説明

仮想会議室システム、仮想会議サービス提供サーバ装置、及び仮想会議システムにおける情報処理方法

【課題】仮想会議室数や各仮想会議室の参加者を必要に応じて柔軟に決定することができる仮想会議システムを提供する。
【解決手段】本発明の仮想会議室システムは、同時接続数の上限を設けた契約において、同時接続数内で自由に仮想会議室の作成、各仮想会議室の参加人数の設定、会議の途中での柔軟な会議参加者の変更を行うようにする。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮想会議室システム、仮想会議サービス提供サーバ装置、及び仮想会議システムにおける情報処理方法に関し、例えば、TV会議端末の多地点接続ASP(Application Service Provider)サービスを用いて仮想会議の予約及びTV会議端末の接続を管理するための技術に関するものである。
【背景技術】
【0002】
近年、遠隔地間の音声・映像によるコミュニケーションとしてTV会議端末を利用した遠隔会議が普及してきている。また、それに伴うTV会議装置の多地点接続サービスも普及している(仮想会議システム)。
【0003】
このような仮想会議システムにおける仮想会議室予約処理においてはASPサービスとして契約された同時接続数あるいは会議室数に応じて予約処理が行われる。なお、多地点接続によるTV会議システムの例については、特許文献1に開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2000−350176号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
ところで、一般の会議においては、会議の開催数は時間帯によって異なるし、会議の参加TV会議端末数(接続TV会議端末数)も会議ごとに異なる。また、会議の途中で参加するTV会議端末が増えることも考えられる。
【0006】
しかしながら、従来のTV会議端末の多地点接続サービスにおいては、予約時に会議室数および各会議室の接続TV会議端末数は固定的に決定されるため、柔軟に仮想会議室を作成したり、各仮想会議室の参加TV会議端末数を変更したりできないといった不都合が生じている。
【0007】
本発明はこのような状況に鑑みてなされたものであり、仮想会議室システムにおいて、仮想会議室数や各仮想会議室の参加TV会議端末数を必要に応じて柔軟に決定することができるようにするものである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
上記課題を解決するために、仮想会議システムでは、予め同時接続数の上限を定めておき、同時接続数内で自由に仮想会議室の作成、各仮想会議室の参加人数の設定、会議の途中での柔軟な会議参加者の変更を行うようにしている。
【0009】
つまり、本発明による仮想会議システムは、複数のTV会議端末と、当該複数のTV会議端末とネットワークを介して接続され、仮想会議室のサービスを提供するサーバ装置と、を含んでいる。そして、サーバ装置は、仮想会議室の予約を処理する予約処理部と、仮想会議実施時のTV会議端末の接続を管理する接続制御部と、を有する。ここで、予約処理部は、少なくとも予約時間に関する情報と参加TV会議端末数の情報を含む仮想会議室の予約である処理対象予約を受け付ける。また、予約処理部は、当該処理対象予約の予約時間に関する情報から特定される予約時間帯における、予約をした利用者が属する組織と同一の組織によって予約された他の仮想会議室の参加TV会議端末数の合計値を算出する。そして、予約処理部は、合計値と、を予め決められた、前記同一の組織が同時に接続できる同時接続可能端末数と比較し、当該比較結果に基づいて処理対象予約をデータベースに登録して管理するか決定する。
【0010】
一方、接続制御部は、TV会議端末から接続要求を受信した場合、当該接続要求したTV会議端末が参加する仮想会議の予約端末数と、現時点で当該仮想会議室に接続している実際の接続端末数とを取得し、予約端末数が実際の接続端末数より多い場合に、接続要求したTV会議端末の接続を許可する。
【発明の効果】
【0011】
本発明によれば、仮想会議室システムにおいて、仮想会議室数や各仮想会議室の参加TV会議端末数を必要に応じて柔軟に決定することができるようになる。
【0012】
なお、上述した以外の課題、構成及び効果は、以下の本発明を実施するための形態および添付図面によって明らかになるものである。
【図面の簡単な説明】
【0013】
【図1】本発明の実施形態による仮想会議システムの概略構成を示す図である。
【図2】仮想会議室予約データベースの構成例を示す図である。
【図3】接続管理データベースの構成例を示す図である。
【図4】契約情報データベースの構成例を示す図である。
【図5】仮想会議室予約時の処理を説明するためのフローチャートである。
【図6】仮想会議室予約時の処理の具体例を示す図である。
【図7】TV会議接続時の処理を説明するためのフローチャートである。
【発明を実施するための形態】
【0014】
本発明の実施形態は、多地点接続ASPサービスを用いて仮想会議システムを実現すると共に、サービスの各契約者の契約同時接続数に応じて自由に仮想会議室を作成し、運用するための仮想会議システムを開示する。
【0015】
以下、添付図面を参照して本発明の実施形態について説明する。ただし、本実施形態は本発明を実現するための一例に過ぎず、本発明の技術的範囲を限定するものではないことに注意すべきである。また、各図において共通の構成については同一の参照番号が付されている。
【0016】
なお、本明細書ではデータベース(DB)を表形式によって本発明で用いられる情報について説明しているが、テーブル、リスト、キュー等の表現や、これらテーブル、リスト、DB、キュー等のデータ構造以外で表現されていてもよい。このため、本発明で用いられる情報が、データ構造に依存しないことを示すために、テーブル、リスト、DB、キュー等について単に「情報」と呼ぶことが可能である。
【0017】
また、各情報の内容を説明する際に、「識別情報」、「識別子」、「名」、「名前」、「ID」という表現を用いるが、これらについてはお互いに置換が可能である。
【0018】
さらに、以後の本発明の処理動作について、仮想会議室予約処理部や接続制御部等、プロセッサの一部の機能を動作主体(主語)として説明しているが、「プログラム(フローチャートに相当するプログラムが図示しないメモリに格納されている)」や「モジュール」を動作主体(主語)として説明を行うようにしても良い。プログラムやモジュールは、プロセッサによって実行されることで、メモリを用いながら定められた処理を行っている。また、プログラムの一部または全ては専用ハードウェアによって実現されてもよい。また、各種プログラムはプログラム配布サーバや記憶メディアによって各計算機にインストールされてもよい。
【0019】
<仮想会議システムの構成>
図1は、本発明の実施形態による仮想会議システムの概略構成を示すブロック図である。仮想会議システム100は、サーバシステム101と、多地点制御装置102と、少なくとも1つのクライアントPC107と、複数のTV会議端末109と、を有している。サーバシステム101は、クライアントPC107と、仮想会議専用のTV会議端末109と、ネットワーク113を介して接続されている。
【0020】
クライアントPC107はWEBブラウザ108を含んでいる。また、サーバシステム101は、仮想会議室予約データベース103と、接続管理データベース104と、契約情報データベース105と、仮想会議室予約処理部111と、接続制御部112と、を有している。
【0021】
ASPサービスの契約時に、利用者の契約情報が契約情報データベース105に登録される。そして、ASPサービスでは、クライアントPC107のWEBブラウザ108を利用して、TV会議端末109が参加する仮想会議室を予約する。ブラウザ108からの予約情報は、仮想会議室予約処理部111により仮想会議室予約データベースに格納される。
【0022】
TV会議を実施する際には、TV会議端末109は、接続制御部112を経由し、予約データベースで予約された情報と接続管理データベース104に格納された接続情報に基づいて、多地点接続装置102上に作成された仮想会議室106に接続される。接続情報は、接続管理データベースに格納され接続数の管理が行われる。本発明では、仮想会議室予約処理部111と接続制御部112の処理が従来と比較して改良されている。
【0023】
<契約情報データベース>
図2は、図1に示した契約情報データベース105の構成例を示す図である。契約情報データベース105は、契約した組織ID201と、組織名202と、同時接続数203と、を構成項目として有している。
【0024】
各会社や各団体(各組織)が、当該仮想会議サービス提供会社と提供するサービスについて契約する際に、例えば、クライアントPC107を介して、組織名とTV会議端末109の同時接続の最大数を指定すると、サーバシステム101が、組織ID201を付与して、その値を契約情報データベースに保持する。
【0025】
契約料金は、例えば、毎月同時接続可能最大数によって決められる料金を支払うと共に、利用毎に実際に接続するTV会議端末数によって決められる料金を支払うようにしても良いが、固定料金等その他の課金形態も考えられる。
【0026】
<仮想会議室予約データベース>
図3は、図1に示した仮想会議室予約データベース103の構成例を示す図である。仮想会議室予約データベース103は、仮想会議室ID301と、組織ID302と、開始日時303と、会議時間304と、予約接続端末数305とを構成項目として有している。
【0027】
まず、利用者は、クライアントPC107のWEBブラウザ108に表示される当該仮想会議室の予約設定画面に、仮想会議室の開始日時、会議時間、接続TV会議端末数等の予約情報を入力する。その入力された予約情報は、ネットワーク113を介してサーバシステム101に送信され、仮想会議室予約処理部111が受信した予約情報に仮想会議室ID301を付与して、仮想会議室予約データベース103に格納する。なお、入力された接続端末数が契約時に設定した同時接続数203よりも多い場合には、当該端末数を設定できないか(設定画面上で拒絶される)、或いは予約が拒否されるようになっている(仮想会議室予約処理部111が判断し、予約不可であることを該当するクライアントPC107に通知する)。
【0028】
<接続管理データベース>
図4は、図1に示した接続管理データベース104の構成例を示す図である。接続管理データベース104は、仮想会議室ID401と、組織ID402と、接続TV会議端末数403を、構成項目として有している。なお、接続TV会議端末数403には、予約されたTV会議端末数ではなく、会議開催時に実際に接続されているTV会議端末数が保持される。
【0029】
<予約時の処理>
図5は、仮想会議室予約処理部111の処理を説明するためのフローチャートである。仮想会議室の予約処理を実施する場合、クライアントPC107のWebブラウザ108から会議室予約に必要な開始日時、会議時間、参加端末数等の情報を入力される。その予約情報は、ネットワーク113を介してサーバシステム101に送信され、仮想会議室予約処理部111が、送信されてきた予約情報を取得する(ステップ501)。
【0030】
また、仮想会議室予約処理部111は、受信した開始日時と会議時間をもとに会議開始日時と会議終了日時を計算し、その期間内(処理対象の仮想会議予約の設定時間内)に予約されている他の仮想会議室の予約情報を仮想会議室予約データベース103から取得する(ステップ502)。ステップ502によって、予約した組織と同一の組織によって予約されたTV会議端末数の情報が得られる。
【0031】
次に、仮想会議室予約処理部111は、予約の時点で開催中の他の会議であって、かつ、予約設定した会議の時間内になお続行中の他の会議があるか否か、接続管理データベースを参照して判断し、該当する会議があれば実際に仮想会議室に接続しているTV会議端末数を取得する(ステップ503)。このような状況は、仮想会議室の予約当日に当該予約の仮想会議を実施するような場合に起こりうるものである。
【0032】
また、仮想会議室予約処理部111は、ステップ503で取得した接続TV会議端末数(参加TV会議端末数)がステップ502で取得したTV会議端末数よりも多いか否か判断する。ステップ503で取得した接続TV会議端末数の方が多い場合には、仮想会議室予約処理部111は、ステップ503で取得した接続TV会議端末数を用いて、予約する仮想会議室の期間内の当該組織内のすべての会議の会議参加者数の山積みを計算し、当該予約時間内における参加TV会議端末数の最大値を求める(ステップ504)。それ以外の場合には、ステップ502で取得した予約会議端末数が最大値とされる。
【0033】
続いて、仮想会議室予約処理部111は、予約期間内の会議参加端末数の山積み(累積)の最大値(ステップ504で得られた値)とステップ501で入力された予約TV会議端末数の合計が契約情報データベース105の同時接続数の合計以下であるか判断する。
【0034】
合計値が同時接続数以下の場合(ステップ505でYesの場合)、仮想会議室予約処理部111は、入力された予約情報を仮想会議室予約データベース103に登録し、仮想会議室予約完了とする。
【0035】
一方、期間内の会議参加端末数の山積みの最大値とステップ501で入力された参加端末数の合計が契約情報データベース105の同時接続数の合計より多くなった場合(ステップ505でNoの場合)は、仮想会議室予約処理部111は、「契約した同時接続数を超えています」といったメッセージをクライアントに返信する。
【0036】
上記処理方式により同時接続数の上限に達しない限りにおいて、仮想会議室数と各会議室の参加端末数を自由に設定することができるようになる。
【0037】
ここで、図6を参照して、仮想会議室予約処理の具体例について説明する。図6は、仮想会議室予約時に、別の会議室が開催中で、かつ予約時間内にその会議が継続予定である場合の予約処理の例を示す図である。なお、図6では、会議室A乃至Dが示されているが、これは便宜上そのように表現しているのであって、提供されるのは仮想会議室であるから、会議室数に制限があるわけではない。
【0038】
図6に示されるように、今、利用者が会議室Dを予約しようとしているとする(時刻t1)。また、会議室Dの予約使用時間は時刻t3からt7までとなっている。さらに、会議室Dの予約時には、会議室Aが時刻t5まで開催中であり、会議室Bは時刻t2からt6まで、会議室Cは時刻t4からt8まで予約されている。
【0039】
また、会議室Aの予約参加TV会議端末数は2台であるが、実際の参加TV会議端末数は3台となっている。会議室Bの予約参加TV会議端末数は3台、会議室Cの予約参加TV会議端末数は2台である。
【0040】
よって、上記ステップ502で求められる、予約時間(t3からt7までの時間)内における他の会議室の予約参加TV会議端末数の最大値は、時刻t4からt5までの間の台数となり、7台である。
【0041】
そして、ステップ503では、会議室Dを予約する時点(時刻t1)で会議室Aにおいて会議が開催中であるため、会議室Aの実参加TV会議端末数を求めると、3台である。
【0042】
よって、ステップ504では、会議室Dの予約時間(t3からt7)のおける参加TV会議端末数の山積み(最大値)は、時刻t4からt5までの間に8台となることが分かる。
【0043】
続いて、ステップ505では、同時接続数上限10台と、ステップ504で求めた最大値8台とを比較すると、会議室Dの予約参加TV会議端末数が2台であれば、予約可能であることが分かる。
【0044】
<TV会議端末接続時の処理>
図7は、接続制御部112の処理(TV会議端末接続時の処理)を説明するためのフローチャートである。この処理は、TV会議端末109が会議に参加するためにサーバシステム101への接続を要求した場合に実行される。
【0045】
まず、TV会議端末109が会議に参加する場合は、接続する仮想会議室IDを指定し接続要求を行う。接続要求が来たら、接続制御部112は、仮想会議室予約データベース103から接続要求のあった仮想会議室の参加TV会議端末数を取得する(ステップ701)。
【0046】
また、接続制御部112は、接続管理データベース104から、現時点で実際に仮想会議室に接続しているTV会議端末数を取得する(ステップ702)。
【0047】
次に、接続制御部112は、ステップ701で取得した参加TV会議端末数(予約接続数)がステップ702で取得した参加TV会議端末数(実際の接続数)より多いか否か判断する(ステップ703)。
【0048】
予約接続数が実際の接続数よりも多い場合(ステップ703でYesの場合)には、接続制御部112は、接続管理データベース104の当該仮想会議室の参加TV会議端末数を1増やし、仮想会議室への接続を許可する(ステップ708)。
【0049】
一方、予約接続数が実際の接続数以下であった場合(ステップ703でNoの場合)には、接続制御部112は、参加する仮想会議室の開始日時と会議時間をもとに会議開始日時と会議終了日時を計算し、その期間内に予約されている他の仮想会議室の予約情報を仮想会議室予約データベース103から取得する(ステップ704)。
【0050】
そして、接続制御部112は、当該仮想会議室の予約時間内におけるTV会議端末の予約接続数と実際の接続台数の情報に基づいて、当該会議室の予約時間内における当該組織内の全ての会議の会議参加TV会議端末数の山積み(最大値)を計算する(ステップ705)。
【0051】
続いて、接続制御部112は、ステップ705で求めた予約時間内の会議参加TV会議端末数の最大値が契約情報データベース105の同時接続数(契約時に定めた台数)より少ないか否か判断する(ステップ706)。
【0052】
最大値が同時接続数よりも少ない場合(ステップ706でYesの場合)には、接続制御部112は、接続管理データベース104の当該仮想会議室の参加TV会議端末数を1増やし、当該仮想会議室への接続を許可する(ステップ708)。
【0053】
一方、最大値が同時接続数以上の場合(ステップ706でNoの場合)には、接続制御部112は、例えば「契約した同時接続数に既に達しています」というようなメッセージを返信し、仮想会議室への参加を不許可とする(ステップ707)。
【0054】
上記処理方式により仮想会議室予約時の参加者数を超えていても契約した同時接続数以下であれば参加が可能となり、サービスとして割り当てられた資源を有効に活用することが可能となる。
【0055】
<まとめ>
本実施形態では、同一組織に属する複数の利用者の少なくとも一人から仮想会議室の予約を受け付けるとき、当該予約によって特定される予約時間帯における、同一組織内の他の仮想会議室の参加TV会議端末数の合計値を算出する。そして、この合計値と、同時接続可能端末数を比較し、当該比較結果に基づいて予約を許可するか決定する。このようにすることにより、同時契約数内で必要に応じて仮想会議室を作成でき、契約時に仮想会議室数を決める必要もないため、仮想会議室不足により会議が出来ないという状況を回避し、効率的に会議を行うことができるようになる。
【0056】
また、会議実施の際には、TV会議端末から接続要求がなされた場合に、参加する仮想会議の予約端末数と、現時点で当該仮想会議室に接続している実際の接続端末数とを比較し、予約端末数が実際の接続端末数より多い場合には、問題なく接続要求したTV会議端末の接続を許可する。一方、予約端末数が実際の接続端末数以下の場合には、参加する仮想会議の予約時間内における、他の仮想会議室の予約端末数及び実際の接続端末数を取得して予約時間内における最大参加端末数を算出する。そして、最大参加端末数が同時接続可能端末数より少ないときには、接続を許可する(会議への参加を許可する)。
【0057】
このようにすることにより、会議の途中でも同時契約数に達していなければ、追加の参加端末が会議に参加することができる。よって、会議に参加できずに後から情報の共有が必要になるような手間を省くことができる。また、同時契約数内で自由に仮想会議室数と各会議室の参加端末数を設定できることにより契約した資源を有効に活用することができる。
【0058】
なお、本発明は、実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階では、その要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化できる。また、実施形態に開示されている複数の構成要素の適宜な組み合わせにより、種々の発明を形成できる。例えば、実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除してもよい。さらに、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせてもよい。
【0059】
また、実施形態で示された各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部又は全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現しても良い。また、上記各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現しても良い。各機能等を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリやハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記録或いは記憶装置、またはICカード、SDカード、DVD等の記録或いは記憶媒体に格納することができる。
【0060】
さらに、上述の実施形態において、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。全ての構成が相互に接続されていても良い。
【符号の説明】
【0061】
100…仮想会議システム、101…サーバシステム、102…多地点制御装置、103…仮想会議室予約データベース、104…接続管理データベース、105…契約情報データベース、106…仮想会議室、107…クライアントPC、108…Webブラウザ、109…TV会議端末、111…仮想会議室予約処理部、112…接続制御部

【特許請求の範囲】
【請求項1】
複数のTV会議端末と、当該複数のTV会議端末とネットワークを介して接続され、仮想会議室のサービスを提供するサーバ装置と、を含み、
前記サーバ装置は、仮想会議室の予約を処理する予約処理部と、仮想会議実施時の前記TV会議端末の接続を管理する接続制御部と、を有し、
前記予約処理部は、少なくとも予約時間に関する情報と参加TV会議端末数の情報を含む仮想会議室の予約である処理対象予約を受け付け、当該処理対象予約の前記予約時間に関する情報から特定される予約時間帯における、前記予約をした利用者が属する組織と同一の組織によって予約された他の仮想会議室の参加TV会議端末数の合計値を算出し、当該合計値と、予め決められた、前記同一の組織が同時に接続できる同時接続可能端末数とを比較し、当該比較結果に基づいて前記処理対象予約を登録するか決定する、ことを特徴とする仮想会議システム。
【請求項2】
請求項1において、
前記予約処理部は、前記処理対象予約の時に、開催中でかつ前記予約時間帯に続行予定の、前記同一組織による他の仮想会議が存在する場合に、当該開催中の会議の実際の参加TV会議端末数の情報を取得し、当該実際の参加TV会議端末数及び前記開催中の会議の予約参加TV会議端末数のうち台数が多い方の値を、前記合計値を算出する際に用いることを特徴とする仮想会議システム。
【請求項3】
請求項1において、
前記接続制御部は、前記TV会議端末から接続要求を受信した場合、当該接続要求した前記TV会議端末が参加する仮想会議の予約端末数と、現時点で当該仮想会議室に接続している実際の接続端末数とを取得し、前記予約端末数が前記実際の接続端末数より多い場合には、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可することを特徴とする仮想会議システム。
【請求項4】
請求項3において、
前記接続制御部は、前記予約端末数が前記実際の接続端末数以下の場合には、前記接続要求したTV会議端末が参加する前記仮想会議の予約時間内における、他の仮想会議室の予約端末数及び実際の接続端末数に基づいて、前記予約時間内における最大参加端末数を算出し、当該最大参加端末数が前記同時接続可能端末数より少ないときに、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可することを特徴とする仮想会議システム。
【請求項5】
複数のTV会議端末とネットワークを介して接続され、仮想会議室のサービスを提供する仮想会議サービス提供サーバ装置であって、
前記仮想会議室の予約を処理する予約処理部と、
仮想会議実施時の前記TV会議端末の接続を管理する接続制御部と、を有し、
前記予約処理部は、少なくとも予約時間に関する情報と参加TV会議端末数の情報を含む仮想会議室の予約である処理対象予約を受け付け、当該処理対象予約の前記予約時間に関する情報から特定される予約時間帯における、前記予約をした利用者が属する組織と同一の組織によって予約された他の仮想会議室の参加TV会議端末数の合計値を算出し、当該合計値と、予め決められた、前記同一の組織が同時に接続できる同時接続可能端末数とを比較し、当該比較結果に基づいて前記処理対象予約を登録するか決定する、ことを特徴とする仮想会議サービス提供サーバ装置。
【請求項6】
請求項5において、
前記予約処理部は、前記処理対象予約の時に、開催中でかつ前記予約時間帯に続行予定の、前記同一組織による他の仮想会議が存在する場合に、当該開催中の会議の実際の参加TV会議端末数の情報を取得し、当該実際の参加TV会議端末数及び前記開催中の会議の予約参加TV会議端末数のうち台数が多い方の値を、前記合計値を算出する際に用いることを特徴とする仮想会議サービス提供サーバ装置。
【請求項7】
請求項5において、
前記接続制御部は、前記TV会議端末から接続要求を受信した場合、当該接続要求した前記TV会議端末が参加する仮想会議の予約端末数と、現時点で当該仮想会議室に接続している実際の接続端末数とを取得し、前記予約端末数が前記実際の接続端末数より多い場合には、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可することを特徴とする仮想会議サービス提供サーバ装置。
【請求項8】
請求項7において、
前記接続制御部は、前記予約端末数が前記実際の接続端末数以下の場合には、前記接続要求したTV会議端末が参加する前記仮想会議の予約時間内における、他の仮想会議室の予約端末数及び実際の接続端末数に基づいて、前記予約時間内における最大参加端末数を算出し、当該最大参加端末数が前記同時接続可能端末数より少ないときに、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可することを特徴とする仮想会議サービス提供サーバ装置。
【請求項9】
複数のTV会議端末と、当該複数のTV会議端末とネットワークを介して接続され、仮想会議室のサービスを提供するサーバ装置と、を含む仮想会議システムにおける情報処理方法であって、
前記サーバ装置は、仮想会議室の予約を処理する予約処理部と、仮想会議実施時の前記TV会議端末の接続を管理する接続制御部と、を有し、
前記情報処理方法は、
前記予約処理部が、少なくとも予約時間に関する情報と参加TV会議端末数の情報を含む仮想会議室の予約である処理対象予約を受け付ける工程と、
前記予約処理部が、当該処理対象予約の前記予約時間に関する情報から特定される予約時間帯における、前記予約をした利用者が属する組織と同一の組織によって予約された他の仮想会議室の参加TV会議端末数の合計値を算出する工程と、
前記予約処理部が、前記合計値と、予め決められた、前記同一の組織が同時に接続できる同時接続可能端末数とを比較し、当該比較結果に基づいて前記処理対象予約を登録するか決定する工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項10】
請求項9において、
前記合計値を算出する工程において、前記予約処理部は、前記処理対象予約の時に、開催中でかつ前記予約時間帯に続行予定の、前記同一組織による他の仮想会議が存在する場合に、当該開催中の会議の実際の参加TV会議端末数の情報を取得し、当該実際の参加TV会議端末数及び前記開催中の会議の予約参加TV会議端末数のうち台数が多い方の値を、前記合計値を算出する際に用いることを特徴とする情報処理方法。
【請求項11】
請求項9において、
前記情報処理方法は、さらに、
前記接続制御部が、前記TV会議端末から接続要求を受信した場合、当該接続要求した前記TV会議端末が参加する仮想会議の予約端末数と、現時点で当該仮想会議室に接続している実際の接続端末数とを取得する工程と、
前記接続制御部が、前記予約端末数が前記実際の接続端末数より多い場合には、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可する工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。
【請求項12】
請求項11において、
前記情報処理方法は、さらに、
前記接続制御部が、前記予約端末数が前記実際の接続端末数以下の場合に、前記接続要求したTV会議端末が参加する前記仮想会議の予約時間内における、他の仮想会議室の予約端末数及び実際の接続端末数に基づいて、前記予約時間内における最大参加端末数を算出する工程と、
前記接続制御部が、前期最大参加端末数が前記同時接続可能端末数より少ないときに、前記接続要求したTV会議端末の接続を許可する工程と、
を含むことを特徴とする情報処理方法。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【公開番号】特開2012−74808(P2012−74808A)
【公開日】平成24年4月12日(2012.4.12)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−216569(P2010−216569)
【出願日】平成22年9月28日(2010.9.28)
【出願人】(000233055)株式会社日立ソリューションズ (1,610)
【Fターム(参考)】