仕分けシステム
【課題】作業者が仕分け作業の無いブロックを通過することを回避し、作業者の動線を短くして作業効率の向上が図られた仕分けシステムの提供。
【解決手段】仕分けシステムは、仕分け場所1のそれぞれに個数表示器20を備え、1群の仕分け場所1…1により1つのブロックB1が構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材17を備える。切替手段13は、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える。表示制御手段14は、第1モードのとき、各ブロックについて入口操作部材17が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器20…20の表示を開始させ、第2モードのとき、仕分け作業の準備段階の操作卓13の操作時に全個数表示器20…20の表示を開始させる。
【解決手段】仕分けシステムは、仕分け場所1のそれぞれに個数表示器20を備え、1群の仕分け場所1…1により1つのブロックB1が構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材17を備える。切替手段13は、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える。表示制御手段14は、第1モードのとき、各ブロックについて入口操作部材17が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器20…20の表示を開始させ、第2モードのとき、仕分け作業の準備段階の操作卓13の操作時に全個数表示器20…20の表示を開始させる。
【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は物流分野で用いられる仕分けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンビニエンスストア等の物流センターでは、各店舗から注文のあった物品を注文のあった個数づつ各店舗毎に集める仕分け作業が行われる。このような仕分け作業を支援するシステムとして、物品を搬送しながらその物品を注文のあった店舗の仕分け場所に受注個数づつ収納していくソーティングシステムや、各店舗の仕分けコンテナを搬送しながらそのコンテナに注文のあった物品を受注個数づつ収納していくピッキングシステムが周知である。その場合、ソーティングシステムでは複数の仕分け場所のそれぞれに、ピッキングシステムでは複数の物品保管場所のそれぞれに、受注個数(仕分け個数)を表示するための個数表示器が配備される。そして、いずれの仕分けシステムにおいても、作業者の仕分け作業がブロックを単位に管理される場合がある(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)。ここで、ブロックとは、物品又はコンテナの搬送通路に沿って設けた1群の仕分け場所又は1群の物品保管場所のことをいう。
【0003】
【特許文献1】特開平6−156645号公報(図1、段落0016)
【特許文献2】特許第2791755号明細書(図1、段落0014)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のようにブロックを管理単位とした従来の仕分けシステムでは、概ね次のような動作が行われる。例えば、図25に示すように、複数の仕分け場所又は物品保管場所(以下これらをまとめて「仕分け場所等」ということがある)c…cを台車dの搬送通路を挟んで向かい合わせに並設して第1ブロックb1〜第4ブロックb4を構成する。各仕分け場所等cの前面に個数表示器gを備える。まず、作業者aは、自己の仕分け作業の準備段階として、第1ブロックb1の手前で操作卓eを操作して、ソーティングの場合は、自己が搬送する台車dに載せてある物品が何であるかを入力し、ピッキングの場合には、自己が搬送する台車dに載せてあるコンテナがどの店舗のものであるかを入力する。そして、第1ブロックb1の前で待機し、ブロック入口に備えられた入口表示器fに自己の名前が表示されたときに、同じくブロック入口に備えられてある入口ボタン(図示せず)を押して第1ブロックb1の通路に進入する。前記入口ボタンを押すことにより第1ブロックb1の個数表示器g…gに仕分け個数が表示されるので、ソーティングの場合は、表示のあった仕分け場所cに台車dの物品を表示個数だけ収納し、ピッキングの場合には、表示のあった物品保管場所cの物品を台車dのコンテナに表示個数だけ収納する。第1ブロックb1内で全ての仕分けが終了したら、作業者aは、ブロック出口に出口表示器hと共に備えられてある出口ボタン(図示せず)を押して第1ブロックb1の通路から退出する。前記出口ボタンを押すことにより第1ブロックb1の個数表示器g…gが全てリセットされるので、次の作業者aが入口ボタンを押して第1ブロックb1に進入することができる。第1ブロックb1を出た作業者aは、同様にして、第2ブロックb2、第3ブロックb3及び第4ブロックb4を通過し、次の新たな物品又は新たなコンテナを台車dに載せて再び操作卓eに戻る。
【0005】
このように、従来の仕分けシステムでは、作業者aは、第1ブロックb1から仕分け作業を開始し、第1ブロックb1が終われば第2ブロックb2に進み、第2ブロックb2が終われば第3ブロックb3に進み、…と経路が固定されていた。これは、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓eに物品又はコンテナの属性を入力すると、その物品又はコンテナに関する仕分け個数が第1ブロックb1から順に全てのブロックに伝送され、作業者aは、入口ボタンを押すことでそのブロックでの個数表示を開始させ、出口ボタンを押すことでそのブロックでの個数表示を終了させるように動作が義務付けられているからである。これを怠ると、自己の仕分け作業のみならず、他人の仕分け作業の遂行にも支障を及ぼすことになる。
【0006】
しかし、全ブロックb1〜b4で個数表示器g…gに仕分け個数が表示されればよいが、つまり全ブロックb1〜b4で仕分け作業が有ればよいが、いずれの個数表示器g…gも仕分け個数を表示しないブロックが有ると、つまり仕分け作業が無いブロックが有ると、そのブロックに関しては、作業者aは、ただ入口ボタンや出口ボタンを押すためだけに、そのブロックを通過することとなって、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率が低下することとなる。例えば、図25において、奥の方の第2ブロックb2や第3ブロックb3で仕分け作業が無い場合は、作業者aは、第2ブロックb2の入口ボタンや出口ボタンあるいは第3ブロックb3の入口ボタンや出口ボタンを押すためだけに無駄に遠方まで移動しなければならなくなる。
【0007】
また、たとえ個数表示器g…gに仕分け個数が表示されても、入口近辺の個数表示器g…gのみが仕分け個数を表示するブロックが有ると、つまり仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有ると、そのブロックに関しても、作業者aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、ただ出口ボタンを押すためだけに、あるいは次のブロックの入口ボタンを押すためだけに、そのブロックを通過することとなって、やはり徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率が低下することとなる。例えば、図25において、第2ブロックb2で仕分け作業が入口近辺のみに有る場合は、作業者aは、第2ブロックb2の出口ボタンや第3ブロックb3の入口ボタンを押すためだけに無駄に遠方まで移動しなければならなくなる。
【0008】
本発明は、従来の仕分けシステムにおける前記のような不具合に対処するもので、作業者が仕分け作業の無いブロックを無駄に通過することを回避し、作業者の動線を短くして、作業効率の向上が図られた仕分けシステムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本願の請求項1に記載の発明は、仕分け場所又は物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムであって、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の仕分けシステムであって、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させることを特徴とする。
【0011】
次に、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の仕分けシステムであって、前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードがさらに設けられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させることを特徴とする。
【0012】
次に、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の仕分けシステムであって、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させることを特徴とする。
【0013】
次に、請求項5に記載の発明は、前記請求項3又は4に記載の仕分けシステムであって、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする。
【0014】
次に、請求項6に記載の発明は、前記請求項3から5のいずれかに記載の仕分けシステムであって、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする。
【0015】
次に、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から6のいずれかに記載の仕分けシステムであって、各ブロックに、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段が備えられていることを特徴とする。
【0016】
次に、請求項8に記載の発明は、前記請求項1から7のいずれかに記載の仕分けシステムであって、仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とが備えられていることを特徴とする。
【0017】
次に、請求項9に記載の発明は、前記請求項8に記載の仕分けシステムであって、前記仕分け無し報知手段は、前記最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知することを特徴とする。
【0018】
そして、請求項10に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の仕分けシステムであって、前記仕分け無し報知手段は、前記個数表示器の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
まず、請求項1に記載の発明によれば、ソーティングの場合の仕分け場所又はピッキングの場合の物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムにおいて、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを備えたから、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックの各ブロック毎に入口操作部材を操作して、そのブロックの個数表示器に仕分け個数を表示させることになるが、第2モードに切り替えたときには、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓を操作するだけで、全ブロックの全個数表示器に仕分け個数を表示させることが可能となる。その結果、作業者は、個数表示器に仕分け個数を表示させるために入口操作部材を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0020】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、そのブロックに属する個数表示器には仕分け個数が表示されないから、仕分け作業の準備段階において操作卓を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者は、1つ1つブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0021】
また、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器のみに仕分け個数が表示されるから、仕分け作業の準備段階において操作卓を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者は、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0022】
次に、請求項2に記載の発明によれば、前記入口操作部材に加えて、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材を備え、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させるようにしたから、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックの各ブロック毎に出口操作部材を操作して、そのブロックの個数表示器の個数表示を消去させることになるが、第2モードに切り替えたときには、最後の仕分け作業を完了させるだけで、全ブロックの全個数表示器の個数表示を消去させることが可能となる。その結果、作業者は、個数表示器の個数表示を消去させるために出口操作部材を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0023】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、作業者は、それらのブロックの出口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0024】
次に、請求項3に記載の発明によれば、前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードが追加され、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させるようにしたから、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に入口操作部材を操作しなくても、複数のブロックのうちの最初のブロックの入口操作部材を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器に仕分け個数を表示させることが可能となる。
【0025】
そのうえで、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、そのブロックに属する個数表示器には仕分け個数が表示されないから、最初のブロックの入口操作部材を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者は、1つ1つブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0026】
また、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器のみに仕分け個数が表示されるから、最初のブロックの入口操作部材を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者は、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0027】
次に、請求項4に記載の発明によれば、前記入口操作部材に加えて、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材を備え、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させるようにしたから、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に出口操作部材を操作しなくても、複数のブロックのうちの最後のブロックの出口操作部材を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器の個数表示を消去させることが可能となる。したがって、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、作業者は、それらのブロックの出口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、より一層の作業効率の向上が図られることとなる。
【0028】
次に、請求項5に記載の発明によれば、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うから、前記請求項3に記載の発明の効果のうち、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有る場合の効果が確実に得られることとなる。
【0029】
次に、請求項6に記載の発明によれば、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うから、前記請求項3に記載の発明の効果のうち、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合の効果が確実に得られることとなる。
【0030】
次に、請求項7に記載の発明によれば、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段を各ブロックに備えたから、作業者は、ブロックの個数表示器に仕分け個数が表示されているか否かを1つ1つ確認することなく、この仕分け有り報知手段によって、仕分け作業が有るブロックを瞬時に確実・容易に判別することができる。
【0031】
次に、請求項8に記載の発明によれば、仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とを備えたから、作業者は、この仕分け無し報知手段によって、仕分け作業が無いブロックに無駄に移動することが回避される。その結果、作業者は、仕分け作業が無いブロックを無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0032】
次に、請求項9に記載の発明によれば、仕分け無し報知手段は、最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知するようにしたから、作業者は、ブロック内での最後の仕分け作業の完了と同時に、適正なタイミングで、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いこと、すなわちこのブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【0033】
そして、請求項10に記載の発明によれば、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、個数表示器の表示態様の変更、音声の発生、又は個数表示器の表示態様の変更と音声の発生との組合せのいずれかにより行うようにしたので、作業者は、確実・容易に、このブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、最良の実施形態を通して本発明をさらに詳しく説明する。本実施形態においては、本発明の仕分けシステムは、図1に示すソーティングシステムに適用されている。図示したように、作業現場は4つのブロックB1〜B4に区切られている。各ブロックB1〜B4には台車2の搬送通路を挟んで向かい合う2つのゾーンZ1,Z2〜Z7,Z8が設けられている。各ゾーンZ1〜Z8は多数の仕分け棚1…1で構成されている。仕分け棚1は、特許請求の範囲にいう「仕分け場所」に相当する。第1ブロックB1の手前には操作卓13が備えられ、各ブロックB1〜B4には表示コントローラ14…14が備えられている。また、各ブロックB1〜B4の入口及び出口には、作業者AがブロックB1〜B4への進入時及びブロックB1〜B4からの退出時に押下操作する入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が備えられている。また、各ゾーンZ1〜Z8には、ゾーンZ1〜Z8内ひいてはブロックB1〜B4内で仕分け作業が有るときに点灯してそのことを報知するゾーンランプ19…19が備えられている。作業者Aは、最も一般的には(後述する第1モードでは)、台車2を押して物品を搬送しながら、矢印で示すように第1ブロックB1から第4ブロックB4まで順に通過して帰還することになる。
【0035】
図2に第1ブロックB1を例にして示すように、各ブロックB1〜B4の入口及び出口には入口表示器15及び出口表示器16が配設され、各仕分け棚1の前面には個数表示器20が配設されている。また、各仕分け棚1には仕分けコンテナ21…21が設置され、台車2には物品コンテナ22…22が設置されている。なお、図例では、簡単のため、仕分け棚1…1は一段であるが、二段以上組み上げてもよい。
【0036】
操作卓13は、タッチパネルやキーボードやバーコードスキャナ等の入力装置と、ディスプレイ(符号13a:図7参照)やプリンタ等の出力装置とを有している。作業者Aは、作業を開始する前に操作卓13を操作して、自己の名前や自己の担当物品を入力する。表示コントローラ14は、入口ボタン17及び出口ボタン18の押下操作信号を入力すると共に、入口表示器15、出口表示器16、ゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20の動作を管理する。本実施形態では、各ブロックB1〜B4には1人の作業者しか進入できず、入口表示器15及び出口表示器16は、仕分け作業の順番が到来した作業者の名前を表示する。そして、入口表示器15及び出口表示器16に名前が表示された作業者AがブロックB1〜B4への進入時に入口ボタン17…17を押下操作し、ブロックB1〜B4からの退出時に出口ボタン18…18を押下操作する。なお、個数表示器20についてはさらに後述する(図4〜図6)。
【0037】
仕分けコンテナ21は、各店舗毎に出荷する物品を収容するためのコンテナである。この仕分けコンテナ21が設置される仕分け棚1と店舗とは1対1に対応付けられている。物品コンテナ22は、前記仕分けコンテナ21に仕分けする物品を収容しているコンテナである。図例では、仕分け棚1に複数の仕分けコンテナ21…21が積み上げられ、また台車2に複数の物品コンテナ22…22が積み上げられている。ただし、コンテナ21,22の数と店舗の数又は物品の数とは関係が無い。
【0038】
図3に示すように、操作卓13の上位には仕分けコンピュータ11が中継器12を介して接続されている。ここで、図3に操作卓13を複数示したのは、図1に示したような仕分け作業現場が複数あることを示している。操作卓13の下位にはブロックB1〜B4毎の4つの表示コントローラ14…14が接続されている。そして、各表示コントローラ14の下位には入口表示器15、出口表示器16、入口ボタン17、出口ボタン18、ゾーンランプ19及び個数表示器20…20が接続されている。これらの機器11〜20は相互に情報の通信が可能な適宜の情報通信ネットワーク30を介して接続されている。
【0039】
図4に個数表示器20の外観構成を示す。個数表示器20は表示部20aと完了ボタン20bとを備えている。表示部20aは、6桁のデジタル表示が可能である。完了ボタン20bは、表示部20aに表示された仕分け情報(仕分け物品や仕分け個数あるいはこれらの組合せをいう)に従って仕分け作業を行った後、作業者Aが押下操作するものである。完了ボタン20bの押下操作信号は表示コントローラ14に送信され、表示部20aの表示を次の表示に切り換えるトリガーになる。
【0040】
例えば図5に示すように、表示部20aに「1」と「10」とがハイフンを挟んで表示されたときは、それは、仕分け物品が「第1物品」であり、仕分け個数が「10個」であることを示している。このように、この個数表示器20は、仕分け物品と仕分け個数と(仕分け情報)を1組だけ表示するように構成されており、比較的安価なものである。また、1つの仕分け棚1で仕分け作業が終了したときは、図6に示すように、その仕分け棚1での仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)が表示部20aに表示される。
【0041】
次に、図7に操作卓13のディスプレイ13aの表示例を示す。ここで図示したのはモード切替画面の表示例である。すなわち、この仕分けシステムでは、ブロックB1〜B4の取扱いについて第1モードと第2モードと第3モードとが切替可能になっており、そのモードの切替えがこの操作卓13のタッチパネル式のディスプレイ13aで行えるようになっているのである。
【0042】
第1モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4のそれぞれが個々に独立した1つのブロックとして取り扱われる(基本形)。第2モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4が全てまとめられて単一ブロック(符号iを付す:図13〜図15及び図20(b)参照)として取り扱われる。第3モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックがまとめられて1つの合体ブロック(符号iiを付す:図17〜図19、図20(c)及び図24参照)として取り扱われる。
【0043】
そして、第1モードでは、各ブロックB1〜B4において、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能し、各ブロックB1〜B4を単位として、入口表示器15、出口表示器16、ゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20の動作が管理される。また、第2モードでは、全ブロックB1〜B4において(つまり単一ブロックiにおいて)、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能しなくなり、単一ブロックiを単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。また、第3モードでは、任意の複数ブロックにおいて(つまり合体ブロックiiにおいて)、最初の入口ボタン17及び最後の出口ボタン18のみが機能し、合体ブロックiiを単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。
【0044】
以下、フローチャートを参照して、この仕分けシステムの具体的動作を説明する。なお、簡単のため、作業者Aの担当物品は1種類のみとする。まず、図8は、第1モードでの動作例である。作業者Aは、仕分け作業の準備段階として、操作卓13を操作し、自己が担当する物品及び自己の名前を入力すると共に、前記図7のモード切替画面にてモードを切り替える(ステップS11)−ここでは第1モードに切り替える。すると、操作卓13は、上位の仕分けコンピュータ11に照会して、入力された物品の仕分け情報を取得し、それを下位の表示コントローラ14に送信する(ステップS12)。
【0045】
各表示コントローラ14、つまり、第1、第2、第3、第4ブロックB1,B2,B3,B4の各表示コントローラ14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15及び出口表示器16にその作業者Aの名前を表示する(ステップS13)。作業者Aは、各ブロックB1〜B4(最初は第1ブロックB1)の入口表示器15及び出口表示器16に自己の名前が表示されると、そのブロックB1〜B4の入口ボタン17を操作してブロックB1〜B4内に進入する(ステップS14)。
【0046】
各表示コントローラ14は、入口ボタン17の操作信号を受信すると、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを行う(ステップS15:図5参照)。また、ゾーンランプ19の点灯・非点灯も管理する。作業者Aは、個数表示器20の表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS16)。表示コントローラ14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0047】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、1つのブロック内で全ての仕分け作業が済むと、出口ボタン18を操作してブロックから退出し、次のブロックへ進む(ステップS17)。各表示コントローラ14は、出口ボタン18の操作信号を受信すると、ブロック内の全ての「End」表示を消去し(併せてゾーンランプ19を消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15及び出口表示器16に表示する(ステップS18,S13)。
【0048】
このような第1モードで得られる作用を図9〜図11を参照して説明する。まず、図9は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。ここで、図中、斜線を施した仕分け棚1は、仕分け作業が有る仕分け棚1、つまり個数表示器20が仕分け情報を表示している仕分け棚1を示し、黒で表示した入口ボタン17及び出口ボタン18は、作業者Aが操作すべき入口ボタン17及び出口ボタン18を示し、黒で表示したゾーンランプ19は、点灯しているゾーンランプ19を示す(図10、図11、図13〜図15、図17〜図19において同じ)。
【0049】
仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合は、基本動作通り、作業者Aは、第1ブロックB1、第2ブロックB2、第3ブロックB3及び第4ブロックB4と順に全てのブロックを通過する。作業者Aは、各ブロックB1〜B4への進入時に入口ボタン17を押下操作し(ステップS14)、各ブロックB1〜B4からの退出時に出口ボタン18を押下操作する(ステップS17)。入口ボタン17の押下操作により、ブロックB1〜B4内のゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20が作動し(ステップS15)、出口ボタン18の押下操作により、ブロックB1〜B4内の個数表示器20…20がリセットされる(ステップS18)。作業者Aが全ブロックB1〜B4を通過してもそれは無駄な動きではなく、それよりも、先の作業者Aがブロックから退出した時点で(ステップS17)、次の作業者Aがそのブロックに進入できる(ステップS18)という利点がある。
【0050】
一方、図10は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。図例では、第2ブロックB2と第3ブロックB3とで仕分け作業が無いことになっている(第2モードの図14及び第3モードの図18において同じ)。この場合、作業者Aは、本来、第1ブロックB1と第4ブロックB4とを通過するだけでよく、第2ブロックB2と第3ブロックB3とを通過することは、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率を低下させることになる。しかし、第1モードでは、作業者Aは、仕分け作業が無い第2ブロックB2及び第3ブロックB3においても、入口ボタン17及び出口ボタン18を押下操作することが義務付けられている(ステップS14,S17,S18)。また、実際のところ、作業者Aは、入口ボタン17を押して(ステップS14)ブロック内のゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20を作動させないことには(ステップS15)、そのブロック内で仕分け作業が有るのか無いのかが判らない。したがって、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を1つ1つ巡り歩いて入口ボタン17を押すことになる。また、次の作業者Aのためにも、全てのブロックB1〜B4において出口ボタン18を押して、ブロックB1〜B4内の個数表示器20…20をリセットしなければならないことになる(ステップS18)。
【0051】
次に、図11は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。図例では、第2ブロックB2で仕分け作業が入口近辺のみに有り、また第3ブロックB3では仕分け作業が無いことになっている(第2モードの図15及び第3モードの図19において同じ)。この場合、作業者Aは、本来、第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第4ブロックB4に進入すればよく、第2ブロックB2と第3ブロックB3とを通過することは、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率を低下させることになる。しかし、前述したように、第1モードでは、作業者Aは、仕分け作業が入口近辺のみに有る第2ブロックB2や仕分け作業が無い第3ブロックB3においても、入口ボタン17及び出口ボタン18を押下操作することが義務付けられているから(ステップS14,S17,S18)、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を1つ1つ巡り歩かねばならないことになる。
【0052】
以上のことから、第1モードは、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合には、第1モードは適切ではないといえる。
【0053】
次に、図12は、第2モードでの動作例である。ステップS21,S22は、第1モードでのステップS11,S12と同様であるので、ここではその説明は省略する(ただし、ステップS21では、前記図7のモード切替画面にて第2モードに切り替える)。ステップS22の後、単一ブロック(i)の全表示コントローラ14…14、つまり、第1、第2、第3、第4ブロックB1,B2,B3,B4の表示コントローラ14…14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15…15及び出口表示器16…16にその作業者Aの名前を一斉に表示する(ステップS23)。さらに、全表示コントローラ14…14は、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行う(ステップS24:図5参照)。また、単一ブロック(i)内の全ゾーンランプ19…19の点灯・非点灯も一斉に管理する。
【0054】
一方、作業者Aは、全ブロックB1〜B4の入口表示器15…15及び出口表示器16…16に自己の名前が表示されると、入口ボタン17の操作等を行うことなく、そのまま単一ブロック(i)内に進入する(ステップS25)。すると、単一ブロック(i)内の該当する全ての個数表示器20は物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行っているから、作業者Aは、その表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS26)。表示コントローラ14…14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0055】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、単一ブロック(i)内で全ての仕分け作業が済むと、出口ボタン18の操作等を行うことなく、そのまま単一ブロック(i)から退出する(ステップS27)。全表示コントローラ14…14は、最後の完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、単一ブロック(i)内の全ての「End」表示を一斉に消去し(併せて単一ブロック(i)内の全てのゾーンランプ19…19を一斉に消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15…15及び出口表示器16…16に一斉に表示する(ステップS28,S23)。
【0056】
このような第2モードで得られる作用を図13〜図15を参照して説明する。まず、図13は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。この第2モードでは、4つのブロックB1〜B4が全てまとめられて単一ブロック(i)として取り扱われ、また、単一ブロック(i)において、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能しなくなり、単一ブロック(i)を単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。具体的には、単一ブロック(i)の全個数表示器20…20は、仕分け作業の準備として操作卓13が操作された段階で(ステップS21)、仕分け情報を一斉に表示する(ステップS24)。また、最後の完了ボタン20bが操作された段階で(ステップS27)、仕分け作業終了情報を一斉に消去する(ステップS28)。したがって、作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなり、どの位置からでも(例えば第4ブロックB4の出口からでも)単一ブロック(i)に進入することが可能となり、また、どの位置からでも(例えば第1ブロックB1の入口からでも)単一ブロック(i)から退出することが可能となる。しかし、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有るから、作業者Aは、結局、全ブロックB1〜B4を巡り歩くことになり、作業者Aの動線は、第1モードのときと比べてそれほど短くならない。
【0057】
一方、図14は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を操作する必要が無く、どの位置からでも単一ブロック(i)に進入でき、どの位置からでも単一ブロック(i)から退出できる。かつ、単一ブロック(i)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、どのブロックB1〜B4内で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、第1ブロックB1及び第4ブロックB4のみ通過すればよく、第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0058】
また、図15は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。同様に、作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を操作する必要が無く、どの位置から単一ブロック(i)に進入しても、また、どの位置から単一ブロック(i)から退出してもよい。また、単一ブロック(i)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動していて、どのブロックB1〜B4のどの仕分け棚1で仕分け作業が有るのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第4ブロックB4に進入して、単一ブロック(i)から出ればよく、第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0059】
以上のことから、第2モードは、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合には、第2モードはあまり有効ではないといえる。
【0060】
次に、図16は、第3モードでの動作例である。ステップS31,S32は、第1モードでのステップS11,S12と同様であるので、ここではその説明は省略する(ただし、ステップS31では、前記図7のモード切替画面にて第3モードに切り替える)。以下、合体ブロック(ii)の動作を中心に説明する。ステップS32の後、合体ブロック(ii)の各表示コントローラ、つまり、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックの表示コントローラ14…14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15…15及び出口表示器16…16にその作業者Aの名前を一斉に表示する(ステップS33)。作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口表示器15…15及び出口表示器16…16に自己の名前が表示されると、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17を操作して合体ブロック(ii)内に進入する(ステップS34)。
【0061】
合体ブロック(ii)の各表示コントローラ14…14は、最初の入口ボタン17の操作信号を受信すると、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行う(ステップS35:図5参照)。また、合体ブロック(ii)内の全ゾーンランプ19…19の点灯・非点灯も一斉に管理する。作業者Aは、個数表示器20の表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS36)。表示コントローラ14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0062】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、合体ブロック(ii)内で全ての仕分け作業が済むと、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を操作して合体ブロック(ii)から退出し、次のブロックへ進む(ステップS37)。合体ブロック(ii)の各表示コントローラ14…14は、最後の出口ボタン18の操作信号を受信すると、合体ブロック(ii)内の全ての「End」表示を一斉に消去し(併せて合体ブロック(ii)内の全てのゾーンランプ19…19を一斉に消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15…15及び出口表示器16…16に一斉に表示する(ステップS38,S33)。
【0063】
このような第3モードで得られる作用を図17〜図19を参照して説明する。まず、図17は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。この第3モードでは、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックがまとめられて1つの合体ブロック(ii)として取り扱われ、また、合体ブロック(ii)において、最初の入口ボタン17及び最後出口ボタン18のみが機能し、合体ブロック(ii)を単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。具体的には、合体ブロック(ii)の全個数表示器20…20は、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17が操作された段階で(ステップS34)、仕分け情報を一斉に表示する(ステップS35)。また、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18が操作された段階で(ステップS37)、仕分け作業終了情報を一斉に消去する(ステップS38)。したがって、作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。しかし、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17が第1ブロックB1の入口ボタン17であり、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18が第3ブロックB3の出口ボタン18であって、かつ、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有るから、作業者Aは、結局、全ブロックB1〜B4を第1ブロックB1から第4ブロックB4の順に巡り歩くことになり、作業者Aの動線は、第1モードのときと比べてそれほど短くならない。
【0064】
一方、図18は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。かつ、合体ブロック(ii)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、合体ブロック(ii)内のどのブロックB1〜B3で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、合体ブロック(ii)に属する第1ブロックB1を通過した後、すぐに第3ブロックB3の出口ボタン18を押し、その後合体ブロック(ii)から出て第4ブロックB4に進入すればよく、合体ブロック(ii)の第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0065】
また、図19は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。同様に、作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。また、合体ブロック(ii)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、合体ブロック(ii)内のどのブロックB1〜B3で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、合体ブロック(ii)に属する第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第3ブロックB3の出口ボタン18を押した後、合体ブロック(ii)から出て第4ブロックB4に進入すればよく、合体ブロック(ii)の第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0066】
以上のことから、第3モードは、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合には、第3モードはあまり有効ではないといえる。
【0067】
以上のように、本実施形態に係る仕分システム(ソーティングシステム)では、多数の仕分け棚1…1のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器20…20が備えられ、1群の仕分け棚1…1により1つのブロックB1,B2,B3又はB4が構成され、複数のブロックB1〜B4のそれぞれに入口ボタン17…17が備えられている(図1、図2参照)。そして、複数のブロックB1〜B4の各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックB1〜B4をまとめて1つのブロック(単一ブロックi)として扱う第2モードとを切り替える操作卓13が備えられている(図7参照)。そして、この操作卓13により、第1モードに切り替えられたときは(図8参照)、各ブロックB1〜B4について入口ボタン17が操作されたときに(ステップS14)、そのブロックに属する個数表示器20…20の表示を開始させ(ステップS15)、一方、第2モードに切り替えられたときには(図12参照)、仕分け作業の準備段階の操作卓13の操作時に(ステップS21)、全個数表示器20…20の表示を開始させる(ステップS24)表示コントローラ14が備えられている。したがって、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックB1〜B4の各ブロック毎に入口ボタン17…17を操作して、そのブロックの個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることになるが、第2モードに切り替えたときには、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓13を操作するだけで、全ブロックB1〜B4の全個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることが可能となる。その結果、作業者Aは、個数表示器20…20に仕分け個数を表示させるために入口ボタン17を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0068】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図14参照)、そのブロックに属する個数表示器20…20には仕分け個数が表示されないから、仕分け作業の準備段階において操作卓13を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者Aは、1つ1つブロックB1〜B4の入口ボタン17…17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0069】
また、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図15参照)、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器20…20のみに仕分け個数が表示されるから、仕分け作業の準備段階において操作卓13を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者Aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口ボタン17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0070】
さらに、前記入口ボタン17…17に加えて、複数のブロックB1〜B4のそれぞれに出口ボタン18…18が備えられている(図1、図2参照)。そして、操作卓13により、第1モードに切り替えられたときは(図8参照)、各ブロックB1〜B4について出口ボタン18が操作されたときに(ステップS17)、そのブロックに属する個数表示器20…20の表示を終了させ(ステップS18)、一方、第2モードに切り替えられたときには(図12参照)、最後の仕分け作業が完了したときに(ステップS26)、全個数表示器20…20の表示を終了させる(ステップS28)表示コントローラ14が備えられている。したがって、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックB1〜B4の各ブロック毎に出口ボタン18…18を操作して、そのブロックの個数表示器20…20の個数表示を消去させることになるが、第2モードに切り替えたときには、最後の仕分け作業を完了させるだけで、全ブロックB1〜B4の全個数表示器20…20の個数表示を消去させることが可能となる。その結果、作業者Aは、個数表示器20…20の個数表示を消去させるために出口ボタン18を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0071】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図14参照)、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図15参照)、作業者Aは、それらのブロックの出口ボタン18…18を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0072】
さらに、前記操作卓13が切り替えるモードとして、全ブロックB1〜B4のうちの複数のブロックをまとめて1つのブロック(合体ブロックii)として扱う第3モードが追加されている(図7参照)。そして、この操作卓13により、第3モードに切り替えられたときは(図16)、複数のブロックについて最初のブロックの入口ボタン17が操作されたときに(ステップS34)、その複数のブロックに属する全ての個数表示器20…20の表示を開始させるようにしたから(ステップS35)、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に入口ボタン17…17を操作しなくても、複数のブロックのうちの最初のブロックの入口ボタン17を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることが可能となる。
【0073】
そのうえで、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図18参照)、そのブロックに属する個数表示器20…20には仕分け個数が表示されないから、最初のブロックの入口ボタン17を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者Aは、1つ1つブロックの入口ボタン17…17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0074】
また、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図19参照)、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器20…20のみに仕分け個数が表示されるから、最初のブロックの入口ボタン17を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者Aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口ボタン17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0075】
さらに、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口ボタンが操作されたときに(ステップS36)、その複数のブロックに属する全ての個数表示器20…20の表示を終了させるようにしたから(ステップS38)、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に出口ボタン18…18を操作しなくても、複数のブロックのうちの最後のブロックの出口ボタン18を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器20…20の個数表示を消去させることが可能となる。したがって、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図18参照)、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図19参照)、作業者Aは、それらのブロックの出口ボタン18を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、より一層の作業効率の向上が図られることとなる。
【0076】
その場合に、前記操作卓13は、第3モードのときは、図18に例示したように、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを合体ブロック(ii)として扱うことが好ましい。合体ブロック(ii)の中に仕分け作業が無いブロックが有る場合の前述の効果が確実に得られるからである。
【0077】
また、前記操作卓13は、第3モードのときは、図19に例示したように、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことが好ましい。合体ブロック(ii)の中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合の前述の効果が確実に得られるからである。
【0078】
さらに、ブロックB1〜B4内で仕分け作業が有ることを報知するゾーンランプ20を各ブロックに備えたから、作業者Aは、ブロックB1〜B4の個数表示器20…20に仕分け個数が表示されているか否かを1つ1つ確認することなく、このゾーンランプ20によって、仕分け作業が有るブロックを瞬時に確実・容易に判別することができる。
【0079】
なお、図20に、作業現場のレイアウトが異なる仕分けシステムの(a)第1モード、(b)第2モード、及び(c)第3モードでの具体的動作の作用を例示した。この仕分けシステムは、第1ブロックB1〜第4ブロックB4がこの順に直線状にレイアウトされている。そして、いずれの場合も、手前の第1ブロックB1と第2ブロックB2とで仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、奥の方の第3ブロックB3と第4ブロックB4とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。この場合、(a)の第1モードでは、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を無駄に通過することになり、非効率的であることが判る。一方、(b)の第2モードでは、作業者Aは、手前の第1ブロックB1及び第2ブロックB2のみ通過して引き返せばよく、奥の方の第3ブロックB3及び第4ブロックB4を通過せずに済んで、効率的であることが判る。そして、(c)の第3モードでは、作業者Aは、第3モードの出口ボタン18及び第4モードの入口ボタン17を操作しなくてもよいが、結果的に、全てのブロックB1〜B4を通過することになり、作業者Aの動線は短くならないことが判る。
【0080】
次に、図21及び図23のフローチャートを参照して、本実施形態に係る仕分けシステムの他の特徴的動作(最終ブロック報知動作)について説明する。すなわち、このフローチャートにおいては、操作卓13が、仕分け作業が有る最後のブロックを検出し、表示コントローラ14が、この操作卓13により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。その場合に、表示コントローラ14は、操作卓13により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。また、その場合に、表示コントローラ14は、前記個数表示器20…20の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。したがって、全ブロックB1〜B4を単一ブロック(i)とする第2モードではこの動作は実行されない。
【0081】
図21は、第1モードの場合であり、ステップS41〜S46は、図8のステップS11〜S16と同様であるので、ここではその説明は省略する。ステップS46の後、ステップS47で、各表示コントローラ14…14は、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了し、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いときは(操作卓13が判断する)、最後の完了ボタン20bが押されたときに、全ての個数表示器20…20を一斉に点滅表示する(それまでは個数表示器20…20の表示は点灯表示であった)。
【0082】
一方、作業者Aは、ステップS48で、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了すれば、出口ボタン18を押して次のブロックに進む。または、作業者Aは、全ての個数表示器20…20が一斉に点滅表示しているときは、出口ボタン18を押してそのまま帰還する。そして、各表示コントローラ14…14は、ステップS49で、個数表示器20…20の「End」表示を全て消し、入口表示器15及び出口表示器16に次の作業者Aを表示する。
【0083】
このような第1モードで得られる作用を図22を参照して説明する。この図例では、第1ブロックB1〜第6ブロックB6がこの順にU字状にレイアウトされている。そして、第1ブロックB1〜第4ブロックB4で仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、第5ブロックB5と第6ブロックB6とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。作業者Aは、表示コントローラ14による個数表示器20…20の制御(ステップS47)によって、仕分け作業が有る最後の第4ブロックB4において、この第4ブロックB4が仕分け作業が有る最後のブロックであることが判り、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6に無駄に移動することが回避される。その結果、作業者Aは、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6を無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0084】
次に、図23は、第3モードの場合であり、ステップS51〜S56は、図16のステップS31〜S36と同様であるので、ここではその説明は省略する。ステップS56の後、ステップS57で、合体ブロック(ii)の表示コントローラ14…14は、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了し、この合体ブロック(ii)より以降のブロックには仕分け作業が無いときは(操作卓13が判断する)、最後の完了ボタン20bが押されたときに、全ての個数表示器20…20を一斉に点滅表示する(それまでは個数表示器20…20の表示は点灯表示であった)。
【0085】
一方、作業者Aは、ステップS58で、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了すれば、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を押して次のブロックに進む。または、作業者Aは、全ての個数表示器20…20が一斉に点滅表示しているときは、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を押してそのまま帰還する。そして、合体ブロック(ii)の表示コントローラ14…14は、ステップS59で、個数表示器20…20の「End」表示を全て消し、入口表示器15及び出口表示器16に次の作業者Aを一斉に表示する。
【0086】
このような第3モードで得られる作用を図24を参照して説明する。この図例では、第1ブロックB1〜第6ブロックB6がこの順にU字状にレイアウトされている。そして、第1ブロックB1〜第4ブロックB4で仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、第5ブロックB5と第6ブロックB6とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。そして、仕分け作業が有る第1ブロックB1〜第4ブロックB4が合体ブロック(ii)とされている。作業者Aは、表示コントローラ14による個数表示器20…20の制御(ステップS57)によって、仕分け作業が有る合体ブロック(ii)において、この合体ブロック(ii)が仕分け作業が有る最後のブロックであることが判り、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6に無駄に移動することが回避される。その結果、作業者Aは、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6を無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0087】
そして、いずれにおいても、仕分け作業が有る最後のブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことが報知される(ステップS47,S57)から、作業者Aは、ブロック内での最後の仕分け作業の完了と同時に、適正なタイミングで、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いこと、すなわちこのブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【0088】
また、いずれにおいても、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、個数表示器20の表示態様の変更により行うようにしたので(ステップS47,S57)、作業者Aは、確実・容易に、このブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる(この場合は表示コントローラ14が特許請求の範囲でいう「仕分け無し報知手段」になる)。また、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、これ以外に、音声の発生や、個数表示器20の表示態様の変更と音声の発生との組合せ等により行うようにしてもよい(この場合は音声発生装置も特許請求の範囲でいう「仕分け無し報知手段」になる)。
【0089】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の最良の実施形態ではあるが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、なお種々の修正や改良が可能であることはいうまでもない。例えば、仕分けシステムの作業現場のレイアウトや、各ブロックにおける仕分け作業の有無は一例に過ぎない。また、前記実施形態では、仕分けシステムはソーティングシステムであったが、本発明はピッキングシステムにも適用可能である。その場合、仕分け棚1は物品保管場所に変更される。
【産業上の利用可能性】
【0090】
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明によれば、作業者が仕分け作業の無いブロックを無駄に通過することが回避され、作業者の動線が短くなって、作業効率の向上が図られるので、本発明は、物流分野で用いられる仕分けシステムの技術分野において幅広い産業上の利用可能性が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの作業現場のレイアウトを示す平面図である。
【図2】前記仕分けシステムの第1ブロックの側面図である。
【図3】前記仕分けシステムの機器間のネットワーク図である。
【図4】前記仕分けシステムの個数表示器の正面図である。
【図5】前記個数表示器の仕分け情報の表示例を示す正面図である。
【図6】前記個数表示器の仕分け作業終了情報の表示例を示す正面図である。
【図7】前記仕分けシステムの操作卓のディスプレイのモード切替画面の表示例を示す正面図である。
【図8】前記仕分けシステムの第1モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図9】前記第1モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図10】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図11】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図12】前記仕分けシステムの第2モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図13】前記第2モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図14】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図15】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図16】前記仕分けシステムの第3モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図17】前記第3モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図18】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図19】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図20】作業現場のレイアウトが異なる本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの(a)第1モード、(b)第2モード、及び(c)第3モードでの具体的動作の作用を説明するための平面図である。
【図21】本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの第1モードでの他の特徴的動作の1例を示すフローチャートである。
【図22】前記第1モードでの他の特徴的動作の作用を説明するための平面図である。
【図23】同じく第3モードでの他の特徴的動作の1例を示すフローチャートである。
【図24】前記第3モードでの他の特徴的動作の作用を説明するための平面図である。
【図25】ブロックを管理単位とした従来の仕分けシステムの代表的動作を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0092】
1 仕分け棚(仕分け場所)
2 台車
11 仕分けコンピュータ
12 中継器
13 操作卓(切替手段、最終ブロック検出手段)
13a ディスプレイ
14 表示コントローラ(表示制御手段、仕分け無し報知手段)
15 入口表示器
16 出口表示器
17 入口ボタン(入口操作部材)
18 出口ボタン(出口操作部材)
19 ゾーンランプ(仕分け有り報知手段)
20 個数表示器
20b 完了ボタン(完了操作部材)
30 情報通信ネットワーク
i 第2モードの単一ブロック
ii 第3モードの合体ブロック
A 作業者
B1〜B4 第1モードの第1〜第4ブロック
Z1〜Z8 第1〜第8ゾーン
【技術分野】
【0001】
本発明は物流分野で用いられる仕分けシステムに関する。
【背景技術】
【0002】
一般に、コンビニエンスストア等の物流センターでは、各店舗から注文のあった物品を注文のあった個数づつ各店舗毎に集める仕分け作業が行われる。このような仕分け作業を支援するシステムとして、物品を搬送しながらその物品を注文のあった店舗の仕分け場所に受注個数づつ収納していくソーティングシステムや、各店舗の仕分けコンテナを搬送しながらそのコンテナに注文のあった物品を受注個数づつ収納していくピッキングシステムが周知である。その場合、ソーティングシステムでは複数の仕分け場所のそれぞれに、ピッキングシステムでは複数の物品保管場所のそれぞれに、受注個数(仕分け個数)を表示するための個数表示器が配備される。そして、いずれの仕分けシステムにおいても、作業者の仕分け作業がブロックを単位に管理される場合がある(例えば特許文献1及び特許文献2を参照)。ここで、ブロックとは、物品又はコンテナの搬送通路に沿って設けた1群の仕分け場所又は1群の物品保管場所のことをいう。
【0003】
【特許文献1】特開平6−156645号公報(図1、段落0016)
【特許文献2】特許第2791755号明細書(図1、段落0014)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
前記のようにブロックを管理単位とした従来の仕分けシステムでは、概ね次のような動作が行われる。例えば、図25に示すように、複数の仕分け場所又は物品保管場所(以下これらをまとめて「仕分け場所等」ということがある)c…cを台車dの搬送通路を挟んで向かい合わせに並設して第1ブロックb1〜第4ブロックb4を構成する。各仕分け場所等cの前面に個数表示器gを備える。まず、作業者aは、自己の仕分け作業の準備段階として、第1ブロックb1の手前で操作卓eを操作して、ソーティングの場合は、自己が搬送する台車dに載せてある物品が何であるかを入力し、ピッキングの場合には、自己が搬送する台車dに載せてあるコンテナがどの店舗のものであるかを入力する。そして、第1ブロックb1の前で待機し、ブロック入口に備えられた入口表示器fに自己の名前が表示されたときに、同じくブロック入口に備えられてある入口ボタン(図示せず)を押して第1ブロックb1の通路に進入する。前記入口ボタンを押すことにより第1ブロックb1の個数表示器g…gに仕分け個数が表示されるので、ソーティングの場合は、表示のあった仕分け場所cに台車dの物品を表示個数だけ収納し、ピッキングの場合には、表示のあった物品保管場所cの物品を台車dのコンテナに表示個数だけ収納する。第1ブロックb1内で全ての仕分けが終了したら、作業者aは、ブロック出口に出口表示器hと共に備えられてある出口ボタン(図示せず)を押して第1ブロックb1の通路から退出する。前記出口ボタンを押すことにより第1ブロックb1の個数表示器g…gが全てリセットされるので、次の作業者aが入口ボタンを押して第1ブロックb1に進入することができる。第1ブロックb1を出た作業者aは、同様にして、第2ブロックb2、第3ブロックb3及び第4ブロックb4を通過し、次の新たな物品又は新たなコンテナを台車dに載せて再び操作卓eに戻る。
【0005】
このように、従来の仕分けシステムでは、作業者aは、第1ブロックb1から仕分け作業を開始し、第1ブロックb1が終われば第2ブロックb2に進み、第2ブロックb2が終われば第3ブロックb3に進み、…と経路が固定されていた。これは、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓eに物品又はコンテナの属性を入力すると、その物品又はコンテナに関する仕分け個数が第1ブロックb1から順に全てのブロックに伝送され、作業者aは、入口ボタンを押すことでそのブロックでの個数表示を開始させ、出口ボタンを押すことでそのブロックでの個数表示を終了させるように動作が義務付けられているからである。これを怠ると、自己の仕分け作業のみならず、他人の仕分け作業の遂行にも支障を及ぼすことになる。
【0006】
しかし、全ブロックb1〜b4で個数表示器g…gに仕分け個数が表示されればよいが、つまり全ブロックb1〜b4で仕分け作業が有ればよいが、いずれの個数表示器g…gも仕分け個数を表示しないブロックが有ると、つまり仕分け作業が無いブロックが有ると、そのブロックに関しては、作業者aは、ただ入口ボタンや出口ボタンを押すためだけに、そのブロックを通過することとなって、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率が低下することとなる。例えば、図25において、奥の方の第2ブロックb2や第3ブロックb3で仕分け作業が無い場合は、作業者aは、第2ブロックb2の入口ボタンや出口ボタンあるいは第3ブロックb3の入口ボタンや出口ボタンを押すためだけに無駄に遠方まで移動しなければならなくなる。
【0007】
また、たとえ個数表示器g…gに仕分け個数が表示されても、入口近辺の個数表示器g…gのみが仕分け個数を表示するブロックが有ると、つまり仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有ると、そのブロックに関しても、作業者aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、ただ出口ボタンを押すためだけに、あるいは次のブロックの入口ボタンを押すためだけに、そのブロックを通過することとなって、やはり徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率が低下することとなる。例えば、図25において、第2ブロックb2で仕分け作業が入口近辺のみに有る場合は、作業者aは、第2ブロックb2の出口ボタンや第3ブロックb3の入口ボタンを押すためだけに無駄に遠方まで移動しなければならなくなる。
【0008】
本発明は、従来の仕分けシステムにおける前記のような不具合に対処するもので、作業者が仕分け作業の無いブロックを無駄に通過することを回避し、作業者の動線を短くして、作業効率の向上が図られた仕分けシステムの提供を課題とする。
【課題を解決するための手段】
【0009】
前記課題を解決するため、本願の請求項1に記載の発明は、仕分け場所又は物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムであって、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを有することを特徴とする。
【0010】
次に、請求項2に記載の発明は、前記請求項1に記載の仕分けシステムであって、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させることを特徴とする。
【0011】
次に、請求項3に記載の発明は、前記請求項1又は2に記載の仕分けシステムであって、前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードがさらに設けられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させることを特徴とする。
【0012】
次に、請求項4に記載の発明は、前記請求項3に記載の仕分けシステムであって、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させることを特徴とする。
【0013】
次に、請求項5に記載の発明は、前記請求項3又は4に記載の仕分けシステムであって、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする。
【0014】
次に、請求項6に記載の発明は、前記請求項3から5のいずれかに記載の仕分けシステムであって、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする。
【0015】
次に、請求項7に記載の発明は、前記請求項1から6のいずれかに記載の仕分けシステムであって、各ブロックに、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段が備えられていることを特徴とする。
【0016】
次に、請求項8に記載の発明は、前記請求項1から7のいずれかに記載の仕分けシステムであって、仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とが備えられていることを特徴とする。
【0017】
次に、請求項9に記載の発明は、前記請求項8に記載の仕分けシステムであって、前記仕分け無し報知手段は、前記最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知することを特徴とする。
【0018】
そして、請求項10に記載の発明は、前記請求項8又は9に記載の仕分けシステムであって、前記仕分け無し報知手段は、前記個数表示器の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより報知することを特徴とする。
【発明の効果】
【0019】
まず、請求項1に記載の発明によれば、ソーティングの場合の仕分け場所又はピッキングの場合の物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムにおいて、複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを備えたから、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックの各ブロック毎に入口操作部材を操作して、そのブロックの個数表示器に仕分け個数を表示させることになるが、第2モードに切り替えたときには、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓を操作するだけで、全ブロックの全個数表示器に仕分け個数を表示させることが可能となる。その結果、作業者は、個数表示器に仕分け個数を表示させるために入口操作部材を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0020】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、そのブロックに属する個数表示器には仕分け個数が表示されないから、仕分け作業の準備段階において操作卓を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者は、1つ1つブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0021】
また、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器のみに仕分け個数が表示されるから、仕分け作業の準備段階において操作卓を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者は、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0022】
次に、請求項2に記載の発明によれば、前記入口操作部材に加えて、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材を備え、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させるようにしたから、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックの各ブロック毎に出口操作部材を操作して、そのブロックの個数表示器の個数表示を消去させることになるが、第2モードに切り替えたときには、最後の仕分け作業を完了させるだけで、全ブロックの全個数表示器の個数表示を消去させることが可能となる。その結果、作業者は、個数表示器の個数表示を消去させるために出口操作部材を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0023】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、作業者は、それらのブロックの出口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0024】
次に、請求項3に記載の発明によれば、前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードが追加され、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させるようにしたから、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に入口操作部材を操作しなくても、複数のブロックのうちの最初のブロックの入口操作部材を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器に仕分け個数を表示させることが可能となる。
【0025】
そのうえで、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、そのブロックに属する個数表示器には仕分け個数が表示されないから、最初のブロックの入口操作部材を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者は、1つ1つブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0026】
また、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器のみに仕分け個数が表示されるから、最初のブロックの入口操作部材を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者は、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者は、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0027】
次に、請求項4に記載の発明によれば、前記入口操作部材に加えて、複数のブロックのそれぞれに出口操作部材を備え、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させるようにしたから、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に出口操作部材を操作しなくても、複数のブロックのうちの最後のブロックの出口操作部材を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器の個数表示を消去させることが可能となる。したがって、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば、作業者は、それらのブロックの出口操作部材を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、より一層の作業効率の向上が図られることとなる。
【0028】
次に、請求項5に記載の発明によれば、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うから、前記請求項3に記載の発明の効果のうち、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有る場合の効果が確実に得られることとなる。
【0029】
次に、請求項6に記載の発明によれば、前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うから、前記請求項3に記載の発明の効果のうち、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合の効果が確実に得られることとなる。
【0030】
次に、請求項7に記載の発明によれば、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段を各ブロックに備えたから、作業者は、ブロックの個数表示器に仕分け個数が表示されているか否かを1つ1つ確認することなく、この仕分け有り報知手段によって、仕分け作業が有るブロックを瞬時に確実・容易に判別することができる。
【0031】
次に、請求項8に記載の発明によれば、仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とを備えたから、作業者は、この仕分け無し報知手段によって、仕分け作業が無いブロックに無駄に移動することが回避される。その結果、作業者は、仕分け作業が無いブロックを無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者の動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0032】
次に、請求項9に記載の発明によれば、仕分け無し報知手段は、最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知するようにしたから、作業者は、ブロック内での最後の仕分け作業の完了と同時に、適正なタイミングで、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いこと、すなわちこのブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【0033】
そして、請求項10に記載の発明によれば、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、個数表示器の表示態様の変更、音声の発生、又は個数表示器の表示態様の変更と音声の発生との組合せのいずれかにより行うようにしたので、作業者は、確実・容易に、このブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0034】
以下、最良の実施形態を通して本発明をさらに詳しく説明する。本実施形態においては、本発明の仕分けシステムは、図1に示すソーティングシステムに適用されている。図示したように、作業現場は4つのブロックB1〜B4に区切られている。各ブロックB1〜B4には台車2の搬送通路を挟んで向かい合う2つのゾーンZ1,Z2〜Z7,Z8が設けられている。各ゾーンZ1〜Z8は多数の仕分け棚1…1で構成されている。仕分け棚1は、特許請求の範囲にいう「仕分け場所」に相当する。第1ブロックB1の手前には操作卓13が備えられ、各ブロックB1〜B4には表示コントローラ14…14が備えられている。また、各ブロックB1〜B4の入口及び出口には、作業者AがブロックB1〜B4への進入時及びブロックB1〜B4からの退出時に押下操作する入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が備えられている。また、各ゾーンZ1〜Z8には、ゾーンZ1〜Z8内ひいてはブロックB1〜B4内で仕分け作業が有るときに点灯してそのことを報知するゾーンランプ19…19が備えられている。作業者Aは、最も一般的には(後述する第1モードでは)、台車2を押して物品を搬送しながら、矢印で示すように第1ブロックB1から第4ブロックB4まで順に通過して帰還することになる。
【0035】
図2に第1ブロックB1を例にして示すように、各ブロックB1〜B4の入口及び出口には入口表示器15及び出口表示器16が配設され、各仕分け棚1の前面には個数表示器20が配設されている。また、各仕分け棚1には仕分けコンテナ21…21が設置され、台車2には物品コンテナ22…22が設置されている。なお、図例では、簡単のため、仕分け棚1…1は一段であるが、二段以上組み上げてもよい。
【0036】
操作卓13は、タッチパネルやキーボードやバーコードスキャナ等の入力装置と、ディスプレイ(符号13a:図7参照)やプリンタ等の出力装置とを有している。作業者Aは、作業を開始する前に操作卓13を操作して、自己の名前や自己の担当物品を入力する。表示コントローラ14は、入口ボタン17及び出口ボタン18の押下操作信号を入力すると共に、入口表示器15、出口表示器16、ゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20の動作を管理する。本実施形態では、各ブロックB1〜B4には1人の作業者しか進入できず、入口表示器15及び出口表示器16は、仕分け作業の順番が到来した作業者の名前を表示する。そして、入口表示器15及び出口表示器16に名前が表示された作業者AがブロックB1〜B4への進入時に入口ボタン17…17を押下操作し、ブロックB1〜B4からの退出時に出口ボタン18…18を押下操作する。なお、個数表示器20についてはさらに後述する(図4〜図6)。
【0037】
仕分けコンテナ21は、各店舗毎に出荷する物品を収容するためのコンテナである。この仕分けコンテナ21が設置される仕分け棚1と店舗とは1対1に対応付けられている。物品コンテナ22は、前記仕分けコンテナ21に仕分けする物品を収容しているコンテナである。図例では、仕分け棚1に複数の仕分けコンテナ21…21が積み上げられ、また台車2に複数の物品コンテナ22…22が積み上げられている。ただし、コンテナ21,22の数と店舗の数又は物品の数とは関係が無い。
【0038】
図3に示すように、操作卓13の上位には仕分けコンピュータ11が中継器12を介して接続されている。ここで、図3に操作卓13を複数示したのは、図1に示したような仕分け作業現場が複数あることを示している。操作卓13の下位にはブロックB1〜B4毎の4つの表示コントローラ14…14が接続されている。そして、各表示コントローラ14の下位には入口表示器15、出口表示器16、入口ボタン17、出口ボタン18、ゾーンランプ19及び個数表示器20…20が接続されている。これらの機器11〜20は相互に情報の通信が可能な適宜の情報通信ネットワーク30を介して接続されている。
【0039】
図4に個数表示器20の外観構成を示す。個数表示器20は表示部20aと完了ボタン20bとを備えている。表示部20aは、6桁のデジタル表示が可能である。完了ボタン20bは、表示部20aに表示された仕分け情報(仕分け物品や仕分け個数あるいはこれらの組合せをいう)に従って仕分け作業を行った後、作業者Aが押下操作するものである。完了ボタン20bの押下操作信号は表示コントローラ14に送信され、表示部20aの表示を次の表示に切り換えるトリガーになる。
【0040】
例えば図5に示すように、表示部20aに「1」と「10」とがハイフンを挟んで表示されたときは、それは、仕分け物品が「第1物品」であり、仕分け個数が「10個」であることを示している。このように、この個数表示器20は、仕分け物品と仕分け個数と(仕分け情報)を1組だけ表示するように構成されており、比較的安価なものである。また、1つの仕分け棚1で仕分け作業が終了したときは、図6に示すように、その仕分け棚1での仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)が表示部20aに表示される。
【0041】
次に、図7に操作卓13のディスプレイ13aの表示例を示す。ここで図示したのはモード切替画面の表示例である。すなわち、この仕分けシステムでは、ブロックB1〜B4の取扱いについて第1モードと第2モードと第3モードとが切替可能になっており、そのモードの切替えがこの操作卓13のタッチパネル式のディスプレイ13aで行えるようになっているのである。
【0042】
第1モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4のそれぞれが個々に独立した1つのブロックとして取り扱われる(基本形)。第2モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4が全てまとめられて単一ブロック(符号iを付す:図13〜図15及び図20(b)参照)として取り扱われる。第3モードに切り替えると、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックがまとめられて1つの合体ブロック(符号iiを付す:図17〜図19、図20(c)及び図24参照)として取り扱われる。
【0043】
そして、第1モードでは、各ブロックB1〜B4において、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能し、各ブロックB1〜B4を単位として、入口表示器15、出口表示器16、ゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20の動作が管理される。また、第2モードでは、全ブロックB1〜B4において(つまり単一ブロックiにおいて)、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能しなくなり、単一ブロックiを単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。また、第3モードでは、任意の複数ブロックにおいて(つまり合体ブロックiiにおいて)、最初の入口ボタン17及び最後の出口ボタン18のみが機能し、合体ブロックiiを単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。
【0044】
以下、フローチャートを参照して、この仕分けシステムの具体的動作を説明する。なお、簡単のため、作業者Aの担当物品は1種類のみとする。まず、図8は、第1モードでの動作例である。作業者Aは、仕分け作業の準備段階として、操作卓13を操作し、自己が担当する物品及び自己の名前を入力すると共に、前記図7のモード切替画面にてモードを切り替える(ステップS11)−ここでは第1モードに切り替える。すると、操作卓13は、上位の仕分けコンピュータ11に照会して、入力された物品の仕分け情報を取得し、それを下位の表示コントローラ14に送信する(ステップS12)。
【0045】
各表示コントローラ14、つまり、第1、第2、第3、第4ブロックB1,B2,B3,B4の各表示コントローラ14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15及び出口表示器16にその作業者Aの名前を表示する(ステップS13)。作業者Aは、各ブロックB1〜B4(最初は第1ブロックB1)の入口表示器15及び出口表示器16に自己の名前が表示されると、そのブロックB1〜B4の入口ボタン17を操作してブロックB1〜B4内に進入する(ステップS14)。
【0046】
各表示コントローラ14は、入口ボタン17の操作信号を受信すると、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを行う(ステップS15:図5参照)。また、ゾーンランプ19の点灯・非点灯も管理する。作業者Aは、個数表示器20の表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS16)。表示コントローラ14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0047】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、1つのブロック内で全ての仕分け作業が済むと、出口ボタン18を操作してブロックから退出し、次のブロックへ進む(ステップS17)。各表示コントローラ14は、出口ボタン18の操作信号を受信すると、ブロック内の全ての「End」表示を消去し(併せてゾーンランプ19を消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15及び出口表示器16に表示する(ステップS18,S13)。
【0048】
このような第1モードで得られる作用を図9〜図11を参照して説明する。まず、図9は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。ここで、図中、斜線を施した仕分け棚1は、仕分け作業が有る仕分け棚1、つまり個数表示器20が仕分け情報を表示している仕分け棚1を示し、黒で表示した入口ボタン17及び出口ボタン18は、作業者Aが操作すべき入口ボタン17及び出口ボタン18を示し、黒で表示したゾーンランプ19は、点灯しているゾーンランプ19を示す(図10、図11、図13〜図15、図17〜図19において同じ)。
【0049】
仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合は、基本動作通り、作業者Aは、第1ブロックB1、第2ブロックB2、第3ブロックB3及び第4ブロックB4と順に全てのブロックを通過する。作業者Aは、各ブロックB1〜B4への進入時に入口ボタン17を押下操作し(ステップS14)、各ブロックB1〜B4からの退出時に出口ボタン18を押下操作する(ステップS17)。入口ボタン17の押下操作により、ブロックB1〜B4内のゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20が作動し(ステップS15)、出口ボタン18の押下操作により、ブロックB1〜B4内の個数表示器20…20がリセットされる(ステップS18)。作業者Aが全ブロックB1〜B4を通過してもそれは無駄な動きではなく、それよりも、先の作業者Aがブロックから退出した時点で(ステップS17)、次の作業者Aがそのブロックに進入できる(ステップS18)という利点がある。
【0050】
一方、図10は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。図例では、第2ブロックB2と第3ブロックB3とで仕分け作業が無いことになっている(第2モードの図14及び第3モードの図18において同じ)。この場合、作業者Aは、本来、第1ブロックB1と第4ブロックB4とを通過するだけでよく、第2ブロックB2と第3ブロックB3とを通過することは、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率を低下させることになる。しかし、第1モードでは、作業者Aは、仕分け作業が無い第2ブロックB2及び第3ブロックB3においても、入口ボタン17及び出口ボタン18を押下操作することが義務付けられている(ステップS14,S17,S18)。また、実際のところ、作業者Aは、入口ボタン17を押して(ステップS14)ブロック内のゾーンランプ19,19及び個数表示器20…20を作動させないことには(ステップS15)、そのブロック内で仕分け作業が有るのか無いのかが判らない。したがって、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を1つ1つ巡り歩いて入口ボタン17を押すことになる。また、次の作業者Aのためにも、全てのブロックB1〜B4において出口ボタン18を押して、ブロックB1〜B4内の個数表示器20…20をリセットしなければならないことになる(ステップS18)。
【0051】
次に、図11は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。図例では、第2ブロックB2で仕分け作業が入口近辺のみに有り、また第3ブロックB3では仕分け作業が無いことになっている(第2モードの図15及び第3モードの図19において同じ)。この場合、作業者Aは、本来、第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第4ブロックB4に進入すればよく、第2ブロックB2と第3ブロックB3とを通過することは、徒に動線が長くなり、無駄に時間を費やして、作業効率を低下させることになる。しかし、前述したように、第1モードでは、作業者Aは、仕分け作業が入口近辺のみに有る第2ブロックB2や仕分け作業が無い第3ブロックB3においても、入口ボタン17及び出口ボタン18を押下操作することが義務付けられているから(ステップS14,S17,S18)、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を1つ1つ巡り歩かねばならないことになる。
【0052】
以上のことから、第1モードは、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合には、第1モードは適切ではないといえる。
【0053】
次に、図12は、第2モードでの動作例である。ステップS21,S22は、第1モードでのステップS11,S12と同様であるので、ここではその説明は省略する(ただし、ステップS21では、前記図7のモード切替画面にて第2モードに切り替える)。ステップS22の後、単一ブロック(i)の全表示コントローラ14…14、つまり、第1、第2、第3、第4ブロックB1,B2,B3,B4の表示コントローラ14…14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15…15及び出口表示器16…16にその作業者Aの名前を一斉に表示する(ステップS23)。さらに、全表示コントローラ14…14は、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行う(ステップS24:図5参照)。また、単一ブロック(i)内の全ゾーンランプ19…19の点灯・非点灯も一斉に管理する。
【0054】
一方、作業者Aは、全ブロックB1〜B4の入口表示器15…15及び出口表示器16…16に自己の名前が表示されると、入口ボタン17の操作等を行うことなく、そのまま単一ブロック(i)内に進入する(ステップS25)。すると、単一ブロック(i)内の該当する全ての個数表示器20は物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行っているから、作業者Aは、その表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS26)。表示コントローラ14…14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0055】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、単一ブロック(i)内で全ての仕分け作業が済むと、出口ボタン18の操作等を行うことなく、そのまま単一ブロック(i)から退出する(ステップS27)。全表示コントローラ14…14は、最後の完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、単一ブロック(i)内の全ての「End」表示を一斉に消去し(併せて単一ブロック(i)内の全てのゾーンランプ19…19を一斉に消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15…15及び出口表示器16…16に一斉に表示する(ステップS28,S23)。
【0056】
このような第2モードで得られる作用を図13〜図15を参照して説明する。まず、図13は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。この第2モードでは、4つのブロックB1〜B4が全てまとめられて単一ブロック(i)として取り扱われ、また、単一ブロック(i)において、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18が機能しなくなり、単一ブロック(i)を単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。具体的には、単一ブロック(i)の全個数表示器20…20は、仕分け作業の準備として操作卓13が操作された段階で(ステップS21)、仕分け情報を一斉に表示する(ステップS24)。また、最後の完了ボタン20bが操作された段階で(ステップS27)、仕分け作業終了情報を一斉に消去する(ステップS28)。したがって、作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなり、どの位置からでも(例えば第4ブロックB4の出口からでも)単一ブロック(i)に進入することが可能となり、また、どの位置からでも(例えば第1ブロックB1の入口からでも)単一ブロック(i)から退出することが可能となる。しかし、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有るから、作業者Aは、結局、全ブロックB1〜B4を巡り歩くことになり、作業者Aの動線は、第1モードのときと比べてそれほど短くならない。
【0057】
一方、図14は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を操作する必要が無く、どの位置からでも単一ブロック(i)に進入でき、どの位置からでも単一ブロック(i)から退出できる。かつ、単一ブロック(i)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、どのブロックB1〜B4内で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、第1ブロックB1及び第4ブロックB4のみ通過すればよく、第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0058】
また、図15は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。同様に、作業者Aは、入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を操作する必要が無く、どの位置から単一ブロック(i)に進入しても、また、どの位置から単一ブロック(i)から退出してもよい。また、単一ブロック(i)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動していて、どのブロックB1〜B4のどの仕分け棚1で仕分け作業が有るのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第4ブロックB4に進入して、単一ブロック(i)から出ればよく、第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0059】
以上のことから、第2モードは、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合には、第2モードはあまり有効ではないといえる。
【0060】
次に、図16は、第3モードでの動作例である。ステップS31,S32は、第1モードでのステップS11,S12と同様であるので、ここではその説明は省略する(ただし、ステップS31では、前記図7のモード切替画面にて第3モードに切り替える)。以下、合体ブロック(ii)の動作を中心に説明する。ステップS32の後、合体ブロック(ii)の各表示コントローラ、つまり、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックの表示コントローラ14…14は、物品の仕分け情報を受信すると、それを作業者Aの名前と共に順に溜めおき、その作業者Aの順番が到来したときに、入口表示器15…15及び出口表示器16…16にその作業者Aの名前を一斉に表示する(ステップS33)。作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口表示器15…15及び出口表示器16…16に自己の名前が表示されると、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17を操作して合体ブロック(ii)内に進入する(ステップS34)。
【0061】
合体ブロック(ii)の各表示コントローラ14…14は、最初の入口ボタン17の操作信号を受信すると、その作業者Aの担当物品の仕分け情報に基いて、注文のあった店舗の仕分け棚1の個数表示器20の表示部20aに物品の表示とその受注個数の表示とを一斉に行う(ステップS35:図5参照)。また、合体ブロック(ii)内の全ゾーンランプ19…19の点灯・非点灯も一斉に管理する。作業者Aは、個数表示器20の表示を参照して物品の仕分けを行い、完了ボタン20bを押す(ステップS36)。表示コントローラ14は、完了ボタン20bの押下操作信号を受信すると、物品の表示及び受注個数の表示を消去した後、代わりに仕分け作業が終了したことを示す「End」(仕分け作業終了情報)を表示部20aに表示する(図6参照)。
【0062】
このようにして、作業者Aは、個数表示器20に仕分け情報が表示された全ての仕分け棚1で仕分けを行い、合体ブロック(ii)内で全ての仕分け作業が済むと、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を操作して合体ブロック(ii)から退出し、次のブロックへ進む(ステップS37)。合体ブロック(ii)の各表示コントローラ14…14は、最後の出口ボタン18の操作信号を受信すると、合体ブロック(ii)内の全ての「End」表示を一斉に消去し(併せて合体ブロック(ii)内の全てのゾーンランプ19…19を一斉に消灯し)、次の作業者Aの名前を入口表示器15…15及び出口表示器16…16に一斉に表示する(ステップS38,S33)。
【0063】
このような第3モードで得られる作用を図17〜図19を参照して説明する。まず、図17は、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合である。この第3モードでは、4つのブロックB1〜B4のうちの任意の複数のブロックがまとめられて1つの合体ブロック(ii)として取り扱われ、また、合体ブロック(ii)において、最初の入口ボタン17及び最後出口ボタン18のみが機能し、合体ブロック(ii)を単位として、入口表示器15…15、出口表示器16…16、ゾーンランプ19…19及び個数表示器20…20の動作が一斉に管理される。具体的には、合体ブロック(ii)の全個数表示器20…20は、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17が操作された段階で(ステップS34)、仕分け情報を一斉に表示する(ステップS35)。また、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18が操作された段階で(ステップS37)、仕分け作業終了情報を一斉に消去する(ステップS38)。したがって、作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。しかし、合体ブロック(ii)の最初の入口ボタン17が第1ブロックB1の入口ボタン17であり、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18が第3ブロックB3の出口ボタン18であって、かつ、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有るから、作業者Aは、結局、全ブロックB1〜B4を第1ブロックB1から第4ブロックB4の順に巡り歩くことになり、作業者Aの動線は、第1モードのときと比べてそれほど短くならない。
【0064】
一方、図18は、仕分け作業が無いブロックが有る場合である。作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。かつ、合体ブロック(ii)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、合体ブロック(ii)内のどのブロックB1〜B3で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、合体ブロック(ii)に属する第1ブロックB1を通過した後、すぐに第3ブロックB3の出口ボタン18を押し、その後合体ブロック(ii)から出て第4ブロックB4に進入すればよく、合体ブロック(ii)の第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0065】
また、図19は、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合である。同様に、作業者Aは、合体ブロック(ii)の入口ボタン17…17及び出口ボタン18…18を1つ1つ操作する必要が無くなる。また、合体ブロック(ii)内の該当する全てのゾーンランプ19…19及び該当する全ての個数表示器20…20がすでに作動しており、合体ブロック(ii)内のどのブロックB1〜B3で仕分け作業が有るのか無いのかが判明している。よって、作業者Aは、図例の場合、合体ブロック(ii)に属する第1ブロックB1を通過した後、第2ブロックB2の入口近辺のみに立ち寄り、その後すぐに第3ブロックB3の出口ボタン18を押した後、合体ブロック(ii)から出て第4ブロックB4に進入すればよく、合体ブロック(ii)の第2ブロックB2及び第3ブロックB3を通過せずに済む。その結果、作業者Aの動線が短縮され、時間の浪費が無くなって、作業効率が向上する。
【0066】
以上のことから、第3モードは、仕分け作業が無いブロックが有る場合や、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合に切り替えることが好ましく、仕分け作業が全ブロックB1〜B4で有る場合には、第3モードはあまり有効ではないといえる。
【0067】
以上のように、本実施形態に係る仕分システム(ソーティングシステム)では、多数の仕分け棚1…1のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器20…20が備えられ、1群の仕分け棚1…1により1つのブロックB1,B2,B3又はB4が構成され、複数のブロックB1〜B4のそれぞれに入口ボタン17…17が備えられている(図1、図2参照)。そして、複数のブロックB1〜B4の各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックB1〜B4をまとめて1つのブロック(単一ブロックi)として扱う第2モードとを切り替える操作卓13が備えられている(図7参照)。そして、この操作卓13により、第1モードに切り替えられたときは(図8参照)、各ブロックB1〜B4について入口ボタン17が操作されたときに(ステップS14)、そのブロックに属する個数表示器20…20の表示を開始させ(ステップS15)、一方、第2モードに切り替えられたときには(図12参照)、仕分け作業の準備段階の操作卓13の操作時に(ステップS21)、全個数表示器20…20の表示を開始させる(ステップS24)表示コントローラ14が備えられている。したがって、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックB1〜B4の各ブロック毎に入口ボタン17…17を操作して、そのブロックの個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることになるが、第2モードに切り替えたときには、仕分け作業を始める前の準備段階において操作卓13を操作するだけで、全ブロックB1〜B4の全個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることが可能となる。その結果、作業者Aは、個数表示器20…20に仕分け個数を表示させるために入口ボタン17を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0068】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図14参照)、そのブロックに属する個数表示器20…20には仕分け個数が表示されないから、仕分け作業の準備段階において操作卓13を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者Aは、1つ1つブロックB1〜B4の入口ボタン17…17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0069】
また、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図15参照)、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器20…20のみに仕分け個数が表示されるから、仕分け作業の準備段階において操作卓13を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者Aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口ボタン17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0070】
さらに、前記入口ボタン17…17に加えて、複数のブロックB1〜B4のそれぞれに出口ボタン18…18が備えられている(図1、図2参照)。そして、操作卓13により、第1モードに切り替えられたときは(図8参照)、各ブロックB1〜B4について出口ボタン18が操作されたときに(ステップS17)、そのブロックに属する個数表示器20…20の表示を終了させ(ステップS18)、一方、第2モードに切り替えられたときには(図12参照)、最後の仕分け作業が完了したときに(ステップS26)、全個数表示器20…20の表示を終了させる(ステップS28)表示コントローラ14が備えられている。したがって、第1モードに切り替えたときは、複数のブロックB1〜B4の各ブロック毎に出口ボタン18…18を操作して、そのブロックの個数表示器20…20の個数表示を消去させることになるが、第2モードに切り替えたときには、最後の仕分け作業を完了させるだけで、全ブロックB1〜B4の全個数表示器20…20の個数表示を消去させることが可能となる。その結果、作業者Aは、個数表示器20…20の個数表示を消去させるために出口ボタン18を操作する必要が無くなり、まずこの点で作業効率の向上が図られる。
【0071】
そのうえで、第2モードに切り替えたときに、全ブロックB1〜B4の中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図14参照)、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図15参照)、作業者Aは、それらのブロックの出口ボタン18…18を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0072】
さらに、前記操作卓13が切り替えるモードとして、全ブロックB1〜B4のうちの複数のブロックをまとめて1つのブロック(合体ブロックii)として扱う第3モードが追加されている(図7参照)。そして、この操作卓13により、第3モードに切り替えられたときは(図16)、複数のブロックについて最初のブロックの入口ボタン17が操作されたときに(ステップS34)、その複数のブロックに属する全ての個数表示器20…20の表示を開始させるようにしたから(ステップS35)、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に入口ボタン17…17を操作しなくても、複数のブロックのうちの最初のブロックの入口ボタン17を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器20…20に仕分け個数を表示させることが可能となる。
【0073】
そのうえで、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図18参照)、そのブロックに属する個数表示器20…20には仕分け個数が表示されないから、最初のブロックの入口ボタン17を操作した段階で、仕分け作業が無いブロックか否かが判明し、作業者Aは、1つ1つブロックの入口ボタン17…17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業の有るブロックだけを最短距離で通過して戻ってくることができ、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0074】
また、第3モードに切り替えたときに、複数のブロックの中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図19参照)、そのブロックに属する入口近辺の個数表示器20…20のみに仕分け個数が表示されるから、最初のブロックの入口ボタン17を操作した段階で、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックか否かが判明し、作業者Aは、入口近辺で仕分け作業を行った後、次のブロックの入口ボタン17を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなる。その結果、作業者Aは、仕分け作業が有るブロックの入口近辺のみに立ち寄ってすぐ戻ってくることができ、この場合も、やはり作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0075】
さらに、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口ボタンが操作されたときに(ステップS36)、その複数のブロックに属する全ての個数表示器20…20の表示を終了させるようにしたから(ステップS38)、第3モードに切り替えたときには、いちいち各ブロック毎に出口ボタン18…18を操作しなくても、複数のブロックのうちの最後のブロックの出口ボタン18を操作するだけで、その複数のブロックの全個数表示器20…20の個数表示を消去させることが可能となる。したがって、複数のブロックの中に仕分け作業が無いブロックが有れば(図18参照)、また仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有れば(図19参照)、作業者Aは、それらのブロックの出口ボタン18を操作するためだけに無駄に遠方まで移動する必要が無くなり、より一層の作業効率の向上が図られることとなる。
【0076】
その場合に、前記操作卓13は、第3モードのときは、図18に例示したように、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを合体ブロック(ii)として扱うことが好ましい。合体ブロック(ii)の中に仕分け作業が無いブロックが有る場合の前述の効果が確実に得られるからである。
【0077】
また、前記操作卓13は、第3モードのときは、図19に例示したように、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことが好ましい。合体ブロック(ii)の中に仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックが有る場合の前述の効果が確実に得られるからである。
【0078】
さらに、ブロックB1〜B4内で仕分け作業が有ることを報知するゾーンランプ20を各ブロックに備えたから、作業者Aは、ブロックB1〜B4の個数表示器20…20に仕分け個数が表示されているか否かを1つ1つ確認することなく、このゾーンランプ20によって、仕分け作業が有るブロックを瞬時に確実・容易に判別することができる。
【0079】
なお、図20に、作業現場のレイアウトが異なる仕分けシステムの(a)第1モード、(b)第2モード、及び(c)第3モードでの具体的動作の作用を例示した。この仕分けシステムは、第1ブロックB1〜第4ブロックB4がこの順に直線状にレイアウトされている。そして、いずれの場合も、手前の第1ブロックB1と第2ブロックB2とで仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、奥の方の第3ブロックB3と第4ブロックB4とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。この場合、(a)の第1モードでは、作業者Aは、結果的に、全てのブロックB1〜B4を無駄に通過することになり、非効率的であることが判る。一方、(b)の第2モードでは、作業者Aは、手前の第1ブロックB1及び第2ブロックB2のみ通過して引き返せばよく、奥の方の第3ブロックB3及び第4ブロックB4を通過せずに済んで、効率的であることが判る。そして、(c)の第3モードでは、作業者Aは、第3モードの出口ボタン18及び第4モードの入口ボタン17を操作しなくてもよいが、結果的に、全てのブロックB1〜B4を通過することになり、作業者Aの動線は短くならないことが判る。
【0080】
次に、図21及び図23のフローチャートを参照して、本実施形態に係る仕分けシステムの他の特徴的動作(最終ブロック報知動作)について説明する。すなわち、このフローチャートにおいては、操作卓13が、仕分け作業が有る最後のブロックを検出し、表示コントローラ14が、この操作卓13により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。その場合に、表示コントローラ14は、操作卓13により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。また、その場合に、表示コントローラ14は、前記個数表示器20…20の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知するようになっている。したがって、全ブロックB1〜B4を単一ブロック(i)とする第2モードではこの動作は実行されない。
【0081】
図21は、第1モードの場合であり、ステップS41〜S46は、図8のステップS11〜S16と同様であるので、ここではその説明は省略する。ステップS46の後、ステップS47で、各表示コントローラ14…14は、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了し、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いときは(操作卓13が判断する)、最後の完了ボタン20bが押されたときに、全ての個数表示器20…20を一斉に点滅表示する(それまでは個数表示器20…20の表示は点灯表示であった)。
【0082】
一方、作業者Aは、ステップS48で、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了すれば、出口ボタン18を押して次のブロックに進む。または、作業者Aは、全ての個数表示器20…20が一斉に点滅表示しているときは、出口ボタン18を押してそのまま帰還する。そして、各表示コントローラ14…14は、ステップS49で、個数表示器20…20の「End」表示を全て消し、入口表示器15及び出口表示器16に次の作業者Aを表示する。
【0083】
このような第1モードで得られる作用を図22を参照して説明する。この図例では、第1ブロックB1〜第6ブロックB6がこの順にU字状にレイアウトされている。そして、第1ブロックB1〜第4ブロックB4で仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、第5ブロックB5と第6ブロックB6とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。作業者Aは、表示コントローラ14による個数表示器20…20の制御(ステップS47)によって、仕分け作業が有る最後の第4ブロックB4において、この第4ブロックB4が仕分け作業が有る最後のブロックであることが判り、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6に無駄に移動することが回避される。その結果、作業者Aは、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6を無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0084】
次に、図23は、第3モードの場合であり、ステップS51〜S56は、図16のステップS31〜S36と同様であるので、ここではその説明は省略する。ステップS56の後、ステップS57で、合体ブロック(ii)の表示コントローラ14…14は、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了し、この合体ブロック(ii)より以降のブロックには仕分け作業が無いときは(操作卓13が判断する)、最後の完了ボタン20bが押されたときに、全ての個数表示器20…20を一斉に点滅表示する(それまでは個数表示器20…20の表示は点灯表示であった)。
【0085】
一方、作業者Aは、ステップS58で、全ての仕分け棚1…1で仕分けが完了すれば、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を押して次のブロックに進む。または、作業者Aは、全ての個数表示器20…20が一斉に点滅表示しているときは、合体ブロック(ii)の最後の出口ボタン18を押してそのまま帰還する。そして、合体ブロック(ii)の表示コントローラ14…14は、ステップS59で、個数表示器20…20の「End」表示を全て消し、入口表示器15及び出口表示器16に次の作業者Aを一斉に表示する。
【0086】
このような第3モードで得られる作用を図24を参照して説明する。この図例では、第1ブロックB1〜第6ブロックB6がこの順にU字状にレイアウトされている。そして、第1ブロックB1〜第4ブロックB4で仕分け作業が有り(図中(〇)印を付す)、第5ブロックB5と第6ブロックB6とで仕分け作業が無い(図中(×)印を付す)例を示している。そして、仕分け作業が有る第1ブロックB1〜第4ブロックB4が合体ブロック(ii)とされている。作業者Aは、表示コントローラ14による個数表示器20…20の制御(ステップS57)によって、仕分け作業が有る合体ブロック(ii)において、この合体ブロック(ii)が仕分け作業が有る最後のブロックであることが判り、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6に無駄に移動することが回避される。その結果、作業者Aは、仕分け作業が無い第5ブロックB5及び第6ブロックB6を無駄に通過することなく、最短距離で速やかに戻ってくることができ、これによっても、作業者Aの動線が徒に長くならず、無駄な時間が費やされず、作業効率の向上が図られることとなる。
【0087】
そして、いずれにおいても、仕分け作業が有る最後のブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことが報知される(ステップS47,S57)から、作業者Aは、ブロック内での最後の仕分け作業の完了と同時に、適正なタイミングで、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いこと、すなわちこのブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる。
【0088】
また、いずれにおいても、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、個数表示器20の表示態様の変更により行うようにしたので(ステップS47,S57)、作業者Aは、確実・容易に、このブロックが仕分け作業が有る最後のブロックであることを認識することができる(この場合は表示コントローラ14が特許請求の範囲でいう「仕分け無し報知手段」になる)。また、このブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことの報知を、これ以外に、音声の発生や、個数表示器20の表示態様の変更と音声の発生との組合せ等により行うようにしてもよい(この場合は音声発生装置も特許請求の範囲でいう「仕分け無し報知手段」になる)。
【0089】
なお、以上説明した実施形態は、本発明の最良の実施形態ではあるが、特許請求の範囲を逸脱しない限り、なお種々の修正や改良が可能であることはいうまでもない。例えば、仕分けシステムの作業現場のレイアウトや、各ブロックにおける仕分け作業の有無は一例に過ぎない。また、前記実施形態では、仕分けシステムはソーティングシステムであったが、本発明はピッキングシステムにも適用可能である。その場合、仕分け棚1は物品保管場所に変更される。
【産業上の利用可能性】
【0090】
以上、具体例を挙げて詳しく説明したように、本発明によれば、作業者が仕分け作業の無いブロックを無駄に通過することが回避され、作業者の動線が短くなって、作業効率の向上が図られるので、本発明は、物流分野で用いられる仕分けシステムの技術分野において幅広い産業上の利用可能性が期待される。
【図面の簡単な説明】
【0091】
【図1】本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの作業現場のレイアウトを示す平面図である。
【図2】前記仕分けシステムの第1ブロックの側面図である。
【図3】前記仕分けシステムの機器間のネットワーク図である。
【図4】前記仕分けシステムの個数表示器の正面図である。
【図5】前記個数表示器の仕分け情報の表示例を示す正面図である。
【図6】前記個数表示器の仕分け作業終了情報の表示例を示す正面図である。
【図7】前記仕分けシステムの操作卓のディスプレイのモード切替画面の表示例を示す正面図である。
【図8】前記仕分けシステムの第1モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図9】前記第1モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図10】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図11】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図12】前記仕分けシステムの第2モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図13】前記第2モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図14】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図15】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図16】前記仕分けシステムの第3モードでの具体的動作の1例を示すフローチャートである。
【図17】前記第3モードでの具体的動作の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図18】同じく別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図19】同じくさらに別の作用を説明するための図1に類似の平面図である。
【図20】作業現場のレイアウトが異なる本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの(a)第1モード、(b)第2モード、及び(c)第3モードでの具体的動作の作用を説明するための平面図である。
【図21】本発明の最良の実施の形態に係る仕分けシステムの第1モードでの他の特徴的動作の1例を示すフローチャートである。
【図22】前記第1モードでの他の特徴的動作の作用を説明するための平面図である。
【図23】同じく第3モードでの他の特徴的動作の1例を示すフローチャートである。
【図24】前記第3モードでの他の特徴的動作の作用を説明するための平面図である。
【図25】ブロックを管理単位とした従来の仕分けシステムの代表的動作を説明するための平面図である。
【符号の説明】
【0092】
1 仕分け棚(仕分け場所)
2 台車
11 仕分けコンピュータ
12 中継器
13 操作卓(切替手段、最終ブロック検出手段)
13a ディスプレイ
14 表示コントローラ(表示制御手段、仕分け無し報知手段)
15 入口表示器
16 出口表示器
17 入口ボタン(入口操作部材)
18 出口ボタン(出口操作部材)
19 ゾーンランプ(仕分け有り報知手段)
20 個数表示器
20b 完了ボタン(完了操作部材)
30 情報通信ネットワーク
i 第2モードの単一ブロック
ii 第3モードの合体ブロック
A 作業者
B1〜B4 第1モードの第1〜第4ブロック
Z1〜Z8 第1〜第8ゾーン
【特許請求の範囲】
【請求項1】
仕分け場所又は物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、
1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、
複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムであって、
複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、
この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを有することを特徴とする仕分けシステム。
【請求項2】
前記請求項1に記載の仕分けシステムであって、
複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードがさらに設けられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項4】
前記請求項3に記載の仕分けシステムであって、
複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項5】
前記請求項3又は4に記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする仕分けシステム。
【請求項6】
前記請求項3から5のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする仕分けシステム。
【請求項7】
前記請求項1から6のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
各ブロックに、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段が備えられていることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項8】
前記請求項1から7のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、
この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とが備えられていることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項9】
前記請求項8に記載の仕分けシステムであって、
前記仕分け無し報知手段は、前記最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知することを特徴とする仕分けシステム。
【請求項10】
前記請求項8又は9に記載の仕分けシステムであって、
前記仕分け無し報知手段は、前記個数表示器の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより報知することを特徴とする仕分けシステム。
【請求項1】
仕分け場所又は物品保管場所のそれぞれに仕分け個数を表示する個数表示器が備えられ、
1群の仕分け場所又は物品保管場所により1つのブロックが構成され、
複数のブロックのそれぞれに入口操作部材が備えられた仕分けシステムであって、
複数のブロックの各ブロックをそれぞれ1つのブロックとして扱う第1モードと、全ブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第2モードとを切り替える切替手段と、
この切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記入口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を開始させ、第2モードに切り替えられたときには、仕分け作業の準備段階の操作卓の操作時に全個数表示器の表示を開始させる表示制御手段とを有することを特徴とする仕分けシステム。
【請求項2】
前記請求項1に記載の仕分けシステムであって、
複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第1モードに切り替えられたときは、各ブロックについて前記出口操作部材が操作されたときにそのブロックに属する個数表示器の表示を終了させ、第2モードに切り替えられたときには、最後の仕分け作業が完了したときに全個数表示器の表示を終了させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項3】
前記請求項1又は2に記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段が切り替えるモードとして、全ブロックのうちの複数のブロックをまとめて1つのブロックとして扱う第3モードがさらに設けられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最初のブロックの入口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を開始させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項4】
前記請求項3に記載の仕分けシステムであって、
複数のブロックのそれぞれに出口操作部材が備えられ、
前記表示制御手段は、前記切替手段により、第3モードに切り替えられたときは、複数のブロックについて最後のブロックの出口操作部材が操作されたときにその複数のブロックに属する全ての個数表示器の表示を終了させることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項5】
前記請求項3又は4に記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が無いブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする仕分けシステム。
【請求項6】
前記請求項3から5のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
前記切替手段は、第3モードのときは、仕分け作業が入口近辺のみに有るブロックを含めて複数のブロックを1つのブロックとして扱うことを特徴とする仕分けシステム。
【請求項7】
前記請求項1から6のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
各ブロックに、ブロック内で仕分け作業が有ることを報知する仕分け有り報知手段が備えられていることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項8】
前記請求項1から7のいずれかに記載の仕分けシステムであって、
仕分け作業が有る最後のブロックを検出する最終ブロック検出手段と、
この最終ブロック検出手段により検出されたブロックより以降のブロックには仕分け作業が無いことを報知する仕分け無し報知手段とが備えられていることを特徴とする仕分けシステム。
【請求項9】
前記請求項8に記載の仕分けシステムであって、
前記仕分け無し報知手段は、前記最終ブロック検出手段により検出されたブロック内で最後の仕分け作業が完了したときに報知することを特徴とする仕分けシステム。
【請求項10】
前記請求項8又は9に記載の仕分けシステムであって、
前記仕分け無し報知手段は、前記個数表示器の表示態様の変更及び音声の発生の少なくともいずれかにより報知することを特徴とする仕分けシステム。
【図1】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【図2】
【図3】
【図4】
【図5】
【図6】
【図7】
【図8】
【図9】
【図10】
【図11】
【図12】
【図13】
【図14】
【図15】
【図16】
【図17】
【図18】
【図19】
【図20】
【図21】
【図22】
【図23】
【図24】
【図25】
【公開番号】特開2008−24378(P2008−24378A)
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−195536(P2006−195536)
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
【公開日】平成20年2月7日(2008.2.7)
【国際特許分類】
【出願日】平成18年7月18日(2006.7.18)
【出願人】(000147833)株式会社イシダ (859)
【Fターム(参考)】
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