説明

伝達システム、この伝達システムに用いて好適な映像表示装置及び情報出力装置

【課題】 コストアップや消費電力の増加を抑制しながら、映像表示装置から情報出力装置に情報を伝達することを可能とする伝達システム、この伝達システムに用いて好適な映像表示装置及び情報出力装置を提供する。
【解決手段】 映像表示装置10が、映像情報及び付加情報を受信する受信部11と、可視光を発する光源12と、光源12が発する可視光が照射される表示領域14aを有しており、受信部11によって受信された前記映像情報を映像フレーム毎に表示領域14a上に表示する表示部14と、前記映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を制御する制御部13とを備える。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、映像表示装置から情報出力装置に対して情報を伝達可能な伝達システム、この伝達システムに用いて好適な映像表示装置及び情報出力装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、外部(放送局や配信サーバ)から映像情報を受信して、受信した映像情報を表示する表示装置が一般的に広く知られている。また、表示装置から所定情報(例えば、音声情報やテキスト情報)を取得して、取得した所定情報を出力する情報出力装置も一般的に広く知られている。
【0003】
なお、上述した表示装置としては、テレビ、パーソナルコンピュータ、プロジェクター、モニター、携帯電話などが挙げられる。また、上述した情報出力装置としては、ヘッドフォン、PDA、携帯電話などが挙げられる。
【0004】
ここで、表示装置及び情報出力装置は、同軸ケーブルなどを用いて有線で接続されるケースが考えられる(例えば、特許文献1)。また、情報出力装置の持ち運びや情報出力装置の配置の自由度を高めるために、表示装置及び情報出力装置が無線技術(例えば、Bluetooth(登録商標)やIEEE802.11a/b/g、IEEE802.16eなど)を用いて無線で接続されるケースも考えられる。
【特許文献1】特開2005−318049号公報(請求項3、図1など)
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
しかしながら、表示装置及び情報出力装置を無線で接続するためには、上述した無線技術に準拠したアンテナを表示装置及び情報出力装置に設ける必要があるため、表示装置及び情報出力装置のコストアップが生じてしまう。
【0006】
また、表示装置及び情報出力装置を無線で接続する場合には、持ち運びの容易性の観点から、一般的に、情報出力装置はバッテリ駆動である。上述した無線技術に準拠したアンテナを用いて無線通信を行うと、情報出力装置のバッテリの消耗が著しいため、情報出力装置の駆動時間に配慮しなければならない。
【0007】
そこで、本発明は、上述した課題を解決するためになされたものであり、コストアップや消費電力の増加を抑制しながら、映像表示装置から情報出力装置に情報を伝達することを可能とする伝達システム、この伝達システムに用いて好適な映像表示装置及び情報出力装置を提供することを目的とする。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の特徴は、映像表示装置(映像表示装置10)と、前記映像表示装置から伝達された情報を出力する情報出力装置(情報出力装置20)とを含む伝達システムにおいて、前記映像表示装置が、映像情報及び付加情報を受信する受信部(受信部11)と、光を発する光源(光源12)と、前記光源が発する光が照射される表示領域(表示領域14a)を有しており、前記受信部によって受信された前記映像情報を映像フレーム毎に前記表示領域上に表示する表示部(表示部14)と、前記映像フレーム(フレーム又はフィールド)を切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で、前記表示領域上の所定領域からから出射される光の点滅を制御して、前記受信部によって受信された前記付加情報を前記情報出力装置に伝達する点滅制御部(制御部13)とを備えており、前記情報出力装置が、前記表示領域上の前記所定領域から出射される光の点滅を検出する検出部(検出部21)と、前記検出部によって検出された光の点滅を変換して前記付加情報を取得する取得部(制御部22)と、前記取得部によって取得された前記付加情報を出力する出力部(出力部23)とを備えることを要旨とする。
【0009】
かかる特徴によれば、映像表示装置は、表示領域上の所定領域からから出射される光の点滅を制御して、映像情報とともに受信した付加情報を情報出力装置に伝達する。一方、情報出力装置は、表示領域上の所定領域から出射される光の点滅を検出して、検出した光の点滅を変換して付加情報を取得するとともに、取得した付加情報を出力する。
【0010】
従って、伝達システムは、無線技術に準拠したアンテナを映像表示装置及び情報出力装置に設ける必要がないため、コストアップや消費電力の増加を抑制しながら、映像表示装置から情報出力装置に情報を伝達することができる。
【0011】
また、表示領域上の所定領域から出射される光は、映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で点滅するため、表示領域上に表示される映像情報のちらつきを抑制することができる。
【0012】
本発明の一の特徴は、映像表示装置が、映像情報及び付加情報を受信する受信部と、光を発する光源と、前記光源が発する光が照射される表示領域を有しており、前記受信部によって受信された前記映像情報を映像フレーム毎に前記表示領域上に表示する表示部と、前記映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で、前記表示領域上の所定領域から出射される光の点滅を制御して、前記受信部によって受信された前記付加情報を伝達する点滅制御部とを備えることを要旨とする。
【0013】
本発明の一の特徴は、映像情報を映像フレーム毎に表示領域上に表示する映像表示装置から伝達される情報を出力する情報出力装置が、前記表示領域上の所定領域から出射される光の点滅を検出する検出部と、前記検出部によって検出された光の点滅を変換して、前記映像情報に付加された付加情報を取得する取得部と、前記取得部によって取得された前記付加情報を出力する出力部とを備えており、前記表示領域から出射される光が、前記映像フレームが切り替えられる周期であるフレーム周期よりも短い周期で点滅することを要旨とする。
【発明の効果】
【0014】
本発明によれば、コストアップや消費電力の増加を抑制しながら、映像表示装置から情報出力装置に情報を伝達することを可能とする伝達システム、この伝達システムに用いて好適な映像表示装置及び情報出力装置を提供することができる。
【発明を実施するための最良の形態】
【0015】
[第1実施形態]
(伝達システムの構成)
以下において、本発明の第1実施形態に係る伝達システムの構成について、図面を参照しながら説明する。図1は、本発明の第1実施形態に係る伝達システムの構成を示す図である。
【0016】
図1に示すように、伝達システムは、映像表示装置10(又は、携帯電話40)と、情報出力装置20とを含む。
【0017】
映像表示装置10は、外部から映像情報を受信して、受信した映像情報を表示領域14a上に表示する装置である。なお、映像表示装置10は、例えば、液晶テレビ、プラズマテレビ、バックプロジェクションテレビ、液晶モニター、CRT(cathode ray tube)モニター、パーソナルコンピュータ、プロジェクターなどである。
【0018】
具体的には、映像表示装置10は、放送局によって電波を介して放送される映像情報や配信サーバなどによって回線30を介して配信される映像情報を受信して、受信した映像情報を表示する。ここで、回線30とは、イーサネット(登録商標)や電力線(Power Line)などの有線回線である。なお、回線30は、IEEE802.11a/b/gやIEEE802.16eなどに準拠する無線回線であってもよい。
【0019】
同様に、携帯電話40は、外部から映像情報を受信して、受信した映像情報を表示領域40a上に表示する映像表示装置である。なお、映像表示装置10と携帯電話40とは、同様の構成を有しているため、以下においては、映像表示装置10を例に挙げて説明する。
【0020】
情報出力装置20は、映像表示装置10から伝達された情報を出力する装置である。なお、情報出力装置20は、例えば、ヘッドフォン20a、携帯電話20b、PDA(Personal Digital Assistant)20cなどであり、持ち運び可能であることが好ましい。
【0021】
(映像表示装置の構成)
以下において、本発明の第1実施形態に係る映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図2は、本発明の第1実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。
【0022】
図2に示すように、映像表示装置10は、受信部11と、光源12と、制御部13と、表示部14とを有する。
【0023】
受信部11は、放送局や配信サーバなどによって配信される映像情報を受信する。また、受信部11は、受信した映像情報を制御部13に入力する。なお、受信部11は、映像情報の受信に必要なコーデック回路やモデムを有していてもよいことは勿論である。
【0024】
受信部11は、映像情報に加えて、映像情報に付加された付加情報を受信する。なお、付加情報とは、例えば、映像情報に対応する音声情報(例えば、日本語音声、英語音声、韓国語音声)やテキスト情報(例えば、日本語字幕、英語字幕、韓国語字幕)、本線映像以外の映像情報などである。また、受信部11は、受信した付加情報を制御部13に入力する。
【0025】
光源12は、表示部14の表示領域14aに可視光を照射する。なお、光源12は、LED(Light Emitting Diode)、蛍光管や水銀灯などである。また、光源12の輝度は、制御部13によって制御される。
【0026】
制御部13は、映像表示装置10を統括的に制御する。例えば、制御部13は、受信部11から取得した映像情報を表示部14に入力する。
【0027】
また、制御部13は、受信部11から取得した付加情報に基づいて、付加情報に対応する点滅パターンを生成する。例えば、制御部13は、付加情報がデジタル情報である場合には、「0」に対応する点滅パターン及び「1」に対応する点滅パターンを組み合わせて、付加情報に対応する点滅パターンを生成する。なお、制御部13は、付加情報がアナログ情報である場合には、アナログ情報をデジタル情報に変換する。
【0028】
さらに、制御部13は、生成した点滅パターンに基づいて、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を制御する。例えば、制御部13は、表示部14の前段又は後段に設けられた偏光板(不図示)を制御することによって、表示領域14a上の所定領域から可視光を出射するか否か(すなわち、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅)を制御する。また、制御部13は、光源12(LEDや蛍光管など)に供給する電流を制御することによって、光源12の点滅(すなわち、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅)を制御してもよい。なお、制御部13は、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を制御可能であれば、他の方法で可視光の点滅を制御してもよいことは勿論である。
【0029】
ここで、上述した所定領域とは、表示領域14a上の一部であってもよく、表示領域14aの全体であってもよい点に留意すべきである。
【0030】
また、制御部13は、表示領域14a上の所定領域に表示される映像のちらつきを防止するために、映像情報を構成する映像フレームを切り替える周期(フレーム周期(例えば、1/60秒))よりも短い周期で、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を制御する。
【0031】
なお、本実施形態では、映像フレームとは、表示部14の走査方式がプログレッシブ方式である場合には、1枚の画像を構成するフレームを指しており、表示部14の走査方式がインターレース方式である場合には、奇数段目(又は、偶数段目)の走査線のみによって構成されるフィールドを指していることに留意すべきである。
【0032】
さらに、制御部13は、表示領域14a上の所定領域に表示される映像の輝度低下を防止するために、表示領域14a上の所定領域から出射される光の点滅制御を行わない場合に比べて光源12の輝度を上げる。例えば、制御部13は、光源12に供給する電流を増加させる。
【0033】
表示部14は、制御部13から取得した映像情報を映像フレーム毎に表示領域14a上に表示する。なお、上述したように、表示領域14a上の所定領域に表示される映像(所定領域から出射する可視光)は、フレーム周期よりも短い周期で点滅する。
【0034】
(情報出力装置の構成)
以下において、本発明の第1実施形態に係る情報出力装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図3は、本発明の第1実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。
【0035】
図3に示すように、情報出力装置20は、検出部21と、制御部22と、出力部23とを有する。
【0036】
検出部21は、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を検出する。また、検出部21は、検出した可視光の点滅(点滅パターン)を制御部22に入力する。
【0037】
制御部22は、情報出力装置20を統括的に制御する。例えば、制御部22は、検出部21から取得した点滅パターンに対応する付加情報を取得する。具体的には、制御部22は、検出部21から取得した点滅パターンから、「0」に対応する点滅パターン及び「1」に対応する点滅パターンを抽出して、検出部21から取得した点滅パターンを付加情報に変換する。また、制御部22は、取得した付加情報を出力部23に入力する。
【0038】
出力部23は、制御部22から取得した付加情報をユーザに対して出力する。なお、出力部23は、スピーカや表示パネルなどであり、付加情報を音声情報として出力してもよく、付加情報をテキスト情報や本線映像以外の映像情報として出力してもよい。
【0039】
(伝達システムの動作)
以下において、本発明の第1実施形態に係る伝達システムの動作について、図面を参照しながら説明する。図4は、本発明の第1実施形態に係る伝達システムの動作を示すシーケンス図である。
【0040】
図4に示すように、ステップ10において、映像表示装置10は、放送局や配信サーバなどから映像情報及び付加情報を受信する。
【0041】
ステップ11において、映像表示装置10は、付加情報に対応する点滅パターンを生成する。
【0042】
ステップ12において、映像表示装置10は、表示部14の表示領域14a上に映像情報を表示するとともに、ステップ11で生成された点滅パターンに従って、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される可視光を点滅させる。
【0043】
一方、ステップ13において、情報出力装置20は、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅(点滅パターン)を検出する。
【0044】
ステップ14において、情報出力装置20は、ステップ13で検出された点滅パターンを変換して付加情報を取得する。
【0045】
ステップ15において、情報出力装置20は、ステップ14で取得された付加情報を出力する。
【0046】
(作用及び効果)
本発明の第1実施形態に係る伝達システムによれば、映像表示装置10は、表示領域14a上の所定領域からから出射される可視光の点滅を制御して、映像情報とともに受信した付加情報を情報出力装置20に伝達する。一方、情報出力装置20は、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光の点滅を検出して、検出した可視光の点滅を変換して付加情報を取得するとともに、取得した付加情報を出力する。
【0047】
従って、無線技術に準拠したアンテナを映像表示装置10及び情報出力装置20に設ける必要がないため、コストアップや消費電力の増加を抑制しながら、映像表示装置10から情報出力装置20に情報を伝達することができる。
【0048】
また、本発明の第1実施形態に係る伝達システムによれば、表示領域14a上の所定領域から出射される可視光は、映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で点滅するため、表示領域14a上に表示される映像情報のちらつきを抑制することができる。
【0049】
さらに、本発明の第1実施形態に係る伝達システムによれば、映像表示装置10は、表示領域14a上の所定領域から出射される光の点滅制御を行わない場合に比べて光源12の輝度を上げるため、表示領域14a上の所定領域に表示される映像の輝度低下を防止することができる。
【0050】
[第2実施形態]
以下において、本発明の第2実施形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1実施形態と第2実施形態との相違点について主として説明する。
【0051】
具体的には、上述した第1実施形態では、付加情報の切り替えについては特に触れていないが、第2実施形態では、ユーザの操作に応じて付加情報の切り替えが可能である。
【0052】
(映像表示装置の構成)
以下において、本発明の第2実施形態に係る映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図5は、本発明の第2実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。なお、図5では、上述した図3と同様の構成については、同一の符号を付している点に留意すべきである。
【0053】
図5に示すように、映像表示装置10は、図3に示した構成と同様の構成を有している一方で、光源12は、複数色のLED(LED12r、LED12g、LED12b)によって構成されている。
【0054】
受信部11は、映像情報に加えて、複数種類の付加情報を受信する。ここで、複数種類の付加情報とは、例えば、映像情報の日本語音声、英語音声及び韓国語音声である。なお、複数種類の付加情報は、映像情報の日本語字幕、英語字幕及び韓国語字幕であってもよい。
【0055】
制御部13は、受信部11から取得した複数種類の付加情報に基づいて、複数種類の付加情報にそれぞれ対応する複数種類の点滅パターンを生成する。また、制御部13は、各点滅パターンを各LED(LED12r、LED12g及びLED12b)に個別に割り当てる。さらに、制御部13は、各LEDに個別に割り当てた点滅パターンに従って、各LED(LED12r、LED12g及びLED12b)に供給する電流を制御して、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射する可視光の点滅を各色毎に制御する。
【0056】
例えば、制御部13は、日本語音声(付加情報)をLED12rに割り当てる。同様に、制御部13は、英語音声(付加情報)をLED12gに割り当てるとともに、韓国語音声(付加情報)をLED12bに割り当てる。
【0057】
LED12r、LED12g及びLED12bは、表示部14の表示領域14aに各色の光をそれぞれ照射するとともに、制御部13によって割り当てられた点滅パターンに従って点滅する。
【0058】
(情報出力装置の構成)
以下において、本発明の第2実施形態に係る情報出力装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図6は、本発明の第2実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。なお、図6では、上述した図4と同様の構成については、同一の符号を付している点に留意すべきである。
【0059】
情報出力装置20は、図4に示した構成に加えて、操作部24を有する。また、検出部21は、赤色の光を検出する検出部(R)21rと、青色の光を検出する検出部(B)21bと、緑色の光を検出する検出部(G)21gとを有する。
【0060】
検出部(R)21rは、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される赤色の光の点滅を検出する。また、検出部(R)21rは、検出した赤色の光の点滅(赤色点滅パターン)を制御部22に入力する。
【0061】
検出部(G)21gは、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される緑色の光の点滅を検出する。また、検出部(G)21gは、検出した緑色の光の点滅(緑色点滅パターン)を制御部22に入力する。
【0062】
検出部(B)21bは、表示部14の表示領域14a上の所定領域から出射される青色の光の点滅を検出する。また、検出部(B)21bは、検出した青色の光の点滅(青色点滅パターン)を制御部22に入力する。
【0063】
制御部22は、各検出部21(検出部(R)21r、検出部(G)21g及び検出部(B)21b)から取得した複数の点滅パターン(赤色点滅パターン、緑色点滅パターン及び青色点滅パターン)を変換して、複数種類の付加情報(例えば、日本語音声、英語音声及び韓国語音声)を取得する。
【0064】
また、制御部22は、操作部24から取得したユーザによる切替指示に応じて、取得した複数種類の付加情報のいずれかを出力部23に入力する。
【0065】
操作部24は、複数のキー群によって構成されており、ユーザによる切替指示を受付ける。また、操作部24は、受付けたユーザによる切替指示を制御部22に入力する。例えば、操作部24は、出力部23から出力される付加情報を日本語音声に切り替える指示、出力部23から出力される付加情報を英語音声に切り替える指示、出力部23から出力される付加情報を韓国語音声に切り替える指示などを切替指示として受付ける。
【0066】
[第3実施形態]
以下において、本発明の第3実施形態について説明する。なお、以下においては、上述した第1実施形態と第3実施形態との相違点について主として説明する。
【0067】
具体的には、上述した第1実施形態では特に触れていないが、第3実施形態では、情報出力装置20は、光を発する機能を有しており、映像表示装置10に表示される映像情報に応じてユーザが入力する情報(返信情報)を、情報出力装置20が発する光の点滅によって映像表示装置10に情報を伝達する。
【0068】
(映像表示装置の構成)
以下において、本発明の第3実施形態に係る映像表示装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図7は、本発明の第3実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。なお、図7では、上述した図3と同様の構成については、同一の符号を付している点に留意すべきである。
【0069】
図7に示すように、映像表示装置10は、図3に示した構成に加えて、検出部15と、送信部16とを有する。
【0070】
検出部15は、情報出力装置20が発する光の点滅を検出して、検出した光の点滅(点滅パターン)を制御部13に入力する。
【0071】
制御部13は、検出部15から取得した点滅パターンを変換して、返信情報を取得する。なお、返信情報とは、表示部14の表示領域14a上に表示される映像情報に応じてユーザが入力する情報である。例えば、返信情報は、映像表示装置10に表示される映像情報がクイズ番組である場合には、クイズの解答などであり、映像表示装置10に表示される映像情報がテレビショッピング番組である場合には、ユーザが購入する商品名などである。
【0072】
送信部16は、制御部13によって取得された返信情報を放送局や配信サーバなどに返信する。なお、送信部16が返信情報を送信する宛先は、映像情報の送信元と同じであってもよく、映像情報の送信元と異なっていてもよい。
【0073】
(情報出力装置の構成)
以下において、本発明の第3実施形態に係る情報出力装置の構成について、図面を参照しながら説明する。図8は、本発明の第3実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。なお、図8では、上述した図4と同様の構成については、同一の符号を付している点に留意すべきである。
【0074】
図8に示すように、情報出力装置20は、図4に示した構成に加えて、操作部24と、発光部25とを有する。
【0075】
操作部24は、複数のキー群によって構成されており、表示部14の表示領域14a上に表示される映像情報に応じてユーザが入力する返信情報を受付ける。また、操作部24は、受付けた返信情報を制御部22に入力する。
【0076】
制御部22は、操作部24から取得した返信情報に対応する点滅パターンを生成する。例えば、制御部22は、「0」に対応する点滅パターン及び「1」に対応する点滅パターンを組み合わせて、返信情報に対応する点滅パターンを生成する。また、制御部22は、生成した点滅パターンに従って、発光部25が発する光の点滅を制御する。
【0077】
発光部25は、映像表示装置10に対して光を発する。なお、発光部25が発する光は、可視光であってもよいが、これに限定されるものではない。
【0078】
[その他の実施形態]
本発明は上述した実施形態によって説明したが、この開示の一部をなす論述及び図面は、この発明を限定するものであると理解すべきではない。この開示から当業者には様々な代替実施形態、実施例及び運用技術が明らかとなろう。
【0079】
例えば、表示部14の表示領域14a上の所定領域とは、映像情報に含まれる時刻表示であってもよい。具体的には、図9に示すように、表示部14の表示領域14aには、映像情報の一部として時刻表示14bが表示される。
【0080】
映像表示装置10は、この時刻表示14bをフレーム周期よりも短い周期で点滅させることによって、付加情報を情報出力装置20に伝達する。
【0081】
また、上述した第1実施形態〜第2実施形態では、付加情報に対応する点滅パターンは、映像表示装置10の制御部13によって生成されるが、これに限定されるものではない。具体的には、付加情報に対応する点滅パターンは、付加情報自身に含まれていてもよい。
【0082】
上述した実施形態では、光源が発する光は、可視光であるものとして説明したが、これに限定されるものではない。具体的には、光源が発する光は、短波長(例えば、400nm以下)や長波長(例えば、720nm以上)の不可視光であってもよい。
【図面の簡単な説明】
【0083】
【図1】本発明の第1実施形態に係る伝達システムの構成を示すブロック図である。
【図2】本発明の第1実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。
【図3】本発明の第1実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。
【図4】本発明の第1実施形態に係る伝達システムの動作を示すシーケンス図である。
【図5】本発明の第2実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。
【図6】本発明の第2実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。
【図7】本発明の第3実施形態に係る映像表示装置10の構成を示すブロック図である。
【図8】本発明の第3実施形態に係る情報出力装置20の構成を示すブロック図である。
【図9】本発明の実施形態に係る表示領域14a上の所定領域の一例を示す図である。
【符号の説明】
【0084】
10・・・映像表示装置、11・・・受信部、12・・・光源、13・・・制御部、14・・・表示部、14a・・・表示領域、14b・・・時刻表示、15・・・検出部、16・・・送信部、20・・・情報出力装置、21・・・検出部、22・・・制御部、23・・・出力部、24・・・操作部、25・・・発光部、30・・・回線、40・・・携帯電話、40a・・・表示領域

【特許請求の範囲】
【請求項1】
映像表示装置と、前記映像表示装置から伝達された情報を出力する情報出力装置とを含む伝達システムであって、
前記映像表示装置は、
映像情報及び付加情報を受信する受信部と、
光を発する光源と、
前記光源が発する光が照射される表示領域を有しており、前記受信部によって受信された前記映像情報を映像フレーム毎に前記表示領域上に表示する表示部と、
前記映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で、前記表示領域上の所定領域からから出射される光の点滅を制御して、前記受信部によって受信された前記付加情報を前記情報出力装置に伝達する点滅制御部とを備えており、
前記情報出力装置は、
前記表示領域上の前記所定領域から出射される光の点滅を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された光の点滅を変換して前記付加情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記付加情報を出力する出力部とを備えることを特徴とする伝達システム。
【請求項2】
映像情報及び付加情報を受信する受信部と、
光を発する光源と、
前記光源が発する光が照射される表示領域を有しており、前記受信部によって受信された前記映像情報を映像フレーム毎に前記表示領域上に表示する表示部と、
前記映像フレームを切り替える周期であるフレーム周期よりも短い周期で、前記表示領域上の所定領域から出射される光の点滅を制御して、前記受信部によって受信された前記付加情報を伝達する点滅制御部とを備えることを特徴とする映像表示装置。
【請求項3】
映像情報を映像フレーム毎に表示領域上に表示する映像表示装置から伝達される情報を出力する情報出力装置であって、
前記表示領域上の所定領域から出射される光の点滅を検出する検出部と、
前記検出部によって検出された光の点滅を変換して、前記映像情報に付加された付加情報を取得する取得部と、
前記取得部によって取得された前記付加情報を出力する出力部とを備えており、
前記表示領域から出射される光は、前記映像フレームが切り替えられる周期であるフレーム周期よりも短い周期で点滅することを特徴とする情報出力装置。


【図1】
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【図2】
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【図3】
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【図4】
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【図5】
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【図6】
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【図7】
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【図8】
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【図9】
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【公開番号】特開2007−323014(P2007−323014A)
【公開日】平成19年12月13日(2007.12.13)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2006−156285(P2006−156285)
【出願日】平成18年6月5日(2006.6.5)
【出願人】(000136468)株式会社フジテレビジョン (14)
【Fターム(参考)】