製畳時の幅裁断屑の発生が最少限に抑制出来、歩留まりの良い製畳が可能となる。
【0018】
また、本発明にあっては、熱弛緩処理が、約65℃の熱空間で製品ロット25を24時間以上、36時間以内のアニーリングであるのが好ましい。
この場合、熱空間は、密封室形態で、且つ簀の子棚、金網棚等で多数のロットが均等に加熱出来るように配置するのが好ましく、熱源は、ガス、電気、スチーム等、室内を均斉加熱出来れば良い。
また、1ロットは、通常の機上げ1巻き(標準:10帖巻き)で良い。
また、熱処理時間と処理温度とは、退色しない範囲で、且つ、耐用中の環境下での熱収縮を生じないための重要な要素であって、65℃前後の加熱は、通常の耐用中の環境下で受ける加熱の上限以上であり、且つ、模造イ草に熱軟化等の熱的変質を生じない温度である。
そして、サンプル実験の結果、約65℃の環境下で、10帖巻きロット(通常ロット)は24時間以上の処理により、完全な収縮防止が達成出来、また、36時間以上の処理は、ロットの外表部に退色を生ずることを見出した。
従って、65℃前後で、24〜36時間のアニーリングは、退色を生起することなく、製品ロットに、畳表としての耐用環境下での、完全な熱収縮防止性が付与出来る。
【0019】
また、本発明にあっては、テープ原糸12は、23〜30mm幅で40〜50μ厚のフィルムの2枚重ねの原反テープ61を、屈曲形態で案内する加熱ロール7,8,9によって、若干の幅方向延伸を伴った長手方向に5倍前後延伸したフィルム厚7〜10μの2枚重ねであるのが好ましい。
この場合、原反テープ61の2枚重ね処理は、インフレーション装置で形成した筒状フィルムの2枚重ね状態の原反フィルムを使用すれば良く、従来例(図6)の原反フィルム同様に、低コストでの準備が可能となる。
【0020】
尚、筒状フィルムには、インフレーション装置で表面に縦皺を無数に平行配設しておけば、原反テープ61での熱延伸処理時での2枚テープの層着一体化は避けられ、且つテープ原糸の、収束成型ノズル15内での収束成型作用時にも嵩高性を有し、ノズル成型部15Dの内周面との摩擦抵抗も軽減出来て、イ草原糸17の表面での融着斑の発生を抑止する作用が期待出来、均斉な融着表皮22Sの形成、及び均斉な多孔質芯部22Cの形成に有利である。
【0021】
また、図2(B)の如く、上下に加熱延伸ロール7,8,9を配置して原反テープ61を屈曲案内延伸すれば、原反テープ61と各加熱ロール7,8,9との界面圧力により、原反テープ61内にも、幅方向に発生する若干の拡開応力によって、構成高分子に幅方向のオリエンテーションが生じ、一軸延伸フィルムよりは幅方向フイブリル化の抑制されたものとなる。
従って、5倍位延伸して薄膜フィルムとなっても、延伸方向に直交する応力に対してはフイブリル化し難くなり、製品模造イ草は、耐用中に毛羽の発生が抑制出来る。
【0022】
そして、フィルム厚7〜10μで幅23〜30mmのフィルムテープの2枚重ねであれば、テープ原糸12の製造が、スリッターと熱ロール延伸で合理的に遂行出来るばかりでなく、瞬時の熱融着が可能な極薄テープでありながら、細分化された空気ボイドAVの均斉に分散した多孔質芯部22Cの形成が可能となり、ノズル成型部15Dでの融着表皮22Sの瞬時形成も可能となる。
【0023】
また、本発明にあっては、テープ原糸12は、加熱ロール7,8,9によって、若干の幅方向延伸を伴った長手方向延伸後、加熱ロール9と下流のアニールロール10間で、リラックス率6〜12%のリラックス処理をしたものが好ましい。
この場合、テープ原糸12を屈曲形態で案内する加熱ロール装置に、図2(B)の如く、水冷のアニールロール10をコンパクトに並設することにより6〜12%と高いリラックス率を付与することが可能となる。
そして、収束成型ノズル15に送り込む前に、十分なリラックス(弛緩)によって内部熱応力歪(残留歪)を消去しておけば、後工程のノズル15による加熱成型での、熱応力不均斉作用によって生ずる熱成型品(イ草原糸)での、偏平化や曲がり発生が抑制出来、織成用緯条として必要な、長手方向直線形態、及び高真円度(短径/長径)の模造イ草が得られ、整織容易な模造イ草が得られる。
【発明の効果】
【0024】
本発明は、模造イ草を、熱収縮性を内在する状態で織成し、織成後の製品ロット25の状態で、一度の熱弛緩処理によって模造イ草22の熱収縮性を完全に発現して、畳表としての耐用中に熱収縮を生じないようにするため、模造イ草22の状態での熱弛緩処理工程が省略出来、織成後の熱弛緩処理(アニーリング)であるため、模造イ草22自体の熱収縮性の除去と共に、織成過程で生じた形態歪も同時に修正出来、一度のアニーリング(熱弛緩処理)で、形態安定性が高くて、品質信頼性の高い人工畳表が得られる。
【0025】
また、模造イ草としての二次アニーリング工程が省略出来たため、二次アニーリング工程で必要な、ばらばらの断片模造イ草22の、人手による一定量の平行状態に揃えて集束する、煩雑、且つ手間のかかる作業も不要となり、織成後の熱弛緩処理は、織物の巻きロットでの取扱いとなるため、従来の断片模造イ草22の状態での熱弛緩処理よりも、熱弛緩処理の作業性がはるかに向上し、労力、時間の合理化による生産性の向上によって、品質信頼性の高い人工畳表の安価な提供が可能となる。
【0026】
また、模造イ草22は、ノズル15による収束成型時に、ノズル成型部15D内の空気爆発を抑制して、断面真円度及び真直性の高いイ草原糸17に成型することにより、成型後の真円度向上、及び真直性付与の一次アニーリングすら不要となり、新規な収束成型ノズル15の採用によって、従来の模造イ草の製造法での、製造装置スペース面、アニーリングの熱管理、速度管理面等で、はるかに合理化された有利な製造法で模造イ草22が得られ、従来の一次アニーリング、及び二次アニーリングにかえて、織成後の製品ロットでの、最終、且つ、完全なアニーリング処理することと相俟って、高品質の人工畳表が、画期的な生産性向上の下に製造出来る。
【0027】
また、模造イ草22を製造するテープ原糸12の各フィルムテープ自体も、長手方向延伸時に若干の幅方向延伸したものであるため、収束成型ノズル15内での成型時に生ずる若干の空気爆発によっても、フィルムのフイブリル化は抑制され、且つ、畳表としての耐用中の摩擦作用によっても、模造イ草表面のフイブリル化は抑制され、従って、ゴミ付着、及び汚れの原因となる毛羽発生が少ないため、長期に亘って、きれいな外観を呈する、高品質の人工畳表が得られる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0028】
〔テープ原糸の製造〕
原反ロール6は、図2(A)に示す如く、従来例同様に、ポリプロピレン樹脂に、慣用の耐侯剤、顔料、艶消し剤を混合した原料を、インフレーション加工でフィルム厚40〜60μ(ミクロン)の筒状フィルムを形成し、2枚重ねの600〜900mm幅の原反フィルム60を捲き取ったものである。
該原反フィルム60は、図2(B)の如く、スリッター6´で製造イ草の繊度に応じて20〜35mm幅(ex、5400d:34mm、3300d:21mm)に裁断分割して原反テープ61とし、上下に架設した第1加熱ロール7、第2加熱ロール8、第3加熱ロール9及び水冷のアニールロール10で熱延伸及びアニーリングする。
【0029】
各加熱ロール7,8,9を130〜140℃に加熱し、原反テープ61を上下屈曲案内して第1加熱ロール7と第2加熱ロール8間で3倍延伸、第2加熱ロール8と第3加熱ロール9間で2倍延伸し、延伸引取速度70mm/minで引取り、第3加熱ロール9と水冷アニールロール10間で6〜12%弛緩(リラクゼーション)してテープ原糸チーズ巻11を得る。
巻取った原反テープ61はフィルムの2枚重ね状態であり、1枚のフィルム厚は7〜10μ、2枚重ねの原反テープ61が14〜20μのテープ原糸12になる。
【0030】
但し、テープ原糸厚20μでも、太番手(太繊度)模造イ草の製造には支障ないが、フィルム厚が薄い程、後工程の収束成型ノズル15での迅速軟化による均一な融着表皮(皮膜)22Sの形成が可能となるため、無機剤混練プラスチックでの皮膜(フィルム)形成の限界である7μ厚にテープ原糸12を形成し、テープ原糸12の幅によって繊度差に対応させるのがベターである。
【0031】
そして、テープ原糸12は第1加熱ロール7、第2加熱ロール8、第3加熱ロール9での加熱延伸作用時に、各ロールとの圧接応力作用により、構成高分子は、テープの長さ方向延伸による長さ方向配向(オリエンテーション)に加え、若干の幅方向配向を生じるため、熱板延伸したテープ原糸よりも、抗フイブリル化特性(縦裂けの生じ難い特性)を有するものとなる。
【0032】
〔模造イ草の製造〕
図1に示す如く、テープ原糸12をテープ原糸チーズ巻11から引出し、285〜300℃に設定された加熱装置16内に嵌着して270〜285℃に加熱された収束成型ノズル15に挿通してイ草原糸17に成型し、水中ロール18を介して冷却槽19の水(水道水)で冷却固定し、対向した引取り上ロール20と引取り下ロール21から成る強力引取装置によって50m/secで引取り、後方の弛緩ゾーンZに送出す。
【0033】
この場合、収束成型ノズル15は、図3に示す如く、テープ原糸12をランダムに収束するファンネル部15Fと、ファンネル部15Fに引続く前成型部としての絞り部15Mと、引続く成型部15Dを備え、前成型部15Mと成型部15Dとの間には、拡開した空気溜り15Aを配置し、空気溜り15Aからノズル先端15Tに通ずる空気抜き孔15Pの2本を穿設したものを使用する。
また、冷却槽19に案内する水中ロール18は、成型直後のイ草原糸17を偏平変形させないように、ロール18の表面に丸棒状のイ草原糸17を嵌入するための円弧断面の案内溝(図示せず)を配置したものを採用する。
【0034】
また、強力引取装置としての、各駆動引取り下ロール21と引取り上ロール20対には、対応円弧溝(図示せず)を配置してイ草原糸17に押圧変形を生じない構造とし、駆動側の各引取り下ロール21は、金属製で円弧溝周面にはスリップ防止のためのローレット加工し、各引取り上ロール20はゴム製とし、イ草原糸17に対する加圧変形を抑制しながら、強力な把持力を付与したロール群を採用し、引取速度50m/secでイ草原糸17を引取る。
【0035】
テープ原糸12の収束ノズル15への供給は、例えば、模造イ草織度が5400dでは、ノズル成型孔径Ds:1.09mmに対し、テープ原糸(フィルム2枚重ね)厚:14μ(1枚:7μ)、テープ原糸幅:34mmのテープ原糸を充満率:52%で、4700dでは、ノズル成型孔径Ds:0.95mm、テープ原糸厚:14μ、テープ原糸幅:30mm、充満率:60%で、4000dでは、ノズル成型孔径Ds:0.8mm、テープ原糸厚:14μ、テープ原糸幅:25mm、充満率:71%で、3300dでは、ノズル成型孔径Ds:0.66mm、テープ原糸厚:14μ、テープ原糸幅:21mm、充満率:86%で実施する。
【0036】
〔織成〕
引取り上ロール20と引取り下ロール21とで引出される模造イ草22は、図1の如く、弛緩ゾーンZを介して織機23で緯条として経糸開口内に織り込んで人工畳表に織成する。
本発明の実施に用いる織機23は、本願出願人等が、特願平11−666904号として出願し、特開2000−355852号として公開された、緯条連続送出装置を備えたものであって、図5に示す如く、並設製造装置、即ち、並設模造イ草製造部から引取り上ロール20及び引取り下ロール21で引取られる並走する2本の模造イ草を緯条として弛緩ゾーンZを介して織機に交互に供給緯入れする。
【0037】
そして、弛緩ゾーンZでは、上センサーと下センサーとの一対の光センサーによって、緯条、即ち模造イ草22、の弛緩量を検出しながら、上下引取りロール20,21からの連続引取り量と、織機での断続緯入れ消費量とを整合させ、送出ローラの送出プーリーへの断続的当接離開作用で緯条を経糸開口内へ飛走切断して織り込むことにより、引取りロール20,21で引出す模造イ草22の、弛緩ゾーンZを介しての、織機23への直接供給織成を実施する。
尚、2本の緯条を交互に緯入れすると、各製造装置で製造される模造イ草に微妙な色合い差があっても、製品畳表での色合いの混合平均化した均一性が維持出来る。
【0038】
発明者等は、本発明の効果確認のため各種試験を実施し、次の通りの試験結果を得た。
〔模造イ草の毛羽〕
イ草表面の裂け目22Wは、テープ原糸が長手方向延伸したものであるため、裂け目(キズ)22Wが摩擦作用を受ければフイブリル化し、3mm長以上のキズは軽い摩擦によっても毛羽を発生する。
【0039】
試験条件:テープ原糸としては、従来の熱板延伸を採用、
Aは、従来の収束成型ノズルでの成型イ草
Bは、図3に示す本発明に使用する収束成型ノズルでの成型イ草
顕微鏡(10倍ルーペ)観察で、イ草10m長内に発生した5mm長以上のキズをカウントした。

A: キズ5mm 6mm 7mm 合計
4500d 4 1 2 7
4000d 2 3 3 8
3000d 4 2 3 9

B: キズ5mm 6mm 7mm 合計
4500d 3 1 2 6
4000d 2 1 2 5
3500d 2 1 1 4
【0040】
以上の結果、本件発明に使用するノズルは、従来ノズルに対して、3000dで66%、4000dで35%、4500dで15%、毛羽発生原因の5mm以上の大寸キズ(裂け目)が改善出来る。
尚、3mm長以下、特に1mm前後のキズは、Aの製品では、Bの製品と比べて桁違いに多く発生していたが、このようなキズは、製品(織物)使用時に、即時に毛羽に転化するものでなく、またカウント作業が極めて煩雑困難なため、カウントから外した。
従って、従来の熱板延伸したフイブリル化し易いテープ原糸を利用する場合であっても、図3の、ノズル成型部15D内の空気爆発を抑制しながら成型するノズルの利用は、融着斑(キズ)の抑制に極めて有効である。
【0041】
〔イ草織物摩擦テスト〕
本発明の、図3の収束成型ノズル15で成形した模造イ草織物に於いて、テープ原糸製造時の、熱板延伸(5倍延伸)と、ロール延伸(5倍延伸)との延伸方法のみ相違する織物の摩擦テスト(ラビングテスト)を、硬度60度、重量500g、幅30mmのゴムロールを、移動距離5cm、35往復/minで15分間実施した。
【0042】
試験片:4500dは打込密度176本/10cm、4000d:182本/10cm、3300d:194本/10cm

4500d織物 4000d織物 3300d織物
熱板延伸 9個(欠陥) 10個 8個
ロール延伸 7個 7個 5個

尚、欠陥は、顕微鏡(10倍ルーペ)で観察し、10cm内の織物表面上の7mm長以上の毛羽欠陥をカウントした。
以上の結果、テープ原糸の製造時のロール延伸は、テープ構成高分子に若干の幅方向オリエンテーションを生じたことにより、熱板延伸による一軸延伸よりも、フイブリル化を抑制する効果を奏する。
【0043】
〔熱弛緩テスト〕
(1)最大縮み測定と製畳後変化
ノーアニーリング緯条(収束成型ノズル15から引出したイ草原糸17を、冷却槽19を経由して引取りロールで引出したままの製品模造イ草22)で製織した、織幅(畳表幅)90.3cmの畳表の半帖(約1m)のサンプルを、63℃×72時間(3日間)、ガスの燃焼による熱空間でエージング(熱弛緩処理)し、畳表幅の熱収縮を検討した。

模造イ草繊度 エージング前(cm) エージング後(cm) 誤差(cm)
5700d 90.3 88.4 1.9
4700d 90.3 87.6 2.7
【0044】
上記熱弛緩処理した畳表でサンプル製畳し、緯条の収縮検知用のラインを畳縁に沿って塗布し、ガス燃焼熱空間に63℃×72時間再投入した。
72時間後に取出して塗布ラインが畳縁から離れているか否か目視したが、5700d、4700d両製品共、目視では塗布ラインの畳縁からの離間が確認出来なかった。
即ち、ノーアニーリングの模造イ草で製織した、畳表幅90.3cmの人工畳表にあっては、5700dが88.4cm、4700dが87.4cmに熱収縮すれば、模造イ草の耐用環境下での熱収縮性が完全に除去出来る、との結果が得られた。
【0045】
(2)製品ロットに於ける縮み測定と変色
ノーアニーリング緯条で製織した畳表の10帖巻き(標準ロット)を段ボール箱の中に入れて、ガス燃焼による63℃×72時間のエージング(熱弛緩処理)した。
(a)製品ロット全体評価は以下のとおり:
模造イ草繊度 エージング前(cm) エージング後(cm) 変色
5700d 90.3 88.2 有
4700d 90.3 88.1 有
【0046】
(b)製品ロット部位評価は以下のとおり:
模造イ草繊度 部位 エージング前(cm)エージング後(cm)誤差(cm) 変色
5700d 内側 90.3 88.1 2.2 無
中間 90.3 88.3 2 無
外側 90.3 88.1 2.2 多少
4700d 内側 90.3 88.4 1.9 無
中間 90.3 88.2 2.1 無
外側 90.3 88.2 2.1 多少

以上、63℃の熱空間での長時間処理により、直接熱の加わる外側、及び耳部(両端)が変色した。
【0047】
(3)エージング時間と収縮、及び変色の関係
ノーアニーリング模造イ草で製織した、織幅90.3cm、長さ(経糸方向長)20cmの帯サンプルを13枚作成し、1枚(NO.1)は、他のサンプルとの比較基準とするため、無処理で保管し、NO.2〜NO.13の各サンプル毎に、エージング時間を6時間毎増加して、63℃の熱空間内での変化を試験した。
試験の結果は下表のとおりである。
該試験により、63℃での熱弛緩処理(エージング)では、24時間以上では、熱収縮性の完全除去が達成出来、且つ、36時間以上では、模造イ草に変色を生じることを見出した。
【0048】
サンプル 時間(h) エージング前(cm) エージング後(cm) 変色
NO.1 0 90.3
NO.2 6 90.3 88.7 無
NO.3 12 90.3 88.6 無
NO.4 18 90.3 88.5 無
NO.5 24 90.3 88.4 無
NO.6 30 90.3 88.4 無
NO.7 36 90.3 88.4 多少
NO.8 42 90.3 88.4 有
NO.9 48 90.3 88.4 有
NO.10 54 90.3 88.35 有
NO.11 60 90.3 88.35 有
NO.12 66 90.3 88.35 有
NO.13 72 90.3 88.35 有
【0049】
(4)製品ロットでの最適エージング
ノーアニーリング模造イ草を緯条に織り込んだ人工畳表の製品ロット(標準:10帖巻き)の内部、中間部、外部、各部位での熱浸透をテストした。
即ち、製品ロットの内部、外部、中間部の3部位に温度測定用熱電対を取付け、段ボール箱に入れて63℃の熱空間内へ挿入測定した。
その結果、10帖巻きロットにあっては、中間部の熱飽和が最も時間を要し、中間部での63℃への到達は、外部より約5時間遅れであることが検出出来た。
従って、10帖巻き製品ロットでのエージングは、29時間強で、外表部の変色(熱退色)を生ずることなく、熱収縮性が完全に除去出来る。
【図面の簡単な説明】
【0050】
【図1】本発明の要部概略説明図である。
【図2】本発明の概略説明図であって、(A)は原反ロール6の形成を、(B)はテープ原糸チーズ巻の形成を示す図である。
【図3】本発明に用いる収束成型ノズルの説明図であって、(A)は上面図、(B)は縦断側面図、(C)は底面図である。
【図4】本発明で得られる模造イ草説明図であって、(A)は断面図、(B)は斜視図である。
【図5】本発明の実施に用いる織機の説明図であって、(A)は緯条送出機構の概要斜視図、(B)は弛緩ゾーンの概要説明図である。
【図6】従来例説明図であって、(A)はテープ原糸製造工程略図、(B)は模造イ草製造工程略図、(C)は二次アニーリング略図、(D)は織成の略図、(E)は製品ロット略図である。
【符号の説明】
【0051】
1 混合機
2 押出成型機
3 金型
4 インフレーション装置
5 ピンチロール
6 原反ロール
6´ スリッター
7 第1加熱ロール(加熱ロール)
8 第2加熱ロール(加熱ロール)
9 第3加熱ロール(加熱ロール)
10 アニールロール
11 テープ原糸チーズ巻
12 テープ原糸
13,14 案内ロール
15 収束成型ノズル(ノズル)
15A 空気溜り
15D 成型部
15F ファンネル部
15M 絞り部(前成型部)
15P 空気抜き孔
15T 先端(出口)
16 加熱装置
17 イ草原糸
18 水中ロール
19 冷却槽
20 引取り上ロール(従動ロール)
21 引取り下ロール(駆動ロール)
22 模造イ草(製品模造イ草、製品イ草)
22C 芯部(コア)
22S 融着表皮(融着皮膜、シース)
22L,22L´ 縦皺(皺)
22W キズ(裂け目)
23 織機
25 製品ロット(織成ロット)
60 原反フィルム
61 原反テープ
AV 空気ボイド
Ds 成型孔径
FL フィルム
Ta 拡開テーパー
Z 弛緩ゾーン

【特許請求の範囲】
【請求項1】
長手方向に延伸した熱可塑性合成樹脂フィルムよりなるテープ原糸(12)を、加熱された収束成型ノズル(15)に収束挿通し、芯部(22C)の外周に融着表皮(22S)を備えたイ草原糸(17)に加熱成型して得た、断面がほぼ真円で真直性の大な模造イ草(22)を、熱収縮性を内在する状態で緯条として用いて織成し、織成後の製品ロット(25)の状態で、熱弛緩処理して模造イ草(22)の熱収縮性を除去する人工畳表の製造法。
【請求項2】
模造イ草(22)は、収束成型ノズル(15)の絞り部(15M)に配置した空気抜き孔(15P)を介してテープ原糸(12)と共に喰い込んだ空気を放出除去することにより、ノズル成型部(15D)内の空気爆発を抑制しながら成型して、芯部(22C)の外周に、融着斑(22W)の抑制された融着表皮(22S)を形成する、請求項1の人工畳表の製造法。
【請求項3】
収束成型ノズル(15)から引出したイ草原糸(17)を、冷却槽(19)を経由して引取りロール(20,21)で引出した状態で製品模造イ草(22)とし、該模造イ草(22)を緯条として用いる、請求項2の人工畳表の製造法。
【請求項4】
引取りロール(20,21)で引出した模造イ草(22)を、連続形態で弛緩ゾーン(Z)を介して直接織機(23)に供給する、請求項3の人工畳表の製造法。
【請求項5】
模造イ草(22)を、熱収縮を見込んだ広幅に織成する、請求項1乃至4のいずれか1項の人工畳表の製造法。
【請求項6】
熱弛緩処理が、約65℃の熱空間で製品ロット(25)を24時間以上、36時間以内のアニーリングである、請求項1乃至5のいずれか1項の人工畳表の製造法。
【請求項7】
テープ原糸(12)は、23〜30mm幅で40〜50μ厚のフィルムの2枚重ねの原反テープ(61)を、屈曲形態で案内する加熱ロール(7,8,9)によって、若干の幅方向延伸を伴った長手方向に5倍前後延伸したフィルム厚7〜10μの2枚重ねである、請求項1乃至6のいずれか1項の人工畳表の製造法。
【請求項8】
テープ原糸(12)は、加熱ロール(7,8,9)によって、若干の幅方向延伸を伴った長手方向延伸後、加熱ロール(9)と下流のアニールロール(10)間で、リラックス率6〜12%のリラックス処理した、請求項7の人工畳表の模造イ草製造法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【公開番号】特開2006−70390(P2006−70390A)
【公開日】平成18年3月16日(2006.3.16)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2004−255724(P2004−255724)
【出願日】平成16年9月2日(2004.9.2)
【出願人】(599081853)有限会社三谷原護商店 (2)
【Fターム(参考)】