説明

仕分搬送設備

【課題】シュートからの仕分済物品を受け入れる受入部への空コンテナの搬入作業および受入部からの実コンテナの搬出作業の効率を向上させることができる仕分搬送設備を提供する。
【解決手段】仕分搬送設備は、投入された複数の物品Wを仕分ける仕分部115を有する仕分搬送ライン110と、仕分部115により仕分けられた物品Wである仕分済物品W1を空コンテナC0まで搬送するシュート140と、シュート140により搬出された仕分済物品W1を受け入れる空コンテナC0が配置される受入部172を有するとともに空コンテナC0を受入部172まで搬送するコンテナ供給ライン170とを備える。コンテナ供給ライン170が、シュート140により搬出された仕分済物品W1を収容した実コンテナC1を、受入部172から、実コンテナ搬送ラインTに搬出する。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、投入された複数の物品をその仕分先に応じて仕分ける仕分ラインと、仕分ラインにより仕分けられた仕分済物品を空コンテナまで搬送するシュートとを備える仕分搬送設備に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、仕分搬送設備が、投入された複数の物品を搬送するとともに複数の仕分部において仕分ける仕分ラインと、仕分部により仕分けられた物品である仕分済物品を空コンテナまで搬送するシュートとを備え、該シュートを滑降している仕分済物品を減速または停止させる可動部材がシュートに設けられたものは知られている(例えば、特許文献1参照)。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】特開2004−250224号公報(段落0009−0018、図1)
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0004】
ところで、従来の仕分搬送設備においては、仕分済物品を受け入れる受入部への空コンテナの搬入および該受入部からの実コンテナの搬出が手作業により行われていたので、受入部への空コンテナの搬入作業および受入部からの実コンテナの搬出作業に手間がかかるという問題があった。
【0005】
また、シュートを滑降している仕分済物品を減速または停止させる可動部材は、シュートの中間部に配置されるので、可動部材がほぼ水平状態から傾斜状態に移行することにより、仕分済物品は、可動部材を通過した後に、シュート上で次第に増速しながらシュートの下端部から空コンテナに搬出される。このため、仕分済物品はシュートから比較的大きな速度で排出されることになって、空コンテナでの仕分済物品の姿勢が不均一になるという問題や、比較的衝撃に弱い物品を仕分対象とすることができないなど、仕分対象となる物品に制約が生じるという問題があった。
【0006】
本発明は、従来の問題を解決するものであって、すなわち、本発明の目的は、シュートからの仕分済物品を受け入れる受入部への空コンテナの搬入作業および受入部からの実コンテナの搬出作業の効率を向上させることができる仕分搬送設備を提供することである。
そして、本発明の目的は、さらに、シュートから排出された仕分済物品の保護性能を向上させながら、実コンテナでの仕分済物品の姿勢を均一化することができて、扱利便性を向上させることができる仕分搬送設備を提供することである。
また、本発明の目的は、さらに、仕分済物品が収容された実コンテナの搬送効率を向上させることができる仕分搬送設備を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0007】
まず、請求項1に係る発明は、投入された複数の物品を搬送するとともに複数である所定数の仕分部において仕分ける仕分ラインと、前記仕分部により仕分けられた前記物品である仕分済物品を空コンテナまで搬送する前記所定数以上のシュートとを備える仕分搬送設備において、前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を受け入れる前記空コンテナが配置される受入部を有するとともに前記空コンテナを前記受入部まで搬送するコンテナ供給ラインを前記シュート毎に備え、前記各コンテナ供給ラインが、前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を収容した実コンテナを前記受入部から搬出することにより、前述した課題を解決したものである。
【0008】
請求項2に係る発明は、請求項1に係る発明の構成に加えて、前記シュートが、前記仕分済物品が滑降する滑降面を有する滑降部と、前記滑降面上を滑降している前記仕分済物品と当接可能な可動部材と、駆動機構とを有し、前記可動部材が、前記駆動機構により駆動されて、前記仕分済物品と当接することにより滑降している前記仕分済物品を停止または減速させる滑降規制位置と、前記滑降面の下端部よりも前記空コンテナに近い位置で前記受入部に位置する前記空コンテナに向けて前記仕分済物品を滑降させつつ案内する滑降許容位置との間で移動可能であることにより、前述した課題を解決したものである。
【0009】
請求項3に係る発明は、請求項1または請求項2に係る発明の構成に加えて、前記空コンテナを前記コンテナ供給ラインまで搬送する空コンテナ搬送ラインを備え、前記空コンテナ搬送ラインが、前記空コンテナを前記コンテナ供給ラインに搬出する複数の搬出部を有する搬出ライン部を有し、前記搬出ライン部が、複数の前記仕分部を有する仕分ライン部の真下に、前記仕分ライン部に沿って配置されていることにより、前述した課題を解決したものである。
【0010】
請求項4に係る発明は、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明の構成に加えて、前記実コンテナを搬送するとともに前記実コンテナが払い出される払出部を有する実コンテナ搬送ラインを備え、前記コンテナ供給ラインが、前記実コンテナを前記受入部から前記実コンテナ搬送ラインに搬出することにより、前述した課題を解決したものである。
【0011】
請求項5に係る発明は、請求項4に係る発明の構成に加えて、前記実コンテナ搬送ラインが、1つの前記仕分ラインに対して複数の互いに独立した実コンテナ搬送ラインであり、前記仕分済物品用の伝票発行装置が、前記各実コンテナ搬送ラインに設けられていることにより、前述した課題を解決したものである。
【発明の効果】
【0012】
そこで、本発明の仕分搬送設備は、投入された複数の物品を搬送するとともに複数である所定数の仕分部において仕分ける仕分ラインと、仕分部により仕分けられた物品である仕分済物品を空コンテナまで搬送する所定数以上のシュートとを備えることにより、仕分ラインに投入された複数の物品を、仕分ラインの各仕分部により仕分けられた仕分済物品として、仕分部からシュートを通じて空コンテナに収容することができるばかりでなく、以下のような本発明に特有の効果を奏する。
【0013】
すなわち、請求項1に係る本発明の仕分搬送設備によれば、シュートにより搬出された仕分済物品を受け入れる空コンテナが配置される受入部を有するとともに空コンテナを受入部まで搬送するコンテナ供給ラインをシュート毎に備え、各コンテナ供給ラインが、シュートにより搬出された仕分済物品を収容した実コンテナを受入部から搬出することにより、シュートにより搬出された仕分済物品を収容する空コンテナは、シュート毎に設けられたコンテナ供給ラインにより搬送されて受入部に配置され、しかも仕分済物品の収容が完了した実コンテナは、コンテナ供給ラインにより受入部から搬出されるので、受入部までの空コンテナの搬入および受入部からの実コンテナの搬出がコンテナ供給ラインにより行われるため、仕分搬送設備において、受入部への空コンテナの搬入作業および受入部からの実コンテナの搬出作業の効率を向上させることができる。
【0014】
請求項2に係る本発明の仕分搬送設備によれば、請求項1に係る発明が奏する効果に加えて、次の効果が奏される。
シュートが、仕分済物品が滑降する滑降面を有する滑降部と、滑降面上を滑降している仕分済物品と当接可能な可動部材と、駆動機構とを有し、可動部材が、駆動機構により駆動されて、仕分済物品と当接することにより滑降している仕分済物品を停止または減速させる滑降規制位置と、滑降面の下端部よりも空コンテナに近い位置で受入部に位置する空コンテナに向けて仕分済物品を滑降させつつ案内する滑降許容位置との間で移動可能であることにより、滑降規制位置にある可動部材に当接して停止または減速した仕分済物品は、可動部材が滑降規制位置から滑降許容位置に移動するときに、滑降方向で滑降面よりも近い位置にある可動部材を滑降して、シュートから空コンテナに搬出され、しかも、可動部材が滑降規制位置から滑降許容位置に達する前、または滑降許容位置に達した状態で滑降させながら搬出されるので、仕分済物品が可動部材を滑降した後にさらに滑降部の滑降面を滑降する従来技術に比べて、空コンテナへの仕分済物品の滑降速度の増加が抑制されるため、滑降中の仕分済物品を停止または減速する可動部材を備えるシュートにおいて、空コンテナへの排出時に仕分済物品に作用する衝撃低減効果の向上による仕分済物品の保護性能を向上させながら、実コンテナ内での仕分済物品の姿勢を均一化することができて、実コンテナに収容された後の仕分済物品の取扱い(例えば、包装作業)が容易になり、仕分搬送設備の利便性を向上させることができる。
【0015】
請求項3に係る本発明の仕分搬送設備によれば、請求項1または請求項2に係る発明が奏する効果に加えて、次の効果が奏される。空コンテナをコンテナ供給ラインまで搬送する空コンテナ搬送ラインを備え、空コンテナ搬送ラインが、空コンテナをコンテナ供給ラインに搬出する複数の搬出部を有する搬出ライン部を有し、搬出ライン部が、複数の仕分部を有する仕分ライン部の真下に、仕分ライン部に沿って配置されていることにより、空コンテナ搬送ラインの搬出ライン部が、仕分ラインの仕分ライン部の真下に形成されるスペースを利用して配置されるので、搬出部および仕分部を水平方向でコンパクトに配置することができ、ひいては仕分ラインおよび空コンテナ搬送ラインを水平方向でコンパクトに配置することができる。
【0016】
請求項4に係る本発明の仕分搬送設備によれば、請求項1から請求項3のいずれか1つに係る発明が奏する効果に加えて、次の効果が奏される。実コンテナを搬送するとともに実コンテナが払い出される払出部を有する実コンテナ搬送ラインを備え、コンテナ供給ラインが、実コンテナを受入部から実コンテナ搬送ラインに搬出することにより、実コンテナが、空コンテナを供給するコンテナ供給ラインを利用することにより実コンテナ搬送ラインに搬出され、しかも実コンテナ搬送ラインに搬入された実コンテナは、実コンテナ搬送ラインにより払出部に搬送されるため、仕分搬送設備において、受入部から払出部までの実コンテナの搬送作業の効率を向上させることができる。
【0017】
請求項5に係る本発明の仕分搬送設備によれば、請求項4に係る発明が奏する効果に加えて、次の効果が奏される。
実コンテナ搬送ラインが、1つの仕分ラインに対して複数の互いに独立した実コンテナ搬送ラインであり、仕分済物品用の伝票発行装置が、各実コンテナ搬送ラインに設けられていることにより、1つの仕分ラインにより仕分けられた仕分済物品が収容された実コンテナは、複数の実コンテナ搬送ラインに振り分けられて、それぞれの伝票発行装置まで搬送されるので、伝票発行作業の効率を向上させることができ、ひいては出荷までの仕分搬送設備の搬送作業の効率を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【0018】
【図1】本発明の実施例である仕分搬送設備の、上フロアでの模式的な平面図。
【図2】図1の仕分搬送設備の、下フロアでの模式的な平面図。
【図3】図1のIII−III矢視での要部の図。
【図4】図3の要部平面図。
【図5】図3のV−V矢視での要部の図。
【発明を実施するための形態】
【0019】
本発明の仕分搬送設備は、投入された複数の物品を搬送するとともに複数である所定数の仕分部において仕分ける仕分ラインと、前記仕分部により仕分けられた前記物品である仕分済物品を空コンテナまで搬送する前記所定数以上のシュートと、前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を受け入れる前記空コンテナが配置される受入部を有するとともに前記空コンテナを前記受入部まで搬送するコンテナ供給ラインを前記シュート毎に備え、前記各コンテナ供給ラインが、前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を収容した実コンテナを前記受入部から搬出することにより、シュートからの仕分済物品を受け入れる受入部への空コンテナの搬入作業および受入部からの実コンテナの搬出作業の効率を向上させることができるものであれば、その具体的な態様は如何なるものであっても構わない。
【0020】
例えば、本発明の仕分搬送設備による仕分対象となる物品は、本実施例では、箱状の梱包された箱状の物品であるが、梱包されていない物品または箱状以外の形状の物品であってもよい。
【実施例】
【0021】
以下、本発明の実施例を、図1〜図5を参照して説明する。
図1,図2を参照すると、本発明の実施例である仕分搬送設備100は、下部設置部である下フロア1と、下フロア1の上方に配置された上部設置部としての上フロア2とから構成される設置部に、下フロア1および上フロア2に渡って設置されている。
【0022】
仕分搬送設備100は、投入された複数の物品W(図3も参照)を搬送するとともに複数としての第1所定数の仕分部115において仕分ける仕分搬送ライン110と、仕分搬送ライン110に投入される物品Wを搬送する物品搬送ライン102と、各仕分部115により仕分けられた物品Wである仕分済物品W1(図3参照)を空コンテナC0(図3も参照)に搬送する前記所定数以上である第2所定数のシュート140と、シュート140から排出された直後の仕分済物品W1を受け入れる空コンテナC0が配置される受入部172を有するとともに空コンテナC0を受入部172まで搬送する前記第2所定数のコンテナ供給ライン170と、空コンテナC0をコンテナ供給ライン170まで搬送する空コンテナ搬送ライン160と、各シュート140から排出された仕分済物品W1を収容したコンテナである実コンテナC1(図3も参照)を搬送する実コンテナ搬送ラインTと、制御装置109とを備える。
ここで、空コンテナC0とは、シュート140からの仕分済物品W1の収容が完了していないコンテナである。
【0023】
図1,図3,図4を参照すると、仕分搬送ライン110は、仕分対象である物品Wを自動的に搬送しつつ該物品Wをその仕分先に応じて自動的に仕分ける仕分装置としてのトレー式仕分装置121により構成される。
仕分装置121は、物品Wが載置される載置部としてのトレー124を有する搬送体122と、搬送体122による物品Wの搬送経路(以下、「物品搬送経路」という。)を規定する搬送経路規定部材126と、搬送体122を物品搬送経路に沿って移動させる搬送駆動機構130と、トレー124に載置された物品Wをその仕分先に応じて仕分ける仕分機構134とを有する。
【0024】
搬送体122は、トレー124を有する複数の搬送ユニット123が、鎖状に連結され、ここでは無端状に連結されて構成される。各搬送ユニット123は、トレー124と、物品搬送経路に沿った物品Wの移動方向である搬送方向(以下、「物品搬送方向」という。)に平行な傾動中心線Ltを中心として左右方向にトレー124を傾動可能に支持するキャリッジ125とを有する。
搬送経路規定部材126は、キャリッジ125の走行ローラ125aが転動する走行レール127と、走行レール127が敷設される基部128と、上フロア2に設置されるとともに基部128を支持する支持部材としての架台129とを有する。
搬送体122を介して物品Wを搬送する搬送駆動機構130は、基部128に配置されたリニアモータ131と、キャリッジ125に一体に設けられてリニアモータ131から物品搬送方向の走行駆動力を受けるリアクションプレート132とを有する。
【0025】
ここで、左右方向は、物品搬送方向(すなわち、物品搬送経路上を移動する搬送体122のトレー124による品Wの搬送方向)に向いているときの左右方向であり、前方向は物品搬送方向であり、後方向は物品搬送方向の反対方向であるとする。
また、上流および下流は、物品搬送方向での物品Wの移動、すなわち物品Wの流れに関してのものである。
【0026】
仕分機構134は、左右方向で走行レール127の両側に各シュート140に対応する位置に物品搬送経路に間隔を置いて配置されるとともにトレー124の下部の左右に設けられた1対のインデックスプレート135に摺接可能な左右1対の傾動用アクチュエータ136を有する。
該アクチュエータ136は、物品Wの仕分先に基づいて制御装置109(図1参照)により制御されて、該仕分先に対応する仕分部115において作動位置(図3に二点鎖線で示される。)を占めるとき、インデックスプレート135との当接により、基準位置を占めているトレー124(図3に実線で示される。)を左方または右方に傾動させて、トレー124を傾動位置(図3に二点鎖線で示される。)に移動させる。これにより、物品Wが左方または右方のシュート140へ排出されて、物品Wの仕分が行われる。
なお、傾動位置のトレー124は、左右方向で走行レール127の両側に物品搬送方向に間隔を置いて配置された戻しガイド(図示されず)と当接することにより前記基準位置に戻る。
【0027】
図1を参照すると、その全体が上フロア2に設置されている仕分搬送ライン110は、仕分先が異なる複数の物品Wが作業者によりトレー124(図3参照)に載置される物品投入部111と、物品搬送経路に沿って直列に配列されている複数の仕分部115を有する1以上の、本実施例では複数としての3つの仕分ライン部112とを有する環路ラインである。
仕分搬送ライン110が有するすべての仕分部115、すなわち複数としての第1所定数の仕分部115は、直線状に延びている各仕分ライン部112に振り分けられて配置されている。
【0028】
図1,図2を参照すると、ローラコンベアからなる物品搬送ライン102は、駆動機構を有するコンベヤ(以下、「駆動コンベヤ」という。)により構成され、下フロア1に配置されて複数の物品Wが収容されたケース3が搬入される搬入部103コンベア以外が行う動作と、上フロア2に配置されて作業者により物品Wがケース3から取り出される取出部104とを有し、該ケース3を自動的に搬送する。
【0029】
取出部104で取り出された物品Wは、作業者により仕分搬送ライン110の物品投入部111に移載される。この際、作業者は、物品W毎の識別データおよびトレー124(図3参照)毎の識別データを確認することにより、物品Wを予め指定されたトレー124に載置する。
なお、この明細書において、識別データは、例えばバーコード化されていて、バーコードリーダにより識別データの確認または読取りが行われる。
物品Wが取り出された後に空になった前記ケース3は、作業者により、ローラコンベアからなる駆動コンベヤにより構成されるケース返送ライン106に搬入されて、該ケース返送ライン106により下フロア1に配置されたその搬出部107まで自動的に搬送される。
【0030】
各仕分部115に対して、左右方向での少なくとも片側に1つのシュート140が、本実施例では両側に1対のシュート140が配置されている。また、左右方向での片側において、物品搬送方向で隣接する複数の、本実施例では2〜4つの(図においては、2つの)の仕分部115に対応して、それら仕分部115と同数のシュート140は、シュートユニットSを構成する。
【0031】
図3〜図5を参照すると、基本的に同じ構造を有する各シュート140は、上フロア2に設置された支持台141と、支持台141に支持されるとともに仕分済物品W1を滑降させる滑降部としての平板状の傾斜壁である滑降壁142と、滑降壁142が有する滑降面143から上方に突出している1対の案内壁である前側案内壁144および後側案内壁145と、滑降面143上を滑降している仕分済物品W1を停止させる可動部材としての可動案内壁151を有する滑降速度減速機構150とを有する。
滑降面143は、トレー124から受入部172の空コンテナC0に向かう滑降方向で該空コンテナC0に近づくにつれて下方に傾斜している。
前側案内壁144および後側案内壁145は物品搬送方向に離隔して配置されている。
【0032】
滑降速度減速機構150は、滑降面143上を滑降している仕分済物品W1と滑降方向で当接可能であるとともに揺動中心線Lsを中心に揺動可能な可動案内壁151と、可動案内壁151を駆動して揺動させるアクチュエータとしてのエアシリンダ156を有する駆動機構155とを有する。
平板状の部材により構成される可動案内壁151は、左右方向で(または、コンテナ供給ライン170での空コンテナC0の搬送方向)で、滑降面143の下端部143aよりも、受入部172での空コンテナC0に近い位置に配置されている。
可動案内壁151は、滑降面143の下端部143aよりも上方に突出して仕分済物品W1と滑降方向で当接する滑降規制位置P1(図3に破線で示され、図5に実線で示される。)と、空コンテナC0に向けて滑降面143を通過して滑降している仕分済物品W1を滑降させる滑降許容位置P2(図3に二点鎖線で示される。)とを移動限度位置として、両位置P1,P2の間で揺動中心線Lsを中心に移動可能である。
滑降規制位置P1で、滑降面143と可動案内壁151の案内面151cとが形成する角度は、直角またはほぼ直角である。また、滑降許容位置P2で、滑降面143と案内面151cとは平行またはほぼ平行である。
【0033】
可動案内壁151は、滑降壁142の下端部143bに設けられた支持部である支持軸146に揺動中心線Lsを中心に揺動可能に支持される基端部151aと、滑降方向で基部128との間に案内面151cを形成する先端部151bとを有する。
可動案内壁151が滑降許容位置P2にあるとき、先端部151bは、可動案内壁151が滑降許容位置P2にあるとき、上下方向から見て(以下、「平面視」という。)で受入部172に位置する空コンテナC0と重なる位置にある。
また、可動案内壁151が滑降許容位置P2にあるとき、案内面151cは、滑降方向で滑降面143よりも空コンテナC0に近い位置にあり、さらに、滑降面143の下端部143bよりも、下方に位置するとともに受入部172での空コンテナC0に近い位置にある。
【0034】
駆動機構155は、滑降壁142の下部に枢着されたエアシリンダ156と、エアシリンダ156の作動ロッドが枢着される連結部材である連結レバー157とを有する。連結レバー157は、支持軸146に揺動可能に支持された円柱状の基端部151aに一体に結合されている。
駆動機構155は、制御装置109(図1参照)により制御されて、仕分部115による物品Wの仕分に同期して(例えば、傾動用アクチュエータ136の作動に同期して)、可動案内壁151を滑降許容位置P2から滑降規制位置P1まで移動させ、その後、タイマにより、または滑降面143を滑降している仕分済物品W1が可動案内壁151の案内面151cに接触したことを検出する接触センサにより、案内面151cに当接する仕分済物品W1が停止した後に、可動案内壁151を滑降許容位置P2に向けて移動させる。
そして、可動案内壁151が滑降許容位置P2に向かって移動することにより、一旦停止した仕分済物品W1が滑降を再開して、受入部172の空コンテナC0に仕分済物品W1を搬出する。
【0035】
後側案内壁145は、トレー124から排出された仕分済物品W1が、滑降しながら物品搬送方向に向かって滑降面143上を可動案内壁151に向かって滑降するように、部物品搬送方向に突出しているとともに下方に向かって傾斜している平面状の案内面145aを有する。
前側案内壁144は、滑降面143上を滑降する仕分済物品W1が物品搬送方向に移動することを阻止する形状を有する。
各シュートユニットSにおいて、滑降壁142が共通の単一の部材により構成されていることにより、部品点数の削減によるコスト削減が可能になり、また物品搬送方向で隣接するシュート140の後側案内壁145と前側案内壁144とが一体化されているので、シュートユニットSを物品搬送方向で小型化することができる。
【0036】
図1,図2を参照すると、ローラコンベアからなる駆動コンベヤにより構成されて下フロア1と上フロア2とに渡って配置されている空コンテナ搬送ライン160は、下フロア1に配置されて空コンテナC0が搬入される搬入部161と、上フロア2において分岐して各仕分搬送ライン110の仕分ライン部112の真下に配置されている仕分ライン部112と同数の搬出ライン部162とを有する。
併せて図3,図4を参照すると、直線状に延びている各搬出ライン部162は、各仕分ライン部112の仕分部115に対応して該仕分部115と同数の搬出部165を有し、搬出ライン部162(したがって、搬出ライン部162の各搬出部165)は、仕分ライン部112の真下に、すなわち平面視で仕分ライン部112と重なる位置に、仕分ライン部112に沿って配置されている。
【0037】
搬入部161では、作業者により、空コンテナC0に添付されている識別コードの読取りが行われ、制御装置109に入力された該識別コードに基づいて、空コンテナ搬送ライン160が、空コンテナC0を、該空コンテナC0に収容される物品Wの仕分先に対応する仕分部115に空コンテナC0を供給するための搬出部165まで搬送する。
各搬出部165では、空コンテナC0が搬出部165に到着したことが到着検出手段(図示されず)により検出される。そして、空コンテナ搬送ライン160が有するプッシャ(図示されず)が、前記到着検出手段の検出信号に基づいて制御装置109により制御されることで、該プッシャにより、搬出部165に対して左右方向で両側に配置されている1対のコンテナ供給ライン170に、空コンテナC0が搬出部165から搬出される。
【0038】
図1,図3,図4を参照すると、ローラコンベアからなる駆動コンベヤにより構成されるコンテナ供給ライン170は、シュート140の下方で搬出部165と実コンテナ搬送ラインTの搬入ライン部181,191との間に配置されている。
コンテナ供給ライン170は、シュート140により仕分済物品W1が収容される空コンテナC0が配置される受入部172と、該受入部172に搬送される空コンテナC0が配置される搬入待機部171と、受入部172での空コンテナC0への仕分済物品W1の収容が完了して仕分済物品W1が収容された実コンテナC1が配置される搬出待機部173と、受入部172での空コンテナC0の位置決めをする受入用ストッパ175と、搬出待機部173での実コンテナC1の位置決めをする搬出用ストッパ176とを有する。
【0039】
仕分搬送ライン110の作動開始時までに、空コンテナC0は、空コンテナ搬送ライン160およびコンテナ供給ライン170により受入用ストッパ175に当接した状態で受入部172に配置されていて、コンテナ供給ライン170は停止している。コンテナ位置検出手段(図示されず)により空コンテナC0が受入部172に位置していることが検出されると、その検出信号が入力された制御装置109(図1参照)により制御される空コンテナ搬送ライン160が、空コンテナC0を搬入待機部171に搬入する。
【0040】
受入部172での空コンテナC0への仕分済物品W1の収容が完了したことを検出する物品収容完了検出手段(図示されず)の検出信号が制御装置109に入力されると、該制御装置109は、両ストッパ175,176を当接位置(図3に実線で示される位置である。)から実コンテナC1と当接しない非当接位置(図3に二点鎖線で示される位置である。)に移動させる。その後、制御装置109により制御されるコンテナ供給ライン170は、搬入待機部171に位置する空コンテナC0を受入部172まで搬送し、受入部172にある実コンテナC1を搬出待機部173まで搬送する。
前記物品収容検出手段は、例えば、シュート140から排出される仕分済物品W1の数をカウントするカウンタにより構成される。
【0041】
前記コンテナ位置検出手段により、受入部172に空コンテナC0の全体が配置されていないことが検出されたとき、受入用ストッパ175は、受入部172において空コンテナC0と当接可能な前記当接位置に移動し、搬出用ストッパ176は、搬出待機部173において実コンテナC1と当接可能な前記当接位置に移動する。
そして、搬入待機部171から受入部172に搬送されて来た空コンテナC0が受入用ストッパ175に当接し、前記コンテナ位置検出手段が受入部172での空コンテナC0を検出したときに、コンテナ供給ライン170が停止する。コンテナ供給ライン170の停止中に、空コンテナ搬送ライン160は、空コンテナC0を搬入待機部171に搬入することができる。
【0042】
次いで、シュート140から排出された仕分済物品W1が受入部172に位置する空コンテナC0に収容され、前記物品収容完了検出手段により受入部172での空コンテナC0への仕分済物品W1の収容が完了したことが検出されると、コンテナ供給ライン170は、搬入待機部171に位置する空コンテナC0を受入部172まで搬送し、受入部172にある実コンテナC1を搬出待機部173まで搬送し、搬出待機部173の実コンテナC1を実コンテナ搬送ラインTの搬入ライン部181または搬入ライン部191まで搬送する。
以下、空コンテナC0への仕分済物品W1の収容工程がすべて終了するまで、コンテナ供給ライン170において同様の動作が繰り返される。
【0043】
図1〜図4を参照すると、実コンテナ搬送ラインTは、ローラコンベアからなる駆動コンベヤにより構成され、下フロア1および上フロア2に渡って設置されて、実コンテナC1を自動的に搬送する。
実コンテナ搬送ラインTは、1つの仕分搬送ライン110に対して1以上設けられ、本実施例では、複数としての2つの互いに独立した第1,第2実コンテナ搬送ライン180,190である。
【0044】
各実コンテナ搬送ライン180,190は、各コンテナ供給ライン170により実コンテナC1が搬入される1以上の、本実施例では複数としての3つの直線状の搬入ライン部181,191と、それらすべての搬入ライン部181,191が集合して連なる1つの払出ライン部185,195とを有する。
払出ライン部185,195は、該払出ライン部185,195での実コンテナC1の搬送方向に順次配列されている、実コンテナC1の荷合わせを行う荷合わせ部186,196と、仕分済物品W1用の伝票を発行する伝票発行部187,197と、包装材料ライン108との間で実コンテナC1の受渡しが行われる包装部188,198と、払出部189,199とを有する。
荷合わせ部186,196では、1つの注文に対する仕分済物品W1が複数の実コンテナC1に渡る場合に、それら実コンテナC1が連続して搬送されるように、作業者により、荷待ちおよび払出ライン部185,195への搬入が行われて、払出ライン部185,195での実コンテナC1の位置が変更される。
伝票発行部187,197には、作業者により操作される伝票発行装置187a,197aが設けられていて、伝票発行装置187a,197aにより発行された伝票が実コンテナC1に添付される。
包装部188,198では、払出ライン部185,195上の実コンテナC1は、作業者により、払出ライン部185,195から包装作業台に一旦移載されて、実コンテナC1内の仕分済物品W1が、循環ラインから構成される包装材料ライン108により搬送されている包装材料としての包装箱に箱詰めされる。その後、箱詰めされた仕分済物品W1が、該仕分済物品W1が収容されていた実コンテナC1に戻される。
【0045】
次いで、箱詰めされた仕分済物品W1が収容された実コンテナC1は、払出ライン部185,195に移載され、払出部189,199において作業員のより搬出される。払出部189,199で払出ライン部185,195から下ろされた実コンテナC1は、収容されていた仕分済物品W1が出荷された後、空コンテナC0として、作業員により空コンテナ搬送ライン160の搬入部に搬入される。
【0046】
次に、前述のように構成された実施形態の作用および効果について説明する。
仕分搬送設備100は、投入された複数の物品Wを搬送するとともに複数である所定数の仕分部115において仕分ける1つの仕分搬送ライン110と、仕分部115により仕分けられた物品Wである仕分済物品W1を空コンテナC0まで搬送する所定数以上のシュート140とを備える。
この構成により、仕分搬送ライン110に投入された複数の物品Wを、仕分搬送ライン110の各仕分部115により仕分けられた仕分済物品W1として、仕分部115からシュート140を通じて空コンテナC0に自動的に収容することができる。
【0047】
そして、仕分搬送設備100は、シュート140により搬出された仕分済物品W1を受け入れる空コンテナC0が配置される受入部172を有するとともに空コンテナC0を受入部172まで搬送するコンテナ供給ライン170をシュート140毎に備え、各コンテナ供給ライン170が、シュート140により搬出された仕分済物品W1を収容した実コンテナC1を受入部172から搬出する。
この構成により、シュート140により搬出された仕分済物品W1を収容する空コンテナC0は、シュート140毎に設けられたコンテナ供給ライン170により搬送されて受入部172に配置され、しかも仕分済物品W1の収容が完了した実コンテナC1は、コンテナ供給ライン170により受入部172から搬出されるので、受入部172までの空コンテナC0の搬入および受入部172からの実コンテナC1の搬出がコンテナ供給ライン170により行われるため、仕分搬送設備100において、受入部172への空コンテナC0の搬入作業および受入部172からの実コンテナC1の搬出作業の効率を向上させることができる。
【0048】
シュート140は、仕分済物品W1が滑降する滑降面143を有する滑降壁142と、滑降面143上を滑降している仕分済物品W1と当接可能な可動案内壁151と、駆動機構155とを有し、可動案内壁151が、駆動機構155により駆動されて、仕分済物品W1と当接することにより滑降している仕分済物品W1を停止させる滑降規制位置P1と、滑降面143の下端部143bよりも空コンテナC0に近い位置で受入部172に位置する空コンテナC0に向けて仕分済物品W1を滑降させつつ案内する滑降許容位置P2との間で移動可能である。
この構成により、滑降規制位置P1にある可動案内壁151に当接して停止した仕分済物品W1は、可動案内壁151が滑降規制位置P1から滑降許容位置P2に移動するときに、滑降方向で滑降面143よりも近い位置にある可動案内壁151を滑降して、シュート140から空コンテナC0に搬出され、しかも、可動案内壁151が滑降規制位置P1から滑降許容位置P2に達する前、または滑降許容位置P2に達した状態で滑降させながら搬出される。このため、仕分済物品W1が可動案内壁を滑降した後にさらに滑降部の滑降面を滑降する従来技術に比べて、空コンテナC0への仕分済物品W1の滑降速度の増加が抑制されるため、滑降中の仕分済物品W1を停止または減速する可動案内壁151を備えるシュート140において、空コンテナC0への排出時に仕分済物品W1に作用する衝撃低減効果の向上による仕分済物品W1の保護性能を向上させながら、実コンテナC1内での仕分済物品W1の姿勢を均一化することができて、実コンテナC1に収容された後の仕分済物品W1の取扱い(例えば、包装作業)が容易になり、仕分搬送設備100の利便性を向上させることができる。
そして、空コンテナC0への排出時に仕分済物品W1に作用する衝撃が低減するため、比較的衝撃に弱い物品を仕分対象とすることが可能になり、仕分搬送設備100が対象とする物品Wの適用範囲を拡大することができて、この点でも仕分搬送設備100の利便性を向上させることができる。
【0049】
仕分搬送設備100は、空コンテナC0をコンテナ供給ライン170まで搬送する空コンテナ搬送ライン160を備え、空コンテナ搬送ライン160が、空コンテナC0をコンテナ供給ライン170に搬出する複数の搬出部165を有する搬出ライン部162を有し、搬出ライン部162が、複数の仕分部115を有する仕分ライン部112の真下に、仕分ライン部112に沿って配置されている。
この構成により、空コンテナ搬送ライン160の搬出ライン部162が、仕分搬送ライン110の仕分ライン部112の真下に形成されるスペースを利用して配置されるので、搬出部165および仕分部115を水平方向でコンパクトに配置することができ、ひいては仕分搬送ライン110および空コンテナ搬送ライン160を水平方向でコンパクトに配置することができる。
【0050】
仕分搬送設備100は、実コンテナC1を搬送するとともに実コンテナC1が払い出される払出部189,199を有する実コンテナ搬送ラインTを備え、コンテナ供給ライン170が、実コンテナC1を受入部172から実コンテナ搬送ラインTに搬出する。
この構成により、実コンテナC1が、空コンテナC0を供給するコンテナ供給ライン170を利用することにより実コンテナ搬送ラインTに搬出され、しかも実コンテナ搬送ラインTに搬入された実コンテナC1は、実コンテナ搬送ラインTにより、伝票発行部187,197、包装部188,198さらには払出部189,199に自動的に搬送されるため、仕分搬送設備100において、受入部172から伝票発行部187,197、包装部188,198さらには払出部189,199までの実コンテナC1の搬送作業の効率を向上させることができる。
【0051】
実コンテナ搬送ラインTは、1つの仕分搬送ライン110に対して複数の互いに独立した実コンテナ搬送ライン180,190であり、仕分済物品W1用の伝票発行装置187a,197aが、各実コンテナ搬送ライン180,190に設けられている。
この構成により、1つの仕分搬送ライン110により仕分けられた仕分済物品W1が収容された実コンテナC1は、複数の実コンテナ搬送ライン180,190に振り分けられて、それぞれの伝票発行装置187a,197aまで搬送されるので、伝票発行作業の効率を向上させることができ、ひいては出荷までの仕分搬送設備100の搬送作業の効率を向上させることができる。
【0052】
以下、前述した実施例の一部の構成を変更した実施例について、変更した構成に関して説明する。
仕分搬送ライン110を構成する仕分装置は、トレー式仕分装置121以外のものであってもよい。
駆動機構155のアクチュエータは、エアシリンダ156以外に、空気圧以外の流体圧式アクチュエータであってもよく、さらに、電磁式アクチュエータ、例えばソレノイドを利用した直線往復動型アクチュエータまたは電動モータであってもよい。
【0053】
可動案内壁151は、滑降規制位置P1において、滑降面143を滑降している仕分済物品W1が、案内面151cとの当接により減速するように、滑降面143と案内面151cとが、例えば鈍角を形成するように構成されていてもよい。また、滑降許容位置P2は、滑降面143と案内面151cとが鈍角を形成するように設定されてもよく、これにより仕分済物品W1の滑降速度を減少させることができ、仕分済物品W1が停止する場合と同様の作用効果が奏される。
シュート140の滑降壁142が転動体(例えばローラ)により構成され、滑降面143が前記転動体の外周面により構成されてもよい。
【符号の説明】
【0054】
100・・・仕分搬送設備
108・・・包装材料ライン
110・・・仕分搬送ライン
112・・・仕分ライン部、
115・・・仕分部
140・・・シュート
142・・・滑降壁
143・・・滑降面
151・・・可動案内壁
155・・・駆動機構
160・・・空コンテナ搬送ライン
162・・・搬出ライン部
170・・・コンテナ供給ライン
172・・・受入部
180,190・・・実コンテナ搬送ライン
187,197・・・伝票発行部
187a,197a・・・伝票発行装置
188,198・・・包装部
W ・・・物品
W1・・・仕分済物品
P1・・・滑降規制位置
P2・・・滑降許容位置
C0・・・空コンテナ
C1・・・実コンテナ

【特許請求の範囲】
【請求項1】
投入された複数の物品を搬送するとともに複数である所定数の仕分部において仕分ける仕分ラインと、前記仕分部により仕分けられた前記物品である仕分済物品を空コンテナまで搬送する前記所定数以上のシュートとを備える仕分搬送設備において、
前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を受け入れる前記空コンテナが配置される受入部を有するとともに前記空コンテナを前記受入部まで搬送するコンテナ供給ラインを前記シュート毎に備え、
前記各コンテナ供給ラインが、前記シュートにより搬出された前記仕分済物品を収容した実コンテナを前記受入部から搬出することを特徴とする仕分搬送設備。
【請求項2】
前記シュートが、前記仕分済物品が滑降する滑降面を有する滑降部と、前記滑降面上を滑降している前記仕分済物品と当接可能な可動部材と、駆動機構とを有し、
前記可動部材が、前記駆動機構により駆動されて、前記仕分済物品と当接することにより滑降している前記仕分済物品を停止または減速させる滑降規制位置と、前記滑降面の下端部よりも前記空コンテナに近い位置で前記受入部に位置する前記空コンテナに向けて前記仕分済物品を滑降させつつ案内する滑降許容位置との間で移動可能であることを特徴とする請求項1記載の仕分搬送設備。
【請求項3】
前記空コンテナを前記コンテナ供給ラインまで搬送する空コンテナ搬送ラインを備え、
前記空コンテナ搬送ラインが、前記空コンテナを前記コンテナ供給ラインに搬出する複数の搬出部を有する搬出ライン部を有し、
前記搬出ライン部が、複数の前記仕分部を有する仕分ライン部の真下に、前記仕分ライン部に沿って配置されていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載の仕分搬送設備。
【請求項4】
前記実コンテナを搬送するとともに前記実コンテナが払い出される払出部を有する実コンテナ搬送ラインを備え、
前記コンテナ供給ラインが、前記実コンテナを前記受入部から前記実コンテナ搬送ラインに搬出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか1つに記載の仕分搬送設備。
【請求項5】
前記実コンテナ搬送ラインが、1つの前記仕分ラインに対して複数の互いに独立した実コンテナ搬送ラインであり、
前記仕分済物品用の伝票発行装置が、前記各実コンテナ搬送ラインに設けられていることを特徴とする請求項4に記載の仕分搬送設備。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2012−240798(P2012−240798A)
【公開日】平成24年12月10日(2012.12.10)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−112798(P2011−112798)
【出願日】平成23年5月19日(2011.5.19)
【出願人】(000003355)株式会社椿本チエイン (861)
【Fターム(参考)】