説明

仮設フェンスの下部土留め壁構造

【課題】簡易な構成によって、敷地内の土砂が仮設フェンスの下端縁部と地盤面との間の間隔部分から敷地外にはみ出るのを防止できる仮設フェンスの下部土留め壁構造を提供する。
【解決手段】フェンス支柱13は、仮設フェンス11の背面側の地盤面20に打ち込まれた支柱杭15に支持させて、仮設フェンス11の倒れを防止するようになっている。下部土留め壁構造10は、支柱杭15に両端部を支持させて、面状フェンス部材12の下部背面側に並設して設けられた、挿入口16aが下方に向けて開口する面状鞘部材16と、この面状鞘部材16に上下にスライド移動可能に遊嵌装着された土留めプレート部材17とからなり、土留めプレート部材17は、上部17bを挿入口16aから面状鞘部材16に挿入した状態で、自重によって下端縁部17aを地盤面20に接触させて、面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21を覆うようになっている。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、仮設フェンスの下部土留め壁構造に関し、特にジャッキベースを介して地盤面から立設する複数のフェンス支柱と、このフェンス支柱に支持させて取り付けられた面状フェンス部材とからなる仮設フェンスに取り付けて用いる仮設フェンスの下部土留め壁構造に関する。
【背景技術】
【0002】
土木工事や建築工事の施工現場や、各種の屋外でのイベント会場等においては、工事中や開催中の事故の防止や、防犯、目隠し等を目的として、施工現場やイベント会場等の敷地の周囲に組立式の仮設フェンスが設けられることが多い。
【0003】
仮設フェンスは、高さを調整可能にするための雄ネジ部を有するジャッキベースを介して地盤面から立設する複数のフェンス支柱に支持させて、面状フェンス部材を取り付けることによって組み立てられるのが一般的である(例えば、特許文献1、特許文献2参照)。また、これらの仮設フェンスは、前後方向の倒れを防止するために、これの背面側の地盤に打ち込まれた支柱杭に、フェンス支柱を、直接又は控え柱等を介して支持させるようになっている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0004】
【特許文献1】特開2002−129529号公報
【特許文献2】特開2005−139689号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
上述の仮設フェンスでは、ジャッキベースを介してフェンス支柱が地盤面から立設していることから、フェンス支柱に取り付けられた面状フェンス部材の下端縁部と地盤面との間には間隔が保持されることになる。一方、例えば土木工事や建築工事の施工現場では、敷地内で掘削、盛土、埋戻し等の各種の土工事が行なわれることになるが、敷地内をなるべく広く使用するために、例えば掘削よって発生した土砂を敷地内の仮設フェンスに沿った周縁部分に仮置きしておく際に、仮置きされた土砂が、面状フェンス部材の下端縁部と地盤面との間の間隔部分を介して敷地外にはみ出る惧れがある。
【0006】
本発明は、簡易な構成によって、仮設フェンスによって囲まれる敷地内の土砂が、面状フェンス部材の下端縁部と地盤面との間の間隔部分を介して敷地外にはみ出るのを効果的に防止することのできる仮設フェンスの下部土留め壁構造を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0007】
本発明は、ジャッキベースを介して地盤面から立設すると共に、所定の間隔をおいて配置された複数のフェンス支柱と、各隣接するフェンス支柱の間に両端部を支持させて各々取り付けられた面状フェンス部材とからなる仮設フェンスにおいて、前記面状フェンス部材の下端と地盤面との間の間隔部分を覆うための仮設フェンスの下部土留め壁構造であって、前記フェンス支柱は、前記仮設フェンスの背面側の地盤面に打ち込まれた支柱杭に支持されることで、前記仮設フェンスの倒れを防止するようになっており、前記支柱杭に両端部を支持させて、前記面状フェンス部材の下部背面側に並設して設けられた、挿入口が下方に向けて開口する面状鞘部材と、該面状鞘部材に上下にスライド移動可能に遊嵌装着された土留めプレート部材とからなり、該土留めプレート部材は、上部を前記挿入口から前記面状鞘部材に挿入した状態で、自重によって下端縁部を地盤面に接触させることで、前記面状フェンス部材の下端と地盤面との間の間隔部分を覆うようになっている仮設フェンスの下部土留め壁構造を提供することにより、上記目的を達成したものである。
【0008】
また、本発明の仮設フェンスの下部土留め壁構造は、前記面状鞘部材の背面の側縁部分には、レール溝を側方に向けて開口させたガイドレール部材が縦方向に延設して設けられており、隣接する一対の前記面状フェンス部材の間で、各側縁部分に設けられた一対のガイドレール部材に側端部を各々係止して隙間調整プレートを落とし込むことで、隣接する一対の前記土留めプレート部材の間の隙間を覆うようになっていることが好ましい。
【0009】
さらに、本発明の仮設フェンスの下部土留め壁構造は、前記面状鞘部材の側縁部分から前記面状フェンス部材側に突出して、固定用プレート片が各々設けられており、該固定用プレート片を介して前記面状鞘部材の両端部が前記支柱杭に支持固定されることが好ましい。
【発明の効果】
【0010】
本発明の仮設フェンスの下部土留め壁構造によれば、簡易な構成によって、仮設フェンスによって囲まれる敷地内の土砂が、面状フェンス部材の下端縁部と地盤面との間の間隔部分を介して敷地外にはみ出るのを効果的に防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【0011】
【図1】本発明の好ましい一実施形態に係る下部土留め壁構造が設けられる仮設フェンスの正面図である。
【図2】本発明の好ましい一実施形態に係る下部土留め壁構造の構成を説明する、図1のA−Aに沿った、面状フェンス部材を省略して示す断面図である。
【図3】本発明の好ましい一実施形態に係る下部土留め壁構造の構成を説明する、図1のB−Bに沿った略示断面図である。
【図4】面状鞘部材及び土留めプレート部材の側面図である。
【図5】傾斜する地盤面に取り付けられた仮設フェンスの正面図である。
【発明を実施するための形態】
【0012】
本発明の好ましい一実施形態に係る仮設フェンスの下部土留め壁構造10は、図1に示すように、例えば住宅建築物等の建物の建築施工現場において、敷地の周囲に設けられた組立式の仮設フェンス11における、面状フェンス部材12の下方の地盤面20との間の間隔部分21から、敷地内の掘削土砂等の土砂が、敷地外にはみ出ないようにするための構造として設けられたものである。すなわち、仮設フェンス11を構成する複数のフェンス支柱13は、高さ調整が可能なようにジャッキベース14を介して地盤面20から立設しており、フェンス支柱13に両端部を支持されて取り付けられる面状フェンス部材12は、地盤面20から間隔をおいて浮いた状態で取り付けられていることから、このような面状フェンス部材12の下方の間隔部分21を介して、例えば敷地内の仮設フェンス11に沿った周縁部分に仮置きされた掘削土砂が、敷地外にはみ出ないようにするために、本実施形態の仮設フェンスの下部土留め壁構造10が設けられる。
【0013】
そして、本実施形態の仮設フェンスの下部土留め壁構造10は、ジャッキベース14を介して地盤面20から立設すると共に、所定の間隔をおいて配置された複数のフェンス支柱13と、各隣接するフェンス支柱13の間に両端部を支持させて各々取り付けられた面状フェンス部材12とからなる仮設フェンス11において、面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21を覆うための構造であって、図2及び図3に示すように、フェンス支柱13は、仮設フェンス11の背面側の地盤面20に打ち込まれた支柱杭15に支持されることで、仮設フェンス11の倒れ(敷地の内外方向の倒れ)を防止するようになっており、下部土留め壁構造10は、支柱杭15に両端部を支持させて、面状フェンス部材12の下部背面側に並設して設けられた、挿入口16a(図4参照)が下方に向けて開口する面状鞘部材16と、この面状鞘部材16に上下にスライド移動可能に遊嵌装着された土留めプレート部材17とからなり、土留めプレート部材17は、上部17bを挿入口16aから面状鞘部材16に挿入した状態で、自重によって下端縁部17aを地盤面20に接触させることで、面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21を覆うようになっている。
【0014】
また、本実施形態では、面状鞘部材16の背面の両側の側縁部分には、レール溝18aが側方に向けて開口するガイドレール部材18が縦方向に延設して設けられており、隣接する一対の面状フェンス部材12の間で、各側縁部分に設けられた一対のガイドレール部材18に両側の側端部を各々係止して、隙間調整プレート19を落とし込むことで、隣接する一対の土留めプレート部材17の間の隙間を覆うようになっている。
【0015】
本実施形態では、仮設フェンス11を構成する各フェンス支柱13は、例えはφ50mm程度の中空円筒形状の金属製のパイプ部材からなり、例えば150cm程度の長さを有している。各フェンス支柱13は、下端開口に公知のジャッキベース14の雄ネジロッド14aを挿入することで、ジャッキベース14を介して地盤面20から立設すると共に、雄ネジロッド14aに螺着された支持スリーブ14b(図2参照)を回転さて、当該支持スリーブ14bを雄ネジロッド14aに沿って上下に移動させることで、フェンス支柱13の高さを各々調整できるようになっている。また、フェンス支柱13は、例えば敷地の境界線に沿って、面状フェンス部材12の幅に対応する例えば160〜170cm程度の所定の間隔をおいて複数立設配置されると共に、各隣接するフェンス支柱13の間には、公知の係合手段を介して両端部をフェンス支柱13に支持させて、面状フェンス部材12が各々取り付けられる。
【0016】
仮設フェンス11を構成する各面状フェンス部材12は、図1に示すように、矩形形状のフェンスフレーム12aと、フェンスフレーム12aに周縁部を支持されてこれの内側に取り付けられた防護部材12bとからなり、防護部材12bとして、防護ネットや防護バネルが用いられる。本実施形態では、フェンスフレーム12aは、横断フレーム12cによって上下2段に仕切られており、上段部分に防護ネットが、下段部分に防護バネルが各々取り付けられるようになっている。
【0017】
また、本実施形態では、フェンス支柱13は、図2に示すように、仮設フェンス11の背面側(敷地内側)の地盤面20に打ち込まれた支柱杭15に直接支持されることで、仮設フェンス11の敷地の内外方向の倒れが防止されるようになっている。すなわち、支柱杭15は、例えば単管パイプからなり、フェンス支柱13に近接するこれの敷地内側に、各フェンス支柱13と平行に立設するように各々打ち込まれる。打ち込まれた支柱杭15には、公知の単管パイプ用のクランプ部材22を用いて、フェンス支柱13が、ジャッキベース14の上方の上下2箇所で各々強固に支持固定されることになる。
【0018】
そして、本実施形態では、仮設フェンスの下部土留め壁構造10は、図3にも示すように、フェンス支柱13と平行に立設して打ち込まれ支柱杭15に両端部を支持させて取り付けられた面状鞘部材16と、この面状鞘部材16に上下にスライド移動可能に遊嵌装着された、土留めプレート部材17とを含んで構成される。
【0019】
面状鞘部材16は、例えば面状フェンス部材12と略同様の例えば160〜170cm程度の横幅を有すると共に、面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21の高さよりも大きな縦幅として、例えば20〜30cm程度の縦幅を有する一対の矩形形状の金属製の薄板を、例えば20〜30mm程度の間隔をおいて重ね合わせた状態で、挿入口16aとなる一方の長辺部を除く、3方の周縁部を一体接合することにより、内側に土留めプレート部材17を遊嵌可能な中空部を保持した状態で形成される。
【0020】
また、本実施形態では、面状鞘部材16の敷地内側の面となる背面側には、これの両側の側縁部分に、例えば扁平なコの字断面形状を有するガイドレール部材18が、面状鞘部材16の短辺部と平行な縦方向に延設して取り付けられている。ガイドレール部材18は、面状鞘部材16の短辺部の長さ(縦幅)に相当する例えば20〜30cm程度の長さを有すると共に、例えば100mm程度の幅を有しており、例えば溶接接合等によって、コの字断面形状の内側のレール溝18aを、隣接する面状鞘部材16側である側方に向けて開口させた状態で、面状鞘部材16の高さ方向の略全長に亘って取り付けられる。
【0021】
なお、ガイドレール部材18は、面状鞘部材16に対してボルト接合等によって、回動可能に一点式で接合しておくこともできる。これによって、ガイドレール部材18を、面状鞘部材16に対して適宜傾倒させることが可能になり、仮設フェンス11が設置される地盤面20が傾斜している場合に、これに対応させて隙間調整プレート19を斜め方向に落とし込むことが可能になる。
【0022】
さらに、本実施形態では、面状鞘部材16の両側の端縁部分からこれの敷地外側である面状フェンス部材12側に突出して、固定用プレート片23が各々設けられており、この固定用プレート片23を介して面状鞘部材16の両端部が支柱杭15に支持固定されるようになっている。すなわち、固定用プレート片23は、図4にも示すように、例えば帯板形状の金属プレートからなり、一方の端部を面状鞘部材16の敷地外側の面である表面に溶接接合することで、当該表面から敷地外側に垂直に突出した状態で、面状鞘部材16の上端角部及び下端角部に2段に取り付けられる。
【0023】
また、各固定用プレート片23の面状鞘部材16への接合端部とは反対側の先端部分には、ボルト締着穴24が各々開口形成されている。このボルト締着穴24には、支柱杭15において固定用プレート片23の取付け高さ位置に固定された、公知の単管パイプ用の両側ボルト付きクランプ部材25(図3参照)の雄ネジボルト25aが挿通されて、蝶ナット26によって締着されることにより、面状鞘部材16が、支柱杭15によって支持されて、面状フェンス部材12から例えば60mm程度の間隔をおいて、当該面状フェンス部材12の下部背面側に並設して取り付けられることになる。
【0024】
面状鞘部材16に遊嵌装着される土留めプレート部材17は、面状鞘部材16の横幅よりも小さな、例えば158〜168cm程度の横幅を有すると共に、面状鞘部材16の縦幅と略同様の、例えば19〜29cm程度の縦幅を有する矩形形状の金属製の薄板部材である。土留めプレート部材17は、上部を面状鞘部材16に挿入した状態で、自重によって下端縁部17aを地盤面20に接触させることで、面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21の高さに応じた突出長さで面状鞘部材16から突出して、面状フェンス部材12の下方の間隔部分21を覆うようになっている。また、土留めプレート部材17は、面状鞘部材16の横幅よりも小さな横幅を有していて、これの中空内部に遊嵌装着されていることで、仮設フェンス11が設置される地盤面20が傾斜している場合に、これに対応させて土留めプレート部材17を傾斜させた状態で、下端縁部17aを地盤面20に接触させることができるようになっている。
【0025】
隣接する一対の土留めプレート部材17の間の隙間に落し込まれる隙間調整プレート19は、例えば20〜30cm程度の横幅を有すると共に、面状鞘部材16の縦幅と同様の、例えば30〜40cm程度の縦幅を有する矩形形状の金属製の薄板部材である。隙間調整プレート19は、隣接する一対の面状鞘部材16の間で、これらの側縁部分に各々設けられた一対のガイドレール部材18のレール溝18aに両側の側端部を各々係止した状態で、ガイドレール部材18に沿って上下にスライド移動可能に設けられる。隙間調整プレート19は、両側の一対のガイドレール部材18間の間隔よりも長く、且つ両側の一対のレール溝18aの最深部間の間隔よりも短い横幅を有しており、これによって、一対のガイドレール部材18の間に遊嵌装着されるようになっている。隙間調整プレート19が一対のガイドレール部材18の間に遊嵌装着されていることで、仮設フェンス11が設置される地盤面20が傾斜している場合に、これに対応させて隙間調整プレート19を傾斜させた状態で、隣接する一対の面状鞘部材16及び土留めプレート部材17の間の隙間を背面側から覆って下端縁部を地盤面20に接触させることができるようになっている。
【0026】
そして、本実施形態の仮設フェンスの下部土留め壁構造10によれば、フェンス支柱13の背面側の地盤面20に打ち込まれた支柱杭15に両端部を支持させて、土留めプレート部材17が遊嵌装着された面状鞘部材16を取り付けるだけの簡易な構成によって、土留めプレート部材17により面状フェンス部材12の下端と地盤面20との間の間隔部分21を覆うことで、例えば敷地内の仮設フェンス11に沿った周縁部分に仮置きされた掘削土砂が、敷地外にはみ出るのを効果的に回避することが可能になる。
【0027】
また、本実施形態によれば、隣接する一対の面状フェンス部材12の間で、各側縁部分に設けられた一対のガイドレール部材18に両側の側端部を各々係止して、隙間調整プレート19を落とし込むことで、隣接する一対の土留めプレート部材17の間の隙間を覆うようになっているので、敷地内の土砂が敷地外にはみ出るのをさらに効果的に回避することが可能になる。
【0028】
したがって、本実施形態の仮設フェンスの下部土留め壁構造10によれば、簡易な構成によって、仮設フェンス11によって囲まれる敷地内の土砂が、面状フェンス部材12の下端縁部と地盤面20との間の間隔部分21を介して敷地外にはみ出るのを効果的に防止することが可能になる。
【0029】
なお、本発明は上記実施形態に限定されることなく種々の変更が可能である。例えば、本発明の下部土留め壁構造は、住宅建築物等の建築施工現場の他、土木工事の施工現場や、各種のイベント会場等の、その他の種々の敷地の周囲に設けられた仮設フェンスに取り付けて用いることができる。また、隣接する一対の土留めプレート部材の間の隙間を覆う隙間調整プレートは、必ずしも設ける必要はない。さらに、例えば図5に示すように、傾斜が急な地盤面20に仮設フェンス11が設けられる場合には、各面状フェンス部材12の両側部に各々一対のフェンス支柱13が配置されることになるが、各フェンス支柱13の背面側の地盤面20に各々支柱杭15を打ち込むことで、上記実施形態と同様に、面状鞘部材と土留めプレート部材とによる下部土留め壁構造を容易に設けることができる。
【符号の説明】
【0030】
10 仮設フェンスの下部土留め壁構造
11 仮設フェンス
12 面状フェンス部材
13 フェンス支柱
14 ジャッキベース
15 支柱杭
16 面状鞘部材
16a 挿入口
17 土留めプレート部材
18 ガイドレール部材
18a レール溝
19 隙間調整プレート
20 地盤面
21 間隔部分
22,25 クランプ部材
23 固定用プレート片
24 ボルト締着穴

【特許請求の範囲】
【請求項1】
ジャッキベースを介して地盤面から立設すると共に、所定の間隔をおいて配置された複数のフェンス支柱と、各隣接するフェンス支柱の間に両端部を支持させて各々取り付けられた面状フェンス部材とからなる仮設フェンスにおいて、前記面状フェンス部材の下端と地盤面との間の間隔部分を覆うための仮設フェンスの下部土留め壁構造であって、
前記フェンス支柱は、前記仮設フェンスの背面側の地盤面に打ち込まれた支柱杭に支持されることで、前記仮設フェンスの倒れを防止するようになっており、
前記支柱杭に両端部を支持させて、前記面状フェンス部材の下部背面側に並設して設けられた、挿入口が下方に向けて開口する面状鞘部材と、該面状鞘部材に上下にスライド移動可能に遊嵌装着された土留めプレート部材とからなり、
該土留めプレート部材は、上部を前記挿入口から前記面状鞘部材に挿入した状態で、自重によって下端縁部を地盤面に接触させることで、前記面状フェンス部材の下端と地盤面との間の間隔部分を覆うようになっている仮設フェンスの下部土留め壁構造。
【請求項2】
前記面状鞘部材の背面の側縁部分には、レール溝を側方に向けて開口させたガイドレール部材が縦方向に延設して設けられており、隣接する一対の前記面状フェンス部材の間で、各側縁部分に設けられた一対のガイドレール部材に両側の側端部を各々係止して隙間調整プレートを落とし込むことで、隣接する一対の前記土留めプレート部材の間の隙間を覆うようになっている請求項1記載の仮設フェンスの下部土留め壁構造。
【請求項3】
前記面状鞘部材の側縁部分から前記面状フェンス部材側に突出して、固定用プレート片が各々設けられており、該固定用プレート片を介して前記面状鞘部材の両端部が前記支柱杭に支持固定される請求項1又は2記載の仮設フェンスの下部土留め壁構造。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【公開番号】特開2011−214222(P2011−214222A)
【公開日】平成23年10月27日(2011.10.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2010−80361(P2010−80361)
【出願日】平成22年3月31日(2010.3.31)
【出願人】(000183428)住友林業株式会社 (540)
【出願人】(508338278)住友林業ホームエンジニアリング株式会社 (8)
【Fターム(参考)】