説明

会議セッションを確立し、その間にコンテンツを同期的にレンダリングするシステム、方法及びコンピュータプログラム製品

会議セッションを確立して実行するシステムは、複数の参加者を含む。これらの参加者は、固定ネットワーク環境で動作できるソースと、セルラーネットワーク環境で動作できる少なくとも1つの行先とを含む。参加者は、会議セッションを確立することができ、参加者の1人は、ホストで、他の参加者は、メンバーである。会議セッション中に、ホストは、ローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そしてレンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットすることにより、コンテンツをメンバーとで共有することができる。ホストは、再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新をメンバーへ転送することができ、メンバーは、次いで、各コンテンツ及び更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、各再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、一般に、ターミナルにコンテンツを与えるシステム及び方法に係り、より詳細には、ソースにより表示されるコンテンツを、限定された表示エリアをもつターミナルに与え、そしてターミナルにおけるコンテンツのプレゼンテーションを実質的にリアルタイムで指令するシステム及び方法に係る。
【背景技術】
【0002】
今日のビジネス環境は、プランニング及び判断を行うための基礎として情報の共有に益々依存している。コミュニケーションは、単に言葉で行ない得るが、視覚情報のような他の通信方法が同時に使用されたときには、その効率が著しく高くなる。言葉の情報を増強し、そして言葉による通信の明瞭さ及び構造を改善するために、視覚情報を効率的に使用することができる。会社環境では、例えば、eメールアタッチメント、印刷物、及びPowerPoint(登録商標)プレゼンテーションの形態の視覚情報で言葉/テキスト通信を増強することに広範囲に基づいている。又、当事者間で資料を共有するために、アプリケーション共有及びワークスペース共有(例えば、MicrosoftMessenger(登録商標)、Netmeeting(登録商標)、OpentextOpenView(登録商標)、等)がデスクトップ会議に広く使用される。
【0003】
映像、データ又は他の付加価値情報は、会社ネットワーク内のコンピュータで容易に共有できるが、この情報は、一般に、オフィス以外にいるユーザにはアクセスできないか、又はそれらのパーソナルコンピュータにはアクセスできない。典型的に、従業員は、オフィスから離れているときには、自分の移動電話を使用して言葉で通信することはできるが、音声コールを増強しそして会話に価値を付加するのに使用できる視覚情報を発呼者と共有することはできない。このような資料にアクセスするには、一般に、ユーザが、先ず、自分のラップトップで会社ネットワーク又はメールサーバーに接続し、資料を検索して見ることが必要である。しかしながら、これは、あまり実際的ではない。というのは、個人がパーソナルコンピュータをもち、データネットワークにワイヤレス/ワイヤラインアクセスすることを必要とすると共に、更に、コンピュータを設定し、ネットワークにログインし、そして最終的に当該資料を見つけて、通常、狭い帯域巾の接続を経てそれをダウンロードすることを必要とするからである。
【0004】
ユーザが、「スマートホン」又はコミュニケータ型装置のような移動ターミナルを使用する場合には、この装置を使用して、eメールアタッチメントにおいてeメールを使用して付加的なデータにアクセスすることもできる。しかしながら、eメールアタッチメントをダウンロードすることは、時間がかかり且つ高価である。というのは、PowerPoint(登録商標)ファイルや映像等の通常のアプリケーションファイルが移動配送及び使用のために最適化されておらず、それ故、比較的大きく、ダウンロード時間が長くなるためである。又、eメールアタッチメントを見るには、受信したアプリケーションデータ形式及びバージョンをサポートする適当なビューアプリケーションをユーザの移動ターミナルに装備することも必要である。
【0005】
以上のことから明らかなように、映像、データ又は他の付加価値情報で音声コールを増強するための現在の解決策は、不都合なことに、ラップトップ、モデムアクセス、又は予めインストールされたビューアプリケーションを有する等の多数の必須条件や、データ接続を設定し、情報をダウンロードする等の多数の段階を伴う。これらの理由で、移動ユーザは、不都合にも、音声通信しか使用しないことを余儀なくされるか、或いはモデム及びラップトップを使用して資料をダウンロードするという広範囲で且つ時間浪費なプロセスを行なわねばならない。
【0006】
更に、映像、データ又は他の付加価値情報は、しばしば、ターゲットプラットホームにレンダリングするために形成され、ターゲットプラットホームは、多くの場合、適度な記憶容量、メモリ、帯域巾、及び大きな(通常、対角方向に少なくとも14インチ)ディスプレイを有している。従って、移動ターミナルは、限定された表示エリア、解像度及びレンダリング能力しかないので、移動ターミナルは、このようなコンテンツを最初に設計された通りにレンダリングすることができないか、又はコンテンツを非常に低速及び/又は不便な仕方でレンダリングするしかない。例えば、インターネットイネーブル型の移動電話は、数本のテキスト行しか表示できず、一方、映像をレンダリングするための能力は、グレースケール又はサムネールサイズの映像、或いは全く映像がない状態に拘束される。表示制約媒体の極端な例は、音声である。この点に関して、AT&T National VoiceTMテキスト対スピーチエンジンのようなシステムは、テキスト/スピーチ変換を使用して、電話を経てドキュメントの内容を口述するサービスにダイヤルすることにより、ユーザが電話で電子ドキュメントにアクセスするのを許す。しかしながら、口述は、当然、テキストの一次元「レンダリング」であり、二次元テーブルに埋め込まれた複雑なレイアウト情報を表現することができない。
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0007】
従来、このようなドキュメントを、限定されたスクリーンサイズ、解像度及びレンダリング能力のために、最初に設計されたようにレンダリングできない装置は、このようなドキュメントをレンダリングするためにコール時に勝手なことを行う。この点に関して、多くのインターネットイネーブル型の移動装置は、レンダリングできるドキュメントの最大サイズを制限する。例えば、WAP(ワイヤレスアプリケーションプロトコル)規格に適合するほとんどのインターネットイネーブル型電話は、2000バイト以下のドキュメントしかサポートしない。ドキュメントに厳密なサイズ制限を課さない移動装置(例えば、ポケットPC及びパルムベースのコンピュータ)でも、低速ワイヤレスネットワークを経て一度に長いドキュメントを送信すると、ユーザをいらいらさせることになるので、大きなソースドキュメントは、通常、小さな部分に分割される。
【課題を解決するための手段】
【0008】
以上の背景に鑑み、本発明の実施形態は、固定ネットワーク環境で動作する1つ以上のパーソナルコンピュータ(PC)、及びセルラーネットワーク環境で動作する1つ以上の移動ターミナルのような多数の当事者間で会議セッションを確立して実行するための改良されたシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を提供する。会議セッションの間に、会議のホストは、メンバーと共にコンテンツを共有することができ、ここで、コンテンツは、ホストのローカルディスプレイに対してレンダリングされるものを含む。メンバーの異なるディスプレイを考慮するために、ホストは、共有コンテンツを、例えば、バーチャルディスプレイドライバにより、ベクトル化フォーマットへと再フォーマットすることができる。再フォーマットされたコンテンツは、次いで、他の会議参加者(ここでは「メンバー」と称される)へ供給され、メンバーがその再フォーマットされたコンテンツを表示のためにレンダリングできるようにする。
【0009】
本発明の1つの態様によれば、会議セッションを確立して遂行するシステムであって、複数の参加者を含むシステムが提供される。ここで、参加者とは、固定ネットワーク環境で動作することのできるソースと、セルラーネットワーク環境で動作することのできる少なくとも1つの行先とを含む。参加者は、1人の参加者がホストとなりそして他の参加者がメンバーとなって会議セッションを確立することができる。会議セッション中に、ホストは、リアルタイムでコンテンツを少なくとも一部分はメンバーと共有することができる。この点に関して、ホストは、ローカルディスプレイに対してレンダリングされるコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットすることができると共に、レンダリングされるコンテンツに対する少なくとも1つの更新もベクトル化フォーマットへと再フォーマットすることができる。ホストは、再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新(1つ又は複数)をメンバーへ転送することができる。次いで、メンバーは、各々の再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新(1つ又は複数)を、それらコンテンツ及び更新のホストレンダリングと少なくとも部分的に同期したやり方で、レンダリングすることができる。
【0010】
より詳細には、ホストは、コンテンツを向けることのできるディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタを備えることができる。これらディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、コンテンツ及びコンテンツに対する更新(1つ又は複数)を解釈して再フォーマットし、これにより、各コンテンツ及び更新(1つ又は複数)を表示のためにレンダリングすることができる。更に、ホストは、コンテンツ及び更新(1つ又は複数)を向けることのできるバーチャルディスプレイドライバも備えることができる。この点について、バーチャルディスプレイドライバは、ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタがコンテンツ及び更新(1つ又は複数)を表示のためにレンダリングするのとほぼ同時に、コンテンツ及び更新(1つ又は複数)を再フォーマットすることができる。再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新(1つ又は複数)を転送するために、ホストは、更に、バーチャルディスプレイドライバが再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新を送り込めるネットワークアダプタも含むことができる。次いで、ネットワークアダプタは、各々の再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新(1つ又は複数)をメンバーに転送することができる。
【0011】
ホストとメンバーとの間でコンテンツをより効率的に共有するために、メンバーは、再フォーマットされたコンテンツを受け取り、再フォーマットされたコンテンツの動的なモデルを発生し、その後、動的なオブジェクトモデルをレンダリングし、それにより、再フォーマットされたコンテンツをレンダリングすることができる。再フォーマットされた更新(1つ又は複数)については、メンバーは、再フォーマットされた更新(1つ又は複数)を受け取り、そしてその更新(1つ又は複数)に基づいて動的なオブジェクトモデルを更新することができる。メンバーは、その更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングし、それにより、再フォーマットされた更新(1つ又は複数)をレンダリングすることができる。
【0012】
再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新(1つ又は複数)を転送するのに加えて、ホストは、1つ以上の制御事象を発生して転送し、再フォーマットされたコンテンツ及び/又は更新(1つ又は複数)のレンダリングを指令することもできる。次いで、メンバーは、各メンバーにより表示するために各再フォーマットされたコンテンツ及び/又は更新(1つ又は複数)のレンダリングを変更することにより制御事象を処理することができる。
【0013】
又、会議セッションを確立して実行するためのソース、ターミナル、方法及びコンピュータプログラム製品も提供される。それ故、本発明の実施形態は、複数の参加者で会議セッションを確立して実行するためのシステム、方法及びコンピュータプログラム製品を提供する。本発明の実施形態によれば、会議セッションのホスト(例えば、ソース)は、コンテンツをメンバーと共有することができ、ここで、共有されるコンテンツは、ホストのローカルディスプレイに対してレンダリングされたコンテンツと、そのレンダリングされたコンテンツに対する更新とを含む。ホストは、コンテンツ及び更新を、ホストにおけるバーチャルディスプレイドライバによりベクトル化フォーマットへと再フォーマットする。再フォーマットされたコンテンツ及び再フォーマットされた更新は、次いで、会議セッションの他の参加者へ転送することができ、これら参加者も、同様に、コンテンツをレンダリングすることができる。この点に関して、コンテンツ及び更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットすることにより、コンテンツが意図されていない装置、例えば、移動ターミナルによってコンテンツを更に容易にレンダリングすることができる。従って、本発明の実施形態のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、従来技術により示された問題を解消し、付加的な効果を発揮する。
【0014】
以上、本発明を一般的に説明したが、添付図面を参照して本発明の実施形態を以下に詳細に説明する。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
本発明の好ましい実施形態が示された添付図面を参照して、本発明を詳細に説明する。しかしながら、本発明は、多数の異なる形態で実施することができ、ここに述べる実施形態に限定されるものではなく、むしろ、これら実施形態は、この開示が徹底的且つ完全なものであって、本発明の範囲を当業者に完全に伝えるように設けられている。全体を通じて同じ要素が同じ参照番号で示されている。
【0016】
図1には、本発明から利益を得るターミナル及びシステムの一形式が示されている。本発明の実施形態のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、主として、移動通信の分野に関連して説明する。しかしながら、本発明の実施形態のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、移動通信産業及びそれ以外の産業における種々の他の用途に関連して使用できることも理解されたい。例えば、本発明の実施形態のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、ワイヤライン及び/又はワイヤレスネットワーク(例えば、インターネット)用途に関連して使用することができる。
【0017】
図示されたように、1つ以上のターミナル10は、各々、ベースサイト又はベースステーション(BS)14に信号を送信し且つそこから信号を受信するためのアンテナ12を備えている。ベースステーションは、ネットワークを動作するのに必要な要素、例えば、移動交換センター(MSC)16を各々含む1つ以上のセルラー又は移動ネットワークの一部分である。当業者に良く知られたように、移動ネットワークは、ベースステーション/MSC/インターワーキングファンクション(BMI)とも称される。動作中に、MSCは、ターミナルがコールを発し及び受けるときにターミナルへ及びターミナルからコールをルーティングすることができる。又、MSCは、ターミナルがコールに含まれるときに地上線トランクへの接続を与えることもできる。更に、MSCは、ターミナルへの及びそこからのメッセージの転送を制御できると共に、メッセージングセンターへの及びそこからのターミナルメッセージの転送、例えば、SMSセンター(SMSC)18への及びそこからのショートメッセージングサービス(SMS)メッセージの転送も制御できる。
【0018】
MSC16は、ローカルエリアネットワーク(LAN)、首都エリアネットワーク(MAN)、及び/又はワイドエリアネットワーク(WAN)のようなデータネットワークに結合することができる。MSCは、データネットワークに直結することができる。しかしながら、1つの典型的な実施形態では、MSCがGTW20に結合され、そしてGTWが、インターネット22のようなWANに結合される。次いで、処理要素(例えば、パーソナルコンピュータ、サーバーコンピュータ、等)のような装置を、インターネットを経てターミナル10に結合することができる。例えば、以下に述べるように、処理要素は、コンピューティングシステム24(図1に2つ示す)、会議サーバー26(図1に1つ示す)、等に関連した1つ以上の処理要素を含むことができる。
【0019】
又、BS14は、シグナリングGPRS(汎用パケット無線サービス)サポートノード(SGSN)28にも結合できる。当業者に明らかなように、SGSNは、通常、パケット交換サービスに対してMSC16と同様の機能を遂行することができる。SGSNは、MSCと同様に、インターネット22のようなデータネットワークに結合することができる。SGSNは、データネットワークに直結することができる。しかしながら、より典型的な実施形態では、SGSNは、GPRSコアネットワーク30のようなパケット交換コアネットワークに結合される。パケット交換コアネットワークは、次いで、GTW GPRSサポートノード(GGSN)32のような別のGTWに結合され、そしてGGSNは、インターネットに結合される。GGSNに加えて、パケット交換コアネットワークは、GTW20にも結合できる。又、GGSNは、マルチメディアメッセージングサービス(MMS)センター34のようなメッセージングセンターにも結合することができる。この点に関して、GGSN及びSGSNは、MSCと同様に、MMSメッセージのようなメッセージの転送を制御することができる。GGSN及びSGSNも、メッセージングセンターへの及びそこからのターミナルメッセージの転送を制御することができる。
【0020】
更に、SGSN28をGPRSコアネットワーク30及びGGSN32に結合することにより、コンピューティングシステム24及び/又は会議サーバー26のような装置は、インターネット22、SGSN及びGGSNを経てターミナル10に結合することができる。この点に関して、コンピューティングシステム及び/又は会議サーバーのような装置は、SGSN、GPRS及びGGSNを横切ってターミナルと通信することができる。ターミナル及び他の装置(例えば、コンピューティングシステム、会議サーバー、等)をインターネットに直接的又は間接的に接続することにより、ターミナルは、ハイパーテキスト転送プロトコル(HTTP)に基づいて他の装置と通信すると共に互いに通信し、これにより、ターミナルの種々の機能を実行することができる。
【0021】
考えられる各移動ネットワークの各要素を図示して説明するのではないが、ターミナル10は、BS14を通して多数の異なるネットワークの1つ以上に結合できることが明らかであろう。この点に関して、ネットワークは、多数の第一世代(1G)、第二世代(2G)、2.5G、及び/又は第三世代(3G)移動通信プロトコル、等の1つ以上に基づいて、通信をサポートすることができる。例えば、1つ以上のネットワークは、2Gワイヤレス通信プロトコルIS−136(TDMA)、GSM、及びIS−95(CDMA)に基づいて通信をサポートすることができる。又、例えば、1つ以上のネットワークは、2.5Gワイヤレス通信プロトコルGPRS、エンハンストデータGSM環境(EDGE)、等に基づいて、通信をサポートすることができる。更に、例えば、1つ以上のネットワークは、ワイドバンドコード分割多重アクセス(WCDMA)無線アクセス技術を使用するユニバーサル移動電話システム(UMTS)ネットワークのような3Gワイヤレス通信プロトコルに基づいて通信をサポートすることができる。何らかの狭帯域AMPS(NAMPS)、及びTACSネットワークも、二重又はそれ以上のモードの移動ステーション(例えば、デジタル/アナログ又はTDMA/CDMA/アナログ電話)のように、本発明の実施形態から利益を得ることができる。
【0022】
ターミナル10は、更に、1つ以上のワイヤレスアクセスポイント(AP)36にも結合することができる。APは、例えば、高周波(RF)、ブルーツース(BT)、赤外線(IrDA)のような技術、或いはWLAN技術を含む多数の異なるワイヤレスネットワーク技術のいずれかに基づいて、ターミナルと通信するように構成されたアクセスポイントを備えることができる。AP36は、インターネット22に結合することができる。MSC16と同様に、APは、インターネットに直結できる。しかしながら、一実施形態では、APは、GTW20を経てインターネットに間接的に結合される。明らかなように、ターミナル及びコンピューティングシステム24、会議サーバー26、及び/又は多数の他の装置のいずれかをインターネットに直接的又は間接的に接続することにより、ターミナルは、互いに、且つコンピューティングシステム等と通信して、ターミナルの種々の機能を実行し、例えば、データ、コンテンツ等をコンピューティングシステムへ送信し、及び/又はコンテンツ、データ等をコンピューティングシステムから受信することができる。ここで使用する「データ」、「コンテンツ」、「情報」及び同様の用語は、本発明の実施形態に基づいて送信、受信及び/又は記憶することのできるデータを指すために、交換可能に使用することができる。従って、このような用語の使用は、本発明の精神及び範囲を限定するためのものではない。
【0023】
図1には示されていないが、ターミナル10をインターネット22にわたりコンピューティングシステム24に結合するのに加えて又はそれに代わって、ターミナル及びコンピューティングシステムは、互いに結合することができ、そして例えば、RF、BT、IrDAに基づいて、或いはLAN及び/又はWLAN技術を含む多数の異なるワイヤライン又はワイヤレス通信技術のいずれかに基づいて、通信することができる。それに加えて又はそれとは別に、コンピューティングシステムの1つ以上は、コンテンツを記憶できる取り外し可能なメモリを含むことができ、このコンテンツは、その後、ターミナルへ転送することができる。更に、ターミナル10、コンピューティングシステム及び/又は会議サーバー26は、1つ以上の電子装置38、例えば、プリンタ、デジタルプロジェクタ及び/又は他のマルチメディア捕獲、形成及び/又は記憶装置(例えば、他のターミナル)に結合することができる。コンピューティングシステムと同様に、ターミナルは、例えば、RF、BT、IrDAのような技術に基づいて、或いはUSB、LAN及び/又はWLAN技術を含む多数の異なるワイヤライン又はワイヤレス通信技術のいずれかに基づいて、ポータブル電子装置と通信するように構成することができる。
【0024】
図2には、本発明の一実施形態に基づき、ターミナル10、コンピューティングシステム24及び/又は会議サーバー26として動作することのできるエンティティのブロック図が示されている。個別のエンティティとして示されているが、ある実施形態では、1つ以上のエンティティは、論理的に個別であるがエンティティ内に共通配置されたターミナル、会議サーバー及び/又はコンピューティングシステムの1つ以上をサポートすることができる。例えば、論理的に個別であるが、共通配置されたコンピューティングシステム及び会議サーバーを単一のエンティティがサポートしてもよい。又、例えば、論理的に個別であるが、共通配置されたターミナル及びコンピューティングシステムを単一のエンティティがサポートしてもよい。更に、例えば、論理的に個別であるが、共通配置されたターミナル及び会議サーバーを単一のエンティティがサポートしてもよい。
【0025】
図示されたように、ターミナル10、コンピューティングシステム24及び/又は会議サーバー26として動作できるエンティティは、一般に、メモリ42に接続されたプロセッサ40を含むことができる。メモリは、揮発性及び/又は不揮発性メモリを含み、通常、コンテンツ、データ、等を記憶する。例えば、メモリは、通常、エンティティから送信され及び/又はエンティティにより受信されるコンテンツを記憶する。又、例えば、メモリは、通常、プロセッサが、本発明の実施形態に基づいて、エンティティの動作に関連したステップを実行するためのソフトウェアアプリケーション、インストラクション、等を記憶する。
【0026】
メモリ42に加えて、プロセッサ40は、データ、コンテンツ、等を表示し、送信し、及び/又は受信するための少なくとも1つのインターフェイス又は他の手段に接続することもできる。この点に関して、インターフェイス(1つ又は複数)は、データ、コンテンツ、等を送信し及び/又は受信するための少なくとも1つの通信インターフェイス44又は他の手段と、ディスプレイ46及び/又はユーザ入力インターフェイス48を含む少なくとも1つのユーザインターフェイスとを備えることができる。ユーザ入力インターフェイスは、次いで、エンティティがユーザからデータを受信するのを許す多数の装置、例えば、キーパッド、タッチディスプレイ、ジョイスティック又は他の入力装置のいずれかを含むことができる。
【0027】
図3には、本発明の実施形態から利益を得るターミナル10の一形式が示されている。しかしながら、図示して以下に説明するターミナルは、本発明から利益を得るターミナルの一形式を単に例示するもので、本発明の範囲を限定するものではないことを理解されたい。ターミナルの多数の実施形態を一例として図示して以下に述べるが、他の形式のターミナル、例えば、ポータブルデジタルアシスタント(PDA)、ページャー、ラップトップコンピュータ、及び他の形式の電子システムも、本発明を容易に利用し得る。
【0028】
図示されたように、アンテナ12に加えて、ターミナル10は、送信器50と、受信器52と、これら送信器及び受信器に信号を与え及びそこから信号を受け取るコントローラ54とを備えている。これらの信号は、適用セルラーシステムのエアインターフェイス規格に基づくシグナリング情報と、ユーザスピーチ及び/又はユーザ発生データとを含む。この点に関して、ターミナルは、1つ以上のエアインターフェイス規格、通信プロトコル、変調形式及びアクセス形式で動作することができる。より詳細には、ターミナルは、多数の第一世代(1G)、第2世代(2G)、2.5G、及び/又は第三世代(3G)通信プロトコル、等のいずれかに基づいて動作することができる。例えば、ターミナルは、2Gワイヤレス通信プロトコルIS−136(TDMA)、GSM、及びIS−95(CDMA)に基づいて動作することができる。又、例えば、ターミナルは、2.5Gワイヤレス通信プロトコルGPRS、エンハンストデータGSM環境(EDGE)、等に基づいて動作することができる。更に、例えば、ターミナルは、ワイドバンドコード分割多重アクセス(WCDMA)無線アクセス技術を使用するユニバーサル移動電話システム(UMTS)ネットワークのような3Gワイヤレス通信プロトコルに基づいて動作することができる。何らかの狭帯域AMPS(NAMPS)、及びTACS移動ターミナルも、二重又はそれ以上のモードの電話(例えば、デジタル/アナログ又はTDMA/CDMA/アナログ電話)のように、本発明の教示から利益を得ることができる。
【0029】
コントローラ54は、ターミナル10のオーディオ及びロジック機能を実施するのに必要な回路を含むことを理解されたい。例えば、コントローラは、デジタル信号プロセッサ装置、マイクロプロセッサ装置、種々のアナログ/デジタルコンバータ、デジタル/アナログコンバータ、及び他のサポート回路で構成することができる。ターミナルの制御及び信号処理機能は、各能力に基づいてこれらの装置間に割り当てられる。コントローラは、更に、内部ボイスコーダー(VC)54Aを含むことができ、そして内部データモデム(DM)54Bを含んでもよい。更に、コントローラは、メモリに記憶できる1つ以上のソフトウェアプログラムを動作する機能も含む(以下に述べる)。例えば、コントローラは、従来のウェブブラウザのような接続プログラムを動作することができる。この接続プログラムは、例えば、HTTP及び/又はワイヤレスアプリケーションプロトコル(WAP)に基づいて、ターミナルがウェブコンテンツを送信及び受信するのを許すことができる。
【0030】
又、ターミナル10は、従来のイヤホン又はスピーカ56、リンガー58、マイクロホン60、ディスプレイ62を含むユーザインターフェイス、及びユーザ入力インターフェイスも備え、これらは全てコントローラ54に結合される。ターミナルがデータを受け取るのを許すユーザ入力インターフェイスは、ターミナルがデータを受け取るのを許す多数の装置、例えば、キーパッド64、タッチディスプレイ(図示せず)、又は他の入力装置のいずれかを含むことができる。キーパッドを含む実施形態では、キーパッドは、従来の数字キー(0−9)及び関連キー(#、*)と、ターミナルを操作するのに使用される他のキーとを備えている。図示されていないが、ターミナルは、ターミナルを動作するのに必要な種々の回路を付勢すると共に、機械的な振動を検出可能な出力として任意に与えるための振動バッテリパックのようなバッテリを含むことができる。
【0031】
又、ターミナル10は、データを共有し及び又は得るための手段も、1つ以上含むことができる。例えば、ターミナルは、データをRF技術に基づいて電子装置と共有し及び/又は電子装置から得ることができるように、ショートレンジ高周波(RF)トランシーバ又は質問装置66を含むことができる。それに加えて又はそれとは別に、ターミナルは、他のショートレンジトランシーバ、例えば、赤外線(IR)トランシーバ68、及び/又はブルーツーススペシャルインタレストグループにより開発されたブルーツースブランドワイヤレス技術を使用して動作するブルーツース(BT)トランシーバ70を含むことができる。それ故、ターミナルは、それに加えて又はそれとは別に、このような技術に基づいて電子装置へデータを送信し及び/又は電子装置からデータを受信することができる。図示されていないが、ターミナルは、それに加えて又はそれとは別に、IEEE802.11技術のようなWLAN技術、等を含む多数の異なるワイヤレスネットワーク技術に基づいて、電子装置にデータを送信し及び/又は電子装置からデータを受信することができる。
【0032】
ターミナル10は、更に、移動加入者に関連した情報エレメントを通常記憶する加入者アイデンティティモジュール(SIM)72、取り外し可能なユーザアイデンティティモジュール(R−UIM)、等のメモリを含むことができる。SIMに加えて、ターミナルは、他の取り外し可能な及び/又は固定のメモリを含むこともできる。この点に関して、ターミナルは、データを一時的記憶するためのキャッシュエリアを含む揮発性ランダムアクセスメモリ(RAM)のような揮発性メモリ74を含むことができる。又、ターミナルは、埋め込み可能であり及び/又は取り外し可能である他の不揮発性メモリ76も含み得る。不揮発性メモリは、それに加えて又はそれとは別に、EEPROM、フラッシュメモリ、等を含むこともできる。これらメモリは、ターミナルの機能を実施するためにターミナルにより使用される情報及びデータの多数の断片を記憶することができる。例えば、これらメモリは、MSC16等に対して移動ステーションを独特に識別することのできる識別子、例えば、国際移動装置識別(IMEI)コード、国際移動加入者識別(IMSI)コード、移動ステーションサービス総合デジタル網(MSISDN)コード(移動電話番号)、セッション開始プロトコル(SIP)アドレス、等を記憶することができる。以下に述べるように、メモリは、ターミナルにおいて動作することのできる1つ以上のアプリケーションも記憶することができる。
【0033】
背景技術に関して説明したように、種々の場合に、ユーザは、ドキュメントが最初に設計されなかった媒体を通してドキュメントにアクセスし、さもなければ、ドキュメントを見たいことがある。例えば、ユーザは、表示エリア、解像度、及びレンダリング能力が限定されたターミナル10を通してドキュメントを見ることを希望し、そしてこのようなドキュメントを、最初に設計された通りにレンダリングできないか、或いは非常に低速な及び/又は不便な仕方でしかレンダリングできないことがある。明らかなように、種々の場合に、ユーザは、会議に参加することを希望し、ここでは、ソース装置により送信されて1つ以上の行先装置により受信されるコンテンツを使用して、各ユーザ間の言葉による通信が増強される。
【0034】
それ故、本発明の実施形態によれば、固定ネットワーク環境(例えば、LAN、MAN、WAN、等)で動作することのできるソース(例えば、パーソナルコンピュータ)と、固定ネットワーク環境又はセルラーネットワーク環境(例えば、TDMA、GSM、CDMA、GPRS、EDGE、MBMS、DVB、CSD、HSCSD、等)で動作することのできる1つ以上の行先(例えば、パーソナルコンピュータ、ターミナル、等)との間に会議セッションを確立することができる。会議セッションの間に、ホスト(例えば、ソース又は行先)により表示するためにレンダリングされるコンテンツは、ホストと実質的に同期したやり方で会議メンバーによりレンダリングするために会議メンバーへ転送することができる。しかしながら、種々の場合に、会議メンバーの1人以上がホストと同様にコンテンツをレンダリングできないことがある。従って、ホストは、コンテンツを会議メンバー(1人又は複数)へ送る前に、ソースにおけるバーチャルディスプレイインターフェイス等により、ホストによるコンテンツの表示と実質的にリアルタイムで拡張可能な表示へとコンテンツを再フォーマットすることができる。次いで、この拡張可能な表示は、行先(1つ又は複数)へ与えることができる。
【0035】
本発明の実施形態によれば、会議セッション及び/又はコンテンツの転送は、ソースと行先(1つ又は複数)との間で直接行うことができる。それに加えて又はそれとは別に、セルラーネットワークで動作する行先(1つ又は複数)に対して固定ネットワーク環境とセルラーネットワーク環境との間をインターフェイスできる会議サーバー26により、会議セッション及びコンテンツの転送の一方又は両方を間接的に行うこともできる。会議メンバー(1人又は複数)が、ホストにより表示されるコンテンツの拡張可能な表示をどのように受け取るかに関わらず、会議メンバー(1人又は複数)は、その後、ディスプレイ(例えば、ディスプレイ62)によりコンテンツ(又はコンテンツの拡張可能な表示)をレンダリングすることができる。
【0036】
又、会議セッション中に、ソースは、ソースにより送られて行先(1つ又は複数)により受け取られるコンテンツのレンダリングを指令する制御事象を発生することができる。次いで、ソースは、会議サーバーを経て直接的又は間接的にこれらの制御事象を行先へ転送することができる。従って、行先(1つ又は複数)は、ソースの制御事象に基づいてコンテンツをレンダリングすることができる。これにより、ソースは、ソースにおいてローカルにコンテンツのレンダリングを指令することができると共に、行先(1つ又は複数)においてリモートにコンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に指令することもできる。
【0037】
図4は、コンテンツのソース80の機能的ブロック図であり、このソースは、コンテンツの1つ以上の断片を1つ以上の行先82(1つだけ示す)に与えるか、さもなければ、転送し、そしてコンテンツのレンダリングを含む会議に参加し、会議参加者のうち、ソースは、固定ネットワーク環境で動作することができ、そして行先は、固定ネットワーク環境及び/又はセルラーネットワーク環境で動作することができる。図示されたように、ソースは、コンテンツビューア及び/又はエディタのような1つ以上のソースアプリケーション86を動作することができる。コンテンツは、例えば、プレゼンテーションスライド、スプレッドシート、クリップボードデータ、種々のグラフィックフォーマットの映像(例えば、JPG、GIF、BMP、等)、スクリーンショット、ドキュメント、等を含む多数の異なる形式のコンテンツのいずれで構成されてもよい。従って、コンテンツビューア及び/又はエディタは、ソースにより表示するためにコンテンツをレンダリングできる多数の異なるアプリケーションのいずれで構成されてもよい。
【0038】
ソース80が本発明の実施形態に基づいて行先82へコンテンツを転送するのを許すために、ソースは、ソースクライアント84を動作することもできる。一実施形態のソースクライアントは、本発明の実施形態に基づいて構成されたMicrosoft(登録商標)Windows(登録商標)ミラードライバのようなバーチャルディスプレイドライバを含むか、さもなければ、それと通信する。このような実施形態では、ソースクライアントは、ソースに対して動作するコンテンツビューア及び/又はエディタアプリケーション86によりアクセスされるコンテンツを表示のために与えるソースのディスプレイ機能とインターフェイスすることができる。簡単に述べると、ソース80のソースクライアント84は、アプリケーション86によりアクセスされ且つソースによる表示のためにプレゼンテーションされるコンテンツを再フォーマットするためにソースのディスプレイ機能とインターフェイスすることができ、ここで、コンテンツは、グラフィックフィルタを実施するか、さもなければ、それと通信することにより、ベクトル化フォーマットへと再フォーマットされる。ソースクライアントは、コンテンツを、多数の異なるベクトル化フォーマットのいずれかに再フォーマットすることができる。例えば、1つの典型的な実施形態では、ソースクライアントは、コンテンツをSVG(拡張可能なベクトルグラフィック)フォーマット又はその派生物等(例えば、MobileSVG、SVG−Tiny、SVG−Basic、等)へ再フォーマットすることができる。
【0039】
図5は、本発明の一実施形態のソース80のアーキテクチャー図であり、ソースアプリケーション86は、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)のようなオペレーティングシステム(OS)プラットホームの最上部で動作する。Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)プラットホームに基づいて動作するソースを参照して以下に説明するが、ソースは、多数の他のプラットホームのいずれかに基づいて動作するように構成できることを理解されたい。例えば、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)プラットホームに代わって、アプリケーションは、Linux、Apple(登録商標)MacOS(登録商標)、等のオペレーティングシステムの最上部で動作してもよい。
【0040】
一般的に、ソース80のアーキテクチャーは、アプリケーションプログラミングインターフェイス(API)及びオペレーティングシステム技術の共通コアである。これは、ユーザインターフェイス(UI)アプリケーション、ダイナミックリンクライブラリー(DLL)、エグズキュータブル(EXE)、及びソースの種々のハードウェア装置を制御する装置ドライバに対するインターフェイスであって、例えば、通信インターフェイス44、ディスプレイ46、及びユーザ入力インターフェイス48(図2を参照)を含む全てのインターフェイスを包含する。より詳細には、図示されたように、ソースのアーキテクチャーは、アーキテクチャーの他のコンポーネントに対してプログラミングフレームワークを与えるベースOS92を含むことができる。ベースOSの上で動作するものとして、このアーキテクチャーは、ディスプレイのようなレンダリング装置、及び/又は他の電子装置(例えば、電子装置38)、例えば、プリンタ、デジタルプロジェクタ、及び/又はソースに結合された他のマルチメディアレンダリング装置に対するグラフィック出力を発生するためにアプリケーション86により使用される機能及び関連構造を与えるグラフィック装置インターフェイス(GDI)94を備えている。
【0041】
アプリケーション86からのグラフィック出力をレンダリングするために、GDI94は、そのようなサービス及びコンポーネントに対してミドルウェアAPI96によりアプリケーションとインターフェイスする。この点に関して、Microsoft(登録商標)Windows(登録商標)は、各アプリケーションと相互作用して、レンダリング装置(例えば、ディスプレイ46)のためのグラフィック出力を発生するUI APIを提供する。このグラフィック出力は、一般に、描写エレメント(例えば、形状、ベクトル、ビットマップ)として発生され、GDIへ向けられる。次いで、GDIは、そのグラフィック出力を装置ドライバ及び装置アダプタ(その各々は、ディスプレイドライバ98及びディスプレイアダプタ100として示されている)へ向け直し、これらは、そのグラフィック出力を解釈して、特定のレンダリング装置に対して再フォーマットする。例えば、ディスプレイ用の出力の場合には、ディスプレイドライバがグラフィック出力をディスプレイアダプタ100、カード、等へ通し、これは、コンテンツを特定ディスプレイ用にラスタ化する。同様に、プリンタ(例えば、電子装置38)用の出力の場合には、プリンタドライバが、グラフィック出力をフィルタし、そのフィルタされた出力を適当なグラフィックフォーマット(例えば、PostScript)へと変換し、そしてその変換された出力を適当なハードウェアインターフェイスによりプリンタへ通すことができる。
【0042】
又、本発明の一実施形態に基づいて示されたように、システム80のアーキテクチャーは、更に、ソースクライアント84も備え、これは、次いで、バーチャルディスプレイドライバ102を含むか、さもなければ、それに関連付けされる。バーチャルディスプレイドライバは、GDI94からディスプレイドライバ98へ向け直される同じグラフィック出力を捕獲する。次いで、バーチャルディスプレイドライバは、グラフィック出力をベクトル化(例えば、SVG)フォーマットへと動的に再フォーマットすることができる。それ故、バーチャルディスプレイドライバの機能は、グラフィック出力を受け取って、解釈しそして特定ディスプレイ46用に再フォーマットするディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタ100の機能と同様である。しかしながら、ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタとは対照的に、バーチャルディスプレイドライバは、グラフィック出力をラスタ化せず、むしろ、グラフィック出力をベクトル化フォーマットへと動的に再フォーマットする。この点に関して、バーチャルディスプレイドライバは、グラフィックエンコーディング技術に基づき、プロセッサリソース及びソース82のソフトウェアを使用し、及び/又はハードウェア加速器(ディスプレイアダプタの場合のように)を使用することを含む多数の異なる仕方でグラフィック出力を再フォーマットすることができる。
【0043】
コンテンツを動的に再フォーマットするのに加えて、ソースクライアントは、行先のアドレス又は他のアイデンティティを要求し、そしてその後、それを受け取り、ソースが各アドレスに基づいて1つ以上の行先と会議セッションを確立できるようにする。或いは又、ピア対ピア通信により会議セッションを確立することができ、これにより、会議当事者間にデータ接続を設定するためのSIP等の技術、又は他の技術により会議セッションを確立することができる。
【0044】
会議セッションを確立する手段に関わらず、適当なパラメータを取得した後に、ソース80は、そのパラメータに基づいて、行先82と通信して、それらの間に会議セッションを確立することができる。例えば、図5に示す実施形態によれば、ソース及び行先において、IP通信ソケットのようなネットワークアダプタ104により行先とで会議セッションを確立することができる。次いで、グラフィック出力を再フォーマットした後に、バーチャルディスプレイドライバは、ベクトル化グラフィック出力をソースのネットワークアダプタへ通すことができ、このネットワークアダプタは、次いで、そのベクトル化グラフィック出力を行先のネットワークアダプタへ転送することができる。
【0045】
行先82との会議セッションを直接確立するのではなく、ソースは、図4に示すように、会議サーバー26を経て会議セッションを間接的に確立することができる。より詳細には、例えば、ソースは、ソースと行先との間をインターフェイスする会議サーバーとで通信セッションを確立することができる。次いで、ソースは、行先アドレスを会議サーバーへ転送することができ、会議サーバーは、行先との会議セッションを確立することができ、従って、ソースと行先との間で会議サーバーを経て会議セッションを確立することができる。この点について、会議サーバー26は、メッセージングゲートウェイ(GTW)88及び会議ゲートウェイ(GTW)90を含むことができる。次いで、行先アドレス又は他の行先アイデンティティを受け取ると、会議ゲートウェイ90は、ソース80と行先82との間に会議セッションを確立することができる。或いは又、会議ゲートウェイは、会議IDをソース及び1つ以上の行先82へ与え、ソース及び行先が、その後、会議サーバーとの通信セッションを確立し、そして会議IDを使用してそれらの間に会議セッションを確立することができる。
【0046】
一般に、会議サーバー26は、ソース80と行先82との間の会議中に、他の会議参加者(即ち、会議メンバー)によるコンテンツのレンダリングを指令する会議ホストの制御を取り扱う。更に、会議サーバーは、ソースからのコンテンツの後処理、及び行先へのコンテンツの配送を取り扱うことができる。又、必要であれば、会議サーバーは、ユーザ/クライアント認証、ユーザ登録、ユーザ口座管理、トランザクションロギング、及びソースユーザトランザクションデータの勘定/収集に関連したタスクを遂行することができる。又、会議サーバーにウェブサーバーを使用して、ソースクライアント84をソースに(及び行先クライアント92を行先に)分配すると共に、ユーザ登録用のツールを与え且つユーザの口座を設定することもできる。ここに述べるように、ソース及び会議サーバーは、個別のエンティティで構成される。しかしながら、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、単一のエンティティが、論理的に個別であるが共通に配置されたソース及び会議サーバーをサポートできることを理解されたい。
【0047】
ソース80と行先82との間に会議セッションが確立された後に、会議参加者から会議セッションのホストを選択することができ、他の会議参加者は、会議メンバーと称される。例えば、ここに述べる1つの典型的な例では、ソースがホストとして選択され、一方、行先が会議メンバーとして動作する。会議セッションが確立され、そしてホストが選択された後に、ホスト(例えば、ソース)は、コンテンツを再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたコンテンツ(ベクトル化グラフィック出力)を転送することができ、ここで、ホストは、このようなコンテンツをローカル表示のためにレンダリングすることによりトリガーされる。会議セッション中に、ホストによる表示のためにレンダリングされたコンテンツにおける更新は、そのような更新を反映するコンテンツの再フォーマット及び転送をトリガーすることができ、ここで、再フォーマットされたコンテンツは、会議メンバーに直接転送することもできるし、又は会議サーバーを経て会議メンバーに間接的に転送することもできる。
【0048】
会議メンバー(例えば、行先82)が再フォーマットされたコンテンツ(ベクトル化グラフィック出力)を厳密にどのように受信するかに関わりなく、会議メンバーは、ホスト(例えば、ソース80)から再フォーマットされたコンテンツを直接的に受信できるか又は会議サーバー26を経て間接的に受信できるクライアント(例えば、行先クライアント92)を動作することができる。再フォーマットされたコンテンツを受信すると、会議メンバークライアントは、再フォーマットされたコンテンツの動的オブジェクトモデルを発生し、そして会議メンバーにより表示するためにその動的オブジェクトモデルをレンダリングすることができる。或いは又、図示されたように、会議メンバークライアントは、会議メンバーにより表示するために動的なオブジェクトモデルをレンダリングできるコンテンツビューア及び/又はエディタのような1つ以上のアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)と通信することができる。次いで、ホストにより表示するためにレンダリングされるコンテンツにおける更新が会議セッション中に再フォーマットされて会議メンバーへ転送されたときに、会議メンバーは、その更新に基づいて動的オブジェクトモデルを更新し、そして対応的に、会議メンバーにより表示されるレンダリングされる動的オブジェクトモデルを更新することができる。
【0049】
又、会議セッション中に、ホスト(例えば、ソース80)は、コンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に指令することができる。例えば、会議サーバー26により会議セッションを実施するときに、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)は、コンテンツのレンダリング又はレンダリングのある観点を指令する1つ以上の制御事象を会議ゲートウェイ90に送信することができる。会議ゲートウェイは、次いで、これらの制御事象を会議セッションのメンバーのクライアント(例えば、行先クライアント92)へ転送することができる。制御事象を受信すると、会議メンバーのクライアントは、制御事象に基づいてコンテンツをレンダリングすることができる。
【0050】
図示してここに説明するように、ソースアプリケーション86及びソースクライアント84、メッセージングゲートウェイ88及び会議ゲートウェイ90、行先クライアント92及び行先アプリケーション94は、各々、ソース80、会議サーバー26及び行先82により各々動作されるソフトウェアで構成される。しかしながら、ソースアプリケーション、ソースクライアント、メッセージングゲートウェイ、会議ゲートウェイ、行先クライアント及び/又は行先アプリケーションは、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、ファームウェア又はハードウェアで構成されてもよい。又、ソースアプリケーション及びソースクライアント、メッセージングゲートウェイ及び会議ゲートウェイ、行先クライアント及び行先アプリケーションは、各々、ソース、会議サーバー及び行先に対してローカルであるように図示されて説明されるが、ソースアプリケーション及びソースクライアント、メッセージングゲートウェイ及び会議ゲートウェイ、行先クライアント及び行先アプリケーションの1つ以上は、例えば、インターネット22を横切って、ソース、会議サーバー及び行先から分配され、そしてそれらと通信することもできる。更に、図示してここに説明するように、コンテンツは、ソースから行先へ与えられ、さもなければ、転送される。しかしながら、「与える」及び「転送する」という語は、ここでは、交換可能に使用でき、そしてコンテンツを与え又は転送することは、本発明の精神及び範囲から逸脱せずに、例えば、コンテンツを移動し又はコピーすることも包含し得ることを理解されたい。
【0051】
本発明の実施形態のシステム、方法及びコンピュータプログラム製品は、ソース80が1つ以上の行先82と会議セッションを確立しそしてソースと行先との間で会議セッションを行うことについて以下に詳細に説明する。ここに述べるように、ソースは、本発明の実施形態に基づいて機能して、コンテンツの1つ以上の断片を1つ以上の行先へ転送するエンティティ(例えば、ターミナル10、コンピューティングシステム24、等)で構成することができる。他方、行先は、本発明の実施形態に基づいて機能して、ソースからコンテンツを受け取り、その後、必要に応じて、表示のためにコンテンツをレンダリングするエンティティ(例えば、ターミナル、コンピューティングシステム、等)で構成することができる。更に明らかなように、機能的に異なる仕方で動作するが、同じエンティティが、異なる時間に、ソースとして、行先として、又はソース及び行先の両方として機能することができる。
【0052】
図6a及び6bは、ソース80と1つ以上の行先82との間に会議セッションを確立して実行する方法の種々のステップを示すフローチャートである。ここで、会議セッションの実行は、連続的なオンライン転送と、必要に応じてコンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に制御することを含む。図6a及び6bのフローチャートに示して説明するように、会議サーバー26とは独立してソースと行先(1つ又は複数)との間に会議セッションが確立されて実行される。しかしながら、上述したように、会議サーバーにより、会議セッションを確立し、及び/又はコンテンツ及び/又はレンダリング制御を転送できることも理解されたい。会議サーバーにより会議セッションを確立して実行する技術に関する更なる情報については、参考としてここに全体を援用する2004年11月1日に出願された“System, Method and Computer Program Product for Providing Content to a Terminal and Directing the Rendering of such Content in the Terminal”と題する米国特許出願第10/978,861号を参照されたい。
【0053】
図6aのブロック108に示すように、本発明の一実施形態の、ここに示す方法は、ソース80と1つ以上の行先82との間に会議セッションを確立することを含む。明らかなように、会議セッションは、例えば、ソースクライアント84を始動して行先との会議セッションを確立させることを含む多数の異なる方法のいずれかで確立することができる。より詳細には、例えば、あるアプリケーションでは、ソースクライアントをインストールしてマクロコマンドボタンをアプリケーションのメニューバーに埋め込ませ、これで、会議確立プロセスを直接アクチベートできるようにする。例えば、ソースクライアントのインストールは、“Establish Conference”という名前のコマンドボタンを、“Conference”メニューにおいてMicrosoft(登録商標)オフィスアプリケーション(例えば、Word、PowerPoint(登録商標)、等)に生成し、その後、これを使用して、ソースクライアントを始動することができる。
【0054】
ソースクライアント84を始動した後、ソースクライアントは、行先82のアドレス(例えば、MSISDN、SIPアドレス、等)と、希望の際にソース80と行先との間にデータ接続を確立するために必要であったりなかったりする多数の他の情報断片とを要求し、その後、ソースユーザからそれを受け取ることができる。例えば、ソースクライアントは、ターミナル10で構成される行先のMSISDNを要求するダイアログボックスをソースディスプレイ46に提示することができる。更に、このダイアログボックスは、ソースとの会議セッションに入るための要求と共に行先へ転送できるテキストメッセージも受け取ることができる。明らかなように、行先アドレスは、多数の異なる仕方のいずれかで受け取ることができる。例えば、行先アドレスは、ソースユーザからソースのユーザ入力インターフェイスを経て手動で受け取ることができる。或いは又、行先アドレスは、例えば、ディレクトリが記憶されているか、さもなければ、ソースによりアクセスできる場合に、行先のユーザに基づいてディレクトリ(例えば、連絡先ディレクトリ)から選択することができる。
【0055】
又、もし希望であれば、ソースクライアント84は、ソースユーザがソースクライアントを構成するのを許すために1つ以上の構成パラメータも要求し、受け取ることができる。例えば、ソースクライアントは、ソースユーザに関するアイデンティティ又は他の情報、例えば、ユーザの名前、電話番号及び/又はeメールアドレスを含む構成パラメータを要求し、受け取ることができる(ソースの1つ以上のアイデンティティは、「ソースユーザ情報」と称される)。又、例えば、会議サーバー26により会議セッションが確立されて実行されるときには、構成パラメータは、会議サーバーのアドレス、及び他のロケーター、パラメータ、等を含むことができる(例えば、IPアドレス、ポート番号、通信プロトコル、サーブレット経路、会議サーバーにアクセスするためのユーザID/パスワード、等)。更に、ファイアウオールの制約のためにユーザがプロキシーサーバー(図示せず)を経て通信する必要のある場合のように、ソースがプロキシーサーバーを経て会議サーバーと通信する場合には、構成パラメータは、プロキシーサーバーのアドレス、及び他のロケーター、パラメータ、等を含むことができる(例えば、IPアドレス、ポート番号、プロキシーサーバーにアクセスするためのユーザID/パスワード、等)。明らかなように、ソースクライアントは、それが会議セッションを確立すべく始動されるたびに、構成パラメータを受け取ることができるが、ソースクライアントは、より一般的には、行先との会議セッションを確立する最初の場合の前に構成パラメータを受け取り、そしてその後は、同じ構成パラメータを使用して(ソースユーザにより変更されない限り)、その後の会議セッションを確立する。
【0056】
行先82のアドレス及び他の情報を受け取った後に、ソースクライアント84は、行先アドレス及び他の受信情報に基づいて行先との会議セッションを確立することができる。この点に関して、ソースクライアントは、構成パラメータで指定された通信プロトコルに基づいて、行先、特に、行先クライアント92との会議セッションを確立することができる。会議セッションは、多数の異なるセルラー(例えば、1G、2G、2.5G、3G、等)通信技術、例えば、IS−136(TDMA)、GSM、IS−95(CDMA)、GPRS、EDGE、MBMS、DVB(例えば、DVB−T、DVB−H、等)CSD(回路交換データ)、HSCSD(高速CSD)、多数の異なるショートレンジ通信技術、例えば、RF、BT、IrDA、及び/又は多数の異なるワイヤレス及び/又はワイヤラインネットワーキング技術、例えば、LAN及び/又はWLAN技術、を含む多数の異なる転送技術のいずれかに基づいて確立することができる。もし希望であれば、SSL(安全ソケットレイヤ)のような安全技術に基づいて会議セッションを確立することができる。その後、ソースは、行先との会議セッションにソースを入れる要求を転送することができ、ここで、要求は、構成パラメータで予め指定されたソース又はソースユーザに関するアイデンティティ又は他の情報を含んでもよい。次いで、行先、行先クライアント及び/又は行先ユーザが、会議セッションにソースを入れる要求を受け容れると仮定すれば、会議セッションが確立されて、ソース及び行先が会議セッションにわたって互いに通信できるようになる。
【0057】
ソース80と行先82との間に会議セッションが確立される前又は後に、ブロック110に示すように、会議参加者の中から会議セッションのホストを選択することができ、他の会議参加者は、会議メンバーと称される。ホストは、多数の異なる仕方で選択することができる。例えば、ソースが行先との会議セッションに入るように要求するときにデフォールトによりソースをホストとして選択することができる。或いは又、例えば、会議セッションが確立された後に、会議参加者の1人が会議のホストとして動作する要求を他の参加者へ送信することにより、ソース又は行先を会議ホストとして選択することができる。説明上、以下に述べるように、ソースが会議セッションのホストとして選択されるが、行先がホストとして選択されてもよいことを理解されたい。
【0058】
会議ホストがどのように選択されるかに関わらず、ブロック112に示すように、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)を始動して、会議メンバー(例えば、行先82)、又は特に、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)にコンテンツを連続的に転送することができる。ホストクライアントは、多数の異なる仕方のいずれかで且つ会議セッション中の任意のインスタンスでコンテンツを転送するように始動することができる。例えば、ソースクライアントは、ホストアプリケーション(例えば、ソースアプリケーション86)のメニューバーに埋め込まれた前記“Conferencing”メニューにおける“Synchronize Display”コマンドボタンをアクチベートすることにより、コンテンツを転送するように始動することができる。このような場合に、特に、ホストクライアントがバーチャルディスプレイドライバ102を含むか、さもなければ、それと通信するときに、転送のためのコンテンツは、ホストディスプレイ(例えば、ソースディスプレイ46)により提示するために、ホストアプリケーションの指令のもとで、ホストによりレンダリングされるコンテンツを含む。更に、コンテンツは、多数の異なるアプリケーションの1つ以上の指令のもとで、ホストアプリケーションのグラフィックユーザインターフェイス(GUI)、及び/又はソースにおいて表示するためにレンダリングされる他のグラフィックコンテンツも含むことができる。
【0059】
ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)を始動してコンテンツを転送した後に、ホストクライアントは、ブロック114に示すように、ホストにより表示するためにレンダリングされるコンテンツの全部又は少なくとも一部分を、SVGフォーマットのようなベクトル化フォーマットへ動的に且つ連続的に再フォーマットする。より詳細には、例えば、図5に示すソース82を参照すれば、ホストアプリケーション(例えば、ソースアプリケーション86)がグラフィック出力を発生するときに、そのグラフィック出力は、アプリケーションとGDIとの間をインターフェイスするミドルウェアAPI(例えば、UI API)によりGDI94に向けられる。ホストディスプレイ46により提示すべくグラフィック出力をレンダリングするために、GDIは、グラフィック出力をディスプレイドライバ98へ向け直し、このドライバは、グラフィック出力を解釈し、そしてグラフィック出力をディスプレイアダプタ100へ通す。しかしながら、表示されたコンテンツを会議メンバー(例えば、行先82)へ更に転送するために、GDIは、グラフィック出力をバーチャルディスプレイドライバ102へも向け直すことができ、このドライバは、グラフィック出力をベクトル化フォーマットへ動的に且つ連続的に再フォーマットする。
【0060】
ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)がコンテンツをどのように再フォーマットするかに関わらず、ソースクライアントは、その後、ブロック116に示すように、再フォーマットされたコンテンツを、会議メンバー(例えば、行先82)、又は特に、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)へ転送する。しかしながら、コンテンツを会議メンバーに転送する前に、ホストクライアントは、もし希望があれば、再フォーマットされたコンテンツを、例えば、GNU zip技術に基づいて圧縮することができる。図5に示すソース82を再び参照すれば、例えば、バーチャルディスプレイドライバ102がグラフィック出力を再フォーマットした後に、バーチャルディスプレイドライバは、ベクトル化グラフィック出力をホストのネットワークアダプタ104(例えば、IP通信ソケット)へ通すことができる。ホストのネットワークアダプタは、次いで、そのベクトル化グラフィック出力を、会議メンバーのネットワークアダプタへ、ホストにより表示するための同じ出力のレンダリングと実質的にリアルタイムで転送することができる。
【0061】
再フォーマットされたコンテンツを受け取った後に、会議メンバー(例えば、行先82)は、そのコンテンツを多数の異なる仕方のいずれかで使用することができる。例えば、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)、及び/又はこの会議メンバークライアントと通信する会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、コンテンツを圧縮解除し(もし圧縮されていれば)、そして会議メンバーのディスプレイ46により提示するためにコンテンツをレンダリングすることができる。しかしながら、コンテンツが表示のためにレンダリングされる前に、会議メンバークライアントは、ブロック118に示すように、再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生し、そして会議メンバーのメモリ(例えば、メモリ42)に記憶することができる。次いで、再フォーマットされたコンテンツを直接レンダリングするのに代わって、会議メンバークライアント及び/又は会議メンバーアプリケーションは、ブロック120に示すように、会議メンバーのディスプレイにより提示すべく動的なオブジェクトモデルをレンダリングするように構成することができる。
【0062】
ホスト(例えば、ソース80)と会議メンバー(例えば、行先82)との間の会議セッション中の多数の異なるインスタンスにおいて、ホストは、前記と同様に、会議メンバーへコンテンツを転送することができる。この点に関して、会議セッション中の1つ以上のインスタンスに、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)を始動して、会議メンバー(例えば、行先82)、又は特に、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)へコンテンツを転送することができる(ブロック112を参照)。しかしながら、各インスタンスにおいてホストクライアントを能動的に始動してコンテンツを転送するのではなく、ホストクライアントは、多数の規則的な又は不規則なインターバルでコンテンツの転送を自動的に開始するように構成することもできる。例えば、ホストクライアントは、図6bのブロック130に示すように、ホストにより表示するためにレンダリングされるコンテンツが更新されるときにコンテンツの転送を開始すべく連続的にトリガーされるように構成することができる。或いは又、例えば、ホストクライアントは、ホストディスプレイ46がグラフィックコンテンツの提示をリフレッシュするのと同じ周波数でコンテンツの転送を自動的に開始するように構成することもできる。各インスタンスにおいて、会議メンバーへ転送されるコンテンツは、上述したように、多数の異なるホストアプリケーション(例えば、ソースアプリケーション86)の1つ以上の指令のもとで、ホストに表示するために現在レンダリングされるグラフィックコンテンツを含むことができる。従って、表示のためにレンダリングされるコンテンツが更新されるか、さもなければ、表示がグラフィックコンテンツの提示をリフレッシュするときにコンテンツの転送を開始するようにホストクライアントをトリガーすることにより、会議メンバーは、更新又はリフレッシュされた表示を含む再フォーマットされたコンテンツを受け取り、会議メンバーがホストと同じコンテンツを表示できるようにする。
【0063】
上述したように、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)がコンテンツを転送するために始動される各々のインスタンスに、ソースクライアントは、コンテンツをSVGフォーマットのようなベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたコンテンツを、会議メンバー(例えば、行先82)、又は特に、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)に転送することができる。しかしながら、ホストに表示するために現在レンダリングされるグラフィックコンテンツの一部分であって、さもなければ再フォーマットされて会議メンバーへ転送されるグラフィックコンテンツの一部分が、会議セッション中の多数のインスタンスにわたって変化するだけであることが明らかであろう。従って、ホストクライアントがこのようなコンテンツを転送するために始動される各インスタンスにおいてホストに表示するために現在レンダリングされるグラフィックコンテンツを再フォーマットして転送する代わりに、ホストクライアントは、ホストに表示するために現在レンダリングされるグラフィックコンテンツの部分であって、ホストの表示を会議メンバーの表示と同期させるために動的なオブジェクトモデルを更新する必要のある部分を再フォーマットして転送するように構成されてもよい。従って、後続コンテンツを受け取ると、会議メンバークライアントは、受け取ったコンテンツに基づいて動的なオブジェクトモデルを更新することができる(ブロック118を参照)。会議メンバークライアント及び/又は会議メンバーアプリケーションは、次いで、会議メンバーのディスプレイ(例えば、ディスプレイ46)により提示するためにその更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングすることができる(ブロック120を参照)。
【0064】
図6bのブロック122及び124に示されたように、再フォーマットされたコンテンツを会議メンバー(例えば、行先82)へ転送するのに加えて、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)は、もし希望があれば、会議セッション中に、1つ以上の制御事象を発生して会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)へ転送することができる。一般に、制御事象は、ホストに表示するために現在レンダリングされるコンテンツに基づいて発生される。より詳細には、制御事象は、会議メンバーのディスプレイ46により提示するために動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を含むコンテンツをレンダリングするように会議メンバー(例えば、行先82)に指令するために発生することができる。このようなインスタンスにおいて、制御事象が発生されて転送され、メンバーは、ホストのディスプレイにより提示するためにレンダリングされるコンテンツと少なくとも部分的に同期する仕方で制御事象に基づいて動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を含むコンテンツをレンダリングすることができる。制御事象は、多数の異なる仕方のいずれかで発生でき、会議メンバーによるコンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に制御する多数の異なるインストラクションのいずれかを含む。
【0065】
例えば、制御事象は、ホスト(例えば、ソース80)により表示するために現在レンダリングされるグラフィックコンテンツの部分であって、動的なオブジェクトモデルに含まれないか、さもなければ、動的なオブジェクトモデルの対応部分とは異なる部分を含むことができる。このようなインスタンスでは、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)は、上述したようにコンテンツの部分を再フォーマットすることができる。それに加えて又はそれとは別に、制御事象は、制御事象に含まれたコンテンツの再フォーマットされた部分をレンダリングする仕方に関して会議メンバー(例えば、行先82)に指令するインストラクションを含むことができる。更に、例えば、制御事象は、会議メンバーにより既にレンダリングされているコンテンツ内でスクロールし、カーソル又は他のポインタをレンダリングされたコンテンツに対して移動し、レンダリングされたコンテンツの異なるビューモード間でトグルし、等々により、動的なオブジェクトモデルそれ自体のレンダリングを指令するインストラクションを含むことができ、ここで、レンダリングされたコンテンツは、そのレンダリングが他の制御事象により更新された動的なオブジェクトモデルを含む。
【0066】
図7から9は、例えば、ソースアプリケーション86を動作するコンピューティングシステム24を備えたソース80を考慮するもので、このソースは、行先アプリケーション94を動作する移動ターミナル10を含む行先82を備えた少なくとも1つの会議メンバーとの会議セッションのホストとして機能する。会議セッションの進行中に、ホストアプリケーション(例えば、ソースアプリケーション86)は、ホストユーザ(例えば、ソースユーザ)により、ホスト(例えば、ソース80)における又は特にホストアプリケーションによるコンテンツのレンダリングを修正し、さもなければ、変更するように指令される。例えば、ソースアプリケーションは、ソースアプリケーションによりソースユーザからソースのユーザ入力インターフェイスを経て受け取られる入力に基づいて、レンダリングされるコンテンツのページ内でズーム、パン及び/又はスクロールするようにレンダリングされるコンテンツに対してカーソル又は他のポインタを向けることにより、コンテンツのレンダリングを修正し、さもなければ、変更するように指令される。しかしながら、ホストにおけるコンテンツのレンダリングを修正し、さもなければ、変更するために、ホストアプリケーションがどのように指令されるかに関わらず、ソースクライアントは、ホストアプリケーションによるコンテンツのレンダリングに対してなされた修正を表わすように制御事象を発生するか、さもなければ、選択することができる。以下に述べるように、この制御事象をその後に使用して、ホストアプリケーションによって行なわれた同じ修正を行なうように会議メンバーアプリケーションに指令し、会議セッションの参加者によりレンダリングされる動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を含むコンテンツが少なくとも部分的に同期された状態に保たれるようにする。
【0067】
従って、制御事象を受け取ると、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)、及び/又はその行先クライアントと通信する会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、ブロック126に示すように、制御事象に基づいて、動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を含むコンテンツをレンダリングすることができる。例えば、制御事象が、会議メンバーにより既にレンダリングされているコンテンツ(動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を含む)内をスクロールし、レンダリングされたコンテンツに対してカーソル又は他のポインタを移動し、又は多数のページを含むレンダリングされたコンテンツのページを切り換えるインストラクションを含むときに、会議メンバークライアント及び/又は会議メンバーアプリケーションは、制御事象を処理し、それに応じて各インストラクションを実行することができる。
【0068】
制御事象が、例えば、カーソル又は他のポインタを移動するインストラクションを含むときには、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)及び/又は会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、制御事象を適宜に処理し、レンダリングされたコンテンツに対してポインタを移動させる。図7に示すように、ホストであるソースユーザは、ソースのユーザ入力インターフェイスにより、ホストであるソースアプリケーション86によりレンダリングされたコンテンツに対してカーソル又は他のポインタ138aの移動を指令することができる。ポインタの移動に応答して、ホストであるソースクライアント84は、制御事象を発生するか、さもなければ、選択し、そしてこれら制御事象を転送し、ポインタ138bが、会議メンバーである行先アプリケーション90によりレンダリングされたコンテンツに対して同様に移動できるようにする。
【0069】
制御事象が、例えば、レンダリングされたコンテンツのズーム及び/又はパンビューへトグルするインストラクションを含むときには、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)及び/又は会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、制御事象を適宜処理して、レンダリングされたコンテンツを指定のファクタでズームし、及び/又はレンダリングされたコンテンツ内でパンすることができる。図7に示す例を再び参照すれば、ホストであるソースユーザは、ここでも、図8に示すソースのユーザ入力インターフェイスにより、ホストであるソースアプリケーション86によりレンダリングされるコンテンツに対するカーソル又は他のポインタ138aの移動を指令することができる。ソースユーザは、次いで、ユーザ入力インターフェイスにより、レンダリングされたコンテンツの一部分140、例えば、ポインタの周りの部分を選択することができる(この部分の選択は、一連の同心円として示されている)。次いで、レンダリングされたコンテンツの一部分をソースユーザが選択するのに応答して、ホストであるソースクライアント84は、ソースユーザにより選択されたコンテンツのその部分へパンするための制御事象を発生するか、さもなければ、選択することができる。従って、各制御事象を受け取ると、会議メンバーである行先アプリケーション90は、ソースユーザにより選択された同様にレンダリングされたコンテンツの部分へ適宜にパンすることができる。このようなインスタンスでは、ポインタ138bは、図8に示すように、行先アプリケーションにより処理される他の制御事象に基づいて、行先アプリケーションによりレンダリングされるパンされた部分に対して提示することができる。
【0070】
ホスト(例えば、ソース80)と会議メンバー(例えば、行先82)との間の会議セッション中に、ブロック128に示すように、ホストクライアント(例えば、ソースクライアント84)は、付加的な制御事象を送信することができ、そして会議メンバー、又は特に、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)は、それを受信することができる。各々の受信した制御事象に対して、会議メンバークライアント、及び/又は行先クライアントと通信する会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、上述したように、制御事象に基づいてコンテンツをレンダリングすることができる。ホストと会議メンバーとの間の会議セッションは、ホストクライアントにより送信された最後の制御事象が会議メンバーにより受け取られた後に、ある時間周期中継続することができ、その間に、ホストにより表示するためにレンダリングされるコンテンツを再フォーマットして、レンダリングのために会議メンバーへ転送することができる(ブロック130)。各制御事象に基づいてコンテンツをレンダリングするために会議メンバークライアント及び/又は会議メンバーアプリケーションにより最後の制御事象が処理された後のある時点で、ホスト及び/又は会議メンバーは、ブロック132に示すように、会議セッションの終了を希望する。このようなインスタンスにおいて、ホスト及び/又は会議メンバーは、会議セッションをクローズすることができる。会議セッションをクローズすると、ホストと会議サーバーとの間、及び会議サーバーと行先との間に既に確立された通信セッションをクローズすることができる。
【0071】
前記で特に述べたように、会議セッションは、会議ホスト(例えば、ソース80)及び単一の会議メンバー(例えば、行先82)を含む。しかしながら、会議セッションは、多数の付加的な会議参加者、通常は、付加的な行先を含んでもよく、又、しばしば、含むことになることを理解されたい。このようなインスタンスにおいて、会議セッションは、ホストと、複数の会議メンバーとを含む。例えば、1つの典型的な実施形態では、ホストは、ソース80、例えば、固定ネットワーク環境におけるコンピューティングシステム24を含む。典型的な実施形態における会議メンバーは、行先82を含み、その少なくとも1つは、セルラーネットワーク環境におけるターミナル10である。又、行先の1つ以上は、固定ネットワーク環境における他のコンピューティングシステムでもよい。
【0072】
会議セッションのホストは、会議セッションの前及び/又はその間に、一回以上選択できることが明らかであろう。従って、ソース80は、会議セッションのホストとして最初に選択されるが、会議セッション中のある時点で、ホストを選択し直して行先82とすることができる。このようなインスタンスでは、行先がホストとなり、そしてソースが会議メンバーとなり、上述したように、制御事象がホストと会議メンバーとの間で同様に送信され受信される。又、会議セッションの間に、ホストを再び選択し直して、別の行先とし、又は、再びソースとすることもできる。
【0073】
上述したように、会議ホストは、会議セッション中に会議メンバーにおけるコンテンツのレンダリングを指令する。しかしながら、会議メンバー自身も、コンテンツのローカルレンダリングを少なくとも部分的に制御できることも明らかであろう。従って、会議メンバークライアント(例えば、行先クライアント92)及び/又は会議メンバーアプリケーション(例えば、行先アプリケーション94)は、コンテンツのレンダリングを指令する制御事象とは独立して、コンテンツをレンダリングすることができ、又はレンダリングするように指令される(例えば、会議メンバーユーザにより)。同様に、会議メンバークライアント及び/又は会議メンバーアプリケーションは、制御事象とは独立して、コンテンツのレンダリングを修正し、さもなければ、変更することができ、或いはそれを行なうように指令され得る。
【0074】
ここで、図7の例に戻ると、ホストであるソースアプリケーション86が、レンダリングされるコンテンツの全ページビューをレンダリングし、そしてホストであるソースユーザが、図10に示すように、レンダリングされるコンテンツに対してポインタ138aの移動を指令するか又は指令したと仮定する。このようなインスタンスでは、会議メンバーである行先アプリケーション94は、コンテンツの全ページを同様にレンダリングすることができ、そしてポインタ138bは、会議メンバーである行先アプリケーションによりレンダリングされるコンテンツに対して同様に移動することができる。又、このようなインスタンスでは、行先ユーザは、行先アプリケーションによりレンダリングされるコンテンツの一部分を、例えば、行先82のユーザ入力インターフェイスにより選択することができる。コンテンツの一部分を選択することにより、行先ユーザは、行先アプリケーションによりレンダリングされるコンテンツ内でズーム及び/又はパンするように行先アプリケーションに指令することができ、行先アプリケーションは、ホストであるソースアプリケーションからの制御事象とは独立して指令される。
【0075】
更に、上述したように、ソース80及び行先82は、会議に参加することができ、ここで、ソースアプリケーション86及び行先アプリケーション94の両方により同様のコンテンツが同時にレンダリングされ、ソースアプリケーションはコンテンツをレンダリングし、一方、行先アプリケーションは、同じコンテンツを、ソースにより再フォーマットされてソースから受け取った後にレンダリングする。この点に関して、コンテンツは、ソースアプリケーション86により発生された表示出力を含むことができ、一方、行先によりレンダリングされたコンテンツは、通常、ソースアプリケーションにより発生された再フォーマットされた表示出力を含む。従って、ソースは、特に、同じ又は別のソースアプリケーションにより発生された表示出力を更新するか、さもなければ、変更することにより、行き先における再フォーマットされたコンテンツのレンダリングを制御することができ、これらの更新は、行き先において少なくとも一部分自動的に反映させることができる。更に、ソースは、行先に既に存在するコンテンツの特定の領域又は倍率係数を再フォーマットするように行先に命令するソースクライアントからの制御事象により、再フォーマットされたコンテンツのレンダリングを制御することもできる。
【0076】
本発明の実施形態の利益を説明するために、「移動ミーティング」のケースを考える。このような場合に、行先82は、ユーザのオフィスから離れていてオフィスで行なわれる業務ミーティングに参加する必要のある移動ユーザの移動ターミナル10を含むことを考える。業務ミーティングに完全に参加するために、移動ユーザは、ミーティングに出席している他のミーティング参加者と同じミーティング資料(即ち、コンテンツ)を共有できることを必要とする。従って、移動ユーザは、オフィスにいるミーティング主催者に、ホストディスプレイ/アプリケーションウインドウを自分の移動ターミナルと共有するように求める。オフィスでパーソナルコンピュータ(即ち、ソース80)を操作しているミーティング主催者は、パーソナルコンピュータにより表示するためにミーティング資料をレンダリングするプレゼンテーションアプリケーション(即ち、アプリケーション86)をスタートする。プレゼンテーションアプリケーションと一体的に、又はそれとは個別に、ミーティング主催者は、会議アプリケーション(即ち、ソースクライアント84)もスタートし、これにより、移動ユーザの移動ターミナルとの会議セッションを確立する。
【0077】
会議アプリケーションが会議セッションを確立した後に、パーソナルコンピュータのUI API及びGDIは、プレゼンテーションアプリケーションからのグラフィック出力をバーチャルディスプレイドライバに向け、このグラフィック出力は、パーソナルコンピュータのディスプレイにも向けられる。バーチャルディスプレイドライバは、次いで、グラフィックコンテンツを連続的に再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたグラフィックコンテンツをネットワークアダプタへ通し、リアルタイムで移動ターミナルへ転送する。従って、再フォーマットされたミーティング資料を受け取った後に、ミーティング主催者は、リモート操作で、移動ターミナルが、移動ターミナルにより表示するためにミーティング資料をレンダリングし、ミーティング資料をズームインし、パンし、スクロールし、及び/又は詳細に見るようにさせ、しかも、他のミーティング参加者との会議コールに参加しながら他のミーティング参加者と同時に行なえるようにする。
【0078】
本発明の1つの態様によれば、本発明のシステムの全部又は一部分、例えば、会議サーバー26、ソース80及び/又は行先82の全部又は一部分は、一般に、コンピュータプログラム製品(例えば、ソースアプリケーション86、ソースクライアント84、メッセージングゲートウェイ88、会議ゲートウェイ90、行先クライアント92、行先アプリケーション94、等)の制御のもとで動作する。本発明の実施形態の方法を遂行するためのコンピュータプログラム製品は、不揮発性記憶媒体のようなコンピュータ読み取り可能な記憶媒体と、このコンピュータ読み取り可能な記憶媒体に埋め込まれた一連のコンピュータインストラクションのようなコンピュータ読み取り可能なプログラムコード部分とを備えている。
【0079】
この点に関して、図6a及び6bは、本発明による方法、システム及びプログラム製品のフローチャートである。フローチャートの各ブロック又はステップ、そしてフローチャートにおけるブロックの組み合せは、コンピュータプログラムインストラクションにより実施できることを理解されたい。これらのコンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置にロードされてマシンを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行されるインストラクションが、フローチャートのブロック又はステップに指定された機能を実施するための手段を生成する。又、これらのコンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されて、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置が特定の仕方で機能するように指令することができ、このコンピュータ読み取り可能なメモリに記憶されたインストラクションは、フローチャートのブロック又はステップで指定された機能を実施するインストラクション手段を含む製品を形成する。又、コンピュータプログラムインストラクションは、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置にロードされて、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置において一連の動作ステップを遂行させて、コンピュータ実施プロセスを形成し、コンピュータ又は他のプログラム可能な装置で実行されるインストラクションが、フローチャートのブロック又はステップで指定された機能を実施するためのステップを与えるようにする。
【0080】
従って、フローチャートのブロック又はステップは、指定の機能を遂行するための手段の組み合せ、指定の機能を遂行するためのステップの組み合せ、及び指定の機能を遂行するためのプログラムインストラクション手段をサポートする。フローチャートの各ブロック又はステップ、及びフローチャートのブロック又はステップの組み合せは、指定の機能又はステップを遂行する特殊目的のハードウェアベースのコンピュータシステム、或いは特殊目的のハードウェア及びコンピュータインストラクションの組み合せにより実施できることも理解されよう。
【0081】
前記説明及び添付図面に表わされた教示から利益が得られる本発明に係る当業者であれば、本発明の多数の変更や他の実施形態が分るであろう。それ故、本発明は、ここに開示した特定の実施形態に限定されるものではなく、その修正や他の実施形態は、特許請求の範囲に包含されることを理解されたい。特定の用語をここに使用したが、それらは、一般的な説明の意図で使用されたに過ぎず、限定のために使用されたものではない。
【図面の簡単な説明】
【0082】
【図1】本発明の実施形態から利益を得るターミナル及びシステムの一形式のブロック図である。
【図2】本発明の実施形態によりターミナル、コンピューティングシステム及び/又は会議サーバーとして動作することのできるエンティティの概略ブロック図である。
【図3】本発明の一実施形態により移動ステーションを構成するターミナルの概略ブロック図である。
【図4】本発明の一実施形態により、ソースがメッセージングゲートウェイを経て行先へコンテンツを転送し、その後、コンテンツのレンダリングも含めて、会議に参加する機能的ブロック図である。
【図5】本発明の一実施形態の少なくとも一部分を実行するために他のソフトウェア及びハードウェアと共にオペレーティングシステムプラットホームの上で動作するソースクライアントを機能的に示す概略アーキテクチャー図である。
【図6a】本発明の一実施形態により、ソースから1つ以上の行先へコンテンツを転送し、そしてソース及び/又は行先(1つ又は複数)においてこのようなコンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に制御する方法の種々のステップを示すフローチャートである。
【図6b】本発明の一実施形態により、ソースから1つ以上の行先へコンテンツを転送し、そしてソース及び/又は行先(1つ又は複数)においてこのようなコンテンツのレンダリングを少なくとも部分的に制御する方法の種々のステップを示すフローチャートである。
【図7】本発明の一実施形態により、ホスト、ソース及び会議メンバー、行先により表わされた表示を示す図である。
【図8】本発明の一実施形態により、ホスト、ソース及び会議メンバー、行先により表わされた表示を示す図である。
【図9】本発明の一実施形態により、ホスト、ソース及び会議メンバー、行先により表わされた表示を示す図である。

【特許請求の範囲】
【請求項1】
会議セッションを確立して実行するシステムであって、このシステムは、複数の参加者を含み、これら参加者は、
固定ネットワーク環境で動作できるソースと、
セルラーネットワーク環境で動作できる少なくとも1つの行先と、
を含み、前記参加者は、それらの間に会議セッションを確立することができ、参加者の1人は、会議セッションのホストであり、そして他の参加者は、会議セッションのメンバーであり、
前記ホストは、ローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、レンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新をメンバーへ転送することにより、コンテンツをメンバーと少なくとも一部分リアルタイムで共有することができ、
前記メンバーは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、前記再フォーマットされたコンテンツ及び前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、
ようにしたシステム。
【請求項2】
前記ホストは、前記コンテンツを向けることのできるディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタを備え、これらディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、コンテンツ及びコンテンツに対する少なくとも1つの更新を解釈して再フォーマットし、これにより、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新を表示のためにレンダリングすることができ、
前記ホストは、コンテンツ及び少なくとも1つの更新を向けることのできるバーチャルディスプレイドライバも備え、前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタがコンテンツ及び少なくとも1つの更新を表示のためにレンダリングするのとほぼ同時に、このバーチャルディスプレイドライバは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新を再フォーマットすることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項3】
前記ホストは、更に、ネットワークアダプタを備え、前記バーチャルディスプレイドライバは、再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ホストのネットワークアダプタへ通すことができ、このネットワークアダプタは、その後、各再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記メンバーへ転送することができる、請求項2に記載のシステム。
【請求項4】
前記メンバーは、再フォーマットされたコンテンツを受け取り、再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生し、そしてその動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングすることができ、
前記メンバーは、少なくとも1つの再フォーマットされた更新を受け取り、その少なくとも1つの再フォーマットされた更新に基づいて動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を更新し、そしてその更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、請求項1に記載のシステム。
【請求項5】
前記ホストは、前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための少なくとも1つの制御事象を発生することができ、
前記メンバーは、各メンバーにより表示するために前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための前記制御事象を処理できる、請求項1に記載のシステム。
【請求項6】
固定ネットワーク環境で動作できるソースにおいて、
ディスプレイと、
複数の参加者間の会議セッションにおいてソースクライアントを動作できるプロセッサと、
を備え、前記参加者は、前記ソースと、セルラーネットワーク環境で動作できる少なくとも1つの行先とを含み、前記ソースは、会議セッションのホストであり、そして他の参加者は、会議セッションのメンバーであり、
前記ソースクライアントは、ローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、レンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新をメンバーへ転送することにより、コンテンツをメンバーと少なくとも一部分リアルタイムで共有することができ、前記メンバーは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、前記再フォーマットされたコンテンツ及び前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、
ようにしたソース。
【請求項7】
前記プロセッサがコンテンツを向けることのできるディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタを更に備え、これらディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、コンテンツ及びコンテンツに対する少なくとも1つの更新を表示のために解釈して再フォーマットすることができ、
前記ソースクライアントは、コンテンツ及び少なくとも1つの更新を向けることのできるバーチャルディスプレイドライバも備え、前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタがコンテンツ及び少なくとも1つの更新を表示のために解釈して再フォーマットするのとほぼ同時に、このバーチャルディスプレイドライバは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新を再フォーマットすることができる、請求項6に記載のソース。
【請求項8】
ネットワークアダプタを更に備え、前記バーチャルディスプレイドライバは、再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ネットワークアダプタへ通すことができ、前記ネットワークアダプタは、その後、各再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記メンバーへ転送することができる、請求項7に記載のソース。
【請求項9】
前記ソースクライアントは、再フォーマットされたコンテンツを転送することができ、前記メンバーは、再フォーマットされたコンテンツを受け取り、再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生し、そしてその動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングすることができ、更に、
前記ソースクライアントは、少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送することができ、前記メンバーは、少なくとも1つの再フォーマットされた更新を受け取り、動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を更新し、そしてその更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、請求項6に記載のソース。
【請求項10】
前記ソースクライアントは、前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための少なくとも1つの制御事象を発生することができ、そして前記ソースクライアントは、前記制御事象を転送することができ、前記メンバーは、各メンバーにより表示するために前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための前記制御事象を処理できる、請求項6に記載のソース。
【請求項11】
セルラーネットワーク環境で動作することのできる移動ターミナルにおいて、
複数の参加者間の会議セッションにおいてクライアントを動作できるプロセッサを備え、前記参加者は、固定ネットワーク環境で動作するソースと、少なくとも1つの行先とを含み、これら行先の少なくとも1つは移動ターミナルを含み、前記参加者の1人は、会議セッションのホストであり、そして他の参加者は、会議セッションのメンバーであり、
前記クライアントは、再フォーマットされたコンテンツ及びそのコンテンツに対する少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ホストから受け取ることができ、前記ホストは、前記ホストのローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、レンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そしてその再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新をメンバーへ転送することにより、コンテンツ及び少なくとも1つの更新をメンバーと少なくとも一部分リアルタイムで共有し、
前記クライアント、及び前記プロセッサにより動作される別のアプリケーションの少なくとも一方は、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、クライアントにより受け取られた前記再フォーマットされたコンテンツ及び前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、
ようにした移動ターミナル。
【請求項12】
前記クライアントは、再フォーマットされたコンテンツ及びそのコンテンツの少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ホストから受け取ることができ、前記ホストは、アプリケーションからのコンテンツを前記ホストのディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタに向けることにより各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をレンダリングし、前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストの表示のために解釈して再フォーマットすることができ、そしてほぼ同時に、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストのバーチャルディスプレイドライバへ向けることにより、このバーチャルディスプレイドライバは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新を再フォーマットできる、請求項11に記載の移動ターミナル。
【請求項13】
前記クライアントは、再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ホストのネットワークアダプタから受け取ることができ、このネットワークアダプタは、各再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記バーチャルディスプレイドライバから通す、請求項12に記載の移動ターミナル。
【請求項14】
前記クライアントは、再フォーマットされたコンテンツを受け取り、そして再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生することができ、前記クライアント、及び前記プロセッサにより動作される別のアプリケーションの少なくとも一方は、前記動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングすることができ、
前記クライアントは、少なくとも1つの再フォーマットされた更新を受け取り、そしてその少なくとも1つの再フォーマットされた更新に基づいて動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を更新することができ、前記クライアント、及び前記プロセッサにより動作される別のアプリケーションの少なくとも一方は、前記更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングすることができる、請求項11に記載の移動ターミナル。
【請求項15】
前記クライアントは、前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための少なくとも1つの制御事象を受け取ることができ、
前記クライアントは、前記制御事象を処理することができ、前記クライアント及び他のアプリケーションの少なくとも一方が、表示のための前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更できる、請求項11に記載の移動ターミナル。
【請求項16】
会議セッションを確立して実行する方法において、
複数の参加者間に会議セッションを確立するステップであって、これら参加者は、固定ネットワーク環境で動作できるソースと、セルラーネットワーク環境で動作できる少なくとも1つの行先とを含み、参加者の1人は、会議セッションのホストであり、そして他の参加者は、会議セッションのメンバーであるようなステップと、
前記ホストからのコンテンツを少なくとも一部分リアルタイムで前記メンバーと共有するステップであって、コンテンツを共有することは、
ホストのローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、
レンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そして
その再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新をメンバーへ転送して、メンバーが、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングできるようにする、
ことを含むようなステップと、
を備えた方法。
【請求項17】
前記ホストは、アプリケーションからのコンテンツを前記ホストのディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタに向けることができ、これらディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、ホストの表示のためにコンテンツ及びコンテンツに対する少なくとも1つの更新を解釈して再フォーマットすることができ、
ローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツを再フォーマットすることは、コンテンツが前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタに向けられるのとほぼ同時にコンテンツをバーチャルディスプレイドライバに向けることを含み、
このバーチャルディスプレイドライバにおいてコンテンツを再フォーマットし、そして
少なくとも1つの更新を再フォーマットすることは、少なくとも1つの更新が前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタに向けられるのとほぼ同時に少なくとも1つの更新を前記バーチャルディスプレイドライバに向け、そして前記バーチャルディスプレイドライバにおいて少なくとも1つの更新を再フォーマットすることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項18】
前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送することは、前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記ホストのネットワークアダプタへ通すことを含み、前記ネットワークアダプタは、その後、各再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を前記メンバーへ転送する、請求項17に記載の方法。
【請求項19】
前記再フォーマットされたコンテンツを転送することは、再フォーマットされたコンテンツを転送して、その後、前記メンバーが、その再フォーマットされたコンテンツを受け取り、その再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生し、そしてその動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングできるようにすることを含み、
前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送することは、少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送して、その後、前記メンバーが、その少なくとも1つの再フォーマットされた更新を受け取り、その少なくとも1つの再フォーマットされた更新に基づいて動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を更新し、そしてその更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングできるようにすることを含む、請求項16に記載の方法。
【請求項20】
前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための少なくとも1つの制御事象を発生するステップと、
前記制御事象を前記メンバーへ転送して、前記メンバーが、各メンバーにより表示するために前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための前記制御事象を処理できるようにするステップと、
を更に備えた請求項16に記載の方法。
【請求項21】
会議セッションを確立して実行するためのコンピュータプログラム製品であって、このコンピュータプログラム製品は、コンピュータ読み取り可能なプログラムコード部分が記憶された少なくとも1つのコンピュータ読み取り可能な記憶媒体を備え、前記コンピュータ読み取り可能なプログラムコード部分は、
複数の参加者間に会議セッションを確立するための第1の実行可能な部分であって、これら参加者は、固定ネットワーク環境で動作できるソースと、セルラーネットワーク環境で動作できる少なくとも1つの行先とを含み、参加者の1人は、会議セッションのホストであり、そして他の参加者は、会議セッションのメンバーであるような第1の実行可能な部分と、
前記ホストからのコンテンツを少なくとも一部分リアルタイムで前記メンバーと共有するための第2の実行可能な部分であって、
ホストのローカル表示のためにレンダリングされたコンテンツをベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、
レンダリングされたコンテンツに対する少なくとも1つの更新をベクトル化フォーマットへと再フォーマットし、そして
その再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新をメンバーへ転送して、メンバーが、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新をホストがレンダリングするのと少なくとも一部分同期して、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングできるようにする、
ことによりコンテンツを共有するようにされた第2の実行可能な部分と、
を備えたコンピュータプログラム製品。
【請求項22】
前記第2の実行可能な部分は、バーチャルディスプレイドライバを備え、このバーチャルディスプレイドライバは、各コンテンツ及び少なくとも1つの更新がアプリケーションからホストのディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタへ向けられるのとほぼ同時にコンテンツ及び少なくとも1つの更新を受け取るようにされ、前記ディスプレイドライバ及びディスプレイアダプタは、ホストの表示のために各コンテンツ及び少なくとも1つの更新を解釈して再フォーマットすることができる、請求項21に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項23】
前記第2の実行可能な部分は、ホストのネットワークアダプタにより前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送するようにされ、前記ネットワークアダプタには、前記バーチャルディスプレイドライバから前記各再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新が通される、請求項22に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項24】
前記第2の実行可能な部分は、前記再フォーマットされたコンテンツを転送し、その後、前記メンバーが、その再フォーマットされたコンテンツを受け取り、その再フォーマットされたコンテンツの動的なオブジェクトモデルを発生し、そしてその動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、前記再フォーマットされたコンテンツをレンダリングできるようにし、
前記第2の実行可能な部分は、前記少なくとも1つの再フォーマットされた更新を転送し、その後、前記メンバーが、その少なくとも1つの再フォーマットされた更新を受け取り、その少なくとも1つの再フォーマットされた更新に基づいて動的なオブジェクトモデルの少なくとも一部分を更新し、そしてその更新された動的なオブジェクトモデルをレンダリングして、少なくとも1つの再フォーマットされた更新をレンダリングできるようにする、請求項21に記載のコンピュータプログラム製品。
【請求項25】
前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための少なくとも1つの制御事象を発生するための第3の実行可能な部分と、
前記制御事象を前記メンバーへ転送して、前記メンバーが、各メンバーにより表示するために前記再フォーマットされたコンテンツ及び少なくとも1つの再フォーマットされた更新の少なくとも一方のレンダリングを変更するための前記制御事象を処理できるようにするための第4の実行可能な部分と、
を更に備えた請求項21に記載のコンピュータプログラム製品。

【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6a】
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【図6b】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公表番号】特表2008−533765(P2008−533765A)
【公表日】平成20年8月21日(2008.8.21)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2007−552742(P2007−552742)
【出願日】平成18年1月25日(2006.1.25)
【国際出願番号】PCT/IB2006/000119
【国際公開番号】WO2006/079897
【国際公開日】平成18年8月3日(2006.8.3)
【公序良俗違反の表示】
(特許庁注:以下のものは登録商標)
1.Linux
【出願人】(398012616)ノキア コーポレイション (1,359)
【Fターム(参考)】