説明

伸縮式給電ケーブル

【課題】 移動体に接続された給電ケーブルであって、繰り返し伸縮動作を行う場合の耐久性を向上させた伸縮式給電ケーブルを提供する。
【解決手段】 中空の保護管11を円筒形のコイル状に形成し、導体12aが被覆材12bで被覆された芯線12を、該保護管11に遊挿する。保護管11には、適宜な剛性と可撓性とを備えた材料が用いられる。特に、硝酸雰囲気においては、フッ素樹脂により保護管11と被覆材12bを形成する。また、該伸縮式給電ケーブル10を吊り下げて使用する場合には、吊り下げのために保護管11を固定する部分に、該保護管11のコイル状の円筒の内部に遊挿されるケーブルガイド14を設ける。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
この発明は、モータやソレノイド等のアクチュエータに給電したり、動作の制御信号を提供するための給電ケーブルに関し、例えば、該アクチュエータが移動体に組み込まれている構造の場合、その移動に伴われて伸縮することを要求される伸縮式給電ケーブルに関する。
【背景技術】
【0002】
例えば、産業用ロボット等における作業では、ロボットハンドがワーク間を移動する必要があるから、ロボットハンドに作動させるためのアクチュエータに給電する給電用のロボットケーブルは、該ロボットハンドの移動と共に移動する自由性、特に、伸縮性が要求される。
【0003】
ところで、原子炉の実験装置においては、伸縮式の給電ケーブルが用いられている。原子炉の運転制御のためには制御棒が用いられているが、原子炉用実験装置においては、該制御棒に代えて安全板が用いられている。図4は、この原子炉用実験装置に用いられる安全板駆動装置1の構造の概略を示している。この安全板駆動装置1は、実験用の原子炉2の上側に配設されており、安全板3が該原子炉2の所定の位置で出没するように設けられており、例えば原子炉2を緊急停止させる場合には、安全板3を原子炉2内に落下させる。このため、該安全板3は、上端部で電磁石4に磁力により吸着されて、保持されており、原子炉2の緊急停止時には該電磁石4への通電を停止することにより、自重により該安全板3が原子炉2内に落下するようにしてある。この電磁石4への通電のために、伸縮式の給電ケーブル5が用いられている。すなわち、安全板3が最下位まで落下した状態にあっては、電磁石4を下降させて安全板3を吸着させたのち、該電磁石4を上昇させて、安全板3を原子炉2の運転可能位置まで上昇させる。
【0004】
前記電磁石4の昇降は、該電磁石4を吊り下げているワイヤ6を、ワイヤドラム7に巻き上げ、巻き解くことにより行う。なお、ワイヤ6はガイドホイール8によって電磁石4を吊り下げている鉛直方向からワイヤドラム7の接線方向に案内されている。前記給電ケーブル5はコイル状に形成されており、このコイル状の中心に前記ワイヤ6が挿通されている。したがって、このワイヤ6をワイヤドラム7で巻き上げ、巻き解くことにより電磁石4が昇降し、これに応じてコイル状の給電ケーブル5が伸縮することになる。
【0005】
従来の給電ケーブル5の断面を図5に示してある。電磁石4に通電するための2本の導体5aはポリエチレン系樹脂による内側層5bよって被覆されており、さらに該内側層5bを、紙5cを含芯したウレタン系樹脂による外側層5dで被覆した構造としてある。この構造による給電ケーブル5では、内外の層5b、5dの剛性が低いため、円筒形のコイル状に形成すると、収縮時には、自重によって上方の一部のみが大きく伸長し、全体が下がった状態となってしまう。しかも、電磁石4は、最下位にある安全板3を磁力で吸着して最上位まで吊り上げなければならないから、給電ケーブル5がこの電磁石4の昇降を許容する長さで伸縮しなければならない。この伸縮量は、実験用の原子炉2の規模によるが、例えば、収縮時には約200mm、伸長時には約1600mmとされて、大きなものが必要とされている。このため、伸長時には下部に固まって密着した状態となり、上部では伸長した状態となってしまう。このため、下部を上部よりも大径にした円錐台形のコイル状に形成し、上部における伸長の状態を極力抑制するようにしてある。なお、安全板駆動装置1の小型化を図る上で、該給電ケーブル5の配置スペースは大きくできないため、コイル状の外径を大きくすることに制限がある。
【0006】
また、ロボット用ケーブルとして、特許文献1には、ケーブルのシースを断面四角形として引取機との接触面を四角柱の2面として、ケーブルと引取機との摩擦を増大させたロボット用デザーケーブルシステムが開示されている。また、特許文献2には、移動体に給電と光信号を送る光複合電力ケーブルにおいて中央に高分子高強度繊維束を樹脂で被覆固めた線を撚合せその外側に給電ケーブルと光ファーバーケーブルを入れ、ゴム又はプラスチックシースを懸けた構造の移動体に連結される光複合電力ケーブルが開示されている。
【0007】
【特許文献1】特開平9−267288号
【特許文献2】特開平11−213779号
【発明の開示】
【発明が解決しようとする課題】
【0008】
ところで、前記実験用の原子炉2では、燃料に液体ウランが用いられているが、これはウランを硝酸に溶解させた溶解液とされている。このため原子炉2内は硝酸の雰囲気にあり、前記安全板3を原子炉2に出入するための開口から気化した硝酸が漏洩し、安全板駆動装置1を侵すおそれがあるから、安全板3の下部を臨む位置に配設されたパージ空気供給管9から送風するパージ用空気で掃気して、前記開口から漏洩した硝酸が前記電磁石4が設けられている側に流れないようにしてある。しかしながら、十分に硝酸の流れを遮断できず、給電ケーブル5が硝酸雰囲気に曝されてしまうおそれがあり、該給電ケーブル5の外側層5dが短期間で腐食してしまうおそれがある。
【0009】
給電ケーブル5の外側層5dが腐食すると、その伸縮性が損なわれてしまい、電磁石4を確実に昇降させることができなくなってしまうから、安全板3を駆動することが行えず、実験用の原子炉2の運転に支障が生じ、実験の継続性を損なうことになる。しかも、配設スペースによる制限のため給電ケーブル5のコイル状の外径を大きくできないから、腐食による外側層5dの剛性が低下すると、該給電ケーブル5の変形によってワイヤ6と接触し、伸縮動作時に外側層5dがワイヤ6を擦過することになり、外側層5dが剥離し、この外側層5dの剥離によって導体5aが切断してしまうおそれがある。
【0010】
他方、特許文献1または特許文献2に開示された給電ケーブルは、コイル状に形成されたものではなく、また、硝酸雰囲気等のように、強酸性の腐食性雰囲気で利用されるものでないため、被覆材等の素材の選択に比較的大きな自由度がある。
【0011】
そこで、この発明は、適宜な大きさの剛性を備え、大きな伸縮量であっても確実に伸縮動作を行うことができ、しかも、配置スペースが制限された箇所でも外径を大きくすることがない伸縮式給電ケーブルを提供することを目的としている。
【課題を解決するための手段】
【0012】
前記目的を達成するための技術的手段として、請求項1の発明に係る伸縮式給電ケーブルは、コイル状に形成されることにより伸縮自在で、芯線が保持され、該芯線で電源と移動体との間を電気的に接続させる伸縮式給電ケーブルにおいて、中空管を円筒形の外面に沿ってコイル状に形成して該コイル形の軸方向に伸縮自在とした保護管に、導体が被覆材で被覆された芯線を挿通させ、前記芯線が、前記保護管に対して摺動可能であることを特徴としている。
【0013】
前記移動体の移動に応じてコイル状に形成された保護管が伸縮するから、該保護管は移動体に追随し、保護管に挿通している芯線も保護管の伸縮に伴われて移動して、電源と移動体との間の電気的接続状態を維持することができる。しかも、芯線が保護管に対して摺動するから、該芯線が保護管に対してねじれたりせず、該芯線に負荷がかかることがない。
【0014】
前記保護管としては、コイル状に形成して伸縮できる素材であればよく、金属、合成樹脂等であって、適宜な剛性と可撓性とを備えたものであればよい。
【0015】
また、保護管の材質によっては、伸長させた状態が長時間維持されると、収縮させても、収縮時の原形状に復元できない場合が生じる。斯かる性質の保護管を伸長状態から収縮状態まで強制的に復帰させる際に、前記ガイド手段に案内されてコイル状に形成される。したがって、収縮状態で不用意に変形した状態となることが阻止される。特に、保護管を吊り下げて上下方向に伸縮せる場合には、伸長時に自重が加えられるため変形が生じやすい。したがって、保護管の吊り下げ部に該保護管を案内するガイド手段を配設し、該保護管を収縮させた際にこのガイド手段に案内されるようにする構造とすればよい。
【0016】
また、請求項2の発明に係る伸縮式給電ケーブルは、前記中空管と被覆材とのいずれにも、耐温度性および/または耐腐食性を備えた材質を用いていることを特徴としている。
【0017】
例えば、溶鉱炉や焼却炉などの近傍における環境雰囲気は高温下にある。一方、保冷庫や低温実験室では低温下の環境雰囲気にある。そのため、前記中空管と被覆材のいずれにも耐温度性を備えた材質を用いる。また、強酸や強アルカリ性ガスやハロゲンガスなどの腐食性ガスの環境雰囲気では、当該ガスに対する耐腐食材料を用いる。
【0018】
また、請求項3の発明に係る伸縮式給電ケーブルは、実験用の原子炉で用いるのに適したものであり、前記中空管と被覆材とに、硝酸に対して耐腐食性を備えた材料を用いて、実験用の原子炉の安全板駆動装置に用いられることを特徴とし、さらに、請求項4の発明に係る伸縮式給電ケーブルは、特に、前記中空管と被覆材とに、フッ素樹脂を用いたことを特徴としている。
【0019】
実験用の原子炉では液体ウランが使用されるため、環境雰囲気中には気化した硝酸が存している。このため、硝酸に対して耐腐食性を備えた材料を用いるもので、例えば、四フッ化エチレン樹脂(PTFE)等のフッ素樹脂があり、前記保護管と被覆材とにフッ素樹脂を用いることにより、硝酸雰囲気中における耐性を備えさせることができる。
【発明の効果】
【0020】
この発明に係る伸縮式給電ケーブルによれば、伸縮を繰り返しても、殆ど疲労することがなく、また、芯線が不用意に変形することがないから、寿命を長くすることができる。
【0021】
また、請求項3または請求項4発明に係る伸縮式給電ケーブルによれば、硝酸雰囲気中で、この伸縮式給電ケーブルを使用することができるから、実験用の原子炉の装置に使用する場合であっても腐食することがない。
【発明を実施するための最良の形態】
【0022】
図1に、この発明に係る伸縮式給電ケーブルの正面図を示している。また、図2は断面図である。この伸縮式給電ケーブル10は、中空の保護管11に芯線12が収容された構成とされている。
【0023】
保護管11は中空管により形成されており、この中空管を円筒形のコイル状に形成したものとされている。この保護管11に前記芯線12が挿通されている。芯線12は、図2に示すように、導体12aが被覆材12bによって被覆されて構成されている。すなわち、芯線12が、コイル状に形成された保護管11に摺動可能に挿通されているものである。なお、電磁石4への給電のために、2本の芯線12が挿通されている。
【0024】
また、図3は、この伸縮式給電ケーブル10を吊り下げて使用する場合であって、伸長した状態を示している正面図である。この伸縮式給電ケーブル10を吊り下げる際には、上端部が所望の装置等の不動部分に固定される。そして、この固定部分に、同図に示すように、ガイド手段としてのケーブルガイド14が取り付けられる。このケーブルガイド14は、保護管11のコイル状に形成された円筒の内部に遊挿される外径とすると共に、収縮した際の保護管11の上部に適宜な長さまで遊挿されるようにしてある。また、この伸縮式給電ケーブル10によって給電を受ける移動体を吊り下げるワイヤ6は、前記ケーブルガイド14を挿通して設けられている。なお、このワイヤ6は、コイル状の円筒の軸と一致する位置に配されることが望ましい。
【0025】
前記保護管11には、コイル状に形成した状態で伸縮可能となるように、適宜な剛性と可撓性とを備えた材料が用いられている。このような性質を備えた材料であれば、金属であっても、合成樹脂であっても構わない。本願発明者は、実験用の原子炉における前記安全板駆動装置1に用いるものとして開発しており、前述したように、該安全板駆動装置1の伸縮式給電ケーブルは硝酸雰囲気に曝されているため、保護管11と被覆材12bにはフッ素樹脂が用いられている。
【0026】
この伸縮式給電ケーブル10を実験用の原子炉2の前記安全板駆動装置1に使用する場合には、この伸縮式給電ケーブル10を介して電源と移動体である電磁石4とを接続する。すなわち、従来の給電ケーブル5に替えて、この伸縮式給電ケーブル10を用いる。また、前記ケーブルガイド14を、この伸縮式給電ケーブル10の保護管11を固定する部分に、該伸縮式給電ケーブル10のコイル状の円筒の内側に位置するように配設し、該ケーブルガイド14を挿通させて前記ワイヤ6を配し、その先端部に電磁石4を取り付ける。この電磁石4に伸縮式給電ケーブル10の芯線12を接続して通電されると、磁力により前記安全板3を吸着することができる。このため、該安全板3の昇降は、該安全板3を電磁石4に吸着させた状態で電磁石4を昇降させて行う。また、原子炉2を緊急停止させる場合等には、電磁石4への通電を遮断することにより、安全板3に対する磁力による拘束を解除して、安全板3をその自重により原子炉2内に落下させて行う。最下位まで落下した安全板3を上昇させるには、電磁石4を磁力により安全板3を吸着する位置まで降下させ、該電磁石4に通電して安全板3を吸着させて該電磁石4を上昇させる。このとき、伸縮式給電ケーブル10が伸縮して電磁石4への給電を維持する。
【0027】
すなわち、伸縮式給電ケーブル10は、電磁石4が降下したときには伸長し、上昇したときには収縮する。そして、収縮する際には保護管11のコイル状の円筒の上部に位置した部分が、前記ケーブルガイド14に案内されるから、伸縮式給電ケーブル10はその円筒形状を維持して収縮する。このため、負荷をかけ続けて伸長させた状態を維持した場合に変形する材料によって保護管11が形成されたものであっても、負荷を除去して収縮させた際には、該ケーブルガイド14によって原形状となるように修正されることになる。したがって、この伸縮式給電ケーブル10の配設スペースが限られていても、確実に該配設スペースに収納させることができる。また、原形状に復帰する際に、ケーブルガイド14によって、保護管11は所定の方向に案内されて収縮するから、該保護管11のコイル状の軸に沿って挿通させたワイヤ6に該保護管11のコイル状の内側面が接触することがなく、保護管11が不用意に摩耗や損傷することがない。
【0028】
この伸縮式給電ケーブル10を実験用の原子炉2の安全板駆動装置1に用いた場合について、耐久性の試験を行った。なお、試験は、原子炉2の設備とは分離し、収縮量を200mm〜1600mmの範囲で繰り返し荷重を付加することにより行った。この試験に用いた保護管11は、PFA(テトラフルオロエチレン・パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体)により内径4mm、外径6mmの管を、円筒形のコイル状に内径が50mmとなるよう、巻き数29.5±1回で巻いたものとした。この保護管11に、錫めっき無酸素軟銅線からなる導体12aに、ETFE(テトラフルオロエチレン・エチレン共重合体)からなる被覆材12bを被覆し、その外径が1.65mmとなるようにした芯線12を挿通させて、伸縮式給電ケーブル10とした。なお、保護管11には2本の芯線12が挿通される。また、電磁石4の重量は6kgであり、安全板3に相当する錘の重量は25kgである。
【0029】
また、伸縮動作を繰り返させ、収縮動作の100回毎に保護管11や芯線12、通電状態を確認しながら行った。その結果、500回まで収縮動作を行わせても、保護管11と芯線12、通電状態のいずれも異状がないことを確認した。また、伸縮式給電ケーブル10を伸長した状態に1週間維持したところ、保護管11の上部で部分的に下方向に曲がり変形が生じた。この状態で、伸縮式給電ケーブル10を収縮させた場合に、保護管11が前記ケーブルガイド14に案内されて収縮することにより形状を円筒形に復元できることを確認した。その後、この収縮した状態に1週間維持したところ、原形状の復帰したことを確認した。さらに、その後、伸縮動作を100回繰り返したところ、保護管11と芯線12、通電状態のいずれにも異状が生じなかった。
【0030】
この実施形態では、実験用の原子炉の安全板駆動装置に用いられる伸縮式給電ケーブルとして説明したため、保護管の材質を硝酸雰囲気に耐性のあるフッ素樹脂としたものについて説明したが、これら保護管や被覆材がさらされる環境雰囲気(高温雰囲気、低温雰囲気、耐腐食ガス雰囲気等)に対する耐性を備えた材料を用いればよく、例えば保護管には金属や塩化ビニール等の合成樹脂であっても構わない。また、実施形態では、保護管が200mm〜1600mmの範囲で、自然長の約8倍の範囲まで伸縮することが要求される場合について説明したが、要求される範囲に応じて伸縮する材料を用いることができる。
【産業上の利用可能性】
【0031】
伸縮可能な保護管に対して芯線を遊挿させることにより構成するため、保護管の伸縮動作時に芯線が保護管に対して摺動するから、該芯線は保護管の変位とは無関係に動作する。このため、芯線が変形したり、保護管を擦過することがなく、該芯線の疲労がない。したがって、伸縮動作の繰り返し回数が多い産業用ロボット等の移動体との電気的接続を行うのに適している。また、保護管や芯線の被覆材に硝酸雰囲気に耐性を有する材料を用いることにより、実験用の原子炉設備に利用でき、原子力研究に寄与する。
【図面の簡単な説明】
【0032】
【図1】この発明に係る伸縮式給電ケーブルの概略構造を示す正面図である。
【図2】図1に示す伸縮式給電ケーブルの断面図である。
【図3】図1に示す伸縮式給電ケーブルを吊り下げて使用する状況において、伸長した状態を示している。
【図4】この発明に係る伸縮式給電ケーブルを実装するのに適した装置である実験用の原子炉のための安全板駆動装置の概略構造を示す正面図であり、従来の伸縮式給電ケーブルを実装したものを示している。
【図5】従来の伸縮式給電ケーブルの断面図であり、図2に相当する図である。
【符号の説明】
【0033】
1 安全板駆動装置
2 原子炉
3 安全板
4 電磁石
5 従来の給電ケーブル
6 ワイヤ
7 ワイヤドラム
8 ガイドホイール
9 パージ空気供給管
10 伸縮式給電ケーブル
11 保護管
12 芯線
12a 導体
12b 被覆材
14 ケーブルガイド(ガイド手段)

【特許請求の範囲】
【請求項1】
コイル状に形成されることにより伸縮自在で、芯線が保持され、該芯線で電源と移動体との間を電気的に接続させる伸縮式給電ケーブルにおいて、
中空管を円筒形の外面に沿ってコイル状に形成して該コイル形の軸方向に伸縮自在とした保護管に、導体が被覆材で被覆された芯線を挿通させ、
前記芯線が、前記保護管に対して摺動可能であることを特徴とする伸縮式給電ケーブル。
【請求項2】
前記中空管と被覆材とのいずれにも、耐温度性および/または耐腐食性を備えた材質を用いていることを特徴とする請求項1に記載の伸縮式給電ケーブル。
【請求項3】
前記中空管と被覆材とに、硝酸に対して耐腐食性を備えた材料を用いて、実験用の原子炉の安全板駆動装置に用いられることを特徴とする請求項2に記載の伸縮式給電ケーブル。
【請求項4】
前記中空管と被覆材とに、フッ素樹脂を用いたことを特徴とする請求項3に記載の伸縮式給電ケーブル。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate


【公開番号】特開2007−26714(P2007−26714A)
【公開日】平成19年2月1日(2007.2.1)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2005−203197(P2005−203197)
【出願日】平成17年7月12日(2005.7.12)
【出願人】(000005902)三井造船株式会社 (1,723)
【Fターム(参考)】