説明

位置検出装置、駆動機構、および内視鏡装置

【課題】位置検出の精度の高い位置検出装置、駆動機構、及び内視鏡装置を提供すること。
【解決手段】駆動部材15に対して直線移動する被駆動部材17の位置を検出する位置検出装置30であって、駆動部材15に対して位置決めして設けられた固定子31と、被駆動部材17に設けられた移動子34と、被駆動部材17と移動子34とを連結し、被駆動部材17の直線移動方向における被駆動部材17に対する移動子34の進退移動を規制する弾性体20と、を備え、弾性体20は、移動子34が固定されているとともに移動子34を固定子31へ向けて付勢する軸部23を有し、軸部23は、移動子34を固定子31に接触させ、且つ、駆動部材15に対して被駆動部材17が直線移動されたときに、固定子31に対する移動子34の位置を、固定子31の外面形状に沿って追従させる。

【発明の詳細な説明】
【技術分野】
【0001】
本発明は、位置検出装置、駆動機構、および内視鏡装置に関する。
【背景技術】
【0002】
従来、カメラや内視鏡装置等の光学機器において、対象物の像を好適に結像させるために光軸に沿ってレンズ等を移動させる駆動機構が知られている。このような駆動機構の例として、特許文献1には圧電素子の伸縮動作によって駆動部材を一方向へ振動させ、被駆動部材を駆動部材に沿って進退駆動させる駆動機構が記載されている。
【0003】
特許文献1に記載の駆動機構は、駆動部材に対して位置決めされた固定子と、被駆動部材に対して位置決めされた移動子とを有する位置検出部を有している。特許文献1に記載の駆動機構では、固定子に対する移動子の位置を位置検出部によって検出することで、駆動部材に沿った被駆動部材の移動量および被駆動部材の位置を検出することができる。
【0004】
また、特許文献1には、位置検出部の構成について、移動子が固定子に対して非接触状態で移動すること、および、移動子が配置された台座から固定子側へと移動子を付勢する弾性部材が設けられていることが開示されている。
【先行技術文献】
【特許文献】
【0005】
【特許文献1】特開2010−240035号公報
【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0006】
しかしながら、特許文献1に記載の駆動機構では、固定子と移動子との間に一定の隙間が空けられている構成の場合には、駆動機構を構成する部品の加工誤差や、各部品の組み立て誤差などにより、固定子と移動子との隙間にばらつきが生じることがある。
一方で、特許文献1に開示されたゴムやスポンジなどによって移動子を固定子に接触させる構成の場合には、移動子が固定子に対して移動したときに、移動子と固定子との間の摩擦力によってゴムやスポンジなどが変形することにより、被駆動部材に対する移動子の位置がずれることがある。
特許文献1に記載の駆動機構では、上記いずれの場合にも、駆動部材に対する被駆動部材の位置検出をする精度が低下するおそれがある。
【0007】
本発明は、上述した事情に鑑みてなされたものであって、その目的は、位置検出の精度が高い位置検出装置、駆動機構、及び内視鏡装置を提供することである。
【課題を解決するための手段】
【0008】
本発明の第1の態様は、駆動部材に対して直線移動する被駆動部材の位置を検出する位置検出装置であって、前記駆動部材に対して位置決めして設けられた固定子と、前記被駆動部材に設けられた移動子と、前記被駆動部材と前記移動子とを連結し、前記被駆動部材の直線移動方向における前記被駆動部材に対する前記移動子の進退移動を規制する規制手段とを備え、前記規制手段は、前記移動子が固定されているとともに前記移動子を前記固定子へ向けて付勢する付勢手段を有し、前記付勢手段は、前記移動子を前記固定子に接触させ、且つ、前記駆動部材に対して前記被駆動部材が直線移動されたときに、前記固定子に対する前記移動子の位置を、前記固定子の外面形状に沿って追従させることを特徴とする位置検出装置である。
【0009】
また、前記付勢手段は、前記被駆動部材に固定され前記被駆動部材の直線移動方向へ長い弾性部材からなる軸部と、前記軸部の端に設けられ前記移動子が固定された固定部と、を有し、前記軸部の弾性によって前記移動子を前記固定子に当接させることが好ましい。
【0010】
また、前記付勢手段は、所定の回動中心を回動の中心として前記固定子に対して前記移動子を回動させて前記移動子の一部を前記固定子に当接させる回動手段を有していることが好ましい。
【0011】
また、前記移動子は、前記固定子に向けられ所定の電気信号を発する電極を有する平面状の送信電極面を備え、前記固定子は、前記移動子へ向けられ前記電極面から発せられた前記電気信号を受信する電極を有する平面状の受信電極面を備えていることが好ましい。
【0012】
本発明の第2の態様は、前記位置検出装置と、前記駆動部材と、前記被駆動部材と、前記駆動部材に接続され伸縮動作可能なアクチュエーターとを備えることを特徴とする駆動機構である。
【0013】
また、前記アクチュエーターは、一方向にのみ伸縮動作するものであることが好ましい。
また、前記アクチュエーターは、圧電アクチュエーターであってもよい。
【0014】
本発明の第3の態様は、前記位置検出装置または前記駆動機構を備えることを特徴とする内視鏡装置である。
【発明の効果】
【0015】
本発明の位置検出装置、駆動機構及び内視鏡装置によれば、位置検出の精度を高めることができる。
【図面の簡単な説明】
【0016】
【図1】内視鏡装置の全体図である。
【図2】同内視鏡装置における挿入部の遠位端部分の部分断面図である。
【図3】同内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図4】同内視鏡装置の一部の構成を示す断面図である。
【図5】同内視鏡装置における駆動機構および位置検出装置の作用を説明するために従来の位置検出機構の構成を示す模式図である。
【図6】同内視鏡装置における駆動機構および位置検出装置の作用を説明するための模式図である。
【図7】同実施形態の変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図8】同実施形態の変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図9】同実施形態の変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図10】同実施形態の変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
【図11】同実施形態の変形例を組み合わせた一例における作用を示す模式図である。
【発明を実施するための形態】
【0017】
本発明の一実施形態の位置検出装置、駆動機構、及び内視鏡装置について説明する。
まず、本実施形態の内視鏡装置の構成について説明する。図1は、内視鏡装置の全体図である。
図1に示す内視鏡装置1は、物体の内部構造など、観察者が直接目視することができない観察対象物を観察するための装置である。図1に示すように、内視鏡装置1は、遠位端2aと近位端2bとを有する長尺の挿入部2と、挿入部2の近位端に設けられた操作部40と、操作部40に接続された本体50とを備える。
【0018】
挿入部2は、可撓性を有する長尺の筒状シース3と、シース3の遠位端に設けられた湾曲部4と、湾曲部4の遠位端に配置された画像取得部5とを備えている。
【0019】
シース3の内部には、操作部40および本体50から画像取得部5および湾曲部4まで延びる配線やワイヤなどが挿通されている。
【0020】
湾曲部4は、互いに回動可能に連結された複数の湾曲駒(あるいは節輪とも呼ばれる。)を有し、最も遠位端側の湾曲駒がワイヤを用いて牽引されることによって湾曲する。
【0021】
画像取得部5は、挿入部2の遠位端2aから前方や側方へ撮像視野が向けられ、観察対象物の画像を取得する。以下では、挿入部2の遠位端2aの前方に撮像視野が向けられている場合を例に説明する。
【0022】
図2は、挿入部2の遠位端部分の部分断面図である。
図1および図2に示すように、画像取得部5は、湾曲部4の遠位端に固定された筒状のケース6と、ケース6の遠位端に被せられたキャップ7との内部に配置されている。ケース6及びキャップ7の内部には、所定の光軸L1に沿って、カバーガラス8と、移動光学系9と、結像光学系10と、撮像素子13とが遠位側から近位側へ向かってこの順に配置されている。ケース6の遠位端には、光軸L1と同軸状の貫通孔が形成されており、この貫通孔を通じて外光が移動光学系9へ入射する。さらに、ケース6およびキャップ7の内部には、移動光学系9を結像光学系10に対して光軸L1に沿って移動させる駆動機構14が設けられている。
【0023】
図1に示すカバーガラス8は、キャップ7の遠位端に形成された孔にはめ込まれた円板状の光透過性部材である。なお、カバーガラス8の材質はガラスには限られず、光透過性を有する樹脂を材料として採用することもできる。
【0024】
図2に示す移動光学系9は、カバーガラス8を通じて外部から入射した光を結像光学系10へ導く際に焦点距離を調整し、観察対象物にピントを合わせるためのものである。
【0025】
結像光学系10は、ケース6と一体成形された枠11内に、互いに同軸状に配されたレンズ群を有する。結像光学系10は、移動光学系9を透過した光が入射し、撮像素子13のセンサー面に観察対象物の像を結像させる。
【0026】
枠11は、外面の一部が平坦に形成されており、平坦に形成された部分が、後述する固定子31を固定する固定面12となっている。
【0027】
撮像素子13は、結像光学系10に向けて配置されたセンサー面を有する素子である。撮像素子13としては、たとえばCCD(Charge Coupled Device)イメージセンサーやCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)イメージセンサーなどを適宜選択して採用することができる。撮像素子13は、本体50と電気的に接続されており、撮像素子13によって撮像された画像がディスプレイ52(図1参照)に表示される。
【0028】
駆動機構14は、円柱状の駆動部材15と、駆動部材15に接続された圧電アクチュエーター16と、駆動部材15に摩擦係合された被駆動部材17と、位置検出装置30とを備えている。
【0029】
駆動部材15は、ケース6に形成された孔6a、6bに挿通され、中心軸線O1方向に進退動作可能となるようにケース6に支持されている。孔6aと孔6bとの中心を結ぶ線は光軸L1と平行となっており、孔6a、孔6bによって支持された駆動部材15の中心軸線O1は光軸L1と平行とされている。駆動部材15の先端15aは、挿入部2の遠位側へ向けられており、駆動部材15の基端15bは挿入部2の近位側へ向けられている。
【0030】
圧電アクチュエーター16は、駆動部材15の基端15bに固定された第一端16aと、ケース6に固定された第二端16bとを有している。圧電アクチュエーター16は、電圧が印加されることにより一方向(駆動部材15の中心軸線O1方向)に伸縮動作する。また、圧電アクチュエーター16は、本体50に設けられた駆動制御部53に電気的に接続されている。圧電アクチュエーター16は、複数の圧電素子が重ねられて形成されており、各圧電素子にかけられる電圧の大きさに応じて中心軸線O1方向の長さが変化する。
【0031】
圧電アクチュエーター16は、駆動制御部53によって所定の電圧が印加されることにより、駆動部材15の基端15bを遠位側へ押したり、駆動部材15の基端15bを近位側に引いたりすることができる。本実施形態では、駆動部材15を動作させるアクチュエーターとして圧電アクチュエーター16が採用されているので、駆動機構14を径方向に小型化することができ、且つ、駆動部材15を精度よく進退動作させることができる。
【0032】
被駆動部材17は、駆動部材15に摩擦係合する摩擦係合部18と、移動光学系9が取り付けられた光学系支持部19とを有する。さらに、被駆動部材17には、駆動部材15に摩擦係合される弾性体20が固定されている。
【0033】
図3は、結像光学系10、撮像素子13、被駆動部材17の一部、弾性体20、及び位置検出装置30の一部を示す斜視図である。
図2および図3に示すように、摩擦係合部18は、交線が光軸L1方向に向くように交差する2平面が形成されている。当該2平面は、それぞれ駆動部材15の外面に接している。
【0034】
光学系支持部19は、摩擦係合部18の上記2平面が駆動部材15に接している状態で移動光学系9の光軸を結像光学系10の光軸と同軸上(上記光軸L1上)に配置するために設けられている。光学系支持部19には、駆動部材15の中心軸線O1回りの所定の位置に被駆動部材17を位置決めするためにケース6に当接する突起19aが形成されている。
【0035】
弾性体20は、駆動部材15を間に挟んで摩擦係合部18と反対側へ延びる連結部21と、摩擦係合部18の近傍に弾性体20を取り付けるための取付部22と、取付部22から挿入部2の近位端側へ延びる軸部23と、軸部23の近位端に形成された固定部24とを有する弾性部材である。本実施形態では、連結部21、取付部22、軸部23および固定部24は金属製の板材が曲げられることにより三次元状に一体成形されている。弾性体20のうち、軸部23および固定部24は後に詳述する位置検出装置30の構成要素の一部である。なお、弾性体20において、連結部21における弾性の大きさと軸部23における弾性の大きさとは同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
【0036】
連結部21は、駆動部材15の外面(図2参照)を押圧し、駆動部材15と摩擦係合部18との摩擦力を高める。すなわち、連結部21の弾性によって、被駆動部材17と駆動部材15とを摩擦係合させる。
【0037】
図4は、中心軸線O1と直交する断面における軸部23の断面図であり、軸部23を遠位側から近位側へ向かって見た図である。
図2、図3、および図4に示すように、軸部23は、駆動部材15の中心軸線O1と略平行に延びており、中心軸線O1方向への引っ張りおよび圧縮に対しては変形しにくく、中心軸線O1方向に対して交差する方向へは撓みやすい。図4に示すように、軸部23は、中心軸線O1と直交する断面が長方形状となっている。軸部23は、短辺が延びる方向(図4に符号Z1、Z2で示す方向)へは曲がりやすいが、長辺が延びる方向(図4に符号X1、X2で示す方向)へは曲がりにくくなっている。軸部23は、結像光学系10の枠11に固定された固定子31へ向かって延びており、固定部24を枠11側へ付勢する付勢手段として機能している。
また、軸部23は、軸部23を長手軸回りに捻るような外力が軸部23にかかったときには長手軸回りにねじれ、当該外力が解除されたときには元の形状に復元する。
【0038】
固定部24は、板状部材であり、連結部21および軸部23と一体成形されている。また、移動子34は、上述した固定部24の面形状に倣った形状(本実施形態では平面)となっている。
【0039】
位置検出装置30は、結像光学系10に対する移動光学系9の移動量や移動光学系9の位置を検出する目的で設けられている。
図2および図3に示すように、位置検出装置30は、枠11に固定された固定子31と、上記軸部23と、上記固定部24と、固定部24に固定された移動子34と、移動子34および固定子31と電気的に接続された計測部37と、を備える。
【0040】
固定子31と移動子34とは、いずれもフレキシブル基板上に電極及び配線がパターン形成されることによって構成されている。固定子31および移動子34を構成するフレキシブル基板は、湾曲部4の遠位端よりも遠位側の範囲内(本実施形態ではケース6内)に配置されている。固定子31および移動子34は、湾曲部4の遠位端近傍において、可撓性を有するリード線にそれぞれ接続されている。リード線は、湾曲部4及びシース3内に挿通され、本体50内の計測部37に接続されている。
【0041】
図3に示すように、固定子31には、移動子34に向けられた平面状の受信電極面32が形成されている。受信電極面32には、駆動部材15の中心軸線O1と直交する方向に延び互いに平行に配置された電極が形成されている。受信電極面32に形成された各電極は、後述する計測部37に配線33及び上述のリード線を介して電気的に接続されている。
【0042】
図3および図4に示すように、移動子34には、固定子31の受信電極面32に向けられた送信電極面35が形成されている。送信電極面35には、駆動部材15の中心軸線O1と直交する方向に延び互いに平行に配置された複数の電極が形成されている。送信電極面35に形成された各電極は、フレキシブル基板上にパターン形成された配線36および上述のリード線によって計測部37(図1および図3参照)に接続されている。移動子34の配線36は、固定部24から軸部23に沿って中心軸線O1方向の遠位側へと一旦引き出され、近位側へと180°折り返されている。
【0043】
送信電極面35は、移動子34が軸部23によって固定子31へ向けて付勢されていることにより、少なくとも一部が受信電極面32に接している。なお、送信電極面35の一部が受信電極面32に接している状態であれば、送信電極面35と受信電極面32との間に僅かな隙間(ギャップ)が生じていてもよい。
【0044】
図2に示すように、位置検出装置30において、枠11と駆動部材15とは圧電アクチュエーター16の基端16bを介して固定されているので、枠11に固定された固定子31は、駆動部材15に対して位置決めされている。
【0045】
また、位置検出装置30において、移動子34は、弾性体20によって被駆動部材17と連結されており、被駆動部材17に対して位置決めされている。さらに、軸部23が中心軸線O1方向への引っ張りおよび圧縮に対して変形し難いので、移動子34は、被駆動部材17に対する中心軸線O1方向への進退移動が軸部23によって規制されている。
すなわち、本実施形態では、軸部23は、被駆動部材17と移動子34とを連結し、被駆動部材17の直線移動方向における被駆動部材17に対する移動子34の進退移動を規制する規制手段として機能している。
【0046】
図1に示すように、計測部37は、本体50の内部に設けられている。計測部37は、送信電極面35の電極へ所定の電気信号を出力し、受信電極面32の電極を用いて上記所定の電気信号に基づいた静電作用による電界の変化を検出して、固定子31に対する移動子34の移動量を計測する。駆動部材15に摩擦係合された被駆動部材17が最も近位側に位置しているときにおける固定子31に対する移動子34の位置は、位置検出装置30における位置検出の初期位置(移動量がゼロである位置)となっている。これにより、位置検出装置30は、上記初期位置を基準とした被駆動部材17の移動量に基づいて被駆動部材17の位置を検出することができる。
【0047】
操作部40は、湾曲部4を湾曲動作させるためのジョイスティック41と、操作者に把持される把持部42とを有する。
ジョイスティック41は、湾曲部4を湾曲動作させる方向および湾曲量を使用者が入力するためのものであり、所定の中立位置に対して所望の方向へ傾けることができる棒状部材である。ジョイスティック41が中立位置に対して傾けられたときには、ジョイスティック41を傾ける向き及び傾ける角度の大きさは、それぞれ湾曲部4を湾曲動作させる方向および湾曲量として電気信号に変換される。ジョイスティック41において変換された電気信号は、本体50の牽引機構51に入力される。
【0048】
把持部42は、操作者が操作部40を手に持った状態でジョイスティック41に指が届くような形状に形成されている。
【0049】
本体50は、ワイヤを介して湾曲部4と連結された牽引機構51と、信号線(不図示)を介して画像取得部5と接続されたディスプレイ52と、駆動機構14を制御する駆動制御部53とを備える。
【0050】
牽引機構51は、ジョイスティック41から入力された電気信号に基づいて図示しないサーボモータを駆動させ、湾曲部4に接続されたワイヤを牽引する。
【0051】
ディスプレイ52としては、液晶表示パネルや有機EL表示パネルなどの公知の表示パネルを適宜選択して採用することができる。ディスプレイ52には、画像取得部5によって撮像された画像や、内視鏡装置1の動作状況を示す情報等が表示される。
【0052】
駆動制御部53は、固定子31及び移動子34と電気的に接続された上述の計測部37と、計測部37による計測結果に基づいて圧電アクチュエーター16を動作させる駆動信号を発する出力部54とを備える。出力部54は、圧電アクチュエーター16(図2参照)と、図示しないリード線によって接続されている。
【0053】
また、本体50には、内視鏡装置1の動力源となる電力を供給するバッテリーが設けられていてもよい。
【0054】
次に、本実施形態の位置検出装置30および駆動機構14の作用について説明する。図5は、位置検出装置30および駆動機構14の作用を説明するために従来の位置検出装置の構成を示す模式図である。図6は、位置検出装置30および駆動機構14の作用を説明するための模式図である。
【0055】
駆動機構14が動作しているときには、圧電アクチュエーター16によって駆動部材15が中心軸線O1方向へ進退動作される(図2参照)。圧電アクチュエーター16による駆動部材15の進退動作は、駆動部材15と被駆動部材17との間の静止摩擦力を超える一方への動作(以下、「第一動作」と称する。)と、駆動部材15と被駆動部材17との間の動摩擦力を下回る他方への動作(以下、「第二動作」と称する。)との組み合わせを一周期とする進退動作である。第一動作では、被駆動部材17に対して駆動部材15が一方へ移動し、第二動作では、被駆動部材17と駆動部材15とが一体に動作する。第一動作と第二動作とが繰り返されることにより、駆動部材15に摩擦係合された被駆動部材17は、駆動部材15に対して直線移動する。
【0056】
図2に示すように、駆動機構14において、駆動部材15は結像光学系10に対して位置決めされており、被駆動部材17は移動光学系9に対して位置決めされている。このため、被駆動部材17が駆動部材15に対して直線移動すると、結像光学系10と移動光学系9とは中心軸線O1方向(光軸L1方向)に近接あるいは離間する。
このとき、弾性体20を介して被駆動部材17に固定された移動子34も、枠11に固定された固定子31に対して中心軸線O1方向へ移動する。
【0057】
図5は、受信電極面32と送信電極面35とが加工誤差あるいは組み立て誤差により互いに平行でない場合であって軸部23による付勢力が作用しない場合の例(比較例)を模式的に示している。この場合、固定子31に対して移動子34を図5に符号Y1で示す方向へ移動させると、固定子31の受信電極面32から移動子34の送信電極面35が離間し、受信電極面32と送信電極面35との間のギャップが大きくなる。受信電極面32と送信電極面35との間のギャップが大きくなると、位置検出装置30における検出感度(S/N比)が小さくなる。
【0058】
一方、図6は、受信電極面32と送信電極面35とが誤差により互いに平行でない場合であって軸部23による付勢力が作用する場合の例(実施例)を模式的に示している。この場合、図3に示す弾性体20の軸部23によって、固定子31へ向けて移動子34が付勢されている。その結果として、図6に示すように、固定子31に移動子34の一部が常に当接している。このため、受信電極面32と送信電極面35との間のギャップは、ゼロ若しくは略一定の僅かな距離となっている。駆動部材15に対して被駆動部材17が移動すると、移動子34は、受信電極面32の外面形状に追従して、受信電極面32に沿って移動する。
【0059】
図5および図6では、受信電極面32が平坦である場合について例示したが、受信電極面32の一部が湾曲している場合であっても、移動子34は、受信電極面32の外面形状に追従して、受信電極面32に沿って移動する。
【0060】
本実施形態では、固定子31と移動子34とを非接触状態とする場合と比較して、固定子31と移動子34との間の隙間が小さい。その結果、移動子34側に出力された電気信号を固定子31側において検出しやすくなり、測定部における位置検出結果のS/N比を高めることができる。
【0061】
また、固定子31と移動子34とを非接触状態で配置しようとすると、受信電極面32と送信電極面35との間のギャップ調整を厳密に行なう必要があり、各部品の加工および組み立てに高い精度が要求される。これに対して、本実施形態では固定子31と移動子34とを付勢力により接触させるので、上記加工および組み立ての精度が低くても十分なS/N比を得ることができる。
【0062】
また、固定子31に移動子34が接しているので、たとえば内視鏡装置1の外部から画像取得部5へ振動が伝わった場合にも、固定子31と移動子34との距離は変動しにくい。固定子31と移動子34との距離が変動しにくくなっていることにより、位置検出をする際の感度の変動が少ない。
【0063】
また、軸部23が弾性変形する範囲内で、固定子31に対して移動子34が移動するので、画像取得部5を構成する各部品の加工誤差や、画像取得部5を組立てるときの組み立て誤差などがあっても、固定子31に対して移動子34が軸部23の付勢力により当接している状態が維持される。
【0064】
さらに、軸部23の剛性を適宜設定することにより、固定子31に移動子34が当接したときに、軸部23の弾性によって軸部23は軸部23の長手軸回りにねじれるようにすることもできる。この場合、固定部24に固定された移動子34が受信電極面32に沿う向きに配置される。このため、固定子31の受信電極面32に対する移動子34の送信電極面35の向きをより平行に近い位置関係とすることができる。
【0065】
このように、軸部23の長手軸方向(中心軸線O1と略平行な方向)へは、被駆動部材17に対する移動子34の相対移動が規制され、且つ、受信電極面32及び送信電極面35に垂直な方向並びに中心軸線O1回りの回動方向へは、移動子34が容易に移動する。
【0066】
その結果、本実施形態の駆動機構14によれば、駆動部材15に対する被駆動部材17の位置を検出する精度が高く、駆動部材15に対して精度よく被駆動部材17を移動させることができる。
【0067】
次に、位置検出装置30及び駆動機構14を備えた本実施形態の内視鏡装置1の使用時の動作について説明する。
内視鏡装置1の動作時には、内視鏡装置1の使用者は、図1に示す挿入部2の遠位端を観察対象物まで案内し、画像取得部5の撮像視野内に観察対象物をとらえる。
【0068】
画像取得部5では、観察対象物にピントを合わせる目的で、図2に示す結像光学系10と移動光学系9との距離を変動させる場合がある。この場合、駆動機構14は、駆動部材15を圧電アクチュエーター16によって進退動作させ、駆動部材15に対して被駆動部材17を中心軸線O1方向に相対移動させる。本実施形態では、駆動部材15がケース6に固定されているので、被駆動部材17がケース6内で中心軸線O1方向に進退する。なお、駆動部材15に対して被駆動部材17と移動させる方向は、公知のオートフォーカス機構によって、あるいは操作者の判断による手作業によって決定される。
【0069】
駆動機構14は、駆動部材15と被駆動部材17とが摩擦係合されている。このため、駆動部材15と被駆動部材17との間の摩擦力が変動する様々な外的要因によって、圧電アクチュエーター16に印加する電圧が同じでも駆動部材15と被駆動部材17との相対移動量が変わる場合がある。
位置検出装置30は、ケース6内における被駆動部材17の実際の位置を検出し、検出された被駆動部材17の位置に基づいて被駆動部材17をさらに移動させるように動作する。
【0070】
位置検出装置30では、移動子34から発せられた電気信号に基づいた静電作用による電界の変化を固定子31において検出することにより、初期位置からの変位量を計測部37が計測している。固定子31に対して移動子34が移動すると、移動子34の位置は、固定子31の外面形状に沿って固定子31に追従して適時変化する。これにより、移動子34の一部が固定子31に接触している状態が維持され、固定子31と移動子34との間のギャップの大きさは好適に維持される。
【0071】
固定子31、駆動部材15、及び結像光学系10の相対位置は固定関係にあり、移動子34、被駆動部材17及び移動光学系9の相対位置は、駆動部材15の中心軸線O1方向においては固定関係にある。さらに、駆動部材15の中心軸線O1は、結像光学系10及び移動光学系9の光軸L1と平行に配置されている。
このため、計測部37において、結像光学系10に対する移動光学系9の光軸L1方向の位置を精度よく検出することができる。
【0072】
駆動制御部53では、計測部37において検出された位置が制御目標となる位置に対してずれていた場合には、ずれを補正するように圧電アクチュエーター16に対して駆動信号を出力する。これにより、結像光学系10に対して移動光学系9が所望の位置に移動する。
【0073】
以上説明したように、本実施形態の位置検出装置30、駆動機構14、および内視鏡装置1によれば、軸部23の付勢力によって固定子31に対して移動子34を接触させるので、固定子31と移動子34との間のギャップを好適に維持することができ、位置検出の精度を高めることができる。
【0074】
また、軸部23が中心軸線O1方向に長い弾性部材であるので中心軸線O1に交差する方向へは曲がりやすく、且つ中心軸線O1方向へは変形しにくい。このため、駆動部材15に対する被駆動部材17の直線移動方向において、固定子31に対する移動子34の移動量の誤差が少ない。
【0075】
また、中心軸線O1と直交する方向における軸部23の断面が長方形状であるので、中心軸線O1と直交する方向のうちある方向には曲がりやすく、当該曲がりやすい方向と直交する方向には曲がりにくい。このため、軸部23が撓む方向を単純な構造で一方向に制御することができる。
【0076】
また、軸部23と連結部21とが一体成形されて弾性体20となっているので、部品点数を削減でき、駆動機構14の組み立てが容易となるとともに、駆動機構14を小型化することができる。
【0077】
また、軸部23が金属によって形成されているので、軸部23が樹脂で形成されている場合と比較して線膨張係数が小さい。このため、駆動機構14の周囲の温度変化による軸部23の熱膨張及び熱収縮を原因とする移動子34と結像光学系10との位置ずれを小さく抑えることができる。
なお、被駆動部材17をすべて金属によって形成してもよい。
【0078】
(変形例1)
次に、上述の実施形態の変形例について説明する。図7は、本変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
図7に示すように、本変形例では、弾性体20に代えて、軸部23及び固定部24を有していない弾性体20Aが設けられている。さらに、被駆動部材17には、板状に形成され中心軸線O1方向で近位端側へ延びる金属製の台座25が固定されている。
台座25の近位端には台座25から枠11へ向かう方向およびその反対方向(図7に符号Z1およびZ2で示す)へと進退可能な固定部24Aと、固定部24Aを枠11方向へ付勢するスプリング26とが設けられている。
固定部24Aには、上述の実施形態と同様に移動子34が固定されている。また、固定部24Aには、台座25側に向かって突出したピン27が形成されており、台座25には、ピン27が進退自在に挿通された孔28が形成されている。
本変形例では、スプリング26の付勢力によって、固定子31に移動子34が当接した状態で、固定子31の外面に沿って移動子34が追従して移動する。
【0079】
(変形例2)
次に、上述の実施形態の他の変形例について説明する。図8は、本変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
図8に示すように、本変形例では、弾性体20に代えて、上述の変形例1で説明した弾性体20Aが設けられている。さらに、被駆動部材17には、回動中心となるピン29によって回動可能な棒状の軸部23Aと、軸部23Aの近位端に形成された固定部24とが設けられている。
【0080】
軸部23Aは、被駆動部材17に対してピン29によって連結されているとともに、スプリング26Aによっても連結されている。スプリング26Aの付勢力により、軸部23Aは、固定部24を枠11(図2参照)へ向けて付勢するようになっている。軸部23Aは、外力による曲がりや捻れが生じにくい剛体からなる。
このような構成であっても、スプリング26Aの付勢力によって、上述の実施形態と同様に、固定部24に固定された移動子34を固定子31に接触させることができる。さらに、スプリング26Aの作用によって、移動子34を、固定子31の外面に沿って追従させることができる。
【0081】
(変形例3)
次に、上述の実施形態のさらに他の変形例について説明する。図9は、本変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
図9に示すように、本変形例では、弾性体20に代えて、上述の変形例1で説明した弾性体20Aが設けられている。さらに、被駆動部材17には、中心軸線O1方向(図2参照)の近位側へ延びる棒状の軸部23Bと、軸部23Bの長手方向に回動軸24bを有する固定部24Bとが設けられている。軸部23Bと固定部24Bとの間には、回動軸24b回りの一方へと固定部24Bを付勢するスプリング26Bが介在されている。
【0082】
本実施形態では、固定部24Bは、軸部23Bの長手軸と略平行な回動軸24b回りに、軸部23Bに対して回動する。固定部24Bとスプリング26Bとによって、移動子34を回動させて移動子34の一部を固定子31(図2参照)に当接させる回動手段が構成されている。
本変形例でも、固定部24Bに固定された移動子34が固定子31に当接した状態で中心軸線O1方向へ移動することにより、固定子31の外面形状に沿って移動子34が追従する。
【0083】
なお、本変形例において、被駆動部材17と軸部23Bとの接続部分において軸部23Bが被駆動部材17に対して回動するようになっていてもよい。
【0084】
(変形例4)
次に、上述の実施形態のさらに他の変形例について説明する。図10は、本変形例の内視鏡装置の一部の構成を示す斜視図である。
図10に示すように、本変形例では、弾性体20に代えて、上述の変形例1で説明した弾性体20Aが設けられている。さらに、被駆動部材17には、軸部23に代えて、互いに間隔を空けて並行に中心軸線O1方向(図2参照)へ延びる2本の線バネ26Cが設けられている。2本の線バネ26Cの近位端には、固定部24が設けられている。
【0085】
本変形例では、線バネ26Cを用いて固定部24と被駆動部材17とを連結しているので、上述の実施形態で説明した軸部23よりも軽い力で、2本の線バネ26Cの各中心線の中間線回りに捻ることができる。これにより、固定子31に対して移動子34を追従させたときの抵抗が少ない。
【0086】
以上、本発明の実施形態について図面を参照して詳述したが、具体的な構成はこの実施形態に限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲の設計変更等も含まれる。
また、上述の実施形態及び各変形例に示した構成とは、適宜に組み合わせることができる。
たとえば、上述の変形例2と変形例3とを組み合わせると、中心軸線O1に対して直交し且つ互いに直交する2軸回りに移動子34を回動させることができる。この場合、移動子34を移動させる自由度が高く、固定子31と移動子34とが上記2軸回りに傾いた状態であっても固定子31に対して移動子34を追従させることができる(図11参照)。
【符号の説明】
【0087】
1 内視鏡装置
2 挿入部
3 シース
4 湾曲部
5 画像取得部
6 ケース
7 キャップ
8 カバーガラス
9 移動光学系
10 結像光学系
11 枠
13 撮像素子
14 駆動機構
15 駆動部材
16 圧電アクチュエーター
17 被駆動部材
18 摩擦係合部
19 光学系支持部
19a 突起
20、20A 弾性体
21 連結部
22 取付部
23 軸部(付勢手段)
23A、23B 軸部
24、24A、24B 固定部
25 台座
26、26A スプリング(付勢手段)
26B スプリング(付勢手段、回動手段)
26C 線バネ(付勢手段)
30 位置検出装置
31 固定子
32 受信電極面
33 配線
34 移動子
35 送信電極面
36 配線
37 計測部
40 操作部
41 ジョイスティック
42 把持部
50 本体
51 牽引機構
52 ディスプレイ
53 駆動制御部
54 出力部
L1 光軸
O1 中心軸線

【特許請求の範囲】
【請求項1】
駆動部材に対して直線移動する被駆動部材の位置を検出する位置検出装置であって、
前記駆動部材に対して位置決めして設けられた固定子と、
前記被駆動部材に設けられた移動子と、
前記被駆動部材と前記移動子とを連結し、前記被駆動部材の直線移動方向における前記被駆動部材に対する前記移動子の進退移動を規制する規制手段と、
を備え、
前記規制手段は、前記移動子が固定されているとともに前記移動子を前記固定子へ向けて付勢する付勢手段を有し、
前記付勢手段は、前記移動子を前記固定子に接触させ、且つ、前記駆動部材に対して前記被駆動部材が直線移動されたときに、前記固定子に対する前記移動子の位置を、前記固定子の外面形状に沿って追従させる
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項2】
請求項1に記載の位置検出装置であって、
前記付勢手段は、
前記被駆動部材に固定され前記被駆動部材の直線移動方向へ長い弾性部材からなる軸部と、
前記軸部の端に設けられ前記移動子が固定された固定部と、
を有し、
前記軸部の弾性によって前記移動子を前記固定子に当接させる
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項3】
請求項1または2に記載の位置検出装置であって、
前記付勢手段は、所定の回動中心を回動の中心として前記固定子に対して前記移動子を回動させて前記移動子の一部を前記固定子に当接させる回動手段を有する
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項4】
請求項1から3のいずれか一項に記載の位置検出装置であって、
前記移動子は、前記固定子に向けられ所定の電気信号を発する電極を有する平面状の送信電極面を備え、
前記固定子は、前記移動子へ向けられ前記電極面から発せられた前記電気信号を受信する電極を有する平面状の受信電極面を備える、
ことを特徴とする位置検出装置。
【請求項5】
請求項1から4のいずれか一項に記載の位置検出装置と、
前記駆動部材と、
前記被駆動部材と、
前記駆動部材に接続され伸縮動作可能なアクチュエーターと、
を備えることを特徴とする駆動機構。
【請求項6】
請求項5に記載の駆動機構であって、
前記アクチュエーターは、一方向にのみ伸縮動作するものである
ことを特徴とする駆動機構。
【請求項7】
請求項5または6に記載の駆動機構であって、
前記アクチュエーターは、圧電アクチュエーターであることを特徴とする駆動機構。
【請求項8】
請求項1から4のいずれか一項に記載の位置検出装置または請求項5から7のいずれか一項に記載の駆動機構を備えることを特徴とする内視鏡装置。

【図1】
image rotate

【図2】
image rotate

【図3】
image rotate

【図4】
image rotate

【図5】
image rotate

【図6】
image rotate

【図7】
image rotate

【図8】
image rotate

【図9】
image rotate

【図10】
image rotate

【図11】
image rotate


【公開番号】特開2012−254247(P2012−254247A)
【公開日】平成24年12月27日(2012.12.27)
【国際特許分類】
【出願番号】特願2011−130125(P2011−130125)
【出願日】平成23年6月10日(2011.6.10)
【出願人】(000000376)オリンパス株式会社 (11,466)
【Fターム(参考)】